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音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

Live感想

キテる

【3/20】 ねごとワンマンツアー2017 「ETERNALBEAT」@名古屋クワトロ

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いや別に、別に、ステージ上で歌うフロントマンの幸子がBoom Boom Satellitesの川島さんと重なって見えたとか、正直その手のクサい話には一切興味がなくて、でもその『繋がり』を一切無視するなんて事は最新作の『ETERNALBEAT』が許さなくて、それらの諸々のことを含めて色々な想いはあるけれど、それよりも今回のツアーで一番気になる所といえば、Boom Boom Satellitesから受け継いたエレクトロな打ち込みを大胆に取り込んだ新曲陣をライブでどう『表現』し、そしてライブでどう『再現』
するのかに他ならなかった。

確かに、前作の『VISION』ねごとのバンド・サウンドを極めたような傑作で、特にベースの佑とドラムの小夜子のリズム隊が織りなす極上のグルーヴとアンサンブルが、横にも縦にもノラせる一種の魔法のような化学反応を起こしていた。これは仕方ないことだが、そのねごとを支えるキモと言っていい二人の存在は、一転して新作の『ETERNALBEAT』では作風的にも『VISION』ほどの存在感というのはなくて、となるとライブでもバンドの生命線であるグルーヴ&アンサンブルが消滅し、つまり「ロックバンド」としてのブレが生じてしまうのではないか、という一抹の不安は無きにしもあらずだった。が、ライブの幕開けを飾るゆるふわ系の”PLANET”から、ねごとの「特異点」である”DESTINY”から”Ribbon”までの序盤の流れを聴いたら、その不安は一瞬にして吹き飛んだ。二年ぶりに目にしたねごとは、全てが「変わった」ように見えて、何も変わっちゃあいなかったんだ。確かに、新作で「変わった」ところは変わっているのだけど、でもねごとの「ロックバンド」としての根幹の部分は何一つ変わっちゃあいなかった。

新作の『ETERNALBEAT』は、「ロックバンド」としてのねごとを幾倍にも成長させると同時に、一方で「ライブバンド」としてのねごとを目覚めさせたアルバムでもあったんだ。序盤からベースの佑はシンセベースを駆使してバインバインとフロアを揺らすし、ドラムの小夜子は頭まで使ってタイトなドラム鳴らすし、ギターの瑞紀は二年前と比べると「ロックギタリスト」として貫禄が出てきた。そして、このライブで一番印象に残ったシーンは、中盤のハイライトとなる”mellow”の時に、マイクスタンドを外してステージ上を「自由」に動き回って何時にもなく感情的に歌い上げる幸子が、そのバラードな曲調的にも全盛期の大塚愛にしか見えなくて、多分二年前のライブでは「マイクスタンドのまま歌う幸子」という固定の位置でしか見たことなかったから、その「曲中に動く幸子」はもの凄く新鮮だったし、正直その「動く幸子」を見てたら不思議と鳥肌立ったというか、何故か泣きそうになった。その光景は、まさに新作の『ETERNALBEAT』ねごとを「ライブバンド」としてNEXTステージへとブチ上げた一つの証明でもあって、つまり「ロックバンドはこうじゃなきゃいけない」とか「ねごとはこうじゃなきゃいけない」とか、そういった「固定概念」から解放されたねごとのシン化した姿そのものだった。

新作の『ETERNALBEAT』は、ねごとの楽曲面での表現の幅と可能性を大きく広げたアルバムであると同時に、ねごとのライブ面での表現の幅と可能性を無限に広げるようなアルバムでもあったんだ。ライブ序盤はいつも通りの、それこそ二年前と変わらない、彼女たちのウリである「どんとこい横ノリ縦ノリ」なバンド・サウンドが炸裂する曲でテンポよく、コールやクラップを曲の一部としてオーディエンスとの一体感をもってノリノリに盛り上げていくのだが、自分はてっきり『ETERNALBEAT』ツアーだから一曲目から表題曲や”アシンメトリ”を持ってくるセトリだろうと予想してたから、こう序盤~中盤と「二年前とほぼ変わらないねごと」を見せられたことに面食らった。しかし、ライブで聴くと俄然好きになった中盤の”cross motion”から、先ほどの「固定概念」から解放されて「自由」を得たねごとが露となる”mellow”を皮切りに、シティポップみたいな幸子の歌と楽器隊のコーラスワーク、そして照明演出が冴え渡る”君の夢”を聴いたら改めて今のねごとの比較対象って相対性理論だよなって思うし、その流れで新作の鍵を握る曲の一つである”シグナル”を披露して「おやおや?妙に変だなぁ・・・?」ってなって、この次に前作の”endless”を挟んで、からの”アシンメトリ”のイントロがendlessにループし始めて、その瞬間この「ライブハウス」は「クラブハウス」でもあったという真実に気付かされ、そのまま最後に”ETERNALBEAT”の鳴り止まないビートをエンドレスに刻んでいく。

もうなんだろう、「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!俺はねごとのライブを観ていたと思ったら いつの間にか宇宙にいた」ってくらい、新作の『ETERNALBEAT』に込められた『魂』のビート、本日名古屋クワトロでねごとが放ったendlessに鳴り止まないビートは、まさに【2015年5月13日】に名古屋クワトロで観たBoom Boom Satellitesのライブで『体感』した『衝動的』なビート、そして【2015年9月01日】に恵比寿リキッドルームで観たANATHEMAのライブで『体験』した『黄金』のビートと全く同じ波長のビートを刻んでいたんだ。僕は、このライブハウスという不均衡な四次元立方体の中で、ねごとが放つ音の粒子が作り出した三次元と五次元へを繋ぐワームホールの中で、僕が『過去』に観た中野さんと川島さんが歌う姿、そしてANATHEMA「Satellites」を描き出した『過去』のライブを再演していた、というより、もはや僕の『魂』はこのライブハウスという名のワームホールの中で、ねごとが編み出した『サテライツ・ミュージック』を介して『過去』に行っていたんだ。だから今日、僕が観たねごとのライブの中では川島さんは確かに歌っていたし、僕が観たこの約100分ほどのライブの中では確かに命を繋いでいたんだ。しかし、僕マシュー・マコノヒーが『過去』に行って感傷に浸っていた頃、ねごとは自らの『過去』を顧みず、あまりにも前向きで、あまりにもポジティブな、そしてあまりにも眩いくらいの『未来』を見据えていた。

