Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

Live感想

【1/13】 DIR EN GREY 『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of UROBOROS]』@Zepp名古屋

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先週の日曜日にZepp名古屋で行われたBiSHのライブで清掃員にリアル清掃されかけてできた脇腹の痣が未だに治らない状態で、その翌週にDIR EN GREYのライブに行くという行為・・・なかなかエモくない? 奇しくも、2017年のライブ初めとなったBiSH『NEVERMiND TOUR』の一発目をZepp名古屋を皮切りにスタートし、このDIR EN GREY『mode of~』シリーズ待望の『UROBOROS』の一発目をZepp名古屋を皮切りにスタートするあたり、あらためてBiS改めBiSH「アイドル界のDIR EN GREY」であるということ、そしてBiS(H)からDIR EN GREYへのバトンタッチは「あの頃」の思い出をフラッシュバックさせた。当然、新年早々BiSHからの→DIR EN GREYで回した清掃員兼虜も少なくないだろう。

結局のところ、なんだかんだ叫んだって、「DIR EN GREYの最高傑作は?」の問に『UROBOROS(原盤)』以外の答えを選択する余地なんて果たして存在するのかってくらい、今から約8年前の2008年にリリースされた『UROBOROS(原盤)』は紛れもなく誰がなんと言おうとDIR EN GREYの最高傑作だ。僕はこの問と答えに対して何ら異論もないし、自分自身『ウロボロス』を冠したライブは初めてだし、今まで待ち望んでいたウロボツアーが満を持して発表された時は、ただただ嬉しみしかなかった。しかし、一昨年のツアーTHE UNSTOPPABLE LIFEがあまりにも酷い、クソみたいなライブ・パフォーマンスを見せられて「ナメてんのかこいつら」と思って以来、約一年以上もDIR EN GREYのライブに行くことはなかった。だがしかし、久々のDIR EN GREYのライブ&待望のウロボツアーは、あのクソみたいなパフォーマンスをしていたバンドとはもはや別人のような、まさに俺たちが求めていた「カテゴライズ不能かつ不要バンド」ことDIR EN GREYの本来の姿だと、そして『ウロボロス』がDIR EN GREYの最高傑作であることを証明するかのような、まるで鬼神の如し怒涛のライブを繰り広げていたんだ。

まずオープニングの”SA BIR”から”VINUSHKA”へと繋がる幕開けから「Holy Shit...」みたいな声が漏れたし、何よりも評価できるのは”SA BIR”がしっかりと原盤の音源を使用しているところで、正直ウロボの凄みはこの冒頭に集約されていると言っても過言じゃあないので、この時点で今日のライブはパネーことになるのは容易にに想像できた。で、いわゆる「ここが真実だ芸人」としてはフロントマン京の「ここが真実だ」を聴くまで帰れねぇ!と思ってたから、念願の「ここが真実だ」が聴けてよかった。あと「京やればできんじゃん」って言ってやりたいくらい、今日の京は最高のパフォーマンスだった。衣装はロブ・ハルフォードリスペクトかな?って思ったけど。基本的にウロボ曲を微妙に曲順を入れ替えつつも(ほぼ)全曲披露していくスタイルで、ハイライトは”慟哭と去りぬ”→”GLASS SKIN”→”Behind a vacant image”までの中盤の流れで、ここで初めてウロボ以外の曲のチョイスが”Behind~”なのはホント「分かってる」セトリだと思った。あと『チンポロス』っていわゆる「宗教的」というか「仏教的」なレッテルを貼られてるイメージがあるけど、”Behind~””INCONVENIENT~”の間に教会から聞こえてきそうなミサの賛美歌的な演出を、「仏教的」なイメージを持たれる『チンポロス』と同じ世界線に違和感なく結合させたところは、あらためてチンポの懐の深さ、その広さに驚かされたし、それこそレッテル貼りが効かない=「カテゴライズ不能かつ不要」と呼ぶに最も相応しいアルバムだと再確認させる。彼らは、その宗教的な概念その垣根を超えた先にある世界を、遂にスタートを切った[mode of UROBOROS]のステージ上で表現していくつもりなのかもしれない。

ほんと一年ぶりくらいに見たら、そんなわけ『アルケー』の曲はだいぶ「モノ」にしているというか、オーディエンスの反応含めてだいぶ板についてきた印象。新曲の”詩踏み”はあまりいい評判を聞かないながらも、ライブだと普通に盛り上がってた。アンコールは最近の定番曲で、EN一発目の”空谷の跫音”のライブ・アレンジかっこよーとか思いつつ、それでもラストはやっぱりウロボ曲で〆る。冷血の演出! あと「いいライブ」って本当にあっという間に感じるんだなと再確認した。

つうか、今回ばかりは気合い入れてHP先行でチケ取って発券したら1200番くらいで笑ったというか、「これがウロボの力なのか・・・ッ!?」ってなったし、恐らく今日のライブで唯一演らなかった”我、闇とて・・・”がセトリに入ってくるであろう14日も行こうとしたら速攻でソールドアウトして笑った。あと全曲終わってトシヤが投げたタオルが後ろまで飛んできて隣の人がゲットした。ニアミスかよ・・・。

【1/13】セットリスト
01. SA BIR
02. VINUSHKA
03. RED SOIL
04. 蜷局
05. BUGABOO
06. 慟哭と去りぬ
07. GLASS SKIN
08. Behind a vacant image
09. INCONVENIENT IDEAL
10. DOZING GREEN
11. 凱歌、沈黙が眠る頃
12. Revelation of mankind
13. 詩踏み

EN
01. 空谷の跫音
02. SUSTAIN THE UNTRUTH
03. Chain repulsion
04. STUCK MAN
05. 冷血なりせば

