CDでーた

【七不思議】
・・・8月にレビューした前作Greed Greed Greedの記事が、(別に大したこと書いているわけでもないのに)未だに週間アクセス数ランキングのトップ5内に入り続けていて、これはyasuおよびABC人気の証明その裏打ちであると同時に、当ブログWelcome To My ”俺の感性”の七不思議となっている。まぁ、他の記事が不人気なだけって言ったらそれまでなんだけど(笑) そんなこんなで、昨年のシングル”イエス”から約1年半ぶりのシングル『GGG』から約三ヶ月ぶりとなる新曲『黒猫 ~Adult Black Cat~』がリリースされた、というわけ。

【金!暴力!SEX!】・・・ABCが8月からスタートさせたプロジェクト『Shangri-la』あらため『チケットが取れないプロジェクト』のリリース第1弾となった前作のGGGといえば→”グルーヴ! ドライブ! 五感で感じる完全攻めの新ABCサウンド!”というウリ文句どおり、人間の欲望すなわち【金!暴力!SEX!】をさらけ出すような歌詞と、これまでのABCにはなかったゴッリゴリなギターとバッキバキなベース主体のモダンヘヴィネスを聴かせる楽曲で、個人的に何回リピートしたかわからないほどツボにハマった。この新曲『黒猫』は、そんな『チケットが取れないプロジェクト』のリリース第2弾にあたる。

【394円】・・・シングル恒例のカバー曲は松任谷由実の名曲「青春のリグレット」で、これはプロデューサーに勧めてもらった曲らしく、どうせなら今流行りの”ひこうき雲”が良かったなぁ...とか思いながらも、まっこれは『Recreation 4』で聴けばいっかー・・・というわけで、例のように今回もGGGと同じシングル一曲だけが収録された394円版を手にいれた。そして例のように、アイドル商法顔負けのカードが初回限定特典として付いていた(相変わらずの誰得)。それにしても、アラフォー間近のオッサン、未だ現役バリバリですって感じだ。

【ロック界の氷川きよし】・・・『℃-ute=DIR EN GREY』の薫のインタビューも記載されている音楽雑誌『CDでーた』のインタビューの中で、「自分の中でシャッフルの最終兵器ができたと思う!」と自信ありげに語るyasu。その言葉どおり、ニャオ~~~ン♪と可愛い鳴き声を上げるYUKIのギターが夜の街にこだまし、サックスやトランペットそしてトロンボーンが豪快にぶつかり合う、yasuが主演を務めるド派手なレイトショーの幕開けの合図(イントロ)から、1st『BLACK LIST』”Black Cheryy”や3rd2012”蝶”を連想させるジャジーでアダルティな妖気を引き連れて、”長い髪をかきあげて 少し上目使い”というyasuの全てが詰まったようなBメロ、そして”私は黒猫(ウェ~オウェ~オウェ~オウェ~オ)”から始まって→まるで「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」というディオの問いに”仕留めた男の数?覚えてない”と切り捨てるように答え→極めつけに”神様だってなんだって逝かせてみせる”という、これにはナントカ隆法総裁およびキリストもoh...Jesus Christus!!とか叫びながら逝っちゃう、そんなアンチクライストなサビ。このサビの締めを飾る→”だんだん! 街は どんどん! 私を染める”という部分は、yasuにしか歌えない独特のフレーズというか、微妙に氷川きよしの”ズンドコ節”みたいなユニークなノリもあったりしてスゲー面白いし、もうなんかyasuって”ロック界のズンドコ”やなぁって。あとこのサビ、裏のリズミカルなクラップもポイントの一つとなっていて、ライブでもシッカリとクラップすべし。

【ポイントはBメロ】・・・あらためて、今回の曲調や展開は至ってシンプルなんだが、モダンなヘヴィロックだった『GGG』とはひと味違って、よりダイナミックなスケールすなわちビッグバンド感が増した、これぞyasuの本領発揮というか、それこそyasuのバックグラウンドを垣間見せるようなレトロ調のロックナンバーだ。そんな、様々なユニークな仕掛けが施されている黒猫だが、個人的には、Janne Da Arc時代に通じるBメロが全てだと思う。このBメロのような、JDA時代からファンがニヤリとしちゃうyasuらしいフレーズを聴くと、あらためてJDAの復活を切望してしまう。

