Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

Atmospheric

Fallujah ‎『Dreamless』

Artist Fallujah
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Album 『Dreamless』
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Tracklist
01. Face Of Death
02. Adrenaline
03. The Void Alone
05. Scar Queen
06. Dreamless
07. The Prodigal Son
08. Amber Gaze
09. Fidelio
10. Wind For Wings
11. Les Silences
12. Lacuna

BAND-MAIDの一体ナニが凄いって、その「こいつらただのメイドじゃない。こいつ怖い。こいつ危ない。」と確信づけるような、メジャー1stフルアルバムJust Bring Itの幕開けを飾るDon't you tell ME歌波のカナミョ~~~ンとした泣きのギターソロを耳にした時に、まず最初にOpethのフロントマンミカエル・オーカーフェルトが脳裏に過ぎったのと、でもそのギターソロの導入部のATMSチックな空間表現的な部分からもう一つ別のバンドが頭を過ぎったのも事実で、それというのも、このFallujahとかいうサンフランシスコ出身のテクデスバンドのギタリストスコット・カーステアーズも、2ndアルバム天使と悪魔の中でミカエル・オーカーフェルト顔負けの流麗なギタープレイを披露していて、つまり先ほどのDon't you tell MEのギターソロを聴いて脳裏にフラッシュバックしたもう一つのバンド、もう一人のギタリスト、その正体こそFallujahスコット・カーステアーズだったのだ。
 


要するに、BAND-MAID歌波もこのFallujahスコットも、そしてOpethミカエル・オーカーフェルトも尊敬してやまないカルロス・サンタナスティーヴ・ヴァイをはじめ、数々の伝説的な名ギタリストを”ルーツ”とする泣き系およびピロピロ系のギタープレイを特徴とする、その三者を結ぶ大きな共通点があって、もっと面白いのは、歌波がリスペクトするカルロス・サンタナミカエル・オーカーフェルトPRSのシグネイチャー・モデルを発表するくらいPRSを溺愛していて、そして遂に歌波も今年に入ってからPRSを愛用するようになったのだ(なお、スコットKiesel Guitarsの模様)。

「BAND-MAIDにおける歌波」「Opethにおけるミカエル」と同じく、【コンポーザー】【リズム・ギタリスト】【リード・ギタリスト】をマルチにこなすプレイスタイルなので、その歌波がこれからメジャーでやっていくにあたって比較的万能とされるPRSを使い始めるのはもはや必然と言えるし、その相性は今年発表されたJust Bring Itを聴けば一目瞭然だ。これってつまり、バンメが海外フェスでミカエル・オーカーフェルトOpethと共演するフラグであると同時に、バンメの次作で歌波がアコギ鳴らし始めるフラグでもある。だから、BAND-MAIDのメンバーで一番凄いのって普通に歌波だと思う(なんの話だ)。どうでもいいけど、この写真に使われてる画像がどう見てもミカエルじゃなくてフレドリックなのがクソ笑える。パチモン疑われてもしょうがないレベルw

その数々の伝説的なギターヒーローを”ルーツ”とするスコット・カーステアーズの空前絶後の超絶怒涛のギタープレイが、メタル最大手レーベルのNuclear Blastに見出されたスコット率いるFallujahは、このたび約二年ぶりとなる3rdアルバムの『Dreamless』をリリースした。まず前作の天使と悪魔は、テクデス然としたブルータルな暴虐性とスコットの流麗かつ妖艶なギタープレイと女性ボーカルを擁する美メロが絶妙なバランスで噛み合った傑作だったが、今作も前作同様、相変わらずスコットの華麗なるギタープレイを全面にフィーチャーした、それこそ持ち前の美メロ(天使)とデス(悪魔)が融合したハイブリットなテクデスと言いたいところだが、というよりも、その天使顔負けのスピリチュアルな神秘性を内包した、Tori LetzlerKatie Thompsonという二人の女性ボーカルを中心に、ANATHEMAもビックリの打ち込みやアトモスフェリックな空間表現をフィーチャーした美メロ方面に振り切った、あくまでもメロディ重視のアンビエント・メタル的な作風で、初期と比較するとデス・メタル的な要素はもはや限りなく希薄だ。バンドのウリだった天使と悪魔のバランス感覚は、傑作だった前作には遠く及ばないかもしれないが、その代わりにメタル最大手のNuclear Blastに移籍して、半ば強制的に要求される(た)メジャー感とでも言うのか、とにかく洗練された雰囲気は凄いある。
 

