ディーラーで試乗。ディーゼル問題が発覚した後だけれども、そんなこと関係ないかのような商談客の入りようだった。

どんな車
ゴルフの上のクラス。Dセグメントの車で当然Cセグメントよりも上級で上質な位置づけなのだが、歴代のパサートはなんとなく大きなゴルフと言った感じでそこが弱かった。
今回はそれを払拭したいのか見た目のインパクトは向上した。

内外装
大きくて地味な車だが、地味なりに存在感や質感が出た。フロント周りは引き締まった造形でちょっと迫力も。全体的に直線基調でスペース効率も高く、まじめな車のキャラクターを表している。また、数字で確認したわけではないが、ボンネット(フロントオーバーハング)は短くなっていると感じた。デザイン的なものなのか、新プラットホームによるものなのか。
室内は当然広い。特に幅方向の広さは印象的。サイドの造形のためにあまり寸法を使っていないようで、スペース効率も高いし、車輌感覚の把握もしやすい。ボンネットはあまり見えない。
着座姿勢は前後とも問題ない。ダッシュボードの形状は水平基調のシンプルなもので好ましい。樹脂パネルの質感も高いが、この日は日差しの強い日でサイドウィンドウへの映り込みがやや気になった。

走り
やんわりゆったりまろやかに走る。
力不足や過敏さは無くアクセル操作に応じて加減速する。速度管理はしやすい部類。ただし応答はややぼやけ気味。一段深く踏み込めばターボが明瞭に効いてそこそこ速いが。
乗り心地は良い。粗さは無く当たりは柔らかいし、フットワークもゆったりとしたもの。操縦性は頼りなさやあいまいさは無く素直で信頼できるもの。
ノイズも抑えられており車格に応じたもの。この点、ゴルフより明確に上。
燃費は市街地での試乗ということもあり8km/l。1.5tの車の市街地燃費としてはこんなものか。

バリューフォアマネー
一番下のやつ(トレンドライン)ならば300万円前半となかなか魅力的。しかし、ただカタログにあるだけという位置づけのようで売る気はなさそう。その上になるとオプション込みで400万円を超え、一番上のRラインとなると500万円近くに。こんな値段になると魅力はなくなってしまう。