Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

メロブラ

In Vain 『Ænigma』 レビュー

Artist In Vain
In Vain
Producer/Mixer Jens Bogren
Jens Bogren

Album 『Ænigma』
Ænigma

Track List
02. Image Of Time
03. Southern Shores
04. Hymne Til Havet
05. Culmination Of The Enigma
06. Times Of Yore
07. Rise Against
08. To The Core
09. Floating On The Murmuring Tide

かのIndie Recordingsに所属する、北欧ノルウェイはヴェスト・アグデル県クリスチャンサン出身の六人組、In Vainの約三年ぶり通算三作目『Ænigma』なんだけど、本作で遂にッ!!俺たちのイェンス・ボグレンをプロデューサーとして迎えた結果→同郷の覇王Enslavedや重鎮Borknagar直系のいわゆる”ノルウェイゲン・ブラック”の王道をゆく王道やっててなかなか凄まじい件。なんかもう単純に楽曲やプロダクションなど、全てにおいて”格”が一段も二段もレベルアップしてて、これまでの言わば”田舎者ブラック”がイェンスの腕前によって”脱田舎”すなわち”脱ヲタ”した結果→”イケメン化”、要するに”イェンスらしさ”と”ノルウェイゲン・ブラックらしさ”が絶妙なバランスで成り立った結果→完全に”化けた”。しかし近年Enslavedのような70sプログレ型でも、近年Borknagarのようなメロブラ型でもなくて、それらのBM特有の狂気性よりも比較的スタンダードなメロドゥームを基本の世界に、そこへ(ドラマー以外の)クインティプル・ボーカルによるド迫力の歌やトレモロリフを中心にコンセプティブなアプローチやシンフォニック/プログレ・メタルなどの要素を交えながら、まるでSEKAI NO OWARIかと思うほど破滅的かつ壮絶的なスケール感を形成していく、そんなドッシリと腰を据えた崇高な暗黒エクストリーム・ブラックを特徴とする彼ら、しかし本作ではSolefaldおよびBorknagarの鍵盤奏者"Lazare"CorneliusをゲストVoとして全面的にフューチャーした結果→まるで(おいおいICS Vortexか)とでも言いたいぐらいepicッ!!なクリーン/ハイトーンボイスを中心に、全編にわたって繰り広げられるドラマティックかつプログレスな展開...そう、まさしく”男の展開”に心震えること必須ッ!で、わかりやすい話、同じくボグ兄が手がけたSwallow the Sunの傑作New Moonに限りなく近い化け方をしている。なんつーか、ブラック寄りのBarren Earthといった印象も。

 とりあえず#1からして、キュルキュルキュルキュルとかいうトレモロリフや高音デス/低音デスそしてメロウなクリーンVoが圧倒的なスケール感を形成し、ベタなアコギインストの#3からの~#4はもはや雄大なクリーンVoにある種の感動を憶えるほどで、オルガンやアコギそしてストリングスの音を効果的に使いながら全体的にOpethっぽく展開する#5なんかでは、中盤に”あのキザミ”らしきリフがあってニヤリとせざるを得ないし、メロブラ風の疾走感とブルータリティを合わせ持つドラマティックな#6、ボートラの#7、Amon Amarthを彷彿とさせる勇壮な序盤から後半にかけての超絶epicッ!!な展開にブッ飛ぶ#8、壮麗優美なストリングスとココぞとばかりにシブ過ぎるサックスとAlcestを彷彿とさせる清らかなアコギを使った名曲の#9まで、ボートラ含め全9曲トータル約57分、終始そのepicッ!!な展開にヤラれること請け合い。というわけで、この手の好き者なら当然マストだし、なんかもう”やっぱイェンスってスゲーわ”ってなるやん。だから普通にオススメやん。

Aenigma
Aenigma
posted with amazlet at 13.04.05
In Vain
Indie Recordings (2013-03-18)
売り上げランキング: 130,988

Xanthochroid 『Blessed He With Boils』 レビュー

Artist Xanthochroid
Xanthochroid

Album Blessed He With Boils
Blessed He with Boils

Track List
01. Aquatic Deathgate Existence
02. Blessed He With Boils
03. Winter's End
04. Long Live Our Lifeless King
05. Deus Absconditus: Part I
06. Deus Absconditus: Part II
07. The Leper's Prospect
08. In Putris Stagnum
09. "Here I'll Stay"
10. Rebirth Of An Old Nation

