Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

アイドル

BiSH 『KiLLER BiSH』

Artist BiSH
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Album 『KiLLER BiSH』
KiLLER-BiSH

Tracklist

02. ファーストキッチンライフ
04. Stairway to me
05. IDOL is SHiT
06. 本当本気
07. KNAVE
08. Am I FRENZY??
09. My distinction
10. summertime
11. Hey gate
12. Throw away
13. 生きててよかったというのな

BiS復活について、まさか新メンバーオーディションでツッツセカンドサマーが落選したのが意外すぎるっつーか、そんなこんなで久々にBiS界隈を覗いてみたらBiSHから推しのハグ・ミィが脱退しててショックだった今日このごろ、そんなことよりBiSHの読み方が「ビスエイチ」じゃなくて「ビッシュ」だと知ってわりと衝撃的だった今日このごろ。そのBiSHが知らず知らずのうちにメジャーデビューしてて、そのエイベックスからメジャー1stアルバム『KiLLER BiSH』が、しかも9月5日の一日限定でitunesで300円で投げ売りセールしてたから聴いてみた。



一曲目の#1”DEADMAN”からDビート系のクラスト・パンクチューンで、「なんだこいつら頭パープリンかよ」ってなったけど、すぐに「いや、これが自称【楽器を持たないパンクバンド】ことBiSHなんだ」ってなった。その勢いのまま、幾度となくアイドルの常識と概念を覆してきた破天荒なアイドルグループとかいうBiSのコンセプトを教科書どおり則ったような、それこそ『Blood Mountain』の頃のMastodonもビックリのハードコア然としたトラックとリンリン作詞のリリックがあの頃のモンパチに急接近する#2”ファーストキッチンライフ”、次は今流行りの小百合ネタを取り扱ったMVがエモすぎる曲で、その”オーケストラ”とかいうタイトルどおり、ANATHEMAばりの壮麗なストリングスとピアノ、そして百烈拳乱れ打ちのようなドラミングが俄然センセーショナルかつエモーショナルに演出する。そして勘がいい人なら”Stairway to~”と聞いたら真っ先にLed Zeppelin『天国への階段』を思い浮かべるハズだが、まさにその名曲中の名曲をオマージュした#4”Stairway to me”すなわち『私への階段』は、それこそ”Stairway to Heaven”のパクリ騒動なんぞモノともしないような、例の『天国』すなわち『HEAVEN』への旋律を奏でるアルペジオから、「剛」アイナ「柔」チッチを中心にエモい掛け合いを見せる静寂的な序盤、そこから一転してハードロック化する転調以降のGソロを筆頭にオルガンとドラムとベースを巻き込んだ激アツなソロバトルとか、「これもうアイドルソングの枠超えてるってレベルじゃねーぞ」感半端なくてウケるし、とにかく音使いまで70年代のクラシック・ロックを丸々オマージュしている。
 

まるで新生BiSの復活を見越して、一足先に宣戦布告という名の先制攻撃を仕掛けるかのような、それこそBiS”IDOL”をベースにしたメタリックなヘヴィソングの#5”IDOL is SHiT”、新メンバーの推しメンアユニ・Dが作詞した、全国54万人のヒキコモリの「俺はまだ本気出してないだけ」論を謳った青春パンク風のリリックとBiS”DiE”を彷彿とさせるブラストとともに、前前前進あるのみとかばり前向き過ぎるポジティブなエネルギーが爆発するビッグスケールなアリーナロックの#6”本当本気”、今度は”nerve”のオマージュと見せかけて全然関係ない#7”KNAVE”Kayo Dotみたいな暗黒微笑的エクスペリメンタルなイントロから、痛快なグルーヴを刻むドラミングを軸にフレンチ産の自殺系ポスト・ブラックメタルばりに荒涼としたノイジーなトラックとリンリン作詞の絶望感溢れる歌詞がシンクロする#8”Am I FRENZY??”、楽曲ステータスをエモさに全振りした井口イチロウ氏作曲の#9”My distinction”、メロコア風の英詞曲の#10”summertime”、またもやカッティング系のリフで展開する#11”Hey gate”、再び激情系ブラック・メタルみたいなギターをかき鳴らす#12”Throw away”、ラストはスタートから全力疾走してきた自らのゴールを祝うかのような、それこそ合唱コンクールばりにハートフルな曲で幕を閉じる。

本家BiSの楽曲コンセプトはオルタナ寄りの傾向というイメージが少なからずあったけど、このBiSHは比較的ストレートでオーガニックなリフでゴリ押してくるハードロック/メタル系の楽曲コンセプトみたいなイメージが強くある。特にアルバム後半はそのギターロック化が顕著で、なんかもう「BiSHは楽器を持たないポスト・ブラック・メタルバンド」と言っても過言じゃあないレベル。これはBiS全般にも言えることだけど、相変わらずだけど今作は特にドラムのトラックが異常にかっこいい。

やっぱり黄金期BiSのプールイとテラシマユフに匹敵するアイナとチッチの歌唱メンコンビをはじめ、基本的にビスエイチメンバーの歌声ってサウンドPの松隈さんが作るトラックの「乗り」がいい。実は、ここがBiS界隈で1番羨ましがられる所なんじゃないかと思う。あと脱退したハグ・ミィには悪いけど、新しくアユニ・Dが加入したことで、「剛」のアイナと「柔」のチッチにはない愛くるしい萌(ェモ)声が曲と歌割りに絶妙なアクセントとギャップを与えてるし、それは今作の完成度を見ても明白で、なんかこれで攻守ともにBiSHが完璧になった感すらある。それこそ→「ちょっと待って、これBiS復活する必要なくね?BiSHだけでよくね?」みたいになるくらい、それこそBABYMETALの新譜と肩を並べる傑作だと思うし、逆にこれ300円で聴いちゃってなんかスゲー罪悪感を憶えるというか、これが一日限定でも300円で買えちゃったということ自体ほぼ奇跡に近い。しかし予想外にアルバムの内容が良かったもんで、同日に駆け込み需要で旧作も300円で買おうとしたら通常価格に戻ってて、この時間にルーズで色々な意味でガバガバな感じがBiS界隈に帰ってきた気がして別に嬉しくはなかった。

現状の期待値は【BiSH>>>新生BiS>>>SiS】といった所か。正直、新メンバーオーディションで落選したツッツセカンドサマーSiSで揃えばBiSHを超えるポテンシャルで問答無用に推せたと思うけど、いかんせん現状だとセカサマSiSに参加するけど自分が1番推してたツッツは参加しないらしく、やっぱり現状ではBiSHが他を寄せ付けないくらいイケイケの独走状態だ。てっきりツッツセカサマのどちらか一人は選ばれると、正直それくらいの逸材だと思って見てただけに、今回の落選はとにかく想定外の結果だった。けど、新生BiSに選ばれた5人を見たら「うわなんかスゲーBiSっぽい・・・」ってなったし、もはや「プーカスいらなくね」ってなった。しかし渡辺マネは一体新生BiSをどうしたいのか不明過ぎる、というか未知数な所があるのでなんとも言えない。現状、11月に予定している新生BiSのアルバムがこの『KiLLER BiSH』を超えてくるとは到底思えない。それほど、推しのアユニ・Dが新加入して隙がなくなった今のBiSHの成熟感ったらない。
 
KiLLER BiSH
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BiSH
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BABYMETAL 『METAL RESISTANCE』

Artist BABYMETAL
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Album 『METAL RESISTANCE』
Metal-Resistance-artwork

Tracklist
01. Road of Resistance
02. KARATE
03. あわだまフィーバー
04. ヤバッ!
05. Amore-蒼星-
06. META!メタ太郎
07. シンコペーション
08. GJ!
09. Sis.Anger
10. NO RAIN, NO RAINBOW
11. Tales of The Destinies
12. THE ONE