とにかく、二年前とは比べ物にならないくらい激しさマシマシのロックバンド然としてて、ねごとは紛れもなく「ロックバンド」であり、これからも「ロックバンド」としてシン化し続けるバンドだと自己申告するかのようなアツいライブだった。最後のMCで瑞紀も言ってたけど、アルバム毎に変わり続けるねごと、その変わった後の『今のねごと』は『今』しか味わえないし、それこそ「オルタナティブバンド」としてのねごとのシンの姿なんだって。だから、『今のねごと』は絶対に『今』観ておかないと損すると思うし、少なくとも今日のライブは今年の年間BESTライブ確定です(KATATONIAが来日しない限りは)。正直、『今のねごと』ほど追ってて「面白い」と感じるバンドって、少なくとも今の日本にはいなんじゃあないか。

セトリは新作『ETERNALBEAT』『アシンメトリ e.p.』中心のセトリだが、過去の曲も違和感なく馴染んでたと思うし、アンコールではバンド結成10周年とのMCと繋げて”ループ”と新作からラストチューンの”凛夜”を披露した。ところで、新作の『ETERNALBEAT』って中野さんがプロデュースした楽曲が目に見えて「実験的」なイメージを与えるけれど、実は今のねごとにとって新作で最も「実験的」な曲って他ならぬ”凛夜”なんじゃねーかって、今日のライブで聴いてみて俄然そう強く感じたというか、この曲でもマイクスタンドを外して歌う幸子やアコギを靡かせる瑞紀だったり、この曲ほどねごとのNEXTステージ、ねごとの『未来』を予感させる「新機軸」な曲って他にないと思ったくらい。しかし、”endless”から”アシンメトリ”の流れは粋ってレベルじゃないし、独りで「繋がってるぅ!繋がってるってばあああああああああ!!つつ繋がったあああああああああ!!」ってなった。

相変わらずベースの佑は一番小さいのに一番ノリノリで楽しそうにピョンピョンしてたし、ドラムの小夜子も何か新しい試みっぽいことしてたし、ギターの瑞紀もやっぱスゲー存在感あったし、でも今回ばかりは幸子の存在感サマサマな所があったのは間違いない。自分はフロア後方から真正面に幸子が見えるポジションから観てた事もあって、特にマイクスタンドを外して歌った”アシンメトリ””ETERNALBEAT””mellow””凛夜”での幸子は本当にエモ過ぎたし、とにかく今日の幸子のパフォーマンスはガチでグッときた。中でも”mellow”聴いた時とか、「ちょっと待って、幸子めっちゃエモいやん!」ってなった。あと幸子がインタビューで「いいメロディを作る、いい曲を作る」と語るとおり、新作の【ダンスミュージック×ねごと】という目に見えて新しい『変化』に注目するのもいいが、それよりも改めてねごとが持つメロディセンスに注目すべきライブなんじゃあないかって。あと今日の幸子見てたらいつかガチでツインドラムやり始めるだろこれって思った。

ちなみに、今日のライブで瑞紀が使ってたギターはかのZEMAITISで、ZEMAITISといえばご存じBAND-MAID当て振り鳩女こと小鳩ミクちゃんもZEMAITIS使いなのだが、瑞紀がZEMAITISを持って弾いている時の「型」と当て振り鳩女ZEMAITISを持ってアテフリしてる時の「型」、同じZEMAITISでもこうも違うのかよと、それこそ「プロの型」と「ドシロウトの型」というか、「本物」と「ニセモノ」の違いというか、やっぱりギタリストってギター抱える立ち絵=「型」だけでその人の技量が雰囲気として出ますね。今日のバッリバリの「ロックギタリスト」としてシン化した瑞紀の「型」と比べると、当て振り鳩女はその辺の量産型アイドルに初めてギターを持たせたみたいな立ち絵のソレで、そもそも瑞紀と当て振り鳩女を比べること自体瑞紀に失礼なんだが、要するに同じZEMAITIS使いとして当て振り鳩女は瑞紀にギター教えてもらえよ。つうか、ねごとのツアーファイナル行って勉強してこいよ。わかったか、当て振り鳩女。いや、でも、やっぱ瑞紀推せるわ~と再確認。

【3/20】セットリスト 
01. PLANET
02. DESTINY
03. Ribbon
04. holy night
(MC)
05. 天使か悪魔か
06. school out
07. シンクロマニカ
08. cross motion
09. mellow
(MC)
10. メルシールー
11. 君の夢
12. シグナル
13. endless
14. アシンメトリ
15. ETERNALBEAT

(MC)
16. ループ
17. 凛夜

【3/5】 EASTSIDEROCKERZ pre PUNK AROUND THE WORLD VOL.78

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「えー本日私はですねぇ、名古屋県は豊橋市に来ています」

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「と言うのはですねぇ、ここ徳川家康ゆかりの地である豊橋には、1853年のペリー来航時にペリーが徳川幕府への手土産として一人のメイドをこの地に残したという、そんな嘘かホントかわからない逸話があることで有名でしてね」 

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「しかし、ペリーの無理難題な要求に激怒した徳川幕府はですねぇ、その手土産のメイドを惨殺したっていう恐ろしい話があるんですよ」 

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「その無残にも惨殺されたメイドの怨念とでも言いましょうかねぇ、そのメイドの『呪い』が徳川ゆかりの地に降り掛かった、この豊橋という地には、そんな言い伝えが密かに今でも残ってるんですねぇ」 

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「その嘘かマコトかわからない都市伝説の真相を確かめに、私ははるばる豊橋にやって来たというわけです」 

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「そんでもって、夜な夜なメイドの格好をした幽霊が現れるっていう豊橋clubKNOTとかいうライブハウスがここです」 

new_スクリーンショット (36)

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「うわぁっ!入り口に近づいただけでもの凄い寒気というか、見てくださいこの鳥肌。やだな~怖いな~」 

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「しかし中は至って普通のライブハウスといった感じですねぇ。ざっと見積もってキャパは150~200人くらいですか。意外にも広いです。」 

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「あぁ、ちなみに今日はパンクイベントの『PUNK AROUND THE WORLD VOL.78』が開催されている日でして、ちょうどオープニングアクトが登場する時間ですが・・・あっ、来ました来ました」 

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「うわぁっ!ボーカルが腕に入れ墨してるぅ!だめだだめだだめだ。こいつだめだ。こいつ怖い。こいつ危ない。」

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「噂によるとですねぇ、そろそろメイド姿の霊が出没するという時間帯ですが・・・」 

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「うわぁっ!でました!メイドのバンドです!しかも五人!うわうわうわ、よく見れば五人の内の二人は黒っぽい衣装でメイドっぽくないですが、それはともかくもの凄い激しい音を奏でています!まるでメイドの怨念が音霊となって現れてるようです!」 

  ???
new_スクリーンショット-2016-10-29-2「萌え萌え!キュンキュン!」

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「うわぁっ!呪われるぅ!やだな~怖いな~...というよりイタいな~...だっておかしいじゃない、推定アラサー付近のいい年した女がメイド服のコスプレして「くるっぽ~」とか「萌え萌え!キュンキュン!」とか言い出すんだもん。だめだだめだだめだ。こいつだめだ。こいつ怖い。こいつ危ない。」 