【サポメン】・・・今回の曲に参加したサポメンは→ギタリストには紅白出場が決定したLinked Horizonでお馴染みのYUIKI君(ワンチャン紅白に出演する可能性ある?)、前作の『GGG』ではバッキバキなベースを披露していたベーシストのIKUOさん、そしてドラムにはVenomstripの山崎慶君という編成で、中でもABC作品に初参加となる若手ドラマー山崎君による、yasuお墨付きの広がりのあるダイナミックなドラムプレイは聴きどころの一つだ。で、最後のサビで聴けるようなYUKIのフリーダムなギタープレイを筆頭に、サポメンも参加した黒猫のジャケやMVを見ても、今やABCはサポメンなしでは語れない、もはや成り立たないほど大きな存在となっていて、特にこの黒猫が放つ只ならぬビッグバンド感は、サポメンではなく一人のABCメンバーとして音を集結させた結果だと言っても過言じゃあない。

【捨て猫から黒猫に】・・・このABCといえば→メンヘラ力もとい女子力の高い歌詞だ。この黒猫は物語性の強い歌詞で、その中に『あんたなんか キライ!×∞』 そう言って泣いていた六年前という歌詞がある。お気づきのとおり、六年前にリリースされたABCのデビュー曲”SPELL MAGIC”にもあんたなんか キライ!×∞という歌詞や捨て猫というキーワードだったり、今回の黒猫の歌詞とリンクするフレーズが幾つかある。要するに、物語は至ってシンプルだ→六年前に捨てられた女が夜の世界に堕ち、カラフルなネオンがド派手に彩る夜の街で、夜の女すなわち嬢王へと成り上がっていく物語。それこそ、いたって普通の女が”男もネオンも振り返る”くらいの凄艷な女へと変貌していく・・・まるでクリスティーナ・アギレラ主演のミュージカル映画『バーレスク』のような曲だ。そして、許してやんないけど 謝んなさいという一部の歌詞には、JDAがデビューした時は”見向きもせんかった”くせに、今になって擦り寄ってきたメディアに対するyasuなりの批判とyasuなりの女々しさが込められている。いやはや、こんなメンヘラ力もとい女子力の高い歌詞はつんく♂の弟yasuにしか書けないというか、新機軸な要素をウリにしていた前作の『GGG』から一転して、今回は曲調をはじめyasuのファンキーなボーカルや歌詞もABC節全開で、これこそABCファンがABCに求めていた楽曲と言える。

【リアル黒猫】
・・・数ヶ月ほど前、俺たちTEAM-ABC(男子部)のアイドルこと日南響子ちゃんが事故ったらしく、同じTEAM-ABCとして心配なところではあるんだが、それこそ今回の黒猫の歌詞って、今の日南響子ちゃんが置かれている”捨て猫”的な状況に近いというか、つまり捨て猫が黒猫に成り上がっていく歌詞のように、是非とも日南ちゃんにはこの黒猫を聴いて元気を取り戻して、また以前のようなリアル黒猫の姿で僕たちTEAM-ABC(男子部)をブヒらせてほしいブヒ。



【そのお酒の名前は?】・・・あのABCにしては(どういう意味や)、ヤケにカネがかかったヤケに本格的な今回のMVは(上のはショートVerだが)、黒猫のファンキーな曲調をうまく活かした、yasuが主演(オーナー)を務める豪華なキャバレーといった感じ。これを観てまず思ったのは、yasuの売れっ子ぶり。TVは勿論の事、各メディアへの露出が極めて少ないのにも関わらず、この黒猫でまた過去の売上を超えたらしく、未だABC人気に陰りなど一切ないし、むしろ当然の結果でしかない。そんな、今やドーム公演ができるレベルの人気を誇っているABC、もはや”いま最もチケットが取れないアイドル”といえばこのABCだろう。今年の『チケットが取れないプロジェクト』に参戦できなかった身としては→いい加減にABC版『男尻Night』やってくれや・・・って感じ。話を戻して→このMV、偽広末みたいな女優も見どころの一つだが、しかしなんだろう・・・いつものオフザケが過ぎるABCっぽくないMVというか、思いのほかマジメ過ぎて面白くない・・・と思ったら、最後のシーンで偽広末が「このカクテルの名前は?」というセリフに、バーテン役のyasuが放った一言に全てが救われた。

【アダルト・ブラック・キャット(キリッ)】 ・・・ファーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwww さすがyasuゥ!おれたちにできない事を平然と言ってのける!そこにシビれる憧れるゥ!この”ダサさ”こそyasuというか、むしろこの”ダサさ”がなけりゃyasuじゃないというか、ダサいはダサいでもダサカッコイイを出せる人間は今の時代このyasuしかいない。やっぱyasuはダサくてナンボやなぁと。もはや”ダサい”という言葉はyasuのためにある言葉だって、はっきりわかんだね。
 
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