Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

tricot

tricot 『3』

Artist tricot
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Album 『3』
20861149174583

Tracklist

02. WABI-SABI
03. よそいき
04. DeDeDe
05. スキマ
06. pork side
07. ポークジンジャー
08. エコー
09. 18,19
10. 南無
11. MUNASAWAGI

「中嶋イッキュウのソロデビューとは一体なんだったのか」

ナレ「その謎を明らかにすべく、我々藤岡探検隊はアマゾン奥地へ向かった!」

ぼく藤岡隊長
new_f1923a5521c1b1e5a8ad3dfca108ca75「おぉ...ここが未開の部族が棲む秘境の地か...ん?あれはなんだ!」


ナレ「突如、我々の目の前に暗闇から何者かが現れた!」


 未開の部族
new_tricot_a-thumb-1200xauto-53972「コレ アゲル」

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ぼく藤岡隊長
new_img_0「なんだこれは・・・無地のケースに『3』の数字が描かれているだけのCDと「2012.11」という日付のような数字が記された青いCDだ」

 未開の部族
new_tricot_a-thumb-1200xauto-53972「コレ キイテ」

ぼく藤岡隊長
new_tanken3-26「よし、まずは青い方のCDから聞いてみよう」


青いCD「私じゃダメなの?もう好きじゃないの?


ぼく藤岡隊長
new_f1923a5521c1b1e5a8ad3dfca108ca75「林抱いて///」

 未開の部族
new_tricot_a-thumb-1200xauto-53972「『サン』 モ キイテ」

ぼく藤岡隊長
new_img_0「こ、これは!もしやトリコットの新しいアルバムじゃないか!?おい!手抜きすんなイッキュウゥゥゥウウ!!メンヘラなれーーーーーーーーー!!」

イッキュウ中嶋
new_tricot_a-thumb-1200xauto-53972「かかってこいやああああああああああ!!」

ぼく藤岡隊長
new_tanken3-26「Just Bring It!!Just Bring It!!」

イッキュウ中嶋
new_tricot_a-thumb-1200xauto-53972「Just Bring It!!Just Bring It!!」


初めてこの無印のケースに「3」という数字が書いてあるだけの、歌詞カードも入ってない「シンプルイズザベストスタイル」のCDを目にした時、僕は中学生の頃に友達から借りた様々なアーティストの音源が詰まった無印の青いCDを思い出した。これはトリコットのメンバーや僕と同世代の「今ギリギリ20代」の人なら共感してもらえるような話で、今から約15年前、当時の中学もしくは高校時代って「音楽をCDに焼ける奴」=「神」みたいな存在で、そもそも「CDに焼く」という言葉も今では死語になってる気もするし、その「CDに焼く」という行為が違法行為(グレーゾーン?)だなんてのは、昨今の「ストリーミング時代」を前にしたらクソどーでもいいただの思い出話でしかなかった。僕が中学生の頃に友達から借りた上記の青いCD(現物)には、(2002年)当時流行っていたJanne Da ArcL'Arc~en~CielなどのV系ロックをはじめ、モンパチから種TM西川兄貴、ブリグリやBOAなどのJ-POPの音源が詰め込まれていて、特にその中に収録されていたJanne Da Arcのバラード”DOLLS”を初めて聴いた時は、体に稲妻のような衝撃が走ったのを今でも憶えている。それ以来、僕はJanne Da Arcの虜となり、CDは勿論のこと大阪城ホールやSSAのライブDVDを買い占めた。何を隠そう、このトリコットの3rdアルバム『3』は、中学生の頃に無印の青いCDを介してJanne Da Arcと運命的な出会いを果たし、そして僕のその後の音楽的な嗜好を決定づけたように、この『3』を聴いた今の中高校生のその後の人生に多大な影響を与えるであろう、邦楽界の歴史に名を残す名盤なのである。

ここ最近のトリコットといえば、昨年に『KABUKKAKE EP』を発表するやいなや、フロントマンのイッキュウ中嶋がソロ活動を始めたり、それこそ昨今の「洗脳ブーム」に乗っかってじゃないけど、とにかく最近のイッキュウ中嶋って「中嶋ホームオブハートイッキュウ」に改名すんじゃねーかってくらい、なんか悪い男にそそのかされて急に坊主頭にして「出家します」とか言い出しそうな、そんな戸川純リスペクトな典型的な「勘違い女」みたいな危うい雰囲気あって、終いにはゲス野郎のプロデュースで芸人の小籔野性爆弾くうちゃんとバンド結成して俄然「勘違い女」っぷりに拍車をかけ、今やライブツアーの箱も縮小して解散間際の集金ツアーみたいな典型的な落ち目バンドみたいな事やってて、トリコットがそんなハンパなことやってる間に、フォロワーの「右斜め45度女」こと率いるポルカドットスティングレイにも人気でも動員でもブチ抜かれる醜態を晒していて、傍から見てると「おいおいトリコット大丈夫かよ」みたいな、「ソロ活動は自由だけどバンドには迷惑かけんなや」とちょっと心配になるくらい、まぁ、それくらいここ最近のトリコットを取り巻く状況は、こんなオモンナイバンド見たことないってくらい、まさしく「オワコンバンド」の名に相応しい状況まで追い込まれていた。もうこの際、イッキュウ中嶋こと顔面朝勃ち女くうちゃんと一緒に『ドキュメンタル』に参加して100万円奪われとけやと。つうか、なんやねん顔面朝勃ち女て、自分の真上に発射して自分の顔にBUKKAKEんのかよ。キモすぎだろ。

2015年作の2ndアルバム『A N D』では、某BOBO氏をはじめ複数のドラマーの協力を得て制作され、昨年の『KABUKKAKE EP』では、ドラム・オーディションを開催して選出された5人のドラマーを起用した楽曲が話題となったが、実は自分もそのドラムオーディションに応募して、その結果一次選考で落選したことを今でも根に持っていて、何故なら僕がこの度のドラム・オーディションで選んだ曲がX JAPAN”ART OF LIFE”という、いわゆる(Radio Edit)ではない方の29分ジャストの方の完全版で、そしてYOSHIKIの「かかってこいやー!」からの「ヘドバンは良くない」からのアテフリプレイからドラムセット破壊まで、ライブ作品の『Art of life live』を忠実に完全再現したビデオを撮って応募したわけ。なのに一次選考で落選とか本当にショックだったし、もうトリコット聴くのやめようかと思ったほどで、少なくとも「あの時点」ではまだ僕がトリコットの三代目ドラマーとしての人生を歩んでいた「if(もしも)」の世界線が存在していたわけ。まぁ、全部ウソだけど。最終的にサポート・ドラマーに選ばれ、今回の『3』に収録された新曲を叩いているのは、ドラムオーディションを勝ち抜いた5人の内の一人である吉田雄介氏で、なんか結局安牌な結果になったというか、またしても一番面白みのない結果になって、こんな結果ならガチで僕が”ART OF LIFE”の完全版アテフリした方が面白かったわ。もっと言えば、BAND-MAIDがメジャーデビューする前にドラマーのを引き抜いてれば今頃トリコットは天下取ってたに違いない。なぜかと言うと、僕が今年の初めにBAND-MAIDのMVでのドラムプレイを見た時、以前までトリコットのサポート・ドラマーとして活躍していた”みよさん”こと山口美代子さんの叩き方とソックリな事に、ボーカルの彩ちゃんに一目惚れするよりもまず一番先にそこに驚いて、もしや親子関係あるいは師弟関係でもあるのかと一瞬勘ぐったくらい。それは行き過ぎた冗談にしても、でもが一度でいいからトリコットでドラム叩く姿を見たいって人は間違いなく僕以外にも存在するハズ。とにかく、そういった面でも、今のトリコットを取り巻く状況は「オモンナイ」の一言でしかなかった。



