上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

憲法研究者の社会活動の一環として、ブログを開設してみました(2008年4月5日)。 とはいえ、憲法問題全てについて意見を書くわけではありません。 政治問題について書くときがあるかもしれません。 記録として残しておくために、このブログを使用するときがあるかもしれません。 各投稿記事の右下の「拍手」が多いようであれば、調子に乗って投稿するかもしれません。 コメントを書き込まれる方は、カテゴリー「このブログの読み方とコメントの書き込みへの注意」の投稿を読んだ上で、書き込んでください。 皆様のコメントに対する応答の書き込みは直ぐにできないかもしれませんので、予めご了解ください。 ツイッターを始めました(2010年9月3日)。 https://twitter.com/kamiwaki フェイスブックも始めました(2012年7月29日) http://www.facebook.com/hiroshi.kamiwaki.7 かみわき・ひろし

2011年01月

やはり「改革フォーラム21」の「預金金利収入ゼロ」は異常だ(「改革国民会議」の場合との比較)

(1)昨年11月末には、旧「新生党」から政治資金を受けて貯蓄していた政治団体「改革フォーラム21」が、2009年の衆議院解散時に、小沢一郎氏が代表を務める政党支部を迂回し、同氏の資金管理団体「陸山会」に政治資金3億7000万円が還流していた問題を取り上げた。

また、昨年12月初めには、小沢一郎氏は「陸山会」に3億7000万円を貸し付け、2日後に違法な迂回献金で返済を受けていた問題を取り上げた。

さらに、その10日後には、小沢一郎氏の実質的財布だった「改革フォーラム21」の繰越金約7億円なのに預金金利ゼロが異常であることを指摘した。

(2)ここでは、最後の問題、すなわち、「改革フォーラム21」は1996年以降は約7億円前後の繰越金が毎年あると政治資金収支報告書で報告しているのに「預金利子」収入が2008年までの13年間に1円も計上していなかったという問題を、再度取り上げる。

すでに紹介したが、訂正の報告等がなされているが、「預金利子」収入がゼロという報告は、単純な記載ミスとも思われない。

というのは、1995年12月末に9000万円の金銭信託がなされ、その配当金が翌年以降1999年までは1円単位まで記載されているからである。

また、マスコミの報道等によると、平野貞夫氏は、2007年から「改革フォーラム21」の会計責任者になっており(2006年分の政治資金収支報告書の提出時の会計責任者は平野氏である)、2009年まで会計責任者を務めたようである(2009年分の政治資金収支報告書の提出の時には別人が会計責任者として報告されている)が、途中から会計責任者になっているとはいえ、7億円近い政治資金を繰越していながら、「預金利子ゼロ」の異常さに気づかないはずはないからだ。

(3)というのは、平野氏は、政治団体「改革国民会議」の会計責任者も務めており、2007年分のその政治資金収支報告では「前年からの繰越額」が約11億6652万円で「預金利息」収入が「474,965 H19.2.10 りそな銀行」「883,941 H19.8.11 りそな銀行」と報告していたし、
また、2008年分の政治資金収支報告書では「前年からの繰越額」が約11億1104万円で「預金利息」収入が「902,704 H20.2.9 りそな銀行」「875,481 H20.8.9 りそな銀行」と報告していたし、
2009年分の政治資金収支報告書では「前年からの繰越額」が約10億5679万円で「預金利息」収入が「593,936 H21.2.14 りそな銀行」「165,360 H21.8.15 りそな銀行」と報告していたからである。

(ただし、「改革国民会議」の預金利息額の妥当性については、ここでは検討しない)。

なお、「改革国民会議」の2007年分~2009年分の政治資金収支報告書は以下で見ることができる。

http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/101130/11390014.pdf
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/090930/000013300.pdf
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/000025226.pdf

(4)にもかかわらず、「改革フォーラム21」の2006年の政治資金収支報告書では、「預金利子」収入は記載されておらず、2007年の政治資金報告書でも「預金利子」収入は記載されていなかったし、「前年からの繰越額」はわずか1万1418円だった。

億単位の繰越金のある両政治団体の会計責任者を務めていた平野氏が、一方の団体では一応きちんと預金金利を報告し、他方の団体では預金金利ゼロの異常を見過ごすことなどありえないだろう。

また、約7億円を13年間も現金で保管することも考えられない。
「いざというときに小沢一郎氏のために使用する」のであれば、預金金利で少しでも増やすからだ。

(5)そして、すでに指摘したように、突如、2008年分に預金金利収入が報告されるが、それは西松建設OBらによる政治団体政治献金問題で、小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」などが家宅捜索された後だったし、2007年分の報告書の預金利子の収入等が訂正されたのも、家宅捜索の後だった。

(6)常識で考えれば、約7億円は、とっくの昔になくなっており、家宅捜索を受けたがゆえに、どこかに隠し持っていたカネ、つまり裏金約7億円で補填したのだろう。
裏金であれば、現金で隠し持っていることはありうるだろう。

(7)平野氏は、すでに紹介したように小沢氏のために3億7000万円を寄付したことをマスコミの取材で認めている。
つまり、小沢氏側と共謀して違法な迂回献金をしたことを「自白」しているのだ。

となると、裏金約7億円とそれによる補填も両者は共謀したのであろう。

(8)この疑惑について、小沢一郎氏は、主権者国民に対し、いまだに何らの説明責任を果たしてはいない!
幾つかのマスコミの取材を受け、あるいはマスコミに登場しているが、小沢氏は積極的に説明していないのではなかろうか!?
聞き手も質問してはないのではなかろうか!?

1月下旬の近況報告

早いもので、もう1月末である。
いつものように近況報告をしておこう。

1.原稿執筆の進捗状況


(1)「議員定数を削減していいの? ゼロからわかる選挙のしくみ」

http://blog.goo.ne.jp/kikanshi-hon/e/de1d73202c98030adb36b56fe861f1db

最終の校正ゲラが先日届きました。
校正中です。今日・明日には返送します。
出版されるのは、2月10日ごろずれ込みます。

(2)法学館憲法研究所での2010年7月2日講演が、「法学館憲法研究所報」第4号に掲載されました。

第6回公開研究会 現代の諸問題と憲法
「政党政治とその課題 ― 財界政治のための二大政党制化の諸制度を批判する」
(18-36頁)

(3)「情報公開制度の利用」
昨年12月10日に脱稿し、先日、初校ゲラが届きました。
返送の締切りは、来月(2月)7日(必着)

再校ゲラは来月(2月)中旬の予定。
三校ゲラは来月(2月)下旬の予定。

(4)地元の「民報」から連載の原稿依頼がありました。

兵庫県内各地での議員定数削減の動きに抗する企画で、地方議会における議員の役割などを理解してもらいものです。
連載(1回900字程度×4回)。
締切りは1月中旬でした。