超絶怒涛の宇宙スケールの幕開けを飾るオープニング曲の”Face Of Death”、そして2曲目の”Adrenaline”では、スコット・カーステアーズのカナミョ~ンギターをリードに、テクデスラッシュ然としたブルータルな展開からアンビエント感マシマシになるオシャンティなアウトロまで、全ての面で前作からの着実な深化を伺わせる。そのメロウなムードを引き継いで、ポストロック的な美メロと女性ボーカル陣のウィスパーボイスを前面に押し出した#3”The Void Alone”と#4”Abandon”Misery Signalsっぽい叙情派ハードコアの#5”Scar Queen”、そして超絶怒涛のスピリチュアルなイントロからスコットの超絶怒涛のソロワークが炸裂する表題曲の#6”Dreamless”を聴けば、本作がいかに「メロディ派」をガッツポーズさせるために作られたアルバムなのかを理解できるハズだ。それ以降も、スコットの超絶怒涛のギタープレイが堪能できる#8”Amber Gaze”、もはや完全に最初期のWhirrみたいなアンビエント/シューゲイザー曲の#9”Fidelio”ex-インターバルス!マイク・セメスキーがゲスト参加した#10”Wind For Wings”、そしてスウェーデンのCarbon Based LifeformsANATHEMA”Distant Satellites”ばりに超絶怒涛の打ち込みソングの#11”Les Silences”は、まぎれもなく今作を象徴する一曲と言える。ちなみに、表題曲にはex-Cynicシモンがゲスト参加。

今の、いわゆるATMS界隈の頂点に君臨してるのって、他ならぬハンス・ジマーであり『Interstellar B.S.O.』だと思うのだけど、最近ではDjent界隈の四次元立方体ことTesseractハンス・ジマーという五次元空間に挑んだPolarisなる作品をドロップしたことが記憶に新しい。その同じ若手に負けじと、このATMS界隈の次世代を担う期待の新生Fallujahも、今作でATMS界の幹部で知られるANATHEMAに殴り込みをかけている。まさにATMS新時代の幕開けだ。あっ、ちなみに、BAND-MAID当て振り鳩女こと小鳩ミクちゃんのギターはかのZEMAITISで、それこそ「アテフリ」するにはモッテコイのギターですw
 
Dreamless
Dreamless
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Fallujah
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Swallow the Sun 『Songs From The North I, II & III』

Artist Swallow the Sun
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Album 『Songs From The North I, II & III』
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Disc I [Songs From The North I]
Cover

Tracklist 
01. With You Came The Whole Of The World's Tears
02. 10 Silver Bullets
04. Heartstrings Shattering
05. Silhouettes
06. The Memory Of Light
07. Lost & Catatonic
08. From Happiness To Dust

Disc II [Songs From The North II]
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Tracklist
01. The Womb Of Winter
02. The Heart Of A Cold White Land
03. Away
04. Pray For The Winds To Come
05. Songs From The North
06. 66°50´N,28°40´E
07. Autumn Fire
08. Before The Summer Dies

Disc III [Songs From The North III]
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Tracklist
01. The Gathering Of Black Moths
02. 7 Hours Late
03. Empires Of Loneliness
04. Abandoned By The Light
05. The Clouds Prepare For Battle

イェンス・ブーム ・・・スウェーデンのDraconianと並んでメロドゥーム界を牽引するフィンランドのSwallow the Sunも、00年代後半のメタルシーンに突如として巻き起こった【イェンス・ブーム】、そのビッグウェーブに乗ってイェンス・ボグレン【No 実質 Jens!! プロデューサー】に起用した2009年作の4thアルバムNew Moonで、いわゆるメタル界の迷信を説き明かす事に成功したバンドの一つだ。しかし、間もなくイェンスから離れ、再び地元フィンランド人中心の人選でレコーディングされた次作の5thアルバムEmerald Forest And The Blackbirdでは、従来のOpethリスペクトやシンフォブラックなどの他に、アコースティック/フォーク・ミュージックの要素を大胆に取り入れ始めていた。しかし、如何せんイェンス・マジックによって生まれた傑作『New Moon』と比べると、元Nightwishアネット・オルゾンとのフィーチャリング以外これと言って特に見所はなかった気がする。そんな彼らの約三年ぶりとなる6thアルバム『Songs From The North I, II & III』は、何を血迷ったのかCD三枚組トータル約二時間半、軽く映画越えしちゃう超特大ボリュームとなっている。