【11/16】 『水曜日のカンパネラ・ワンマンライブツアー2016 ~SUPERMAN~』@Zepp Nagoya

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個人的に、「いま最もライブが見たいアーティスト」の一つであり、シン・サブカルクソ女界の女王ことコムアイ率いる水曜日のカンパネラが11月16日の水曜日(おは水)にZepp名古屋で行ったワンマンツアーを観てきた。

ここ最近の水曜日のカンパネラといえば、「今が売り時(チャンス)や!!」とばかりMステ出演ブーストを皮切りに、遂には女優デビューまで、今やコムアイの顔を見ない日がないってくらい怒涛のメディア攻勢を仕掛けている。そのMステでも垣間見せた、放送事故一歩手前の奇妙奇天烈な演出が単独ライブでどうなっちゃうのか?一種の怖いもの見たさみたいなのがあって、まさにこのタイミングでのライブツアーは個人的にまたとない機会だった。

まずフロアの入り口から「ナニかヤバい予感」を予感させる。開演すると謎の電波系のSEが鳴り響き、そして直ぐにその「ナニかヤバい予感」が的中することとなった。ステージ上の特殊な形状をしたスクリーンにいわゆる中継カメラ的な演出でコムアイの姿を映し出し、「一体ナニが起こっているんだ!?」と不意を突かれているうちに、2階席にモップを担いだコムアイが登場すると、新曲の”アラジン”のトラックが鳴り響くなか会場は一気にドヨメキだつ。コムアイが2階席から姿を消したと思うと、今度はフロアの入り口から1階に登場し、厳重なボディガードを引き連れながらフロアを練り歩き、そして最後はちょうど自分が観ていた左のスピーカー側へと到着し、涼しげな顔で自分の真横を颯爽と通り過ぎていったコムアイを呆然と見つめながら僕は・・・

「そんなに自由かッ!?」

ってツッコんだ。

その全く予想だにしないコムアイの出オチな登場にド肝を抜かれるというより、むしろ唖然とするしかなかった。それ以降も、その直後の”イエティ”では雪男が担ぎ上げられながらフロアに降臨したり、それと同時に巨大なバルーンというか風船もフロアに投げ込まれたり、”チュパカブラ”では犬神家の逆さ足みたいなんが生えた神輿に乗ったコムアイがフロアを練り歩いたり、更にシャッターチャンスとばかりスマホで写メ推奨したり、最後の”桃太郎”ではきび団子と一緒に味噌投げ始めたり、コムアイがジャイアントバルーンに入ってフロアをゴロンゴロンしたり、なんかもう「う~ん・・・そんなに自由かッ!?」とか何回もツッコミ入れながら、とにかく開演から数十分もしないうちに奇想天外摩訶不思議な水カン・ワールドが終始炸裂しっぱなしで、これはもはや「ライブ」というより一つの「ショー」ではない「アトラクション」だと思ったくらい。

こう大掛かりな演出だけでなく、わりとMCもあっったりして、匂いフェチの話から8×4持ちのガチ勢が登場したのはウケた。あと今回のツアータイトルの「SUPERMAN」は、日本あるいは世界を良くする若い人が現れてほしいという願いが込められた、実にコムアイらしいというか、コムアイの意識の高さを垣間見せるMCだった。あとコムアイが業界の話やどこの事務所が怖いみたいな話を名古屋の伍味酉でしてたとか、なんか間接的に「売れた」アピールしてたけど、それはZepp名古屋ソールドアウトさせてから売れた自慢しろよと思った。実際、今日の客入りは多く見積もって七割の集客だったし、来年の武道館公演の宣伝もしてたけど、その「とりあえず武道館」みたいなノリや新曲音源のスパンの短さから浮き彫りになる質の低下をはじめ、今のカンパネラは少し生き急いでるカンは否めない。どうやら武道館前にはアルバム出す予定とかなんとか。正直、今のカンパネラは少し浮足立ってるカンというか、ここ最近のMステブーストをもってしてもZepp名古屋をソールドアウトにできないという事実と向き合って(名古屋マジ魔境)、もう一度地に足をつけて物事を慎重に捉えるべきなんじゃあないかって。

話を戻して→正直聞きたかった曲というか鬼ヶ島厨的に知ってる曲が半分くらいしかなかったセトリなのにも関わらず、つまり初見でも視覚の演出込みでノリノリに楽しませる懐の深いライブ・パフォーマンス、それこそコムアイが初めのMCで女子供にステージが見えるように配慮させた事に集約するというか、そこに水曜日のカンパネラの将来的な「可能性」が秘められている気がしてならない。だから老若男女問わず、一度くらいは見て損はないライブだと思うし、今のコムアイキテるカンの波に乗れたのは本当に良かった。しっかし、間近で見るとコムアイって本当に貧乳ってレベルじゃねぇぞ。

セットリスト
1.アラジン
2.シャクシャイン
3.ディアブロ
4.イエティ
5.ライト兄弟
6.ナポレオン
7.チュパカブラ
8.ツイッギー
9.ウランちゃん
10.ユタ
11.カメハメハ大王
12.ラー
13.ミツコ
14.ユニコ
15.松尾芭蕉
16.桃太郎

【9/19,20】 BABYMETAL WORLD TOUR 2016 LEGEND - METAL RESISTANCE - RED NIGHT & BLACK NIGHT@東京ドーム

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昨年、ANATHEMAの奇跡の初来日公演、しかも2デイズという長年の『夢』が叶ってから早一年、その『夢』という名の『人生のピーク』がまさかBABYMETALによって新たに更新されるなんて、それこそ『夢』にも思わなかった。そんなこんなで、9月19日と20日に東京ドームで行われた、ワールドツアーのファイナルを飾るBABYMETAL第四章「LEGEND - METAL RESISTANCE - RED NIGHT & BLACK NIGHT」に参戦した感想をば。

そもそも、僕が初めてBABYMETALのライブを見たのは約三年前のサマソニ大阪で、あの時は「いま最も勢いのあるアイドル」と確信したものの、まさかその三年後に東京ドーム2デイズをSOLD OUTさせるほどのビッグアーティストに化けるなんて、さすがに僕のキング・クリムゾンですら予測不可能な出来事だった。ちなみに、僕は両日ともジョジョTシャツで参戦。そんな事決まってるだろォッーーーがッ!