ぼく稲川VR淳二
new_スクリーンショット (34)「しかしこのメイド、喋る他にもギターも弾くんですねぇ・・・おや?妙に変だなぁ・・・?私ねぇ、ナニかおかしいと思って、下手側のメイドの手元をジ~~ッと、念入りにジ~~~ッと見てて、そしたら私ねぇ、気づいちゃったんですよ」 

new_スクリーンショット (35)
「あぁ、こいつが妖怪当て振り鳩女だって」 
                                                 

そもそも、パンク系の対バンイベントにBAND-MAIDって、誰もがただの客寄せパンダならぬ客寄せメイドだって思うかもしれないが、それは全くの勘違いで、実はインディ時代のバンメってめちゃくちゃパンクっぽいことやってて、だから今回のパンクイベントで一番気になる所はセットリストで、「パンク」のイベントだけあってインディ時代の『New Beginning』縛りのセトリでくるのか、はたまた5月からのツアーを想定して新曲多めでくるのか、でもそれだと「パンクのイベント」に出る立場としてどうなの?みたいな所はあるのだけど、結果から言ってしまえば、「パンク?何それおいしいの?」みたいな新曲+代表曲を織り交ぜた全10曲を披露した。

【3/5】 BAND-MAID
セットリスト
01. REAL EXISTENCE
02. Don’t let me down
03. Don't you tell ME
04. Unfair game
05. LOOK AT ME
06. secret My lips
07. the non-fiction days
08. FREEDOM
09. YOLO
10. alone

まずはステージの幕が開くと、ちょっとシャレたSEを挟んで、メタリカをはじめ80年代のスラッシュ・メタル顔負けのオープニングのリフが鳴り響き、「バンメの曲にこんなリフあったっけ?」と思ったら、まさかの二番手としてバンメンバーが登場。正直、バンメの出番は三番手だと勝手に思い込んでたから、まさかの二番手で驚いた。そして、彩姫さんの「お給仕はじめます」の決めゼリフを皮切りに、まずは自己紹介がてら”REAL EXISTENCE”とパンクスの反応も上々な”Don’t let me down”というインディ時代に培ったバンメのパンク精神をブチかまし、「これは初期縛りのセトリか?」と思ったのも束の間、続いて新譜から”Don't you tell ME”から、シングル『YOLO』のカップリング曲の”Unfair game”のイントロの「ハァッ!?」ってSEが聞こえてきた時は「え、マジか」って声が漏れた。この曲をライブで演るとは全く想像してなくて不意を突かれたというか、この曲はやっぱり彩姫さんのパンチの効いた歌が凄くハマってるし、あと歌波の不気味なリフと超絶ギターソロがヤバ過ぎた。で、コテコテのハードロック曲の”LOOK AT ME”から、再び新譜のクライマックスを飾る曲であり個人的にもオキニの”secret My lips”を、ここで、このタイミングでやっちゃうんだって、再び私は虚を突かれた思いがした。この曲はちょっとDjentっぽいモダンさがあって、音源では彩姫さんのエコーがかった序盤のボーカルが晴れる瞬間の気持ちよさがサイコーにエモーショナルな曲だ。でもやっぱり、この曲のイメージって傑作だった新譜のラストを飾る、つまり「ライブでも最後に聴きたい曲」みたいなイメージが自分にはあったから、いやこれは最後にやってナンボだろってなった。逆に”YOLO”を出し惜しみし過ぎじゃねーかと思ったけど、でもそれだけ大事な曲ってことなんだろうなって、今回のセトリの曲順を見て感じた。で、名曲の”the non-fiction days”の後に当て振り鳩女のMCという名の”おまじないタイム”が入って、客のパンクスと「萌え萌え!キュンキュン!」の掛け合いしだして素で「なんだこいつ・・・」ってなったし、その当て振り鳩女のMCを彩姫さんが「忘れて」とクールにアシラってから始まる、個人的にバンメの曲で一番再生回数が多い”FREEDOM”は単純にアガった。この曲の彩姫さんクソカッコイイからマジで。

正直、個人的にはあくまでも5月10日から始まるワンマンツアーに標準を合わせていて、でも5月は未来過ぎるということで、そのワンマン前にザックリとしたイメージでも知っておくのも悪くないと、どうやら3月に名古屋県は豊橋市でパンクイベントに出演すると聞いて速攻でチケを取って、この度は約一時間かけて豊橋まで足を運んだ次第だ。決して、「彩姫さんを一日でも早くこの目で見たい」という下僕的な下心ではなく、あくまでもバンメの全体的なイメージ像を少しでも知っておきたいという至極真っ当な理由だ。と言ってみても、それこそ「バンメを知らない稲川淳二」みたいなキャラ設定で挑むつもりが、いざ生彩姫さんを目の前にして見ると流石に素でテンション上がったし、何よりも楽器隊の安定感に溢れたパフォーマンスに驚かされた。

自分はフロアの後方から、しかし彩姫さんが真正面にくる立ち位置からまったりとライブを見させてもらったのだけど、ぼく下僕が彩姫さんに対して懸念を感じていた「ハスキーボイスはニッチ」に対する回答は、ライブでは全くと言っていいほど「ハスキーさ」はないし、むしろライブだと低域が強調されたイメージも薄くて、逆に高域までしっかりと声が出てて普通に上手かった。それなりにフィジカルとメンタルと歌唱力を必要とされる音楽性だけに、鬼ごっついバンド・サウンドに彩姫さんの声が埋もれてしまわないかと心配してたけど、全然そんなことはなかった。というより、楽器隊が彩姫さんに対して相当気を使ってるというか、楽器隊の優しさを垣間見た気がした。それは音圧的な意味でも同じだ。とにかく、僕はなんて余計な心配をしていたんだと自分を恥じた。確かに、初めの数曲は声が安定しないパートも所々あったけど、「YOLO」カップリング曲の”Unfair game”から急速に安定感が増していった。なんだろう、あらためて彩姫さんに調教されたい願望が強くなった。その「安定感」で言えば、MISAと茜のリズム隊の安定感、特に茜のドラミングはちょっと尋常じゃない巧さだった。なんだろう、「特別に意識せずとも茜のドラムは常にそこに存在する」みたいな安心感が凄かった。

