Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

2014年度BEST

℃-ute解散がショック過ぎるので更新停止します

森は生きている 『グッド・ナイト』

Artist 森は生きている
森は生きている

Album 『グッド・ナイト』
グッド・ナイト

Tracklist
01. プレリュード
02. 影の問答
03. 磨硝子
04. 風の仕業
05. 痕跡地図
06. 気まぐれな朝
07. 煙夜の夢
  a. 香水壜と少女
  b. 空虚な肖像画
  c. 煙夜の夢(夜が固まる前)
08. 青磁色の空
09. グッド・ナイト



あ...ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 「いや~、やっぱりスティーヴン・ウィルソンの新作イイな~」・・・なんて思ったら日本のバンドだった・・・。な...何を言っているのか わからねーと思うが おれも 何をされたのか わからなかった...頭がどうにかなりそうだった...催眠術だとか超スピードだとか そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ...

邦楽界にプログレの波がキテいる・・・これは紛れもない事実だ。それを真っ向から証明するかのようなバンドが、東京は武蔵野生まれの6人組、その名も森は生きているだ。何が驚いたって、彼らの2ndアルバム『グッド・ナイト』に収録された"煙夜の夢"という約17分の大作ナンバーの存在で、まずはじめに、その大作をMVにしちゃう彼らの心意気に、そのプログレ魂に僕は敬意を表したいと思う。この”煙夜の夢”は、第一幕に”香水壜と少女”、第二幕に”空虚な肖像画”、そして第三幕に”煙夜の夢 (夜が固まる前)”に分かれた三部構成となっていて、まず第一幕の”香水壜と少女”からゴイスー。まずイントロのアコギの靡かせ方からのフルートの導入部からして→「スティーヴン・ウィルソンの新曲かな?」って勘違いするくらい、完全にSW関連事業の音使いというか"プログレ"以外ナニモノでもない幕開けから始まって、とりまプログレ然とした音や楽器をあざとくもふんだんに使ってプログレヲタの琴線をブヒらせながら、時に優美に、時に喜劇的に入り乱れながら、時に中東の民謡音楽ばりのエスニックな旋律をもって、秋枯れの荻が生い茂ったどこまでもつづく原野の如し情緒感あふれる素朴な風景を描き出し、そこから中期Porcupine Treeを想起させるクラシック・ロック然としたギター・リフ~アコギとフロイドリスペクトなエフェクティブなサウンドをバックに、この物語の語り部となる竹川悟史の歌へと繋がっていく。続く第二幕の”空虚な肖像画”では、リーダーの岡田拓郎をメインボーカルに携えてTemples顔負けのインディ・サイケ~アンビエントなシーンへと物語は移り変わっていき、そして最終章となる第三幕の”煙夜の夢 (夜が固まる前)”では、一転してカントリー調のポップなリズムにノッて、森のせせらぎと共にランランラ~ン♪と鼻歌交じりに妖精さんが舞い踊るクライマックスのシーンを最後に、このラノベ小説『メンヘラ彼女とボク』は盛大に幕を閉じる。このキング・クリムゾンやピンク・フロイドをはじめとしたプログレレジェンドに匹敵する大胆な構成力と抒情的かつ緊張感のある展開力は、なまじハタチそこそこの文学青年が演るレベルをゆうに逸脱している。これはもうスティーヴン・ウィルソンPorcupine Treeの名曲”Anesthetize”をも凌駕する...いや、歴代のプログレレジェンドを過去のモノとするッ!これこそ現代のプログレッシブ(J)ポップ絵巻だッ!・・・ってのは少し大袈裟かもしれないが、この森は生きているの圧倒的なクリエイティビティと若者的咀嚼エネルギーが爆発した名曲であるのは確かで、持ち前のオサレでシュールな歌詞世界をはじめ、フォーク/サイケ/プログレ/アヴァンギャルド/ジャズなどのジャンルを変幻自在に操る、若者らしからぬ大人びた落ち着いたアナログな演奏、とにかくこの曲に彼らの全てが詰まっていると言っても過言じゃあないし、その音楽的素養の深さと"音"に対する"こだわり"が初期衝動的な勢いで伝わってくる。様々なジャンルや過去の偉大なバンドからの影響を自らの音へと巧みに昇華し、それらを洗練されたポップ・ミュージックに仕立て上げる柔軟性の高さはスティーヴン・ウィルソンとダブる。実際、想像した以上に柔軟性の高いバンドで、ヲタク丸出しのプログレからキャッチーなポップスもできるのはバンドとして大きな強みだろう。で、その"影響"といえば→神戸在住のThe fin.もモダンな海外バンドからの影響が色濃くあったが、近代的な彼らより古典的すなわちクラシックでアナログ感あふれるレトロフューチャーボンバーなのが森は生きているだ。この2つのバンドに共通するのは、若くして作曲からミックスまでこなす卓越した才能を持ったYuto Uchino岡田拓郎という未来の邦楽界を背負って立つであろう存在か。ここで少し話は変わるが→最近、自分の中で"いい音楽"を選別する判断材料として→赤い公園の津野米咲がアヒャヒャとブヒりそうな音楽か否か】みたいな謎の測りを設け始めていて、昨年にThe fin.の1stアルバムDays With Uncertaintyを聴いた時も→「あっ、これぜってぇ津野米咲が好きなヤツや」ってなったし、そして今回この森は生きているに対しても同じことを思っちゃったから、だから「これはきっと"いい音楽"に違いないんだ」という結論に至った、というわけです。その将来性はThe fin.以上かもしれない。