【LEGEND -METAL RESISTANCE- RED NIGHT】
9月19日セットリスト
01. Road of Resistance
02. ヤバッ!
03. いいね!
04. シンコペーション
05. Amore -蒼星-
06. GJ!
07. 悪夢の輪舞曲
08. 4の歌
09. Catch me if you can
10. ギミチョコ!!
11. KARATE
12. Tales of The Destinies
13. THE ONE - English ver. -

ツアーファイナル初日(19日)は、スーパー台風接近に伴い、東京の空模様はあいにくの雨すなわち「止まない雨」が降り注いでいた。しかし、これは今思うと『レジェンド』すなわち『伝説』が生まれる前触れに過ぎなかった事を、この時の僕たちは知る由もなかった。ツイッターのハッシュタグ#BABYMETALの情報によると、どうやら4時の開場だったのが30分くらい押してて、この時すでに開演が遅れることを予想するメイトは少なくはなかった。事実、その情報を信じて余裕ブチかましてた僕が、本来の開演時間である6時の10分前にドームに着いてもまだ入場列が続いていた。自分は23ゲートからの入場で、発券すると『RED NIGHT』&『BLACK NIGHT』ともにレフトスタンド側の2階席の一桁列の座席だった。6時に着席した時にはすでに開場は満員御礼で、これから約5万5千人のロリコンが狂喜乱舞するなんて想像しただけで恐怖に近いものがあった。そして気になるステージ構成は、いわゆるセンターステージと呼ばれるもので、ドームのど真ん中に巨大なセット&スクリーンがあって、そこから三本の矢のように花道が伸びた感じのやつ。

謎のコルセットを首に巻いて座席についてまた少し経ってから、ようやく開演。すると同時に、真ん中のスクリーンにショッカーみたいなホネホネロックマンが現れて、キツネ様からのお告げ「このツアーファイナルは『RED NIGHT』&『BLACK NIGHT』の2日間で構成/完成され、1stアルバム『BABYMETAL』と2ndアルバム『METAL RESISTANCE』の曲を全部奏でるって約束したけど、一度奏でた曲は二度と演らないよーん」みたいな説明が終わると、続いて恒例の紙芝居がスクリーンに映し出される。先日、僕が書いた『METAL RESISTANCE』のレビューを見た人なら気づいた人もいるかも知れないが、オープニングの紙芝居演出でシン・ゴジラネタをオマージュして怪獣シン・ベビメタが登場した時、心のなかで「yes!!yes!!jens!!」とガッツポーズしたのは僕だけじゃあないはずだ。実はこの東京ドーム2デイズに参戦するにあたって、四年後の東京五輪に向けたナニかしらの伏線を見つけ出すという一つの目的があって、それがまさかメンバーが登場する前、曲が始まる前の演出でそのシン・ゴジラとBABYMETALが東京五輪でコラボする可能性(伏線)を示唆するなんて思っても見なかった。

そして、満を持してBABYMETALの三人と神バンドが登場し、一瞬にして会場は爆発的な盛り上がりをみせる。予想どおり、一曲は今年リリースされた『METAL RESISTANCE』のオープニングナンバーである”Road of Resistance”だった。まさにこれからロリコンモッシュメイト率いるベビメタ軍と俺の感性率いるアグネス(ラム)軍の合戦が行われるかの如し壮大なイントロから、神バンドのドラフォ然とした演奏をバックにSU-METALの力強く伸びやかな歌声とMOA-METALとYUI-METALによるキレキレなダンスパフォーマンスがまたたく間に露見する。それこそ開演前は→「ロリコンベビメタ軍のロリ根性を叩き潰すッ!」とばかりイキってたが、しかし初っ端からBABYMETAL&神バンドが織りなす圧倒的なサウンドスケールにド肝を抜かれたアグネス(ラム)軍はロリコン化し、気づけばベビメタ軍と一緒になって「ウォーオーオーオーウォーオーオーオー」とメタル魂を昂ぶらせながらシンガロングしていた。そう、俺たちアグネス(ラム)軍は一瞬のうちにして戦乙女SU-METALの傀儡と化してしまたのだ。

二曲目はまさかの”ヤバッ!”で、この立て続けに新譜からの流れはヤバッいくらいアツい。なんかイメージしたとおりのダンスのフリで萌え死ぬかと思ったし、ライブだと終盤の怒涛の展開はヤバッ過ぎた。一転して、アイドルらしい”kawaii”をフューチャーした1stアルバムから”いいね!”では、さっきまでの「メタルバンド」としてのBABYMETALではなく、「アイドル」としてのBABYMETALの側面を垣間見せ、それこそ一瞬にして東京ドームがアイドル現場と化し、ドルヲタらしくいいね!コールや合いの手入れまくってブヒりまくる。この振り幅こそベビメタならではの醍醐味か。再び、新譜からジョジョ一部リスペクトな歌詞と陰陽座の黒猫化するSU-METALが凛々しく歌い上げる”シンコペーション”、からの”Amore -蒼星-”では、まるで「翼をください」とばかり巨大な白い翼が中央のスクリーンに映し出されるとともに、その翼の生えたSU-METALが巨大なステージの最上部へと飛び立ち、言うなれば使徒SU-METALとなって世界の中心で、東京の中心で「愛の言葉」を叫ぶ姿は、それこそシン・エヴァンゲリオンのフォース・インパクトと言っても過言じゃあないくらいの衝撃を与えた。あとはやっぱり「もしも君を~」の部分の歌は感動した。