それはそうと、この『3』の幕開けを飾る”TOKYO VAMPIRE HOTEL”がOPテーマに起用された、園子温監督のamazonオリジナルドラマ『東京ヴァンパイアホテル』を観たのだけど、毎回OPの入り方がサイコーにカッコ良くてかなり扱いは良かった。ちなみに主題歌はMIYAVI。で、一話の初っ端からしょこたんの激しい銃乱射からの血ドバー!に始まって、謎の筒井康隆ネタから、映画『ムカデ人間』でお馴染みの俳優北村昭博や某グラドル、そして園作品でも毎度お馴染みとなった監督の嫁NTR要素とか小ネタも多いし、そして見せ場となる主演の満島ひかり(弟)と夏帆のアクションシーンは勿論のこと、おっぱいの大きいヒロイン役の女優誰かな?と思って見たら、映画『アンチポルノ』の主演でヌードも披露した(例の当選したポスターでもお馴染みの)冨手麻妙とかいう女優らしく、作中で一番体を張った演技を見せているが、その役者陣の中でも特にMVP級の活躍を見せているのが安達祐実で、さすがレジェンド子役女優だなと。それと、物語終盤に出てくるアカリ役の森七菜は今後要注目の新人女優だと思う。とにかく、レビュー自体はボロクソだけれど、これまでの園子温作品が好きならそのブッ飛んだエログロな世界観だけでも十分視聴継続できるし、確かに3話以降ホテル内の話になると急にテンポが悪くなるのは監督のいつものクセというか、そもそもテンポよくできる監督だったら4時間の映画なんて撮らねぇし、そこはご愛嬌としか。話としては終盤の展開の方が面白いかな。ちなみに、本作は既に映画版として編集されたモノが海外で上映されており、ちなみに名古屋県は豊橋市で撮影されたシーンも収録されている。

そんな『東京ヴァンパイアホテル』の世界観が堪能できる歌詞もポイントなトリコット”TOKYO VAMPIRE HOTEL”は、幕開けの疾走感触れるドラムとソリッドなリフから1stアルバム『T H E』”POOL”を彷彿させる、それこそ”タラッタラッタ”の歌詞にある「初期衝動を忘れたくないのに 古くなる事は止められないらしい」という、初期トリコットの問いかけに対する「答え」のような粗暴で荒々しい獣性むき出しの衝動性を垣間見せ、そして初期の9mm Parabellum Bullet的な、すなわちカオティック/ポスト・ハードコア然とした破天荒かつ激情的なサウンドを繰り広げていく。このトリコット節全開の音作りとサウンドから分かるのは、「This is tricot」すなわち「tricot is Back」を予感させると同時に、その中でボーカルのイッキュウ中嶋は2ndアルバム『A N D』で培った「ポップ」なセンスを巧みに昇華し、それこそ「おいおいペギーズじゃねぇんだから無理すんなBBA」とツッコミたくなるくらい、イマドキのガールズバンドで歌ってそうなくらい(顔面朝勃ち女らしからぬ)過去最高にポップな声色を織り交ぜながら、更に進化した多彩なボーカルワークを披露している。

それから間髪入れず始まる#2”WABI-SABI”は、1stアルバム『T H E』への回帰が見受けられた”TOKYO VAMPIRE HOTEL”と対になるような、今度は2ndアルバム『A N D』的なボーカルとコーラス主体に、しかしトリコットらしさに溢れた変則的なリズムで緩急を織り交ぜながら展開する曲で、この頭の2曲をワンセットみたいな形で聴かせる。その”トリコットらしさ”に溢れた幕開けから一転して、今作の象徴するような#3”よそいき”から導き出される言葉はただ一つ、それが「自由」だ。この曲はオルタナ然としたカッティング主体に展開し、イッキュウ中嶋の「イェイイェイ フッフー アーハー イエーイ」という軽快なボーカルワーク、そして2番目からはまさかの吉田美和がゲスト参加と思いきやリード・ギターキダ モティフォの歌とヒロミ・ヒロヒロの歌を織り交ぜた「トリプルボーカル」をブッ込んでくるほどの「自由さ」を発揮する。確かに、こう見ると確かに今作は「自由」っちゃ「自由」だが、しかしこれを「自由」という一言で片付けてしまったら、これまでのトリコットがやってきたことを全否定するような気もして、今作を「自由」という一言で片付けるにはあまりにも安易すぎないかと、僕が思うに、これは「自由」であること、それ以上に「自然」であると。

確かに、トリコットは初期衝動全開の『T H E』の変拍子だらけの音楽性が高く評価された。その反面、続く『A N D』では変拍子はただのギミックに過ぎないとばかり、そしてフロントマンであるイッキュウ中嶋の「#椎名林檎の後継者なの私だ」アピールを拗らせた、つまりイッキュウ中嶋が「ワンマンバンド化」を目論んだ、「アタシめっちゃ歌えるやん!」と勘違いを拗らせた「ただのJ-Pop」と各方面から批判された。つまり、僕が『A N D』のレビューで「こういうバンドこそメジャー行ったら面白い」と書いたことは、あながち間違いじゃあなくて、それくらいサブカルクソ女系のJ-Pop臭がハンパないアルバムだったのも事実で、それは一作目が高く評価されたバンドにありがちな「二作目のジンクス」みたいな側面もあって、その「脱変拍子バンド」を図った前作が批判されて日和った結果、この『3』では『T H E』『A N D』の中間みたいな、ロックバンドにありがちなクソ典型的な音楽遍歴を辿っている。「変拍子はただのギミックに過ぎない」のは、ある意味前作と何一つ変わっちゃあいなくて、その変拍子に囚われない「いい意味」でこの『3』でも踏襲している。つまり、変拍子祭りの『T H E』と脱変拍子の『A N D』で培ってきた基本的なことを忠実に守り、それを素直に表現しているという意味ではまさに「自由」と言える。

この『3』では、オルタナだマスロックだなんだ、他バンドからの影響だなんだ以前に、それ以上にトリコットなりに「普遍的なロック」を貫き通している。それこそ『T H E』『A N D』の間に生じた「意図的」な「変化」ではなく、この『3』では特定のジャンルや特定の何かを「意図的」にやろうとした気配はまるでなくて、もはや身体に染みついた「変拍子」という名の「意図的」でない「リズム」が「自然」に溶け込んでいくように、端的に言ってスタジオセッションで起こる「インプロヴィゼーション」の延長線上にある、生々しいオーガニックなトリコットなりのロックンロールを、すなわち『トリコロール 顔面朝勃ち女の章』を極めて自然体で鳴らしている。メンバー自身が、真正面からトリコットの音楽と向き合っている。これはもう、いわゆるメシュガーが「メシュガー」というジャンルなら、このトリコットは「トリコット」というジャンルだ。

この『3』を野球の球種で例えるなら、『T H E』でド真ん中のストレート、『A N D』で緩い変化球を投げてきたトリコットが、今度は「ストレート」でもあり「変化級」でもある「ツーシーム」を投げてきている。そう、「ストレート」だと思って打ちに(解釈しに)いったら手前で微妙に「変化」して、バットの根元に当たってバットがへし折れるあの「ツーシーム」だ。どうりで打てないわけだ。「ストレート」だと解釈して打ちにいってはどん詰まり、はたまた「変化球」だと予測して打ちにいっても綺麗に空振りしちゃうわけだ。何故なら、ストレートでも変化球でもそのどちらでもないのが「ツーシーム」=『3』だからだ。だから今のトリコットに野球で勝てるバンドっていないと思う。

