Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

メロデス

Children of Bodom 『I Worship Chaos』

Artist Children of Bodom
new_CROPWV-WIAE-ZUD

Album 『I Worship Chaos』
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Tracklist
01. I Hurt
02. My Bodom (I Am The Only One)
04. Horns
05. Prayer For The Afflicted
07. Hold Your Tongue
08. Suicide Bomber
09. All For Nothing
10. Widdershins

アンチ・イェンス同盟 ・・・昨今のメタル界隈には「イェンス・ボグレンと仕事してないバンドは時代遅れ」みたいな風潮が無きにしもあらずで、その証拠に今やメロデス四天王のうち、スウェーデンのSoilworkArch Enemy、そしてDark Tranquillityイェンス・ボグレンの手中に収められ、しかしその一方で、そんな風潮クソ食らえという勢力があるのも事実で、その言わばアンチイェンス・ボグレン同盟の先陣を切って立つバンドこそ、北欧フィンランドのギター・ヒーローことアレキシ・ライホ率いるChildren of Bodomだ。このチルボドといえば、初期の頃は"エクストリーム・パワーメタル"とかナントカ呼ばれたりしたけど、しかし00年以降のメロデス界に降りかかったUSを発祥とするモダン・ヘヴィネス、いわゆるモダン化の流れを直に受け、それが特に顕著に表れた5thアルバム『Are You Dead Yet?』、そして近年メタル界の三大駄作の一つで知られる6thアルバム『Blooddrunk』をトドメに、「もうどうにでもな~れ」と彼らに見切りをつけた人も少なくないだろう。その結果、いわゆる初期厨やニードル厨が大量発生する事態となった。



黄鎌 ・・・そんなわけで、チルボドのアルバムを聴くのは6thアルバム以来実に数年振りで、今のチルボドが一体どうなっているのか、試しにピーター・テクレンをプロデューサーに迎えた8thアルバム『Halo of blood』を、俺たちのアップル・ミュージックを使って聴いてみたら驚いた。一曲目から赤鎌アルバムのパチモンで、しかしその内容は普通に傑作で笑ったんだが、そんな"チルボド復活"の兆しを受けて、その前作から約二年ぶりとなる9thアルバム『I Worship Chaos』を発表した。前作の勢いはそのままに、メロデス然としたファストなアグレッションを発揮する#1,#4,#6,#7,#8、ド派手なGソロだったりキーボードとのソロバトルを繰り広げるドラマティックなスローナンバーの#5,#9、そしてサノバビッチ系モダン・ヘヴィネスの#2,#10など、スロー/ミドル/ファストな曲でメリハリを効かせながら、メンバーそれぞれのソロパートという名の見せ場も要所で垣間見せ、従来のシリアルキラー的効果音みたいなタマタマフィンフィンパフパフキラキラした音じゃなくて、それこそジャケの黄泉の入り口に誘うような神秘的かつ妖艶な神秘性を帯びた、同郷のSwallow the Sunを彷彿とさせるキーボードのアトモスフィアを広域に展開しつつ、そしてアレキシのギターとのハーモニーを全面に押し出している。前作より展開に幅をもたせている印象。

モダン化再びッ!! ・・・なんだろう、前作が赤鎌こと『Hate Crew Deathroll』回帰路線なら、今作の黄鎌は彼らのモダン化が加速した5thアルバム『Are You Dead Yet?』を、隣国のメシュガーやDjentをはじめ、7ギョン(弦)ギターを駆使した現代的モダン・ヘヴィネス的な解釈をもって再構築したようなイメージ。しかし”モダン”という言葉を聞くと、あの頃のトラウマが甦る人もいるかもしれない。とは言え、あの頃とは違って往年の"ボドムらしさ"を前提にモダン化しているので、さすがに白鎌ほどの勢いがあるというわけじゃあないが、少なくともモダン化以降の作品の中では上位に置けるくらいは聴けます。スウェーデンのSoilworkイェンス・ボグレンという名の電車に乗って、アメリカ主導のモダン化の波から無事逃れることに成功したが、Soilworkと同じようにモダン化して落ち目となったこのチルボドは、本作品で他人の力を借りず自らの手で再びッ!!モダン化の道を歩もうとしている。なおインフレイムス。
 
I Worship Chaos
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Children of Bodom
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Soilwork 『The Ride Majestic』

