Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

Industrial

Boom Boom Satellites 『Shine Like a Billion Suns』

Boom Boom Satellites

Album 『Shine Like a Billion Suns』
Shine Like a Billion Suns

Tracklist
01. Shine
02. Only Blood
03. Complicated
05. Vanishing
06. Back In Black
07. The Moth (Attracted to the Flame)
08. Blind Bird
09. Overcome
10. Stain
11. Emergence
 
BBS≒NEXT-ANATHEMA ・・・俺的ラブメイト・ランキング暫定トップのヒロミ・ヒロヒロ擁するtricotを目当てに行った、Boom Boom SatellitesのライブツアーFRONT CHAPTER Vol.4を観たことで、最新作の『Shine Like a Billion Suns』がいかに驚異的で先進的なアルバムだったのかを、心の底から理解することができた。まず何が驚いたって、ライブでもその幕開けに相応しい神秘的な存在感を放っていた、アルバムのオープニングを飾る”Shine”からして、それこそANATHEMAの10thアルバム『Distant Satellites』の表題曲、あるいは7thアルバムの『A Natural Disaster』を彷彿とさせるレディオ・ヘッド流れのUKサウンドにニヤリとさせ、まずここで「ANATHEMAの『Distant Satellites』はPost-JPOPだッ!」という俺の解釈を暗に証明してみせる。そして、先日のライブでも序盤のハイライトを飾った”A Hundred Suns”では、それこそ【テクノ×Djent】の融合という他に類を見ない前代未聞の事をやってのけ、これだけでBBSが只者じゃないバンドだという事を証明する。実際に、先日のライブで聴いても「やっぱこれDjentだわ」って思ったのだけど、あらためて音源で聴いてもDjent以外ナニモノでもない名曲で、しかもこのCynicTexturesを連想させる"ジェント・リーズム"を叩いてるのが福田洋子さんとかいう女性ドラマーってのが更に驚きで、どうせだから今回の縁を機にtricotの次のアルバムに参加してガチのDjentやって欲しいと思っちゃったんだからしょうがなくない?・・・で、続く5曲目の”Vanishing”では、スティーヴン・ウィルソン”Harmony Korine”を彷彿とさせる、空間の響きを意識した轟音的なダイナミズムを展開し、今作で最もヘヴィなリフを主体としたインダストリアル・ロックの”Back In Black”、そして”Only Blood””A Hundred Suns”とともにライブのハイライトを飾った”Blind Bird”では、それこそSWのサイドプロジェクトNo-Man等のPost-Progressive勢をはじめとした、いわゆるPost-Musicに精通する幽玄かつ繊細緻密な展開力を発揮していき、このアルバムのハイライトとしてその絶対的な存在感を誇示する。で、まるでCynicばりの恍惚感溢れる神秘的な輝きを解き放つボーカル曲の”Stain”、その流れを汲んだアルバムの終わりを迎えるに相応しい”Emergence”まで、個々の楽曲で聴かせる部分は勿論のこと、【神秘的な序盤/ハイライトを飾る中盤/恍惚と余韻を残す終盤】という起承転結を効かせた一つの作品としての完成度は、活動休止を余儀なくされた彼らが復活を遂げるまでのエモい物語とオーバードライブするかのような、その圧倒的な音(生命)エネルギーに集約されている。
 

引力、即ち音楽ッ! ・・・ロックバンドとしてのドライブ感かつタイトな側面とエレクトロ使いとしてのシャレオツなグルーヴ&ダンス・ビート感を絶妙なバランスで両立させた、実に巧妙かつポスト-センスフルなオルタナティブ・ミュージックを展開している。このアルバム、とにかく”Post-Progressive”に精通する要素が驚くほど多くて、それこそKscopeに所属してても全くおかしくない内容で、もはやANATHEMAと対バンしても違和感ないくらいだ。しかしこうなってくると、このアルバムのサウンド・コンセプトというか、音のバックグラウンドが気になって気になってしょうがない小宮山。そして何よりも、随所で垣間見せる福田洋子さんのDjent然としたドラム・ビートにド肝を抜かれること請け合いの一枚だ。つまるところ、表向きは(そのサウンド・ステージには違いはあるが)いわゆる"踊らせ系"同士の共演でありながら、裏では"Post-系"同士の共演でもあった、だからBBSのライブにtricotが呼ばれるのは必然的な出来事だったと、このアルバムを聴いたら妙に納得してしまった。そして、そのライブに日本における”Post-Progressive”界の宣教師()である僕が導かれた、というのは果たして偶然だろうか・・・?いや...引力、即ち音楽だッ!

