Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

レビュー (N)

℃-ute解散がショック過ぎるので更新停止します

Ne Obliviscaris 『Citadel』

Artist Ne Obliviscaris
Ne Obliviscaris
Mixing/Mastering Jens Bogren
Jens Bogren

Album 『Citadel』
Citadel

Tracklist
01. Painters Of The Tempest (Part I): Wyrmholes
02. Painters Of The Tempest (Part II): Triptych Lux
03. Painters Of The Tempest (Part III): Reveries From The Stained Glass Womb
04. Pyrrhic
05. Devour Me, Colossus (Part I): Blackholes
06. Devour Me, Colossus (Part II): Contortions

ネ・バブリシャス ・・・今やAC/DCに次いでOGを代表するバンドにまで成り上がったメルボルン出身の六人組、ネ・バブリシャスことNe Obliviscarisの2ndアルバム『Citadel』は、その成り上がりを実現させた陰の立役者であり、近年のメタル界では五本指に入るんじゃないかくらいの衝撃をシーンに与えた1stアルバムPortal of Iでもお馴染みの超売れっ子エンジニア、スウェーデン人のイェンス・ボグレンを迎えて制作されている。その前作の一曲目に収録された"Tapestry Of The Starless Abstract"は、近年のベストメタルアンセムと言っても過言じゃあない名曲で、言うなればOpeth『Ghost Reveries』がノルウェイゲン・ブラック化したようなプログ・スタイルに、まるで葉加瀬太郎が雄大な自然の中を満面の笑みで無邪気に走り回る姿が脳裏に浮かび上がるような、天空を駆け巡るJ-RPG顔負けのクラシカルなヴァイオリンを豪快にブッ込んだ、まさしく超絶epicッ!!なエクストリーム・メタルを繰り広げていた。そんなデビュー作がデビュー作だけに、期待と不安が入り混じりった2ndアルバムなんだけど・・・

ネ・BTBAM ・・・収録曲を見ればわかるように、#1~#3までの三部構成となる組曲"Painters of the Tempest"、#4の"Pyrrhic"、#5~#6の二部構成となる"Devour Me, Colossus"まで、実質3曲でトータル約48分という、前作とは少し構成が違った俄然コンセプティヴな作風となっている。で、聴く前にCDに【BTBAMファンにオススメ!】とかいうウリ文句が書いてあって、「おいおい、さすがにネ・バブリィBTBAMは全然スタイルが違うだろ・・・」って思ったけど、実際にこのアルバムを聴き終えた後には、呆然としながら「こ...これはもはやネ・BTBAMだ・・・」と呟いていた。まず、三部構成となる"Painters Of The Tempest"のパート1から、Vampillia"tasogare"を彷彿とさせる哀しげなピアノと舞台役者のように慟哭するヴァイオリンの歪みが織りなす、意表を突くような迫真のプロローグから聴き手をその世界へと引きずり込み、そして本作の目玉となる約17分の大作のパート2へと繋がる。まず驚くのが、初っ端からDeathObscuraを連想させる転調しまくりのテクデス然としたカオティックな展開だったり、低音デス主体のボーカル・パートだったりと、この時点で前作のようなOpeth系ノルウェイゲン・ブラック感は薄まって、それこそUSのBTBAMを想起させる"コア"なスタイルに変化しているのが分かる。前作に引き続き、相変わらず葉加瀬太郎の笑みが溢れるようなヴァイオリンの音色をフューチャーした曲ではあるが、特に7分以降から始まるDream Theaterの名盤『Images And Words』をリスペクトした美メロなクリーン・パート一つ取っても、先ほどの"US"あるいは"コア"っぽいイメージに拍車をかけている。この先が読めない目まぐるしい展開力や俄然リリカルでドラマティックな音のスケール感・・・とにかく、前作の弱点だった展開の乏しさやリフの単調さを克服してきている。そのパート2のエンディング的な役割を担うパート3では、葉加瀬太郎の情熱的なヴァイオリンとアコギが優雅に舞い踊る。デスラッシュ気味に突っ走るブルータルな前半から急激にポストブラック化する後半へと繋がる、実にツウ好みな展開を垣間みせる#4"Pyrrhic"、今作の中では最もOpe-Styleをベースにした曲で、かつAlcestっぽい癒し系アコギ・パートを盛り込んだ#5"Devour Me, Colossus (Part I): Blackholes"、そのエンディングを担うパート2では、悲劇のヒロインが泣き崩れるような歪んだ音色を奏でる葉加瀬太郎もといヴァイオリンに慟哭不可避だ。