Artist Soilwork
Soilwork

Producer/Mixing/Mastering Jens Bogren

Jens Bogren
Recording/Engineer David Castillo
David Castillo

Album 『The Ride Majestic』
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Tracklist
01. The Ride Majestic
02. Alight In The Aftermath
03. Death In General
04. Enemies In Fidelity
05. Petrichor By Sulphur
06. The Phantom
07. The Ride Majestic (Aspire Angelic)
08. Whirl Of Pain
09. All Along Echoing Paths
10. Shining Lights
11. Father And Son, Watching The World Go Down

ビョーン「イェンス先生、復活したいです・・・」

イェンス「ならテメーら大人しく俺の言うこと聞いとけや」

ビョーン「は、はい・・・」

イェンス「ソイルよ、モダン(アメリカ)の時代は終わった!北欧魂を取り戻せ!」

ビョーン「うおおおおお!!ピロピロピロピロピロ♪ランランララランランラン♪」

勝利の方程式 ・・・いわゆる「イェンスと組んだ一作目は名作になる」というメタル界の迷信には、時として例外も存在する。厳密には、時としてイェンス・ボグレンは迷走したベテランの進路修正役としてその任務を果たしたり、時としてイェンス・ボグレンは落ち目バンドを蘇らせる"復活請負人"としての役割を担う事がある。元嫁が怪談作家の宍戸レイで知られる、フロントマンビョーン・スピード・ストリッド率いるこのSoilworkも例外ではなく、2007年作の7thアルバム『Sworn to a Great Divide』をリリースした時は、00年代以降のモダン・メタルコア/メロデスブームの終焉を告げる近年メタル界三代駄作の一つで、もはや「こいつらこれからどーすんの...」ってくらい、事実解散する可能性すら否定できない謎の絶望感すらあって、しかしその解散危機を回避する為にSoilworkが"復活請負人"として選んだ人物こそが、他でもないイェンス・ボグレンだ。イェンスとのなりそめは、世紀の駄作から約三年ぶりとなる2010年作の8thアルバムThe Panic Broadcastで、この時点ではまだミキシングエンジニアとしての関係だったが、二枚組の大作となった次作の9thアルバムThe Living Infiniteで、本格的にプロデューサーとして初タッグを組んだ結果、かつての栄光を失ったSoilwork『イェンスという名の電車』に乗って、見事メタルシーンに返り咲く事に成功するのである。実質的に、「イェンスと組んで3作目」となるSoilworkの10thアルバム『The Ride Majestic』は、いわゆる「イェンスと組んだ一作目は名作になる」というメタル界の迷信を只の迷信で終わらせるような、一時はどん底まで堕ちたバンドには到底思えないほど、「This is Melodeathッ!!」な傑作となっている。それもそのはず、彼らは遂にイェンスだけじゃ飽きたらず、MoonspellLeprousの新譜でもお馴染みのDavid Castilloをエンジニアとして迎えており、つまり今作は【Jens Bogren×David Castillo=勝利の方程式】が実現した、約束された傑作なのだ。

集大成 ・・・オープニングを飾る表題曲#1”The Ride Majestic”のストリングスを交えたメッロメロなイントロから、ビョーンのクリーン・ボイスが炸裂するサビメロや叙情的なGソロまで、俺たちがソイルに求めている要素が凝縮された楽曲で、ダークという名のブラストに乗ってカオティックに展開する#2”Alight In The Aftermath”、ここにきてボーカリストとしてのポテンシャルを限界突破していくビョーンのクリーン・ボイスが冴え渡る#3”Death In General”、そして今作のハイライトを飾る#4”Enemies In Fidelity”までの序盤だけでガッツポーズ不可避だ。しかしそれ以降も走るのなんの。中でもメロブラ然としたブルータリティ溢れる#6、Rolo Tomassiみたいなマスコア風のオシャンティな単音リフを擁した裏表題曲の#7、その勢い最後まで衰えるばかりか、まるで今の脂が乗った彼らのように増すばかりだ。それこそ、"メロデス"とかいうサブジャンルとしての彼ら以前に、"北欧メタル"として"北欧メタル"であるべき真の姿を取り戻すかのよう。なんだろう、イェンスから「とりあえず走れ」「とりあえず弾け」「とりあえず歌え」という3つのシンプルな指令があったんじゃあないかってくらい、いま最もメタル界隈でキテるエンジニアが一同に集結した、そして「イェンスと組んで3作目」の円熟からなる近年ソイルの集大成であり最高傑作だ。
 
ライド・マジェスティック
ソイルワーク
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October Tide 『Tunnel Of No Light』 レビュー

Artist October Tide
October Tide

Album 『Tunnel Of No Light』
October Tide - Tunnel of No Light

Track List
01. Of Wounds To Come
02. Our Constellation
03. Emptiness Fulfilled
04. Caught In Silence
05. The Day I Dissolved
06. Watching The Drowners
07. In Hopeless Pursuit
08. Adoring Ashes