タイトルは「議員定数と民主主義を考える」
その副題は、
その1「庶民に「痛み」を押し付け」
その2「法定定数を下回る実際の議員定数と市町村合併」
その3「兵庫県議会 ~ 大政党に有利な1人区・2人区の多さ」
その4「議員定数を増やし、議会を“住民の縮図”に!」
の予定。

第1回の掲載は2月上旬の予定。

(5)『ねっとわーく京都』266号(2011年3月号)の連載原稿

「政治とカネ」連載18

「小沢一郎「陸山会」への迂回献金問題(2) 小沢氏の実質的財布だった「改革フォーラム21」はペーパー団体!」

締切りは今月(1月)20日でした。
すでに脱稿し、校正も終えました。
来月(2月)8日に書店発売で、京都新聞(2月9日付)第1面下段に広告掲載。

(6)地方政党に関する原稿依頼がありました。
今すぐ書けそうにないので、もし時間が確保できれば、書きたいと思います。

(7)原稿執筆の依頼がありました。
締切りは今年(2011年)11月末。


2.マスコミでのコメント等

(1)豪邸暮らしで資産ゼロ??? 半数が預貯金ゼロと答えた 「資産公開制度」は子ども騙し」週刊新潮(2011年1月20日号)で、私のコメントが紹介されました。

(2)「政治資金の詳細報告義務化 72団体、適用対象外 「制度骨抜き」指摘」朝日新聞東京本社版、「政治資金 詳細報告義務づけ 寄付金控除返上「骨抜き」」朝日新聞大阪本社版、2011年1月19日夕刊で、私のコメントが紹介されました。

(3)「機密費「全面公開」の公約どこに 「検証」も無期限先送り」しんぶん赤旗2011年1月20日で、私のコメントが紹介されました。

(4)私のコメントが紹介されているわけではないのですが、私が原告の内閣官房報償費情報公開訴訟での大阪地裁の見解がマスコミで紹介されました。

「「証言不要」の国側主張認めず 大阪地裁の機密費訴訟」【共同通信】(2011/01/22 02:02)
「機密費訴訟 証言の承認求める」NHK(1月22日 4時25分)
「元内閣総務官の再尋問、大阪地裁が要請 官房機密費訴訟」朝日新聞(2011年1月22日)「元内閣総務官の再尋問承認求める  機密費訴訟で大阪地裁」産経新聞(2011.1.22 19:21)

「官房機密費訴訟 政府の官僚出廷要請 大阪地裁決定 国の主張認めず」神戸新聞(2011年1月22日)
「機密費訴訟「元総務関西尋問許可を」裁判長、官房長官に要請へ」読売新聞(2011年1月22日)夕刊
「証言不要 認めず 機密費訴訟 国に出廷承認要請」毎日新聞(2011年一月20日)夕刊
「元内閣総務間の再尋問承認要請 機密費訴訟で大阪地裁」産経新聞(2011年1月23日)

(5)以上のほかにも取材を受けてました。
記事化されたのか、私のコメントが紹介されたのか、不明のものが幾つかあります。

ご覧になった方があれば、教えていただければ幸いです。


3.呼びかけ

(1)竹下彌平さんについての情報提供をお願いします

なお、有力な情報提供がありました。

(2)3年目になる憲法本の母校への寄贈のススメ


4.講演など

(1)ミニ講演をしました。

2011年1月19日(水)午後6時30分~

主催:憲法改悪ストップ!兵庫県共同センター
第7回・2011年総会
会場:兵庫県高教組会館3階ホール
ミニ講演「政治とカネと憲法」(40分)

(2)2・17学習決起集会&署名提出・国会議員要請(憲法会議など9団体が主催)

2011年2月17日 14時~16時(予定)
会場 衆議院第2議員会館 多目的会議室

■国会報告・講演・各団体からの報告・交流・議員要請行動

私が40分ほど講演する予定です。

問い合わせは憲法会議(03-3261-9007)

(3)2011年3月5日(土)午後14時~(70分。20分の質疑応答)

講演テーマは、「衆議院比例定数削減の及ぼす問題点」(仮)
会場は「ムーブ」(北九州市小倉北区)
主催:憲法改悪反対北九州共同センター

(4)2011年3月11日(金)午後1時30分~2時30分

講演テーマ:「政治とカネ」
会場:加東市社町福祉センター
主催・はりま中央民主商工会

(5)2011年5月3日、講演依頼がありましたが、この日は神戸憲法集会が開催され、私は兵庫県憲法会議の事務局長として裏方の仕事なので、お断りしました。
ただし、ひょっとすると、5月末ごろに、日程さえ合えば、講演を引き受けることになるかもしれません。


5.2011年の著書・原稿など

(1)判例評釈「名古屋市議会の会派が市から交付を受けた政務調査費を所属議員に支出する際に使途基準適合性の判断のため各議員から提出を受けた「政務調査費報告書」とこれに対応する領収書が、民事訴訟法220条4号ニ所定の「専ら文書の所持者の利用に供するための文書」に当たるとされた事例」「判例時報」2093号・「判例評論」623号(2011年1月1日号)172-177頁(10-15頁)。

(2)「政治とカネ17 小沢一郎「陸山会」への迂回献金問題(1)この迂回献金は違法だ!」『ねっとわーく京都』265号(2011年2月号)67-69頁。

(3)「第6回公開研究会 現代の諸問題と憲法
政党政治とその課題 ― 財界政治のための二大政党制化の諸制度を批判する」
法学館憲法研究所報」第4号18-36頁。

藤井裕久氏が組織対策費31億円を「知らない」と説明!

(1)藤井裕久官房副長官は先日(2011年1月24日)の記者会見で、旧「自由党」幹事長当時に、政党交付金を含む31億円余りが「組織対策費」などの名目で藤井氏に支出されたことについて「知りません。記憶にない、のではなくて知りません」と語ったという。
当時の「自由党」代表は小沢一郎氏であった。
毎日新聞 1月24日(月)23時59分配信
<藤井裕久氏>「組織対策費」など31億円…「知らない」

 藤井裕久官房副長官は24日午後の記者会見で、旧自由党の幹事長当時に、同党向けの政党交付金を含む約31億円が「組織対策費」などの名目で藤井氏あてに支出されたことについて「知りません。記憶にない、のではなくて知りません」と語った。旧自由党は小沢一郎民主党元代表が党首を務めており、公金である交付金を含む巨額資金の使途について、改めて野党から問われる可能性がある。
 旧自由党は小沢氏が98年1月に結党し、民主党との合併に伴い03年9月に解党した。政党交付金使途等報告書などによると、この間、藤井氏あてに、12回計約31億円の「組織活動費」や「組織対策費」が支出され、このうち01~02年の3回分計17億4200万円余は交付金が使われている。【倉田陶子、杉本修作】

