Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

メランコリック

October Tide 『Tunnel Of No Light』 レビュー

Artist October Tide
October Tide

Album 『Tunnel Of No Light』
October Tide - Tunnel of No Light

Track List
01. Of Wounds To Come
02. Our Constellation
03. Emptiness Fulfilled
04. Caught In Silence
05. The Day I Dissolved
06. Watching The Drowners
07. In Hopeless Pursuit
08. Adoring Ashes

KATATONIAノーマン兄弟擁する北欧スウェーデンはストックホルム出身の五人組、October Tideの前作A Thin Shellからは約三年ぶりとなる通算四作目『Tunnel Of No Light』なんだけど、前作のVo&BassにはIn Mourningトビアス(Vo)とピエール(Bass)が担当していたが、昨年に早くもそのIn Mourning勢が脱退してしまった。その代わりに、本作ではノーマン弟(マティアス)VolturyonのVoアレクサンダーが新加入し、前作と同様にスカシンのJonas Kjellgrenをミックス/マスタリングとして迎え入れ、新体制となった形で再びッBlack Lounge Studiosにてレコーディングされた作品。というわけなんだけど、メンバーが代わったとは言えど、本作でやってる音楽は実にOctober Tideらしい【ATMS】系モダン・メロドゥームの王道を相も変わらずに展開してて、今や死の王と化してしまった今のKATATONIAにはない、初期~中期のKATATONIA直系つまり本家本元のメロドゥームとやらを、まるで「KATATONIAよ、これがメロドゥームだ」と言わんばかりのナニを見せつけている。そして本作を聴き、更にノーマン兄弟のいない『死の王』を聴くと改めて、KATATONIAの根っこにある【漆黒の意志】すなわち【ヒキコモリ精神】の大部分はこのノーマン兄弟が担っていたんだなぁと、シミジミ思ったりするわけです。でも正直なところ、ウチのブログでも贔屓にさせてもらってるIn Mourningのメンバーが速攻で脱退したのは地味に残念だったが、しかし本作の内容を聴けば、彼らの脱退なんぞほんの些細な事でしかなかったと、そう聴き手に納得させるほどの良作だと理解できるハズ。とか言うても、曲のクオリティは単純に前作のが上だったりするw なんつーか、今回は全体的にDaylight Dies的なダークメタル成分が増した感。

 ところで、新Voアレクサンダーの歌が思いの外いい感じだった件。声質的にはIn Mourningのトビアスとテイストの似た感じのグロウルだが、そのグロウルのバリエーションが高音から低音デスまで幅が広いというか、ノーマン兄弟が織りなす鬱々しく幽玄に揺らめいて寂寥感を煽るメランコリックなメロディと絶妙に相まって、文句のつけようがないド迫力のパフォーマンスを見せている。ちなみに、今回の曲の歌詞はヨナスきゅんが書いてたりする。

Tunnel of No Light
Tunnel of No Light
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October Tide
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Amorphis 『Circle』 レビュー

Artist Amorphis
Amorphis

Album 『Circle』
Circle

Track List
02. Mission
03. The Wanderer
04. Narrow Path
06. Nightbird's Song
07. Into The Abyss
09. A New Day