前作の”E”を聴いた時は「デッ デッデッデーーーーーンwwwwwwwww」みたいなノリで、メタリカのマスパペでも始まるのかと思ったけど違って、今回は”DeDeDe”というタイトルで今度こそはガチでメタリカのマスパペカバーきたか!と思って聴いてみたけど違った。普通にオシャンティなジャズだった。中盤のハイライトを飾る「イー、アール、サン、スー」な#7”ポークジンジャー”では、『T H E』”おちゃんせんすぅす”を彷彿させるオリエンタルなチャイニーズ感を醸し出し、そのタイトルどおりきのこ帝国を彷彿させる白昼夢を彷徨うかのような幻想的なギターのリフレインが響き渡る#8”エコー”、キレッキレの転調や変拍子を巧みに織り交ぜながらオルタナとプログレの狭間を行き来しつつ、Misery Signals顔負けの叙情派ニュースクールハードコア然としたギターをフィーチャーした#9”18,19”ナムナムナムナムてホンマに出家しよるやんこいつってツッコンだ#10”南無”は、ふと仕事中に無限ループしてクソ迷惑だったのを思い出した。そして『KABUKKAKE EP』に収録された、最初期トリコットのリフ回しから”99.974℃”ばりの転調をキメる#12”節約家”まで、「アンチポップ」あるいは「アンチメジャー」の精神に溢れた、そして#3や#9をはじめ『KABUKKAKE EP』でも垣間見せたソングライティング面での成長、その確かな作曲能力に裏打ちされたトリコロールをぶっ放している。


ここまで書いたこと全部間違ってるし全部ゴミなんで忘れてもらっていいです。この『3』を発売日に買ってから今まで、頭に浮かんだイメージが定まらない上に全然まとまらなくて、頭が破裂しそうなくらいグチャグチャになりながらも、いざ書いてみてもやっぱりリズム感のないゴミ文章にしかならなかったからゴミ。確かに、この『3』でやってることはもの凄く「シンプル」で、しかし「シンプル」故の難しさみたいな所もあって、それは「普通」でいることの難しさでもあって、その音楽的な内面やガワの面では引っかかりがなくて俄然「シンプル」なのに、どこか別のところで妙な引っかかりを感じている自分も確かに存在して、事実このアルバムを初めて聴いた時は「気づいたら終わってた」みたいな感想しか出てこなくて、こう書くとあまり良いイメージを持たれないかもしれないが、逆にそれくらい初めて聴くのに異様に耳に馴染む感覚っつーのかな、実はその感覚こそこのアルバムの一番大事な部分のような気もして、しかしそれでも「核心的」な部分がまるで見えてこなくて、何だかすごく曖昧で、しかしこの言いようのない得体の知れない、恐ろしいナニカが潜んでいるような不気味な雰囲気に飲み込まれそうで。ここまで僕を悩ませたのは、全ては顔面朝勃ち女のメンヘラクソ女みたいな長文ブログ『シンプルがベストだと思う理由』を読んでしまったからで、特にこのブログの「CDが売れない時代」のくだりに引っかかって、何故なら僕は過去にフィジカルとデジタルの境界線に関するCDが売れない時代の話のくだりで、「椎名林檎よりもトリコットのCDを買って応援してやってほしい」と書いた憶えがあって、だからこのブログの内容を見てスゲー考えてんなこいつって思ったし、その流れで急にX JAPANネタぶっ込んできてクソ笑ったし、最終的に「自主レーベルでやりたいことを(自由に)やれてる」と「考え方をシンプルにしたかった」という話を聞いて、またしても僕は過去に「トリコットみたいなバンドこそメジャー行ったほうが面白くなりそう」みたいな事を書いてて、要するにこれらのイッキュウ中嶋の言葉は、自分が「トリコットの事を何も知らないジョン・スノウ」だったと、いや「知ろうともしなかったクソニワカ」だったと気付かされたし、このブログの内容に強く共感してしまった僕は、ヘラりながらも一つの答えにたどり着いた。それが、この『3』トリコットなりの「(実質)メジャーデビュー作」であるということ。

『3』=

この『3』は三枚目の『3』でもあり、三人組の『3』でもある。そして『3』という数字は、キリスト教にとって「三位一体」を意味する奥義であり、キリスト教にとって「神の世界」を表す聖なる数字でもある。この意味に気づいた時、この『3』に潜む「得体の知れないナニカ」を目の当たりにし、そしてトンデモナイ領域にたどり着いてしまったのではと、我々藤岡探検隊はただただ「恐怖」した。これまでのアルバムとは一線をがした、この『3』からにじみ出るような得体の知れないものこそ、全知全能の『神』そのものだったんだ。僕は、この『3』という「神の世界」の中でキリストと対面していたんだ。我々はその「恐怖」を前に体が硬直し、今更もう引き返せなかった。我々は全知全能の『神』と対峙した瞬間、もはや「ツーシーム」だとか「神降ろし」だとかそんなものはどうでもよくなっていた。僕は勇気を振り絞って最後の”メロンソーダ”を聴いた。すると涙が溢れ出して止まらなかったんだ。



この『3』は、今月いっぱいでバンドを卒業する佐藤千明と、今後は『3』ピースで活動していくことを宣言した、盟友赤い公園に対するトリコットなりのエールにしか聴こえなかった。初めてこの『3』を聴いた時から、特にアルバムの最後を飾るJ-POPナンバーの”メロンソーダ”がナニカを示唆しているようにしか聴こえなかった。その数カ月後、まるで『3』という数字が赤い公園の未来を暗示するように佐藤千明の脱退が公表されてから、改めてこの”メロンソーダ”を聴いたらもう涙が止まらなかった。確かに、この”メロンソーダ”イッキュウ中嶋の(顔面朝勃ち女らしからぬ)一際ポップでセンチメンタルな歌声をフィーチャーした、「ただのJ-POP」に聴こえるかもしれない。しかし僕には、決して「ただのJ-POP」には聴こえなかったんだ。今までずっと悩んできた全ての答えがこの”メロンソーダ”に詰まってるんじゃあないかって。皮肉にも、早々にメジャーデビューして「最悪の結末」を迎えた赤い公園とは逆に、「トリコットもメジャーいけ」という周囲の何者の声にも一切惑わされず、自身の音楽理念を信じ、それを一貫して貫き通してきたトリコットというバンドの生き様が込められた、そして「インディーズ」に足をつけながら「もしトリコットがメジャデビューしたら」という高度な「if(もしも)」を、この『3』で実現させている。これは赤い公園”サイダー”に対する”メロンソーダ”であり、赤い公園『猛烈リトミック』に対する『サン』である。最後にトリコットが示したのは、「インディーズ」にいながらも「メジャー」を超えることができるという力強い意志だ。それこそ赤い公園の津野米咲が掲げる”じぇいぽっぱー”としての「意志」を受け継ぐようなJ-POPでアルバムの最後を締めるあたり、これが「トリコットなりのJ-POP」であり、これが「トリコットなりのメジャデビューアルバム」だと、まさにマスロック界からJ-POP界へ殴り込みをかけるような歴史的名盤である。この『3』に込められた今のトリコットの生き様を見せられて、津野米咲は一体何を、そして佐藤千明は一体何を思う?

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ここまでの話は全部ゴミだからどうでもよくて、結局のところ僕がトリコットに伝えたいことはただ一つで、それはイギリスで開催されるArcTanGent FestivalTesseracTと共演した暁に、今度は是非ともTesseracTと一緒に日本でツーマンやってほしいということ。そもそも、このそうそうたるメンツの中に日本のバンドがいること自体相当凄いことで、つまり何食わぬ顔でこのメンツに名を連ねているBorisスゴい。事実、あのTesseracTを日本に呼べる、あるいは対バンできるバンドってトリコットしか他に存在しないと思うし。勿論、このTesseracT(テッセラクティー)TricoT(トリコッティー)の引かれ合いは、2ndアルバム『A N D』の中でTricoTが垣間見せたPost-Progressiveのセンス、その証明に他ならなくて、この『3』TricoTがますます世界的なバンドへと飛び立っていく未来を暗示するかのような一枚といえる。

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tricot
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tricotのイッキュウ中嶋がソロデビュー始動!