『Ⅰ』 ・・・まずは一枚目の『Songs From The North I』。幕開けを飾る#1”With You Came The Whole Of The World's Tears”は、まるでX JAPAN”Voiceless Screaming”を彷彿とさせる、寂寥感を煽る80年代のフォーク・ソング顔負けのしみったれたアルペジオから始まり、前作を踏襲したまるでオーロラの如くエメラルドグリーンに、いや瞳のように透き通ったエメラルドブルーに煌めくキーボード、デプレブラック流れのノイズ感というかモダンだが粗暴な轟音ヘヴィネスからはポストブラックとも取れるアプローチを垣間見せ、鬱屈かつ荒涼とした空間が支配する一種のドゥームゲイズが、フィンランドという名の極寒の地に蠢くカオティックな狂気を浮き彫りにする。一枚目のリード・トラックとなる#3”Rooms And Shadows”では、フロントマンであり"ニット帽おにいさん"ことミッコの寂寥感溢れるボーカル・メロディからは、フォーク・ミュージックや北欧民謡の名残を漂わせるし、アウトロのGソロではX JAPAN”THE LAST SONG”に匹敵する泣きメロっぷりを発揮。ex-KATATONIAのノーマン兄弟が加入した事でも知られる、バンドの中心人物であるギタリストJuha RaivioのサイドプロジェクトTrees of Eternityでお馴染みのAleahとフューチャリングした#4”Heartstrings Shattering”、ドイツ出身のSarah Elisabeth Wohlfahrtとフィーチャリングした#6”The Memory Of Light”と#7”Lost & Catatonic”などの女性ボーカルをフューチャーした楽曲は、氷上の女神を司った今作のフェミニンなアートワークを象徴するかのよう。そして、ケルティックな音色とストリングスが優美に氷上を舞い踊るイントロから、雪の結晶の如し繊細なメロディに魅了される”From Happiness To Dust”で、美しくも清らかなエンディングを迎える。

懐メロ ・・・この一枚目は、前作を踏襲したフォーキーなアプローチ、俄然アンビエントな音響空間を意識したより幅広いアレンジが施されたキーボード、LantlôsAlcestをはじめとしたフレンチ産ポスト・ブラック勢からの強い影響下にある轟音ヘヴィネス、そして昭和歌謡を経由したX JAPANばりの歪んだ泣きメロを全面にフューチャーした叙情性と極寒の地の厳しさや孤独感を露わにする暴虐性、その静と動のコントラストを強調した、要するにこれまでのSWSらしいゴシック・ドゥームの王道的な作風となっている。その持ち味とも呼べる静から動への転換がプログレ並にスムーズで、安直に「いつものSWS」とか言いながらも、音の細部には確かな進化を伺わせる。これはフィンランド映画の巨匠アキ・カウリスマキの映画に使われている音楽を聴いて思ったんだが、フィンランド人の音楽的嗜好って日本を含む東アジアの歌謡曲が持つ民謡的で情緒的なメロディに近い、極めて親和性が高いというか、少なくともこの『Ⅰ』の音には、このSWSもそのフィンランド人特有の"懐メロスキー"の継承者である事を証明する、と同時にスオミ人の知性と(気候とは裏腹に)心温かい情念が込められている。

『Ⅱ』 ・・・今時、メタルバンドがアコースティック路線に傾倒する例は決して珍しくない。この手のバンドで代表されるところでは、スウェーデンのKATATONIAやリヴァプールのANATHEMAがそうだ。その時代の流れに取り残されんとばかり、この『Ⅱ』の中でSWSはアコギやピアノ主体のフォーク・ミュージックを展開している。川のせせらぎと共に、真夜中の浜辺でただ独り佇むような悲しみの旋律を奏でるダークなピアノインストの#1”The Womb Of Winter”で幕を開け、アルペジオを駆使した優美でフォーキーなサウンドがフィンランドの雪景色のように純白の心を映し出すような#2”The Heart Of A Cold White Land”KATATONIAのヨナスきゅんや中期ANATHEMAのヴィンセントリスペクトなミッコのボーカル・メロディが俄然フォーキーに聴かせる”Away”、そしてフィンランドのSSWで知られるKaisa Valaとフューチャリングした表題曲の”Songs From The North”では、Kaisa『叙事詩カレワラ』に登場する『大気の処女イルマタル』となってフィン語で優しく歌い上げることで俄然民謡チックに聴かせ、この三部作のハイライトを飾るに相応しい一曲となっている。その後も、Alcestもビックリのリヴァーヴを効かせたデュリーミーな音響空間とトリップ・ホップ的なアレンジを施したオルタナ風のオープニングから、緯度"66°50´N,28°40´E"に位置する北国の幻想的な白夜の静けさを音(インスト)だけで描き出し、An Autumn for Crippled ChildrenHypomanie、そしてCold Body Radiationをはじめとしたダッチ産シューゲイザー・ブラック顔負けの吹雪くような美メロをフューチャーした#7”Autumn Fire”、そしてラストの”Before The Summer Dies”までの後半の流れは、決して「いつものSWS」ではない、言わば新機軸とも呼べるモダンなアプローチや音使いをもって情緒豊かに聴かせる。もはや「こいつらコッチ路線のがいい曲書くんじゃネーか?」ってくらい、モダンな要素と持ち前の懐メロ感を絶妙な具合にクロスオーバーさせている。

