上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

憲法研究者の社会活動の一環として、ブログを開設してみました(2008年4月5日)。 とはいえ、憲法問題全てについて意見を書くわけではありません。 政治問題について書くときがあるかもしれません。 記録として残しておくために、このブログを使用するときがあるかもしれません。 各投稿記事の右下の「拍手」が多いようであれば、調子に乗って投稿するかもしれません。 コメントを書き込まれる方は、カテゴリー「このブログの読み方とコメントの書き込みへの注意」の投稿を読んだ上で、書き込んでください。 皆様のコメントに対する応答の書き込みは直ぐにできないかもしれませんので、予めご了解ください。 ツイッターを始めました(2010年9月3日)。 https://twitter.com/kamiwaki フェイスブックも始めました(2012年7月29日) http://www.facebook.com/hiroshi.kamiwaki.7 かみわき・ひろし

2008年04月

4月中旬の福田内閣支持率

すでに福田康夫内閣についての発足直後から今年4月上旬までの内閣支持率・不支持率を紹介したが、以下では、福田康夫内閣についてのマスコミ各社の4月中旬の内閣支持率を報じた記事・放送を紹介する。
(4月下旬は世論調査が実施されなかったようですね。)


1.4月中旬の内閣支持率を報じた記事・放送
(なお、内閣支持率以外の調査結果は原則として省略している。)

。裡硲4月14日 19時32分
NHK世調 内閣支持率35%

NHKが行った世論調査によりますと、福田内閣を「支持する」と答えた人は先月よりも3ポイント下がって35%なのに対し、「支持しない」と答えた人は7ポイント上がって55%となりました。

NHKは、今月11日から3日間、全国の20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDDという方法で世論調査を行いました。調査の対象となったのは1766人で、このうち59%にあたる1048人から回答を得ました。
それによりますと、福田内閣を「支持する」と答えた人は先月よりも3ポイント下がって35%なのに対し、「支持しない」と答えた人は7ポイント上がって55%となりました。
福田内閣を支持する理由では、▽「他の内閣より良さそうだから」が35%、▽「支持する政党の内閣だから」が26%などとなった一方、支持しない理由では、▽「政策に期待が持てないから」が41%、▽「実行力がないから」が36%などとなりました。
(略)

読売新聞 - 04月14日 21:00
内閣支持率30%、先月比3・9ポイント減…読売調査

 読売新聞社が12、13日に面接方式で実施した全国世論調査によると、福田内閣の支持率は30・0%(3月調査比3・9ポイント減)、不支持率は58・4%(同4・4ポイント増)だった。
 支持率は昨年9月の内閣発足以降、面接調査では最低を記録した。
 支持率は、変化がより強く出る傾向がある電話方式による緊急調査(4月1、2日実施)では28・0%まで落ち込んでおり、低落に歯止めはかかっていない。
(略)

時事通信4月18日17時0分配信
福田内閣、不支持が5割超=支持続落27.6%に−時事世論調査

 時事通信社が11−14日に実施した4月の世論調査によると、福田内閣の支持率は前月比3.3ポイント減の27.6%で下落傾向に歯止めは掛からず、昨年9月の発足後初めて2割台に落ち込んだ。一方、不支持も同4.7ポイント増の52.4%と5割を超えた。
 揮発油(ガソリン)税の暫定税率失効や、日銀総裁人事をめぐる混乱で福田康夫首相の指導力を問う声が高まったことに加え、後期高齢者医療(長寿医療)制度の説明不足などが響いたとみられる。
 不支持の理由(複数回答)では「期待が持てない」が同2.4ポイント増の30.2%でトップ。これに「リーダーシップがない」27.4%、「政策が駄目」16.5%などが続いた。
 不支持は、20歳代を除くすべての年代で前月よりアップし、30歳代では初めて6割を突破。40歳代から60歳代までの各年代で5割を超えた。男女別では男性56.5%、女性48.0%だった。
 
て経新聞(20日 22:00)
内閣支持率、29%に低下・日経世論調査

 日本経済新聞社が18―20日に実施した世論調査で、福田内閣の支持率は29%と3月の前回調査から2ポイント低下し、内閣発足以来、最低となった。不支持率は5ポイント上昇の59%で最高を更新した。支持率の30%割れは昨年7月の参院選直後の安倍内閣(28%)以来。60歳代以上の支持が落ち込んだのが特徴で、4月に始まった後期高齢者医療制度の混乱などが影響したとみられる。
 内閣を支持しない理由を複数回答で聞くと「指導力がない」が62%で最多。「政策が悪い」が44%で、前回より10ポイント上昇し2位になった。
 支持する理由は「人柄が信頼できる」の46%が最も多く「自民党の内閣だから」(35%)が続いた。

ツ日新聞2008年04月20日23時25分
内閣支持25%、不支持60% 本社世論調査

 朝日新聞社が19、20の両日実施した全国世論調査(電話)によると、福田内閣の支持率は25%で、3月29、30日の前回調査の31%を大きく下回り、内閣発足以来、最低だった。不支持率は60%(前回53%)。内閣支持率が20%台に落ち込んだのは、07年7月に自民党が参院選で大敗した直後の調査で、安倍内閣の支持率が同内閣で最低の26%となって以来のことだ。
 内閣支持率を年代別にみると、70歳以上で前回は支持46%、不支持34%だったのが、今回は支持36%、不支持50%と逆転している。また、50代の支持率は20%にとどまっており、4月から始まった後期高齢者医療制度に直接かかわる人たちや、その子にあたる世代への影響が目立つ。
 内閣不支持の人に理由を聞くと、69%が「政策の面から」を選び、「自民党中心の内閣だから」(17%)、「首相が福田さんだから」(5%)などを引き離している。
(略)
 (数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で、該当する回答者の中での比率。〈〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は、3月29、30日の調査結果)
(略)
 〈調査方法〉 19、20の両日、全国の有権者を対象にコンピューターで無作為に電話番号を作る「朝日RDD」方式で調査した。対象者の選び方は無作為3段抽出法。有効回答2084人、回答率58%。


2.4月上旬・中旬の福田内閣の支持率と不支持率のまとめ

マスコミ名  支持率   不支持率
読売新聞社  28・0% 57・7%
産経新聞社  23・8%   ?
共同通信社  26・6% 59・6%
毎日新聞社  24%   57%
NHK    35%   55%
読売新聞社  30・0% 58・4%
時事通信社  27.6% 52.4%
日経新聞社  29%   59%
朝日新聞社  25%   60%