ネ・葉加瀬太郎

ネ・葉加瀬太郎 ・・・今作、特にクリーン・パートのバリエーションが広がったのと音の表現力が格段に増したのが大きくて、それはAlcestDTリスペクトな美メロだったり、NeurosisIsisあるいはDEAFHEAVENを連想させる”Post-系”のモダンな空間能力を発揮する場面だったりと、なんだろう音のメリハリの効かせ方が実にUS的というか、様々な面でEU的というよりもUS的な音に歩み寄っているのは確かで、正直デビュー作だけの一発屋になるかと思っていた僕を真っ向から否定するかのような、めざましい進化を遂げている。まさかここまで柔軟性のある、ここまで器用で繊細なバンドだとは微塵も思ってなくて、USのバンドが出せないEUの音とEUのバンドが出せないUSの音を併せ持つ、それこそ新世代のメタル界を担う救世主こそ、このネ・バブリシャスなのかもしれない。また、バンドの生命線であるヴァイオリンからの脱却に成功した、バンドとしても確かな進化を感じさせる一枚でもあって、つまり"バンド・サウンド"が一段と高まったことで、よりヴァイオリンの音色が際立っているし、むしろ逆にヴァイオリンの存在が他の楽器を引き立てながら、互いに良い相乗効果を生んでいる。そして今作では全編を通してベースが活きているのが分かる。そんな様々な変化が巻き起こっている中でも、持ち前の葉加瀬太郎もといヴァイオリンが奏でる叙情的なメロディは不変で、しかし前作で言うところの”Tapestry Of The Starless Abstract””Forget Not”をはじめとした、あざと可愛いくらいの葉加瀬太郎の満面の笑顔ほとばしるエピカルなJ-RPG成分が少し薄まったのは賛否あるかもしれないし、大手のテクデス勢や流行りのポストブラック勢と似たようなスタイルになってバブリシャスらしさが消えたとも言われかねないが(もはや好みの世界)、それらのプラスマイ要素を引っ括めても、その完成度は前作に勝るとも劣らない傑作である事には違いない。とにかく、このアルバムを届けてくれた葉加瀬太郎には感謝の言葉しかない。ありがとう葉加瀬太郎、フォーエバー葉加瀬太郎

Citadel -Digi-
Citadel -Digi-
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Ne Obliviscaris
Season of Mist (2014-11-10)
売り上げランキング: 20,111

Nothing More 『Nothing More』

Artist Nothing More
Nothing More

Album 『Nothing More』
Nothing More

Tracklist

01. Ocean Floor
02. This Is The Time (Ballast)
03. Christ Copyright
04. Mr. MTV
05. First Punch
06. Gyre
07. The Matthew Effect
08. I’ll Be OK
09. Here’s To The Heartache
10. If I Were
11. Friendly Fire
12. Sex & Lies
13. Jenny
14. God Went North
15. Pyre



【現代版Fair to Midland】・・・このMVを初めて見た時は驚いた。エモーティヴなハイトーンボイスやドスを効かせた低音ボイスやチャラいラップなど多彩な歌声を駆使した、まるでFair to MidlandDarroh Sudderthリスペクトな破天荒で変幻自在のボーカル、いま流行りのガーガーガーガーガー系のソリッドなモダン・ヘヴィネス、KarnivoolDead Letter CircusなどのOGオルタナ勢を連想させるエピカルなメロディ、それらの要素がプログレッシブかつタイトなリズムをもってエクストリーム合体したエネルギッシュなヘヴィロックで、簡単に言っちゃえば”モダン化したFair to Midland”というわけ。