『Ⅲ』 ・・・一枚目の『Ⅰ』では「いつものSWS」を、二枚目の『Ⅱ』では「新しいSWS」を、そして三枚組の最終章に当たる三枚目の『Ⅲ』では、メロディを極力排除したフューネラル/デス・ドゥームメタルの王道を展開している。さっきまでの美メロ泣きメロの洪水とは打って変わって、アートワークの下等生物を見下すドSな女神に「もう許して...許してクレメンス・・・」と懺悔不可避な容赦ない破滅音楽っぷりを見せつけ、さっきまでの夢の世界から一転して惨憺たる絶望の淵へと追いやられる。曲の中にも静と動の緩急を織り交ぜるだけでなく、アルバム単位でも音の強弱やギャップを効かせた演出を織り交ぜた謎のスケール感を強調する。

大気の処女イルマタル ・・・やっぱり、この三枚組で最も面白いのは二枚目だ。隣国のスウェーデン人の音楽と比べると、どうしても不器用さが気になってしまうフィンランド人の音楽だが、この二枚目ではフィンランド人なりの器用さを垣間見せている。それこそ、今作のアートワークを冠した女神『大気の処女イルマタル』が身にまとった大気(Atmospheric)を体外に放出するかの如く、とにかく真珠が煌めくような音響空間に対する意識の高さが尋常じゃない。この二枚目で目指した理想像でもある、KATATONIA『Dead End Kings』をアコースティックに再構築したDethroned & Uncrownedとほぼ同じ作風とアレンジだが、Alcestリスペクトな音響/音像をはじめ民謡風のメロディだったり、フィンランド人の根幹にある民族的な土着性とフォーク/アコースティックなサウンドとの相性は抜群で、さすがにヨナスと比較するのはヨナスに失礼かもしれないが、ミッコのボーカル・メロディに関してもイモ臭さは程々によく練られているし、歌い手としてのポテンシャルを過去最高に発揮している。

臨界点 ・・・この手の界隈で比較対象にされるDraconianと同郷のAmorphisイェンス・ボグレンデイビッド・カスティロを起用した、いわゆる【勝利の方程式】を説き明かして今年2015年に勝ちに来た一方で、このSwallow the Sunはこの三枚組の中で、メロドゥームとしての王道路線で対抗すると共に、KATATONIAANATHEMAなどの先人たちにも決して引けを取らない、モダンでアコースティックな路線でも対等に勝負できることを証明した、どの方向性、どのジャンルにも一切の妥協を許さない攻めの姿勢に僕は敬意を表したい。失礼だが、フィンランド人だけでここまでの仕事ができるなんて思ってなかったし、新作が三枚組だと聞いた時は血迷ったなって全く期待してなかったから、いい意味で裏切られた。ある意味、未だ誰も超えたことがなかったスオミ人としての臨界点を超えたと言っていいかもしれない。正直スマンかった。
 
Songs From the North I & II & III
Swallow the Sun
Century Media (2015-11-13)
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Earthside 『A Dream in Static』

Artist Earthside
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Producer/Mixing David Castillo
David Castillo
Mixing/Mastering Jens Bogren
Jens Bogren

Album A Dream in Static
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Tracklist
01. The Closest I've Come 
03. A Dream In Static
04. Entering The Light
05. Skyline
06. Crater
07. The Ungrounding
08. Contemplation Of The Beautiful

勝利の方程式 ・・・ここ最近のメタル界隈には→「今の時代、イェンス・ボグレン単体じゃありきたりだし物足りない...せや!相棒のデイビッド・カスティロも一緒に指名すれば優勝間違いなしや!」みたいな風潮あって、そのいわゆる【Jens Bogren×David Castillo=勝利の方程式】を、なんとデビュー作で説き伏せる掟破りのクソ野郎が現れた。何を話そう、【US】【ニューヘイブン出身】【四人組】ということ以外全てが謎に包まれた、その名もEarthsideの1stアルバム『A Dream in Static』は、その「勝ちたいんや!」精神に溢れた、まるで全てのプログレッシブ・メタルを過去の物にするかのような、そしてオルタナティブ・ヘヴィ界およびプログレッシブ・ヘヴィ界に真正面から殴りこみをかけるような一枚となっている。