3.特徴

(‥墜盂佞了抻率は、NHKの調査結果を除き20%代前半から30%の間のようだ。
NHKでは30%を超えているが、35%。

∧‥墜盂佞了抻率は、時事通信社の調査結果を除き55%から60%の間のようだ。
時事通信社でも50%代前半で、52.4%。

支持率よりも不支持率の方が高く、不支持率は支持率のほぼ2倍の数字である。

じ經高齢者医療制度の始動や衆議院の再可決によるガソリン税の暫定税率復活などが今後内閣支持率にどう影響するのだろうか、気になるところである。

憲法集会と憲法講演会

憲法集会及び憲法講演会を紹介します。

(1)「憲法を活かす 未来へ 2008 5.3神戸憲法集会

これについては、すでに紹介しました


(2)「全国憲法研究会憲法記念講演会

私の所属する学会の憲法記念講演会を紹介します。

全国憲法研究会憲法記念講演会

2008年5月3日・憲法記念日

会場: 一橋大学国立キャンパス兼松講堂
(JR中央線国立駅下車 南口から徒歩約6分)

開場 13:00
開演 13:30

ゲストスピーカー 姜尚中(東京大学)
         「東北アジア・コモンハウスについて」

辻村みよ子(東北大学)
     「ふたつの憲法観  ― 21世紀の人権・家族・ジェンダー」


司会:浦田一郎(明治大学)、加藤一彦(東京経済大学)

終了 16:00

入場無料

■事務局:〒169-8050 東京都新宿区西早稲田16 1
     早稲田大学大学院法務研究科 中島研究室
     Fax:03 5286 1720 e-mail:zenkokukenpou@list.waseda.jp

両者は同じ憲法記念日に開催されますが、上記の(1)は神戸で、上記の(2)は東京で、それぞれ開催です。
したがって両者は事実上競合しないでしょうから、両方紹介した次第です。

私は、神戸の憲法集会に参加しますが、兵庫県憲法会議の事務局長なので裏方の仕事に徹します。

麻生太郎議員の資金管理団体の支出問題と「週刊現代」でのコメント

予告していたように、私のコメントがマスコミで紹介されました。

紹介されたのは、本日発売の「週刊現代」(2008年5月10日・17日合併号)における記事「麻生太郎『政治資金で飲み食いまくり』の実態」です。

麻生太郎議員の資金管理団体の2006年分の政治資金が飲み食いに使われているのではなかという問題です。
以下では、ついでに麻生太郎議員の資金管理団体の2006年分の政治資金の収支と、特に使途の特徴をその報告書と「週刊現代」の取材を基に紹介しておきます。

1.麻生太郎議員の資金管理団体について

〇餠盍浜団体(政治団体)の名称  「素淮会(そわいかい)」
⊆腓燭觧務所の所在地       東京都千代田区永田町2−17−3
                  (来栖ビル2階)
B緝充圓了疚勝          )秬限析此塀圧脹ゝ聴)
げ餬彑嫻ぜ圓了疚勝        )秬鍵鑞
セ務担当者の氏名         麻生逸雄

2.資金管理団体の2006年の収支
(以下では1万円未満を切り捨てて表記。そのため合計額が合わない場合あり。以下、同じ。)
(1)収入総額     約2億3028万円
   〜闇からの繰越額   7204万円
   ∨槐収入額    1億5823万円
(2)支出総額      1億7351万円
(3)翌年への繰越額     5677万円

3.収入の内訳
(1)個人負担の党費・会費     0円
(2)個人からの寄附    2000万円
(3)政治団体からの寄附  5630万円
(4)合計         7630万円

4.政治団体からの寄附(5630万円)のうち500万円以上の寄附
‘本医師連盟          500万円
中国素淮会          1000万円
K秬限析裟萓犬魄呂牴顱    。隠牽娃伊円
自由民主党福岡県第8選挙区支部1000万円

※自由民主党本部は麻生太郎議員が支部長を務める同支部に「組織活動費」として政党交付金を1000万円(250万円×4)支給している。
ということは、同支部が、事実上その1000万円を、麻生太郎議員自身の資金管理団体に寄附していることになる。
政党交付金の私物化である。


5.支出の内訳
(1)経常経費
   /遊鑒顱   。械坑伊円
   光熱水費    58万円
   H品・消耗品費748万円
   せ務所費  4730万円
   ゾ計    5926万円

(2)政治活動費
   〜反コ萋鞍顱。牽苅娃緩円
   ∩挙関係費     0円
   5ヾ愡羯鑒行その他の事業費
           954万円
   つ敢左Φ翦顱。横娃隠極円
   ゴ麌蹇Ω鯢婉癲 。毅伊円
   Δ修梁召侶佝顱   。葦
   Ь計  1億1424万円

(3)合計   1億7351万円

6.組織活動費(8404万円)の内、交際費と組織対策費
(1)交際費
   。桔円以上1537万円
   ■桔円未満1730万円   
   小計   3267万円

(2)組織対策費
   。桔円以上2444万円
   ■桔円未満2118万円
   小計   4562万円

7.調査研究費(2016万円)の内、研修会費
   。桔円以上1107万円
   ■桔円未満 240万円
   9膩廖  。隠械苅桂円

8.政治活動費の支出における特徴
(1)税金による飲み食い!?

〜反コ萋鞍颪瞭發痢峺鮑殀顱廚任蓮峪拿个量榲」として多くの「会合」があげられている。
∩反コ萋鞍颪瞭發痢崛反ヂ从費」でも「支出の目的」として多くの「会合」があげられている。
「交際費」による「会合」で使用されているお店の中には「組織対策費」による「会合」でも使用されている。
つ敢左Φ翦颪痢峺修会費」では「支出の目的」として「勉強会」があげられているが、使用されている会場の中には、「交際費」や「組織対策費」で使用されたお店があがっている。
「交際費」による「会合」、「組織対策費」による「会合」そして「研修会費」による「勉強会」は、どのように区別されているのだろうか?
Α崕鬼現代」の調べでは、過去3年間の「交際費」の合計は9000万円以上だという。
А峅餽隋廚筺嵎拔会」で使用されている会場の中には、高級クラブや高級料亭があがっているようだ。
「週刊現代」の調べによると、その中には、麻生議員と「愛人関係」(!?)にあった女性のサロンバーも含まれており、その金額は合計約650万円だという。
いずれにせよ、このようなお店で、本当に「会合」や「勉強会」がなされているのであろうか?
クラブのお姉さんも一緒に「会合」に参加しているのだろうか?
特に注目すべきことは、前述したように、麻生太郎議員が支部長を務める第8選挙区支部に自由民主党本部が「組織活動費」として政党交付金を1000万円支給しているが、同支部は麻生太郎議員の資金管理団体に1000万円寄附していることである。
ということは、事実上、税金(政党交付金)が高級クラブ・料亭などでの飲み食いに使用されていることになる
このような支出は税金の遣い方として適切とは言いがたい
政党助成法第4条第2項は以下のように規定している。
政党は、政党交付金が国民から徴収された税金その他の貴重な財源で賄われるものであることに特に留意し、その責任を自覚し、その組織及び運営については民主的かつ公正なものとするとともに、国民の信頼にもとることのないように、政党交付金を適切に使用しなければならない。

