ディーラーで試乗。グレードはディーゼルハイブリッド、プレミアムスポーツ。サンルーフ付きのやつ。CX-60では最も印象の悪かった組み合わせ。
「30分ほど好きに走ってきていいよ」とのことだったので、いつもより長めに、速度も高いところまで使って乗ってみました。
どんな車
CX-60を伸ばして3列シートにした車。CX-8はCX-5を伸ばしただけのように見えて結構違っていたけれども、こちらは単に伸ばしただけでCX-60の延長にある車。どうしても3列シートが欲しい人にはいいかもしれないが、エンジン縦置きという構成上、4990�个料環垢�あっても3列目は苦しい。
内外装
ポジションはすんなり決まる。調整幅が大きいためSUV的にアップライトにも乗用車的に低めに合わせても違和感はない。
リアシートはセパレート型。この手のシートはどの車も見た目は良いのだが、フロントシートほどコストがかかっていないのか、座った感じはいまいちおさまりが悪い。スペース的には十分以上。
サードシートはやはり使い物にならない。前後長は短いし床が高く体育座りになる。頭上空間は不足しないのだが。
ラゲッジはサードシートを使うとかなり狭い。CX-8は床下にサブトランクがあったと思うがこの車はそういうものもない。サードシートを倒せば奥行きは増えるが床は高くやや凸凹し使いにくい。
こんな巨体を与えて使いものにならないサードシートを与え、ラゲッジスペースも侵食し何をしているんだろうか。SUVの3列シートなどどのくらいの人が望んでいるのだろうか。
このサイズでも3列シートは成立していない。
ラゲッジは写真で見るより床が高くフラットさにもやや欠ける。
走り
CX-5とCX-8ほどの違いはない。CX-60の延長線上にあり、相変わらずパンっと張った感じで気分の良いフットワーク。
エンジンをかける。CX-60ではディーゼルらしいノイズとペダルを通して伝わってくる振動を感じたが、これは抑えられている。駐車場を動かし車道に出ようとするが「こんなに大きな車だったっけ？」と思ってしまった。CX-60には何度も試乗したがこう思ったことはないのに。サイドミラーやボンネットサイドの死角が大きい。CX-80はリアが長いだけでフロント周りはCX-60と同じというのだが。
道路に出て加速。相変わらず「モーターは何しているの？」と思うような加速感。モーターで押される感じは無く、エンジンはあまり回転を上げず、せわしなくシフトアップして加速していく。トルコンの増幅もないため極低速からの加速は物足りない。速度が上がってくるとそこそこ力強さは感じるが演出感は無く事務的に速度を積み上げていく感じ。
フットワークは先にも書いたがパンっと張った感じが心地よい。それでいて硬さや粗さは感じない。上下動が気になる場面もあるがCX-60に比べ抑えられている。足回りのセッティングを見直したためか、単にホイールベースが長くなった影響か分からないが。
また、ボディがドシンっと鳴かなくなったのは明らかで、それだけで完成度が高まったと感じる。路面のざらつきや細かな凹凸はきちんと遮断され伝わってこないのはCX-5よりクラスが上である証拠。とは言え、ざらついた路面を走ると結構ノイズが入ってくる。
操縦性は良い。穏やかに素直に向きを変える。屋根の重さも感じない。ハンドルにはややねっとりした感じを持たせてありクラスを考えれば良い味付けだと思う。ブレーキはマツダ3からのマツダ流でサーボを抑えて踏力でコントロールするタイプ。さすがにこの重さになるともう少しサーボを効かせてほしいと思う場面も。エンジンブレーキは弱め。マイルドハイブリッドだから発電による回生もあるはずだがそれも感じない。パドルでギアを下げてみてもそれほど強くならない。重さが重さだけに下り坂ではこれではちょっと不安。
バリューフォアマネー
この後三菱ディーラーに行く用があり、ついでにアウトランダーに改めて試乗してみたがCX-80の方が格上と感じた。価格はCX-80が約640万円、アウトランダーが670万円。重さはどちらも2.1トン超。3列シートとしてライバル関係にあると言えなくもない。
スタートからの加速はモーター駆動のアウトランダーがやはり良い。トランスミッションの変速が無いのも良い。しかしフットワークやボディの感じはCX-80。パンと張った感じが心地よいし、細かな路面の凹凸の処理もCX-80 。ショックが入った時のボディのしっかり感もCX-80。揺れ方は伸び側が大きくストロークするが初期から減衰が効いている。アウトランダーは初期は減衰が弱くストロークエンドでキュッと止める感じ。停止時にブルンとこない点もCX-80の美点。
いろいろと書いてはみたものの、そもそも2.1tに正義は無い（ディーゼルだハイブリッドだの言って燃費を稼いでいるとはいえ）。それでも、この大きさ、無駄さが欲しくなったりもするのが人間というもの。