・・・これは余談だけど、あのねごともソニー関連でこのBBSもソニーで、ANATHEMAも過去にソニー傘下のMFNに在籍していたって事を考えると、何か面白い事実が見えてくるんじゃないかって。ちなみにおいら、ねごとがここから更に化けるには、ANATHEMA”Distant Satellites”みたいな徹底してミニマル宇宙な曲が書けるかがカギになると思ってて、今のねごとにはそれが実現可能な高いポテンシャルに満ち溢れている。
 
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Destiny Potato 『LUN』

Artist Destiny Potato
Destiny Potato

Album LUN
LUN

Tracklist

1. The Build Up
2. Indifferent
3. Take a Picture
4. Machine
5. Love Song
6. Lunatic
7. Walls of Thought
8. Blue Sun
9. U.Y.M.
10. Lost Dream
11. House of Lies
12. Addict

【女子禁制】・・・いわゆるDjentっつージャンルって、ヒキコモリのギターヲタクもとい紳士すなわちDjentlmen向けの、つまり”女子禁制”のジャンルみたいなイメージがあるけど(ベビメタは例外として)、その名前からしてDjentやるために生まれてきたような紅一点のボーカリストAleksandra Djelmasとソロでも活動しているDavid Maxim Micic率いるセルビアはベオグラード出身の4人組、”運命のポテチ”ことDestiny Potatoの1stフルアルバム『LUN』が遂に満を持してリリースされた。2011年にデモ音源がリリースされた当時は、まるでデヴィン・タウンゼンド総裁がDjent化したようなスケールを感じさせ、いずれDjent界を代表するバンドになると大きな期待を寄せたDjentlmenも大勢いたと思うし、事実かのCentury Media Recordsにツバをつけられるレベルのバンドだったハズなんだけど、もう一人の女性ボーカルを含む複数のメンバー脱退という相次ぐ災難を乗り超え、度重なる紆余屈折を経て今年ようやくデビューアルバムをリリースするに至った、というわけ。実は自分の中で、サブカル左翼芸人としての本性を現した女優能年玲奈もといVampilliaDestiny Potato、どっちが先に1stフルを出すのか心の中で賭けてたんだけど、結果は数ヶ月の差で前者のサブカル左翼芸人が勝者となった(何の戦いだ)。

【kawaiii-Djent】・・・まぁ、それはそうとして→本作の収録曲を見ると、デモ音源のほとんどの曲がオジャンになっているのが分かる。そのデモでは、Rolo Tomassi系のマスコアやデヴィン系のプログレッシブなモダン・ヘヴィネス、そしてDjelmasによるポップでカワイイ系のボーカルやキーボードでカラフルな色とりどりの表情を垣間みせるkawaiii-Djentやってて、この”運命のポテチ”がいかに将来を期待されるバンドだったのかが分かる。そのデモ音源のイメージを持って本作を聴いてみた感想なんだけど→グリッチ感あふれるインダストリアルなエレクトロとピアノが多重に重なり合うシャレオツなオープニングを飾る#1”The Build Up”から、まるで女版ペリフェリーを襲名するかのようなドライブ感あふれる爽やかなジェントを披露する#2”Indifferent”、まるでt.A.T.uもしくはスパイス・ガールズなどのアイドル・ポップスがジェント化したような#3”Take a Picture”Devin Townsend Project『Ghost』リスペクトなチルいエレクトロやアンビエントな音使いで神秘的かつ情緒的に聴かせる#4”Machine”、その情緒感を引き継いで始まる#5”Love Song”はコミカルでファニーでkawaiiノリを兼ね備えた曲で、その可愛い顔したキラキラ☆な瞳の奥に潜む漆黒の闇を叫ぶようなドギツいスクリームと暴虐的なブラストビートが織りなす超ド級のスケール感と今世紀最大のギャップ萌えは、それこそ「女の子はバクハツです。」と言い放った女優能年玲奈ちゃんのような楽曲だ。