(2)ここで問題になっている金額は31億円余りである。

それと全く同じか確認できてはいないが、私が調べた、旧「自由党」時代に、同党が藤井氏に対し支出された「組織対策費」は、当時の「自由党」の政治資金収支報告書によると、約31億4323万円であり、具体的には以下のとおりである。
支出の目的
金額(円)
年月日
支出を受けた者の氏名(または名称)
支出を受けた者の住所(または所在地)
組織対策費
163,861,354
H11.4.1
藤井裕久
神奈川県相模原市5丁目5番3
組織対策費
169,838,646
H11.11.1
藤井裕久
神奈川県相模原市5丁目5番3
組織対策費
306,500,000
H12.4.20
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
10,000,000
H12.6.1
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
647,080,000
H12.6.15
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
20,550,000
H12.12.14
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
221,449,882
H.13.6.1
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
10,800,000
H13.12.14
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
979,000,000
H.14.7.31
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
541,900,000
H14.12.25
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
8,400,000
H14.12.27
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
60,550,000
H15.7.20
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
6,300,000
H15.9.12
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
合計
3,146,229,882

(3)約31億円(私のいう約31億4623万円)のうち、上記紹介記事によると、2001年分と2002年分の政党交付金、計17億4200万円余が含まれている、という。

私は、この17億4200万円余のすべてについて確認してはいない。
そのうち、2002年(平成14年)7月31日の9億7900万円と同12月25日の5億4190万円、合計15億2090万円は、政党交付金であると確認できている。

(4)以前、紹介したときには、藤井氏については合計約46億7671万円と紹介しているが、これは、政党交付金も含む政治資金全ての収支を報告している旧「自由党」の政治資金収支報告書における藤井氏への「組織対策費」と、旧「自由党」の2002年分の政党交付金使途報告書における藤井氏への「組織対策費」を合計した金額である。
前者の報告のうち、後者を間違いなく含んでいるのか、あるいはまた別なのか、関係者に
質問して確認できなかったので、一応合計したものを紹介しておいた。

しかし、毎日新聞は、17億4200万円余が政党交付金であることを確認したのだろうから、以下では、旧「自由党」が「組織対策費」名目で藤井氏に対して支出した金額は、とりあえず約31億円(私の政治資金収支報告書での確認では約31億4623万円)であり、そのうち、税金が原資である政党交付金が約17億4200万円であるとして、以下、話を進めることにする。

(5)以前一言紹介したように、フリージャーナリストの松田賢弥氏は、小沢一郎氏が代表を務めていたときの「組織対策費」実際に報告書どおりに支出されていないとの疑惑を追及しており、自由党(小沢一郎代表)は、1999年4月から民主党と合併する2003年9月まで総額約31億3623万円の「組織対策費」を藤井氏に充てて支出している、と紹介し(松田賢弥「小沢一郎が差配する使途不明99億円」『文藝春秋』2010年7月号296-305頁)、2002年に総額約15億2000万円の政党助成金を「組織対策費」の名目で藤井氏に充てて支出している、と紹介していた(松田賢弥「小沢一郎『57億円略奪』の黒い霧」『文藝春秋』2010年4月号144-163頁)。

松田氏は、2009年11月の取材で、「藤井が『あのカネのことはまったく知らない』と周囲に語っていたとの証言を自由党元幹部から得た。約15億円は藤井の名前で偽装支出されただけで、実際の資金移動は小沢と八尋の2人しか分からないともその元幹部は証言した。」と記している(148-149頁)。

(6)藤井氏は、同じく15億円につき産経新聞の取材に対し答え、以下のような報道がなされた。
産経新聞2010年7月15日20時59分配信
参院選敗北 藤井元財務相「民主は新時代に」
(略)
(自由党時代に計15億円の「組織活動費」が当時の藤井幹事長あてに支出されたことには)まったく知らなかった。どう使われたかも知りようがない

(7)ところが、冒頭で紹介した毎日新聞の記事によると、藤井氏は、政党交付金である約15億円だけではなく、それを含む約31億円を受け取っていない、というのである

その金額は、正確に言えば、私が紹介した約31億4623万円なのか、あるいは、そのうち他の当時の「自由党」国会議員へ配布された同じ額(少額)については実際受け取っており、それを除いた金額であるのか、不明であるが、いずれにせよ、約15億円を受け取っていない、というのである。

(9)「組織対策費」を受け取っていないと証言しているのは、どうも藤井氏だけではないようだ。

先に紹介した松田氏によると(松田賢弥「小沢一郎が差配する使途不明99億円」『文藝春秋』2010年7月号)、
新進党(小沢一郎代表)は、組織対策費として米沢隆衆議院議員に総額約4億1092万円を、また、組織対策費として西岡武夫衆議院議員に総額約29億8904万円を支出した、と報告していたが、
松田氏は宮崎県内のホテルで米沢氏と会ったところ、米沢氏は、松田氏に「(96年支出の)約4億円の組織対策費のことはまったく記憶にない。おそらく事務的に(党職員の)誰かがやったのだろう。はんこを預けてあったから、当時、基本的にはカネのことは小沢が握っていた。カネの使い道については私は知らない」と語り(304頁)、
また、松田氏は西岡氏に電話で電話したところ、西岡氏は松田氏に「(約30億円は)私が現金を手にしたカネではない。現金を直接触ることはありませんでした。私がサインしたのは事実です。組織対策費というのは認識していましたが、金額や詳しい用途までは知りませんでした」と語ったという(304頁)。

(10)このように小沢一郎氏が代表を務めた旧新進党」・旧「自由党」時代、さらには「民主党」時代も、巨額の「組織対策費」が一部の国会議員の配布されていると報告されているが、2009年分については政治資金収支報告書で確認されている。
ただし、自民党や国民新党でも同様の支出があったという。この名目での支出は元々自民党時代からあったものであるから、それが新進党・自由党・民主党・国民新党に受け継がれているのは、当然といえば当然のことなのかもしれない。

(なお、民主党時代のまとめは、別の機会に紹介する)。

(11)税金である政党交付金を含め巨額の「組織対策費」が実際何に支出されたのか不明であるということは、巨額のカネが裏金になっている可能性が高い

したがって、小沢氏は、これまでの「組織対策費」名目で支出したカネにつき、実際の使途(少なくとも受け取っていないと証言している分の組織対策費の実際の使途)をきちんと説明すべきである