【新世代オルタナティブ・ヘヴィ】・・・この曲が収録された、テキサス州はサンアントニオ出身の4人組、Nothing Moreの約四年ぶりとなるセルフタイトルを冠した4thアルバム『Nothing More』が何やら凄い件。このアルバムの幕開けを飾る、先ほどのキラートラック”This Is The Time (Ballast)”を筆頭に、スクリレックス顔負けのダブステップなイントロからCoheed and Cambria直系のエモ&プログレ感を垣間みせながら、トドメはPeripheryばりにギョンギョン言わせるハイパーDjent!!を見せつける三曲目の”Christ Copyright”、まるでカナダのThe Birthday Massacr的な低音バッキバキのヘヴィロックにオルタナを掛け合わせた=Karnivool系のダークなサウンドから爽やかでポップなサビへと繋がって、最後はToolリスペクトなリフ回しから豪快なブレイクダウンをブチかます四曲目の”Mr. MTV”など、流行りのオルタナ系ヘヴィロックから流行りの【Dubstep×Djent】まで、しまいにはトゥールまで食い込んでくる”あざといくらいに美味しい”音使いや予測不能な展開力を耳にすれば、このNothing Moreが新世代オルタナティブ・ヘヴィ界の正統な後継者だという事がわかるだろう。彼らと同じくテキサス出身のFair to MidlandChevelleが、いわゆる90sポストグランジ/ヌー・メタルの分派からなる古典的な泥臭いハードロック/ヘヴィロックと位置づけると、このNothing Moreは00年代以降に発展したキレイなヘヴィロック、つまりポストグランジではなくDjentを通過したモダンなオルタナティブ・ヘヴィと言える。同じテキサス出身なのに、Fair to Midlandの小作人あるいは田吾作みたいな田舎っぽい雰囲気は微塵もなくて、このNothing Moreは都会のイカした兄ちゃんっぽい適度なチャラさ一つのウリとなってるのが面白い。しかし、これにはFair to MidlandのフロントマンDarroh Sudderthも→「ゴラア!テキサスの田舎もんのくせにシャレたエレクトロニカなんか使うんじゃあない!」と激おこ。

【ワンオクはメタル】・・・この手のモダンなサウンドを得意とするSumerian Records所属かと思いきや、意外や意外、パパロッチやSixx:A.M.率いるEleven Seven Music Groupからのリリースだけあって、必然的に比較対象となるFair to Midlandよりも俄然メインストリーム向けのロックバンドであることは確かで、それはレーベルメイトのFFDPHellyeah、そしてあのVOLBEATと一緒に北米ツアーを回っている事からも明らかだ。極めつけに、日本のメタルマスターマサ・イトーや重鎮カズ・ヒロセにも高く評価されている所からも、彼らが持つ異様なポテンシャルの高さを物語っている。とにかく、自国のメジャーシーンで活躍するバンドへのリスペクトや流行りの要素をメインストリーム市場、要するにキッズ向けに昇華した、良くも悪くも突き抜けた”現代のロックバンド感”が凄まじい。当然、メインストリームの音楽にありがちな既聴感は決してないとは言えないし、自らの意思というよりも、「どの層にどう売りたいか?売れるには何をすればいいか?」というレーベル側の思惑が強く出ているが、ある種の初期衝動に近いパワフルな爆発力とエモーショナルなメロディがリスナーの脳ミソに直に訴えかける、そのロックの”うま味”が凝縮された有無を言わせぬ音の説得力に、久々に猛烈な”ロックってイイネ感”を憶えた。彼らの音に”曖昧さ”というのは微塵もなくて、あくまでもメインストリームの音でド直球な”ロック”を貫いているバンドは今じゃ珍しい部類だし、そう考えるとアメリカのメタルを代表するFFDPやパパロッチと同じレーベルに在籍する事の方がむしろ自然というか、正直スメリアンに移籍したらもっと面白くなるんじゃねーかって思ったりしたけど、これはむしろメインストリーム系のレーベルだからこそ許される特権なんだって、もの凄く納得してしまった。実質的に1stアルバムと言っていい本作だが、エモ/オルタナやモダン・ヘヴィ/プログレやダブステ/エレクトロニカ/アンビエントなどのキッズに流行りの音を全部アリーナ・ロック級にブチ上げた、ありそうでなかった大胆かつ斬新なアプローチを耳にすれば、あのBURRN!界隈の重鎮が持ち上げるのも至極納得だし、色々な意味でDIR EN GREYのライブ開演前BGMに使われてもオカシクないとは思った。こうなったら俺たちのワンオクと一緒に北米ツアー回ってほしいよな。なんたって”ワンオクはメタル”だからな。

ある意味、日本のパスピエみたいな感じ。メインストリームという舞台でどこまでツウっぽい音を出せるか。それはベビメタも似たようなもんで、それこそex相対性理論の真部デトックス脩一が語る→「ラッピングされてマーケットに乗り、それに耐えうるものがポップス」というお話、からの「ロックの中にポップスを見い出す」←この問に対する”答え”なんだって(何の話だ)