今年でデビュー20周年を迎える北欧フィンランド一の”カレワラ”ヲタクこと、Amorphisの約二年ぶり通算11作目で、ミックス/プロデューサーとしてHypocrisyPainピーター・テクレンを迎えた最新作『Circle』がなかなか凄い件。自分の中で、彼らの作品といえば8th『Silent Waters』と9thSkyforgerの二択なんだけど(一番は9th)、前作の10thThe Beginning of Timesはその二作と比べるとメロディや曲の完成度の面で一段も二段も落ちる内容で、決して悪い内容というわけじゃあないが、やはり8thと9thとは明確な差があった。で、本作のアートワークも近作でお馴染みのトラヴィス・スミス氏ではなく、イギリスの新鋭イラストレーターTom Bates作という、そんなこんな流れの変化があっての本作。まず初っ端の#1”Shades Of Gray”という初期アモルフィスを彷彿とさせるデス成分満載な曲からして、ここ最近の慟哭/epicッ!!路線とは明らかに一線を画した作風、そんな印象と強烈なインパクトを与える。そして次の#2”Mission”や#3”The Wanderer”の著しく洗練された音が奏でる叙情的なメロディや超絶epicッ!!な展開とその構成力の高さを目の当たりにすれば、バンドの中心人物=エサ・ホロパイネンが本作を『過去最高傑作』だと自画自賛するのにも納得ッが生まれるし、中盤の流れに絶妙なアクセントを施す民謡風のフォーキーな音色をフューチャーした#4”Narrow Path”、シンフォニックかつシリアスな雰囲気を形成するkey主体の#5”Hopeless Days”、そして(おいおいブラックメタルか)と思うほどえげつないサタニズム/暴虐性を垣間見せる#6”Nightbird's Song”や#8”Enchanted By The Moon”などの言わば”デスメタル路線回帰”系の曲があるというだけでキテる感がハンパないし、ここまでの充実した流れ/勢いのまま本編ラストの”A New Day”まで、全9曲トータル約45分...ハッキリ言って隙が一切見当たらない。妙な冗長さを感じた前作よりも”ギュッ”と一つに凝縮された感というか、無駄な音というのが今回は一切なくてスゲー聴き応えがあるし、またピーターによる厚みのある骨太な音作りが俄然その説得力を増す重要なポイントとなっている。あとアモルフィス作品特有の後半(5,6曲目から)の”うーんこの尻すぼみ感”もないし、その辺は地味に高評価。とか言うても、確かに8thや9thにあるような万人受けする名曲こそないが、その”曲の完成度”はもとより”アルバムの完成度”という点では、少なくともここ最近の中では間違いなく一番だと思う。やはり前作でこの手の路線の”限界”を悟ったのか、この度ピーター・テクレンをプロデューサーとして迎え入れ、新たなる風を吹き込んだ結果が着実に本作の音に表れている。なんつーか、デビューから20周年を迎える大ベテランが辿り着いた一つの終着点であると同時に一つの新たなスタートという意味が込められた、そんな一枚。これは文句なしにオススメ。
 
The Circle
The Circle
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Amorphis
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Khoma 『All Erodes』 レビュー

Artist Khoma
new_Khoma

Album 『All Erodes』
All Erodes

Track List
01. In Ruins
02. Just Another Host
03. Dead Seas
04. Give It Meaning
05. Death Throes
06. Winter Came Upon Us
07. Armo
08. Eyes To The Sun
09. All Like Serpent [remix]

北欧スウェーデンが誇る”20世紀少年”もとい”インテリ頭脳派集団”ことCult of LunaのギタリストJohannes Persson君とFredrik Kihlberg君そしてフロントマンにJeudahJan Jämteを中心とする、スウェーデン北部はヴェステルボッテン県ウメオ出身の、今作からPg.lostのベーシストKristian Karlssonら他二名の新メンバーを迎えて六人編成となった、Khomaの約二年ぶり通算四作目『All Erodes』なんだけど、CoL色の濃いポスト-スラッジーな暗黒リフをオルタナティブ・ヘヴィに落とし込んだような前作の3rdA Final Stormは、まさしく”俺の感性”のツボを理解ッしたような良作だった。その前作と比較すると、フレドリックによる悲壮感漂うピアノの旋律とポストロックライクな美メロが静寂の中で荘厳に響き渡る#1の” In Ruins ”からして、ボーカリストJan Jämte君の少しクセのあるナヨっとしたエモーショナルかつメランコリックな歌を中心とした曲調が耳をツカミ、続く#2” Just Another Host ”や#3” Dead Seas ”ではポストメタル/ドゥームライクなヘヴィネスを垣間見せるものの、あくまでもJanの儚げな歌をエロく聴かせるあたり、全体的にスラッジ成分配合のドス黒い悪のようなヘヴィネスは抑えられ、いわゆるオルタナ/ポストロック/ポストメタル寄りのメロウでモダンなサウンド、そしてJan Jämte君の悲哀に満ちた歌を軸にしたダーク・ロック、といった作風。で、特に#1から#3までのJanの歌で泣かせにくる流れはハンパなくて、彼のクセのある歌が俄然クセになる。で、ポストロックバリのスケールをプログレッシブに、そしてepicッ!!に描き出す#4” Give It Meaning ”、2nd的なポストハードコア成分と近年CoL的”覇道のPost-Metal”リフがキモティ#5” Death Throes ”の中盤の流れが生み出す、ポストロック特有の閃光のように煌めくメロディとポストメタル然としたけたたましい轟音が、時に優しく交錯し時に激しく鬩ぎ合う壮絶な姿には、底知れぬepicッ!!なエモーションを感じざるを得ず、その眩い光景を目の前にした俺たちは泣きながら胸を熱く焦がす・・・。インテリ臭~い”静寂”の使い方は完全にCoLがやってみせるようなソレで、特に#4や#5ではそれが顕著に表れている。そんな感じで、個人的には曲調や曲数的にも前作のが好みではあるが、#1から#5までの流れは前作に勝るとも劣らない完成度があって、この手の好き者を満足させるだけの質は十分にあります。つうか、そんな事より、来年遂に本家Cult of Lunaの新譜がリリースされるらしいんで、凋落の著しい昨今のスウェーデン界隈の”救世主”となってくれる事を願って、大いに期待したい所。