ハルキスト ・・・そのタイトルどおり本作の”プレリュード”となる幕開けから、「走り出す少女は 影に惹かれて 風に似て行ってしまったのです」とかいう村上春樹ばりの文学的な歌詞をはじめ、マンドリンやハーモニカ、鉄琴や木琴などの鍵盤打楽器、フルートやパーカッションなど様々な楽器やさり気ないエレクトロニクスを駆使しながら、Voの竹川悟史による斉藤和義風の歌声とバンドの頭脳である岡田拓郎のコーラスが朝焼けの匂いを醸し出す、アルバムのオープニングを飾るに相応しいムーディなフォーク・ソングで、続く2曲目の”影の問答”では、60年代~70年代を想起させるクラシックなギター・リフとビートルズやピンク・フロイドを最高権威者としたUKネオ・プログレッシブ・ロック直系のフェミニンなメロディが織りなすサイケデリックなサウンドに、まるで夢遊病者ように無表情で不協和音のように虚ろなボーカルと幽玄なコーラスがアンニュイに交錯していき、そして江戸川乱歩の短編に出てきそうな【男A】【男B】の会話を描いた一風変わった歌詞からも、異常にセンスフルかつ俄然文学的な彼らのアーティスティックな一面を垣間みせる。一転して陽気な気分でカントリー風のチェンバー・ポップやってのける3曲目の”磨硝子”は、マンドリンとフルートの優美な音色が遊牧民のユル~い日常を描き出し、中盤からは重厚なヴァイオリンを合図に、まるでどこかのデブが「音の宝石箱や~」と言わんばかりのキラキラ☆綺羅びやかでカラフルな音使いとモダンなアンビエント感をもって、それこそ後期UlverKayo Dot顔負けのアヴァンギャルディな文系力を発揮していく。正直、この展開にはプログレ好きは「キター!」って感じだし、まさかVampillia以外の邦楽バンドにコレができる集団が他に実在するなんて思いもしなかったから素直に驚いた。というか、もしかするとKayo DotSteven Wilsonを繋ぐ架け橋となる存在こそ、彼ら森は生きているなのかもしれない。で、ここまでの"知的"な文学青年あるいはハルキスト然とした流れから一転して、"ポスト-くるり"を襲名するかのようなゆるふわ系のポップスを聴かせる4曲目の”風の仕業”岡田拓郎をメインボーカルに迎えたシンプルなサイケ・ロックを披露する5曲目の”痕跡地図”、再びフロイド的なゆるフワッと感と"ポスト-くるり"っぽさを醸しながら、前二曲と同様に比較的シンプルな曲かと思いきややっぱりプログレッシブかつエキゾチックなニクい演出が光る6曲目の”気まぐれな朝”、そして三部作の”煙夜の夢”、まるでモノクロの白昼夢の中を彷徨うかのようなアコギ主体の”青磁色の空”、そして表題曲の”グッド・ナイト”を最後に、全9曲トータル約48分の『夢』は地平線のようにどこまでも続いていく・・・。

アニミズム ・・・おいら、インディとかよく知らないしどうでもいいんだが、この作品だけはインディっつーよりも"プログレ"として聴いたほうが絶対に面白いです。しかし、その森は生きているの郷土愛や自然崇拝に満ち溢れたDIY精神は、自給自足系ブラックメタルに通じるインディペンデント感というか謎のスケール感すら内包している。これはもう一つの純文学であり一つの"文芸作品"と言っていいだろう。もはや音楽界の太宰治賞を与えたいくらいだ。この勢いで今話題のTemplesと対バンしたら面白いと思う。あと赤い公園よりも森は生きているのがSWプロデュースの可能性あるな(願望)って思っちゃったんだからしょうがない。ともあれ→"今の邦楽界は面白い"・・・という一説を裏付けるような、2014年の代表する一枚でした。
 
グッド・ナイト
グッド・ナイト
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森は生きている
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2014年BEST

「あけまして出産記念パーティーだ!」
赤い子


No,14 BABYMETAL 『BABYMETAL』
BABYMETAL
favorite track "ギミチョコ!!"

No,13 Phantogram 『Voices』
Voices
favorite track "Fall In Love"

No,12 Warpaint 『Warpaint』
Warpaint
favorite track "Intro"

No,11 Alcest 『Shelter』
Shelter
favorite track "Délivrance"

No,10 fripSide 『Infinite Synthesis 2』
infinite synthesis 2
favorite track "Lost Dimension"

No,9 パスピエ 『幕の内ISM』
幕の内ISM
favorite track "とおりゃんせ"

No,8 きのこ帝国 『フェイクワールドワンダーランド』
フェイクワールドワンダーランド
favorite track "You outside my window"

No,7 Vampillia 『the divine move』
the divine move
favorite track "endless summer"

No,6 Shiggy Jr. 『LISTEN TO THE MUSIC』
LISTEN TO THE MUSIC
favorite track "LISTEN TO THE MUSIC"

No,5 The fin. 『Days With Uncertainty』
Days With Uncertainty
favorite track "Night Time"

No,4  sukekiyo 『IMMORTALIS』
IMMORTALIS
favorite track "zephyr"

No,1 ANATHEMA 『Distant Satellites』
Distant Satellites
favorite track "ANATHEMA"

No,1 DIR EN GREY 『ARCHE』
ARCHE
favorite track "Phenomenon"

No,1 赤い公園 『猛烈リトミック』
猛烈リトミック
favorite track "NOW ON AIR"


BEST SONG編
Nothing "Dig"
Deafheaven "From the Kettle Onto the Coil"
Ne Obliviscaris "Painters of the Tempest"
††† "Bitches Brew"
VERSA "Wanderlust"
Pallbearer "Foundations"
Cynic "True Hallucination Speak"
Opeth "Moon Above, Sun Below"
Vampillia "my beautiful twisted nightmares in aurora rainbow darkness"
BiS "STUPiG"
Nothing More "This Is The Time (Ballast)"
Sólstafir "Ótta"
橋本仁 "STAND PROUD"
Animals as Leaders "Ka$cade"
2:54 "South"
Sadistik "Orange"
Dirty Loops "Hit Me"
やくしまるえつこ "X次元へようこそ"

内田真礼 "ギミー!レボリューション"

上坂すみれ"来たれ!暁の同志"
花澤香菜 "こきゅうとす"
Acid Black Cherry "君がいない、あの日から・・・"