下僕達の天敵である当て振り鳩女は、MCの時は一人で目立ってるけど、曲になるととたんに空気みたいに目立たなくなる。そもそも歌ってる時よりもMCの時の方が声量あって笑う。つうか、小鳩ミク一人でMCやって一人だけ自己紹介するって逆にスゲーっつーか、そんなバンド今まで見たことなかった。だから強烈な闇を感じたわ。あと最初のMCで今年一番テンションが高いとか言い出して、こいつ危険ドラッグでもやってんじゃねーかって、いやそこはパンクだけに「当て振りダイブ」しろよってツッコんだ。でも流石にワンマンでは彩姫さんのMCあるよね?というか、頑なに小鳩ミク以外にMCさせない理由ってなんだ?他のガルバンとの差別化?ミステリアスなキャラ付け?それともただ小鳩ミクがMCの独占権を取得してるから?まぁ、小鳩ミクのユルいMCもいいけど、メンバーのMCからバンドの内情を知ることができたりするから、そろそろ他のメンバーがどんな考えでやってるとか、ライブの意気込みだとか、そういった内面的な部分をもっと出していくべき時期なんじゃあないかって。要するに、MCの部分にもバンメのウリである「ギャップ萌え」に対するこだわりが欲しい。だって普通に歌波のMCとか聞きたくない?

この日のBAND-MAIDは二番手の登場で、一番手のOAを務めた地元豊橋のバンドであるsolid red styleは、やけに気のいいボーカルのあんちゃんが煽り上手で、バンメの前に会場をいい具合に温めてくれた。バンメを挟んで、三番手は名古屋出身のスリーピースバンドENTHで、どうやらギターの子が豊橋出身で今日のライブにも親族が観に来てて、だからかやけに気合の入ったギターをブチ鳴らしてた。あと童貞臭いギタボのキモロンゲが「くるっぽ~」をネタにしてた。音は良質なメロコアだった。そして、本イベントのトリを飾るのはNAMBA69で、ご存じハイスタの難波さん率いるジャパニーズ・パンク界のレジェンドだ。と言いながらも、自分の中でNAMBA69って「名前は聞いたことある」くらいの知識しかなくて、でも本当にパンク・ロックが好きなんだなってのが十二分に伝わってくるクソアツいパフォーマンスを、それこそ「パンクとはナニか」と、言わば「パンクの真髄」とやらを見せつけられたライブだった。中でも客のパンクスをステージに上げて、逆に難波さんがフロアに降りて演奏し始めた時は「これがパンクや!」としか他に言いようがないブッ飛んだ光景だった。いくら初期のバンメがパンクっぽいと言ってみても、やっぱり本職でパンクロックやってる人らにはパンクスに対する煽り方を含めて敵わない。

そのNAMBA69は、4月5日にミニアルバム「HEROES」をリリースするとのことで、今日のライブでお披露目された2つの新曲も、一曲はデスボイス入りの鬼ごっついハードコアチューンで、もう一曲はスカを取り入れたスカダンス推奨曲で、どっちも激しくノレるキラーチューンだった。なお、ギターの人が加入して初の作品らしく、特に一曲目はメタル/ハードコア担当である彼の音楽的嗜好がより強く出ていた。あとMCでバンメと楽屋が一緒だったらしく、バンメの着替えの時に気を使った話とか、素直に羨ましかった。今のメイドってそんなサービスしてんのかよ!

今日のバンメのライブを見たら俄然5月のワンマンが楽しみになったし、今回のガチパンク勢との対バンはバンメにとっても大きなプラスになったに違いない。でも散々、1月にアルバムをリリースして5月にツアーとか遅すぎだろって思ってたけど、小鳩ミクがワンマンツアーの宣伝の時に「5月10はメイドの日っぽ~」みたいなこと言ってて、妙に納得したような納得しないような・・・。つうか、豊橋の駅前にメイド喫茶があって笑った。小鳩ミクの次の就職先かな? つうか、豊橋ってもはや名古屋県じゃなくて浜松っつーか静岡だよなって。あと、あの彩姫さんが「トヨハシ~!」ってクソ田舎の地名を口にした瞬間は間違いなくこの日最大の「ギャップ萌え」だったわ。この二ヶ月後に「ナゴヤ~!」って大田舎の地名を口にする彩姫さんを想像しただけで夜も眠れない。だからワンマンは前方狙っていきたい。良番こいこいこいこい。こいつだめだ。こいつ怖い。こいつ危ない。

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【1/13】 DIR EN GREY 『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of UROBOROS]』@Zepp名古屋

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先週の日曜日にZepp名古屋で行われたBiSHのライブで清掃員にリアル清掃されかけてできた脇腹の痣が未だに治らない状態で、その翌週にDIR EN GREYのライブに行くという行為・・・なかなかエモくない? 奇しくも、2017年のライブ初めとなったBiSH『NEVERMiND TOUR』の一発目をZepp名古屋を皮切りにスタートし、このDIR EN GREY『mode of~』シリーズ待望の『UROBOROS』の一発目をZepp名古屋を皮切りにスタートするあたり、あらためてBiS改めBiSH「アイドル界のDIR EN GREY」であるということ、そしてBiS(H)からDIR EN GREYへのバトンタッチは「あの頃」の思い出をフラッシュバックさせた。当然、新年早々BiSHからの→DIR EN GREYで回した清掃員兼虜も少なくないだろう。

結局のところ、なんだかんだ叫んだって、「DIR EN GREYの最高傑作は?」の問に『UROBOROS(原盤)』以外の答えを選択する余地なんて果たして存在するのかってくらい、今から約8年前の2008年にリリースされた『UROBOROS(原盤)』は紛れもなく誰がなんと言おうとDIR EN GREYの最高傑作だ。僕はこの問と答えに対して何ら異論もないし、自分自身『ウロボロス』を冠したライブは初めてだし、今まで待ち望んでいたウロボツアーが満を持して発表された時は、ただただ嬉しみしかなかった。しかし、一昨年のツアーTHE UNSTOPPABLE LIFEがあまりにも酷い、クソみたいなライブ・パフォーマンスを見せられて「ナメてんのかこいつら」と思って以来、約一年以上もDIR EN GREYのライブに行くことはなかった。だがしかし、久々のDIR EN GREYのライブ&待望のウロボツアーは、あのクソみたいなパフォーマンスをしていたバンドとはもはや別人のような、まさに俺たちが求めていた「カテゴライズ不能かつ不要バンド」ことDIR EN GREYの本来の姿だと、そして『ウロボロス』がDIR EN GREYの最高傑作であることを証明するかのような、まるで鬼神の如し怒涛のライブを繰り広げていたんだ。