Nothing More
Nothing More
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Nothing More
Eleven Seven Music (2014-06-26)
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Nothing 『Guilty of Everything』 レビュー

Artist Nothing
Nothing

Album Guilty of Everything
Guilty of Everything

Tracklist

01. Hymn to the Pillory
02. Dig
03. Bent Nail
04. Endlessly
05. Somersault
06. Get Well
07. Beat Around the Bush
08. B&E
09. Guilty of Everything

【血迷ったRelapse】・・・昨年、True Widowの3rdCircumambulationがかのRelapseからリリースされて驚いていたのも束の間、今年も何を血迷ったのか、少しコジャレたエクストリーム系をウリとしているハズのRelapseから、WhirrDeath Of Loversのギタリストであり元DEAFHEAVENニック・バセット君率いるUSはフィラデルフィア出身の4人組、Nothingのデビュー・アルバム『Guilty of Everything』がリリースされた。まずはオープニングを飾る#1”Hymn to the Pillory”を聴けば、彼らがどのような時代の音楽から影響を受けているのかが理解できるハズ。帯のアオリ文句に【My Bloody Valentine with Jesu】と謳っているとおり、CDを再生すると同時に90sオルタナティブ風のギター・メロディやJesu直系の幻想的な轟音ノイズ、そしてドリーミーかつビューティフォーなボーカルとハーコーイッシュなヘヴィネスとダイナミズムがクロスオーバーした、要するにマイブラやSlowdiveそしてスパマンなどの伝統的なShoegazer/AlternativeとJesu直系の現代的なPost-Metalをエクストリームさせた魅惑のドリーム・スケープを展開している。

【F◯◯k Pitchfork】・・・Whirrデッヘボン界隈を追いかけている人なら既に認知してたと思うけど、前作のEPDownward Years to Comeが巷で話題を呼んだ結果が、今回の【血迷ったRelapse事件】というわけ。とは言っても、まだまだ無名な彼らのデビュー・アルバムが一体何故大手のRelapseからリリースされるに至ったのか、その理由→「これはRelapseが血迷うのもしゃーない」と納得してしまった曲がシングルの#2”Dig”だ。実にDoomgaze然とした美轟音と淡~い蒸気を発する叙情性が描き出す仄暗いモノクロ世界の中で、儚くも美しい甘味なボーカルに胸キュン死不可避な名曲で、それこそWhirrの傑作EP桃尻女とシューゲイザーの再来を予感させるほどのドキドキ♥だった。その流れからWhirr”Meaningless”を彷彿とさせる、爽やかなノイズ・ポップチューンの#3”Bent Nail”、マイブラばりの轟音ノイズに耳が殺られる#4”Endlessly”、今年度の【BEST of ATMS】大賞待ったなしの超絶ドリーミーなイントロから、Alcestシェルターに通じるアンニュイなメロディが空間を支配していく#5”Somersault”、再びノイズ・ポップ風のパンキッシュなビートを刻む#6”Get Well”、ドリーミーに始まって後半からモグワイもビックリのけたたましい轟音ノイズ地獄に溺れる”B&E”、そしてラストを飾る表題曲の”Guilty of Everything”まで、全9曲トータル約39分の美轟音に酔いしれること必須。なお、ピッチフォークのレビューで6.9点という中途半端な低評価を受けて→自身のFBで「F◯◯k Pitchfork.」と直球過ぎるディスりをぶちかました彼らの根幹にあるアツい『メタル精神』に敬意を表して、年間BEST確定です。この”F◯◯k”には、サンベイザーがピッチに評価されて”売れる前”のデッヘボンの元メンバーが在籍するバンドだからこその説得力とリアルな憎しみが込められているw