かつお

ぼくかつお「お~い中嶋~!野球しようぜ~!ついでにヒロミ・ヒロヒロソロデビューしようぜ~!」

音楽メディア「tricotのメンバーがソロ活動開始!」

ぼくかつお「おっ、遂にヒロミ・ヒロヒロソロデビューキターーー!?」

音楽メディア「中嶋イッキュウがソロデビュー!」

ぼくかつお「ファッ!?」

イッキュウ中嶋「このあと3時半からユーストやります」

ぼくかつお「一体どこに向かってんだコイツ・・・」

イッキュウ中嶋「デビュー曲のMVアップしました」

ぼくかつお「しゃあない、聴いてみるか・・・(ポチ)」




ぼくかつお「イッキュウ中嶋が川本真琴、椎名林檎みたいなサブカルクソ女化してるやん!」

ぼくかつお「でもちょっと待てよ?冷静に聴いてみると思いのほかイケるんじゃあないか・・・?」


転載

今年に入って『KABUKI EP』を発表したばかりの爆裂ガールズトリオtricot、そのギター/ボーカルのイッキュウ中嶋がソロ活動を開始した。今年に入ってからというもの、遺作となった『★』をリリースしたデヴィッド・ボウイプリンス、そして新作の『Love, Fear and the Time Machine』で漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の世界に入門してきたRiversideのギタリストピョートルが相次いで亡くなり、個人的にヘラって意気消沈してたところに、たまたまイッキュウ中嶋のブログを覗いてみたら、新年の挨拶に「磯野、野球しようぜ」とかいう文字が入ったクソコラ画像みたいな上記の写真を発見して、それが自分が作ったカツオのクソコラ画像に対する回答という名の私信に感じて、なんかちょっと元気が出たというか、ちょっと笑わせてもらったナニがある。

話を戻して、イッキュウ中嶋のソロデビュー曲的なナニかについてなんだけど、まずはこのMV、ザックリと言ってしまえば「イッキュウ中嶋が真夜中の東京を歩きながら歌う」という至ってシンプルなMVで、そういえばきのこ帝国”クロノスタシス”がこんなMV撮ってたなーとか思いつつ、唯一違うのはきのこ帝国の佐藤千亜妃はソロ活動みたいな事はしてるが、ソロデビューは(まだ)していないという点か。その格好も歌舞伎町にある場末のスナックの姉チャンがへべれけになって、深夜の街をふらつく酔っぱらいにしかみえなくてウケるんだけど、というより、これはもうイッキュウなりに椎名林檎の”歌舞伎町の女”を表現したMVだ。で、そんなことより肝心の曲はどうなの?っつー話で。

この曲のタイトルは”sweet sweat sweets”、その曲調は端的にいうと初期の椎名林檎リスペクトな、それこそMVのコンセプトとも言える”歌舞伎町の女”の世界観を経由したオルタナ風のJ-POPで、本家のtricotとは一線をがした、いわゆる”歌モノ”を披露している。言わずもがな、イッキュウ中嶋の歌声や歌唱法には林檎や川本真琴ほど人を惹きつけるカリスマ性やサブカルクソ女界を牽引する”アイコン”としての魅力はない。そもそも、イッキュウって「tricotの中嶋イッキュウ」だからここまで注目されているキライもあって、逆にそのイッキュウ中嶋がバンドから離れて一体ナニを表現しようというのか、その一人の表現者としての第一歩がこの曲なんだろう。

ソロプロジェクトといえば、あのDIR EN GREYですらボーカルの京がsukekiyoやったりしてるわけで、ソロ活動自体別に珍しくもなんともない出来事なのだ。当然、フアンの中には「(tricotがイケイケの今なのに)時期早尚なんじゃあないか?」、つまりソロ活動によって本家のトリコが蔑ろになってしまうんじゃあないか?と不安を憶える人も居るだろう。しかし、それについては既にイッキュウ中嶋が「TRicotSKISKIだから無問題」的な声明を発表しているので、そこは安心していいハズ。むしろ、私はむしろ逆で、これからソロで経験する事が本家のトリコにどのような影響を、どのような相乗効果を生み落とすのか、今からワクワクしんがら前向きに捉えるべきだろう。トリコでは見れない、イッキュウ中嶋の新しい才能、そして様々なアーティストとのコラボレーションに期待したい。

本当に面白いのは、昨年にきのこ帝国の佐藤千亜妃が新作の『猫とアレルギー』の中で「#椎名林檎の後継者なの私だ」宣言をしたこと、それに対して「ちょっと待った!」をかけるの如し、イッキュウ中嶋が「#いやいや椎名林檎の後継者なの私だ」をやってのける展開は普通に面白すぎる。

【祝】Apple Musicサービス開始!

2015年6月30日、日本では7月1日、遂にApple Musicのサンビスが開始された。そこには、新しい音楽の未来が広がっていた。

さて、近頃はゴネ得ババアもといアメリカの歌姫テイラー・スウィフトと収益についてアツいプロレスを繰り広げていたApple Musicさんだが、この日本でも何事もなく無事にサンビスが開始されたということで、さっそくApple Musicを使ってみた。まずApple Musicを利用するには、初めにクレカの登録もしくはitunesの残高が980円以上ある人しか利用できないという若干ハードルを設けており、サンビス開始から三ヶ月間無料なのにも関わらずバリバリ課金させる前提のApple Musicさんだが、まぁ、それは仕方がないとして、とりあえずどんな音楽が配信されてるのか、一番に気になる所だ。手始めに当ブログでもお馴染みのスティーヴン・ウィルソンANATHEMA率いるPost-Progressive勢をチェックした結果、当然のように最新作以外のほぼ全アルバム配信されてて素直に驚いたというか、「海外の人はこんなバケモンチートツールを数年前から日常的に使ってたのか・・・」みたいな、なんかスゲー時代というか世界に取り残された感あったし、それこそ「音楽界の夜明けぜよ...」的な坂本龍馬もビックリの衝撃を受けた。でもなにか足りないことに気づいた、ANATHEMAがソニー傘下のMusic for Nationsからリリースした『Judgement』『A Fine Day to Exit』『A Natural Disaster』、通称Fine Days 1999 - 2004だけピンポイントで配信されてない!ソニー許すまじ!