KATATONIAノーマン兄弟擁する北欧スウェーデンはストックホルム出身の五人組、October Tideの前作A Thin Shellからは約三年ぶりとなる通算四作目『Tunnel Of No Light』なんだけど、前作のVo&BassにはIn Mourningトビアス(Vo)とピエール(Bass)が担当していたが、昨年に早くもそのIn Mourning勢が脱退してしまった。その代わりに、本作ではノーマン弟(マティアス)VolturyonのVoアレクサンダーが新加入し、前作と同様にスカシンのJonas Kjellgrenをミックス/マスタリングとして迎え入れ、新体制となった形で再びッBlack Lounge Studiosにてレコーディングされた作品。というわけなんだけど、メンバーが代わったとは言えど、本作でやってる音楽は実にOctober Tideらしい【ATMS】系モダン・メロドゥームの王道を相も変わらずに展開してて、今や死の王と化してしまった今のKATATONIAにはない、初期~中期のKATATONIA直系つまり本家本元のメロドゥームとやらを、まるで「KATATONIAよ、これがメロドゥームだ」と言わんばかりのナニを見せつけている。そして本作を聴き、更にノーマン兄弟のいない『死の王』を聴くと改めて、KATATONIAの根っこにある【漆黒の意志】すなわち【ヒキコモリ精神】の大部分はこのノーマン兄弟が担っていたんだなぁと、シミジミ思ったりするわけです。でも正直なところ、ウチのブログでも贔屓にさせてもらってるIn Mourningのメンバーが速攻で脱退したのは地味に残念だったが、しかし本作の内容を聴けば、彼らの脱退なんぞほんの些細な事でしかなかったと、そう聴き手に納得させるほどの良作だと理解できるハズ。とか言うても、曲のクオリティは単純に前作のが上だったりするw なんつーか、今回は全体的にDaylight Dies的なダークメタル成分が増した感。

 ところで、新Voアレクサンダーの歌が思いの外いい感じだった件。声質的にはIn Mourningのトビアスとテイストの似た感じのグロウルだが、そのグロウルのバリエーションが高音から低音デスまで幅が広いというか、ノーマン兄弟が織りなす鬱々しく幽玄に揺らめいて寂寥感を煽るメランコリックなメロディと絶妙に相まって、文句のつけようがないド迫力のパフォーマンスを見せている。ちなみに、今回の曲の歌詞はヨナスきゅんが書いてたりする。

Tunnel of No Light
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October Tide
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Sons of Aeon 『s/t』 レビュー

Artist Sons of Aeon
Sons of Aeon

Album 『Sons of Aeon』
Sons of Aeon

Track List
01. Faceless
02. Cold Waves
03. Burden
04. Enemy Of The Souls
05. The Centre
06. Havoc & Catharsis
07. Weakness
08. Seeds Of Destruction
09. Wolf Eyes
10. Black Sheep Process
 
Ghost Brigadeや元Swallow the Sunのメンバーからなる北欧フィンランドの五人組、Sons of Aeonのデビュー作『s/t』なんだけど、その音楽性としては、その手の北欧メロドゥームやイエテボリ・メタルそしてGB譲りの【暗黒プログレッシヴ・ヘヴィ】成分配合の、実にフィンランド産らしいというか、叙情的なメロディは抑え目で重厚なリフでゴリ押していく、比較的直球スタイルのアグレッシヴなメロデスやってる。で、このSons of Aeonを象徴するかのような、メロドゥームやGB的ヘヴィネスそしてマシへばりのスラッシーな展開など幾多の要素を飲み込んだ#1から、典型的な叙情派イエテボリ・メタルの#3やGBの2ndIsolation Songsライクな#4、再びGBの今度は3rdUntil Fear No Longer Defines USライクな哀愁香るフォーキーなアコギを擁した#5、爆走ハーコーパンク大好きな#6、ゴジラ大好きな#8、再びイエテボリスキー・・・?うん!イエテボリスキー!な#9、ラストのドゥーミーなインストまで、全10曲トータル約50分。ハッキリ言って本作、フィンランド人特有の悪い癖が出てるというか、影響を受けたスタイル/音を自己流に昇華しきれてないのが如何せん聴いててツラい所で、そのせいか既聴感が強いし、真新しさというのが一切ないため、その結果→完全にメタルマニア向けのオナニー作品になっちゃってる。あのBarren Earthとはえらい違いだ。個人的に、GBのメンバーが参加してるからと期待して聴いてみたナニがあったんだけど、イマイチハマりきれなかったし、単純に曲が辛気臭いというか味気なかった。まぁ、オススメはしません。つうか、そんな事より、これ聴いたら本家GBの新作が俄然楽しみになってきた、というわけです。
 