Gojira顔負けの例の「バン!バン!バン!」に合わせて繰り返し手拍子を要求する、YUI&MOAをフューチャーした”GJ!”、再びSU-METALの妖艶な歌声が響き渡る”悪夢の輪舞曲”、再びYUI&MOAがメインの”4の歌”は19日のハイライトで、YUI&MOAが「ヨンヨン!」と煽りまくるくらい4の応酬はもはやオトナの教育テレビ的なノリすらあった。終盤は名曲の”ギミチョコ!!”から”KARATE”、クライマックスは”Tales of The Destinies”から”THE ONE”へと繋がる組曲で終わるのだが、”ToTD”を難なく歌いこなすSU-METALとプロフェッショナルさを見せつける神バンドに感心しつつも、英語版の”THE ONE”が始まる前に首に巻かれたコルセットが一斉に光を放ち始め、その「世界を一つにする」という2ndアルバムのコンセプトどおり、東京ドーム約5万5千人のメタル魂を一つにする演出に、会場は異様なざわめきと歓喜に包まれた。この演出を見越したセンターステージであることに納得すると同時に、会場が光と言う名の希望に包まれて「世界が一つになる」光景を目の当たりにして、一瞬素に戻って感極まった表情を浮かべたYUIMETALを僕はきっと忘れない。

はじめにホネホネロックからアナウンスされたとおりMCなしアンコールなしの約一時間半、あっという間でもあり、しかし公演時間以上に濃密な世界観と圧倒的なサウンドスケールに終始息を呑むことしかできなかった。三年前のサマソニ大阪で見たBABYMETALとは何もかもが桁違いに違っていたし、つまり【たった十メートルもない距離で見たBABYMETAL×三年=東京ドーム2階席の距離で見たBABYMETAL】と考えたら感慨深いものとナニかこみ上げてくるものがあった。このサマソニ【大阪】から【東京】ドームの距離の間に、彼女たち三人が経験してきた数多くの試練は、いわゆる普通の人間が送るであろう普通の人生を何百倍にも凝縮した濃密な三年間だったに違いないし、たった三年でもう手が届かない距離まで成長した彼女たちの勇姿に僕は敬意を表したい。

つうか、そんなことより、この初日はMOAMETALも大好きな℃-uteの愛理が観に来てたって知ってマジかよ!?ってなった(愛理のブログ参照)。本来は見られる側、ステージに立つ側の人と一緒に観客として見れた事の方がデカい。ワンチャン愛理がコルセット巻いてた可能性を想像しただけで俄然ガチ恋に発展しそうになるし、これにはMOAMETALもそれこそ「幸せの4」を猛烈に感じているに違いない。なんかもう愛理が良いっていうんだから良いライブだったに違いないし、その辺の素人よりもステージに立つ側の人間に評価されることほどの名誉はないだろう。しっかし、ここ数年℃から離れてたせいか、およそ55000人の中に愛理のオーラを感じ取れなかったのは一生の不覚だわマジで・・・。


【LEGEND -METAL RESISTANCE- BLACK NIGHT】9月20日セットリスト

01. BABYMETAL DEATH
02. あわだまフィーバー
03. ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト
04. META!メタ太郎
05. Sis. Anger
06. 紅月 -アカツキ-
07. おねだり大作戦
08. NO RAIN, NO RAINBOW
09. ド・キ・ド・キ☆モーニング
10. メギツネ
11. ヘドバンギャー!!
12. イジメ、ダメ、ゼッタイ

二日目の【BLACK NIGHT】は、初日のように開場が押すこともなかったので、早めに会場入りすると、会場のBGMにはドリムシやメイデン、メタリカやドラフォにBMTHが流れていた。しかもメイデンのFear Of The Darkで客がシンガロングしてて笑った。しかし、あらためてバックネット裏の最上段までギッシリ人が埋まっていく光景は壮観だなと眺めてたら開演時間の7時になる。

新譜中心のセットリストだった【RED NIGHT】に対して、二日目の【BLACK NIGHT】は1stアルバム中心のセットリストで展開していく。花道の先端から十字架に磔にされた状態で地上に現れた三人の使徒は、初っ端の”BABYMETAL DEATH”から会場のボルテージを一気にブチ上げる。その勢いのまま、新譜から”あわだまフィーバー”、続いて”ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト”、「ウォーオーオーオー」とシンガロングさせる”META!メタ太郎”、映画『インターステラー』を彷彿とさせる「怒れ!怒れ!」という紙芝居演出からブルータルな”Sis. Anger”へと繋がり、そしてX JAPANの”紅”をオマージュしたSU-METALによる「アカツキだーーーーー!」という掛け声から、彼女の天性の歌声がドームに響き渡る”紅月 -アカツキ-”では、恐らく両日合わせても最高峰のボーカルパフォーマンスを見せつけ、その説得力のある「ボーカリスト」としてのSU-METALをまざまざと見せつけられた僕は、感動のあまり心のなかで・・・

(出山ーーーーーーーーーーーッ!!)
(ホームオブハーーーーーーートッ!!)
(すず香ッ!!)