JDAとABCのトップソングに連なる月光花とイエスを見たyasu→「俺たちはバラードバンドじゃない!」

勿論、洋楽はほぼほぼ揃ってる。それなら邦楽およびV系界隈はどうか調べてみた。まず驚いたのは、Janne Da ArcAcid Black Cherryがほぼ全アルバム、ABCに至ってはカバーアルバムまで配信されてたのは予想外だった。Janne Da Arcはまだしも、というかJDAはエイベが仕掛けた国産定額制ストリーミングサービスAWAの広告塔になってたから、てっきりAWA独占かと思ってた。それよりも驚いたのはABCの方だ。イメージ的に、yasuってこの手のサンビスにどちらかと言えば否定的な人間だと思ってたから、余計に驚いたというか、やっぱJanne Da Arcyasuって本当にリスペクトできる存在だなって、考えが改まった。しかもka-yuのソロプロジェクトであるDAMIJAWkiyoのソロ・アルバムまで配信されてるってんだから、ジャンヌメンバーには本当に頭が上がらない。だってさ、腐っても一応は海外でも活動しているDIR EN GREYXなんかは一切配信されていないし、やっぱ俺の中でDIR EN GREYJanne Da Arcを超えることはないなって、この出来事からも再認識した次第だ。正直、Xに至ってはヨシキがツイッターで「俺たちは世界で人気だぜ!」みたいなハッタリかましといて、こういう音楽シーンの動きには全く疎いから俄然日頃の発言に説得力が生まれないというか、しかーし、X JAPANの約20年ぶりとなる新作の発表コメントに→YOSHIKI「今後音楽がストリーミングに移行していく中、なぜフルアルバムが必要なのかと考え...」とあって、これから日本にも『大ストリーミング時代』がやって来ることをきちんと理解してるみたいだから許した。ついでにX JAPAN主宰の『Xフェス』『救世主復活』させたらもっと許す。とは言え、楽曲を配信するor配信しないなんてのは所属レーベルの方針だってのは百も承知だし、配信しているアーティストが偉いだとか配信してないアーティストがダメとかの話ではないけど、それでもやっぱり配信してないアーティストってちょっとダサいと思う。皮肉なもんで、活動休止状態のJanne Da Arcが定額制に積極的な未来志向を持ったバンドで、今現在活動中のDIR EN GREYが旧来志向であるという逆転現象は何とも皮肉な面白さしかない。というか、むしろV系みたいなバンギャ主導のニッチな界隈にこそ、定額制ストリーミングを積極的に使ってパンピーを引っ張って来るべき、そういう時代だと思うんだけど。ともあれ、やっぱりJanne Da Arcがナンバーワン!林LOVE!


もう一つ気になったのは→「CDはもうダメでしょ」の名言で知られる椎名林檎の動向で、それが物の見事に配信してなくて正直「ん?」ってなった。まさかあんな発言しといて配信なしとか→「なに?日出処のジャケみたいにテイラー・スウィフトごっこでもしてんの?lol」って、あの発言からこの動きはちょっと説得力に欠けるなって、ちょっと皮肉交じりに小言を言いたくなった。とは言え、何度も言うけど配信するしないはアーティストの意向というより各レーベルの方針でしかなくて、実際に大手のソニーはApple Musicに楽曲提供しないことを以前から表明していて、事実ソニー系列のねごとは一曲も配信されていなかった(LINE MUSIC独占?)。しかし近い世代のtricot赤い公園tricotに至ってはシングルを含め(つまりヒロミ・ヒロヒロ作曲のダイバーまで!)最新作やEP含む全アルバム配信していてサスガだなと関心した。意外だったのは相対性理論が全アルバム配信してた事(さすが俺たちのえつこ!LOVEズキュウウウン!!)。で、今年メジャー移籍組のShiggy Jr.きのこ帝国はメジャー移籍後の最新シングルのみ配信されている所を見るに、やっぱり以前まで所属していた各レーベルに大きな権限があるのだと理解できる。最も関心したのは、tricotに至ってはいち早くApple Musicを利用したライブの宣伝をツイッターに投下していて、それは「今なら無料だから予習してライブに来てね」という趣旨の話だ。個人的にタイムリーな話になるんだが、おいら、今年に入ってtricotのワンマンライブを「音源の予習ができなかったから」という理由でチケを発券したにも関わらず行かなかった、という苦い経験がある。つまり、もしApple Musicのサンビス開始があと数カ月早まっていたなら、このようにApple Musicで音源を予習してtricotのワンマンを観に行ったという、そんな"もう一つの未来"もあったかもしれないわけだ。しかし、このApple Musicの登場によって、もう二度と僕のような過ちを犯す人はまず大幅に軽減されるだろうし、CDは買わないけどApple Music含む定額制音楽サンビスで音源を聴いて、そして気に入ったからライブへ足を運ぶ(運んでみよう)とする、この【CD→ライブ】という一連の流れこそ新時代の音楽体験、この【CD→ライブ】への移行こそ今後の主流となってくるのではないか?というお話。というより、このやり方が新時代を迎えた日本の音楽シーンで、バンドおよびアーティストが生き残っていく唯一の方法なんじゃあないかって。これも皮肉なもんで、椎名林檎の影響を受けた赤い公園tricotが常に邦楽界の最先端を歩んできた椎名林檎を追い抜いて、既に定額制音楽サービスを駆使した最先端の音楽活動を始めている、この逆転現象は皮肉と面白さしかない。だから今の若い子やキッズは、椎名林檎ねごとよりも、tricot赤い公園のライブに、それこそ上記ツイートのライブに率先して行ってやって欲しい。そして、他でもないこいつらが新時代の音楽シーンに生きる最先端のバンドだって、そう信じてサポートしてやって欲しい。さすれば君は、晴れて俺たちペリー提督率いる黒船団の新たな一員として仲間入りを果たすだろう。まぁ、それは冗談として→そんな事よりテメーらApple Musicヒロミ・ヒロヒロ”ダイバー”を聴いて萌死ね!

おいら、『創作の価値』なんて小難しい話ができるほど頭が良くないので、その辺の議論は知識人に任せます。一つ要望を挙げるとすれば、プレイリスト機能を使って『◯◯の曲で打線組んだ』シリーズ作りたいんで、プレイリストをブログに埋め込みできるようにして欲しい。ともあれ、これからは配信していないアーティスト=時代遅れのダサいアーティストみたいな角印を押されかねない時代になってくるんじゃあないかって。だから今の林檎、ちょっとダセーなw そしてソニー、やっぱりダセーなw

【5/18】 赤い公園 『マンマンツアー 2015 初夏 ~迫る!初っ夏ー!』@名古屋CLUB QUATTRO

マンマンツアー 2015 初夏 ~迫る!初っ夏ー!

そろそろ巷で赤い公園は津野米咲が亀田誠治とつるんで"椎名林檎ごっこ"し始めてから終わった」という声が聞こえてきそうな、そんな赤い公園の約半年ぶりとなるマンマンツアー『マンマンツアー 2015 初夏 ~迫る!初っ夏ー!』を名古屋クワトロで観てきた。

まさか、昨年の歴史的名盤猛烈リトミックをリリースして以降、今年に入って新曲も発表されぬままツアーに突入するとは思っても見なくて、月曜パーソナリティを務めたANN0も俺たちの池田智子に追いやられるような形で降板したりと、「こいつらマジで解散すんじゃネーの?」みたいな雰囲気すらあって、むしろ今解散したらガールズ・ロック界のちょとしたレジェンドになれそうだし、万が一解散するならドラマーのうたこすtricotに明け渡してくれれば万々歳だよなって。まぁ、それは冗談として→とにかく今年の赤い公園は、あの『猛烈リトミック』を作った赤い公園とはまるで別人のようなニートっぷりを見せつけていた。そんな沈黙期間が続く中、突如発表された今回のツアーというわけで、一言でツアーと言ってみても、先述のとおり新曲を発表したわけでもないし、つまり「一体ナニを目的としたライブなのか?」が甚だ疑問な所で、自分自身なんでチケット取ったんだろう・・・って、チケを発券してからふと思ったりした。むしろ逆に、予想できないからこそ面白いことやってくれるんじゃあないか?と前向きに考えられなくもなくて、そんなドキドキ・ワクワク感をもってライブ会場へと向かった。