また、「組織対策費}を受け取っていると認めた国会議員は、その実際の使途をきちんと説明すべきである

さらに、民主党は、これまでの調査結果をきちんと国民に報告をすべきであるし、調査が不十分であれば調査を徹底し、国民に調査結果をきちんと説明すべきである

(12)以上のことは自民党や国民新党にも求められるが、まずは、与党第一党の民主党とその関係議員が率先して説明責任を果たすべきである。

もちろん、裏金作りの元祖・自民党は、先手を打って「組織活動費」の使途をきちんと説明し、これまで隠してきたことを反省した上で、民主党を追及すべきである。

「たちあがれ日本」も与謝野氏も予想以上にシタタカだった(2011年分政党交付金のための届出)

1.2011年分の政党交付金のマスコミ試算

(1)2011年分の政党交付金の交付を受けるための届出が行われ、総務省は9政党が申請としたと発表した。

9党とは、以下である。

民主党、自由民主党、公明党、みんなの党、社会民主党、国民新党、たちあがれ日本、新党改革及び新党日本。

政党交付金の交付を受け取る資格は、すでに紹介してきたように、衆参国会議員5名以上あるいは、国会議員1名以上で全国の得票率2%以上である。
この2つの要件のうち、いずれかでも充足する政党は、政党交付金の受け取る資格があるのである。

日本共産党は交付の申請をする資格があるが、受け取りを拒否し続けているようなので、今年も申請しなかったようだ。

(2)マスコミは、9党の政党交付金の交付額を試算している。
時事通信(2011/01/18-19:30)
民主、2年連続トップ=9党が政党交付金申請

 総務省は18日、政党助成法に基づき、9政党が2011年分の政党交付金の受給を申請したと発表した。交付金総額は10年と同じ約319億円。時事通信社の試算によると、民主党への配分予定額が168億2500万円と2年連続でトップ。ただ10年7月の参院選で議席を減らしたのに伴い、予定額は前年の支給実績を約3億円下回った。
 自民党は前年実績から約1億5000万円少ない101億1400万円となる。政党交付金は議席数や選挙での得票数に応じて配分され、年4回に分けて支給される。共産党は支給を申請していない。他の政党への支給予定額は次の通り。
 公明党22億7500万円、みんなの党11億1600万円、社民党7億6200万円、国民新党3億9500万円、たちあがれ日本1億9600万円、新党改革1億1900万円、新党日本1億3500万円。

2011/01/18 19:37 【共同通信】
民主、政党交付金168億円 参院選惨敗も首位堅持

 総務省は18日、2011年分の政党交付金を受け取るため、9政党が届け出たと発表した。共同通信の試算によると、11年の配分予定額が最も多かったのは民主党で168億2500万円。10年参院選の惨敗で、前年交付額と比べ2億8千万円減だが、2年連続で首位となる。
 2位の自民党は、前年比1億4900万円減の101億1400万円。参院選で躍進したみんなの党は、前年比4億4100万円増の11億1600万円となり資金面の充実ぶりがうかがえる。
 そのほかの交付予定額は多い順に、公明党22億7500万円(前年比6600万円減)、社民党7億6200万円(5900万円減)、国民新党3億9500万円(100万円減)、たちあがれ日本1億9600万円(1億1500万円増)。

NHK1月19日 5時14分
政党助成金 民主2年連続首位

 ことし、平成23年に交付される予定の政党助成金は、9つの政党に対し、総額319億4100万円で、民主党は、去年の参議院選挙で議席を減らしたものの、交付額は2年連続でトップとなっています。
 政党助成金は、政党助成法に基づいて、1月1日現在で所属している衆参両院の国会議員の数や、過去の国政選挙の得票などに応じ、総務省に届け出をした政党に交付されます。ことし届け出をした政党は9つで、これらの政党に対し、総額319億4100万円が交付されます。
 これを基に、各党へ交付される予定額を試算すると、民主党が、去年の参議院選挙で議席を減らしたため、前の年よりも2億8000万円減って、168億2500万円。次いで、自民党が、1億4900万円減って、101億1400万円。公明党が6600万円減って、22億7500万円。みんなの党が去年の参議院選挙で議席を増やしたため、4億4100万円増えて、11億1600万円。社民党が、5900万円減って7億6200万円。国民新党が、100万円減って3億9500万円。たちあがれ日本が、1億1500万円増えて1億9600万円。新党日本が、1億3500万円。新党改革が、1億1900万円となっています。
 一方、共産党は、政党助成法に反対する立場から届け出をせず、政党助成金は受けていません。
 政党助成金は平成23年度予算案が成立したあと、年4回にわけて、各党に交付されます。

(3)以上紹介した複数のマスコミの試算は見事に一致する。

民主党  168億2500万円
自民党  101億1400万円
公明党   22億7500万円
みんなの党 11億1600万円
社民党    7億6200万円
国民新党   3億9500万円
たちあがれ日本1億9600万円
新党日本   1億3500万円
新党改革   1億1900万円

だが、これはあくまでも試算である。
正式の政党交付金の交付額ではない。
両者の金額に大きな違いはないかもしれないが、過去のケースを振り返ると、正確に言えば違いがあった。

例えば、2010年参議院通常選挙後の再算定のマスコミ試算実際の再算定の交付決定額とは、異なった。

また、2009年総選挙後に行われたマスコミの2010年分の試算実際の2010年分の正式の交付決定額とも異なった。

したがって、今年(2011年)分についても、9政党における正式の政党交付金の交付額は、以上紹介したマスコミの試算と異なる可能性があることだけは留意しておいたほうがいいだろう(なお、正式の政党交付金の決定額は1000円単位まで算定される)。


2.「たちあがれ日本」と与謝野氏のシタタカさ

(1)さて、今年の政党交付金の交付を受け取るための9政党の届けにおいて、私が今一番注目しているのは、「たちあがれ日本」の所属議員数である。

以下は、総務省が公表している「政党助成法に基づく政党の届出(平成23年1月1日現在)の概要」である。

http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/39710.html#bs2

この「別表2」を見ると、「たちあがれ日本」の所属議員数は、衆議院議員3名、参議院議員3名、計6名である。

たちあがれ日本」のHPを見ると、以前も紹介したが、所属国会議員数は5名である。
与謝野氏が離党したからである。

ということは、「たちあがれ日本」は、今年の分の政党交付金の交付を受けるための届出において、与謝野氏を所属国会議員として届出していたのである
ということは、与謝野氏が獲得した得票数も届出されていることになる(確認していないが、多分そうだろう)。

(2)この届出は違法なのだろうか?