All Erodes
All Erodes
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Khoma
Pelagic Records (2012-11-05)
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Aoria 『The Constant』 レビュー

Artist Aoria
The Constant

Album The Constant
The Constant

Track List

01. A Slow Moving Storm 
02. The Black Heart 
03. Assassination 
04. The Bleeder 
05. You Really Gave It All, Didn't You? 
06. An Overwhelming Calm

KATATONIAの新メンバーとして知られるベーシストNiklas SandinOctober TideのドラマーであるRobin Bergh、そしてA Swarm of the SunErik Nilssonによるスウェーデンはストックホルム出身の三人組、その名もAoriaの1stフルデビュー作『The Constant』なんだけど、とりあえず肩さん10月の組み合わせは親戚同士だから理解ッできるが、そのメンツにA Swarm of the Sunのメンバーとか・・・”ファッ!?なんだこの”引かれ合い”!?”って、なんかもう俺のために存在する音楽じゃねーかwってレベルで、気になるその音楽性としては、とりあえずA Swarm of the Sun的なポストロック/オルタナをベースにポストメタルライクな轟音とスウェーデンらしい内向的な暗鬱感を漂わせた、感覚としては11月に新譜を控えたKhomaを彷彿とさせる、儚くも胸がepicッ!!に高鳴るメランコリックかつエモーショナルなダーク・ロックをやってて、まさかと思って調べてみたら、やっぱりCult of LunaMagnus Lindberg君がミキシングに携わってたりと、つまり隅から隅まで”スウェーデン大好き♡”な、おいらみたいな”スウェーデン厨”は涙なしには聴けない、俺たち”スウェ厨”が長年求めていた実に理想的なバンドの登場、というわけだ。で、その内容についてなんだけど、 正直あまり期待してなかったせいもあって、これが思いの外よかった。10月的メロドゥームライクな泣きメロとエモいボーカルが内省的な音空間を形成する序盤から、徐々に”轟音×epicッ!!=大正義”という勝利の方程式を交えてプログレッシブに音を高めていくオープニングの#1” A Slow Moving Storm ”、俺がツボにハマる”クッサイクッサイ系ポストロックのソレ”とかいう音使いで激情的に泣きまくる#2” The Black Heart ”、Toolライクなオルタナティブ・ヘヴィ的アプローチを垣間見せる序盤、そして中盤からクライマックスに向けて轟音と叙情的な泣きメロとエモーショナルなボーカルが激しく鬩ぎ合いながら怒涛のサウンドスケープを生み出す#3” Assassination ”はガチ名曲。で、強弱を効かせたドラマティックなインストの#4、Cult of LunaやKhomaを思わせる唸るような轟音でこれまたドラマティックに泣かせる#5、ラストを飾る安らぎの癒し系ソングの#6まで、全編にわたって泣きメロ全開のサウンドを展開し、つまるところ要するに、その手の好き者にはドストライクな一枚。 #1や#3の歌い回しを聴くに、Kscope産Post-Progressiveリスナーにもアピールできそう。すなわち、これはもう当ブログWelcome To My ”俺の感性” の読者のためにあるようなもんなんで、どうぞ。

Constant
Constant
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Aoria
Version Studio Records (2012-10-16)

Our Ceasing Voice 『When the Headline Hit Home』 レビュー

Artist Our Ceasing Voice
photo

Album  When the Headline Hit Home
Our Ceasing Voice - When The Headline Hit Home

Track List
01. Passenger Killed In Hit And Run
02. Without Even Breathing
03. Highway Lights
04. The Only Ones Dead (Are Those Who Are Forgotten)
05. Hopes Of Yore
06. Summer’s Orange Haze
07. Polaroids And Chinese Whispers
08. Within The Nick Of Time