・・・聴いてない、全然メタル聴いてない。これは昨年の反動もあってか、今年は"ピンポイント"にかい摘みながら音楽を聴いた年だったような気がする。まず、上半期で衝撃的だったのはベビメタちゃんとsukekiyoちゃんなんですが、下半期に"例の三枚"が現れたせいで完全に"例の三枚"の年になっちゃった感あって、あと今時アイドル作品を年間BESTに入れてドヤ顔するのも→「古臭いしナンセンスだと思うんスよ~」と言った某V系バンドマンみたいに、上半期と下半期で考え方が180度手のひら返った事もあって、だからベビメタちゃんをBESTに入れるのも野暮かなと思ったけど、でもヒネクレ者アピールのためにやっぱ入れなきゃ!みたいな、目に見えないナニカに対する予防線を張った選考になっております。なんだろう、今年のベビメタって昨年のDEAFHEAVENみたいな立ち位置というか、一種の"踏み絵"になっていて、ベビメタという存在が国内および海外のメタルシーンに及ぼした影響や問題提起だったり、その何か一つのキッカケを与える存在として考えると俄然面白いアイドルだとは思う。恐らく、ベビメタちゃんのレビューは今年最もアクセスが多かった記事です。その一方で"サVカル系男子"こと京のソロプロジェクトsukekiyoにもド肝抜かれた。古き良き懐かしのV系に回帰しつつもレトロモダンな禁断のエロスに、その手の好き者の心は亀甲縛り状態になったハズ。実際、本家DIR EN GREYsukekiyoを超えられるのか?ってくらいのアルバム完成度だった。しかし、本家DIR EN GREY『ARCHE』はその一抹の不安を良くも悪くも超越してきた。この辺の事は『ARCHE』のレビューに全て書き記したので端折るが、というより、下半期はANATHEMA『Distant Satellites』を皮切りに、赤い公園『猛烈リトミック』ときて、その締めくくりとして『ARCHE』が登場した感じ。だから自分の中で、今年の下半期というか2014年はこの三枚の年と言っていいほど。なまじ『Distant Satellites』=『猛烈リトミック』=『ARCHE』だと"俺の感性"『理解』してしまったのが悪い。この辺の親和性も全てレビューに書いてあるので是非(アツい宣伝)。そう、『アルケー』を一言で語るなら→海外での人気をベビメタやクロスフェイスにブチ抜かれて日和った結果、完全無欠のロキノン系男子化したDIR EN GREY(一巡)のデビュー作にして最高傑作(駄作とは言ってない)ということ。ただ最も想定外だったのが赤い公園の存在で、これまでは"ただのブサイク"だったのに『猛烈リトミック』では"kawaiiブサイク"になってて、その勢いで過去作聴いたら津野米咲の闇の深さに背筋が凍りついた。でも結果的に、今年の初めの「ANATHEMAの年になる」という予想どおりだった。ちょっと違うのは、ANATHEMAと肩を並べるバンドが増えたってだけで。

2014年だけに14枚のアルバムをセレクト。今年は"例の三枚"の年ということで、"あえて"その三枚が馴染むように"繋がり"のあるBESTになりました。そうじゃなきゃ説得力のある年間BESTにならないと思ったからだ。自分の中で、例の三枚全てが"Post-JPOP"という解釈に行き着いた結果というか、今年は"邦楽""声優"が一つのキーワードになってた所もあって、こんな感じの結果に。とりあえず、何度も言うけどVampilliaは1stアルバムより企画盤の『the divine move』のが面白いって事。新星のThe fin.Shiggy Jr.".枠"もとい邦楽界のNEXT-ブレイク枠で、今年の初めにWarpaint~今年の終わりにThe fin.という流れは→「ここで繋がった!」ような気がして嬉しかった。実はきのこ帝国『ファイクワールドワンダーランド』DIR EN GREY『アルケー』にも親和性を感じた。とりあえず可愛い方の佐藤ちあきに「イカ臭ぇ」って蔑まれたいと思っちゃったんだからしょうがない。長女のやくしまるえつこ、三女の池田智子、そして次女の大胡田なつき率いるパスピエと声優枠のfripSideの新譜も妙な懐かしさがあって良かった。見事に"黄金界隈"の仲間入りを果たしたAlcestPhantogramも終わってみれば印象的だった。なんだかんだで、"アイドル界のDIR EN GREY"ことBABYMETALに始まり本家DIR EN GREYに終わるなんてステキやん。

これは『アルケー』のレビューにも書いたのだけど、DIR EN GREY主催のフェスやって今年のBESTアルバム・アーティスト全部呼んでくれねーかなって。そこにダブル林も呼んでもらって...。つうか、2015年はANATHEMA来日の可能性にしか興味ないんだが、むしろDIR EN GREY主催のフェスで来てもらってもいいなって。まぁ、そんな冗談は置いといて→今年は本当に"例の三枚"に尽きます。というわけで、今年はDIR EN GREY『アルケー』を見習って引き続き声優を推していこうと思います(そんなわけアルケー)。

The fin. 『Days With Uncertainty』

Artist The fin.
The fin.

Album 『Days With Uncertainty』
Days With Uncertainty

Tracklist

  • 01. Illumination
  • 02. Night Time
  • 03. You Can See It In The Blue
  • 04. Curtains
  • 05. Silver From Over The River
  • 06. Thaw
  • 07. Veil
  • 08. Without Excuse
  • 09. The End Of The Island
  • 10. Till Dawn
  • 11. Days With Uncertainty



・・・驚いた。国内にこんなバンドが存在するなんて、、、更新停止してる場合じゃねぇ!このMVのたった数十秒のスポット映像を目にした瞬間、いわゆる"俺の感性"にズキュウウゥン!!と衝撃が走った。「なんだこいつらッ!?」・・・てっきり初めて聴くバンドだと思いきや、数カ月ほど前に何気なく耳にした"Glowing Red On The Shore"と同じバンドだと知ってリアルに驚いたというか、まさかこんな所で再び出会うなんて思いもしなかった。とにかく、それこそキタノブルーじゃあないが、バブル期というか90年代の邦画というか、それこそ岩井俊二映画をイメージさせる無国籍感のあるエキゾチックでノスタルジックな甘酸っぱい青春ロードムービー風の映像美と、海外のインディ・ロックやシンセ・ポップ、チルウェイヴやシューゲイザーからの強い影響下にある、まるでセピア色に光り輝くドリーム・スケープに、その懐かしい郷愁を纏った白昼夢の中をたゆたうような音世界に、僕は一瞬にして魅了されてしまったのだ。まるで発煙筒の煙のように淡く幻想的な音が空間を支配していくが、しかしサビではボーカルのYuto Uchinoによるフェミニンな歌声と心臓の鼓動のように力強いビートを刻むシンセで音の骨格を現してグッと"聴かせる"。そして、何といってもギタリストのRyosuke Odagakiが奏でる、 (そのコワモテの顔からは想像できない)USガールズ・バンドWarpaintの1stアルバムThe Foolの名曲"Undertow"を彷彿とさせるスウィーティでメランコリックなメロディ/フレーズには(ニヤリ)とせざるを得なかったというか、それもそのはず…なんと本作のマスタリングにはWashed OutWarpaintを手がけたJoe Lambertを迎えてるってんだから話は早い。"俺の感性"にズキュウウゥン!!とキタ理由はコレだったのか・・・どおりで、若干22歳の若者にしては一つ一つの音の完成度やUKミュージック的な音の再現度が新人離れしてるし、このレトロフューチャーなMVからも垣間見れる徹底したビジュアル/コンセプト作りには、彼らの"クリエイティブ!!"に対するリベラル意識の高さが伺える。で、このMVを手がけたのは、映画をはじめ大手企業のCMやミスチルのMVなど数多くの作品で知られる関根光才監督で、ヒロインのガール役を演じているのはEmmaとかいうViViモデルらしく(ポスト玉城ティナといった所か)、このMVでは本場の女優かってくらい、触れられそうで触れられない仲間内のマドンナ的な存在、近くて遠いアンニュイな存在感を刹那的に演じきっている。なんだろう…誰の女でもないんだけど、将来は俳優やってそうなボーカルと恋仲になりそうでならない"あの感じ"というか、あの"絶妙な距離感"で保たれたリア充グループとでも言うんだろうか、男なら誰しもが憧れる青春オーラに色々な意味で胸が張り裂けそうになる。さすがに実績のある監督作品なだけあって、音楽性と映像が絶妙にマッチした、何度もリピートしたくなる中毒性があるし、そして何よりもEmmaちゃんの仕草や表情に、そのkawaiiに胸キュン不可避だ。ともあれ、今年のMV大賞と言っても過言じゃあないアナログフィルムとリンクするような楽曲からは、次世代の邦楽界を担うホープとして期待させる、確かなポテンシャルを感じさせる。