「こいつら一体ナニモノなんだ!?」 ・・・その謎は一向に解決せず、こうなったら音源を聴いてみるしか他ない、というわけで、今作の一曲目である”The Closest I've Come”を聴いたら今世紀最大の衝撃が走った。もはやポストロック的ですらあるドリーミーで幻想的なイントロで幕を開け、まるで全盛期のDaniel Liljekvist顔負けのタイム感を刻むドラミングを筆頭に、Tool直系の理知的なキザミリフと世界で初めて【勝利の方程式】が解かれたKATATONIAの歴史的名盤『The Great Cold Distance』直系のオルタナティブ・ヘヴィネス、OSIを彷彿とさせるモダンでダーク・アンビエントな音色を奏でるATMS系キーボード、そして初期Riverside顔負けの薄暗い叙情性が、それこそEarthsideというバンド名が示すとおり地球規模で展開する圧倒的な音のスケールをもって、シネマティックかつドラマティックな無駄のない展開力を爆発させる。少なくとも、このオープニングの一曲だけでこいつらがどれだけヤバいのか、タダモノじゃないのが理解できる。一見「インストバンド?」と思いきや、イントロからThe Moscow Studio Symphony Orchestraによる映画『レ・ミゼラブル』あるいは『指輪物語』ばりの壮大で喜劇的なオーケストレーションを全面にフューチャーした#2”Mob Mentality”では、ゲストにSevendustラジョン・ウィザースプーンを迎え、彼のエモーショナルなボーカル・メロディや絶妙にハスキーな声質も相まって、イギリスのポストハードコアバンドっぽい雰囲気というか、IntervalsThe HAARP Machineでお馴染みのMichael Semeskyを彷彿とさせる。#2を聴いて、「インストバンドじゃない?!」と意表を突かれ、そしてマス系のオシャンティなイントロで始まる#3”A Dream In Static”を聴いたら自分の耳を疑った。なんかTesseractダニエル・トンプキンズ君にクリソツな美しすぎるハイトーンボイスが聴こえてきて笑ったんだが、それがどうやらマジでダニエル君らしいと分かった時が個人的なハイライトで敗北宣言、というか、ダニエル君の声がデイビッドとイェンスという黄金のスウェーデンコンビ】にミックス/マスターされた事の方が地味に凄くね。要するに→【Jens Bogren×David Castillo×Daniel Tompkins=yes!!yes!!Jens!!。再び北野映画すなわち久石譲的な、ゲスト・ミュージシャンのMax ZTが奏でるダルシマーのオリエンタルな音色をフューチャーした#4”Entering The Light”、そして今作のハイライトを飾る#5”Skyline”では、AlcestGod Is an AstronautもビックリのATMS系ポストメタルを展開し、まるで気分は映画『インターステラー』で娘達のビデオメッセージに号泣するマシュー・マコノヒーの如く、宇宙空間(ワームホール)の中に放り出されたような美メロの洪水に涙不可避だ。
 


・・・で、流石にもうこれ以上驚く要素ないでしょと気を抜いた矢先、「なんかビョーンっぽいな...でもビョーンより上手いな」と思ったらマジでSoilworkのビョーンがゲスト参加してた#6”Crater”、ポーランドのWidekを彷彿とさせるATMS系DjentにKATATONIAのセッション・ミュージシャンでお馴染みのJP AsplundによるパーカッションやHenrik Gennertによる流麗なGソロをフューチャーした#7”The Ungrounding”、そしてUSオルタナFace the KingEric Zirlingerをゲストに迎えた曲で、今やエクストリーム・ミュージック界の頂点に君臨するLeprousばりのシンフォニック狂騒曲の#8”Contemplation Of The Beautiful”まで、Dream TheaterToolをはじめとしたUSプログレッシブ/オルタナティブ・ヘヴィ界隈、ToolフォロワーのSoenや皇帝KATATONIAをはじめ、AtomaEnshineを筆頭としたスウェーデン産ATMSの新興勢力、そしてTesseractTo-MeraなどのUKモダン・ヘヴィ/アンダーグラウンド・メタル界隈からRiversideをはじめとした辺境プログレ界隈まで、ポストロックやジェントなどのモダンな音像から往年のプログレ・メタルならではの泣きのメロディまで全てを飲み込み、まるで一本の大作映画を観ているかのような、いわゆる"プログレ・メタル"と呼ばれるジャンルの醍醐味が一つに凝縮された、一切の隙も妥協もない実にProgressiveなアルバムだ。

メタル界のタブー ・・・ここにきてデビュー作から【勝利の方程式】を解くという、言わば"メタル界のタブー"を犯した彼ら自身相当な批判を受ける『覚悟』があったはずだ。しかし、それらの批判やヒネクレ野郎ばかりのプログレ界隈の住人に有無を言わせず『納得』させてしまうこのアルバムは、Soilworkなど今年イェンスが関わった作品は元より、ダニエル君が復帰したTesseractRiversideの新作に喰ってかかるほど、正体不明の出自も相まって未知数なポテンシャルに溢れている。普通にInside Out辺りからリリースされてもおかしくない傑作だ。 しかし、こう言っちゃあアレだが、無名バンドでも「kawaiiは作れる」ならぬ流行りの【勝利の方程式】は作れる、という真実が暴かれたのはプログレ・メタル界にとって大きな損失、はたまた大きな収穫か・・・?
 