・・・と叫び声を上げた。

更にYUI&MOAをフューチャーした”おねだり大作戦”を挟んでから、自分の座席のちょうど目の前にあるレフトスタンド側(すなわちBOHさん側)の花道の先端地下からSU-METALが現れる。そして”NO RAIN, NO RAINBOW”のイントロが始まるとともに、円形のコンベアに乗って中央ステージ最上部へと導かれていく。いま思えば、この連日のスーパー台風の影響による「止まない雨」も粋な演出として組み込まれていたのかと思うくらい。そしてX JAPANのギタリストPATAhideの魂が天国から舞い降りてきたようなツインGソロにまたしても涙してしまった僕は、ふとドームの天上を見上げながら・・・

天国のPATAへ、お元気ですか?
近頃は読売巨人軍が賭博球団化してしまい
熱狂的な巨人フアンのPATAは天国でさぞかし悲しんでいることでしょう
そんな巨人大好き芸人のPATAも思い出のある東京ドームで
X JAPANが数多くの『伝説』を残してきた東京ドームで
本日、また一つ『レジェンド』=『伝説』が生まれました
その『伝説』を残したアーティストこそBABYMETALです」 

・・・と心のなかで呟いた。 

で、”ドキモニ”からSU-METALあらため出山ホームオブハートすず香がキツネのお面ととともに登場する”メギツネ”、初日の【RED NIGHT】が4連呼なら二日目の【BLACK NIGHT】はヘドバン連呼とばかりYUI&MOAが「ヘドバン!ヘドバン!」と延々と煽りまくる”ヘドバンギャー!!”、そして初日のフォース・インパクトによって地球を紅に染め上げるかのように、首に巻かれたコルセットが一斉に赤く点灯しはじめ、YOSHIKIにダメ出しくらいそうな出山ホームオブハートすず香による英語の語りとともに、その流れでワールドツアーファイナルのラストを飾ったのは他ならぬ”イジメ、ダメ、ゼッタイ”だ。曲が終わると出山ホームオブハートすず香による「ウィーアー!」からの「ベビーメタル!」の掛け合いによって、三度東京ドームのオーディエンスは「一つ」になる。しかし、この「ウィーアー!」という出山ホームオブハートすず香の掛け声に対して「ベビーメタル!」ではなく「エーックスッ!」と叫んだのは僕だけじゃあないはず・・・いや、僕だけかもしれない。なぜなら、この東京ドーム2デイズは、僕にとって子供の頃にDVDの映像でしか見たことがなかった、十数年遅れてきたX JAPANの『THE LAST LIVE~最後の夜~』だからであり、それこそ十数年の時を経て伝説の解散ライブの熱狂を追体験するかのよう。少なくとも、この東京ドームのステージに立って演奏しているのは、BABYMETALという名の怪獣きぐるみを着たシン・エックス・ジャパンにしか見えなかったし、僕には最初から最後までSU-METAL出山ホームオブハート利三にしか見えなかった。

最後はステージの最上階へと上り、「3,2,1」の合図でSU-METALが銅鑼を鳴らすと同時に爆発音が鳴り響き、これにてBABYMETAL第四章は幕を閉じる。そして、中央のスクリーンに「BABYMETALの旅は続く」的な演出が入るのだが、この『続く』という言葉を聞いてホッと胸をなでおろしたモッシュメイトは少なくないだろう。このシン・BABYMETAL『THE LAST LIVE~最後の夜~』を迎えるにはまだ時期尚早だ。そんなことよりも、次章となるBABYMETAL第五章で一体どんな仕掛けや驚きを魅せてくれるのか、そして体験させてくれるのか、早くも楽しみになってきた。そのためには、『ゲーム・オブ・スローンズ』レナ・ヘディ『マザー』として迎え入れ、そして「世界を一つ」にしたBABYMETAL『鉄の王座』へと即位する未来のために、俺の感性率いるアグネス(ラム)軍は彼女たち三人の『鋼鉄の処女』を守り抜く下僕として仕えることを今ここに誓うのであった(完)

オープニング映像のホネホネロックマンが忠告したとおり、一日目の【RED NIGHT】は新譜メインで、二日目の【BLACK NIGHT】は1stアルバム中心のセトリで、本当にバランスの良いセトリで、甲乙つけがたいです。両日ともSU-METAL、YUIMETAL、MOAMETAL、そして神バンド含めてメンバーそれぞれに見せ場があって、炎やレーザーを駆使した演出面も余すことなく披露された。個人的には、二日目の【BLACK NIGHT】のほうが落ち着いて冷静に見れたこともあって、MOAMETALの愛理顔負けのキレッキレなダンス、約5万5千人の視線をスクリーンに釘付けにするYUIMETALの「朝ドラヒロイン」感、そして連日、むしろ二日目の方が歌唱力が増してたんじゃねーかレベルのSU-METALの「ボーカリスト」としての成長性にはただただ脱帽するしかなかった。あとはやっぱり、自分の中で”紅月 -アカツキ-””NO RAIN, NO RAINBOW”の共演は、ちょっとどころじゃないちょっとした大事件だった。

それこそ愛理の言うとおり、ただただ圧倒されるばかりだった。ライブが終わってホテルの部屋に戻ってみても、さっきまでのアレは『現実』だったのか、それとも『夢』だったのか、でもそれは『現実』でもあり、同時に僕の『夢』でもあったんだ。今でもその余韻が「止まない雨」のように心に降り注ぐ。むしろ終演後にあのライブの凄さを徐々に実感していった。

ところで、後日の早朝ニュースで「奇抜なおっさん大集合」とかいう風に紹介されてて笑ったんだが、でもベビメタって本当に老若男女に支持されてんだなって実感したちょっとしたエピソードがある。それは初日の19日、僕は午後二時くらいに某ホテルにチェックインしようと、案の定長蛇の列を作っている黒いベビメタTシャツを着たベビメタ勢の後ろに並んだわけ。僕の前には至って普通の旅行者みたいな風貌をした40代後半から50代前半の美人なマダムが並んでて、僕は「このマダムもこんな時に災難だな~っ!」って思ったら急に話しかけられて→