【今時のジェント女子は運命のポテチでジェジェっちゃうキャピ☆】・・・ここまでの前半戦はアイドル顔負けのkawaii-Djentを繰り広げるが、後半からは→Textures風のタイトでオルタネイトなバッキングにデヴィン顔負けのミュージカルチックなアレンジを施した#6”Lunatic”、可憐なピアノをフューチャーしたオルタナチックな#7”Walls of Thought”、宇宙空間をピュンピュン飛び跳ねるようなキーボードを駆使した#8”Blue Sun”や#9”U.Y.M.”、デモ音源から唯一生き残った曲であり、ヌー・メタルばりのエグいウネりを効かせたリフとDjelmasの力強い歌声が爆発する#10”Lost Dream”、悲哀を奏でるピアノと重厚なストリングスが織りなすバラード風の幕開けから後半ドラマティックに展開していく#11”House of Lies”、中東風味のオリエンタルな音色とジェント・リーなリフ回しでプログレッシブに展開する#12”Addict”まで、まるでアイドル顔負けのポップな音使いからインダストリアルな音使い、オサレな音使いからデヴィンなツルツル感、オリエンタルな音使いからシンフォニックな音使い、ブルータルな音使いからミュージカル風の音使いなど、ボーカルのメロディ自体はデモ音源のが良かった気がするけど、とにかくアレンジがコミカルだったりファニーだったり可愛かったりと多種多彩で、それこそ今にでもデヴィン・タウンゼンド総裁と絡んでもおかしくないっつーか、いや流石にそれは大袈裟かもしれないけど、極端な話→カルト映画『ファニー・ゲーム』の如し奇抜なユーモアとユニークなアレンジを駆使しながら、まるで一種の新喜劇という名のサウンドスケープを繰り広げる姿は、他のナルシスト系Djentlmenらと一線を画した唯一無二のkawaii-Djentと言えるだろう。とにかく曲のバラエティが豊富で、メリハリもあって最後まで飽きさせない。そして何よりも、決して”うまい”とは言えないような、良い意味で”素人もの”っぽくて青くさいボーカルのアングラ感に”Djent”たる所以を感じた。

【女の子パワー】・・・正直、内容の良し悪しよりも、バンド存続の危機的な状況の中でよくぞデビュー作をリリースしてくれたと思う。まず、そこに敬意を表したい。実際その音楽性も、ここまで幅広いジャンルを取り込んだジェントは他にないってくらいユーモラスなセンスに溢れたポップでキュートなDjentで、もはやDjentというジャンルの新たな可能性を能年玲奈ちゃん並みの女の子パワーで切り拓いてみせた、これはもう昨今のジェント界における”最重要作品”と言っても決して過言じゃあない。んでおいら、このアルバムを聴いたら→願わくばThe Agonist『Lullabies For The Dormant Mind』で巻き起こした一時の嬢メタルムーブメントのように、「どうにかして”ジェント女子”が音楽シーンで流行らないものか?」なんちゅー妄想に駆られた・・・けど直ぐに諦めた。とか言いつつも、このアルバムを皮切りにkawaii-Djentが徐々に増えていきそうな予感がしないでもないジェジェジェ~!?

Dark Tranquillity 『Construct』 レビュー

Artist Dark Tranquillity
Dark Tranquillity
【Mixing×Mastering≒(Producer) Jens Bogren
Jens Bogren

Album 『Construct』
Construct

Track List
04. The Silence In Between
05. Apathetic
06. What Only You Know
08. State Of Trust
09. Weight Of The End
10. None Becoming
 