A Dream in Static
A Dream in Static
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Lunatic Soul 『Walking on a Flashlight Beam』

Artist Lunatic Soul
Lunatic Soul

Album 『Walking on a Flashlight Beam』
Walking on a Flashlight Beam

Tracklist
01. Shutting Out The Sun
02. Cold
03. Gutter
04. Stars Sellotaped
05. The Fear Within
06. Treehouse
07. Pygmalion's Ladder
08. Sky Drawn In Crayon
09. Walking On A Flashlight Beam

マリウス・デューダ≒京 ・・・おいら、DIR EN GREY”サVカル系男子”こと率いるsukekiyoに最も親和性のあるバンドって、実はRiversideのフロントマンマリウス・デューダ君のソロ・プロジェクト、Lunatic Soulなんじゃねーかと思ってるんだが、例えばsukekiyoの1stアルバム『IMMORTALIS』の一曲目”elisabeth addict”Lunatic Soulの1stアルバム『S/T』だとするなら、二曲目の”destrudo”Lunatic Soulの2ndアルバム『Lunatic Soul II』みたいなイメージを持っていて、このLunatic Soulといえば→初期こそアコギ/パーカッション/ピアノを中心に、フルート/カホン/カリンバ/古筝などのオリエンタルな楽器を擁して多彩なアレンジを効かせた、いわゆる”Post-Progressive”然とした音響意識の高いアンビエント・ロックやってて、しかし3rdの『Impressions』からは初期二作のロック色は薄まって、俄然アンビエント寄りのモダンでアトモスフェリックなミニマル・ミュージックへと変化していった。そして、前作から約二年ぶりとなるこの4thアルバム『Walking on a Flashlight Beam』では、まさしくマリウス・デューダという人間のPorcupine Tree愛、すなわちスティーヴン・ウィルソン愛がバクハツするかのような、それこそSWの一番弟子としてのポテンシャルが宇宙の如く無限大に広がるような、前作のアンビエント路線が更に極まって、俄然スケール感が増した力作となっている。

SW愛 ・・・彼マリウス・デューダSW愛というのは、本家のRiversideを聴けば嫌ってほど分かるし、当然これまでのソロ作品にもその影響はあった。しかし、ここまで露骨なSW愛が込められたアルバムはなかったように思う。そんな彼の異常なまでのSW愛は、この『Walking on a Flashlight Beam』の幕開けを飾る”Shutting Out the Sun”を聴けば顕著で、それこそ彼が敬愛しているPTの1stアルバム『The Sky Moves Sideways』や2nd『Signify』を連想させる、さざ波のSEをバックにモダンなエレクトロが荘厳かつ神秘的な雰囲気を醸し出し、聴き手を誘惑するかのようなマリウスの深みのある歌声と実験音楽的な音使いをもって、それらを全て飲み込んで宇宙規模のATMSフィールを広域に展開していく。次の#2”Cold”では、より仏教的な音響やレーベルメイトの某TesseracTの名曲を彷彿とさせるアルペジオを駆使した、トリップ感あふれるミニマルなエレクトロニカ/アンビエント・ミュージックを繰り広げ、独特の”ウネり”を効かせた持ち前のグルーヴィなギター・ベースを軸に、マラカスなどのエスニックな楽器や胸に染みわたるマリウスの叙情的な歌声が妖艶に絡み合い、それこそTool直系の妖しい呪術を唱えるかのような#3”Gutter”、まるで気分は宇宙空間を彷徨うサンドラ・ブロックなATMS系インストの#4”Stars Sellotaped”、いくつもの狂気的な音響が重なりあって小さなブラックホールを形成するかのような、まるで地下鉄に一人取り残されたような不安感に苛まれる#5”The Fear Within”、レーベルメイトの中期ANATHEMAやレディへを連想させるUKミュージック的なモダンな音使いとレトロフューチャー感のあるオルガンが織りなす#6”Treehouse”は、初期椎名林檎†††に通じるフェミニンでアンニュイなムードを纏った、それこそ薄暗い雲に覆われた始まりから徐々に優美な光が差し込むような、これぞPost-Progressiveな、まさしくK-Scopeサウンドを垣間みせる。その流れを継いで、艶美なエレクトロとOpethあるいはStorm Corrosion譲りのダーティなアコギが暗黒街主催のエレクトリカルパレードを奇しく彩る行進曲のような#7”Pygmalion's Ladder”への流れは今作のハイライトで、そのままアルペジオ主体の#8”Sky Drawn In Crayon”から、再びIsisばりの”Post-感”あふれるモダンな音響主体の表題曲の#9”Walking On A Flashlight Beam”を最後に、この物語『SW♥LOVE♥ビーム!』は幕を閉じる。