マダム「あの~、この列の人達ってライブの人たちですか?」

ぼく「えーっと、多分そうですね」 

マダム「・・・(謙遜しながら)実は私もそうなんですよ」

ぼく「あっ、そーなんですか!?(マジかよ承太郎!)」

マダム「今日の開演って6時ですけど、一時間前くらいにドームに行けば大丈夫ですかね?」

ぼく「ん~~多分そのくらいで大丈夫だと思います(このマダム...できるッ!!)」 

マダム「・・・あっ、ありがとうございます(ペコリ)」 

ぼく「うん」
 

実はこんな他愛もないエピソードがあって、だからといってドヤ顔で「ベビメタは外国人や老若男女に人気ある!」というわけじゃあないが、事実こんな会話をマダムと交わした僕は、その件に関しては少なからず好意的なイメージで語ってもイイんじゃあないか?
 

【2/17】 Between the Buried and Me 『- THE COMA ECLIPTIC TOUR IV -』@今池3STAR

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メンバーが飛び入り参加したチャーチズナイトの盛り上がりを尻目に、それに対抗して、(未だに2015年の年間BEST記事を書いてないにも関わらず)BTBAMナイトに行くという行為・・・エモい。ほぼ同時期に来日が予定されているソイルワークと天秤にかけて、イェンス・ボグレンとの引かれ合いが実現した昨年の新作『Coma Ecliptic』が、プログレ好き的に面白い内容だったから、というのは嘘で、4kと7kの差により結局BTBAMの来日公演に行ってきた(本当はチャーチズが観たかったなんて言えない)BTBAMは三度目の来日らしいけど、自分は今回初めて彼らのライブを観る。この来日公演は、言わずもがな昨年の『Coma Ecliptic』に伴うジャパンツアー、その名も『- THE COMA ECLIPTIC TOUR IV -』(『- THE COMA ECLIPTIC TOUR IV -』とは言ってない)、予習バッチリでライブに望んだ。

会場は今池3STARというライブハウスで、自分の記憶が正しければ数年前のAlcestのライブ以来だ。BTBAMの出番は8時とのことで、7時半くらいにライブハウスへ入ると、前座のデスメタルバンドがいい感じに会場を温めていた。客入りは低く見積もって50人、盛って60人くらいかな。【名古屋×平日】という死の組み合せを考えると十分健闘したと思う。だって『伝説の名古屋公演』ことデフヘヴンの客入り13人と比べたらもはやソールドアウトみたいなもんでしょ?それは兎も角として、いわゆる「名古屋飛ばし」をしないBTBAMとデフヘヴンに改めて敬意を表したい。

8時になる10分前に前座が退き、本公演のメインアクトであるBTBAMのサウンドチェック後、8時ちょい過ぎに開演、そして遂にBTBAMのメンバーが登場。ヒゲを蓄えたフロントマンのトミー・ロジャースは完全にキアヌ・リーブスそのものでちょっと笑った。オープニングSEに次いで、新作『Coma Ecliptic』のリードトラックとなる”The Coma Machine”で幕を開ける。Dream Theaterリスペクトなイントロから、新作で最も大きな”変化”を遂げたトミーの変幻自在のボイス・パフォーマンスを中心に、静と動のメリハリを効かせた俄然タイトでヘヴィな音世界を構築していく。はじまりの挨拶はオシマイとばかり、彼らの存在を世に知らしめる事となった名盤『Colors』(A)からの(B)とかいう流れで、もうなんかこのライブが新作に伴うツアーとか忘れるくらいのガッツポーズ。それ以降は、新作からは”The Ectopic Stroll””Famine Wolf”の二曲、過去作からは『The Great Misdirect』のオープニングを飾る”Mirrors”からの”Obfuscation”を筆頭に、ツアータイトルからして新作中心のセトリと思いきや、過去作の代表曲を織り交ぜた、新旧のフアン共々満足いくセトリだったように思う。

個人的に、新作で一番好きな”King Redeem / Queen Serene”がセトリになかったのは少し残念だったが、新作から披露された三曲を聴くだけでも、過去作との違いが明瞭に表れていた。バンドの特徴だったカオティック/ハードコアな要素は影を潜め、特にトミー・ロジャースのユニークなボイス・パフォーマンスをはじめ、Dream TheaterHakenをはじめとしたプログ・ロック風の奇想天外摩訶不思議な塩梅をまぶしたプログレ然としたサウンドに、彼らの進化を垣間見た気がした。DT的なサウンドからOpeth的なサウンドへと一瞬にして姿を変える様は、まるで大道芸人の早着替え芸、あるいは中国の伝統芸能『変面』さながらだ。なんつうか、「一度で二度、いや三度美味しい」みたいな、まるでフルーツバスケットを食べているような楽しさ、かと思えばジェットコースターばりに急転直下なスリリングを体験させる、とにかく音は混沌としているのに場(雰囲気)は整然としている、その音のギャップに色々な意味で酔いしれる事しかできなかった。もはや「激しい」というより「心地いい」と言った方が「シックリ」くるくらい、それこそAlcest顔負けのドリーミーでオシャンティなATMSフィールドを展開していた(アンコールとかほぼ寝てた)