Sons of Aeon
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Dark Tranquillity 『Construct』 レビュー

Artist Dark Tranquillity
Dark Tranquillity
【Mixing×Mastering≒(Producer) Jens Bogren
Jens Bogren

Album 『Construct』
Construct

Track List
04. The Silence In Between
05. Apathetic
06. What Only You Know
08. State Of Trust
09. Weight Of The End
10. None Becoming
 
    『DT × イェンス・ボグレン=God』

北欧イエテボリ・メタル界の重鎮、Dark Tranquillityの前作We Are The Voidから約二年ぶりとなる最新作で、【Mixing×Mastering≒(Producer)】として遂に俺たちのイェンス・ボグレンを迎えた通算10作目『Construct』なんだけど、結論から言っちゃえば【エロ】い、特にフロントマンミカエル・スタンネの歌が。とりあえず、先行MVとして公開されたUniformityでVoミカエルが虚ろな表情で歌うムーディでエロいクリーンパートを耳にした瞬間ッ、まるでイェンスが手がけたSwollow the SunNew MoonKATATONIAヨナスきゅん、そしてEnslavedの鍵盤奏者エルブラン・ラーセンを連想させる、もはや【スウェーデンの吉井和哉】とでも言いたいレベルの、それこそ究極の【男のフェミニズム】に衝撃を受けた僕はアヘ顔ヘヴン状態でこんな言葉をつぶやいた→「Welcome To My 【俺の界隈】」...と。俺の中で、今までのミカエルのクリーンVo入りの曲は極端な話”ハズレ曲”というか(もちろん例外もあるが)、ぶっちゃけ(キモいクリーンだな...)というネガティヴな印象を持っていた。が、今作のクリーンは完全に【俺の界隈】が求める、僕がミカエル・スタンネタソに求めるフェミニン系クリーンそのもので、例えるなら過去作のミカエル=【歌えない人】なら本作のミカエル=【歌える人】、というわけ。わかりやすい話、過去の俺氏→「クリーンキモい」 スタンネタソ→「ファッ!?くっそ!こうなったら耽美マンの出番や!」と吹っ切れて今回セクシャルでハラスメントな歌メロ歌いまくった結果→「Welcome to My 【俺の界隈】」というお話なんだけど、と言っても依然”不器用”さが残る感じが中年おっさん特有の【男の哀愁】を醸し出しててまた泣ける。で、今回の作風についてなんだけど、まず間違いなく鍵盤奏者マーティン・ブランドストロームの嗜好が過去最高に推された”至ってシンプル”な作品であるのは確かで、オープニングを飾る#1”For Broken Words”の間奏部分の仄かに幽玄で耽美な儚い系【ATMS】空間の形成を筆頭に、前作のシンフォニックな雰囲気を踏襲した#2”The Science Of Noise”の暴虐性に溢れたプログレ系メロブラ展開や#3”Uniformity”の内省的なピコピコ系ニカちゃん、そして6th『Damage Done』の名曲”The Treason Wall”に匹敵する名曲#4”The Silence In Between”とまるで満開の向日葵が目の前一面に儚く咲き乱れるかのような圧倒的な【多幸感】に包み込まれる#6”What Only You Know”など、もはや笑うしかないぐらいの高揚感を解き放つ超絶epicッ!!ナンバーを聴けばお察しのとおり、やはり今までのDTとは一味も二味も違う、まるで【ATMS】系ポストロックばりのインダストリアル/key/エレクトロニカ等の音響を中心とした、もはやメロデスでもイエテボリ・メタルでもない、これはもう今のDTにしかできない【DT】というジャンルをやってる。前作でスデに【脱メロデス】的な気配はあったが、本作では完全に開き直って【(メロデス)ヲタ切り】しにきてる。それにしても、まさか天下のDTがこんな形で”化け”て来るなんて夢にも思わなかったし、今や不動の地位を誇示する大ベテランであるにも関わらず、今だ貪欲に【NEXT-DT】を探求し続けるそのクリエイティヴッ!!なIKEA的精神に僕は敬意を表したい。