結論から言えば、違法ではない。

というのは、この届出は、総務省のPHの紹介でも明らかなように、今年1月1日現在の所属国会議員数などを届出することになっているからである。

与謝野氏が離党届出を「たちあがれ日本」に提出したのは、昨年ではなく、1月13日の午前10時ごろで、それが受理されたのは、同日午後だった。
毎日新聞 2011年1月13日 東京夕刊
菅首相:あす内閣改造 与謝野氏、要職起用へ たちあがれ離党 野田財務相は留任

たちあがれ日本の平沼赳夫代表に離党届を提出後、平沼事務所を出る与謝野馨氏=東京都千代田区で2011年1月13日午前10時16分、石井諭撮影

 菅直人首相は13日、14日に行う内閣改造で、たちあがれ日本の与謝野馨共同代表を政権の要職に起用する意向を固めた。税制改正と社会保障担当の特命相や首相補佐官、厚生労働相などを検討している。与謝野氏は13日午前、東京都内で同党の平沼赳夫代表に離党届を提出した。また、野田佳彦財務相の留任も固まった。首相は同日午後の民主党大会後に会見し内閣改造と党役員人事の基本方針を示して人事に本格的に着手。24日の通常国会召集を目指す。【中田卓二】
(略)
 与謝野氏は昨年11月以降、首相と2回にわたり会談するなど菅政権への協力を探っていた。しかし、同12月27日にたちあがれの連立政権入りが破談になり、以後は党の会合を欠席していた。与謝野氏は09年衆院選で比例代表東京ブロックの自民党候補として復活当選したため公職選挙法などの規定で既存政党に移ることはできず、今後は無所属で活動する。平沼氏は与謝野氏との会談で「それなりの考えがあることは理解する」と述べたが、離党届の扱いは保留した。
(略)

時事通信社(01月13日 17:03)
与謝野氏の離党届受理=平沼氏「政権立て直しは無理」―たちあがれ

 たちあがれ日本は13日午後、衆院議員会館で議員総会を開き、与謝野馨共同代表から提出されていた離党届を受理することを決めた。ただ、総会後に記者会見した平沼赳夫代表は「同志としては非常に残念だ」と述べる一方、「彼の力で民主党政権を立て直すことは無理だと思う」と指摘、与謝野氏の行動に疑問を呈した。
 会見に同席した園田博之幹事長も「たちあがれ日本をつくった動機は、民主党政権を倒すということだ。立党の精神を置き忘れてしまったのではないか」と与謝野氏を批判した。

つまり、1月1日現在、与謝野氏は「たちあがれ日本」の所属国会議員だったのである。
それゆえ、「たちあがれ日本」が1月13日に離党した与謝野氏を、政党交付金の交付を受けるために所属国会議員として届出しても、一応、違法ではないのである。

(3)私は、今月中旬に、このブログで以下のように書いた
与謝野氏が「たちあがれ日本}を離党できたことには、ある別の理由があったのではないかと思っている。

それは「たちあがれ日本」の国会議員が6名であって与謝野氏が離党しても、国会議員は5人(平沼赳夫、園田博之、藤井孝男、片山 虎之助、中山恭子)であったからではないか、ということである。

何を言いたいのか、といえば、「たちあがれ日本」は、与謝野氏が離党しても、国会議員は5人であり、そうであれば、今年の分の政党交付金を受け取れる資格を有する、ということである(政党助成法第2条第1項第1号)。

言い換えれば、「たちあがれ日本」の国会議員が与謝野氏を入れて5人であったのであれば、与謝野氏が離党すると「たちあがれ日本」は政党交付金を受け取れなくなるので、与謝野氏は、離党を容易に決断できなかった可能性があるのではなかろうか!?

ところが、「たちあがれ日本」は、私が予想したよりもシタタカであった。
実際には「与謝野氏を含む国会議員6名」で政党交付金の交付を受けるための届出をしていたのである!

「たちあがれ日本」は、与謝野氏の分を含めて政党交付金を受け取れるのであるから、支持者への責任を軽視して、与謝野氏を除名処分にせず離党の受理をしたということになる。

一方、与謝野氏は、自分の分の政党交付金を「たちあがれ日本」に受け取らせることで、いわば「手切れ金」を渡した形になるから、心理的にも容易に離党届出を提出できたのだろう

(4)「たちあがれ日本」が与謝野氏を所属国会議員として届け出たことについては、違法ではないとしても、政治的には問題になる。
私は、今月中旬のブログで以下のようにも書いておいた。
なお、与謝野氏が今年、離党する前に「たちあがれ日本」に所属議員としての誓約書を提出し、「たちあがれ日本」がその離党前に政党交付金を受け取りために総務大臣に「国会議員6名」として届け出ていても、それは一応、違法ではない。
政党助成法によると、「1月1日現在」の所属国会議員を届けることになっているからだ(第5条)。

もちろん、そんなことをすれば、両者とも政治的批判を受ける可能性があるだろう。

与謝野氏は年末の連立の打診について前向きだったということを踏まえ、かつ常識的に考えれば、両者ともそのようなことはしていないだろうと思う。

(5)そこで、各政党(特に「たちあがれ日本」)が、総務省に、いつ政党交付金の交付を受けるための届出をしたのか、それが気になる。

総務省(自治行政局選挙部政党助成室)に電話して、昨夜尋ねたところ、快く教えていただいた。
9政党の届出日は以下のとおりである。
民主党・・・1月17日(月)
自由民主党・・・1月13日(木)
公明党・・・1月14日(金)
みんなの党・・・1月17日
社会民主党・・・1月14日(金)
国民新党・・・1月14日(金)
たちあがれ日本・・・1月13日(木)
新党改革・・・1月17日(月)
新党日本・・・1月17日(月)

なお、1月17日の届出は、政党助成法が「政党交付金の交付を受けようとする政党は、その年の一月一日(・・・)現在における次に掲げる事項を、基準日の翌日から起算して十五日以内に、総務大臣に届け出なければならない」と規定しているため(後掲)、期限を過ぎての届出ではないかと疑問が生じるかもしれないが、「行政機関の休日に関する法律」があるので、届出の期限を過ぎてはいないことに注意。
(期限の特例)
第二条  国の行政庁(各行政機関、各行政機関に置かれる部局若しくは機関又は各行政機関の長その他の職員であるものに限る。)に対する申請、届出その他の行為の期限で法律又は法律に基づく命令で規定する期間(時をもつて定める期間を除く。)をもつて定めるものが行政機関の休日に当たるときは、行政機関の休日の翌日をもつてその期限とみなす。(略)。

(6)先ほど紹介したように、与謝野氏は、1月13日午前10時ごろ「たちあがれ日本」に離党届出を提出したようだが、「たちあがれ日本」は、与謝野氏も所属国会議員であるとして政党交付金の交付を受けるための届出を、同日(13日)行っていたのである。