まず前回のツアーとは違って、今回のツアーは7時半開演とのことで、これは素直にありがたい(でも500円値上がりしてる)。で、自分は開演15分前に入場したのだけど、すると前回の公演と比べると明らかに客入りが悪い事に気づく。まさかこのままフロアの中央がスッカスカのまま開演するわけないよな?という心配を他所に、ちょっと寂しい客入りのままメンバーが登場。気になるオープニングを飾ったのは、なんと意外や意外、フロントマン佐藤千明をはじめバンドのエモーションが暴発する名曲”ふやける”で、本来ならばライブ終盤のハイライトを飾る場面で演奏するこの曲を一発目に持ってくる所からして、このライブは「そういう(通常の)ライブじゃないですよ」というメッセージを暗に、佐藤千明津野米咲によるツイン・ギターが解き放つケタタマシイ轟音に乗せて会場のフアンに肌で伝える。そのまま佐藤千明はギターを抱えながら、その流れで”サイダー”を披露する。三曲目は恐らく最初期の曲だと思う。それ以降も、いわゆる白盤から”血の巡り””ナンバーシックス””何を言う”を、いわゆる黒盤からは定番の”塊”や”透明”を、1stアルバムからは”交信””のぞき穴”、そして定番曲の”今更”を披露していく。前回は猛烈リトミックに伴うツアーで、当然アルバム曲が中心のセトリだったから、逆に今回のセトリは初期の曲で固めてくるかと思いきや、なんだかんだ終わってみると『猛烈リトミック』からは計8曲も披露していて、あらためて『猛烈リトミック』の曲が持つ柔軟性、その完成度の高さに唸らされた。中でも”108”の課題だった"タイト感"を意識的に合わせていた印象。

このように、一発目から”ふやける”という”まさか”の展開をはじめ、今回のセトリからも分かるように、初期中心のセトリで古参フアンにサービスするというわけでもなくて、それではこのライブの目的、目玉って一体ナニ?っつー話で、その問に対する答えはツアータイトルの『初っ夏ー!』が大きな鍵を握っている。新旧の曲を織り交ぜた前半を終えると、ここで先ほどの『初夏』にちなんだ、パフィーやZONEなどの有名な夏曲をカバーするカラオケ大会が始まった。このカラオケ大会では、ドラマーのうたこすがハモリで参加したりと、良くも悪くも赤い公園らしいユッルユルなステージングを魅せていく。計3曲カバーし終えると、着席スタイルのまま”いちご”を披露し、そのまま後半戦に突入。後半戦は黒盤の曲を中心にダークに聴かせる。ここで再びブレイクを挟み、佐藤千明がステージの袖に姿を消したと思ったら、暫くするとアフロヘアー&サングラス姿で、それこそ平井堅のポップスターさながらの仮装でポップスターをカバーし始める。そのわけわからん光景を目の当たりにした僕→「こ、これが赤い公園の本性・・・だとッ!?」。ライブ終盤は本当にユルユルなステージングで、もはや僕みたいなニワカは来ちゃいけないライブだったんじゃあないか?って、もし今回のツアーで赤い公園を初めて観る人が居るとして、その人の気持ちを考えたら夜も眠れなくなりそうなくらい、前回のツアーで見せた研ぎ澄まされた硬派なライブバンドが、一転してモノマネ芸人と化していたんだ。自分は前回のツアーで(通常のライブ)を観ているので、これはこれでもう一つの赤い公園として楽しめなくはないけど、まだ赤い公園のライブを観たことがない人には、今回のツアーだけは個人的にオススメはしない。もし初めて観る赤い公園のライブがコレだと、例えば曲を聴いて硬派で根暗なイメージを持っている人に、赤い公園がただのコミックバンドあるいは文化祭バンドと勘違いさせる恐れがある。でもコッチが赤い公園の本性だとすると・・・。ともあれ、今回のツアーの集客が見込めないのはバンド自身で分かっていたはずだろうし、つまり観客の大半が赤い公園ガチ勢になる事を見越していたからこそ、このような通常のライブとは違った、悪く言えば内輪ノリでユルユルなライブを狙ってやったんだと思う。しかし”ユルすぎる”のも大概かもしれない。ガチ勢はそれで納得するのかもしれないが、初めて赤い公園を観た人に誤解させる危険性(リスク)も忘れてはならない。バンド側が「ウェーーーーーーイwwwwwwwww」とやるのが望みと言うなら、それはそれでバンドの意思だし、僕は一切否定しない。確かに、白黒盤の如くどっちでもやれるのは強みかも知れないが、裏表があるからこそヘタに誤解を生む可能性もあるわけで、とにかく赤い公園には昨今の邦楽ロック界に蔓延る”節操ないバンド”と同じ輩にだけはなって欲しくないんだ。それらはバンドにとって大きな損失を与えかねない。確かに、ANN0で培ったネタをライブに取り入れる試みは新しいし面白いかもしれないが、しかし見る人によってはスベって目に映るかもしれない。元リスナーとして、僕はこの(試行錯誤の末の)失敗をラジオで勘違いしちゃったパティーンとは思いたくない。勿論、何か新しいことをしなきゃフアンは増えていかないが、しかし初見の人が今回のライブを観てリピーターになるとは到底思えなかった。たかが知れているとはいえ金を取っているからには、それなりの"プロフェッショナルさ"を見せて欲しかった、というのが本音だ。

終始カラオケ大会みたいなノリで、リトミックのリードトラックとなる”NOW ON AIR”を最後に本編は終了する。間もなくアンコールを受けて再登場し、このツアーでフアンが期待していた待望の新曲”こいき”を披露。この新曲は、Bメロは初期相対性理論あるいはモーニング娘の”One・Two・Three”みたいな可愛げのあるリズム感、というより津野米咲の音楽的嗜好が全面に押し出された曲調で、サビは若干アニソンっぽいというか佐藤千明の力強いボーカルが印象的だった(アニメタイアップ付くのか知らんけど)。実際にマスターアップされた曲を聴いてみないと何とも言えないが、良くも悪くも『猛烈リトミック』を通過した赤い公園の曲、といった感じ。あと米咲ソロもあるよ。最後は100秒ソングこと”絶対的な関係”で終了。新旧の曲を織り交ぜながら約1時間40分やりきった。特に目ぼしいようなMCもなく、男マネージャーの話や藤本ひかりがしゃちほこネタやったり、その流れで津野米咲がおっぱいがどうとか言ってたくらい。

前回の公演と比較しちゃいけないのは分かってはいながらも、やはり初見だった前回ほどの衝撃や凄みというのは感じられなかった。それは当然、このツアーの目的が「そういう(通常の)ライブじゃない」わけだから、比べること自体がナンセンスだ。通常と違うと言っても、当然手を抜いてパフォーマンスするというわけじゃないし、確かに音やバンドの気の入りようは前回のが凄かった気がするけど、少なくとも佐藤千明の歌やモノマネは文句のつけようがないパフォーマンスを披露していた。もはやほぼ佐藤千明の為のツアーと言っても過言じゃあないかもしれない。それこそANN0で培った、お笑い芸人としての佐藤千明をフアンに生でお披露目するかのような、音楽のライブでありながらも通常の音楽ライブから少し逸脱したコメディ要素、それこそマジな要素とクソな要素を両立させた、良くも悪くも赤い公園らしいメリハリの効いたライブだった。しかし、何かと"もったいなさ"の残るライブだったのも確かだ。

厳しい話、今年に入って新曲すらマトモに出せていないバンドのテンションがそのまま集客に現れている。その集客や話題性からしても、今年に入って俄然ねごとtricotとの勢いの差が顕著で、なかなか窮地に立たされている現状を、この赤い女たちは如何にして自身の音楽道を切り拓いていくか、正直なかなかハードモードではあるが、あの名盤『猛烈リトミック』を作ったバンドとしての底力と意地を見せてもらいたい。そう口で言うのは簡単だが、実際『猛烈リトミック』の次の新曲って本当に難しい事案だと思う(だから解散説も現実的になってしまう)。しかし、『猛烈リトミック』という名の呪いを乗り超えられるよう、これからの赤い女たちの活躍を願ってやまない。しかし僕は、ここいらで赤い女たちから少し距離を置こうと思っている。あの『猛烈リトミック』を超える作品が生まれる、その時まで・・・。


というわけで、ここで俺的ラブメイト・ランキングを発表します! 