アジア感・・・全体を通して聴くと、先ほどの名曲”Night Time”は少し特別な曲だという事がわかる。まず、幕開けを飾る#1”llumination”から、それこそライアン・ゴズリング主演の映画『ドライヴ』のサントラに入っててもおかしくない、80年代にトリップさせるようなエアロビ感あふれるシンセとリズミカルなクラップが、まるでレトロなナイトクラブの入り口を描き出していく。他にも、シューゲ・アプローチを効かせたエモいインディ・ロックの#3”You Can See It In The Blue”、アコギをフューチャーしたJ-POP型ドリーム・ポップの#4”Curtains”、ゆるふわ系の#5”Silver From Over The River”、再びバンド・サウンドをフューチャーしたグルーヴ感が心地よい#7”Veil”、まるでアイスランドの壮観な雪景色が目の前に広がるような#9”The End Of The Island”、まるでプラネタリウムのような浮遊感のあるシンセとクラップがゆりかごのように揺らめく#10”Till Dawn”など、強引に例えるなら→UKのCHVRCHESStill CornersあるいはスウェーデンのPostiljonenWashed OutとUSのWarpaintが融合したような、ハイブリットなJ-POPを繰り広げるそのロマンティックな姿は、今の時代とレトロな時代を繊細に紡いでいくような、古めかしいんだけどどこか新しいギャップと魅力に溢れている。とはいえ、やっぱり”Night Time”のインパクトったらなくて、事実この岩井俊二映画顔負けの"アジア"感からなる極上のノスタルジーは、洋楽バンドでは決して味わえないだろう。

リズム隊 ・・・このバンド、どうしても中心人物であるYuto Uchinoの卓越したセンス、そのカリスマ性に注目が集まるが、実はリズム隊(特にベース)も侮ることのできない存在で、それはリード・トラックの”Night Time”をはじめ、オープニングを飾る”llumination”のアウトロや#6の”Thaw”や#7の”Veil”で聴けるような、静寂的な空間すら繊細に心地よく”聴かせる”という意識を大事にしたベースとドラムが織りなす、柔らかくてそして濡れている=ソフト&ウェットなグルーヴ感は、それこそEP『Exquisite Corpse』の頃のウォーペイントを彷彿とさせる。音自体はもの凄くシンプルだし、音数も少なくて超わかりやすい、ドラムの残響音すら計算し尽くされているような、新人バンドとは思えない洗練されたバンド・サウンドに驚かされる。とにかく、バンドとして既に完成されているし、この年齢にしてはあまりにも落ち着きすぎている。そこがまた彼らの魅力でもある。

邦楽界の革命児 ・・・確かに、本作のアートワークおよび紙ジャケ仕様をはじめ、その音を聴くだけでは素で海外のバンドだと勘違いしちゃうくらい、ここまで海外志向の強いバンドって国内ではなかなか珍しくて、確かにこの手の音楽は海外では珍しくもなんともないし、この手のバンドはもう飽き飽きだって意見もわかる。けれども、それよりもまず日本にこのようなバンドが出てきた事に対して素直に喜ぶべきだと思うし、日本の音楽リスナーも"洋楽っぽい"とかいう偏見なしに素直に認めてやるべきだと思う。もう"日本人離れした~"という表現は飽き飽きだ。日本の音楽は遂にここまで来たってのが正しい表現だろう。久しぶりに、どうにかして天下を取らせてやりたいと思うバンドの登場だ。既に国内の大型音楽フェスへの参加や来年のSWSWに出演が決まっている事からも、その話題性や将来性は十分だし、次作あたりで大物プロデューサー迎えたら一気に化けそうな予感。。。とにかく、ガラパゴス化した日本の音楽界を次のステージに導くかのような、少し大袈裟かもしれないが邦楽界の革命児と呼ぶに相応しい一枚だ。強いて不満みたいなことを言うなら、MVとメイキングが収録された円盤つけて欲しかった感ある。あとsukekiyoノベンバの対バンがアリってんなら、そのOPアクトとしてこのThe fin.を呼ぶってのも全然アリなんじゃねぇの~?

(僕もひと気のないプールでワイワイしたかった...こんな青春送れなかった人生なんて無意味だ死のう・・・The fin.)
 
Days With Uncertainty
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赤い公園 『猛烈リトミック』

Artist 赤い公園
赤い公園

Album 『猛烈リトミック』
猛烈リトミック

Tracklist

01. NOW ON AIR
03. 108
04. いちご
05. 誰かが言ってた
06.
07. ドライフラワー
08. TOKYO HARBOR feat.KREVA
09. ひつじ屋さん
10. サイダー
11. 楽しい
12. 牢屋
13. お留守番
15.