時刻として、与謝野氏の離党届が先なのか、「たちあがれ日本」の届出が先なのかは、不明である。

もし、与謝野氏の離党届け(1月13日午前10時ごろ)の直後に「たちあがれ日本」が総務省に届出をしていたとすれば、「たちあがれ日本」はあえて「手切れ金」を受け取ることを自覚していたことになる。

与謝野氏の離党届出での前(1月13日10時頃よりも前)に「たちあがれ日本」が総務省に届出をしていたのであれば、「たちあがれ日本」は「手切れ金」を受け取る自覚があったとは断定できないのかもしれないが、当時は、与謝野氏の離党の可能性がささやかれていたことを考慮すると、政党交付金を少しでも多く受け取るために、「たちあがれ日本」は先手を打って届け出たのではなかろうか、と思われる。
それは、前掲のマスコミ報道からも言えるし、以下の報道からも言えることである。
Tokyo MX2011年1月13日
与謝野氏「たちあがれ日本」離党に “応援団長”石原知事は…

 『たちあがれ日本』の応援団長を自認している石原知事は
きょう午前、与謝野議員の離党について記者団の質問に答えました。

Q.与謝野氏が『たちあがれ日本』を離党して入閣という方向だが?
――「前から聞いていたよ。今度、民主党で比例代表で出るんだってさ。ばかじゃないかねえ」
(略)

離党届けの前にせよ後にせよ「たちあがれ日本」は与謝野氏を所属国会議員として届出て、政党交付金をその分多く受け取ろうとしたわけであるから、シタタカである。

(7)与謝野氏の方も、シタタカではなかろうか!?

というのは、「たちあがれ日本」は、勝手に与謝野氏を所属国会議員として届出したわけではないからだ。
つまり、所属国会議員は、自らを所属国会議員であるとして政党が届出することについて承諾し、他の政党に所属国会議員として届出することを承諾していないことを誓った「承諾書及び誓約書」を書いて所属政党に提出し、政党はそれを総務省に提出することになっているからだ。
(政党交付金の交付を受ける政党の届出)
第五条  政党交付金の交付を受けようとする政党は、その年の一月一日(同日が前年において行われた総選挙又は通常選挙に係る次条第一項の選挙基準日前にある場合には、当該選挙基準日とする。以下「基準日」という。)現在における次に掲げる事項を、基準日の翌日から起算して十五日以内に、総務大臣に届け出なければならない。
一  ・・・
二  ・・・
三  ・・・
四  ・・・
五  ・・・
六  ・・・
七  ・・・
八  ・・・
2  政党は、前項の規定による届出をする場合には、次に掲げる文書を併せて提出しなければならない。
一  ・・・
二  ・・・
三  当該政党に所属する衆議院議員又は参議院議員としてその氏名その他の前項第五号に掲げる事項を記載されることについての当該衆議院議員又は参議院議員の承諾書及び同項の規定による届出において当該政党以外の政党に所属している者としてその氏名その他の同号に掲げる事項を記載されていないことを当該衆議院議員又は参議院議員が誓う旨の宣誓書
四  ・・・

「承諾書及び誓約書」には、日付を書き込むことになっている。
与謝野氏が、この「承諾書及び誓約書」を何日付けで書き、「たちあがれ日本」に提出しのか分からないが、今年の1月1日から13日までの間に書いて「たちあがれ日本」に提出したのであろう(実際に書かれたのは昨年かもしれないが、法律の趣旨で言えば、この間に書かなければならない(自治省選挙部政党助成室編集『逐条解説 政党助成法・法人格付与法』ぎょうせい・1997年、35頁))。

政治的問題としては、1月1日の場合と1月13日の場合とでは微妙に違いがあるかもしれないが、与謝野氏は、その時期には、すでに、おそらく離党することをほぼ決めていたのではなかろうか!?
にもかかわらず、与謝野氏は「たちあがれ日本」のために「承諾書及び誓約書」を書いて渡したのである!
にもかかわらず、13日午前10時には離党届出を提出したのである。
シタタカだ!

(8)なお、与謝野氏が書いた「承諾書及び誓約書」の日付について電話で総務省(自治行政局選挙部政党助成室)に尋ねたが、それは教えてもらえなかった。
情報公開請求しなければ、わからないようだ。

記者の皆さん、情報公開してみてはどうですか!?

「法学館憲法研究所報」第4号の紹介

(1)「法学館憲法研究所報」第4号(2011年1月)が刊行されました。

法学館憲法研究所での2010年7月2日の私の講演も掲載されました。

上脇博之「第6回公開研究会 現代の諸問題と憲法
政党政治とその課題 ― 財界政治のための二大政党制化の諸制度を批判する」(18-36頁)

(2)目次は以下です。
(目次)

巻頭言「専門家=プロフェッショナル」浦部法穂(法学館憲法研究所顧問・神戸大学名誉教授・弁護士)

講演録「日米安保改定50年と平和憲法」山内敏弘(一橋大学名誉教授)

講演録「政党政治とその課題 ―財界政治のための二大政党制化の諸制度を批判する」上脇博之(神戸学院大学法科大学院教授)

論文「投票価値の平等、議員定数、選挙制度を考える基本的前提」森英樹(龍谷大学法科大学院教授)

講演録「日本国憲法と裁判官 ―司法改革までの歴史的視点から」大出良知(東京経済大学教授)

対談録「日本国憲法との出会い、かかわり、そしてこれから」ジャン・ユンカーマン(映画監督)・伊藤真(伊藤塾塾長・法学館憲法研究所所長・弁護士)

憲法教育・普及の動向 

注目の憲法関連文献 

法学館憲法研究所ホームページ発信情報のご案内
 
(3)詳細は、以下をご覧ください。
当該雑誌の購入の方法・手続きも明記されています。

http://www.jicl.jp/jimukyoku/backnumber/20110117.html

内閣官房報償費情報公開訴訟での監督官庁の証言承認等についての裁判所の見解

(1)安倍晋三氏が内閣官房長官だった時代の内閣官房報償費(いわゆる機密費)の情報公開について私が訴訟を提起して開示を求めていることは、すでに紹介してきた。

当初は本人訴訟だったが、その後、優秀な弁護士さんたちが訴訟代理人になっていただいている。

(2)内閣官房報償費には「政策推進費」「調査情報対策費」「活動関係費」の3つがある。
「政策推進費」とは、「内閣官房長官が、政策を円滑かつ効率的に推進するために機動的に使用するもの」であり、官房長官「自ら出納管理を行い、直接相手方に渡す経費である」。
「調査情報対策費」とは、「内閣官房長官が、政策を円滑かつ効率的に推進するための必要な情報を得る目的で使用するもの」であり、官房長官自らではなく「事務補助者をしてその出納管理に当たらせる経費である」。
「活動関係費」は、「政策推進、情報収集等の活動を支援するために内閣官房長官が事務補助者として出納管理に当たらせる経費である」。