トミーのフロントマン然としたボイス・パフォーマンスはさることながら、それを差し置いてやっぱり楽器隊のテクが尋常じゃなかった。リードギターはAll That Remainsの仙人ギタリストみたいな雰囲気あったし、もう片割れのギターは大仏のように立ち位置の下手から微動だにしなくてウケた。そんな感じで、なんやかんや言うてもいいライブ初めになったんじゃねーか的な。このバカテク全開のライブ観た後にソイルワークのライブ観たら「ビョビョビョビョーーーーン!!」ってなるのが目に見えてるからソイルは行かないです。しっかしホステスさん、チャーチズレベルで東京一日だけとかキツイっす・・・(未練タラタラ)

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【11/26】 Acid Black Cherry 『2015 arena tour L—エルー』@日本ガイシホール

ガール「アタシABC聴くよ。ライブは行ったことないけど」

ぼく「マジで!?ライブといえば2012年のクリスマスライブの時に初っ端のMCでヤス何て言ったと思う?」

ガール「え~、わかんない」

ぼく「ヒントはクリスマスにちなんだネタ」

ガール「え~???」

ぼく「メリー?」

ガール「クリ◯リス!」

ぼく「正解!」

ぼく&ガール「ギャハハハハハ!!」

我に返ったぼく「(俺は一体何をやってるんだ・・・)」

最近はAcid Black Cherryを知っている(聴いている)ガールに半ば強引に、半ば合法的に、しかしあくまでも自然に下ネタを言わせた会話の後、猛烈な自己嫌悪に陥っている今日このごろ、皆さん如何お過ごしですか? そんな僕はといえば、約二年ぶりとなるAcid Black Cherryのライブへ、その名もアリーナツアー『2015 arena tour L—エルー』、11月26日に名古屋の日本ガイシホールで行われた二日目の公演を観に行ってきた。本来ならば、夏に企画されたフリーライブで久々に林の姿が観れるはずだったんだが、しかし結果はまさかの落選で、「えっ、これって落選すんの?林フザケンナ」って、そんな苦い思い出を経て、今回遂に満を持してというわけ。

515280f7・・・「こちらスネーク、日本ガイシホールに潜入した」 

aa230d8a・・・「よくやったスネーク。今回の任務はコードネーム『L』の正体を暴き出すことだ」

515280f7・・・「コードネーム『L』・・・?一体誰なんだそれは」

aa230d8a・・・「FOXの諜報班によれば、どうやら『L』はイギリス人のローレン・メイベリーである可能性が高いとのこと」

515280f7・・・「『L』はLauren Mayberryの頭文字というわけか」

aa230d8a・・・「そうだスネーク。至急、現地に向かってくれ。それと『L』とされる人物の肖像画も添付しておく。確認してくれ」

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515280f7・・・「性欲を持て余す」

Setlist
01. versus G
02. liar or LIAR ?
03. Greed Greed Greed
04. 黒猫 ~Adult Black Cat~
05. scar
06. INCUBUS
07. Round & Round
08. 君がいない、あの日から...
09. 眠れぬ夜
10. 7 colors
11. DRAGON CARNIVAL
12. cord name【JUSTICE】
13. Black Cherry
14. エストエム

EN1
01. L-エル-
02. & you

EN2
01. 少女の祈りⅢ
02. 20+∞Century Boys

林もMCのネタにするくらい有名な、いわゆる「日本三大ブス」の産地の一角を担う名古屋が、"ある時"だけ「日本三大ブス」から解き放たれる瞬間がある。その"ある時"とは、他でもないAcid Black Cherryのライブが名古屋で行われる時だ。それこそ『L』すなわちメンヘラクソビッチと呼ぶに相応しいガールが沢山いて、「あの子はピンクのセーラー服を着たレイヤー!あの子はJK!JK!JK!あの子はガールズバー勤務っぽいし、あの子はエスエム嬢っぽいな。あの子はピンサロ嬢っぽいし・・・う~ん、あの子はデリヘル嬢かな?あの子は・・・マイナンバー制度に怯えるソープ嬢だ!」という風に、まるで有吉弘行あるいは伊集院光ばりにゲスい目線でTEAM-ABCのガールをチラ見ウォッチするのが、俺たちTEAM-ABC男子部としてのABCのライブにおける役割で、僕は今回もその責務を全うしていた。

まぁ、そんな冗談はさて置き→今回のツアーは、言わずもがな2月にリリースされた新作L -エル-に伴うツアーで、新作のアルバム曲は勿論のこと、ABC史上最もコンセプト/ストーリーに力を入れた作品だけあって、ライブの演出面にも大きな期待がかかる。とりま僕は一般先行のチケットで、振り返れば立ち見がいる...つまりスタンド席の最上階という見事なクソ席からの鑑賞となった。今回の舞台構成は、ステージの真ん中と左右にスクリーンが設置してあって、そこにメンバーの姿や映像などを織り交ぜながらライブをドラマティックに演出していく。

このライブの真の目的は、謎に包まれた『L』の正体を掴むことで、となると一曲目の存在が非常に重要になってくるのだが、しかし僕スネークは開演と同時に『L』の正体を目の当たりにし、そしてド肝を抜かれた。まずは6時半、開演すると同時にスクリーンに『L』のアートワークが映し出され、それが鏡のようにヒビ割れる演出から、『L』の正体とされるローレン・メイベリー率いるChvrches”Science/Visions”が始まったかと思えば、いやそうではない、猛烈なエレクトロ感溢れるライブ・アレンジを加えたイントロで始まったのは、他でもないAcid Black Cherry”versus G”だ。「やはり『L』の正体はLauren Mayberryだったか...」と、早々にコードネーム『L』の正体を暴くことに成功し、無事任務を遂行した僕スネークは、満足気にABCのライブに浸り始めるのであった。