久しくベビメタを追ってなかった僕が、偶然話題になっていたYUI-METALの激痩せ画像を目にした時は、それはそれは「もうYUIちゃんを解放してやれよ・・・いい加減に朝ドラヒロイン路線に進ませてやれよ・・・」と切実に思った次第で、そんなBABYMETALといえば→2013年のサマソニ大阪のライブで「いま最も勢いのあるアイドル」だと確信させる圧倒的なパフォーマンスを見せつけ、そして2014年には「デビュー・アルバムにして最高傑作」と名高いBABYMETALをドロップした。それと同時に、極東の島国を震源地に各所で「ベビメタはメタルorメタルじゃない論争」を巻き起こし、またたく間にその名を世界中に轟かせた。それなのに今のベビメタときたら、まるで誰にでも股を開くクソビッチのように海外アーティストとのチェキ会ならぬ媚を売っているときた。確かに、いわゆる「アイドル」っつー職業自体、キモヲタと握手するか業界のお偉いさんのナニと握手するかの違いでしかなくて、ところでおいら、この手の「私たち有名人と仲いいですよ、認められてますよ」と半ば脅しに近いような、全方位に媚を売っていくスタイルの事を「クソビッチ型マーケティング」と呼んでて、シンプルな話、国民的アイドルのももクロが日本で展開してきたその「クソビッチ型マーケティング」をそのまま海外で展開して成功した例がこのベビメタだ。その誰にでも股を開く姿は、まさしくイエローキャブさながらだ。おいら、この手の「クソビッチ型マーケティング」って生理的に受け付けなくて、しかし今のベビメタは全盛期のももクロ以上に度が過ぎる下賤なイエローキャブっぷりで、ただただ嫌悪感しか沸かなかった。しかしプロデューサーのコバメタルは、なぜここまでマーケティングに力を入れ始めたのか?ふと僕は考えた。真っ先に思いついたのが、デビュー・アルバムにして最高傑作のBABYMETALを超える「曲が書けなくなった」、あるいは「書くことを放棄」したんじゃあないかって。それなら、今のベビメタが執拗に海外アーティストに認められてますよアピールに勤しむのにも合点がいく。まぁ、こうやってディスるにしても、約二年ぶりに発表された2ndアルバム『METAL RESISTANCE』を聴いてからでも決して遅くはないんじゃあないか?ということで、全世界同時発売となる4月1日=FOX DAYに買って聴いてみた。

『ベビメタ軍VS.アグネス(ラム)軍』
kannsei

この『METAL RESISTANCE』というアルバムタイトルを司る”Road of Resistance”から、極東の島国を舞台に約300人のロリコンモッシュメイト率いるベビメタ軍と国内最大のアンチベビメタ勢力であり俺の感性率いる約一万のアグネス(ラム)軍が睨み合い、両軍の怒号や咆哮が激しく飛び交う中、「さあ、時は来た」とばかり法螺を吹き上げる宣戦布告の合図、そしてSU-MOA-YUI-METALの三姉妹の『母』=『マザー』であり、映画『300(スリーハンドレッド)』のレオニダス王の『王妃』すなわち『クイーン』、あるいは今最も面白い海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のサーセイ役ことレナ・ヘディの顔芸を合図に、この「ロリコンの威信」もとい「メタルの威信」を賭けた戦いの火蓋は切って落とされる。この曲は、まずベビメタ軍の援軍として、BPM最大で颯爽と戦場に現れたDragonForceのイケメンことハーマン・リサムによる中華風ツインギター・メロディ、ついつい合間にビール瓶を片手に一気飲みしたくなるGソロがミョ~ンミョ~ンと炸裂する典型的なメロスピなのだが、そもそも前作の『BABYMETAL』が世界で高く評価された理由及び「ベビメタの面白さ」って、海外のメタルバンドとは一線を画したJ-POPと国産ラウドロックを融合させたミクスチャー、その他にはないユニークさだったと考えているのだけど、しかしこの曲に限っては露骨に欧州メタルというかドラフォリスペクトな曲だ。・・・戦況は、俺の感性率いるアグネス(ラム)軍の一万の矢にも勝る先制dis攻撃により、ベビメタ軍を一瞬にして壊滅状態に追いやる。しかし瀕死状態のベビメタ軍は、スパルタ王と王妃の娘であり随一の戦乙女であるSU-METALによるウォーオーオーオー!ウォーオーオーオー!という雄叫び(シンガロング)からのイケメンGソロによって再びモッシュメイトを鼓舞し、そして命が続く限り 決して 背を向けたりはしないという最後まで諦めないスパルタの不屈の精神と戦う『勇気』が込められた『魂』のリリックが、北欧神話の『神』オーディンを深い眠りから呼び覚まし、北欧イエテボリ・スタイル直系の殺傷リフが古代の聖剣『ヴァルハラソード』へとその姿を変え、右手にその聖剣を授かりし戦乙女は、アグネス(ラム)軍の屈強な兵士たちをバッタバッタとなぎ倒し、そして狂喜乱舞する。戦場に取り残されたSUMETALYUIMETALMOAMETALの三人は、レジスタンス!レジスタンス!ジャスティス!フォーエバー!と戦場の中心で高らかにメタル愛を叫び、『マザー』であるヘナ・レディとの約束と使命を果たす・・・。
 

ベビメタが2ndアルバムをリリースするとの情報を得た僕は、この”KARATE”トレイラーで初めて「セイヤ!ソイヤ!」という掛け声を耳にした時は「ベビメタ終わってた...」と呟いた。まず曲が書けていないという致命的な要素から、まるで(空手が正式種目として採用された)2020年の東京五輪を見据えた【五輪マーケティング】安倍マリオ率いる日本政府主導のクールジャパンに陽動されて【クソビッチ型マーケティング】せざるを得ない状況にまでベビメタ軍は追い詰められていた。それこそ「メタルレジスタンス」が政府の傀儡化するなんて最高の皮肉だな!って。しかし、フル音源で聴いてみたらそのネガティヴなイメージが一転した。欧州メタル、ドラフォ然とした一曲目とは打って変わって、「海外」は「海外」でもメタルの暗黒期と呼ばれた90年代のUSメタルバンドが得意とするミドル・テンポの曲調で、全世界で初めて【アイドル×Djent】をやってのけた前作の”悪夢の輪舞曲”みたいなPeripheryライクなイマドキのDjentではなく、そのDjentの生みの親として知られるMeshuggahリスペクトな鬼グルーヴと重厚なモダン・ヘヴィネス主体で展開していく。この手の「捨て曲」になりがちな曲を、アリーナ級それこそ東京ドーム級のライブ会場に響き渡るかのような、それこそアミューズの先輩であるPerfumeリスペクトなアトモスフェリックな空間/残響表現を意識したアレンジで化かしている。この曲をアルバムのリード曲としてMVカット&二曲目に持ってきたのは、もはや今のベビメタは日本ではなく「海外」が主戦場であること・・・いや、「ガラパゴス」という言葉を隠れ蓑に世界と「戦う」ことから逃げ続けている企業や国内アーティストに向けて、セイヤ!ソイヤ!と日本人としての誇りを胸に世界で戦っていく、そんな五輪選手ばりに強い『意志』『覚悟』を見せつけるような曲でもあるし、同時にメタル暗黒期と呼ばれた時代に一世を風靡したグランジやモダン・ヘヴィネスを意図的に排除してきた日本の某メタル雑誌を皮肉るかのような曲でもある。正直、深刻な「ライティング不足」により話題性や【五輪マーケティング】にぶん投げする路線にしか見えなくて「ベビメタ終わってた」とドヤ顔でdisったら違った、むしろ「曲が書け過ぎ」てて笑った。

「ベビメタのピーク」っていつ?と聞かれたら、誰もが「ギミチョコのMVがyoutubeにアップされた時」と答えるのが容易に想像できるくらい、正直あれが世界中のベビメタ人気に火をつけた感あるし、正直あれがなかったらベビメタの現状はありえなかっただろうし、事実それ以降のベビメタは誰も手が届かない『メイド・イン・ヘブン』ばりの勢いとスピードで世界中を駆け抜けていったのは、既に読者もご存じのことだろう。その同作曲者である上田剛士氏が手がけたガムソングこと”あわだまフィーバー”は、その”ギミチョコ”を踏襲したサイバーパンク/インダストリアルな曲調で、結局のところ「ギミチョコというピーク」を超えられない二番煎じソングかと思いきや...バッキングのクリーン・トーンのギター・フレーズをはじめ、次作でベビメタがポスト・ブラック化する事を示唆するかの如し、それこそ今をトキメクDEAFHEAVENばりのノイジーなアウトロを耳にした時は「ン゛ン゛ッ゛!?」って変な声が漏れた。”KARATE”と同様、細部にまで”こだわり”が行き渡った音のアレンジやメロディ/フレーズにここでも驚かされ、それは依然曲が書けているという一つの大きな根拠にも繋がっている。