マリウス×SW ・・・今思うと、本家Riversideの5thアルバム『Shrine of New Generation Slaves』のボートラとして収録された、実験的なインストナンバーの”Night Session”が今作への伏線だったのかもしれない。UKミュージック風のモダンなエレクトロを大胆に取り込むことで、大幅な音の洗練とスケール・アップが図られ、1stアルバムの”Out on a Limb”をルーツとしたLunatic Soulらしいダーティなオリエンタリズムと、その首謀者マリウス・デューダとかいう人物に宿る深い闇がクロスオーバーした末に産み落とされた、それこそトラヴィス・スミスが手がけたアートワークのように、無数の音がクロスしてパノラマの如く眩い光を放つイメージが直に伝わってくるかのような、まるでスティーヴン・ウィルソンに対するマリウス君の歪んだ愛情がそのまま歪んだAtmosphereへと変貌したかのような一作だ。その長年のSW愛が認められたのか、遂にマリウス君とスティーヴン・ウィルソンのコラボが実現するに至った。これは26歳の若さで亡くなったアレックという青年(ファン)のリクエストがキッカケで、アレックが歌詞をマリウスが曲を書いて、それをSWに持ち寄って実現したコラボだ。しかし残念ながら、このコラボ曲が完成する前にアレックは他界。。。ともあれ→このLunatic Soulは1st以降右肩下がりな感じが否めなかったが、このアルバムでまた挽回してきた感じする。それくらい、かなりのSW愛即ちLOVEが込められた力作なんです。

Walking on a Flashlight..
Walking on a Flashlight..
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Lunatic Soul
Kscope (2014-10-27)
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Sólstafir 『Ótta』

Artist Sólstafir
マイルドヤンキー

Album Ótta
Ótta

Tracklist
01. Lágnætti
02. Ótta
03. Rismál
04. Dagmál
05. Miðdegi
06. Nón
07. Miðaftann
08. Náttmál

ブラックメタル界のシガーロス・・・そんな異名を持つ、1994年にアイスランドは大レイキャヴィークで結成されたマイルドヤンキーこと、Sólstafirの約三年ぶりとなる5thアルバム『Ótta』がリリースされた。アヴァンギャルディでヤンキーなマイルド・ブラックメタルやってた初期から異質な存在としてマニアの間で話題を呼んでいた彼らだが、その名を一躍有名にしたのが2009年にリリースされた3rdアルバムの『Köld』で、轟音ポストロックやアトモスラッジやノイズやシューゲイザーやポストパンクなど、ありとあらゆる要素を持ち前のアヴァンギャリズムとクロスオーバーさせた、それこそ”アイスランドのAmesoeurs”かってくらい今流行りの激情系ポストブラックへとその姿を変えた。その二年後、かの霧の季節に移籍してリリースされた4thアルバムSvartir Sandarでは、着実に3rdのオルタナ路線を引き継ぎながら、同郷のシガーロスに対する想いの強さ、そして母国アイスランドに対する郷土愛に目覚めていた。そんな前フリがあっての本作『Ótta』は、これまでの流れからも予想できたように、もう完全にポストロック化していると言っても過言ではなくて、それはヨンシー親衛隊ことamiinaをはじめ、前作同様に数多くのシガロ作品で知られる重鎮Birgir Jón Birgissonをプロデュース/ミックスに迎えているのが、何よりの”答え”みたいなもんで→

Sigur Rós→Sólstafir→ANATHEMA ・・・今年、僕たちはamiinaBirgir Jón Birgissonという名前に見覚えがあるハズだ...そう、Alcestシェルターを手がけたアイスランド勢だ。まず、オープニングの#1”Lágnætti”の音使いを耳にすれば全てを理解することができる。それはシガーロス直系のストリングスとピアノの壮麗優美な音色が織りなす、それこそアイスランドの雄大な自然と大地をモノクロームに描き出すかのような、まるで深夜のドキュメンタリー映像集を観ているかのような力強いドラマティックな展開力に、その壮観な景色を目の前にして僕は只々唖然とするしかなかった。その流れを引き継いで、雄大な自然の育み(自然エネルギー)...生命の神秘(生命エネルギー)に満ち溢れた、アイスランドの歴史という名のホワイトシルクロードを、アイスランドという名の雪国が作り出す真っ白なキャンパスに描き映すかのような#2”Ótta”は、まさしく”ブラックメタル界のシガーロス”という異名を確かなものとする、セルフタイトルを冠するに相応しい名曲で、これはもうポストロック以外なにものでもない、ただひたすらに美しいリリカルで壮大な抒情詩に、ヴァイキングの末裔である俺たちの魂がアツく揺さぶられる...ッ!・・・あらためて、そのヴァイキンガーとしての民族性とアイスランディックな土着性を繰り返し煽るバンジョーのオリエンタルな音色をアクセントに、ここぞとばかりにフロントマンAðalbjörn Tryggvasonのヴァイキング魂が解放される魂の叫びから超絶epicッ!!なヴァイオリンへと繋がるクライマックスの展開に男泣き不可避な楽曲で、これこそアイスランドという小さな独立国家が歩んできた長年の歴史と文化、そのホワイトシルクロードとともに歩んできた音楽人生の中で、常に新しいモノへと”深化”してきた彼らが導き出した一つの”答え”であり一つの”終着点”だ。正確には”ポストロック化”というより”シガロ化”と言ったほうが的確で、あらためて今年のメタル界のトレンドはホモもといシュガーロス・ダイエットだなーなんて思いつつ、それはまるで現代の人間社会に生じる大きなヒズミのように、人間の闇を...人間の業を...人間の尊厳を深裂に抉りだすかのようなストリングスや音響意識の高いポピュラーなピアノ、そしてレディオヘッドばりにモダンな音使いを全面にフューチャーした、いわゆる”Art-Rock”に対する意識を高めてきたという点では、なぜ本作がANATHEMAファンなら間違いなし!みたいなウリ文句で大々的にプッシュされているのか?そのワケが実によーくわかる。・・・ん?ちょっと待てよ、これってつまり→ブラックメタル界隈からANATHEMASigur Rósを繋ぎ始めたってことか・・・?もうわけわからん...このマイルドヤンキー頭おかしいわ。その無人の荒野を彷徨う浮浪者ばりにダーティな姿は、さしずめデンマークの奇才ラース・フォン・トリアー黒澤明『七人の侍』をリメイクしたヤンキー映画『四人のSAMURAI』といった所か。