(3)昨年8月、初めての証人尋問が行われたものの、内閣官房総務官(内閣総務官室室長)は、国会議員や国家公務員らに官房報償費を配布しているか等の原告側の尋問に対して、ことごとく証言拒否を行った。

そのとき、原告側は、民事訴訟法第191条の規定を根拠に、その証言拒否について監督官庁(内閣官房長官)の承認が事前になされていないこと等を問題にした。
(公務員の尋問)
第百九十一条  公務員又は公務員であった者を証人として職務上の秘密について尋問する場合には、裁判所は、当該監督官庁(衆議院若しくは参議院の議員又はその職にあった者についてはその院、内閣総理大臣その他の国務大臣又はその職にあった者については内閣)の承認を得なければならない。
2  前項の承認は、公共の利益を害し、又は公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがある場合を除き、拒むことができない。

そこで、原告側は、証言拒否に対する制裁、民事訴訟法の上記承認手続きを事後的にとることなどを求めたのである。

(4)この点につき、先日(2011年1月19日)大阪地方裁判所は見解を出した。
その一部を紹介しておこう。
平成19年(行ウ)第92号 不開示決定処分取消請求事件
原 告 上脇博之
被 告 国(処分行政庁 内閣官房内閣総務官)

    原告の申立てに対する当裁判所の見解

                       平成23年1月19日

                    大阪地方裁判所第2民事部
                     裁判長裁判官 山 日 明
                     裁判官 (略)
                     裁判官 (略)

 頭書事件につき,原告より,平成22年8月13日に実施された証人千代幹也(以下「証人千代」という。)に対する証人尋間(以下「本件証人尋間」という。)に関し,証人千代に対し,民事訴訟法(以下「民訴法」という。)200条の定める証言拒絶に対する制裁を行う決定をすること又は同法191条1項の規定する監督官庁の承認を求める手続を行うことを求める申立てがされたが,これに対する当裁判所の見解は次のとおりである。

1 当事者の主張
(略)

2 当裁判所の見解
(1)証言拒絶に対する制裁について

ア 証人千代は,本件証人尋間において,原告訴訟代理人弁護士らより,本件追加尋商事項につき尋問されたのに対し,当該事項は内閣官房報償費の具体的使途に関わるため,答えられない旨述べて証言を拒んでいるところ,これは,証人千代は公務員であつて,当該事項は民訴法191粂1項の職務上の秘密に関する事項に該当する旨の申出の趣旨であると解される。

イ そうであるところ,本件追加尋問事項をみれば,これらの事項が内閣官房報償費の使途に関係するもので,職務上の秘密に関する事項であるということができるから,証人千代に姑する記言拒絶の制裁については,これを科さないものとするのが相当である。

(2)監督官庁に対し承認を求める手続の要否について

ア 上記のとおり,本件追加尋問事項は民訴法191条1項の職務上の秘密に該当するから,当該事項につき峯問をするためには,証人千代の監督官庁の承認を得る必要があると考えられる。

イ この点について,被告は,本件追加尋問事項が,本件の争点との関連性が乏しく,尋間の必要性が認められない場合や,本件の事案の性質上,本件で開示の対象とされている情報の内容そのものを問う尋問事項については,尋間を行うことは相当ではないとして,監督官庁の承認を求める手続を行う必要はないものと主張する。
 しかしながら,本件追加尋問事項は,いずれも,本件の争点である情報公開による事務支障のおそれの有無等との関連性が認められ,また,本件で開示の対象とされている情報の内容そのものを問うものとはいえないから,これを尋間で明らかにするかどうか(監督官庁が承認するかどうか)は別として,これを尋門すること自体が相当ではないともいえない。

ウ したがつて,本件においては,民訴法191条1項に基づき,本件追加尋問事項について尋問することにつき,証人千代の監督官庁へ承認を求める手続を行うことが相当である。

(3)結論

 以上のとおり,原告の上記申立てに対し,当裁判所としては,民訴法191条l項に基づき,本件追加尋問事項について尋間することにつき,監督官庁ヘ承認を求める手続を行うことが相当であると考える。
 なお,仮に監督官庁が,本件追加尋問事項の全部又はその一部につき,尋間をすることを承認した場合には,本件追加尋問事項の内容からすれば,当該事項について証人千代に対する尋間を再度行わなくとも,被告において釈明の形で明らかにすることが可能であり,むしろ,本件追加尋問事項の内容及びこれまでの審理経過等に鑑みれば,当該方法によるのが相当であると考えられる。
 したがって,当裁判所としては,仮に監督官庁の承認が得られた場合には,被告につき,当該事項において,釈明の形で明らかにすることを求めるものである。

                          以上

(5)以上紹介したように、大阪地方裁判所は、証言拒否に対する制裁の申立ては退けたものの、監督官庁の承認手続きについての申立ては認めたのである。

(6)原告側の「求釈明」と「別紙」は以下である。
被告は,平成22年3月13日に実施された証人千代幹也の尋間に関し,民事絣訟法191条1項所定の監督官庁を明らかにされたい。
また,被告は,別紙記載の尋問事項につき尋問することについて,当該監督官庁の承認があつた場合には,承認のあつた事項について明らかにされたい。

別紙

             尋問事項

1 平成21年10月19日付け被告「第6準備書面」別紙1における「使用目的区分」41a記載の「対価(合意・協力,情報)」のうち,「合意」とは,具体的に何に対する合意か。
2 国会議員に対して内閣官房報償費のうち政策推進費を配布したことがあるかどうか。
3 内閣官房長官から内閣総理大臣に対して政策推進費を配布したことがあるかどうか。
4 公務員(国家公務員)に対して内閣官房報償費を配布したことがあるかどうか。
5 内閣官房報償費のうち活動関係費中の交通費に,電車,飛行機の運賃も含まれるか否か。
6 内閣官房長官に汁して内閣官房報償費のうち調査情報対策費若しくは活動関係費としての支出を求める旨の請求書を提出した際に,内閣官房長官が当該請求書の決裁を拒否したことがあったか。

(7)以上の尋問事項は、例えば、何という氏名の国会議員(あるいは国家公務員)に、いつ、幾らの内閣官房報償費と支払ったのかという具体的な使途内容ではない。

それゆえ、原告側が求めている尋問事項は、監督官庁が証言の承認を拒み公務員が証言拒否できる「公共の利益を害し、又は公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがある場合」(民事訴訟法第191項第2項)に該当するとは、到底いえないものである。

(8)果たして監督官庁(たぶん枝野内閣官房長官)は、上記紹介の尋問事項につき内閣官房総務官(内閣総務官室室長)の証言を承認するのだろうか?