一転して、いい意味で小学校低学年レベルのkawaii歌詞やクラップを取り入れた、ついついサイリウムを振り回しながら振りコピ不可避なファンキーでファニーなノリで展開する”ヤバッ!”は、まるで中年のオッサンがデリヘル呼んでホテルで嬢と初対面した時→「なんか(パネルと)違う なんか(パネルと)違う」みたいな刹那的かつ切実なキモチを謳ったサビも然ることながら、ピコリーモ風のアレンジや極悪なブレイクダウンを織り交ぜながら展開するパリピチューンで、特にラストの「でもね 違うー!」と連呼しまくるセンセーショナルな怒涛の展開力には脳天ブチヌカれること必須。

アンチ・ベビメタ軍の指揮官である僕がベビメタを認めるライン、それは過去にベビメタを初めて記事にした時既に書き記していて、それこそメタル界屈指のエンジニアとして知られるイェンス・ボグレンBABYMETALの邂逅だ。その時はきたのが今回の『METAL RESISTANCE』であり、この”アモーレ長友”もとい”Amore-蒼星-”だ。そのタイトルから想像できるように、この曲は前作の”紅月-アカツキ-”と対になる曲で、”紅月”といえばX JAPANをオマージュした疾走ナンバーだが、この”アモーレ長友”もメロスピの元祖であるHalloweenの名曲”Eagle Fly Free”をはじめ、X JAPAN”Silent Jealousy””Dahlia”を筆頭とした疾走曲の系譜を受け継ぐ曲と言える。アモーレ感あふれる叙情詩的な歌詞の中に「24時間走り続ける」、それを有言実行してきた今のベビメタを示唆する前向きな歌詞を、また一段と”ボーカリスト”としての才能を開花させた感のあるSU-METALの歌声、その存在感にひれ伏す曲だ。SU-METALがここまで素直なボーカル・メロディを歌うことって恐らく初めてだと思うし、特に中盤の見せ場である「もしも君を~」のパートは、彼女のベビメタ史上最も美しく自然体の「いい声」が録音されている。当然、彼女の「いい声」の魅力を最大限に引き出した功労者であり、SU-METALを一人のボーカリストとして、大人だから子供だからって、男だから女だからって、イエローだからって関係ない、SU-METALを「一人のメタルボーカリスト」としてリスペクトした、何よりも「神バンドのフロントマン」としてフォーカスしたイェンス・ボグレンのエンジニア技術に、そして彼の黄金のリベラリズム」を感じ取った僕は涙で明日が見えなくなった。国内エンジニアがミックスした他の楽曲と比較しても一目瞭然で、単純に場数と経験の差が音に現れている。それはSU-METALの歌声と神バンドの絶妙な距離感だったり、声をイタズラに加工せずまさに素材の良さを活かすような、とにかく歌い手の『声』を第一に考えたイェンス・ミックスの特徴が最大限に活かされている。そういった意味でも、この曲はSU-METALが生まれて初めて「VOCALIST」として認められた歴史的瞬間と言えるのかもしれない。

あらためてBABYMETALイェンス・ボグレンが、SU-METALイェンス・ボグレンが邂逅した歴史的事実に猛烈な感動を憶えながらも、僕はもう一つ忘れてはならない「ある事実」に気がついた。これは実質的に【BABYMETAL(≒X JAPAN)×イェンス・ボグレン=『夢』】なんじゃあないか、ということ。今年に入って、なぜX JAPANが日本人初となるウェンブリー・アリーナ公演のライブを急遽キャンセルし、本来は3.11にリリースされるハズだった新作までお流れする事になったのか?なぜ日本人初のウェンブリー・アリーナ公演を実現させるハズだったX JAPANを差し置いて、言わばその代役としてこのBABYMETALが選ばれたのか?なぜこのタイミングでベビメタがアルバムをリリースしたのか?それはある意味、いや実質的にYOSHIKIがベビメタをX JAPANの後継者として正式に認めたことを意味していて、その真実に気づいた僕は、なぜベビメタがBABYMETAL JAPANを襲名したのか、その意味を心の底から『理解』することができた。つまり、日本人初のウェンブリー公演を行ったのがBABYMETAL JAPANであればこそ、それは実質的にX JAPANが演った事と同意で、むしろそうじゃなきゃX JAPANとコルセットクソ野郎ことYOSHIKIのメンツは保たれないし、そうじゃなきゃまたYOSHIKIがヘラって「I leave X JAPAN...」とか言い出しかねない。まぁ、それはともかくとして、この曲はイェンス・ボグレン×実質X JAPANという僕が28年間生きてきた中で『夢』にまで見たコラボを擬似的に、いや奇跡的に実現させている。
 
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まるで「ベビメタのマーチ」と言わんばかりの#6”META!メタ太郎”は、高校野球の応援歌みたいな某行進曲を北欧ヴァイキングメタル的な民謡風アレンジで仕立てあげた、これまでのガチメタった流れとは一転してベビメタらしい”kawaii”を押し出した、今作の中で唯一ソングライティングよりもユーモラスを優先した曲だ。再びイントロからSOILWORKばりのブラストと叙情的なギターで疾走する#7”シンコペーション”は、まるでアニメ『バジリスク』の神OPでお馴染みの陰陽座の神曲”甲賀忍法帖”をオマージュしたかのような、それこそSU-METALがニャンニャン♪と黒猫のように凛々しくも妖艶に歌い上げるファストナンバーで、それと同時に高鳴るビート 燃えるほど 震えて ほどけないというアツい歌詞からは、ジョジョ一部の主人公ジョナサン・ジョースターの名言を彷彿とさせ、そして曲の方でも隙あらば間奏でPeriphery型のハーマン・リーもといジェント・リーなパートをぶっ込んでくるという隙のなさ。

一般ピープルの世界では、いわゆる「GJ!」と言ったら「Good Job!」の略が定説だが、しかしこの鋼鉄世界の「GJ!」は欧州の破壊神「GoJira」「GJ!」であることを、まるで伝説の巨大クジラ『白鯨』が起こす巨大津波の衝撃波のような「バンッバンッバンッ!!」から「キュルルゥゥ!!」とかいう白鯨がモリにぶっ刺された時の鳴き声オマージュのイントロからGojiraリスペクトな#8”GJ!”、某レジェンドの”St. Anger”をオマージュした#9”Sis.Anger”は、それこそブルデス然とした暴虐性とYUI-MOAが持つ"kawaii"をフューチャーしたギャップ萌えがハンパない曲で、正直いまのGojiraよりもGojiraやってるエクストリーム・メタルナンバー。