 2006年にオーストリアはチロル州インスブルックで結成された4人組、Our Ceasing Voiceのデビュー作When the Headline Hit Homeなんだけど、その音楽性としては、プッチ神父ばりの神聖なオーラを創り出すAmbient/Atmosphericライクな音響サウンドを基本の世界とした言わば”修道院系ポストロック”で、プログラミングやアコースティックギター、後光を放つシンセの音や物語を生々しく演出するSE、時にはボーカルや轟音ギターをかき鳴らし内に秘められた激情的な感情を露にしながら、日々を力強く生きる人々の”内省的”な部分を繊細に映し出す姿は実に抒情的なスタイル。で、正直デビュー作でここまでのポテンシャルを感じさせるのは結構凄いというか、人間の内側に隠されたメランコリックな”哀しみ”を至極丁寧にそして優しく綴り、その哀しみという名の罪を洗い流さんとする神妙な音世界からは、もはや孤高の神々しさすら漂っている。そうなんだ、ノルウェーのUlverさんを彷彿とさせるアダルティかつシブい・・・アノ面影がそこにはあると、おいらは感じた(#3.#5.#6での、語りに近い歌が入った曲なんかでは特に)。それほどまでに、”内省的”という言葉が似合う緻密なポストロックを展開しているんだ。なんというか、オーストリア産なのに東欧的な感覚があったりするのも面白いです。

 ”ココロの内側”に迫る物語の幕開けを飾るは#1”Passenger Killed In Hit And Run”で、Ambientな音で静かな幕開けを飾る序盤から激情的に鳴きまくるギターとプログラミングがエピックに絡む轟音的な中盤、そして静寂に変わってアコギの優しい音色で安らぎを得る終盤、という感じで彼らの音楽スタイルをまざまざと魅せるける王道的なポストロック。で、オルゴールの音色とザワ・・・ザワ・・・したSEで始まる#2”Without Even Breathing”は、物哀しい時を刻むピアノとシンセで悲劇的に曲を演出し、超絶メランコリックな終盤のアコギまで繊細に綴る神秘的な音世界は、これがデビュー作とは到底思えないほどの凄みと感動を呼び込む。Atmosphericな音響で始まる#3”Highway Lights”は内に秘められた感情をド派手に曝け出す激情轟音パートとSpoken Worldなボーカルや持ち味であるアコギを交差させて色鮮やかに展開する佳曲。約9分ある#4”The Only Ones Dead”は聖なる光を放つシンセと耽美的なギターで幕を開けてからの~仄暗いアコギパートからの~儚きメロウパートからの~ダイナミズムを発する轟音パートでトドメ・・・という、この”注文通り”なメロドラマ的展開に悶絶しないわけがない。#4の流れを継いでからの#5はシンセとプログラミングの音をバックに内省的なメロが泣ける曲で、中盤からはUlverさんバリの神聖なる領域を創造する。イントロから激情ってるギターとピアノの可憐な音色で優雅に舞い踊る序盤から静寂したメランコリックな流れに変わっていく#6、始まりのボーカルと儚すぎるギターからして号泣できる#7”Polaroids And Chinese Whispers”は優しさと儚さを纏ったメロディでリリカルに展開し、ナゼか胸が痛むSEを使った陰のある演出はマジで映画に匹敵するくらいの表現力がある。兎に角、っベーですこの曲。物語の幕を閉じる#8はOCVが持つ温かい音の全てを盛り込んでリリカルかつ感動的なナンバー。そして全てを聴き終えた後に神の”許し”を得る・・・。特に#1~#4までの流れは凄んでて、とてつもない背徳感に苛まれることウケアイです。
  やはり何と言っても、彼らの大きな持ち味であるアコースティックな音がメランコリックってレベルじゃなくて、最近でいうと、UKの40 Watt Sunバリのアコギが奏でる美しくも儚いメロがツボすぎる。中でも#2のアコギパートなんかマジで逝ける。

  これほどまでに質の高い音楽だってのに、彼らのBandcampにて本作品やシングル&EP、更にライブアルバムまで全ての音源をフリーで公開してるってんだから凄いっつーか懐が深いとしか。 というわけで、今年のポストロック系ではイチバンかもな良作ですコレ。下手したら今年のBEST行き。激オススメ。

B
 
When the Headline Hit Home
When the Headline Hit Home
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Our Ceasing Voice (2011-02-19)
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