麻生議員は、支部長としても、資金管理団体の代表としても、以上のような支出についてきちんと説明する責任があるから、その責任を果たすべきである。
説明次第では、虚偽報告の疑いも出てくるだろう。そうなると、政治資金規正法違反になるかもしれない。


(2)政党交付金(税金)と自民党総裁選
。横娃娃暁9月には、自民党の総裁選が行われている。
■昂遑呼は出陣式、20日は投開票、26日は安倍内閣誕生で麻生議員は外務大臣に就任。
9月29日、麻生議員の資金管理団体は、組織活動費の「組織対策費」から「選対設置・その他」として約1105万円を、あるホテルに支出している。
これは総裁選の「選対」ではなかろうか。
ち綾劼靴燭茲Δ法△海了餠盍浜団体には事実上政党交付金(税金)1000万円が自民党支部から寄附されている。
E時の他の候補者は安倍晋三議員や谷垣禎一議員。
両議員は事実上税金を総裁選に遣ったのであろうか?
果たして自民党はこれまで総裁選を事実上税金で行っているのだろうか?
自民党には毎年政党交付金が交付されているのだから、一般論として、そうであるといえるが、より具体的にそういえるのか、調べてみると面白いだろう


※私のコメントは「週刊現代」でご覧ください。

政党交付金使途報告書の情報公開の時期問題(その2)

以下は、政党交付金使途報告書の情報公開の時期問題(その1)の続きです。

3.大阪府選挙管理委員会への異議申立て

(1)すでに紹介したように、私は、今年3月中に提出された、自民党の大阪府内の支部の政党交付金使途報告書を情報公開しました。

(2)大阪府選挙管理員会は、公開しても何ら行政上支障がないのに、非公開決定しました。

(3)これに対し、私は、非公開決定は「知る権利」を侵害し、説明責任を果たさず、民主主義を阻害するとして、異議申立てをすることにしました。
本日、申立書を書き上げ、速達で郵送しました。

(4)異議申立書
大阪府選挙管理員会 御中
                    2008年4月27日
                 異議申立人 上脇博之

        異議申立書

次のとおり異議申し立てする。

1 異議申人の住所・氏名・年齢・連絡先電話番号
〒(略)
上脇 博之(49歳)
電話番号(略)

2 異議申立てに係る処分
2008年4月4日付けの異議申立人に対する非公開決定通知書(同年4月15日付け大選管第1038号)

3 異議申立てに係る処分があったことを知った年月日
2008年4月22日

4 異議申立ての趣旨
非公開決定処分を取り消し、公開とするとの決定を求める。

5 異議申立ての理由
(1)情報公開請求

異議申立人は、2008年4月4日、大阪府情報公開条例(以下、原則として単に「府条例」という。)に基づき、以下の行政文書の公開を請求した。
ー由民主党の大阪府内全ての支部の2007年分の政党交付金使途報告書(解散等に係るものを含む。)。
⊂綉,領亮書等の写し、支部基金の残高証明書の写し、支部総括文書。
上記,隆萄紺娶書。

(2)非公開決定
この請求に対して、大阪府選挙管理員会は、2008年年4月15日付け非公開決定通知書にて、「自由民主党の大阪府内の支部のうち、政党交付金が支給されている支部にかかる、平成19年分使途報告書及び添付書類」を公開しないとの決定を行った。
そして、「公開しない理由」として、「大阪府情報公開条例9条2項に該当する。本件行政文書に記録されている情報については、政党助成法第32条の2第3項の規定により、総務大臣がその要旨を公開するまで情報の開示ができないため、法令の規定により公にすることができない情報と認められる。」と説明した。

(3)本件処分の違法性
しかし本件処分は下に記述する理由で違法である。

1) 政党交付金使途報告制度は国民の「知る権利」を具体的に保障したものである。
憲法は「知る権利」について明記していないものの、それを保障していると解される。
この「知る権利」には、少なくとも、「国家からの自由」である「知る自由」としての「知る権利」と、政府情報公開請求権としての「知る権利」がある。
政府情報公開請求権としての「知る権利」(以下、原則として「知る権利」と記す。)は、憲法第21条の表現の自由及び国民主権原理などによって保障されていると解される。
この憲法上の人権としての「知る権利」は、法的権利である。具体的権利ではないものの、抽象的権利であると解される。
国も地方公共団体も、この抽象的権利としての「知る権利」を具体的に保障するための手続きを整備することが法的に義務づけられる。国や地方公共団体がそれを怠れば、例えば、国家賠償法により責任を追及されることになる。また、国や地方公共団体の保障が不十分であれば、国の情報公開法や地方の情報公開条例は違憲であると判断されることになる。
いわゆる情報公開法(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)は、その第1条で「行政文書の開示を請求する権利」を、その第3条で「開示請求権」を、それぞれ明記しているが、これは憲法の保障している抽象的権利としての「知る権利」を具体化したものである。そうでなければ違憲になってしまう。
府条例は、その前文で「行政文書等の公開を求める権利」を、第1条で「行政文書及び法人文書の公開を求める権利」を、第6条で「公開請求権」を明記しているが、これも、憲法の保障している「知る権利」を具体化したものである。その証拠に、府条例の前文でも「知る権利」は明記されている。
政党助成法は、第4章で「政党交付金の使途の報告」について、また第6章で「報告書等の公表」について、それぞれ定めているが、これは、いわゆる情報公開法と相俟って、憲法の保障している「知る権利」を具体化したものであると解される。そう解さなければ違憲になってしまう。