赤い公園・・・「はじめまして!赤い公園です!」

ミカエル・オーカーフェルト・・・「グハハ!貴様も『黒水公園にしてやろうか!?」 

赤い公園・・・「キャ~!ホモ~!」

ミカエル・オーカーフェルト・・・「ぶっさw赤い後援会抜けるわw」

約一年前くらいに話題を呼んだ今更のMVを観た時の赤い公園の第一印象といえば→なんかちょっと気取った軽音サークルのサバサバ系女子大生が、ちょっとサブカルっぽいちょっと初期相対性理論っぽい事やってみた感じの印象で、その時は特に良い印象はなくて、むしろ逆に「ぶっさwコミュ抜けるわw」くらいのネガティヴなイメージしか持てなくて、その当時は完全にスルーしていた。他には、ギターの津野米咲さんが極度の℃ヲタだって事くらいの認識しかなくて(つい最近、念願の℃-uteとの対バンが実現したらしい)、そんな自分なんだけど、偶然たまたま新曲の”NOW ON AIR”のMVを観ちゃったら最後、マイ・ハートにズキュウウゥン!!という擬音と共に”ナニか”が注入された。



女性SHINE! ・・・このMVはちょっとした衝撃だった。まるでピーチジョンあるいはサイバーエージェントの社名を連想させる、総勢38人のイマドキ系女子が一つの画に凝縮された女子力の高い映像と、その某アイドルリスペクトな映像と同調するかのような、ノイジーに歪んだギターやエレクトロやピアノの音が激しく共振するkawaiiイントロから、まさしく「売れたい、売りたい」という明確な意思が「レディオ 冴えない今日に飛ばせ 日本中の耳に」という歌詞に込められたサビへと繋がる、とにかく”POP”過ぎる甘酸っぱくて刹那的なポップ・サウンドに→My Heart is kawaii!!キモチになったんだ。持ち前のヒネクレた音使いは影を潜め、とにかく「売れたい、売りたい」という意思を感じるポップ・ソングで、赤い公園の今の勢いがハードなドライブ感と共に赤裸々にハジケ飛ぶかのような、もはやShiggy Jr.Silent Sirenなんて目じゃないくらいの女の子パワーに溢れたキラーチューンだ。確かに、このセクシャルなMV共々赤い公園らしからぬ楽曲だと感じるかもしれない、だが僕はそうは思わなかった。この”kawaii”を全面に押し出したMVの映像に、一人の女の子がタバコを吹かすシーンがある。近年、映画やドラマでも自粛されつつある喫煙シーンが醸し出すヤニ臭さと38人のイマドキ系女子が醸し出すフェミニンな香りが入り混じった、なんとも言えないような独特の猥臭がム~ンと漂ってきそうな、それこそ『猛烈リトミック』を象徴するこのワンシーンに感銘を受けたというか、もともと僕の赤い公園に対するイメージの一つに”ガールズ・ロック界のマイルドヤンキー”みたいな謎のイメージがあって、でも本作のkawaii de POPなコンセプトとその”ちょいワル”なイメージって真逆だったりするから、どうしても妙な違和感が拭いきれなくて、でも”NOW ON AIR”を何回も聴いていくうちに、バンドの雰囲気は”アウトロー”っぽいのに音はインテリ・・・そんな一種の”ギャップ”というか、逆に対極に位置するかこそ”POP”とはナニかが理解できるんじゃあないか?って。なんだろう、ヤンキー少女の方が本物のkawaiiを知ってる、みたいな逆転の発想的な感覚?

      「刮目せよ!鈴木愛理を超える表情力を!」
見よ!鈴木愛理顔負けの表情を!

MVを見たミカエル・オーカーフェルト・・・「umm...Red Park is kawaii...?」

赤い公園VS,黒水公園 ・・・要約すると→この赤い公園の2ndアルバム『猛烈リトミック』のコンセプトは「売れたい、売りたい」で、そのコンセプトを実現させるとなると、やはり赤い公園のメンバーだけじゃ不足するのもがあって、その足りない要素を補うために、今作では亀田音楽専門学校の校長亀田誠治氏やKREVAなどのゲストや著名なプロデューサーを複数迎えて制作されている。その氏が手がけた二曲目の”絶対的な関係”は、一曲目の”NOW ON AIR”から一転して、まるで赤い公園のネジ曲がった根性のようにギッチギチに歪ませたノイズ・ロックをぶっ放し、次の#3”108”は数字的な意味でノルウェーの22的なマスロック感あふれる津野ちゃんのトリッキーなカッティング・ギターでリズミカルに展開する。再び亀田氏がプロデュースした#4”いちご”は、可愛らしいキューティクルなエレクトロニカをフューチャーした曲で、いちごをテーマにした子供向けの歌詞まで全てがユニークなNHK教育風ナンバーだ。そして、シューゲイザー風のアプローチを垣間みせるポスト-メタルバラードの#6”私”を皮切りに、初期の椎名林檎森田童子あるいは鬼束ちひろを連想させる昭和歌謡ばりにレトロで鬱々しい超絶轟音ナンバーの#7”ドライフラワー”からヒップホッパーKREVAとコラボした#8”TOKYO HARBOR”、極めつけとなる#9”ひつじ屋さん”までの流れを聴けば僕たちは理解するだろう→ボーカルの”佐藤千明はメタル”だって事を、そして”赤い公園はメタル”だって事を...ッ。その中でも、9曲目の”ひつじ屋さん”には驚かされた。これ、ただのプログレじゃん!って。いや、ただのプログレなんかじゃあない。この”ひつじ屋さん”とかいうクソみたいなタイトルや悪夢かと思うくらい前衛的なMVからは全く想像できない、それはまるで『クリムゾン・キングの公園』の世界...あるいはブラック・サバス『Paranoid』を彷彿とさせる、往年の70s暗黒ヘヴィ・サイケ/プログレッシブ・ロックを目の当たりにした僕は、宮殿ジャケのような顔をして只々唖然とするしかなかった。で、これは#8でも思ったんだが、赤い公園の毒素のある陰気な音使いってなんかスゲーUKバンドっぽくね?って。つまり、ようやくここで最初のミカエル・オーカーフェルト赤い公園の会話に繋がってくるわけです。そう、僕はOpeth『黒水公園』をプロデュースしたUKの奇才スティーヴン・ウィルソンの姿を今作の中に垣間見たのである。ちょっとインテリっぽいヒネクレた音楽を”ポップス”あるいは”メジャー”に昇華するスタイル、そのスティーヴン・ウィルソン赤い公園に共通する音楽的理念、その”大衆性”を極めんとするスタイルに親和性を見出すことに成功したのである。その衝撃の事実に気づいた瞬間は、ほぼ初めて赤い公園を聴いているのにも関わらず、驚くくらいスンナリと耳に馴染む、馴染んだワケを理解した瞬間だった。つうか、こいつらの本性ってコッチ側だったのかって、津野ちゃんってコッチ側の人間だったのかって、当然いい意味で驚かされたというか、なんか逆に嬉しくなった。こいつら、”俺の感性”が求めていた真のジェイポッパーなんじゃねーかって。あの黒水公園VS,赤い公園という構図は何一つ間違っちゃいなかったんだって。だからメタラーやオペサーをはじめ、SW先生が好きなら大人しく聴くべきアルバムなんじゃねーかって。もちろん、SWソロの1st『Insurgentes』と一緒にね。