    【Mixing×Mastering≒(Producer)】

 で、我らがイェンス・ボグレンが本作で担当しているのは、あくまでも【ミックス&マスタリング】とクレジットされているのにも関わらず、ナゼか不思議とイェンスがプロデュース面まで携わっているかのような...すなわち音の強弱/緩急を効かせた妙にプログレスな音の感触を聴き手に与えるのがまた今作の面白い所で、極端な話Enslavedみたいなノルウェイゲンブラック的な音とepicッ!!な勇壮感を放ってるし、中でも#1での儚い系インストパートだったり、イェンスがプロデュースしたKreatorPhantom Antichristを露骨に想起させる#5”Apathetic”だったり、#9”Weight of the End”での癒し系の間奏パートだったりと、つまりこれはもう【Mixing×Mastering≒(実質Producer)】という解釈でイイんじゃね?というお話。

        『DT VS Soilwork』

 まるでCult of LunaVertikalの首謀者が鍵盤奏者であった事と全く同じように、1999年に加入した本作品の首謀者であるマーティン・ブランドストローム。彼によるレトロな音からモダンな音まで、十人十色のインダストリアル/トリップホップ的な音のアレンジ面に力を入れた作風で、それにより過去最高に深みのあるシブカッコイイ音が堪能できる。またイェンスが手がけたクセのないオーガニックな音作りも、その【男の色気】ムンムンの耽美な世界観の形成に一役も二役も買っている。もはやこれまでのようにリフやソロで構成されたソレではなく(しかしギタリストのニクラス・スンディン単身作曲の#5や#7はメタル寄り)、今作は間奏の【ATMS】系インストがメインディッシュと言っても過言じゃあない。だって、#3を筆頭に個人的に好きな曲の全ての作曲にマーティンが関わってるんだよね。よって本作はマーティンのセンスとインスト面の良さが理解できないと駄作に感じると思う。極端な話、ノルウェイ映画『孤島の王』の音楽にビビッとキタ人ならツボるんじゃねーかな的な感覚(イミフ)。ある意味、これこそ究極の【北欧メタル】なんじゃね?って。つまり、過去作とは少しベクトルは違うが、確実に【俺の界隈】【ATMS自治区】に棲む住人の”うなじ”を屠り取るかのような、少なくとも前作よりは奇行種ばりにアヘ顔しながら聴けること間違いなしの一枚。てかDTってこんなにカッコイイバンドだったんだって、素直にそう思ったよね。なんつーか、イェンス兄さんが得意とする音の嗜好範囲=【俺の界隈】にDT側が歩み寄った、それすなわち運命の”引かれ合い”の結果が本作だと確信した。と同時に今年は【イェンスの年】だという事も...。まぁ、なにはともあれ、ここ最近はOpethKATATONIAなどの【プログレッシブ・ヘヴィ】勢に押されっぱなしだった近年のメロデス勢だったが、昨年に突如巻き起こったKATATONIA死の王という【サードインパクト】=【俺の界隈の崩壊】に付け入るような形で、ここにきてメロデス勢との立場が形勢逆転したのが面白い、実に面白い。もっとやれ。それにしても、ソイルといいDTといい(マジでカップリングツアーオナシャス!)、そしてイェンスといい...今ッ!北欧スウェーデンの『働くおっさんがアツいッ!

    「やっぱイェンスってスゲーわ」

 前作のWe Are The Voidといえば、単音のリフ回しやモダンなプロダクション的にもUS叙情派メタルコア逆リスペクトした感じの作風で、やはり6th『Damage Done』以降の7th『Character』や8thFictionらの傑作選と比較すると、どうしても物足りなさを感じた。が、鍵盤奏者のマーティンが加入した中期の『Heaven』を境にゴシック風にモダン化していく流れの中で辿り着いた一つの終着点、その集大成が本作の『Construct』というわけなんだけども、いわゆる”ゴシック”と呼ばれるソレともナニかナニが違うし・・・やっぱ今のDTにしかできないメタルなんだよなぁコレ。結論として、なんかBassが脱退したとかドレッド兄貴がスキンヘッドになった話とかどーでもよくなるぐらいの、捨て曲なしの大傑作。おいらは【DT×イェンス・ボグレン=epicッ!!】すなわち【最高傑作】だと思うけど...それよりも今回は、あの天下のDTを【俺の界隈】という一つの小さな共同体に導いてくれたボグボグ兄さんに対して、ただただ敬意を表したい(約一ヶ月ぶり数十回目)。そして俺たちはあと何回「やっぱイェンスってスゲーわ」と言わなきゃならないんだろうか...と。ちなみに、ボートラが二曲収録されたボックスセットのオルタナ版ジャケの超小型巨人のキモカワイイ感じすき。当然BEST確定。

俺の界隈の再構築...フェーズⅥ...完了

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