2) 政党交付金使途報告制度は民主主義が要請したものである。
情報公開法および情報公開条例は、以上のように、抽象的権利としての「知る権利」を具体的権利として保障するものであるが、それに加えて、民主主義の維持及び発展にとって不可欠である。
いわゆる情報公開法は、「この法律は、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めること等により、行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とする。」と定めている。
また、府条例は、「情報の公開は、府民の府政への信頼を確保し、生活の向上をめざす基礎的な条件であり、民主主義の活性化のために不可欠なものである。/府が保有する情報は、本来は府民のものであり、これを共有することにより、府民の生活と人権を守り、豊かな地域社会の形成に役立てるべきものであって、府は、その諸活動を府民に説明する責務が全うされるようにすることを求められている。/このような精神のもとに、府の保有する情報は公開を原則とし・・・、併せて府が自ら進んで情報の公開を推進することにより、・・・地方自治の健全な発展に寄与するため、この条例を制定する。」と定めている。(「/」は改行を意味する。以下、同じ。)
さらに、政党助成法は、「この法律は、議会制民主政治における政党の機能の重要性にかんがみ、国が政党に対し政党交付金による助成を行うこととし、・・・、その使途の報告その他必要な措置を講ずることにより、政党の政治活動の健全な発達の促進及びその公明と公正の確保を図り、もって民主政治の健全な発展に寄与することを目的とする。」と定めている。
要するに、情報公開制度および政党交付金使途報告制度は、民主主義を維持し発展させる上で不可欠の制度なのであるから、それら抜きに民主主義を語ることはできないし、それらの制度が不十分であれば民主主義も不十分になってしまうという関係にある。

3) 政党交付金使途報告書はその提出と同時に公開の対象になるべきである。
以上のように、情報公開制度と政党交付金使途報告制度は、「知る権利」を保障するうえでも民主主義の維持・発展のうえでも不可欠の制度であるから、政党交付金使途報告書が国(総務大臣)または地方公共団体(都道府県選挙管理委員会)に提出され受理されれば、当然に行政文書となり、直ちに情報公開の対象になるべきである。
政党交付金使途報告書が提出され、正式に受理されているにもかかわらず、情報公開の対象から外されたり、公開決定がなされなかったり、あるいは不当な非公開決定がなされるようであれば、それは「知る権利」を侵害し、説明責任(責務)を怠るものであり、民主主義を阻害するものである。
ところが、政党助成法第32条の2は、その第1項で、「定期報告文書若しくは解散等報告文書又はこれらに併せて提出すべき書面若しくは文書で第31条の規定により当該定期報告文書又は解散等報告文書の要旨が公表される前のものに係る行政機関の保有する情報の公開に関する法律(・・・)第3条の規定による開示の請求があった場合においては、当該要旨が公表される日前は同法第9条第1項の決定を行わない。」と、第3項で、「都道府県は、第1項の規定の例により、都道府県提出文書に係る情報の開示を行うものとする」と、それぞれ定めている。要旨の公開はこれまで9月に行われているから、3月末の報告書提出から半年後でなければ公開の決定がなされないことになる。これは、政党交付金使途報告書を公開の対象外にするものではないが、その公開決定の時期を著しく遅らせるものであり、憲法上の「知る権利」を十分に保障するものではないから、その権利を侵害し、説明責任(責務)を怠るものであり、民主主義を阻害するものである。

4) 都道府県は政党助成法第32条の2第3項の規定に拘束される必要はない。
以上のように、政党助成法第32条の2は、「知る権利」の保障という点でも民主主義の活性化という点でも憲法上問題であり、違憲であるとの評価を免れるものではないから、都道府県は、それに拘束される必要はない。
これに対しては、政党助成法第32条の2が違憲であるとは断じ得ないし、また、憲法第94条が「地方公共団体は、・・・、法律の範囲内で条例を制定することができる」と定めているとして、都道府県は、政党助成法第32条の2の「範囲内」でしか条例を制定できないと反論がなされるかもしれない。しかし、憲法第94条の意味は、地方公共団体の基本的人権の保障や民主主義の内実が法律の水準を下回ることがないよう、いわば“下限としての歯止め”であると解すべきである。それゆえ、法律を「横だし」であれ「上乗せ」であれ上回る内容の人権保障や民主主義はこの規定に違反するわけではないと解すべきである。その証拠に、国に情報公開条例が制定される前に地方では情報公開条例が制定されてきたし、情報公開法制定後も、同法よりも「知る権利」の保障の点で上回る情報公開条例が存在している。
大阪府選挙管理員会は非公開とした理由として政党助成法第32条の2第3項を挙げているが、この規定は「知る権利」の保障が不十分で民主主義の活性化を阻害しているのであるから、大阪府選挙管理員会はこれに従う必要はない。
したがって、府条例の方が政党助成法よりも「知る権利」を保障しているのであるから、大阪府選挙管理委員会は、府条例に基づく公開の決定をすべきである。
なお、大阪府選挙管理員会は、“公開の決定をしない”ことを定めた政党助成法第32条の2第3項を挙げながらも、“非公開の決定をしている”のは、必ずしも当該規定に従う必要がないことを自ら認めていることになる。
当該規定に従うのであれば、府条例を「改正」して、政党交付金の趣旨の公表がなされるまで公開決定しないという規定を設けるしかないが、しかし、それも前述の理由で違憲であろう。

5) 政党交付金使途報告書を公開しても何ら行政上の支障は生じない。
政党交付金使途報告書は、提出後、それを公開しても、何ら行政上の支障は生じない。
この点は、国(総務省)も地方公共団体(選挙管理委員会)も同じであろう。
大阪府選挙管理委員会(の担当者)は、異議申立人との電話で、支障が生じないことを認めている。
政治資金規正法に基づく政治団体の収支報告書の公開請求に対して非開示処分がなされ、その取消しを求めた裁判において、大阪裁判所は、以下のように判断し、総務大臣に提出直後の当該報告書を公開しても何ら支障がないと判断し、非開示処分を取り消しているが、これは政党交付金使途報告書にも妥当するだろう。
「収支報告書は,政治団体の会計責任者が総務大臣等に提出した時点ですでに完成された文書であり,31条審査によって是正され得るのが形式的な不備等に限られることに照らせば,その審査終了前に収支報告書が公開されたことにより,被告が主張するような不備のある報告書(例えば,提出すべき様式の一部が提出されていないもの)が国民の目に触れたとしても,通常,それを読んだ国民が当該政治団体の収支や活動について誤った印象を持つという事態は考えにくい。また,上記のような形式上の不備等がある収支報告書が公開されたとしても,それに接する国民は,それが31条審査未了のものであり,今後形式上の不備等が是正され得ることを前提に,その報告書を読むと考えられるため,被告が危惧する事態が生じることは,なおさら考え難い。しかも,その後,上記審査を経て訂正された収支報告書の要旨が官報等によって公表され,これが閲覧に供されれば,その時点で上記不正確な情報は是正されるのであるし,上記審査前後の収支報告書に接する国民は,両者の記載を比べることにより,その政治団体の会計責任者が,不備のある収支報告書を提出したのか,不備のない収支報告書を提出したのかなど,当該政治団体の活動の一部である収支報告書の作成に対する姿勢も,併せて知ることができるのである。そして,この点を含め,形式的不備がある状態で収支報告書が公開されたことによる不利益ないし責任は,そのような収支報告書を作成し,提出した会計担当者が属する当該政治団体が負えば足りる。/これらの点に加え,収支公開制度が,政治団体の機能の重要性等にかんがみ、その政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするためのものであり(政治資金規正法1条),政治団体が作成した収支報告書を速やかに公開することが同法の上記趣旨に合致すると考えられることをも考慮すれば,仮に31条審査終了前の時点で収支報告書が公開されたことにより,当該政治団体の収支について形式的な不備のあるままの状態で情報が公開されたとしても,これによって,同法の定める収支公開事務の適正な遂行に実質的な支障が生じるとは認められない。/実際,少なくとも18の府県において,同法20条2項に基づく府県の公報による公表前でも当該府県の情報公開条例ないしこれに類する条例に基づく公開請求に応ずることとしている(・・・)が,かかる公表前における収支報告書の公開によって,被告が主張するような支障が生じたことをうかがわせる証拠はまったくない。」(行政文書不開示決定処分取消請求事件・2006年8月10日大阪地判・判例タイムズ1218号236頁)