『ぼくマシュー・マコノヒー』
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↓↓↓
「セイヤ!ソイヤ!」
masyu
↓↓↓
「東京ドーム2デイズい゛ぎま゛ずぅ゛...」
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前作の不満点として槍玉に挙げられたのは、他ならぬバラードの不在で、ベビメタが「本物のメタルバンド」を名乗るにはX JAPAN”Forever Love””Endless Rain”に匹敵するメタルバラードの存在が不可欠だった。これが「ベビメタなりのラストソング」とでも言うのか、それはX JAPAN”The Last Song”の歌詞にある終わらない雨すなわち”Endless Rain”を、この”NO RAIN, NO RAINBOW”の中で止まない雨という歌詞を擁してXに対するリスペクト&オマージュを実行している。それこそ”Endless Rain”を彷彿とさせるピアノとストリングスが織りなす美旋律から始まり、まるで出山ホームオブハート利三ことTOSHIの魂が乗り移ったかのような、それこそSU-METAL中元ホームオブハートすず香となって魂を込めて歌い上げ、そして今は亡きPATAHIDEの魂が神バンドに乗り移ったかのような”Say Anything”をオマージュしたGソロ、そしてクライマックスを飾る”Tears”をオマージュしたGソロまで、これはもう天国のPATAHIDEへの鎮魂歌だと解釈した僕は「もうこれわかんねぇ・・・」と小声で呟きながら、それこそ映画『インターステラー』マシュー・マコノヒーばりに咽び泣いていた。もっとも「面白い」のは、X JAPANの疾走ナンバーの系譜にある”Amore-蒼星-”Xのバラード曲をオマージュした”NO RAIN, NO RAINBOW”イェンス・ボグレンがエンジニアとして関わっている所で、ここでも僕の『夢』が叶っている。しかし、この曲が本当に凄いところって、それは1番のサビが終わった後の「二度と会えないけど 忘れないでいたいよ」の裏で聴こえるバッキングのヘヴィネスで、それこそイェンス・ボグレンAmorphisの引かれ合いが実現した昨年の『Under the Red Cloud』の中で描かれた黄金のヘヴィネス』そのもので、そのヘヴィネスはまるでイェンス・ボグレン黄金のリベラリズム」に共鳴したかのような音だった。ただでさえ再び僕の『夢』が叶った名曲なのにも関わらず、それ以上に驚くようなフレーズやギミックをさり気なく取り入れられている今作のライティングセンスはちょっと異常だし、普通のメタルチューンならまだしもバラード曲のバッキングでサラッと聴かせちゃう訳の分からなさに、とにかく脱帽。僕には見える、ベビメタのラストライブでこの曲で三人が抱き合う姿を・・・ッ!

「僕らは思い出す、BABYMETALがアイドル界のDIR EN GREYだということを」

最近のYOSHIKIは頻りにDIR EN GREYに対する感謝の言葉を述べていて、その想いはベビメタだって同じだ。アルバムのクライマックスを飾る最後の二曲には、DIR EN GREYの近作でもお馴染みのチュー・マッドセンをミックスとして迎えている。そもそも初めて日本の【アイドル】【プログレ・メタル】を融合させた曲って、某マーティ・フリードマンがゲストで参加したももクロ”猛烈宇宙交響曲”だと思うんだが、しかしベビメタの”Tales of The Destinies”は、所詮は「ニセモノ」のももクロに対して「ホンモノ」のプログレ・メタルとはなんたるかを見せつけるような曲となっていて、それこそTDEPProtest the Heroをはじめ、USプログレ・メタル界の頂点に君臨するDream Theaterばりのテクニカルでアヴァンギャルドな変態神バンドと新生アイドル3376ばりのアイドル・パワーがエクストリーム合体した凄まじい曲だ。これまた驚かされるのがSU-METALの歌で、通常ならボーカリストとしてプログレ・メタルとかいう変拍子を駆使したオタク・ジャンルを歌うことなんてありえないわけで、その難題とも呼べる課題および試練をSU-METALは若干17歳にして神から与えられ、しかし彼女はそれを難なく歌いこなしていて、あらためて今作のSU-METALは、ボーカリストとしてどれだけ成長したのか、どれだけの試練を乗り越えたのか、もはや想像を絶するものがある。

BABYMETAL『鋼鉄神』から託された使命、それはバラバラになった「世界を一つ」にすること。この”THE ONE”は、Arch Enemy”Nemesis”でも有名なONE FOR ALL,ALL FOR ONEの精神を謳った曲で、それこそ【メロスピ】【Djent】【インダストリアルメタル】【プログレ・メタル】【ヴァイキングメタル】【ヌーメタル】【ブルデス】という鋼鉄世界の7大ジャンル+【V系】【アイドル】【J-POP】という日本三大珍味を「一つ」に、そしてメタル発祥の地である【イギリスのメタル】から始まり、【北欧のメタル】【欧州のメタル】【アメリカのメタル】【アジアのメタル】、そして【日本のメタル】という6王国を一つにする壮大な旅の目的地に辿り着き、そしてBABYMETALによって「一つ」に統一されたこの世界で、BABYMETALの三人が『鉄の王座』へと腰を下ろし、『鋼鉄の処女』として鋼鉄世界の新皇帝に即位する。

 ok

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このレビューを書く上で、一つのキーワードとして掲げたのがアンチベビメタ」なる存在で、今回はその「アンチ」の目線に立ってイエローキャブという言葉が閃いた瞬間、このレビューの勝機が見えた気がする。このように、いわゆるアンチの目線を通して聴いてもベタ褒めせざるを得ない傑作ですこれ。正直、このアルバムをディスれる人って、それこそピーター・バラカンみたいな批評家くらいです。少なくとも、X JAPAN『JEALOUSY』のカセットテープを音楽の原点および俺の感性の原点としている僕みたいなネットの末端で活動するレビュアーごときが叩けるようなシロモノじゃあないです。しかしどうだろう、バラカン氏がこのBABYMETALを批評する上で、今のベビメタに対する知識やメタルというジャンルに対する知識や知性、そして物事を「正当に評価」できる感性を持ち合わせているのか?と懐疑的になってしまうのも事実だ。例えば、ベビメタとX JAPANの関係性をはじめ、四年後の東京五輪を見据えた今回の「五輪マーケティング」や現代のメタルシーンを深いところまで理解しているとは到底思えない。結局のところ一体ナニが言いたいかって、この『METAL RESISTANCE』を全世界で最も正当に評価しているのは他ならぬ僕で、もはや「ベビメタの文句は俺に言え」とばかり、気づくと僕は「日本一のジョジョオタ兼日本一のBABYOTA(通称俺メタル)」を襲名していた。 

いま思うとデビュー作の『BABYMETAL』って、あくまでも【メタルとアイドルの融合】をコンセプトにしていたこともあって、単一メタルとして聴くとどうしても未熟な部分が露見してたし、イザとなったら「私たちアイドルですから!」みたいに誤魔化しが効く状態だったのも事実で、同時にアイドル/J-POPと国産ラウドロックのミクスチャーみたいなB級コミックソング感が海外でウケた大きな理由だったのも事実だ。しかし、今作は『METAL RESISTANCE』という名に相応しいクソマジメなメタルやってて、これ聴いちゃったら1stアルバムには二度と戻れないくらい、ソングライティングやアレンジをはじめ、神バンドおよびSU-METALYOSHIKIにダメ出し食らいそうな英詩の発音をはじめとした”ボーカリスト”としての著しい成長、そしてテッド&イェンスらのエンジニア面まで、一枚の「メタルアルバム」として一切隙のない完成度を誇っている。とにかく、今作はメタル>>>アイドルってくらいにメタル方面に全ソースを集中している。その中でも、単純に一つのフレーズで聴かせる余裕というか、いい意味で”アソビ”を覚えた事が前作との大きな違いで、アイドルとして誤魔化すことなく単純に曲の良さで勝負してきている。曲調やアルバム構成などの前作の良さを素直に踏襲しつつ、ハーマン・リーやらジェント・リーやらのモダン・ヘヴィネスをはじめ、五輪競技のように多種多様な「世界のメタル」を余すことなく盛り込んで、全ての面に置いて前作から格段にアップデイトされている。

今作、そのSU-METALの歌い手としての成長も然ることながら、もはや今作における1番の立役者と言っても過言じゃあないのが、他ならぬ神バンドの存在だ。今作がいかに曲が書けているのかを裏付けるような、「おっ」と聴き手の耳を引き寄せる楽器隊の一つ一つのフレーズや各ソロパートを筆頭に、個人の技術力の向上や俄然「(神)バンド」としての一体感(アンサンブル)すなわち音の厚みとスケール感/重厚感がマシマシ、それ故にあらゆるメタルのサブジャンルに柔軟に対応できたからこそ、実質神バンドのお陰で自由に曲が書けているとも言える。その神のバンド・サウンドの完成度を含めて、今のベビメタをB級メタルからA級メタルの極上クオリティへと導いている。だてに「神バンド」名乗ってないなという「プロフェッショナル」な職人芸を披露している。あとはやっぱり、ドラフォやSOILWORKをはじめ、近年のイェンスがプロデュースしたバンドの影響がピロピロ系のメロディや要所のフレーズに表れている気がする。つまり、神バンドのサウンドがイェンスの上質なミキシングに耐えうる極上レベルまで到達したというわけでもあって、どうせならDIR EN GREY『UROBOROS』みたいに、1stアルバムを全曲イェンスにミックスさせた「イェンス盤」リリースして欲しいくらい。