まずオープニングの”SA BIR”から”VINUSHKA”へと繋がる幕開けから「Holy Shit...」みたいな声が漏れたし、何よりも評価できるのは”SA BIR”がしっかりと原盤の音源を使用しているところで、正直ウロボの凄みはこの冒頭に集約されていると言っても過言じゃあないので、この時点で今日のライブはパネーことになるのは容易にに想像できた。で、いわゆる「ここが真実だ芸人」としてはフロントマン京の「ここが真実だ」を聴くまで帰れねぇ!と思ってたから、念願の「ここが真実だ」が聴けてよかった。あと「京やればできんじゃん」って言ってやりたいくらい、今日の京は最高のパフォーマンスだった。衣装はロブ・ハルフォードリスペクトかな?って思ったけど。基本的にウロボ曲を微妙に曲順を入れ替えつつも(ほぼ)全曲披露していくスタイルで、ハイライトは”慟哭と去りぬ”→”GLASS SKIN”→”Behind a vacant image”までの中盤の流れで、ここで初めてウロボ以外の曲のチョイスが”Behind~”なのはホント「分かってる」セトリだと思った。あと『チンポロス』っていわゆる「宗教的」というか「仏教的」なレッテルを貼られてるイメージがあるけど、”Behind~””INCONVENIENT~”の間に教会から聞こえてきそうなミサの賛美歌的な演出を、「仏教的」なイメージを持たれる『チンポロス』と同じ世界線に違和感なく結合させたところは、あらためてチンポの懐の深さ、その広さに驚かされたし、それこそレッテル貼りが効かない=「カテゴライズ不能かつ不要」と呼ぶに最も相応しいアルバムだと再確認させる。彼らは、その宗教的な概念その垣根を超えた先にある世界を、遂にスタートを切った[mode of UROBOROS]のステージ上で表現していくつもりなのかもしれない。

ほんと一年ぶりくらいに見たら、そんなわけ『アルケー』の曲はだいぶ「モノ」にしているというか、オーディエンスの反応含めてだいぶ板についてきた印象。新曲の”詩踏み”はあまりいい評判を聞かないながらも、ライブだと普通に盛り上がってた。アンコールは最近の定番曲で、EN一発目の”空谷の跫音”のライブ・アレンジかっこよーとか思いつつ、それでもラストはやっぱりウロボ曲で〆る。冷血の演出! あと「いいライブ」って本当にあっという間に感じるんだなと再確認した。

つうか、今回ばかりは気合い入れてHP先行でチケ取って発券したら1200番くらいで笑ったというか、「これがウロボの力なのか・・・ッ!?」ってなったし、恐らく今日のライブで唯一演らなかった”我、闇とて・・・”がセトリに入ってくるであろう14日も行こうとしたら速攻でソールドアウトして笑った。あと全曲終わってトシヤが投げたタオルが後ろまで飛んできて隣の人がゲットした。ニアミスかよ・・・。

【1/13】セットリスト
01. SA BIR
02. VINUSHKA
03. RED SOIL
04. 蜷局
05. BUGABOO
06. 慟哭と去りぬ
07. GLASS SKIN
08. Behind a vacant image
09. INCONVENIENT IDEAL
10. DOZING GREEN
11. 凱歌、沈黙が眠る頃
12. Revelation of mankind
13. 詩踏み

EN
01. 空谷の跫音
02. SUSTAIN THE UNTRUTH
03. Chain repulsion
04. STUCK MAN
05. 冷血なりせば

【11/16】 『水曜日のカンパネラ・ワンマンライブツアー2016 ~SUPERMAN~』@Zepp Nagoya

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個人的に、「いま最もライブが見たいアーティスト」の一つであり、シン・サブカルクソ女界の女王ことコムアイ率いる水曜日のカンパネラが11月16日の水曜日(おは水)にZepp名古屋で行ったワンマンツアーを観てきた。

ここ最近の水曜日のカンパネラといえば、「今が売り時(チャンス)や!!」とばかりMステ出演ブーストを皮切りに、遂には女優デビューまで、今やコムアイの顔を見ない日がないってくらい怒涛のメディア攻勢を仕掛けている。そのMステでも垣間見せた、放送事故一歩手前の奇妙奇天烈な演出が単独ライブでどうなっちゃうのか?一種の怖いもの見たさみたいなのがあって、まさにこのタイミングでのライブツアーは個人的にまたとない機会だった。

まずフロアの入り口から「ナニかヤバい予感」を予感させる。開演すると謎の電波系のSEが鳴り響き、そして直ぐにその「ナニかヤバい予感」が的中することとなった。ステージ上の特殊な形状をしたスクリーンにいわゆる中継カメラ的な演出でコムアイの姿を映し出し、「一体ナニが起こっているんだ!?」と不意を突かれているうちに、2階席にモップを担いだコムアイが登場すると、新曲の”アラジン”のトラックが鳴り響くなか会場は一気にドヨメキだつ。コムアイが2階席から姿を消したと思うと、今度はフロアの入り口から1階に登場し、厳重なボディガードを引き連れながらフロアを練り歩き、そして最後はちょうど自分が観ていた左のスピーカー側へと到着し、涼しげな顔で自分の真横を颯爽と通り過ぎていったコムアイを呆然と見つめながら僕は・・・

「そんなに自由かッ!?」

ってツッコんだ。

その全く予想だにしないコムアイの出オチな登場にド肝を抜かれるというより、むしろ唖然とするしかなかった。それ以降も、その直後の”イエティ”では雪男が担ぎ上げられながらフロアに降臨したり、それと同時に巨大なバルーンというか風船もフロアに投げ込まれたり、”チュパカブラ”では犬神家の逆さ足みたいなんが生えた神輿に乗ったコムアイがフロアを練り歩いたり、更にシャッターチャンスとばかりスマホで写メ推奨したり、最後の”桃太郎”ではきび団子と一緒に味噌投げ始めたり、コムアイがジャイアントバルーンに入ってフロアをゴロンゴロンしたり、なんかもう「う~ん・・・そんなに自由かッ!?」とか何回もツッコミ入れながら、とにかく開演から数十分もしないうちに奇想天外摩訶不思議な水カン・ワールドが終始炸裂しっぱなしで、これはもはや「ライブ」というより一つの「ショー」ではない「アトラクション」だと思ったくらい。

こう大掛かりな演出だけでなく、わりとMCもあっったりして、匂いフェチの話から8×4持ちのガチ勢が登場したのはウケた。あと今回のツアータイトルの「SUPERMAN」は、日本あるいは世界を良くする若い人が現れてほしいという願いが込められた、実にコムアイらしいというか、コムアイの意識の高さを垣間見せるMCだった。あとコムアイが業界の話やどこの事務所が怖いみたいな話を名古屋の伍味酉でしてたとか、なんか間接的に「売れた」アピールしてたけど、それはZepp名古屋ソールドアウトさせてから売れた自慢しろよと思った。実際、今日の客入りは多く見積もって七割の集客だったし、来年の武道館公演の宣伝もしてたけど、その「とりあえず武道館」みたいなノリや新曲音源のスパンの短さから浮き彫りになる質の低下をはじめ、今のカンパネラは少し生き急いでるカンは否めない。どうやら武道館前にはアルバム出す予定とかなんとか。正直、今のカンパネラは少し浮足立ってるカンというか、ここ最近のMステブーストをもってしてもZepp名古屋をソールドアウトにできないという事実と向き合って(名古屋マジ魔境)、もう一度地に足をつけて物事を慎重に捉えるべきなんじゃあないかって。

