kamachi

今日は玄関まわりの話です。
土間の踏み込みに面する床の切れ目の部分に大きな材料を入れるのが和の流儀で、上がり框と呼びます。
ここにはいい材料を使うことが多く、建て替えの時には再利用して使ったりするくらいです。

「箱階段の家」ではこの上がり框の存在そのものがありません。床のフローリングの切り口が見えているだけです。予算の節約という意味だけではなく、見え方もシンプルでこれはこれで好きな納まりです^^。
でも実は工事的には難しくて、ここまで綺麗に仕上げるのにはかなりの腕の(というか性格的に丁寧な仕事をしてくれる)大工さんでないと難しいのです^^;。
他にも下地の合板と一緒に切ってステンレスやアルミのアングルで切り口を覆うという手法もよくします。

ちなみに踏み込み部分の床仕上げは墨入りモルタルです。
墨入りといっても本当に墨が入っているわけではありません。
本当に炭を入れるやり方が元々ですが、雨がかり部分だとすぐに色が落ちてしまいます。
なので最近ではタイルの目地等に混ぜるための色粉を入れたりします。
まあこのあたりは職人さんや工務店の考え方によっても色々ですが・・・。

ちなみに右上にチラッと見えているのが常夜灯(足元灯)です。
コンセントも兼用しています。
玄関の照明自体はセンサースイッチでONOFFされますが、感知ゾーンに誰も入っていなくても夜間は足元に薄明かりがあるわけです。

nitchi

壁に窪みを設けたものをニッチと呼びます。
壁の断熱を外断熱にした場合外壁側でも内部が空洞なのでニッチを設けることができます。
壁の下地は455mm間隔で入っているので300mm角のニッチとかであれば比較的に楽に設けられますが、それ以上の幅の場合は下地からその形状に合わせて組まなければいけないので、横長のニッチを設けたい方は工事途中ではなくて設計時にリクエストしてください^^;。

「箱階段の家」では窓の大きさに合わせた横長のニッチと、小さな正方形のニッチ二つを玄関に設けました。
私の方からはこの3つのニッチの背面は赤青黄色の三色で塗り分けたらどうかなと提案したんですが、奥様の方からグラデーションがいいというご要望を頂きました。
塗装色でグラデーションを表現するのはなかなか難しそうなので、木のグラデーションということで異なる三種の樹種の合板を貼ってもらいました。
合板は工務店の倉庫にあったもので、かなり一般的に出回っているシナ合板とラワン合板・・・もう一枚のナラの突き板合板(横長のニッチ)はそんなには出回っていないんですが、そこは心意気ということで^^;。

合板の表面には蜜蝋が塗ってあります。
蜜蝋とはミツバチが巣を作るときに分泌するロウを生成したもので、これにエゴマ油をミックスしたものが塗り材として出回っています。木材の経年変化が楽しめるはずです^^。