1位 ヒロミ・ヒロヒロ(tricot)
ヒロミ・ヒロヒロ
評価
【推しメン+3ポイント
【カレーにジャガイモ肯定派
+2ポイント
ピョンピョン
可愛い】+2ポイント
【トリコキテる感+1ポイント
総合8ポイント

2位 沙田瑞紀(ねごと)
沙田瑞紀
評価
【推しメン+3ポイント
【日本のオリアンティ+1ポイント
【あがり症キャラ設定+1ポイント
【ドレスコーズ選抜+1ポイント
【ねごとキテる感+1ポイント
総合7ポイント

3位 澤村小夜子(ねごと)
澤村小夜子
評価
【無駄にテクいドラム
+2ポイント
【GLAYの曲に参加+1ポイント
【足の裏から変な汁+2ポイント
【ねごとキテる感+1ポイント
総合6ポイント

4位  キダモティフォ(tricot)
キダ モティフォ
評価
 【キレッキレのパフォーマンス
+2ポイント
【プログレッシブ・デスメタラー】+1ポイント 
【サンバ隊長+1ポイント
【トリコキテる感+1ポイント
総合5ポイント

5位 中嶋イッキュウ(tricot)
中嶋イッキュウ
評価
【関西のオカン顔
+1ポイント
【DV中嶋】+1ポイント 
【煽っていくスタイル+1ポイント
【トリコキテる感+1ポイント
総合4ポイント

6位 藤咲佑(ねごと)
藤咲佑
評価
【リーダーシップ
+1ポイント
【女性/子供への優しさ+1ポイント
【ねごとキテる感+1ポイント
総合3ポイント

6位 蒼山幸子(ねごと)
蒼山幸子
評価
【優等生
+1ポイント
【クサいMC+1ポイント
【ねごとキテる感+1ポイント
総合3ポイント

7位 歌川菜緒(赤い公園)
歌川菜緒
評価
【推しメン
+3ポイント
【いつもよりカウベルマシマシ+1ポイント
【ハモリ微妙-1ポイント
【オワかい公園感-1ポイント
総合2ポイント

8位 佐藤千明(赤い公園)
佐藤千明(
評価
【モノマネ女王
+2ポイント
【体張ったパフォーマンス+2ポイント
【同姓同名の佐藤千亜妃(きのこ帝国)が可愛い+3ポイント
【ブサイク-5ポイント
【オワかい公園感-1ポイント
総合1ポイント

8位 藤本ひかり(赤い公園)
藤本ひかり
評価
【鯱おっぱい
+2ポイント
【オワかい公園感-1ポイント
総合1ポイント

最下位 津野米咲(赤い公園)
津野米咲
評価
【新曲出さないニート
-1ポイント
【亀田誠治と椎名林檎ごっこ-1ポイント
【NO OPPAI】-1ポイント 
【オワかい公園感-1ポイント
【雨女】-1ポイント
【メンヘラクソ女+5ポイント
総合0ポイント


あれ・・・?これ下位のがオイシくね?

【5/13】 Boom Boom Satellites 『FRONT CHAPTER Vol.4』@名古屋CLUB QUATTRO

Boom Boom Satellites 『FRONT CHAPTER Vol.4』

ほんの少しタイミングが合わなかったばかりに、「雨が降ってる」とか「音源の予習ができなかった」とか「平日ライブに行きたくない病」など様々な事情が重なった結果、tricotの4月のワンマンツアーを発券したのにも関わらずスルーしてしまった事は、実際に音源を聴いてドハマりした今となっては悔やんでも悔やみきれない大失態で、しかし赤い公園のマンマンツアー前にどうにかしてtricotのライブが観たい・・・と思った矢先に、Boom Boom Satellitesのツアーのゲストにトリコが出演するとの情報を小耳に挟み、この上ないタイミングでトリコのライブが観れる事になり、トリコ参戦が決定した瞬時に二度目の正直的な勢いでチケットを取って、色々な意味で晴れて念願のトリコのライブを名古屋クワトロで観てきた、というわけ。

で、「遂に俺的ラブメイトランキング暫定トップのヒロミ・ヒロヒロが生で拝めるぜ!!」というウッキウキ気分のまま、本公演の会場となる名古屋クワトロを擁する栄のパルコに6時50分に到着。7時の開演前に何としても間に合わせねばと、急ぎ足で会場がある8階(最上階)へと階段を使って上る俺。1階...2階...3階...4階...着実に階を重ねて行く俺。その決死の姿はまるで『24』のジャック・バウアーさながらだ。しかし、ここで妙な出来事が起こる。5階から6階にかけて長蛇の列ができているではないか。はじめは「妙に変だなぁ?まだ入場終わってないのか?でもツイッターによるとSOLDOUTしたらしいし、ちょっと時間押してんのかなー?」という割りと呑気な事を考えながら、その長蛇の列の最後列に並んだんですよ。しかし一向に列が進まない。妙に変だなぁ・・・この列の人みんなタワレコの袋持ってる。しかも袋持ってる人が再び最後列に並び始めている。妙に変だなぁ・・・。気づくと開演時間の7時。そろそろ本格的に稲川淳二ばりに険しい顔をしながら「妙に変だなぁ・・・」って思い始めたんですよ。ここでふと耳を澄ますと、最上階からtoricot”E”らしきライブの音漏れが耳を優しく刺激した。その瞬間、そこで私、気づいちゃったんですよ→あっ、これクワトロ行きの列じゃないわ。これアイドルの複数買いの列だわ」って。この驚愕の事実に気づいた瞬間の俺→「ちょっとまってちょっとまってお兄さーーーーんwwwwwwwwファッ◯ンゴレライwwwwwwwファッ◯ンゴレライwwwwwww」とナニカに対してツッコミながら、あるいは「こんな階段付近でCD即売なんかするんじゃあない!このクソカスがああああああああああああ!!」とか心の中で叫びながら人混みを回避して急いでクワトロへと向かい、遂に入場するが・・・時スデにお寿司!この日はSOLD OUTというだけあって、会場は既に後方まで観客でギッシリ、ステージではトリコが”E”を演奏している真っ最中! 「うおおおおおお!!近くて遠い俺とヒロミ・ヒロヒロの距離ッ!!まるで一次元(俺)と五次元(ヒロミ・ヒロヒロ)の関係の如く永遠に届くことのない距離!!クソおおおおおおおおおおおおおおおお!!タワレコ許すまじ!」。おいおいマジでギャグ漫画の主人公かナニカかよ・・・我ながら笑ったわ。

tricot
セットリスト
01. E
02. ぱい~ん
03. アナメイン
04. おちゃんせんすぅす
05. おもてなし
06. pool side
07. POOL
08. 庭
09. 99.974℃
10. Break