6) 税金を原資とした政党交付金の使途報告書の公開は「公益性」を有するから府条例第11条第2項を“適用”又は“準用”すべきである。
政党交付金は国民が支払った税金を原資としている。
それゆえ、その使途を公開することには公益性があることは言うまでもなく、その提出と同時に公開の対象にして国民が監視し批判できるようにすることにも公益性があるだろう。特に政党交付金の交付を受けている政党が次の衆議院議員総選挙で立候補することが予想されるからである。使途報告書が提出されているにもかかわらず、情報公開請求しても公開されないままで総選挙が実施されるとなれば、何のための使途報告制度なのか、と国民は政治への不信を増幅させるだろう。もちろん、総選挙であれ参議院議員通常選挙であれ国政選挙が実施されなくても、提出された使途報告書が提出同時に公開の対象にされ、国民が監視し批判することができるようになれば、国会の審議にも影響を与える可能性があるだろう。いずれにしても、政党交付金使途報告書は提出と同時に公開に応じられるようにすることには、主権者国民にとって、当然、公益性があるといえる。
府条例第11条は、「公益上の理由による公開」を認めており、その第2項は、「第9条の規定にかかわらず、実施機関は、公開請求に係る行政文書に同条第1号に掲げる情報が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、請求者に対し、当該行政文書の全部又は一部を公開することができる。」と定めている。ここでいう「同条第1号に掲げる情報」とは、いわゆる個人情報である。ということは、府条例は、個人情報であっても「公益上特に必要があると認めるときは、請求者に対し、当該行政文書の全部又は一部を公開することができる」と定めているのである。
プライバシー権の保障の対象になりうる可能性のある個人情報に比べ非公開にする必要のない政党交付金使途報告書は、当然、この条項により「公益上の理由」により公開することができる、と解すべきである。
かりにこの条項を“適用”すると解することが解釈論上難しいとしても、プライバシー権の侵害の可能性が皆無である政党交付金使途報告書については、この条項を“準用”すべきである。そうしなければ、府条例は、「知る権利」を十分に保障していないことになるし、民主主義の発展を阻害することになるからである。

6 処分を行なった大阪府選挙管理員会の教示の有無及びその内容
本件非公開決定通知書において,「この決定に不服があるときは、・・・異議申し立てをし、又は取消しの訴えを提起することができます。」と明記し、異議申し立てについては、「この通知書受け取った日の翌日から起算し60日以内に、行政不服審査法第6条の規定により大阪府選挙管理委員会に異議申し立てをすることができます(・・・)」などと教示があった。

7 その他
(1)証拠物件等 非公開決定通知書 写し  1通

4.おわりに

^幣紊,大阪府選挙管理委員会への異議申立書です。

△気董△匹里茲Δ僻獣任出るのでしょうかね。

ところで、政党助成法が一昨年改悪された(政党助成法第32条の2)ので、このような異議申立てをしなければならなくなったのです。
(その改悪については、また別の機会に紹介します。)
言い換えれば、その改悪が行われなければ、私は異議申立てする必要はなったわけです。

す餡颪蝋駝韻法崔里觚⇒」を保障し、説明責任を果たし、民主主義を活性化するために、政党助成法を改正して、政党交付金使途報告書が提出されたら直ちに情報公開請求に応じるよう改めるべきです。

イ發舛蹐鵝∋氾喨鷙陲慮果度を高める改正も求められます。
なにせ政党交付金は税金であり、毎年320億円近い税金が特定の政党に交付されているのですから。

政党助成法の改正とともに政治資金規正法の改正も至急求められます。

政党交付金使途報告書の情報公開の時期問題(その1)

昨年は政治家・大臣の資金管理団体の事務所費や光熱水費の虚偽報告問題が発覚しました。
その結果として、政治資金収支報告書の支出の公開度を高めるよう国会で議論され、法律は昨年改正されました。(それでも問題があるのですが、それについてはまた別の機会に論じます。)。
しかし、その報告書は、一昨年の法律「改正」により、要旨が公表されるまで公開決定されなくなっているのですが、これを改善し早めることについては全く進展しませんでした。むしろ後退しました。(これについても、また別の機会に論じます。)

他方、税金を原資とした政党交付金の使途報告書については、その公開度を高めることに関しても、公開時期を早めることに関しても、何ら進展しませんでした。
税金の使途の公開度が低いうえに、なかなか公開されないとは、酷いものです。

政党助成については、憲法違反であるとの立場で研究成果を発表してきましたが、その問題については別の機会に説明するとして、ここでは、その使途報告書の公開時期が遅すぎるという問題に絞って、私見を書いておきます。これは政治資金収支報告書にも妥当します。

現行の政党助成法には、政党交付金使途報告書の情報公開請求があっても、総務大臣がその要旨を公表するまで公開の決定をしないという規定があるのですが、この規定は「知る権利」を侵害するものです。民主主義の活性化を阻害もしています。

先日、大阪府選挙管理委員会に自民党支部の政党交付金使途報告書を情報公開しました。(非)公開の決定そのものがなされないと思ったのですが、非公開決定が出されました。まずはその紹介をします。

1.自民党の大阪府内全支部の2007年分の政党交付金使途報告書などの情報公開請求

(1)大阪府情報公開条例

http://www.pref.osaka.jp/houbun/reiki/reiki_honbun/ak20100081.html
(公開請求権)
第六条 何人も、実施機関に対して、行政文書の公開を請求することができる。