林のヘロヘロラップがキモである一曲目の”versus G”を聴いてまず気づいたのは、ここ最近の急激な寒波に見舞われたことや二日目の影響なのか知る由もないが、林の声が明らかに不調であることと、恐らくクソ席であるせいでバンドの音もペラペラで、この曲が持ち味とするゴリゴリのヘヴィネスまで全てが迫力不足で、今になって二年前のライブは良席に恵まれていたのだと理解した。その流れでアルバム『L』のリードトラックである”liar or LIAR ?”からの”Greed Greed Greed”まで、序盤はラウドな曲で一気に畳みかける。次の”黒猫”では林主宰のキャバレーとばかりLED照明によるド派手な演出で観客を賑わせる。次はバラードの”scar”で一息入れつつ、そしてこのツアーの見せ場となる中盤の流れに突入する。左右中央に用意されたスクリーンにMVの演出が織り込まれた”INCUBUS”、続いてアルバム『L』の「もう一人の主人公」であるオヴェス君とエルが絵となってスクリーンに映し出され、未来のエルに襲いかかる壮絶な人生を暗示した”Round & Round”、オヴェスのエルに対する想いが込められたバラード”君がいない、あの日から...”、からの”眠れぬ夜”ときてABCらしいシャッフル曲の”7 colors”まで、アルバム『L』の重厚なコンセプトを一箇所に凝縮したような中盤の流れは、このツアーの大きな見所でありハイライトだった。終盤は過去作から定番曲が並び、本編ラストに”ピストル”の代役を担うには十分な”エストエム”を持ってくる名采配。しかし、まだまだ『L推し』は終わらない。アンコールには表題曲と”& you”を立て続けに、畳みかけるようにしてアルバム『L』の楽曲をこれでもかとゴリ押してくる。ダブルアンコールには、ヘドバン曲の”少女の祈りⅢ”とお馴染みの”20+∞Century Boys”で幕を閉じる。

当然、アルバム『L』に伴うツアーであるからして必然的に新作中心のセトリだし、必然的に『L』のコンセプト/ストーリーをライブの演出面にゴリ押しとばかり組み込んできている。音響の良し悪しは別にして、新作の曲がほぼ全て聴けたのは素直に良かった。当然、『L』は過去作と比べて大人しめの楽曲が多く、いわゆる”暴れ曲”が少ないため、そういった点ではイマイチ盛り上がり”に欠けた気がするのも正直な感想。とは言え、『L』のコンセプトを演出の基にしながらも、ABCのライブとして楽しませる最低限の器量はあったライブだと思うし、このツアーでしか味わえない演出や見所も十二分にあったと思う。”liar or LIAR ?”の入りの格好良さは勿論のこと、個人的にアルバム曲で生で聴いてみて存外良かったのは”7 colors”で、曲調やカラフルな演出面も踏まえてABCらしさに溢れていた。

前回から変わらず、ツイッターで募集した質問にメンバーが答えるコーナーが定番のMCとなっている。序盤のMCでは、「昔の曲を自分で聴いたりするか」とか「ライブでミスったらどうやって誤魔化すか」とかの質問の他に、「ギターのピックやドラムのスティックも0.2ミリ単位で音が違ってくる世界らしい」とか「林のマイクスタンドにも”こだわり”がある」みたいな、ABCにしてはエラくマジメな質問ばっかで、はじめて「ABCってプロのバンドだったんだ!すごい!」って感心した。HIROさんはライブでミスったらローディのせいにするABC一番のぐう畜。しかし二回目のMCコーナーでは、「新婚で月一しかしないセックスレス夫婦」とか「逆に彼氏が寝る暇もないくらいセックスモンスター」とか、それらの質問から「性欲を持て余す」話に変わって林が「一人運動会して寝たのに夢の妖精にあった」とか言い出して「夢の妖精」ってなんだ?って一瞬考えたけど普通に夢精の話だった。自分はこの日のために10日くらいオナ禁してたんだけど、一向に夢の妖精を見る気配がないからやっぱり個人差があるのかも。その代わりに朝立ちがハンパなくなる。お陰で最近は朝起きるとパンツを素早く降ろしてビターン!!ビターン!!するのがマイブーム(何の話だ)。でも”Black Cherry”の「顔にかけて」のタイミングでスクリーンに林の顔がアップで映し出された瞬間、「林、イクぞ!」みたいなノリでほぼイキかけたけどギリ我慢した。他には、早口言葉ネタはボツって「バンドマンの彼氏が客相手に浮気してるからチンコ切り落としたい」とか、まぁ、いつもの下ネタ成分多めなMCだった。今回は自分が過去に観たライブMCほどの名言はなかった気がする。つい「おいおいマジメか!」ってツッコみたくなるくらいに。MCもちょっと長く感じた。

約二年前、名古屋の2公演を観に行って以来久々にABCのライブを観て、林は喉の調子は不安を残すものの、しかしステージング/パフォーマンスは相変わらずの格好良さで安心した。ライブ自体9月のANATHEMA以来三ヶ月ぶりで、やっぱりナマはイイもんだなと再確認できた。この勢いで来月のX JAPANのライブに行って人生のピークを迎えるぜ!と意気込んでみたものの、当然チケットは取れるはずもなく・・・二度目の「林フザケンナ」。色々な意味で、この不完全燃焼みたいなモヤモヤを晴らすために、とりまABCのライブハウスツアー『S』に行きて~。

そういえば、終演後の帰り際に外国人の美女を見かけたのだけど、まるでエルが成長して大人になって"リアルエル"となってABCのライブを観に来たようでもあって、今日のライブで最も粋で妙にロマンチックな演出だなーと自分の中で独りでに思いながら、僕は会場を後にした。でも、もし彼女がフランス人だったとしたら?例のMCを聞いて彼女は一体何を思ったのだろう?林は本当にスタンドが見えていたのか?本当にアリーナが見えていたのか?林よ、今はコンプライアンスの時代やぞ。
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