話を戻して→正直聞きたかった曲というか鬼ヶ島厨的に知ってる曲が半分くらいしかなかったセトリなのにも関わらず、つまり初見でも視覚の演出込みでノリノリに楽しませる懐の深いライブ・パフォーマンス、それこそコムアイが初めのMCで女子供にステージが見えるように配慮させた事に集約するというか、そこに水曜日のカンパネラの将来的な「可能性」が秘められている気がしてならない。だから老若男女問わず、一度くらいは見て損はないライブだと思うし、今のコムアイキテるカンの波に乗れたのは本当に良かった。しっかし、間近で見るとコムアイって本当に貧乳ってレベルじゃねぇぞ。

セットリスト
1.アラジン
2.シャクシャイン
3.ディアブロ
4.イエティ
5.ライト兄弟
6.ナポレオン
7.チュパカブラ
8.ツイッギー
9.ウランちゃん
10.ユタ
11.カメハメハ大王
12.ラー
13.ミツコ
14.ユニコ
15.松尾芭蕉
16.桃太郎

【9/19,20】 BABYMETAL WORLD TOUR 2016 LEGEND - METAL RESISTANCE - RED NIGHT & BLACK NIGHT@東京ドーム

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昨年、ANATHEMAの奇跡の初来日公演、しかも2デイズという長年の『夢』が叶ってから早一年、その『夢』という名の『人生のピーク』がまさかBABYMETALによって新たに更新されるなんて、それこそ『夢』にも思わなかった。そんなこんなで、9月19日と20日に東京ドームで行われた、ワールドツアーのファイナルを飾るBABYMETAL第四章「LEGEND - METAL RESISTANCE - RED NIGHT & BLACK NIGHT」に参戦した感想をば。

そもそも、僕が初めてBABYMETALのライブを見たのは約三年前のサマソニ大阪で、あの時は「いま最も勢いのあるアイドル」と確信したものの、まさかその三年後に東京ドーム2デイズをSOLD OUTさせるほどのビッグアーティストに化けるなんて、さすがに僕のキング・クリムゾンですら予測不可能な出来事だった。ちなみに、僕は両日ともジョジョTシャツで参戦。そんな事決まってるだろォッーーーがッ!

【LEGEND -METAL RESISTANCE- RED NIGHT】
9月19日セットリスト
01. Road of Resistance
02. ヤバッ!
03. いいね!
04. シンコペーション
05. Amore -蒼星-
06. GJ!
07. 悪夢の輪舞曲
08. 4の歌
09. Catch me if you can
10. ギミチョコ!!
11. KARATE
12. Tales of The Destinies
13. THE ONE - English ver. -

ツアーファイナル初日(19日)は、スーパー台風接近に伴い、東京の空模様はあいにくの雨すなわち「止まない雨」が降り注いでいた。しかし、これは今思うと『レジェンド』すなわち『伝説』が生まれる前触れに過ぎなかった事を、この時の僕たちは知る由もなかった。ツイッターのハッシュタグ#BABYMETALの情報によると、どうやら4時の開場だったのが30分くらい押してて、この時すでに開演が遅れることを予想するメイトは少なくはなかった。事実、その情報を信じて余裕ブチかましてた僕が、本来の開演時間である6時の10分前にドームに着いてもまだ入場列が続いていた。自分は23ゲートからの入場で、発券すると『RED NIGHT』&『BLACK NIGHT』ともにレフトスタンド側の2階席の一桁列の座席だった。6時に着席した時にはすでに開場は満員御礼で、これから約5万5千人のロリコンが狂喜乱舞するなんて想像しただけで恐怖に近いものがあった。そして気になるステージ構成は、いわゆるセンターステージと呼ばれるもので、ドームのど真ん中に巨大なセット&スクリーンがあって、そこから三本の矢のように花道が伸びた感じのやつ。

謎のコルセットを首に巻いて座席についてまた少し経ってから、ようやく開演。すると同時に、真ん中のスクリーンにショッカーみたいなホネホネロックマンが現れて、キツネ様からのお告げ「このツアーファイナルは『RED NIGHT』&『BLACK NIGHT』の2日間で構成/完成され、1stアルバム『BABYMETAL』と2ndアルバム『METAL RESISTANCE』の曲を全部奏でるって約束したけど、一度奏でた曲は二度と演らないよーん」みたいな説明が終わると、続いて恒例の紙芝居がスクリーンに映し出される。先日、僕が書いた『METAL RESISTANCE』のレビューを見た人なら気づいた人もいるかも知れないが、オープニングの紙芝居演出でシン・ゴジラネタをオマージュして怪獣シン・ベビメタが登場した時、心のなかで「yes!!yes!!jens!!」とガッツポーズしたのは僕だけじゃあないはずだ。実はこの東京ドーム2デイズに参戦するにあたって、四年後の東京五輪に向けたナニかしらの伏線を見つけ出すという一つの目的があって、それがまさかメンバーが登場する前、曲が始まる前の演出でそのシン・ゴジラとBABYMETALが東京五輪でコラボする可能性(伏線)を示唆するなんて思っても見なかった。

そして、満を持してBABYMETALの三人と神バンドが登場し、一瞬にして会場は爆発的な盛り上がりをみせる。予想どおり、一曲は今年リリースされた『METAL RESISTANCE』のオープニングナンバーである”Road of Resistance”だった。まさにこれからロリコンモッシュメイト率いるベビメタ軍と俺の感性率いるアグネス(ラム)軍の合戦が行われるかの如し壮大なイントロから、神バンドのドラフォ然とした演奏をバックにSU-METALの力強く伸びやかな歌声とMOA-METALとYUI-METALによるキレキレなダンスパフォーマンスがまたたく間に露見する。それこそ開演前は→「ロリコンベビメタ軍のロリ根性を叩き潰すッ!」とばかりイキってたが、しかし初っ端からBABYMETAL&神バンドが織りなす圧倒的なサウンドスケールにド肝を抜かれたアグネス(ラム)軍はロリコン化し、気づけばベビメタ軍と一緒になって「ウォーオーオーオーウォーオーオーオー」とメタル魂を昂ぶらせながらシンガロングしていた。そう、俺たちアグネス(ラム)軍は一瞬のうちにして戦乙女SU-METALの傀儡と化してしまたのだ。

