登山教室のスタッフとして参加。2泊3日の強行軍で縦走。

1日目
室堂9:05−一の越10:10−龍王岳10:50−獅子岳13:10−ザラ峠14:25−15:30五色ヶ原山荘
2日目
五色ヶ原山荘6:20−鳶山7:10−9:25越中沢岳9:40−スゴの頭11:40−スゴ乗越12:30−13:50スゴ乗越小屋
3日目
スゴ乗越小屋5:20−北薬師岳9:10−10:40薬師岳11:10−薬師峠13:10−太郎平小屋13:40−17:00折立

8月1日
雲ひとつない晴天。室堂は登山客や小学生の立山登山で大賑わい。屋上では県や県警のゆるキャラが出て登山届けの提出を呼びかけていた。
一の越までは人が多くて歩きにくい。雄山への登山道には行列も。我々は雄山を背にして南下。龍王岳直下までは結構な人。これから行く山々が見渡せる。
鬼岳へ向け下りだす。高山植物がきれい。人の数もぐっと少なくなる。鬼岳東面へ登り返してからが核心部。雪渓をトラバースするいやらしい道だがステップは切ってあり比較的安心して通過できる。アイゼンやピッケルは不要。獅子岳へ登りザラ峠へ下る。地図では大変そうな下りだが、道は比較的整備されており順調に下ることができる。この辺りから徐々にガスが出てくるが夕立の心配は無し。五色ヶ原への登り返しはそれほどでもなく、むしろ木道が現れてからが長く感じた。
五色ヶ原山荘は比較的広く、特に水周りなどの共用部に余裕があり機能的。食事はイマイチだが。
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龍王を下ったところ。立山はこのように見える。
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龍王を下ると高山植物がきれいに
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道は続く
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立山カルデラの崩壊部分。ちょっと迫力がある。
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五色ヶ原に着いたころよりガスが出てきた

8月2日
今日もよい天気。スゴ乗越までのコースなのでそれほどでもないだろうと思って出発したが甘かった。
まずは鳶山へ登る。標高差約200m。五色ヶ原の台地を見下ろし、遠くの山々も見えてきてなかなか快適な山歩き。そこから250mほど今度は下る。今日のルートはアップダウンの繰り返し。今度は越中沢岳へ向けてなだらかな斜面を再び250mほど登る。昨日歩いてきた山々を振り返る。そして行く手には薬師岳が待ち構える。
越中沢岳からは急な下り。ガレていたり岩場があったりして歩きにくい。人もあまり通らないのか今までとはうって変わって道が細くなるし浮石も多い。道を示すペイントも少なくなる。わずかな登り返しも含めてスゴの頭手前の鞍部まで下るがこれがきつかった。何度か歩いた道だが岩場があり厳しい道という記憶はなかったのだが。スゴの頭への登りは30分程度できつくはない。スゴ乗越への下りはまたきつい。参加者も疲労困憊気味。ここからはなだらかに小屋へ向けて登っていくのだが一日を歩いた足には結構きつい。
スゴの小屋はリニューアルしたと聞いていたが、食堂の一部だけで大部分は昔のまま。結構傾いてもいるし、トイレは貧弱。この日は100名近い宿泊で混雑。小さな小屋なので仕方ないが快適性や機能性は高くない。夕食は美味しかった。
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五色ヶ原を見下ろす
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弥陀ヶ原方面。雲が特徴的。
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越中沢岳より先はこんな風にガレ場が多くなる。
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スゴの頭より越中沢岳。意外と存在感がある。

8月3日
今日は折立までの長丁場。一般的には太郎平までのルートなのだが日が取れないので。
北薬師まではなだらかな稜線を登っていく。危険箇所、困難箇所はない。北薬師手前から岩場が現れる。参加者は慣れないようで結構時間が掛かる。薬師岳への稜線は結構長い。岩場が多く難しい箇所もある。コースタイムは多くの地図には40分とあるが絶対に無理。経験上1時間10分ほど掛かるが、今回は1時間30分。ガスも出始めて眺望が無くなっていく。これまで晴れすぎるくらいに晴れていたのでこのくらいはまあ良いか。
薬師岳山荘まではザレた道を下る。ここから薬師平までは歩きやすく、薬師峠へは沢沿いに下るため歩きにくい。
薬師峠のキャンプ場で給水し出発。太郎平では雷の音も遠くに聞こえてくる。道はしばらく来ないうちにずいぶん崩れたようで石がゴロゴロして歩きにくい。森林限界付近で少し雨に降られるがわずかに濡れた程度で済む。三角点から1時間ほどで折立。さすがに疲れた。足もまめが出来てボロボロ。遅れた参加者も思ったより早く下山し18時過ぎには出発できた。
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間山を経由しなだらかな登りが続く
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これまで歩いてきた道を振り返る
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薬師岳への尾根。なかなか厳しいコース。
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槍穂高。3日間ずっと眺めて歩いてきた。
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薬師岳からは大きく下る。ガスが出てきた。

このルート、北アルプスの中では比較的難易度の低いコースとして紹介されているが、実際はアップダウンが多く、道も荒れていたりして結構大変なコース。人が少なく静かなのはよい。
3日間、参加者をバテさせないようにゆっくり歩く。息は切れることはなかったが、足はずいぶん疲れた。