何人でも情報公開請求できるので、兵庫県在住の私でも大阪府選挙管理委員会に情報公開請求できるのです。

(2)情報公開請求書の書式

情報公開請求書の書式はこれです。
http://www.pref.osaka.jp/annai/attach/youshiki_00003_1.pdf

この書式を印刷してそれに書き込めば宜しいのです。
私はこの書式の通りにパソコンで作成しました。

(3)提出先

大阪府府政情報センター
http://www.pref.osaka.jp/koho/johokokai/kokai/tetsuzuki.html

インターネット請求もできるようですが、私は前述のように作成して、ファックスで請求書を送信しました。

(4)私の行った情報公開請求

私の行った情報公開請求は以下です。
行 政 文 書 公 開 請 求 書

2008年4月4日
大阪府選挙管理委員会 様

氏   名  上 脇 博 之
住所又は居所 〒653-0862神戸市(略)
連 絡 先 電話番号 (略)

大阪府情報公開条例第6条の規定により、次のとおり請求します。

行政文書の名称等公開請求に係る行政文書を特定するに足りる事項

ー由民主党の大阪府内全ての支部の2007年分の政党交付金使途報告書(解散等に係るものを含む。)。
⊂綉,領亮書等の写し、支部基金の残高証明書の写し、支部総括文書。
上記,隆萄紺娶書。

希望する公開の実施方法
1 公開の実施方法
閲覧(視聴及び聴取を含む。)のみを希望する。
閲覧した後、必要な部分の写しの交付を希望する。
全部の写しの交付を希望する。

2 閲覧(視聴及び聴取を含む。)の方法
用紙による    専用機器による
3 写しの交付の方法
 用紙  録音カセットテープ  ビデオカセットテープ
フロッピーディスク  MO  CD−R
希望する公開の実施の場所等  府政情報センターを希望する。
 担当室・課(所)を希望する。
 郵送を希望する。
希望する公開の実施の日時    年  月  日
 午前・午後 時 分から午前・午後 時 分までの間
 公開決定等の通知後、担当室・課(所)と調整する。
事案の移送の可否      不可

実際には、上記の下線とゴチックの箇所に○をつけています。
また、実際には書式どおりになっています。

2.非開示決定

(1)大阪府選挙管理委員会事務局からの電話


\禅瓩靴人盻気僚蕕畉◆大阪府選挙管理委員会事務局から電話がありました。条例と法律の簡単な説明があり、「今は開示できないが、請求を取り下げてもらうと、政党交付金使途報告書の要旨が公開されれば、情報提供できる。」旨の説明がありました。

∋笋蓮⊂し話をしてから請求を取り下げないと返事しました。

「開示決定がなされないのではないか」という趣旨のことを話したのですが、非開示決定が出されることになりました。

と鶻示決定通知に関する情報公開条例の規定
(行政文書の公開の決定及び通知)
第十三条 実施機関は、公開請求に係る行政文書の全部又は一部を公開するときは、その旨の決定をし、速やかに、請求者に対し、その旨及び公開の実施に関し必要な事項を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、公開請求に係る行政文書の全部を公開しないとき(前条の規定により公開請求を拒否するとき及び公開請求に係る行政文書を管理していないときを含む。)は、その旨の決定をし、速やかに、請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
3 ・・・・(略)・・・。


(2)非開示決定通知書

〆7遑隠菊付の非開示決定通知書が届いていました。
受け取ったのは22日でした。

非開示決定通知書は以下の通りです。
      非開示決定通知書
              大選管第1038号
              平成20年4月15日
上脇博之 殿

              大阪府選挙管理委員会㊞

平成20年4月4日付けであった行政文書の公開請求については、大阪府情報公開条例第13条2項の規定により、次のとおり公開しないことと決定したので通知します。

行政文書公開請求に記載された行政文書の名称等

ー由民主党の大阪府内全ての支部の2007年分の政党交付金使途報告書(解散等に係るものを含む。)。
⊂綉,領亮書等の写し、支部基金の残高証明書の写し、支部総括文書。
上記,隆萄紺娶書。

公開しないことと決定した行政文書の名称

自由民主党の大阪府内の支部のうち、政党交付金が支給されている支部にかかる、平成19年分使途報告書及び添付書類

公開しない理由

大阪府情報公開条例9条2項に該当する。
本件行政文書に記録されている情報については、政党助成法第32条の2第3項の規定により、総務大臣がその要旨を公開するまで情報の開示ができないため、法令の規定により公にすることができない情報と認められる。

担当室・課(所)等

選挙管理委員会事務局 選挙グループ(電話番号(略))


(3)上記に関連する条例と法律の規定

‖膾緝楙霾鷂開条例第9条
 実施機関は、次の各号のいずれかに該当する情報が記録されている行政文書を公開してはならない。
一 個人の思想、宗教、身体的特徴、健康状態、家族構成、職業、学歴、出身、住所、所属団体、財産、所得等に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、特定の個人が識別され得るもの(以下「個人識別情報」という。)のうち、一般に他人に知られたくないと望むことが正当であると認められるもの
二 法令の規定により、又は法律若しくはこれに基づく政令の規定による明示の指示(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四十五条第一号への指示その他これに類する行為をいう。)により、公にすることができない情報

∪党助成法の規定
(報告書等に係る情報の公開)第32条の2 定期報告文書若しくは解散等報告文書又はこれらに併せて提出すべき書面若しくは文書で第31条の規定により当該定期報告文書又は解散等報告文書の要旨が公表される前のものに係る行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)第3条の規定による開示の請求があった場合においては、当該要旨が公表される日前は同法第9条第1項の決定を行わない。《追加》平18法113
2 前項に規定する開示の請求があった場合における行政機関の保有する情報の公開に関する法律の規定の適用については、同法第10条第1項中「開示請求があった日から30日以内」とあるのは「政党助成法(平成6年法律第5号)第31条の規定により要旨が公表された日から同日後30日を経過する日までの間」と、同法第11条中「開示請求があった日から60日以内」とあるのは「政党助成法第31条の規定により要旨が公表された日から同日後60日を経過する日までの間」とする。《追加》平18法113
3 都道府県は、第1項の規定の例により、都道府県提出文書に係る情報の開示を行うものとする。《追加》平18法113

9埓機関の保有する情報の公開に関する法律
(開示請求に対する措置)
第 九条 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、 開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し政令で定める事項を書面により通知しなければならない。
2  行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る行政文書を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。


(4)法律によりも条例を優先させた(!?)大阪府選挙管理員会

〇笋両霾鷂開請求に対して、以上のように、選挙管理委員会は政党助成法32条の2第3項の規定を根拠に、非開示決定の通知をしてきました。

△燭澄∪党助成法32条の2第3項によると、「都道府県は、第1項の規定の例により」と定められており、同第1項では、行政機関の保有する情報の公開に関する法律第9条第1項の「決定を行わない」と定められているのです。
つまり、全部開示であれ一部開示であれ「決定を行わない」ことになっているのです。
それなのに、大阪府選挙管理員会は非開示の決定を行ったのです。
それは、法律よりも条例の規定を優先したからでしょうか!?