二曲目はまさかの”ヤバッ!”で、この立て続けに新譜からの流れはヤバッいくらいアツい。なんかイメージしたとおりのダンスのフリで萌え死ぬかと思ったし、ライブだと終盤の怒涛の展開はヤバッ過ぎた。一転して、アイドルらしい”kawaii”をフューチャーした1stアルバムから”いいね!”では、さっきまでの「メタルバンド」としてのBABYMETALではなく、「アイドル」としてのBABYMETALの側面を垣間見せ、それこそ一瞬にして東京ドームがアイドル現場と化し、ドルヲタらしくいいね!コールや合いの手入れまくってブヒりまくる。この振り幅こそベビメタならではの醍醐味か。再び、新譜からジョジョ一部リスペクトな歌詞と陰陽座の黒猫化するSU-METALが凛々しく歌い上げる”シンコペーション”、からの”Amore -蒼星-”では、まるで「翼をください」とばかり巨大な白い翼が中央のスクリーンに映し出されるとともに、その翼の生えたSU-METALが巨大なステージの最上部へと飛び立ち、言うなれば使徒SU-METALとなって世界の中心で、東京の中心で「愛の言葉」を叫ぶ姿は、それこそシン・エヴァンゲリオンのフォース・インパクトと言っても過言じゃあないくらいの衝撃を与えた。あとはやっぱり「もしも君を~」の部分の歌は感動した。

Gojira顔負けの例の「バン!バン!バン!」に合わせて繰り返し手拍子を要求する、YUI&MOAをフューチャーした”GJ!”、再びSU-METALの妖艶な歌声が響き渡る”悪夢の輪舞曲”、再びYUI&MOAがメインの”4の歌”は19日のハイライトで、YUI&MOAが「ヨンヨン!」と煽りまくるくらい4の応酬はもはやオトナの教育テレビ的なノリすらあった。終盤は名曲の”ギミチョコ!!”から”KARATE”、クライマックスは”Tales of The Destinies”から”THE ONE”へと繋がる組曲で終わるのだが、”ToTD”を難なく歌いこなすSU-METALとプロフェッショナルさを見せつける神バンドに感心しつつも、英語版の”THE ONE”が始まる前に首に巻かれたコルセットが一斉に光を放ち始め、その「世界を一つにする」という2ndアルバムのコンセプトどおり、東京ドーム約5万5千人のメタル魂を一つにする演出に、会場は異様なざわめきと歓喜に包まれた。この演出を見越したセンターステージであることに納得すると同時に、会場が光と言う名の希望に包まれて「世界が一つになる」光景を目の当たりにして、一瞬素に戻って感極まった表情を浮かべたYUIMETALを僕はきっと忘れない。

はじめにホネホネロックからアナウンスされたとおりMCなしアンコールなしの約一時間半、あっという間でもあり、しかし公演時間以上に濃密な世界観と圧倒的なサウンドスケールに終始息を呑むことしかできなかった。三年前のサマソニ大阪で見たBABYMETALとは何もかもが桁違いに違っていたし、つまり【たった十メートルもない距離で見たBABYMETAL×三年=東京ドーム2階席の距離で見たBABYMETAL】と考えたら感慨深いものとナニかこみ上げてくるものがあった。このサマソニ【大阪】から【東京】ドームの距離の間に、彼女たち三人が経験してきた数多くの試練は、いわゆる普通の人間が送るであろう普通の人生を何百倍にも凝縮した濃密な三年間だったに違いないし、たった三年でもう手が届かない距離まで成長した彼女たちの勇姿に僕は敬意を表したい。

つうか、そんなことより、この初日はMOAMETALも大好きな℃-uteの愛理が観に来てたって知ってマジかよ!?ってなった(愛理のブログ参照)。本来は見られる側、ステージに立つ側の人と一緒に観客として見れた事の方がデカい。ワンチャン愛理がコルセット巻いてた可能性を想像しただけで俄然ガチ恋に発展しそうになるし、これにはMOAMETALもそれこそ「幸せの4」を猛烈に感じているに違いない。なんかもう愛理が良いっていうんだから良いライブだったに違いないし、その辺の素人よりもステージに立つ側の人間に評価されることほどの名誉はないだろう。しっかし、ここ数年℃から離れてたせいか、およそ55000人の中に愛理のオーラを感じ取れなかったのは一生の不覚だわマジで・・・。


【LEGEND -METAL RESISTANCE- BLACK NIGHT】9月20日セットリスト

01. BABYMETAL DEATH
02. あわだまフィーバー
03. ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト
04. META!メタ太郎
05. Sis. Anger
06. 紅月 -アカツキ-
07. おねだり大作戦
08. NO RAIN, NO RAINBOW
09. ド・キ・ド・キ☆モーニング
10. メギツネ
11. ヘドバンギャー!!
12. イジメ、ダメ、ゼッタイ

二日目の【BLACK NIGHT】は、初日のように開場が押すこともなかったので、早めに会場入りすると、会場のBGMにはドリムシやメイデン、メタリカやドラフォにBMTHが流れていた。しかもメイデンのFear Of The Darkで客がシンガロングしてて笑った。しかし、あらためてバックネット裏の最上段までギッシリ人が埋まっていく光景は壮観だなと眺めてたら開演時間の7時になる。

新譜中心のセットリストだった【RED NIGHT】に対して、二日目の【BLACK NIGHT】は1stアルバム中心のセットリストで展開していく。花道の先端から十字架に磔にされた状態で地上に現れた三人の使徒は、初っ端の”BABYMETAL DEATH”から会場のボルテージを一気にブチ上げる。その勢いのまま、新譜から”あわだまフィーバー”、続いて”ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト”、「ウォーオーオーオー」とシンガロングさせる”META!メタ太郎”、映画『インターステラー』を彷彿とさせる「怒れ!怒れ!」という紙芝居演出からブルータルな”Sis. Anger”へと繋がり、そしてX JAPANの”紅”をオマージュしたSU-METALによる「アカツキだーーーーー!」という掛け声から、彼女の天性の歌声がドームに響き渡る”紅月 -アカツキ-”では、恐らく両日合わせても最高峰のボーカルパフォーマンスを見せつけ、その説得力のある「ボーカリスト」としてのSU-METALをまざまざと見せつけられた僕は、感動のあまり心のなかで・・・

(出山ーーーーーーーーーーーッ!!)
(ホームオブハーーーーーーートッ!!)
(すず香ッ!!)