USはカルフォルニア州レイクフォレスト出身の五人組、その名もXanthochroidの1stフル『Blessed He With Boils』がヤバ過ぎる件。自身でも”Cinematic/epicッ!!-Black Metal”と謳っているように、Blind Guardianもビックリの大仰なクワイア&シンフォニックな肉厚のサウンドスケープが超絶epicッ!!かつ超絶壮大に演出する、EmperorDimmu Borgir直系のノルウェイゲン・シンフォブラ/メロブラを基本の世界に、そこへ露骨に『Still Life』期のOpeth大好き♥なアコギやフルートのフォーキーな音色が醸し出す郷愁の香りを自然な形で溶け込ませた、”静と動”のメリハリを効かせたいわゆる”オペにゃんスタイル”を展開すると同時にAgallochライクなアトモスブラック/ポストブラック的な要素も持ち合わせ、そして極めつけにあのイェンス・ボグレンがマスタリングを担当するという、まさにUS版Ne Obliviscarusという他に例えようがないエクストリーム・プログレッシブ・ブラックを繰り広げている。で、本作の内容はなんつーかもう”コイツらスゴ過ぎィ!”としか言い様がない傑作です。去年聴いてたら間違いなくBESTに入ってたというか、俺の中でNe ObliviscarusBorknagarの新譜を超えた。今コレ聴かなきゃ他にナニ聴くのってレベル。それぐらいブッ飛んでる(ゴメンちょっとだけ盛った)。 Opethを筆頭にICS Vortex=BorknagarWintersunIhsahn...要するにありとあらゆる”ソレ系”のバンドを連想させる楽曲ばっかなんだけど、もはやモノマネがどうとかなんて事はどうでもよくなるレベルの説得力があって、もはや”オリジナル”とその”フォロワー”という概念を超越した先の世界にいるのが、この”愛すべきバカメタル”ことXanthochroidなんだ。

 まるで『スカイリム』や『ダークソウル』、剣と魔法のファンタジー映画『指輪物語』さながらの圧倒的なスケール感と幻想的な世界観を構築するイントロの#1”Aquatic Deathgate Existence”=”病み村”に迷い込んだ結果→”人間性”を失った主人公は亡者となり、そのイントロに次ぐ#2”Blessed He With Boils”を耳にした瞬間に”ファッ!?”とかいう衝撃を受ける。出足からメロブラ然とした暴虐性を惜しげもなくさらけ出し、”オペにゃん”大好き♥なアコギやフルートが織りなす哀愁のハーモニーが目まぐるしい展開の中で自然に溶け込む中盤からの~突如”ICS Vortex化”する終盤のハイトーンボーカルに全てを持っていかれる、超絶ドラマティックかつ超絶epicッ!!な名曲。で、この衝撃は全盛期の”オペにゃん”の曲を初めて聴いた時のような感覚に近いナニがあった。アコギとフルートそして民謡的なボーカルが織りなす郷愁のハーモニーが、壮絶な戦いが待ち受ける過酷な旅路の途中で、一時の安らぎと癒しを施すかのような#3”Winter's End”、エクストリーム系プログレ・メタル風のリフと鳴り止むことのないエレクトリカルかつヒロイックなkeyの音色が激しく狂喜乱舞する勇姿にEmperorやIhsahnの影を嫌でも連想させ、そして一番の聴こどころとなる中盤からの不安感を煽るようなアトモス/アンビエント世界に精神が侵食される#4”Long Live Our Lifeless King”、再びアコギ主体の幻想的な曲で今度はAgallochやFenらのポストブラ勢を連想させる#5からの~可憐に響き渡るkeyと壮麗なクワイヤがキ・モ・チをウキウキに高める#6までの組曲”Deus Absconditus”は本作のハイライト。そして壮絶な幕切れに相応しい#10”Rebirth Of An Old Nation”の泣きメロとドラマティックな展開に感極まった主人公は遂に”人間性”をトレモロスッ!!・・・だいたいこんな感じの物語。で、不思議な魅力を醸し出す恵まれたこのジャケから恵まれたこの楽曲...う~ん、スバラスイィィ~。US産とは言えど音は完全にEUモノのクッサイクッサイ系のソレで、そのギャップがばくわら。それじゃあ皆で、あの葉加瀬太郎の満面の笑みが脳裏に浮かんできそうな”情熱大陸メタル”ことNe Obliviscarusよりも、愛すべきバカのXanthochroidをドヤ顔で推して通な人になろう(提案) なにはともあれ、昨年に衝撃的なデビューを飾ったこの二組の若武者の登場は、ブラックメタル界にとって非常に大きな朗報だったに違いない。同時になんつーか、やっぱボグボグってスゲーわ、って。言わずもがな、この手のジャンルが好きならマストなんで、気になった人は彼らのBandcampで全曲聴いて、どうぞ。ちなみに、EPのオススメは三曲目。