『KOBAMETAL=MASAYA説』

いま思うと、前作の時に「2ndアルバムはカレーが辛くてブチギレた人にプロデュースさせろ!」と言った自分がいかに馬鹿で間違っていたのかがわかる。このアルバムで分かった、違う、そうじゃない、KOBAMETALがYOSHIKIだったんだ、コバメタルこそシン・ヨシキだったんだって。今作のコンセプト・ワードでもある「世界を一つにする」という『野望』の中に、まさか「世界のメタルを一つにする」という意味と「東京五輪で世界を一つにする」という2つの意味が込められていたなんて想像もしてなかった。コバメタルの意識は既に四年後の東京五輪に向かっていたんだ。そしてコバ自身が実質MASAYAもとい実質YOSHIKIすなわちシン・ヨシキとなって、実質MASAYAプロデュースもとい実質YOSHIKIプロデュースとして、このBABYMETALBABYMETAL(X)JAPANとして、この『METAL RESISTANCE』を本来は3.11にリリースされるはずだったX JAPANの幻の復活アルバムとして全世界にドロップしたんだ。その結果が、X JAPANYOSHIKIが志半ばで断念した世界進出、そして坂本九『スキヤキ』以来約53年ぶり、坂本龍一以来約33年ぶりの米ビルボードTOP40入りという快挙を、その「坂本姓」の系譜を継ぐものである坂本三姉妹a.k.aBABYMETALa.k.aBABYMETAL(X)JAPANが成し遂げた事実に、再び僕は涙を禁じ得なかった。そして僕のスタンド能力『キング・クリムゾン』は、四年後に開催される東京五輪の開会式で坂本九&坂本龍一&坂本三姉妹=坂本一家&YOSHIKI&シン・ゴジラで何かしらのアクションを起こす『未来』を予測してしまった・・・というのは冗談で、でもリオ五輪の閉会式で披露された「トーキョーショー」の演出にベビメタが出なかったのは、まだ「KARATE」が完成してなかった頃に企画されたからだと思うし、きっと今ごろ総合演出の椎名林檎は後悔してるに違いない。もはや今のベビメタは日本という国を語る上で欠かせない『日本の象徴=アイコン』になってしまったのだから。いや、しかし本当にコバ凄い。そのうちアミューズの社長やるんじゃねーかレベル。だから今のうちにコバにゴマすっとこ!

正直、前作で「デビュー作にして最高傑作」を作って、後はどうベビメタを終わらせるか?を考える時期に入ると思ってただけに、このアルバムを聴いたらむしろ逆にその勢いは増すばかりで、まるで留まることを知らなかった。このままベビメタは四年後の東京五輪までノンストップで走り続けるんだと思う。当然、ベビメタがNEXTステージに進むには『ゲーム・オブ・スローンズ』の壮大なスケールおよび重厚な世界観との結合ならびに坂本三姉妹『母』であるレナ・ヘディ『マザー』として迎え入れることが必要不可欠だ。そして、2020年に極東の島国でバラバラになったこの世界を「一つ」にする救世主こそ、このBABYMETALという三人の美少女たちなのかもしれない。だからYUIちゃん!まだまだ「朝ドラヒロイン」路線には行かせませんよ~~~!!

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赤い公園 『純情ランドセル』

Artist 赤い公園
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Album 『純情ランドセル』
20160223-akaikoen02

Tracklist

01. ボール
02. 東京
03. Canvas
04. 西東京
05. ショートホープ
06. デイドリーム
07. あなたのあのこ、いけないわたし
08. 喧嘩
09. 14
10. ハンバーグ!
11. ナルコレプシー
12. KOIKI
14. おやすみ

aaaa

最近は、いわゆる「超えちゃいけないラインを超えちゃったゲスの極みZ女男子」『一本』で満足しちゃった事で世間を賑わせているが、この音楽業界でも「超えちゃいけないラインを超えちゃった系ゲスの極み乙女」が話題を呼んでいる。ガールズ・ロックバンドの赤い公園が2014年に発表した2ndアルバム『猛烈リトミック』は、その「超えちゃいけないライン」の線上に立った傑作で、つまり「アンダーグラウンド(クソ)」「メジャー(ポップ)」「境界線」、すなわちボーダーラインの上を津野米咲が命がけで綱渡りするかのようなアルバムだった。

前は『闇
一色だったが、今は『光
が優勢だ

その境界線という言葉に関して最近考え事をしていて、それというのは→荒木飛呂彦の漫画ジョジョ8部ジョジョリオン』でも、主人公の東方定助『誰か』『誰か』が融合した、言うなれば「ハーフ」という人物設定がなされていて、その定助の身体の中心には『ナニか』『ナニか』を繋ぎとめる「つなぎ目(境界線)」がある。話は変わるが→俺たちのマシュー・マコノヒー主演の『トゥルー・ディテクティブ』という海外ドラマは、一見硬派な刑事モノと見せかけた、人間の『善(人)』『悪(人)』の境界線(ボーダーライン)を問う複雑かつ濃厚な人間描写に惹き込まれるサスペンスドラマの傑作だ。おいら、このドラマを見て東方定助の身体の中心に刻まれた「つなぎ目」が意図する本当の意味って、一方で『誰か』『誰か』が混ざり合ったという一般的な意味合いの他に、一方で『光』すなわち黄金の精神』『闇』すなわち『漆黒の意志』の境界線(ボーダーライン)でもあるんじゃあないか、という解釈が生まれた。この『TRUE DETECTIVE』、タイトルを直訳すると『本当の刑事』なんだが、改めてこのドラマは刑事という本来は『善意』の象徴とされる存在、その心にもドス黒い『闇』すなわち『漆黒の意志』が潜んでいる事を、シリーズ(1,2)を通して登場人物のキャラクター像が重厚な物語の根幹として至極丁寧に描き出されている。当然、日本一のジョジョヲタである僕からすれば、飛呂彦も観ている海外ドラマだと断言できる作品で、特にマシュー・マコノヒーウディ・ハレルソンをバディに迎えたシーズン1は、『過去』に起こった事件の『謎』と月日が経過した『現在』の供述を緻密に交錯させた演出をはじめ、マコノヒーとハレルソンの少し歪で奇妙なバディコンビという点からも、より現在進行形で展開する『ジョジョリオン』空条仗世文吉良吉影の少し歪で奇妙な相棒関係を描き出す『過去』を演出として盛り込んだ、それこそミステリー/サスペンス然とした複雑怪奇なストーリーからも、むしろ逆に飛呂彦がこのドラマを観ていないと考える事の方が難しい。しかし、『ジョジョリオン』『トゥルー・ディテクティブ』の影響がある...とは流石に断言こそできないが、要するに先ほどの「アンダーグラウンド」「メジャー」境界線は一体どこにあるのか?刑事(人間)の『光』『闇』、東方定助の『善』『悪』境界線は一体どこにあるのか?に注目して、あるいは考察しながら音楽/漫画/ドラマ/映画をはじめとしたクリエイティブな創作物に触れると、よりその作品の世界観に入り込むことが出来るのではないか、ということ。

境界線

そもそも『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズというのは、『人間』を超越しちゃった吸血鬼とか、一般的に『悪』の象徴とされるギャングがマフィアのボスという『悪』にトラウマを植え付けたり、ヤンキーという反社会的なイメージを持つ人間が街のリーマンと言う名の『悪』を倒したり、歩けないクズが某トランプ大統領候補にソックリな奴を倒したりする漫画で、一貫して『トゥルー・ディテクティブ』と同じように、人間の「境界線」を問いかけるようなキャラクター像を描き出している。もはや『トゥルー・ディテクティブ』のマコノヒーは、映画『インターステラー』『本棚の裏』という『四次元空間』に導かれたマコノヒーが時空を超越してパラレルワールドで刑事に輪廻転生したマコノヒーみたいな奴で、要するに、これはもう『ジョジョドラマ』と言い切っても過言じゃあないし、もはやマコノヒーはジョジョ俳優の一人として認識すべき役者だ。