・・・と叫び声を上げた。

更にYUI&MOAをフューチャーした”おねだり大作戦”を挟んでから、自分の座席のちょうど目の前にあるレフトスタンド側(すなわちBOHさん側)の花道の先端地下からSU-METALが現れる。そして”NO RAIN, NO RAINBOW”のイントロが始まるとともに、円形のコンベアに乗って中央ステージ最上部へと導かれていく。いま思えば、この連日のスーパー台風の影響による「止まない雨」も粋な演出として組み込まれていたのかと思うくらい。そしてX JAPANのギタリストPATAhideの魂が天国から舞い降りてきたようなツインGソロにまたしても涙してしまった僕は、ふとドームの天上を見上げながら・・・

天国のPATAへ、お元気ですか?
近頃は読売巨人軍が賭博球団化してしまい
熱狂的な巨人フアンのPATAは天国でさぞかし悲しんでいることでしょう
そんな巨人大好き芸人のPATAも思い出のある東京ドームで
X JAPANが数多くの『伝説』を残してきた東京ドームで
本日、また一つ『レジェンド』=『伝説』が生まれました
その『伝説』を残したアーティストこそBABYMETALです」 

・・・と心のなかで呟いた。 

で、”ドキモニ”からSU-METALあらため出山ホームオブハートすず香がキツネのお面ととともに登場する”メギツネ”、初日の【RED NIGHT】が4連呼なら二日目の【BLACK NIGHT】はヘドバン連呼とばかりYUI&MOAが「ヘドバン!ヘドバン!」と延々と煽りまくる”ヘドバンギャー!!”、そして初日のフォース・インパクトによって地球を紅に染め上げるかのように、首に巻かれたコルセットが一斉に赤く点灯しはじめ、YOSHIKIにダメ出しくらいそうな出山ホームオブハートすず香による英語の語りとともに、その流れでワールドツアーファイナルのラストを飾ったのは他ならぬ”イジメ、ダメ、ゼッタイ”だ。曲が終わると出山ホームオブハートすず香による「ウィーアー!」からの「ベビーメタル!」の掛け合いによって、三度東京ドームのオーディエンスは「一つ」になる。しかし、この「ウィーアー!」という出山ホームオブハートすず香の掛け声に対して「ベビーメタル!」ではなく「エーックスッ!」と叫んだのは僕だけじゃあないはず・・・いや、僕だけかもしれない。なぜなら、この東京ドーム2デイズは、僕にとって子供の頃にDVDの映像でしか見たことがなかった、十数年遅れてきたX JAPANの『THE LAST LIVE~最後の夜~』だからであり、それこそ十数年の時を経て伝説の解散ライブの熱狂を追体験するかのよう。少なくとも、この東京ドームのステージに立って演奏しているのは、BABYMETALという名の怪獣きぐるみを着たシン・エックス・ジャパンにしか見えなかったし、僕には最初から最後までSU-METAL出山ホームオブハート利三にしか見えなかった。

最後はステージの最上階へと上り、「3,2,1」の合図でSU-METALが銅鑼を鳴らすと同時に爆発音が鳴り響き、これにてBABYMETAL第四章は幕を閉じる。そして、中央のスクリーンに「BABYMETALの旅は続く」的な演出が入るのだが、この『続く』という言葉を聞いてホッと胸をなでおろしたモッシュメイトは少なくないだろう。このシン・BABYMETAL『THE LAST LIVE~最後の夜~』を迎えるにはまだ時期尚早だ。そんなことよりも、次章となるBABYMETAL第五章で一体どんな仕掛けや驚きを魅せてくれるのか、そして体験させてくれるのか、早くも楽しみになってきた。そのためには、『ゲーム・オブ・スローンズ』レナ・ヘディ『マザー』として迎え入れ、そして「世界を一つ」にしたBABYMETAL『鉄の王座』へと即位する未来のために、俺の感性率いるアグネス(ラム)軍は彼女たち三人の『鋼鉄の処女』を守り抜く下僕として仕えることを今ここに誓うのであった(完)

オープニング映像のホネホネロックマンが忠告したとおり、一日目の【RED NIGHT】は新譜メインで、二日目の【BLACK NIGHT】は1stアルバム中心のセトリで、本当にバランスの良いセトリで、甲乙つけがたいです。両日ともSU-METAL、YUIMETAL、MOAMETAL、そして神バンド含めてメンバーそれぞれに見せ場があって、炎やレーザーを駆使した演出面も余すことなく披露された。個人的には、二日目の【BLACK NIGHT】のほうが落ち着いて冷静に見れたこともあって、MOAMETALの愛理顔負けのキレッキレなダンス、約5万5千人の視線をスクリーンに釘付けにするYUIMETALの「朝ドラヒロイン」感、そして連日、むしろ二日目の方が歌唱力が増してたんじゃねーかレベルのSU-METALの「ボーカリスト」としての成長性にはただただ脱帽するしかなかった。あとはやっぱり、自分の中で”紅月 -アカツキ-””NO RAIN, NO RAINBOW”の共演は、ちょっとどころじゃないちょっとした大事件だった。

それこそ愛理の言うとおり、ただただ圧倒されるばかりだった。ライブが終わってホテルの部屋に戻ってみても、さっきまでのアレは『現実』だったのか、それとも『夢』だったのか、でもそれは『現実』でもあり、同時に僕の『夢』でもあったんだ。今でもその余韻が「止まない雨」のように心に降り注ぐ。むしろ終演後にあのライブの凄さを徐々に実感していった。

ところで、後日の早朝ニュースで「奇抜なおっさん大集合」とかいう風に紹介されてて笑ったんだが、でもベビメタって本当に老若男女に支持されてんだなって実感したちょっとしたエピソードがある。それは初日の19日、僕は午後二時くらいに某ホテルにチェックインしようと、案の定長蛇の列を作っている黒いベビメタTシャツを着たベビメタ勢の後ろに並んだわけ。僕の前には至って普通の旅行者みたいな風貌をした40代後半から50代前半の美人なマダムが並んでて、僕は「このマダムもこんな時に災難だな~っ!」って思ったら急に話しかけられて→

マダム「あの~、この列の人達ってライブの人たちですか?」

ぼく「えーっと、多分そうですね」 

マダム「・・・(謙遜しながら)実は私もそうなんですよ」

ぼく「あっ、そーなんですか!?(マジかよ承太郎!)」

マダム「今日の開演って6時ですけど、一時間前くらいにドームに行けば大丈夫ですかね?」

ぼく「ん~~多分そのくらいで大丈夫だと思います(このマダム...できるッ!!)」 

マダム「・・・あっ、ありがとうございます(ペコリ)」 

ぼく「うん」
 

実はこんな他愛もないエピソードがあって、だからといってドヤ顔で「ベビメタは外国人や老若男女に人気ある!」というわけじゃあないが、事実こんな会話をマダムと交わした僕は、その件に関しては少なからず好意的なイメージで語ってもイイんじゃあないか?
 
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