Blessed He With Boils
Blessed He With Boils
posted with amazlet at 13.01.25
Erthe and Axen Records (2012-12-21)

Ne Obliviscaris 『Portal Of I』 レビュー

Artist Ne Obliviscaris
Ne Obliviscaris

Album 『Portal Of I』
Portal Of I

Track List
01. Tapestry Of The Starless Abstract
02. Xenoflux
03. Of The Leper Butterflies
04. Forget Not
05. And Plague Flowers The Kaleidoscope
06. As Icicles Fall
07. Of Petrichor Weaves Black Noise

2003年にオーストラリアはメルボルンで結成された六人組、Ne Obliviscarisの待望となる1stフル『Portal Of I』なんだけど、衝撃的なデビューを果たした2007年作のEP『The Aurora Veil』から約五年ぶりとなった本作品は、長年のレーベル探しが遂に実った結果、今回の目出度いリリースに至ったわけなんだが、なんとこのアルバム、かのイェンス・ボグレンと共に制作されたらしく、そのスタイルとしては、まさしく彼らの全てが集約されていると言うても過言じゃない#1”Tapestry Of The Starless Abstract”を筆頭とする、ノルウェイ系シンフォ・メロブラ×プログレ・メタルをゴチャ混ぜにした超エクストリームな音楽性に、清らかな静寂感が漂うほのかにスパニッシュでフォーキーなアコギの音色や耽美的で儚いクリーンなメロディと共に、Tim CharlesによるJRPGバリにクサくてヒロイックなヴァイオリンの音色が、まるで汚れのない青々とした草原の中を美しく優雅にそして縦横無尽に駆け巡る、そのあまりにも美し過ぎる光景が脳裏に描写される感覚に、ついディ・モールト・ベネ!!とか言うてしまう事ウケアイな音楽性なんだ。正直、ここまでヴァイオリンの音色をメインディッシュに聴かせるメタルは他探してもないし、#3のイントロのジャジーな雰囲気なんかは中期のOpethバリのまったくおたくシブいねぇ色気があるし、そのOpethの2nd『Morningrise』に通じる”静と動”の極端なコントラストやブッリブリにウネるベース、3rd『My Arms, Your Hearse』に通じる慟哭感を煽る扇情的なリフ諸々、とにかく初期~中期のOpethの美味しい所を惜しげもなく吸収した究極のエクストリームミュージックはマジでepicッ!!

 今回、イェンス兄貴のミックスにより一段と洗練された音質が俄然”傑作”の匂いを強く漂わせ、やっぱアコギの音を料理させたらイェンスの右に出る者は居ねぇなぁ、と。言わずもがな、今年のBESTに入っても可笑しくない内容だし、あのEPの衝撃を超える1stフルにして最高傑作だッ。とか言うて、正直後半につれて曲調に既視感が強くなる感じは否めないが、しかしそれは本作唯一のご愛嬌で、最後までスゴ味で乗り切っている。それにしても、最近新譜を出したBe'lakorといい、OGのメロデス界隈は地味に面白いね。

Portal of I
Portal of I
posted with amazlet at 12.06.03
Aural Music (2012-05-28)
売り上げランキング: 1467