十二支ん会議

俺は一体ナニを書いているんだ!?・・・というわけで、話を元に戻して→前作の猛烈リトミックでその境界線上に立った赤い公園は、約二年ぶりとなる3rdアルバムの『純情ランドセル』でどうなったか?果たして超えちゃいけないライン(境界線)を超えてしまったのか?結局のところ、「ネットにはじかれたテニスボールはどっち側に落ちるのか誰にもわからない」、それこそ『神』のみぞ知る世界だ。まずアルバムの幕開けを飾る”ボール”からして、上記のプログレ界の「十二支ん会議」を見れば分かるように、津野米咲椎名林檎と並んで秘密結社KことKscope主宰のPost-Proguressive界を取り仕切る幹部であることを裏付けるような、本格的に赤い公園がPost-Pの世界に入門してきた事を意味するような、言うなればANATHEMAWe're Here Because We're Hereから”Get off, Get Out”を彷彿とさせる、いわゆるミニマルな「繰り返し」を駆使したオルタナティブらしいリフ回しや津野米咲スティーヴン・ウィルソンの傀儡化したことを暗示する間奏部のギター・フレーズ、初期のねごとをフラッシュバックさせる近未来感あふれるファンタジックなキーボード、赤い公園のバックグラウンドの一つである歌謡曲を経由したフロントマン佐藤千明の情感あふれる歌メロ、ヘヴィな重みを乗せたうたこすのどすこいドラミング、そして転調を織り込んだPost-Progressive然とした展開力、この一曲だけで津野のズバ抜けたライティングセンスと彼女たちが如何に才能に溢れたバンドなのかを証明している。面白いのは、前作の一曲目を飾った名曲”NOW ON AIR”の「これぞメジャー」なイメージとは一転して、初期を彷彿とさせる「アンダーグラウンド」な懐メロ風の、それこそ「意外性」のある展開とメロディに良い意味で期待を裏切られたと同時に、俄然アルバムに対する期待度を押し上げているし、只々この”ボール”を一曲目に持ってきた赤い公園『勇気』と確かな『成長』に僕は敬意を表したい。

僕に「東京コワイ」というトラウマを植え付けた某きのこ帝国YUIのように、『東京』の名を冠した名曲は世にたくさん溢れていて、津野米咲は「真の”じぇいぽっぱー”を名乗るなら”東京”を書かなきゃ説得力がない」とばかり、まるで某ネコ型ロボット映画の主題歌に使われてそうなくらいの力強いエネルギーと前向きなメッセージが込められた”東京”は、良くも悪くも赤い公園というバンドにしては、一曲目の”ボール”みたいな奇をてらった『意外性』は皆無で、想像した以上に『平凡』で『普通』だった。その謎というか違和感の答えは、2ndシングルの”Canvas”を挟んだ三曲目の”西東京”にあった。ご存じ、赤い公園は東京は東京でも”西東京”は多摩地域に位置する立川が地元のバンドで、某政治家の「友達の友達は~」の迷言をモジッた歌詞をはじめ、田舎のクッソブサイクなカッペJKが雨の日に学校まで鼻水撒き散らしながら自転車でかっ飛ばす様子が浮かんでくるような、それこそ立川の象徴である赤い公園メンバー自身を投影したかのような、こいつらにしか書けない説得力に溢れたユニークな歌詞を、”東京”という大衆的(メジャー)なイメージからかけ離れた、赤い公園の本性を表したようなファンキーかつヤンキーな、ノイズ/インダストリアルなサウンドに乗せたハードコア・パンクチューン。それにしても、この曲の佐藤千明はなんだ...おめーは「平成のカルメン・マキ」かよw

初期の黒盤こと『透明なのか黒なのか』”潤いの人”を彷彿とさせるスローなファッキン・テンポで始まり、90年代のJ-POPを彷彿とさせるキーボードとジャジーなピアノが織りなす、さっきまでのクソカッペJKから一転してオシャンティなアレンジで聴かせる”ショートホープ”は、前作の”TOKYO HARBOR”で培った「オトナ女子」的な素直にアップデイトしたかのようなシティ・ポップ風の演出がポイント。6曲目の”デイドリーム”は、その名の通り津野米咲のシューゲイザーに対する嗜好が著しいドリーミーな音響と、前作の”私”を彷彿とさせる佐藤千明のエモーショナルな歌声と”ドライフラワー”を想起させるストリングス・アレンジ、そして一種のカタルシスを呼び起こすアウトロの演出まで、もはや今作のハイライトと言っても過言じゃあない名曲だ。この手の儚さ満開、エモさ爆発の曲を書かせたらこいつらの右に出るバンドはいないこと改めて証明している。

そのの中で目覚めた四人のクソカッペJKは、気づくとハロプロ・アイドルと化していた”あなたのあのこ、いけないわたし”は、それこそ赤い公園のラジオで何故℃-ute心の叫びを歌にしてみたがジングルで使用されていたのか?その伏線を回収するような、90年代のシンセ・ポップ風のキーボード・アレンジを効かせたkawaii系ポップ・チューンで、まるで佐藤千明「#ガールズ・ロック界の矢島舞美なの私だ」とハッシュタグ付けてツイッターに連投してそうな、それこそ津野がこの度モーニング娘。に楽曲提供したことに対する理解と納得が得られる曲でもある。遂にアイドルという『夢』から目覚め、自らの素性がマイルドヤンキーであることを自覚したクソカッペJKは、他校の女ヤンキーに対して「かかって来いやオラァ!」と威勢のいいメンチを切って、”カウンター”を交えながら素っ頓狂な”喧嘩”を始める。その”喧嘩”の後に、お互いに爽やかな友情が目覚めていた”14”は、前作の”サイダー”を彷彿とさせるシンプルなメロコアチューン。10曲目はキテレツ大百科ばりの”ハンバーグ”を作るような、名曲”め組のひと”を津野流に料理したポップチューンから、5曲目の”デイドリーム”の系譜にあるドリーミーなサウンドにクリック音と藤本ひかりのあざといコーラスがひかる”ナルコレプシー”、そして1stシングルの”KOIKI”は、去年の『ま~んま~んツアー』で初めて聴いた時は「モー娘。っぽい」って漠然と思ったけど、実際にスタジオ音源で聴いてみたら大して似てなくて笑った。けど、津野がモー娘。に楽曲提供することを予測していたと考えたらセーフ(なにが)。

本作を象徴する一曲と言っていい”黄色い花”を初めて聴いた時、厳密にはJ-POPの常用手段であるストリングスを聴いた時、僕は「あ、津野変わったな」って思った。自分の記憶が正しければ、津野って過去にインタビューか何かで「J-POPにありがちなチープなストリングス」を否定してた憶えがあって、だからこの曲を聴いた時は本当に「あ、赤い公園が目指すところってそこなんだ」って思った。けれど、きのこ帝国が新作でJ-POPの常用手段であるストリングスとピアノを擁してメジャー行きを宣言したたように、現代の流行りのJ-POPを象徴するような曲調に、この手のJ-POP特有のストリングスを入れるのは至極当然というか、この曲で遂に赤い公園「超えちゃいけないライン」「境界線」を超えてしまったんだと、そう僕は理解した。僕は「境界線」を超えるのと破るのは違うと思ってて、赤い公園はこのアルバムで「アンダーグラウンド(クソ)」「メジャー(ポップ)」「境界線」を超えたんじゃあない、その「境界線」を破って「アンダーグラウンド(クソ)」でも「メジャー(ポップ)」でもない、それこそ「ローカル」なクソカッペJKへと変身する事に成功したんだってね。