    『DT × イェンス・ボグレン=God』

北欧イエテボリ・メタル界の重鎮、Dark Tranquillityの前作We Are The Voidから約二年ぶりとなる最新作で、【Mixing×Mastering≒(Producer)】として遂に俺たちのイェンス・ボグレンを迎えた通算10作目『Construct』なんだけど、結論から言っちゃえば【エロ】い、特にフロントマンミカエル・スタンネの歌が。とりあえず、先行MVとして公開されたUniformityでVoミカエルが虚ろな表情で歌うムーディでエロいクリーンパートを耳にした瞬間ッ、まるでイェンスが手がけたSwollow the SunNew MoonKATATONIAヨナスきゅん、そしてEnslavedの鍵盤奏者エルブラン・ラーセンを連想させる、もはや【スウェーデンの吉井和哉】とでも言いたいレベルの、それこそ究極の【男のフェミニズム】に衝撃を受けた僕はアヘ顔ヘヴン状態でこんな言葉をつぶやいた→「Welcome To My 【俺の界隈】」...と。俺の中で、今までのミカエルのクリーンVo入りの曲は極端な話”ハズレ曲”というか(もちろん例外もあるが)、ぶっちゃけ(キモいクリーンだな...)というネガティヴな印象を持っていた。が、今作のクリーンは完全に【俺の界隈】が求める、僕がミカエル・スタンネタソに求めるフェミニン系クリーンそのもので、例えるなら過去作のミカエル=【歌えない人】なら本作のミカエル=【歌える人】、というわけ。わかりやすい話、過去の俺氏→「クリーンキモい」 スタンネタソ→「ファッ!?くっそ!こうなったら耽美マンの出番や!」と吹っ切れて今回セクシャルでハラスメントな歌メロ歌いまくった結果→「Welcome to My 【俺の界隈】」というお話なんだけど、と言っても依然”不器用”さが残る感じが中年おっさん特有の【男の哀愁】を醸し出しててまた泣ける。で、今回の作風についてなんだけど、まず間違いなく鍵盤奏者マーティン・ブランドストロームの嗜好が過去最高に推された”至ってシンプル”な作品であるのは確かで、オープニングを飾る#1”For Broken Words”の間奏部分の仄かに幽玄で耽美な儚い系【ATMS】空間の形成を筆頭に、前作のシンフォニックな雰囲気を踏襲した#2”The Science Of Noise”の暴虐性に溢れたプログレ系メロブラ展開や#3”Uniformity”の内省的なピコピコ系ニカちゃん、そして6th『Damage Done』の名曲”The Treason Wall”に匹敵する名曲#4”The Silence In Between”とまるで満開の向日葵が目の前一面に儚く咲き乱れるかのような圧倒的な【多幸感】に包み込まれる#6”What Only You Know”など、もはや笑うしかないぐらいの高揚感を解き放つ超絶epicッ!!ナンバーを聴けばお察しのとおり、やはり今までのDTとは一味も二味も違う、まるで【ATMS】系ポストロックばりのインダストリアル/key/エレクトロニカ等の音響を中心とした、もはやメロデスでもイエテボリ・メタルでもない、これはもう今のDTにしかできない【DT】というジャンルをやってる。前作でスデに【脱メロデス】的な気配はあったが、本作では完全に開き直って【(メロデス)ヲタ切り】しにきてる。それにしても、まさか天下のDTがこんな形で”化け”て来るなんて夢にも思わなかったし、今や不動の地位を誇示する大ベテランであるにも関わらず、今だ貪欲に【NEXT-DT】を探求し続けるそのクリエイティヴッ!!なIKEA的精神に僕は敬意を表したい。

    【Mixing×Mastering≒(Producer)】

 で、我らがイェンス・ボグレンが本作で担当しているのは、あくまでも【ミックス&マスタリング】とクレジットされているのにも関わらず、ナゼか不思議とイェンスがプロデュース面まで携わっているかのような...すなわち音の強弱/緩急を効かせた妙にプログレスな音の感触を聴き手に与えるのがまた今作の面白い所で、極端な話Enslavedみたいなノルウェイゲンブラック的な音とepicッ!!な勇壮感を放ってるし、中でも#1での儚い系インストパートだったり、イェンスがプロデュースしたKreatorPhantom Antichristを露骨に想起させる#5”Apathetic”だったり、#9”Weight of the End”での癒し系の間奏パートだったりと、つまりこれはもう【Mixing×Mastering≒(実質Producer)】という解釈でイイんじゃね?というお話。