Borknagar 『Urd』 レビュー

Artist Borknagar
Borknagar

Album 『Urd』
Urd

Track List
01. Epochalypse
02. Roots
03. The Beauty Of Dead Cities
04. The Earthling
05. The Plains Of Memories
06. Mount Regency
07. Frostrite
08. The Winter Eclipse
09. In A Deeper World

かつてはUlverのエロぃクマさんも在籍していた、北欧ノルウェーはベルゲン出身の六人組、Borknagarの約二年ぶりとなる通算9作目『Urd』が、恒例となるメンバーチェンジがありながらも、しかしやってる事は相変わらず良質なプログレッシブ/シンフォニック系メロブラってて、前作の8th『Universal』もそれなりに良かったが、本作品はここ最近の作品を圧倒的に凌駕する実にepicッ!!に凄んだ内容で、従来のフォーク/ヴァイキングの精神性をより高めつつも、同郷のLeprous的な”プログレ”感が俄然増してきたというか、もはやメロブラではなく伝統的なノルウェイゲン・プログレ・ブラック化が著しくなり、それにより俄然Enslavedの正統な後継者として頭ひとつ抜け出した感というか、要するに、まるでEnslavedの2010年作の傑作Axioma Ethica Odiniのような、只ならぬ”化けた”感を醸し出すと同時に、バンドの集大成を強く感じさせる一枚なんだ。かのイェンス・ボグレンの腕により生まれたEnslavedのソレほどタイトな作風ではないが、俄然ノルウェーらしいアヴァンギャルドな風土が楽しめるのは本作の方だと。

 本作から初期メンバーであり元Dimmu BorgirICS Vortexが正式メンバーとしてメデタく復帰し、積極的にクリーンVo/クワイアで参加することにより俄然ボーカルの重厚感や楽曲の引き出しが広がり、俄然フォーク/ヴァイキングの勇壮な精神性と漢気溢れるムッサくてクッサい哀愁の香りが充満し、特に後半の#6や#7なんかは最早メロパワとして聴けるレベルで、つまりこのICS Vortexの復帰が本作が傑作となった一番の理由、そして一番の立役者というわけだ。あと鍵盤の活躍も見逃せない大きなポイント。というわけで、まさしくBorknagarの完全復活を宣言するに相応しい本作品は、 Enslavedのアレが気に入ったならまず間違いないです。まさかここまで化けるとは思わんかった。BEST行きあるで。
 
Urd
Urd
posted with amazlet at 12.04.13
Borknagar
Century Media (2012-03-26)
売り上げランキング: 36148

Agrypnie 『Asche EP』 レビュー

Artist Agrypnie
Agrypnie

EP 『Asche EP』
Asche EP

Track List
01. Gnosis
02. Erwachen
03. 1.10#06+ 0.35
04. Augenblick
05. Kosmos [Omega]
06. Augenblick [demo]

ドイツはヘッセン州グロース=ゲーラウ出身の4人組、Agrypnieの約二年ぶりとなる新作EP『Asche EP』なんだけど、2010年作の3rd16[485]はその年のBESTにランクインするほどの良作だったが、このEPでも彼らの音楽的特徴である”メリハリ”厨が”静と動のメリハリガーメリハリガー”とか連呼しながら歓喜する事ウケアイなプログレッシブ・ブラックを相も変わらず展開してるんだが、EPでありながら約50分近い実に濃厚な本作は、#1”Gnosis”こそ前作の延長線上にある”漢のメロブラ”ではあるが、しかし#2”Erwachen”からはLantlôs的なアトモス&デプレそしてスウィーティな泣きメロを擁したり、ピアノやチルアウト的なニカをフューチャーしたインストの#3”1.10#06+ 0.35”やアンビエントな#5”Kosmos [Omega]”を聴けば理解ッできるとおり、本作では俄然”ポスト/アンビエント・ブラック”へと接近した、淡くて甘~い感じのアプローチを強めた事により、俄然俺好みになってきたなぁとブヒらせる一枚。ジャケも実にポストブラ的だ。そして、恐らく本作の作風を踏襲してくるであろう、今年にリリース予定の4thフルにも俄然期待が高まる。つうか、そんな事より、ボーカルの顔が地獄のミサワにしか見えない件。

Asche Ep
Asche Ep
posted with amazlet at 12.03.21
Agrypnie
Pid (2012-02-14)
記事検索