(5)大阪府選挙管理委員会との電話のやり取り

,修海濃笋和膾緝楞挙管理員会に電話しました。
そして私は、情報公開条例第11条第2項は「公益上特に必要があると認めるときは、請求者に対し、当該行政文書の全部又は一部を公開することができる。」と定めているから公開して欲しいと求めました。

大阪府情報公開条例の規定
(公益上の理由による公開)第十一条 (略)
2 第九条の規定にかかわらず、実施機関は、公開請求に係る行政文書に同条第一号に掲げる情報が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、請求者に対し、当該行政文書の全部又は一部を公開することができる。
3 実施機関は、前項の規定により行政文書を公開しようとする場合には、大阪府個人情報保護条例(平成八年大阪府条例第二号)の趣旨を勘案し、個人の権利利益が適正に保護されるよう特段の配慮をしなければならない。

これに対して大阪府選挙管理員会は、”情報公開条例第11条は、第9条1号のバイに限定しており、「法令の規定により」「公にすることができない情報」である第2号の場合には「公益上特に必要があると認めるとき」でも公開できないと返事しました。

せ笋蓮△修譴任癲公開することで大阪府選挙管理委員会に何ら支障が生じないことを確認したうえで、政党交付金は税金だから公開することには公益性があると公開を求めたのですが、「法律でそうなっている以上公開でできない。法律を変えられない」旨の返事でした。

セ笋賄渡辰任慮鮠弔鯆めて異議申し立てをすることにしました。

(続く)

総務大臣のNHKへの放送「要請」も「違憲」だ!

総務大臣は、NHKに対して放送「要請」し、NHKはそれに応諾しました。
しかし、これは憲法違反です。
私たちは国とNHKを相手取って、当該「要請」が違法・無効であることの確認等を求め大阪地裁に提訴しました。
以下、これまでの経緯を含めて説明します。

1.NHKは国政放送ではなく公共放送です。

々駝韻涼罎砲蓮孱裡硲砲蝋餘鎚送だ」と思っている人もいるようですが、正確に言えば、税金による国営放送ではありません。
もちろん、民放の放送局でもありません。

■裡硲砲麓信料による公共放送です。

ですから、NHKの報道についても、「国家からの自由」が保障されなければなりません。
この自由は、表現(報道)の自由(憲法21条)として憲法が保障しています。

2.国がNHKに特定の内容の放送するよう命じることは、表現(報道)の自由を侵害しています。

〜輒蛎膺辰郎鯒、NHKに対し特定の内容(いわゆる拉致問題)をラジオの国際放送で行うよう命令を出しました。

△い錣罎諄巴很簑蠅魏魴茲靴覆韻譴个覆蕕覆い海箸聾世Δ泙任發△蠅泙擦鵑、そのことについて国がNKHに放送するよう命じることは、それがラジオの国際放送に限定されていても、NHKの報道の自由を侵害するのです。
国が強制してしまっては、報道の自由は保障されませんから。

私たちは、その結果として、国家の介入されない放送を聞く権利(知る権利)を侵害されている等として、昨年3月、大阪地裁に訴訟を提起しました。
朝日新聞2007年03月06日
「NHK放送命令は違憲」 大学教授ら提訴 大阪地裁

 菅総務相が放送法33条に基づきNHKに国際放送で北朝鮮拉致問題を取り上げるよう命令したことをめぐり、関西大経済学部の森岡孝二教授ら計35人が6日、総務相に限りない放送命令権を与えた同条は「報道の自由」を保障した憲法に反するとして、国を相手に命令の取り消しと1人1万円の損害賠償などを求める訴訟を大阪地裁に起こした。NHKを相手に命令に従う義務はないことの確認も求めている。放送命令の違憲性が問われる訴訟は初めて。
 訴えたのは森岡教授のほか、政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大教授や、市民団体「おおさか市民ネットワーク」の藤永延代代表、海外在住の日本人7人ら。
 訴状などによると、菅総務相は昨年11月10日、歴代総務相が放送法33条に基づきNHKに短波ラジオ国際放送で放送するよう命令してきた(1)時事(2)国の重要な政策(3)国際問題に関する政府の見解――の3項目に、「北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること」とする初の具体的項目を加えて放送を命令した。
 原告側は、NHKに放送内容を指定して放送を命じることができると定めた同条について、総務相の命令範囲を定めずに無限定の裁量権を与えていると指摘。「放送内容が政権政党や総務相の意向に左右されかねず、NHKの持つ放送の公共性と矛盾する」と主張している。
 提訴後、記者会見した藤永代表は「受信料で支えられたNHKの放送内容は国民の意見が反映されるべきで、権力者が内容を決めるのは許されない」と話した。
 総務省の話 訴状が届いておらず、コメントできない。
 NHK広報局の話 裁判で当方の主張を明らかにしていきます。

訴状の要旨はこれです

ち輒蛎膺辰痢嵬仁瓠彳睛討拉致問題以外(例えば同じように国家主権が侵害されている日米安保条約)であっても、結論は同じです。
「命令」の内容が重要であるかどうかが問題なのではなく、如何なる内容であれ特定の内容を放送するよう命令すること自体が憲法上問題なのです。
言い換えれば、公共放送を事実上の国営放送にしてならないのです。
これは政権が代わっても同じです。
朝日新聞2007年03月14日(水) 21時49分
拉致留意の命令放送、審議会答申「適当」

 北朝鮮による日本人拉致問題を特に留意することなどを盛り込んだ07年度のNHKラジオ国際放送の実施命令について、菅総務相から14日に諮問を受けた電波監理審議会は同日、命令を適当とする答申を出した。
 同審議会長の羽鳥光俊中央大教授は「拉致問題が重要という状況は変わっていない。ジェンキンス夫妻が厳しい環境の中、北朝鮮で短波ラジオを受信していたとも聞いている」と説明した。
 これに対し、拉致問題を取り上げるよう菅総務相が昨年11月に命令したのは憲法違反として、命令取り消しなどを求めて提訴した原告の一人、上脇博之・神戸学院大教授は「取り上げるテーマが重要かどうかでなく、国が放送内容に踏み込んで命令することが報道の自由を侵害するものであり、公共放送であるNHKが国営放送に近づきかねない」と批判した。

イ海諒送命令については、与党内からも疑問が噴出し、法律は改正されるに至りました。
「命令」は削除され、国は放送「命令」ができなくなりました。

私たちの提訴は国会を動かすきっかけになりました。
提訴は有意義でした。

3.要請放送も憲法違反だ!