Vampilliaの上位互換 ・・・おいら、今年の初めに【Sigur Rós→Vampillia→Alcest】てな感じに、日本のサブカル左翼芸人ことVampilliaSigur RósAlcestを繋ぐ黄金の架け橋だ!なんーて例えたが、どうやら違ったみたいだ。アイスランドの至宝Sigur Rósとフランスの皇帝Alcestを繋ぐ真の架け橋こそ、このマイルドヤンキーSólstafirなんだって、この『Ótta』を聴いて確信することができた。近年で例えると→先ほどのVampilliaUlverあるいはKayo Dotにも精通する、experimentalismすなわち狂気イズムが込められた歪んだストリングス主体の”オルタナティブ”な音使いからは、なんつーかVampilliaが1stアルバムmy beautiful twisted nightmares in aurora rainbow darknessで本当に描きたかった音がこの『Ótta』に詰まっているような気がして、やはり”ニセモノ”の吉本芸人Vampilliaとはスケール感がまるで違うというか、単純に音の説得力が違いすぎる(自分の中で、Vampilliaといえば→the divine moveということもあって)。当然、その説得力はアイスランド生まれだからこそ成せる技みたいなもんで、邦楽のVampilliaにソレすなわち”ホンモノ”や”リアル”を求めること自体ナンセンスか。何にしても僕たちは今、”ホンモノ”を見極める真の審美眼が試されているのかもしれない。

アイスランド・サガ ・・・ここ最近の二作と比べてもかなり分かりやすい、まるでアイスランドの風土や匂いが漂ってくるようなシットリした音作りで、これまでの曲は大作志向が強く、収録時間も1時間越えが当たり前だったが、今回は従来の大作志向その傾向は少し弱まってトータル約57分という、あらゆる面で非常にシンプルかつコンパクトにまとめられている。しかし初期から一貫しているのは、アイスランド特有の静観な雪景色やその繊細な空気感を鮮明に、しかし幻想的に描写していくアトモスフェリックなセンスで、本作はそれがより顕著に表面化した実に”Post”な作風だ。その一貫した”らしさ”と多数の弦楽器を用いたamiinaによるストリングス・メロディが恐ろしいくらい自然に融け込んでいる。Sólstafirの総長もといフロントマンAðalbjörn Tryggvasonのパフォーマンスとしては→まるでアイスランド語を話す田舎のヤンキーが啖呵を切るような、粗暴なヤンデレ系ハイトーンボイスは少し抑えめになっていて、確かに初期や近作ほどの轟音や焦燥感や激情感を煽るエモーションは希薄だが、民謡テイストに溢れた抒情的なメロディを中心に、この北欧神話『アイスランド・サガ』のいち語り部となって聴き手を黄泉の国へと誘っていく。まるでスコットランド独立が叫ばれるこの時期に触発されたように、彼らの母国愛は極地に達した結果→彼らにしか成し得ない孤高の音世界、その唯一無二の世界観、その圧倒的な存在感は、それこそ北欧映画『孤島の王』との親和性を感じるほど気高い芸術性を放っている。こうしてアイスランドの音楽/映画/文化を一つの音に落とし込んで誕生したのが、この歴史的芸術作品『Ótta』であり、そして昨年36歳の若さで亡くなったフランスのブラックメタルバンド、Vorkreist他の女性ベーシストMarianne Séjournéに捧げる鎮魂歌(レクイエム)なのである。

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