ミカエル・オーカーフェルト・・・「Red Park is better than Blackwater Park!!」

クリムゾン・キングの公園 ・・・赤い公園の内に秘められた鬼エネルギーが爆発するような中盤の怒涛の流れを抜けると→「私たち、こんな曲もできちゃうんですテヘペロ☆」とばかりの、疾走感あふれるエネルギッシュなメロコアチューンの#10”サイダー”から、タイトルどおり楽しくバカ騒ぎする曲でワンピースの主題歌っぽいサビが印象的な#11”楽しい”、イントロのダーティなリフと間奏の官能的なフレーズに津野米咲の初期椎名林檎へのアツいリスペクトを感じる#12”牢屋”、再びチルいエレクトロとトリップ・ホップ的なアレンジを効かせた#13”お留守番”は、パスピエ”瞑想”を彷彿とさせる子守唄のようなNHK教育的ナンバー。で、津野っちのディストーション・ギターから始まって、夕暮れ時のノスタルジックな雰囲気を醸し出す摩訶不思議(オリエンタル)なアレンジを施しながら力強くリリカルに、そしてPost-Progressiveに展開する#14”風が知ってる”から、そのリリカルな流れを汲んでミニマルに聴かせる#15”木”までの流れはハイライトで、なんだろう・・・終わりが近づくにつれ→「終わらないでくれ、もっと聴いていたい、僕はもっと赤い公園という名のテーマパークで遊んでいたいんだ」という、まるで子供時代に立ち返ったような気分になった。全部で15曲あるにも関わらず、ツカミの序盤から目玉となる中盤のテンションを最後の最後まで持続させる馬力の強さは、まさしく今の赤い公園の勢いを象徴しているかのよう。特に終盤に近づくにつれて「おおっ!」と耳を刺激する、噛めば噛むほど味が出るスルメのようなギターのフレーズ、メロディの充実っぷりからは、津野米咲とかいうアーティストの絶対的な才能を垣間見ることができるし、こんなん聴かされちゃあ津野ニー不可避ですわ。で、これは最終的に”NOW ON AIR”の例のワンシーンに帰結してくるのだけれど、パッと聴きでは初々しいガールズ・ロックで可愛らしんだけど、随所で顔を覗かせる不穏な空気感や時として狂気的な音使いに、思春期の乙女心に潜むオンナの本性を、隠しきれない赤い公園のヒネクレた性根を、それこそ見てはいけないものを見てしまったような気がして、背筋がゾクゾクしてしまった。だからある意味、ホラーなアルバムだと思う。まるで放課後の夕日に赤く焼けたクリムゾン・キングの公園で、「よってらっしゃい、みてらっしゃい」の合図で幕を開ける、全部で15枚の闇芝居もとい紙芝居劇を観ているかのような、なんだろう、例えるなら江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを読んでいるかのような、そんなエキゾチックでノスタルジックな郷愁をふと呼び起こすような、それこそ『猛烈リトミック』の真のコンセプトである、誰しもが持つ子供時代の思い出を、その普遍的なテーマを冒険活劇のように力強く描き出している。

クリムゾン・キングの公園

津野米咲≒SW ・・・あらためて、今作のコンセプトは「売れたい、売りたい」だ。だから音が一点に偏っているなんて事はなく、Jポップ/パンク/メタル/ノイズ/プログレ/シューゲイザー/メロコア/エレクトロ/マスロック/ポストロックなど様々なジャンルを網羅した、めっちゃポジティヴな曲からイギリスの音楽顔負けの薄暗くて内省的な曲、ハードな曲からソフト&ウェットな曲まで、もはやできない曲はないと言わんばかりのバラエティに富んだ”オルタナティブ”な曲調、それらをカラフルに彩るオシャンティかつ個性的なアレンジからは、赤い公園が持つ無限の可能性(ポテンシャル)を感じ取ることができる。で、赤い公園の底知れぬポテンシャルを実現させているのって、ひとえにボーカルの佐藤千明の業なんじゃねーかって。決して天才的に上手いというわけではないし、正直どこに特徴があるのかイマイチ掴めない、少なくともイマドキの媚びたようなボーカルではなく、どちらかと言えばヤンキーみたいな巻き舌がよく似合う泥臭いタイプのボーカルなんだけど、シャウトするように声を張り上げるメタルバラードから繊細に優しく歌い上げるNHK教育ソングまで、どのジャンルどの場面もソツなく柔軟に歌いこなす姿は、歌手佐藤千明というより女優佐藤千明に見えてしょうがなかった。特に#7の病んだ歌詞を激情的に演じてみせるエモーショナルなシーンは主演女優賞もんだし、なんだかんだ赤い公園のボーカルは佐藤千明じゃなければ成り立たないってのが分かるはずだ。事実、今作の「売れたい、売りたい」というコンセプトを一番わかりやすく表現しているのって彼女だからね。ともあれ、音がメジャー色に洗練されて大衆性が著しく増しつつも、これまで通りツウが喜ぶツボというのをシッカリと押さえた”らしい”サウンドに、津野米咲が奏でる絵の具のパレットように色彩豊かなギター・フレーズに、津野ネキがただの℃ヲタじゃなかったことに、そして津野ネキのソングライティングから溢れ出す”Psot”な感性に→My Heart is Happy!! だから僕は、この赤い公園が日本で初めてスティーヴン・ウィルソンにプロデュースされるバンド・・・になる可能性を諦めない。僕は、諦めない。まぁ、それは半分冗談なんだけど→その【津野米咲≒スティーヴン・ウィルソン】という今世紀最大の衝撃的な”答え”を導き出し、遂には【SW】【昭和歌謡】【ポップ】【Psot-Progressive】という4つのキーワードから、DIR EN GREY”サVカル系男子”こと率いるsukekiyoの存在が逆さまの状態で脳裏に浮かび上がってきた。これは冗談じゃなしに、リアルにsukekiyo赤い公園の対バンありそうな予感はする。だから頼んだで~京。あと今作に℃-ute鈴木愛理がコメント寄せてて笑ったんだけど、その流れで”NOW ON AIR”鈴木愛理Ver作って欲しいと思っちゃったんだからしょうがない小宮山。