,箸海蹐、4月1日施行の法律改正では、放送「命令」から放送「要請」に改められ、NHKはその「要請」がなされた場合、その応諾に「努める」ことになりました。

一見すると国の強制はなくなったように見えます。

∩輒蛎膺辰蓮■慣遑影に、これまでとほぼ同様(実はそれ以上)の内容についての放送「要請」をNHKに出しました。
これに対し、NHKは、拒否を表明して拉致問題も含めて自由に放送すれば良いのに、何とその「要請」を応諾してしまいました。
(この点については、阪口徳雄弁護士のブログを参照してください。)

放送「要請」はこれまでの放送「命令」とは本質的に違うというのであれば、それを証明するためにもNHKは総務大臣の放送「要請」に応諾すべきではありませんでした。

NHKが応諾してしまったのは、総務省が放送事業者の監督官庁であることからNHKにとって「努める」規定は「実質的な強制」規定だからでしょう。

げ辰┐董⊆造蓮■裡硲砲榔諾を表明する前に(それどころか総務大臣の放送要請の内容もわからない時点の1月に)、「要請」放送のための国からの交付金33億円強を予算に計上していたのです。
(この点についても、阪口徳雄弁護士のブログを参照してください。)

ということは、NHKは放送要請の内容がどのようなものであれ要請に応諾することを決めていたということになります。
それは、NHKには応諾しない自由は事実上存在しないからでしょう。

イ任垢ら、放送「要請」もNHKの報道の自由を侵害していると解すべきでしょう。
それゆえ、私たちは今月23日新たに大阪地裁に提訴したのです。
北朝鮮・拉致問題:放送要請は「違憲」 大阪の市民団体、国とNHKを提訴

 増田寛也総務相が北朝鮮による日本人拉致問題についての国際ラジオ放送をNHKへ要請したのは「表現の自由を定めた憲法に違反し、無効」として、大学教授や主婦らの市民団体「NHK市民の会」(大阪市)の7人が23日、国とNHKなどを相手に1人1万円の慰謝料を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
 増田総務相は1日、改正放送法に基づき、拉致問題に特に留意した国際放送をするようNHKに求め、NHKは要請に応じている。
 NHKの短波ラジオ国際放送を巡っては06年11月、当時の菅義偉総務相が拉致問題を重点的に取り上げるよう命令を出し、与党からも「表現の自由を侵す恐れがある」などと異論が出た。1日施行された改正放送法は総務相の権限を「命令」から「要請」へ弱めた。
 しかし、訴状などでは、改正法が要請に応じる努力義務を定めていることや、総務省が放送事業者の監督官庁であることから「努力義務は実質的な強制で、総務相の要請は違憲」と主張。NHKに対しても、受信契約者には権力に介入されない放送を聞く権利があるとして「要請を受けたことは不法行為にあたる」と指摘している。
 総務省国際放送推進室とNHKはともに「訴状を確認していないのでコメントは差し控えたい」としている。【北川仁士】

毎日新聞 2008年4月23日 大阪夕刊

Γ裡硲砲亮信料を支払っている視聴者の皆さん、NHKの報道の自由を国家の介入から守り、NHKを国営放送にさせないために、この訴訟を応援してください。お願いします。
http://nhk-shiminnokai.com/

マスコミでのコメントとその紹介について

1.憲法研究者であり、市民運動もしていることもあって、マスコミ(の記者)からコメントを求められることがあります。

大した能力はないのですが、それでも社会貢献として少しでも役立つようであれば幸いである、と思い、コメントを求められれば、可能な限り、それに応じることにしています。

もちろん、コメントできる能力がなくてお断りする場合もあります。
また、コメントの内容が期待されている内容でなかったりすると、コメントが使用されない場合もあります。

2.マスコミでコメントしたことについては、このブログでもできるだけご紹介したいと思っています。

ただ、様々な事情により、ブログでの紹介の時期が少し遅れる場合があります。
また、コメントが掲載あるいは放送される時期よりも早くブログで紹介すると拙いので、直ぐにブログで紹介できない場合もあります。特にスクープ報道の場合はそうです。この点、ご了解ください。

3.これまで新聞は、全ての全国紙(朝日、毎日、読売、日経、産経)・準全国紙(東京・中日)、複数の地方紙でコメントしてきました。

私は、内容次第でコメントするかどうかを決めますので、どこの新聞社であれコメントには応じています。「特定の新聞社はコメント拒否」という方針はありません。

全国紙の場合、地方版でしかコメントが紹介されない場合や、ある地域だけ紹介されない場合もあります。
ですから、ブログで紹介した記事が、他の地域では掲載されていない場合もありますので、その点、ご了解ください。

週刊誌についても、コメント拒否の方針はなく、これまで幾つかのものにコメントが紹介されました。

テレビについては、数は多くないのですが、何度かコメントしました。
地方局の場合もありますので、紹介したときにはこの点もご了解ください。

政党の機関紙の場合もあります。
「特定の政党へのコメント拒否」の方針もとっていません。
知名度がないので、なかなか大きな政党からコメント依頼はないですが・・・。

いずれも、コメントするのに時間はかかります。
資料を見てから説明を受け、コメントする場合も多いです。
電話や直接お会いして長い時間お話しするのですが、実際にマスコミで紹介されるコメントは短いのが通常です。新聞紙面やテレビ放送時間の制約でしょう。長いものは少ないです。
ですから、私がコメントしているのをご存じない方も多いと思います。

4.過去のコメントについても、紹介する機会があり、その記事がインターネットで入手できる場合には、可能な限り紹介したいと思っています。

5.昨年は、特に政治資金の問題でコメントが紹介されました。
とりわけ農水大臣(私たちが告発した松岡、赤城の両大臣)の政治資金収支報告の虚偽報告問題というスクープ報道でもコメントが紹介されました。
今年もそのようなスクープ報道があるかどうかわかりませんが、コメントが紹介されるようであれば、可能な限りブログでも紹介したいと思います。

6.なかには、私が忘れた頃に、コメントが紹介されるときがあります。
ですから、もし皆様のお目に留まりましたら、教えていただければ幸いです。

7.先日、あるマスコミからコメントを求められました。
何度か電話取材を受け、コメントの校正を本日終えました。
近々コメントが紹介されます。出ましたら紹介いたします。
Categories
あし@
livedoor プロフィール

nihonkokukenpou

TagCloud
livedoor × FLO:Q
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