        『DT VS Soilwork』

 まるでCult of LunaVertikalの首謀者が鍵盤奏者であった事と全く同じように、1999年に加入した本作品の首謀者であるマーティン・ブランドストローム。彼によるレトロな音からモダンな音まで、十人十色のインダストリアル/トリップホップ的な音のアレンジ面に力を入れた作風で、それにより過去最高に深みのあるシブカッコイイ音が堪能できる。またイェンスが手がけたクセのないオーガニックな音作りも、その【男の色気】ムンムンの耽美な世界観の形成に一役も二役も買っている。もはやこれまでのようにリフやソロで構成されたソレではなく(しかしギタリストのニクラス・スンディン単身作曲の#5や#7はメタル寄り)、今作は間奏の【ATMS】系インストがメインディッシュと言っても過言じゃあない。だって、#3を筆頭に個人的に好きな曲の全ての作曲にマーティンが関わってるんだよね。よって本作はマーティンのセンスとインスト面の良さが理解できないと駄作に感じると思う。極端な話、ノルウェイ映画『孤島の王』の音楽にビビッとキタ人ならツボるんじゃねーかな的な感覚(イミフ)。ある意味、これこそ究極の【北欧メタル】なんじゃね?って。つまり、過去作とは少しベクトルは違うが、確実に【俺の界隈】【ATMS自治区】に棲む住人の”うなじ”を屠り取るかのような、少なくとも前作よりは奇行種ばりにアヘ顔しながら聴けること間違いなしの一枚。てかDTってこんなにカッコイイバンドだったんだって、素直にそう思ったよね。なんつーか、イェンス兄さんが得意とする音の嗜好範囲=【俺の界隈】にDT側が歩み寄った、それすなわち運命の”引かれ合い”の結果が本作だと確信した。と同時に今年は【イェンスの年】だという事も...。まぁ、なにはともあれ、ここ最近はOpethKATATONIAなどの【プログレッシブ・ヘヴィ】勢に押されっぱなしだった近年のメロデス勢だったが、昨年に突如巻き起こったKATATONIA死の王という【サードインパクト】=【俺の界隈の崩壊】に付け入るような形で、ここにきてメロデス勢との立場が形勢逆転したのが面白い、実に面白い。もっとやれ。それにしても、ソイルといいDTといい(マジでカップリングツアーオナシャス!)、そしてイェンスといい...今ッ!北欧スウェーデンの『働くおっさんがアツいッ!

    「やっぱイェンスってスゲーわ」

 前作のWe Are The Voidといえば、単音のリフ回しやモダンなプロダクション的にもUS叙情派メタルコア逆リスペクトした感じの作風で、やはり6th『Damage Done』以降の7th『Character』や8thFictionらの傑作選と比較すると、どうしても物足りなさを感じた。が、鍵盤奏者のマーティンが加入した中期の『Heaven』を境にゴシック風にモダン化していく流れの中で辿り着いた一つの終着点、その集大成が本作の『Construct』というわけなんだけども、いわゆる”ゴシック”と呼ばれるソレともナニかナニが違うし・・・やっぱ今のDTにしかできないメタルなんだよなぁコレ。結論として、なんかBassが脱退したとかドレッド兄貴がスキンヘッドになった話とかどーでもよくなるぐらいの、捨て曲なしの大傑作。おいらは【DT×イェンス・ボグレン=epicッ!!】すなわち【最高傑作】だと思うけど...それよりも今回は、あの天下のDTを【俺の界隈】という一つの小さな共同体に導いてくれたボグボグ兄さんに対して、ただただ敬意を表したい(約一ヶ月ぶり数十回目)。そして俺たちはあと何回「やっぱイェンスってスゲーわ」と言わなきゃならないんだろうか...と。ちなみに、ボートラが二曲収録されたボックスセットのオルタナ版ジャケの超小型巨人のキモカワイイ感じすき。当然BEST確定。

俺の界隈の再構築...フェーズⅥ...完了

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The Birthday Massacre 『Hide and Seek』 レビュー

Artist The Birthday Massacre
new_The Birthday Massacre

Album 『Hide and Seek』
Hide and Seek

Track List
01. Leaving Tonight
02. Down
03. Play With Fire
04. Need
05. Calling
06. Alibis
07. One Promise
08. In This Moment
09. Cover My Eyes
10. The Long Way Home