new_Opeth++PNG・・・「なぁウィルソン、俺たちの名盤『黒水公園』をプロデュースした君なら赤い公園を上手くプロデュースできるんじゃないか?」

スティーヴン・ウィルソン・・・「あぁ...だがなぜ女なんだ・・・」

『猛烈リトミック』を支持する理由 ・・・この赤い公園の2ndアルバム『猛烈リトミック』は、今年の邦楽界を代表する傑作だ。日本中の音楽好きに『夢』と『希望』を与えるかのような、メンバー4人の音楽愛が魂となってそれぞれの楽器に宿り、その過程で音エネルギーへと変化し、その4つの音エネルギーが一つに融け合った名盤だ。それでは、リードトラックの”NOW ON AIR”の歌詞にあるように、このアルバムがヒット・チャートを賑わせているか?日本中の耳に届いているか?と言われたらNO ON AIRだ。週間アルバムランキングで最高27位という現実に目を疑った。売れなきゃいけないアルバムが売れない、邦楽界の現状を垣間見た気がした。こんな素晴らしいアルバムが一万枚も売れない時代なんだって。いくらスマップに楽曲提供しているからといって、いくら名プロデューサーや著名なゲストを迎えているからといって、いくらゴリ押しに宣伝したからといって簡単に売れるような時代じゃないんだって。この夢も希望もない今の邦楽シーンに絶望した!理想と現実のギャップに絶望した!っつっても、イマドキのデジタルで売れてるってんならそれまでの話だが。。。これは俺たちのアイドル池田智子擁するShiggy.JrLISTEN TO THE MUSICでも思ったんだが、赤い公園”NOW ON AIR”にあるPlease Don't Stop The Music Baby!!とかいう歌詞からは、現代に蔓延る音楽リスナーの減少問題を暗に表しているようで、「なんてエモーショナルなのだろう・・・」と思うと同時に、”音楽を聴いて欲しい”という彼女たちの切なる願いを感じ取った。話は変わるが→おいら、きのこ帝国tricotは死ぬまで聴くことはないと思う。なぜなら、その例に出した2バンドには”聴いて欲しい”という意思が音に感じないから。しかし赤い公園『猛烈リトミック』は違う。日本中に聴いて欲しいという明確な意思が音に込められている。その”意思”に聴き手がどう反応してやれるか?その結果が今作の売上に直接繋がっているんじゃあないかって。別に現代音楽リスナーの審美眼の低下を憂いているわけじゃあなくて、実際問題、今の邦楽シーンにおいて、その”売れたい”という意思って最も大事なことなんじゃあないかって。だから僕は、”売れたい”と願った赤い公園の意思を無駄にしたくはないんだ。以上が、僕が赤い公園『猛烈リトミック』を支持する理由だ。ちなみに、僕の推しメンはドラムの歌川菜穂ちゃんです。って・・・ん?

               (公式HPのプロフィールから)
                    歌川菜穂(Dr)
                    LIVEサポート
                     Vampillia
                   The SALOVERS



                       ・・・


<<<<<Vampillia>>>>>



                        ・・・



「なぜお前がそこにいるううううう!?うわあああああああああああああああ」
Vampillia

・・・ともあれ、はたして本当に赤い公園”メタル”なのか?その真相を確かめるため、今月の下旬から始まるワンマンツアーに行って、実際にこの目で確かめてこようと思う。なのでオペサーは『黒水公園』のTシャツを着て参戦するように!

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Pallbearer 『Foundations of Burden』

Artist Pallbearer
Pallbearer

Album 『Foundations of Burden』
悪魔城ドラキュラ

Tracklist
01. Worlds Apart
02. Foundations
03. Watcher In The Dark
04. The Ghost I Used To Be
05. Ashes
06. Vanished

-これは、今年のトレンドはホモだという事を改めて確信させる出来事だった-

今年のトレンドはホモ ・・・今年はCynicポール・マスヴィダルOpethミカエル・オーカーフェルトが共に”ホモ”をカミングアウトしてメタル界隈に衝撃を与えた事が記憶に新しいが、ご存知のとおり、その”ホモセクシャル”の流れは昨年の音楽シーンを最も賑わせたDEAFHEAVENサンベイザーから始まったと言っても過言じゃあない。昨年、2013年のヘヴィ・ミュージックシーンで最もブレイクしたアーティストがDEAFHEAVENなら、今年のネクストブレイクはコイツラだ!と流行に敏感なキッズの間で噂されているのが、2012年にProfound Loreから鮮烈なデビューを飾り、一躍アンダーグラウンド・ミュージック界のホープとなったUSはリトルロック出身の4人組、その名もPallbearerだ。そのポールベアラーの約二年ぶりの2ndアルバム『Foundations of Burden』は、Agalloch,Neurosis,Amenra,Swansを手がけた重鎮ビリー・アンダーソンをプロデューサーに迎えている。

オジェー・オジェボーン ・・・アンダーグラウンドシーンに衝撃を与えたデビュー作のSorrow and Extinctionは、それこそヘヴィ・ミュージック界の重鎮Earth界隈の一員だという事を強烈に印象づける、荒涼感と寂寥感を伴った荒廃した世界から奏でるBlack Sabbath直系の土葬クサい古典的なドゥームだった。で、この2ndアルバム『Foundations of Burden』は、確かに一曲目の”Worlds Apart”を聴く限りでは、大地を揺るがすズッシリ重厚なヘヴィネスの舞台で呪術を唱えるかのようなオジーリスペクトなボーカル、持ち味であるスカンジナビアの風を背に受けた北風小僧の寒太郎が奏でる哀愁のメロディ、その幽玄かつ叙情的なメロディは俄然スカンジナビアン然とした妖艶な色気を身にまとい、そしてエピカルなギター・ソロには「オヤジ、焼酎一杯...」と語り始めたくなる激シブな男の哀愁を背中から醸し出している。一言で言っちゃえば→前作の延長線上にある雄大なトラディショナル・ドゥームって感じなんだけど、まるで天国(メイド・イン・ヘブン)への階段を登るかのような、そのまま天に召されそうな前作流れのフューネラリズムは少し後退し、よりクラシックスタイルのヘヴィロック的というか、初期Mastodon的ですらあるスラッジーなリフ回しを主体に、リフからリフへと積極的に”動き”のあるヘヴィなリフを持ち込んでいる。しかし、僕たちが本当に驚かされるのは次の#2”Foundations”だろう。

-時は20世紀末期-

デスメタラー
デスメタラー「ゴシックメタルが堕ちたか...」

ブラックメタラー
ブラックメタラー「フフフ...奴は我らメタル四天王の中で最弱なメタルよ・・・」

ドゥームメタラー
ドゥームメタラー「メタル界の面汚しめぇ!」

(この数年後、まさかあんな事になるとはこの時は誰も知る由もなかった...)