「30分ほど好きに走ってきていいよ」とのことだったので、いつもより長めに、速度も高いところまで使って乗ってみました。
どんな車
CX-60を伸ばして3列シートにした車。CX-8はCX-5を伸ばしただけのように見えて結構違っていたけれども、こちらは単に伸ばしただけでCX-60の延長にある車。どうしても3列シートが欲しい人にはいいかもしれないが、エンジン縦置きという構成上、4990�个料環垢�あっても3列目は苦しい。
内外装
ポジションはすんなり決まる。調整幅が大きいためSUV的にアップライトにも乗用車的に低めに合わせても違和感はない。
リアシートはセパレート型。この手のシートはどの車も見た目は良いのだが、フロントシートほどコストがかかっていないのか、座った感じはいまいちおさまりが悪い。スペース的には十分以上。
サードシートはやはり使い物にならない。前後長は短いし床が高く体育座りになる。頭上空間は不足しないのだが。
ラゲッジはサードシートを使うとかなり狭い。CX-8は床下にサブトランクがあったと思うがこの車はそういうものもない。サードシートを倒せば奥行きは増えるが床は高くやや凸凹し使いにくい。
こんな巨体を与えて使いものにならないサードシートを与え、ラゲッジスペースも侵食し何をしているんだろうか。SUVの3列シートなどどのくらいの人が望んでいるのだろうか。
このサイズでも3列シートは成立していない。
ラゲッジは写真で見るより床が高くフラットさにもやや欠ける。
走り
CX-5とCX-8ほどの違いはない。CX-60の延長線上にあり、相変わらずパンっと張った感じで気分の良いフットワーク。
エンジンをかける。CX-60ではディーゼルらしいノイズとペダルを通して伝わってくる振動を感じたが、これは抑えられている。駐車場を動かし車道に出ようとするが「こんなに大きな車だったっけ？」と思ってしまった。CX-60には何度も試乗したがこう思ったことはないのに。サイドミラーやボンネットサイドの死角が大きい。CX-80はリアが長いだけでフロント周りはCX-60と同じというのだが。
道路に出て加速。相変わらず「モーターは何しているの？」と思うような加速感。モーターで押される感じは無く、エンジンはあまり回転を上げず、せわしなくシフトアップして加速していく。トルコンの増幅もないため極低速からの加速は物足りない。速度が上がってくるとそこそこ力強さは感じるが演出感は無く事務的に速度を積み上げていく感じ。
フットワークは先にも書いたがパンっと張った感じが心地よい。それでいて硬さや粗さは感じない。上下動が気になる場面もあるがCX-60に比べ抑えられている。足回りのセッティングを見直したためか、単にホイールベースが長くなった影響か分からないが。
また、ボディがドシンっと鳴かなくなったのは明らかで、それだけで完成度が高まったと感じる。路面のざらつきや細かな凹凸はきちんと遮断され伝わってこないのはCX-5よりクラスが上である証拠。とは言え、ざらついた路面を走ると結構ノイズが入ってくる。
操縦性は良い。穏やかに素直に向きを変える。屋根の重さも感じない。ハンドルにはややねっとりした感じを持たせてありクラスを考えれば良い味付けだと思う。ブレーキはマツダ3からのマツダ流でサーボを抑えて踏力でコントロールするタイプ。さすがにこの重さになるともう少しサーボを効かせてほしいと思う場面も。エンジンブレーキは弱め。マイルドハイブリッドだから発電による回生もあるはずだがそれも感じない。パドルでギアを下げてみてもそれほど強くならない。重さが重さだけに下り坂ではこれではちょっと不安。
バリューフォアマネー
この後三菱ディーラーに行く用があり、ついでにアウトランダーに改めて試乗してみたがCX-80の方が格上と感じた。価格はCX-80が約640万円、アウトランダーが670万円。重さはどちらも2.1トン超。3列シートとしてライバル関係にあると言えなくもない。
スタートからの加速はモーター駆動のアウトランダーがやはり良い。トランスミッションの変速が無いのも良い。しかしフットワークやボディの感じはCX-80。パンと張った感じが心地よいし、細かな路面の凹凸の処理もCX-80 。ショックが入った時のボディのしっかり感もCX-80。揺れ方は伸び側が大きくストロークするが初期から減衰が効いている。アウトランダーは初期は減衰が弱くストロークエンドでキュッと止める感じ。停止時にブルンとこない点もCX-80の美点。
いろいろと書いてはみたものの、そもそも2.1tに正義は無い（ディーゼルだハイブリッドだの言って燃費を稼いでいるとはいえ）。それでも、この大きさ、無駄さが欲しくなったりもするのが人間というもの。
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