話を戻して、まず気になるのはセトリだ。ワンマンツアーではないし、BBSのファンに対してどんなセトリを組むのか俄然気になる所だ。言わずもがな、最新作となる『A N D』のリードトラックでもある”E”でスタートダッシュを決め込み、同じく『A N D』からシングル版の”ぱい~ん”というアルバムの中でもキーマンを担う楽曲で怒涛な勢いで攻め立てる。ここでギアチェンジして、1stミニ・アルバム『爆裂トリコさん』からインストの”アナメイン”と1stアルバム『T H E』から”おちゃんせんすぅす”の二曲を続けて披露し、トリコのユニークなライティングセンスとオシャンティなメロディセンス、そして遊び心に満ち溢れた、と同時に憎たらしくもある"ライブバンド"としての演出力の高さを垣間見せ、目の前のBBSフアンをトリコワールドにグッと引き込んでいく。再びギア・チェンジして始まる”おもてなし”以降は、”pool side""POOL”という1stアルバムの名曲をブチかまし、会場が程よく温まってきた所でイッキュウが「普段はカッコつけてるけど、この曲はそうじゃない」的なたどたどしいMCを引き継いで、キダモティフォの「長澤まさみがハマっているらしい・・・サンバ!」という合図で一旦メンバーが袖にはけて、サポートドラマーの山口美代子さんの紹介から再びメンバーが戻ってきたと思ったら、そこには信じられない光景が広がっていた。ホイッスルを咥えたモティフォが「ピーピーピピッ!ピーピーピピッ!」とか吹きながら登場すると同時に、中嶋イッキュウはマラカスをフリフリシェイクし始めたりと、とにかくモティフォのインパクトが出オチ過ぎて→「なんやこいつら・・・アホすぎる・・・アホすぎて最高だ・・・」ってなった。もはや推しメンであるヒロミ・ヒロヒロの存在を忘れるくらいだった。音源だとノリがロキノン系クサ過ぎるけど、ライブだとパフォーマンスの"面白さ"が最優先になるから、この曲はライブで演ってナンボだなーと。で、ライブも終盤、中嶋イッキュウの「本性見せちゃっていいすか?名古屋かかってこいよぉぉーー!!」とかいう煽りから、”MATSURI”の轟音イントロから繋いでトリコ屈指の名曲”99.974℃”を披露し、それこそ会場のボルテージを”99.974℃”までブチアゲる。ラストはお馴染みの”Break”でユルリと締める。記憶違いじゃないければ全10曲でジャスト45分キッカリだった。セトリは新旧織り交ぜた、初めてトリコのライブを観るであろうBBSフアンに向けて、トリコの魅力を45分に凝縮して伝えるのに最も適したバランスの良いセトリで、トリコ目当ての自分としても(初ライブにしては)十分満足のいくセトリだった。正直”アナメイン”は予想外の選曲だったし、イッキュウの「ウオーオーオーオーオー」とかいうボイスも迫力あったし、とにかくライブのアレンジが異常にカッケーかった。もはやキダモティフォの独壇場と言っても過言じゃあない”おもてなし”は、モティフォのキッレキレなパフォーマンスに目が釘付けになったし、特に例のプログレッシブ・デスメタル・リフの部分はヤバい。というか、基本的にライブだとモティフォがヤバい。推しメンのヒロミ・ヒロヒロそっちのけで、モティフォキモティフォな動きを目で追ってしまうくらいにヤビャい。ステージのド真ん中に構えるヒロミ・ヒロヒロは終始ピョンピョンしてた。バンドの演奏やイッキュウのボーカルも終始安定してたし、そして何よりも山口美代子さんのドラム鬼スゲーと思った。あとイッキュウはMCで「BBSのライブに呼んでもらえて、他のバンドに羨ましがれてる」的な事を、ツイッターのツイートとほぼ同じことを何度も繰り返し言っていた。対バン相手に対するリスペクトを忘れない姿勢は好印象。当然、会場にいる大半はブンブン目当てってのもあって、いわゆる暴れ系の曲でもモッシュやダイバーなどはなく、比較的大人しめに盛り上がっていた。欲を言うなら”走れ””slow line”も聴きたかった感。

自分の中で、Boom Boom Satellitesという名前から連想されるイメージっつーと→主要な邦楽フェスの常連で、今回のようにイケイケな若手バンドとも積極的に対バンしたり、ニコ生でキッズに媚び売ったり、最近では日テレに特集組まれた?りと、要するに最近の邦楽バンドにありがちな"節操ないバンド"の一つ、みたいなネガティブなイメージが少なからずあって、思うに『邦楽ロックバンドはダサい』と言われる理由の一つに、その"節操のなさ"が根底にあると思うのだけど、その"節操ないバンド"が量産された結果、どのフェスも結局は似たり寄ったりなメンツになる、というダサさスパイラル。

そもそも、このライブでBBSのフアンがtricotの音源を予習するという行為は至って普通の行為だが、でも自分はtricot目当てで逆にメインのBBSを予習してきた圧倒的少数派の人間で、予習と言っても今年リリースされた最新作の『Shine Like a Billion Suns』だけ、しかも時間の都合で一周しか聴けなかった自分が、先述したようにBBSに対してあまり良いイメージを持っていない僕が、初めてBBSのライブを観て一体何を感じ取ったのか?結論から言っちゃえば→「近年ANATHEMA感すごい」だ。

このツアーは最新作の『Shine Like a Billion Suns』に伴うツアーとのことで、そのアルバムのオープニングを担う”Shine”という、このライブの幕開けに相応しい曲でスタートする。この曲では、まるでANATHEMA『A Natural Disaster』『Distant Satellites』”Distant Satellites”のような、というより往年のレディオ・ヘッドを彷彿とさせるコテコテのUKサウンドを展開していき、その流れでエレクトロなビート感とエモーショナルなボーカル、そしてバンドのダイナミクスが激しく共鳴する”Only Blood”へと繋ぐ。序盤は最新作の曲を立て続けに披露し、その中でもテクノ調のシャレたサウンドに心躍る”A Hundred Suns”からアルバムのカギを握る”Blind Bird”へと繋がる展開は個人的なハイライトで、特に前者の”A Hundred Suns”はDjentに精通するドラム・パートが異様にカッコよくて、しかもブンブンのドラマーもtricotと同じく女性と知って更に驚いたのだけど、つまり今日の演者8人中5人が女性と考えたら何かスゲーなって。ハッ!これが女性Shine!のチカラなのか・・・ッ!?

いかんせん新作しか予習してこなかった自分は、どうしても後半の常連曲とかになると反応が鈍りがちで、とは言え基本的に、というか、それこそANATHEMAと同じく何よりも"メロディ"を大切にした楽曲が中心で、初見でもそれなりにノレちゃう懐の深い音楽性を垣間見せていた。一瞬にして会場をダンスフロアへと変える一方で、シッカリと聴かせる場面もあって、かなりメリハリの効いたライブだったように思う。終盤あたりは恍惚感溢れるサウンドスケープに溺れるようにして、気づけば身を任せるようにしてドップリと浸かっていた。ライブだと俄然ロック・バンドとしての側面が浮き彫りとなって、音のダイナミクスがより表面化していくイメージ。

しかし今まで全く意識したことなかったBoom Boom Satellitesのライブで、ANATHEMAの未来?を予感させるなんて思っても見なかった。もし4月のtricotのワンマンツアーに行ってたら、この日こうやってBBSの音楽に触れることはなかったと思うと、トリコのワンマンをスルーした失態がむしろポジティブな出来事に見えてくる不思議!でもガチでANATHEMAが次作でブンブン化したらクソ面白くなりそうだし、むしろ今日の出会い即ち引かれ合いはその伏線()だった!?そんな妄想が捗るくらい、もはや「アナセマならどんなボーカル乗っけるかなー?」とか想像しながら聴いていた。

結果として、予想だにしない収穫を得ることができた。ある意味、Boom Boom Satellites(未来のANATHEMA?)=と日本のPost-Progressive界を代表する新鋭tricotの次元を超えた対バンが実現したというわけだから。むしろブンブンとアナセマの対バン形式でいいから日本に呼んで欲しい。ナニワトモアレ、この出会いという名の引かれ合いの機会を与えてくれたトリコには感謝しかない。唯一悔いが残る事と言えば→”E”の例の「デッ デッデッデッデーンwwwwwwwww」をリアルタイムで目撃できなかったこと。でもヒロミ・ヒロヒロがピョンピョンが観れたのでセーフ(えっ)
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