オシャンティ ・・・そもそも、このアルバムはDEAFHEAVEN『サンベイザー』を抜きに語れないわけです。事の発端となったのは、もはやスラッジの如く重厚なヘヴィネスが雪崩のように押し寄せる#2”Foundations”の中盤以降の展開で、それこそ「デフヘヴンの『サンベイザー』かな?」って「シューゲイザーかな?」ってレベルのラヴリィ♥&エモーショナルな静寂パートを耳にした僕は→「アヒ~ン...」と呟きながら無事にメイド・イン・デフヘヴンに到達し、ほぼイキかけたまま昇天してしまったのである。言うなれば【荒廃した世界に逞しく咲き誇る一輪の花】感...、その”Post”な音使いに...いや、これはもう”ファッキンピッチ!”な音使いと言ったほうが正しいか、その”ポスト・ドゥーム”あるいは”インディ・ドゥーム”と称すべき伝統的なトラディショナリズムと現代的なモダニズムがクロスオーバーした、まさに新時代のドゥーム・メタルを目の当たりにして唖然とした僕は→「My Heart is アヒ~ン...」としか言葉が出なかった。とにかく、空間能力の高さが完全に”Post-系”に匹敵するソレで、この”Post-感”を古典的なドゥームへと難なく取り込む事ができたのは、ひとえに”若さゆえ”の柔軟な発想からなのかもしれない。しかし、これによって懐古主義者から「メタル界最後の砦であるドゥーム界隈に”オシャンティ”な音を持ち込んだ異端者」と蔑まれること不可避だが、その”オシャンティなドゥーム”というメタル界の絶対的なオキテを破り、それこそ”禁断の地”をへと辿り着いてしまった彼らの大いなる勇気とその覚悟に僕は敬意を表したい。

あざと過ぎる熊 ・・・とにかく、前作と比べものにならないくらい”メロディ”の充実っぷりが凄くて、それと同時にドラマティックな展開力、それに伴うソングライティングの向上が顕著に見受けられる。その充実感がよく表れている#3”Watcher In The Dark”のギターが奏でる叙情性、そのメロディセンスに只々驚かされる。そしてキーボードの耽美なメロディを駆使した#4”The Ghost I Used To Be”からも新機軸すなわち”Post-”の匂いを感じさせ、トドメは懐古主義者の老害メタラーをSATSUGAIするかのような、まるで子守唄のように夢心地なチルいアンビエントナンバーの#5”Ashes”で、もはや「あざといポールベアラーあざとい」と男泣きするくらいエモーショナルメロディとKATATONIAのBサイドばりに淡く儚いアレンジ...これには”男のフェミニズム”を感じざるを得なかった。そして、本作のハイライトを飾るような”ポスト”なセンスを際立たせた耽美なメロディとドゥーム然としたヘヴィネスが地鳴りの如く共鳴するラストの#6”Vanished”まで、まるで宗教テイストに溢れた亜空間の中で黒魔術を唱えるかのような、より大作志向を強めた空前のスケールで贈る男泣き不可避の新世代ドゥームメタル、その未来を着実に切り拓いている。

-時は21世紀初頭-

ヴィンセント・カヴァナー
??「遂にゴシックメタルとドゥームメタルとデスメタルが堕ちたか...(epicッ!!)」

ミカエル・オーカーフェルト
??「遂にプログレッシブ・デスメタルが堕ちたか...(アーアーアーアーアー♪)」

ポール・マスヴィダル
??「遂にテクニカル・デスメタルが堕ちたか...(ウッフン♥)」

ジョージ・クラーク
??「遂にブラックメタルが堕ちたか...(ヤッダーバァアァァァァアアアアア!!)」

キング・ベアラー
??「ククク..遂にトラディショナル・ドゥームが我らの手に堕ちたか(暗黒微笑)」

ドゥームリバイバル ・・・中には「こいつらピッチフォークにナニ吹きこまれたんだ?」って思う人もいるかもしれない。しかし、あの前作すら凌駕する怒涛のリフ地獄をはじめ、著しく洗練された叙情的なメロディ、予測不可能な展開力、そして何といっても”Post-系”に対する意識の高さを前にすれば、伝統至上主義のメタラーが何を言おと戯言でしかない。全てにおいて”洗練”されたという点では、デフヘヴンの1st『ユダ王国への道』から2nd『サンベイザー』への流れを見事に踏襲している。典型的なポストブラックの傑作だったデフヘヴンの1stと典型的なドゥームだったポールベアラーの1st、そしてピッチフォークのプロデュースもとい”Post-系”に大きく歩み寄ることで大化けしたデフヘヴンの2ndと、それと同じように数多くの”Post-勢”を手がけてきたビリー・アンダーセン”Post-”なプロデュース・センスを取り込むことで大化したポールベアラーの2ndは、全く同じベクトルで語られるべき作品だ。その化けっぷり、楽曲のオリジナリティをはじめとした(1st→2ndまでの)完成度の振り幅はデッへより断然上だ。とにかく、前作からの音使いに対する大きな”意識変化”に著しいステップアップを感じさせ、それと同時にクラシックなドゥーム・メタルと”Post-系”の親和性、その高さを見事に証明してみせた。それこそ、DEAFHEAVENがシューゲイザーとブラックメタルをクロスオーバーさせたように、オヤジ臭い伝統的なドゥームメタルと今流行の”ポストミュージック”をクロスオーバーさせる事に成功した、もはやメタル界における歴史的な一枚と言っても決して過言じゃあない。つまり、ブラックメタルとかいう孤高のジャンルに”大衆性”を見い出すことに成功した革命家がDEAFHEAVEN『サンベイザー』だとすると、ドゥームメタルとかいうBlack Sabbathだけのジャンルに再び大衆の目を惹き寄せる一つのキッカケを作り出した、それこそ”ドゥームリバイバル”を予感させるドゥーム界の革命児がこのPallbearerであり、この歴史的名盤『Foundations of Burden』なのである。また、レトロな横スクロールアクションゲームあるいはファミコン版『悪魔城ドラキュラ』のパッケージをオマージュしたかのようなアートワークも俄然名作らしさを印象づける。

40 Watt Sun ・・・もの事とは至ってシンプルな話で→要は今作の音に潜む”Post-”なセンスを見抜けるか、そうでないかの世界で、個人的には40 Watt Sunのデビュー作に匹敵するドゥームアルバムだった。当然、それは40 Watt SunPallbearerに共通する叙情的な部分に確かな親和性を見い出せたからであって、少なくとも今年、ピッチフォークをはじめ世界的に高く評価されるメタルアルバムの一つであることには違いない。勿論、昨年にデフヘヴンの『サンベイザー』を年間BESTに挙げていたファッション・サブカル系男子は、今年はポールベアラーを挙げてドヤ顔すること請け合いだ。

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