ブックレット

【打倒DEAFHEAVEN】・・・感覚的にはJesuの音でオルタナ/ノイズ・ポップやってるイメージだが、それと同時にレーベルメイトのDeftonesJuniusを連想させる、いわゆるオルタナティブ・ヘヴィっぽい存外メタリックなノリやポストロック然としたリリカルな展開力も持ち合わせてたりして全然退屈しない。正直、今のWhirrよりも傑作桃尻女とシューゲイザーの頃のWhirrやってます。少なくとも#2”Dig”は聴いて損はない。この曲は傑作。で、再び話はRelapseの件に戻るが→そもそもDeftonesが所属している事を考えれば、一見血迷ったかのようにも見えた今回のRelapseの行為は意外でもなんでもないし、むしろデブ豚の正統な後継者と言える存在なのかもしれない。それは廃れた精神病棟に隔離された患者(ヤク中)を陰鬱(モノクロ)に描いた、ヤケに凝ったブックレットのデザインやシンボルマークなどのオサレな刻印を見れば、このNothingがどれだけレーベルから期待され推されているのかが明白だ。昨年のTrue Widowといい、どうやらRelapseDoomgazeという新興ジャンルに早くも目をつけたのかもしれない。この日本でもRelapse JAPANから国内盤がリリースされる予定だが、これにはあのDaymare Recordingsが悔しがっている様子が思い浮かぶほど。なんにしても、WhirrがEPAroundで方向性を変えてオワコン化した今、今やファッション・サブカル系男子のアイドルことDEAFHEAVENというBlackgazeに対抗する唯一の手段が、このNothingDeath Of LoversというDoomgazeなわけだから、こうやって【打倒DEAFHEAVEN】的な視点からデフへ周辺界隈を楽しめちゃうってのは、Whirrや初期デッヘボン好きの隠れニック・バセットファンとして素直に喜ばしい限りです。そして最後に、今ここに宣言しよう→「Nick Bassett is Back...」と。

Guilty of Everything
Guilty of Everything
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Nothing
Relapse (2014-02-27)
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██████ 『Demo』 レビュー

Artist ██████
██████

EP Demo
Demo

Tracklist
01.
02.
03. Ⅲ
04. Ⅳ

【██████】・・・「NEXT-Deafheavenはコイツらだ!」と巷で噂されている、2011年にチェコはプルゼニで結成された五人組、その名も██████、またの名をnicのEPデモ音源をさっそく聴いてみた結果→「なるほどな・・・」と、単刀直入に言えば俺たちファッションサブカル系男子のアイドルことデフヘヴン直系のポストブラックやってて、自身のFBページでも好きなバンドだと公言しているベルギーのAmenraをはじめ、NeurosisやUKのLight bearerらの暗黒ポストメタル勢の影響下にある、寂寥感を煽るダークアンビエントなATMSフィールドを形成しながら、ロシアのNamatjiraやUSのThe Saddest Landscapeを連想させる陰鬱な狂気が込められたリアルスクリーモ系のヴァイオレンスな激情HCに、いわゆるポストロッキンなアプローチを加えたBlackgazeを主なスタイルとしている。

【デフヘヴンの再来】・・・オープニングを飾る#1は、イントロからソビエト連邦のNamatjiraを彷彿とさせる内相的なメロディが幽玄かつ陰惨なムードを漂わせ、序盤はポストロッキンなアプローチを垣間見せながらポストHC/スクリーモ調で進展し、そしてバンドの中心人物のミハルによるデフへのジョージ・クラーク顔負けの「ママアアアアアアアアアアア!!オモチャカッテカッテエエエエエエエエエ!!カッテクレナキャ...イヤアアアアアアアアアアアアアアア!!」とばかり、まるで子供が母親にオモチャを強請るも無視されその場で地団駄を踏む光景が浮かび上がるワガママなダダコネ系スクリームを、扇情感を煽るトレモロリフとともに粗暴なブラストに乗せて雄々しくも勇壮な佇まいで激走していく中盤以降の激情的な展開は、まさしくRoads To Judah期のデフヘヴンを彷彿とさせ、続く#2もイントロからトレモロリフを乱用して暴走するブラゲで、中盤にポストメタル然とした轟音パートで一息置いてから再びブルータルに激走していく。この二曲を聴くだけで、ボーカルの距離感や曲の緩急の効かせ方まで、あらゆる場面からデビュー当初のデフへをリスペクトしているのがよ~くわかる。少し大袈裟だが、この#1~#2の流れは、デフへの『ユダ王国への道』から#1”Violet”~#2”Language Games”の再来と言っても過言じゃあない(さすがに盛りすぎ)。