ぼくフレッチャー
jii「ゴラァァァァァァァァあああ!!津野おおおオオお!!」

津野米咲
津野米咲「・・・は?」

ぼくフレッチャー
new_d923ad829cdaa748bc2f3beaaeb15c16「なーに楽しそうにキーボード弾いてんだコラァァァァ!!」

津野米咲
津野米咲「うるせぇシネ」

ぼく元℃ヲタフレッチャー
new_session2-e1426367009736「なんで℃-uteに楽曲提供しねぇんだゴラァァァぁああ!!」 

津野米咲
津野米咲「知らねぇよハゲ」

ぼくフレッチャー
new_CPD904lUkAA4Otz「なーに超えちゃいけないライン超えてんだゴラぁぁぁ!!」 

津野米咲
津野米咲「うるせぇシネ」 

極端な話、今作は赤い公園バンドというより「津野プロデュース」感がハンパない。なんだろう、某深っちゃんの「今時、まだギター使ってんの?」という例の発言に触発されたのか、なんて知る由もないが、とにかく今作は虹のようにカラフルなキーボード・アレンジが際立っていて、それは津野米咲が楽しそうに鍵盤を弾き鳴らしている様子が浮かんでくるほどで、あまりにもノリノリに弾き倒す津野に対して、僕は映画『セッション』のフレッチャー先生ばりに鬼のような形相で「オメー楽しそうにキーボードなんか弾いてんじゃねーよ」とツッコミを入れたほどだ。それこそ80年代の歌謡曲や90年代のJ-POPやシンセ・ポップなどの懐メロ風アレンジ、そして現代風の鍵盤アレンジに注力しているのが分かるし、前作以上に津野米咲が自由に好き放題やってる。しかし、一方のアレンジに重きを置きすぎて、肝心のメロディが蔑ろになっているんじゃあないか?いくら凝ったアレンジでも肝心なメロディが貧弱じゃあ本末転倒なんじゃあないか?という疑問が残る。おいら、津野米咲をリスペクトできると思ったキッカケの一つに、某インタビューで津野が「大事なのは力強いメロディとソングライティング」と発言した所にあって、その「メロディとソングライティング」を大事にする姿勢というのは、奇しくも僕が大好きなANATHEMAのヴィンセント兄弟も全く同じことを言っている。この言葉は、DIR EN GREYのリーダー薫にも通じる話でもあるのだが、結局のところ一体ナニが言いたいって、要するにこの『純情ランドセル』でその発言の信憑性および説得力というのが少し揺らいだんじゃあないかって。その点で前作の『猛烈リトミック』は、アレンジやメロディ、そしてソングライティングの全てが両立した奇跡のアルバムだったんだと再確認させられた。

anasema
 
なんやかんや、初期や前作に通じる”らしさ”のあるリズムやメロディ、そして強力なアレンジを巧みな技術で「ローカル」なポップスに落とし込んでいるのは実に小粋な演出だし、その辺のセンスは初期の頃から不変だ。その中でも、完全にメジャーのポップスに振り切ったアレンジは過去最高にバラエティ豊か、前作以上にバラエティ豊かと言い切れるかもしれないが、如何せんアルバムの流れが悪すぎる。いや、始まりこそキライじゃあない、むしろ【ラジオネーム スティーヴン・ウィルソン】こと某レビューブログの管理人が嬉しさのあまり咽び泣き出しそうなくらい大好きな始まりなんだが、その始まりの”ボール”と終わりの”黄色い花”だけは共存してはならない、つまり一つにパッケージングしてはならない、その曲と曲の間にはそれこそ「超えちゃいけないライン」という明確な「境界線」が存在する。つまり「バラエティ豊か」という表現は、曲と曲に「境界線」が存在しないクリーンな状態で、一つにパッケージングされた状態で初めてその言葉の意味を成すんだってね。

超えちゃいけないラインああ

このアンチ「バラエティ豊か」は、今作の曲を多人数にプロデュースさせた弊害でもあって、面白いのは、本当に面白いのは、昨年にガールズ・バンドのねごとが発表した3rdアルバム『VISION』は年間BEST入り間違いなしの傑作で、奇しくもねごと赤い公園も世界的なマスタリングスタジオSTERLING SOUNDを率いる(ねごとは)Ted Jensenと(赤い公園は)Tom Coyneという二大エンジニアにマスタリングを依頼して、双方ともに『音』に対する”こだわり”を伺わせるばかりでなく、一方のねごとはセルフプロデュースで新作を、一方で赤い公園は五人のプロデューサーを迎えて新作を発表するに至ったこと。もう一つ面白いのは、昨年にきのこ帝国が発表したメジャー1stアルバム猫とアレルギーも年間BEST行きの傑作で、おいら、きのこ帝国に関する記事の中で「きのこ帝国に足りないのは津野米咲だから津野米咲をプロデューサーに迎えろ!」みたいな戯れ言を書いてて、本当に面白いのは、きのこ帝国は『猫とアレルギー』の中で佐藤千亜妃「#椎名林檎の後継者なの私だ」宣言をはじめ、エンジニアに井上うに氏を迎えることで「超えちゃいけないライン」の境界線上に立って、つまり津野米咲の生首を片手に佐藤千亜妃なりの『勝訴ストリップ』あるいは『猛烈リトミック』を描き出していたこと。その『猛烈リトミック』でやられた事の仕返しとばかり、新作で赤い公園がやりたかったことを一足先にやり返されて、今では綺麗に立場が逆転してしまったこと。

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CHVRCHES 『Every Open Eye』

Artist CHVRCHES
Chvrches-1-1180x650

Album 『Every Open Eye』
_SL1500_

Tracklist

01. Never Ending Circles
03. Keep You On My Side
04. Make Them Gold
06. High Enough To Carry You Over
08. Down Side Of Me
09. Playing Dead
10. Bury It
11. Afterglow
12. Get Away
13. Follow You
14. Bow Down
15. Leave A Trace (Four Tet remix)

「ローレン!ローレン!ローレン!ローレンぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ローレンローレンローレンぅううぁわぁああああ!!!あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくんはぁっ!ローレン・メイベリーたんのブロンドの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!MVのローレンたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!ピッチフォークに評価されて良かったねローレンたん!あぁあああああ!かわいい!ローレンたん!かわいい!あっああぁああ!セカンドアルバムも発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!ぐあああああああああああ!!!セカンドアルバムなんて現実じゃない!!!!あ…三度目の来日もよく考えたら…ロ ー レ ン ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!グラスゴーぁああああ!!この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?L-エル-のローレンちゃんが僕を見てる?表紙絵のローレンちゃんが僕を見てるぞ!ローレンちゃんが僕を見てるぞ!挿絵のローレンちゃんが僕を見てるぞ!!再来日のローレンちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはローレンちゃんがいる!!やったよ!!ひとりでできるもん!!!あ、セカンドアルバムのローレンちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!あっあんああっああんあぁあ!!イ、イアン・クック!!マーティン・ドハーティぃいいいいいい!!!ぁあああ!!ううっうぅうう!!俺の想いよローレンへ届け!!グラスゴーのローレンへ届け!」

Lたそ ・・・おいら、アルバムが発表される度に例の"ローレンコピペ"を貼らなきゃ気が済まない身体になってて、しかしまさかAcid Black Cherryの4thアルバムL-エル-の悲劇のヒロイン『L』の正体がローレン・メイベリーだなんて、一体誰が予想したことだろう。今やTVでカバーしちゃうくらいMuseマシュー・ベラミーをお熱にさせ、そしてあのピッチフォークに「kawaiiは正義」であるという「この世の真理」を証明させた、SEALDsの親玉もとい"Lたそ"ことローレン・メイベリー率いるグラスゴーの三人トリオ、CHVRCHESの約二年ぶりの2ndアルバム『Every Open Eye』は、鮮烈なデビューを飾った2013年作の1stアルバムBones of What You Believeを素直に、ありのまま踏襲したポップでポップでポップな内容となっている。

aaaa

処女性 ・・・ここまで「私たちは何も変わってない」アピールするアーティストも珍しいというか、UK出身アーティストの宿命とも言える「二作目のジンクス」を徹底して回避してきている。というより、「リスナー側がチャーチズに何を求めているのか?」を自分たちで理解しきっているというか、この手のフロントマンがkawaiiが故にデビュー作でアイドル扱いされたアーティストって、まるで「私たちはアイドルじゃない!私たちはアーティストなの!」と、いわゆるアーティスト病を拗らせた某アイドルグループのように、次の二作目でデビュー作をメタクソに全否定して黒歴史にするパティーンがテンプレだ。しかし、チャーチズはこの二作目で、むしろ「私たちアイドルですが何か?」と言わんばかりの、むしろ既存のアイドル的なイメージを真っ向から肯定している。その「何も変わっていない」は、先行シングルとして発表された一曲目の”Never Ending Circles”と二曲目の”Leave A Trace”から顕著で、この二曲をシングルとして先駆けて発表することで、デビュー作で獲得したフアンや音楽メディアに対して釘を刺すという念の入れよう。そのシングル二曲をアルバムの冒頭に持ってくる采配からも、チャーチズは「何も変わっていない」という事実を開始早々印象付けると同時に、フアンに対して一種の母性に近い安心感を与える。確かに、「ローレンの処女性が失われた・・・そんなの嫌だああああああああああああ!!」と、まるでアイドル声優にスキャンダルが発覚した時のオタク語録打線ばりに阿鼻叫喚する『覚悟』を決めたフアンも中にはいたかもしれない。しかし「安心してください、ローレンの処女性は失われてませんよ」と今年の流行語として連呼したくなるくらい、とにかく曲のアレンジから根本的なソングライティングまで前作から何一つ「変わっていない」。