また、監督官庁(内閣官房長官)が証言を承認した場合、内閣官房総務官(内閣総務官室室長)は、原告側が求めている尋問事項についてどう証言するのだろうか?

言い換えれば、民主党政権は政権公約を守り、証言を承認し、政権交代を有意義なものにするのだろうか?

それが今、問われている。

(9)最後に、この度の裁判所の見解についてのマスコミ報道を紹介しておこう。
2011/01/22 02:02 【共同通信】
「証言不要」の国側主張認めず 大阪地裁の機密費訴訟 

 内閣官房報償費(機密費)の使い道をめぐる情報公開訴訟で、大阪地裁が、証言を拒否した内閣官房の現職官僚を「再度出廷させる必要はない」とした被告の国側の主張を認めず、政府に出廷を認めるよう要請すると決めたことが21日、分かった。出廷を認めない場合は、理由の説明が求められるとみられ、地裁の要請に政府がどう応じるか注目される。
 山田明裁判長は1月19日付で双方に文書を送付。「原告側が求めている尋問は、情報の内容そのものを問うものではなく『情報公開で国の事務に支障があるかどうか』という争点に関連がある」とし、「証人尋問すること自体は相当」とした。

NHK1月22日 4時25分
機密費訴訟 証言の承認求める

 官房機密費の使いみちを明らかにするよう大阪の市民グループが国に求めている裁判で、裁判所は官房長官に対し、機密費の事務を取り扱っていた責任者が職務上の秘密について証言することを認めるよう求めることを決めました。
 この裁判は、平成17年から18年にかけて支出された官房機密費の使いみちを示す領収書などを公開するよう、大阪の市民グループ「政治資金オンブズマン」のメンバーが国に求めているものです。これまでの裁判で、平成18年から官房機密費を扱っていた当時の事務の責任者が証人として出廷しましたが、使い途については「国益を害するため公にすべきではない」などと明らかにしませんでした。このため、原告側は、この責任者が職務上の秘密について証言することを認めるよう、裁判所から官房長官に求める手続きを取ることを申し立てていました。
 これについて、大阪地裁は「詳細に答えるかどうかは別として、改めて証言すること自体は問題だとは言えない」などとして、官房長官に対し当時の責任者が職務上の秘密について改めて証言することを認めるよう求めることを決めました。強制力はないということですが、裁判所がこうした決定をするのは異例で、官房長官の対応が注目されます。

朝日新聞2011年1月22日
元内閣総務官の再尋問、大阪地裁が要請 官房機密費訴訟

 大阪地裁で審理中の内閣官房報償費(官房機密費)の使途公開請求訴訟で、山田明裁判長は近く、昨年8月に証人出廷した元内閣総務官への再尋問を認めるよう枝野幸男官房長官に求める。山田裁判長が19日付の書面で、訴訟を起こした原告の市民団体「政治資金オンブズマン」と被告・国側に伝えたという。
 原告代理人の弁護士が朝日新聞の取材に対して明らかにした。元内閣総務官の千代幹也(ちしろ・みきや)氏(58)=現・内閣広報官=は昨年8月、官房機密費を使った情報収集活動の一端を明らかにしたが、支払先などの質問には証言を拒否。原告側は昨年10月、公務員の職務上の秘密については監督官庁が承認すれば尋問できるとした民事訴訟法に基づき、地裁に再尋問を求めていた。
 原告側によると、山田裁判長は千代氏が証言を拒否した(1)官房機密費を首相や国会議員、国家公務員に支払ったか(2)政府側と支払先にどんな合意があったか(3)官房長官が支払いを拒否したことはあったか――などの質問は訴訟と密接に関連しており、原告側が再尋問をする相当な理由があると判断した。監督官庁は、公務に著しい支障が出ると判断すれば尋問を拒否できる。(岡本玄)

産経新聞2011.1.22 19:21
元内閣総務官の再尋問承認求める  機密費訴訟で大阪地裁

 内閣官房機密費(報償費)の情報公開請求を国が認めなかったのは不当として、市民団体「政治資金オンブズマン」のメンバーが不開示処分の取り消しを求めた訴訟で、大阪地裁(山田明裁判長)が事務を担当していた元内閣総務官の再尋問を行うため、官房長官に出廷を認めるよう要請することが22日、分かった。
 民事訴訟法は、公務員に「職務上の秘密」を尋問する場合、監督官庁の承認が必要と定めている。元内閣総務官は昨年8月、地裁に証人出廷したが、機密費の使途については明らかにしなかった。
 原告側によると、山田裁判長は19日付で示した書面で、原告側が求めた(1)首相や国会議員に機密費が支払われたか(2)官房長官が請求書の決裁を拒否したことがあるか-などの追加尋問について「訴訟の争点と関連性が認められる」とした。

思えば遠くへ来たもんだ(替え歌)~政権交代から1年半の民主党議員の嘆き

知り合いから「思えば遠くへ来たもんだ」の替え歌「政権交代から1年半の民主党議員の嘆き」を紹介してもらった。

作者が不明のようだが、私のブログで紹介しても構わないようなので、ここで紹介しておこう。

なかなか面白い替え歌だ!

作者は、民主党議員なのか、それとも、その心情をよく知った後援者・支持者なのか、それとも民主党とは全く関係のない方なのか?

思えば遠くへ来たもんだ(替え歌)
    ~政権交代から1年半の民主党議員の嘆き

                    元歌作詞 武田鉄也
                    作詞変更 不明

踏切の良さにみな バラ色の花ゆらして
国会議員がふえてゆく そして自民が消えてゆく

野党の頃の僕はいつも 冷たい答弁に耳ふさぎ
国民の声聞きながら 遥かな与党を夢見てた

思えば遠くへ来たもんだ 野党を離れて1年半
思えば遠くへ来たもんだ この先どこまで与党やら

政治の流れに 与謝野釣りする人の影
小沢が一人浮いていた 風が吹くたび揺れていた

与党になったばかりの僕は 敗れた参院選(せんきょ)を悔いながら
いっそ死のうと泣いていた 与党は終わりと覚悟した

思えば遠くへ来たもんだ 今では自民と変わらずに
思えば遠くへ来たもんだ 野党の頃恋しく思い出す

眠れぬ夜に酒を飲み 世論調査(よろん)の結果聞くたびに
僕の耳に遠く近く 与党の椅子が過ぎてゆく

思えば遠くへ来たもんだ 振り向くたびに国民は
思えば遠くへ来たもんだ 遠くなるような気がします
思えば遠くへ来たもんだ ここまで与党でいたけれど
思えば遠くへ来たもんだ この先どこまで落ちるやら

                  2011年1月20日

海援隊の「思えば遠くへ来たもんだ」は、以下。
http://www.youtube.com/watch?v=K25tValEWCo&feature=related
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