カナダはトロントに活動拠点を置く六人組、The Birthday Massacreの約二年ぶり通算五作目となる『Hide and Seek』なんだけど、これまでの曲とは打って変わって至ってシンプルな#1” Leaving Tonight ”で始まり、#2” Down ”ではヌー・メタルっぽいヘヴィなアプローチを垣間見せるものの、全体的に重いギターは控えめでシンセやニカ主体のミドルテンポかつシンプルな曲調が中心となっており、過去作と比べると驚くほどVoチビ嬢の歌メロのフックやポップさに欠け、耳に残らない曲が多いという他ネガティヴな感想しか出てこなかった。前作の4thPins And Needlesや前前作の3rd『Walking With Strangers』の頃のゴス&メルヘンチックな”東京カワイイ三十路ヤンデレJKセカイ”はもう帰ってこないのかと思うと悲しくなった。もはや3rdや4thを作ったのと本当に同一のバンドか?って疑いたくなるほど、今回は単純に”曲が書けていない”んだよなぁ・・・。その中で唯一まともに聴けるのは、3rdが誇るTBM屈指の名曲” Red Stars ”を彷彿とさせる”ああ^~”とかいうメルヘンな”あのキモチ”に通じる#8” In This Moment ”くらい。#7も良いけど、他は”悪い意味”で羊と戯れながら夢心地なセカイへとトリップできる。とかディスってみても、誰もが認める最高傑作『Walking With Strangers』を作ったってだけで十分な仕事はしたから、まぁいっか。とりあえずお疲れ。

Hide & Seek
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Sybreed 『God Is An Automaton』 レビュー

Artist Sybreed
Sybreed

Album 『God Is An Automaton』
God Is An Automaton

Track List
01. Posthuman Manifesto
02. No Wisdom Brings Solace
03. The Line Of Least Resistance
04. Red Nova Ignition
05. God Is An Automaton
07. Downfall Inc.
08. Challenger
09. A Radiant Daybreak
10. Into The Blackest Light
11. Destruction And Bliss

スイスはジュネーブ出身の四人組、Sybreedの約二年半ぶり通算四作目『God Is An Automaton』なんだけど、2009年にリリースした前作の3rdThe Pulse Of Awakeningは、その年の俺的BESTに入っても可笑しくないレベルの(単に入れ忘れただけなんだけど)、それほど俺のツボにハマった傑作だった。で、本作品はその前作みたいな”Fear Factoryのフォロワー”というイメージはかなり薄くなって、そのFF直系のノリノリなインダストリアル/グルーヴ・メタル感が減退した代わりに、メシュガニキライクなマスい数字をガガガガガガと細かく刻むdjentリフを軸にした幾分モダンなサウンドへと変化した、つまり過去最高に”djent”界隈を強く意識した作風となっている。このバンドの大きな特徴であり武器であるVoダンによるV系バリにネッチョリした歌メロのナルシスト度は間違いなく前作のが上だが、しかし今回は中心人物であるドロップ(Gt,Programming)によるキッレキレなリフとバリエーションが増したエレクトロニカとのギトギトした混ざり具合は前作の比じゃないくらい、冷徹なほどに超Cool。つまりダンの歌メロが主導権を握っていた前作とは違い、今回はドロップ主導の作品といった印象。で、リフからモダンなアプローチが伺える#1、グルーヴィなリフで複雑にゴリ押す#2、前作の名曲” Doomsday Party ”直系の歌って踊れるノッリノリなインダストリアルナンバーの#3” The Line Of Least Resistance ”までの頭三曲でツカミはOK。そしてリフリフアンドリフで畳み掛ける#5や#6や#7などの”聴かせる”タイプの曲からは前作とは一線を画した、著しい成長を感じさせる。#8はシングルVerと比べるとドゥンドゥンな勢いがなくなって、全体的にタイトな感じになってる。個人的にはシングルVerのが好きかも。で、約10分ある大作の#11” Destruction And Bliss ”では珍しくGソロを交えながらリフリフアンドリフの連続で緊張感がハンパない。という流れで、あからさまな捨て曲はないし、その完成度は前作以上と言えそう。個人的な趣味嗜好をもって語ると、複雑になり過ぎずあくまでもポップな”ノリ重視”で、緩急を効かせたリズムがクセになる前作的な作風のが好きだが、”djentへの熱い想い”が嫌でも伝わってくる本作の内容も悪くない。つまるところ、ナルシズムを極めた新宿2丁目ライクな前作ほどのインパクトはないし、個人的な趣味嗜好でもヲタ臭い前作のが好きだけども~それでもここまで質の高い曲を豊富に取り揃えてくるあたり、やっぱこの人らスゲーです。Djent嗜好の高い人は間違いなく前作よりも気に入ると思う。

God Is An Automaton
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