2005年10月10日

「漠然と書いてみた」木村ひさし(演出家)

木村ひさし

最近、『もう少し頑張んないとなぁ』と良く思う。
卒業して現場に入った頃は『早く十年選手になりたいなぁ』と漠然と思っていた。考えてみれば、入学した頃は一番上の卒業生は十年選手だった訳だから、その人達の様になりたいという事だったのかもしれない。気が付けば現場に出て16年ぐらいか。自分でも最近年数なんて、どうでも良くなっている。

仕事を始めた頃は、Vシネ全盛だった。自分は撮影所育ちでも、TV育ちでもなく間違いなくVシネ育ち。『いけいけ』ではないけど『いけいけ』の精神は強く持っている。2時間ドラマのサードを3本やって『2度とテレビはやらん』と思った。特に大きな志を持って作品を撮りたいなんて考えたことなかったけど、『TVには志がない (注・本当は『付いたTVの作品には』が正しいのかも)』などと思った。

そんなこんなで今から8年前、長女が生まれる時に2ヶ月仕事を休み、家事に専念したことがあった。その直前に30歳にもなった。その2ヶ月間に、これまた漠然と考えた。仕事に不安を持った事は、ほとんど無かったけど、自分も30になった。今までやった事が無い仕事と考えた時に『時代劇』と『連ドラ』はやった事が無いと気が付いた。90分なり120分なりで語る映画と、(大雑把に) 十時間で語る連続ドラマでは何か違う表現方法があるんじゃないかと考えた。で、やってみた。断定はしないけど、思った事は作品と向き合う姿勢はどちらも変わらないという事。『2度とテレビはやらん』『TVには志がない』と考えた事を少し反省した。そんな事もあったものだから、『作品を演出する事』は自分にとっては映画もテレビもこだわりがない。挙句、バラエティ要素の強いものも多くやっている。今更ながら、おまえは誰だと言われそうなので、演出した最近の作品を挙げてみる。『TRICKシリーズ』『ミステリー民族学者八雲樹』『GO GO HEAVEN』。いずれもメインではない。一年の半分は助監督をやっている。

仕事は順調で家庭も円満だ。40代を目前に、また漠然と考える。『作品を演出する事に映画もテレビもこだわりがない』って、映画を撮ったことないじゃん。偉そうな事、書いておいて自分は映画監督ではない。これは『もう少し頑張んないとなぁ』と最近よく思うのだ。
何の脈絡もない雑文を読んで頂いてアリガトウゴザイマス。
最後に。演出部志望の学生で上昇志向の強い方。一緒に、働いてみませんか。

│カテゴリ:OB 
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