歌モノ ・・・結局のところ、チャーチズの音楽ってローレンが「どれだけ俺たちをブヒらせてくれるか?」が最重要課題で、まずイントロからフェティッシュでウィスパーな息遣いでブヒらせる#1”Never Ending Circles””Leave A Trace”では、まるでロックマンが死んだ時のティウンティウンティウンみたいに弾け飛ぶシンセとWoob Woobなアクセントを加えつつ、Depeche Modeをはじめとした往年のシンセ・ポップとローレンのロリキュートな歌声をもってシンプルかつアッパーに聴かせる。その冒頭から一転して、イントロから死ね死ね団ばりの「シネーシネーシネーシネー」という呪いの呪文にブヒるというより軽くビビる#3”Keep You On My Side”では、80年代特有のクサミが施されたアレンジとブリンブリンにウネるダーティな低音部が力強いグルーヴ&ロックなビートを刻み、そして少しオトナオーラをまとったローレンの歌声でキレキレに聴かせる。この序盤を聴いて感じるのは、イマドキのエレクトロ感は極力控えめに、より80年代リスペクトなM83風シンセ・ポップと、それこそジャケの薔薇が似合う凛としたオトナの女性へと成長した、フロントマンローレン・メイベリーの力強い歌声を全面に押し出した至ってシンプルな"歌モノ"、その傾向が著しく増した印象。今作で惜しげもなく行われる「ローレン推し」は、”Leave A Trace”「ローレンしか映ってないMV」が何よりの証拠であり、この二作目でチャーチズが結論づけた「答え」だ。


三姉妹 ・・・前作で言うところの”Tether””Science/Visions”を連想させる、ミニマルでアゲポヨな展開にブチアガる3rdシングルの#5”Clearest Blue”、前作の6曲目”Under the Tide”と同じようにマーティンをメインボーカルとして携えた6曲目のHigh Enough To Carry You Over、このアルバム中盤の意図的というか確信的な曲順やアルバムの流れは、デビュー作から「何も変わってない」という今作の裏コンセプトを重ね重ね強く印象づける。しかし、ここまで全てが変わってない流れの中で、持ち前のミニマリズムとトリップ・ホップ的な音使いをもってアダルティに展開する#8”Down Side Of Me”は、「変わってない」が合言葉の今作で唯一「変わった」すなわち新機軸と呼べる一曲かもしれない。この曲は、【長女=Warpaint】【次女=Phantgram】【三女=CHVRCHES】揃って三姉妹的な解釈を持っている自分的に、三女のローレンが二人の姉姉妹の色気を学んだ結果みたいで面白かった。

『死亡遊戯 ・・・いわゆる”UKのアヴリル”を演じてみせた前作の”Recover”を彷彿とさせ、グワッと沈み込むようなイントロから名曲臭漂う#9”Playing Dead”は、そのタイトルどおり、まるで「前作から何も”変わってない”のに前作並に評価しない奴は殺す。ピッチフォーク殺す」というローレンの明確な『殺意』が込められた、それこそJanne Da Arc”ナイフ”の歌詞の如く「ローレンに”ナイフ”という名の”釘”を刺されたい!」、すなわち【Lたそ=ローレン・メイベリー】に僕の身体で『死亡遊戯』してほしいと思っちゃったんだからしょうがない。そしてイントロから「デデッデデデッデデデッデデデデデ♪」とハイテンションな#10”Bury It”は、二番目の「Bury It!! Bury It!!」からの「デデッデデデッデデデッデデデデデ♪」の後にローレンが「wow!!」とブッ込んでくる所なんて、ローレンコピペ連呼せざるを得ないくらい今世紀最大の萌パートだし、このアイドル然とした「あざとさ」すなわち【処女性】を失っていない、むしろオタクがブヒりそうな萌え要素を随所に散りばめた事が、いわゆる「二作目のジンクス」に陥らなかった一番の要因なんじゃないかって。本編ラストを飾る#11”Afterglow”は、いわゆる三姉妹の従姉妹に位置するノルウェーのSusanne Sundførを彷彿とさせる、崇高かつ神聖な雰囲気をまとったこの曲を最後の鎮魂歌に、ローレン・メイベリーという名のリアル天使に手招きされ、僕たち童貞は妖精となって『天国』すなわち『メイド・イン・ヘブン』へと旅立っていく・・・。この終盤にかけても「変わっていない」ことを、これでもかと釘を刺すような楽曲で一気に畳みかける。安心してください、今作を聴き終えた後には「ローレンに刺し殺されたい...」と思いますよ。もうなんか「ローレンに始まりローレンに終わる」ような、それくらい「ローレン推し」の一枚となっている。そして何を隠そう、このトキメキは・・・そう、僕の初恋であるキャリスタ・フロックハートに感じたあのトキメキと同じだった。

「ブヒ」 ・・・前作同様、相変わらずキャッチーなポップ・サウンドを実現しているのだけど、前作のように全曲シングルカットできるくらいの売れ線を狙った「あざとさ」は薄くなっている。僕たちの前立腺を駆け巡るようにカラッとした、思春期のフレッシュなピチピチキラキラした雰囲気も希薄となり、良くも悪くもロリっぽい幼さをウリとしていたローレンの歌声は、今作で少し大人っぽい落ち着きというか洗練された印象を受ける。そのお陰か、前作では少し違和感を感じたタイプの曲調が今作では違和感なくハマっている。10代のキッズのように情緒不安定なアゲポヨ的な曲展開も控えめで、曲のアレンジがアチラコチラにとっ散らかってないから前作ほど耳は忙しくないし、小気味良い転調を織り込みながらも、しかしあくまでもシンプルかつストレートな曲調/構成でノリよく聴かせる。もはや今流行の「余計な音を削ぎ落とした」系の作品と言い切れるかもしれない。曲単位ではなく、「アルバム」としてまとまってる感は前作より上か。それ故に「気づいたら終わってた」みたいな感覚も。一聴しただけでは捨て曲に感じる曲でも、「あ、ここブヒれる」みたいなパートが必ず一箇所はあったりするし、少なからず前作並に評価すべき(されるべき)作品だと思う。ローレンに刺し殺されたいってんなら別だが(いや、むしろローレンに刺し殺されたいんじゃないのか・・・?)



闇堕ち ・・・このようにメディアおよびフアンに対して付け入る隙を一切与えない、ディスる暇もない潔さという点では、デフヘヴンの新しいバミューダ海峡を彷彿とさせる。もはやチャーチズが闇堕ちしたらデフヘヴンになんじゃねーかって。まぁ、それは冗談として→今作、【新しい音楽をやってる=いい音楽】という思考の人にはまるで向かないアルバムです。確かに、ここまで【変わってない】となると、引き出しが少ないとか、結局これしかできないみたいな批判をされがちだ。でもおいら、【新しさ】より大事なのは【ソングライティング】だと思ってる人間で、僕がLiturgy『The Ark Work』よりDeafheaven『新しいバミューダ海峡』を高く評価する理由もそこにある。結論として、この『Every Open Eye』の勝因は徹底して【新しさ】を捨てたことです。つまり、Hostessさんはチャーチズを日本に呼ぶついでにデフヘヴンも呼んでくださいw

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五五七二三二〇の新曲『ポンパラ ペコルナ パピヨッタ』はプログレ

五五七二三二〇の新曲『ポンパラ ペコルナ パピヨッタ』は、The Mars VoltaとQUEENを飲み込んだ新世代エクストリーム・プログレ。

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