【デフヘヴンとの違い】・・・ここで、彼らがリスペクトしているデフヘヴンとの違いを挙げるとするならば→それは#3を聴けば分かるように、先ほど記したAmenraNeurosisらの暗黒スラッジ/ポストメタル勢からの影響を露骨に表現するドゥーミーな幕開けで始まり、そして中盤から突如ギターを細かくスリ潰したような音と共に渦々しい荒涼感をまき散らしながら暴走し始める、前半と後半で緩急を効かせた構成となっている。ラストの#4は、#1に通じる陰鬱なメロディをフューチャーしたインストかと思いきや、後半からギターによるノイズ地獄の中で狂気を叫ぶスクリームがこだまし続ける。ここまで全4曲トータル約25分、わかりやすく言えば→デフへの『ユダ王国への道』が東欧特有の漆黒を身にまとい、同時にコンパクトサイズになったような作品だ。全体を通して、時にメランコリックに、時にepicッ!!に、なかなかのメロディセンスを発揮している。

【未知数】・・・今年、デフヘヴンのサンベイザーが各有力メディアの年間BESTを独占するほどの高評価を得た一つの理由として→やはり自らの音楽的ルーツであるマイブラ直系のシューゲイザーに大きく踏み込んだからであって、ではトリプルギターを擁するこの██████のメンバーに、デフへの頭脳でありアニヲタ系ギタリストことKerry McCoy並みのシューゲイザーに対する素養はあるか?と聞かれたら、少なくともこのデモを聴く限りでは→「う~ん、この未知数」としか答えようがない。しかし、今のファッションブラック化したデフへとの差別化を図るためにも、このデモ版のように、デフへのEPおよび1stフル『ユダ王国への道』の正統派ポストブラック路線を受け継ぐという手も全然アリだと思う。

【iPhoneの広告塔】・・・確かに、デフヘヴンが2010年に最初のデモをリリースした時と状況が似てなくもないというか、当時のデフへは本当に”知る人ぞ知る”って感じだったけど、まさかその数年後にiPhoneの広告塔にまで成り上がるなんて・・・あのデモがリリースされた時点では誰も想像してなかったと思う。いや、さすがにデフへ並のアイドルを目指すには少しハードルが高いかもしれないが、事実誰一人として今のデフへを取り巻く状況を想像し得なかったわけだから、この██████も将来ナニが起こるかわからない。しかも、どうやら過去にRussian CirclesDeafheavenと一緒に対バンしてるとの事なんで、既にその将来性は折り紙つき、そのポテンシャルは未知数だ。実際、曲も当然ながら音も劣悪で完成されていないデモ音源でこの内容なら、フルは相当期待できるんじゃあないか?要するに→いつデフへみたいに化けるか全く予測できないから、今の内にツバつけとけよ~、というわけですw
 

Narrows 『Painted』 レビュー

Artist Narrows
Narrows

Album 『Painted』
Painted

Track List
1. Under the Guillotine 
2. TB Positive
3. Absolute Betrayer
4. Greenland
5. It's the Water
6. Face Paint
7. Final Mass
8. SST

夏のハーコー祭り第四弾はコイツら→USはサンディエゴ出身のUnbrokenやシアトル出身のThese Arms Are Snakes、UKはロンドン出身のTropicsのメンバーからなる五人組、Narrowsの約三年ぶりとなる通算二作目で、前作と同じくDeathwishからリリースされた『Painted』なんだけど、彼らのスタイルとしては、ポストハードコアやカオティック/マスコアやスラッジを飲み込んだごった煮ハーコーをやってて、混沌とした空気と共に威勢よくひた走る前半からスラッジーなヘヴィネス一辺倒の後半へと繋がる#1” Under the Guillotine ”、怪奇音と共に激しく轟く#3” Absolute Betrayer ”、カオスラッジの#4、マスコア的アプローチを盛り込んだ#6” Face Paint ”、Pelicanっぽいラストの#8” SST ”はなかなか良かった。けど、全体的に突き抜けるほどの決定的なナニかが感じられなかったのは残念。正直、中身よりジャケのがインパクトあるって言うたらそれまでなんやけど。同じDeathwishでも次に紹介するRise And Fallの新譜のが良いです。とか言うて、Ken ModeとかTDEPらへんのハーコー好きなら聴いてみるといいかも。なんか次ぐらいで化けそうな気がしないでもない。そう思わせる確かなポテンシャルが本作にはある。期待。

PAINTED (ペインテッド: 日本独占リリースCD)
NARROWS (ナロウズ)
Daymare Recordings (2012-03-07)
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