上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

憲法研究者の社会活動の一環として、ブログを開設してみました(2008年4月5日)。 とはいえ、憲法問題全てについて意見を書くわけではありません。 政治問題について書くときがあるかもしれません。 記録として残しておくために、このブログを使用するときがあるかもしれません。 各投稿記事の右下の「拍手」が多いようであれば、調子に乗って投稿するかもしれません。 コメントを書き込まれる方は、カテゴリー「このブログの読み方とコメントの書き込みへの注意」の投稿を読んだ上で、書き込んでください。 皆様のコメントに対する応答の書き込みは直ぐにできないかもしれませんので、予めご了解ください。 ツイッターを始めました(2010年9月3日)。 https://twitter.com/kamiwaki フェイスブックも始めました(2012年7月29日) http://www.facebook.com/hiroshi.kamiwaki.7 かみわき・ひろし

2012年03月

私の論文などの紹介

もうすぐ、このブログを開設して丸4年を迎えるとうことで、私の研究成果を紹介をしており、先日は、私が執筆している著書など(単著・共著など)について紹介しました。

以下では、論文について紹介するが、雑誌「ねっとわーく京都」の「政治とカネ」の連載については、すでに紹介したので、それ以外について紹介します。

普通なら論文として挙げないもの(判例評釈や資料など)も、ここでは紹介しますが、これまでブログで紹介してきた新聞掲載原稿は、紹介しません。
ご留意ください。



・1988年

(1)「衆・参同日選挙と内閣の衆議院解散権 ― 名古屋高裁昭和62年3月25日判決を素材として」『(神戸大学大学院)六甲台論集』35巻3号(1988年)216‐228頁。

・1989年

(2)「『政党の憲法上の地位』について ― 西ドイツにおける諸説とそのイデオロギー性(上)(下)」『(神戸大学大学院)六甲台論集』36巻2号(1989年)111‐132頁、同巻3号(同年)28‐52頁。


・1992年

(3)「政党国庫補助の憲法問題 ― 西ドイツを素材として」『法律時報』64巻2号(1992年2月号)112‐125頁。

(4)「(西)ドイツにおける企業献金の憲法論議 ― 政党国家論との関連で」『法律時報』64巻2号(1992年10月号)112‐125頁。


・1993年

(5)「これでいいのか小選挙区制と政党助成」『法学セミナー』467号(1993年11月号)18‐21頁。


・1994年

(6)「ドイツにおける政党国庫補助の憲法上の正当化根拠 ― 一般的政党資金援助と『政党の憲法上の地位』との理論的関係を中心に」『(神戸大学)神戸法学』43巻4号(1994年)789‐883頁。


(7)「経済同友会の改憲論と社会党の変節」『月刊憲法運動』233号(1994年8月号)6‐18頁。


・1995年

(8)「ゲルハツト・ライプホルツ政党国家論の『全体像』の再検討」『北九州大学法政論集』23巻1・2合併号(1995年)49‐161頁。

(9)「浦部法穂教授の憲法学」『Article』110号(1995年5月号)62-65頁。


・1996年

(10)「政党助成法の合憲性の問題」『北九州大学法政論集』24巻2・3合併号(1996年)1‐130頁。

(11)「政党助成法に関する各党の見解 ― 政党・委員会委員へのアンケート」『北九州大学法政論集』24巻1号(1996年)107‐238頁。


・1997年

(12)「『国民代表論と政党国家論』序説 ― 八代英太議員党籍変更事件と松崎哲久比例代表名簿登載者除名事件判決を素材に」『北九州大学開学50周年記念論文集』(1997年)1‐71頁。

(13)「政党助成法に関する各党の見解(2回目) ― 政党へのアンケート」『北九州大学法政論集』25巻2・3合併号(1997年)295‐377頁。


・1998年

(14)「政党助成法における具体的権利侵害性 ― 『定住外国人の参政権』問題にも言及のうえ『政治的自己決定権』侵害を中心に」『北九州大学法政論集』25巻4号(1998年)1‐166頁。


・1999年

(15)「憲法問題としての拡大連座制」『法学セミナー』531号(1999年3月号)18‐21頁。


・2000年

(16)「市民課業務一部民間委託の法的問題 ― 地公法脱法とプライバシー権侵害」『くらしと福祉・北九州』25号(2000年1月1日)16−19頁。

(17)「やり直すべき政治改革 ― 政党交付金違法受給事件」『月刊マスコミ市民』NPO月刊マスコミ市民フォーラム373号(2000年1月号)50−57頁。

(18)「議員活動の財政的基盤」『ジュリスト』1177号(2000年5月1・15日合併号)119‐125頁。

(19)「『政治改革』の総括 ― 政治改革のやり直しの必要性」『月刊憲法運動』288号(2000年2月号)11−24頁。

(20)「研究と実務の橋渡し・憲法」『法律学って、何やるの?・法学入門2000』別冊法学セミナー165号(2000年4月)12‐13頁。

(21)「政党交付金は不正に受給された ― 政党助成法の問題と政治資金の二重取りをただす」『法学セミナー』546号(2000年6月号)58‐61頁。


・2002年

(22)「『政党の公共性』論と政党助成の憲法問題」『北九州市立大学法政論集』29巻1・2合併号(2002年)1‐27頁。

(23)「福岡県内の情報公開条例と政治倫理条例に関して ―福岡県内のランキング、条例改正アンケートおよび条例改正試案など―」『北九州市立大学法政論集』29巻1・2合併号(2002年)148‐296頁。

(24)「『政治改革』とその総括」『法の科学』32号(2002年)50−63頁)。


・2003年

(25)「政党・政治団体・個人と公共圏 ― 憲法解釈論のレベルでの「政党等と公共圏との相互関係」の再構成 ―」『北九州市立大学法政論集』30巻3・4合併号(2003年)1−44頁。

(26)「有事法制・有事三法案をめぐる動向 − 財界と政党を中心に −」『北九州市立大学法政論集』30巻3・4合併号(2003年)45−81頁。


・2004年

(27)「政党助成法の違憲性及び人権侵害について ― 政党助成法違憲国家賠償訴訟の原告側鑑定意見書 ―」『北九州市立大学法政論集』31巻2・3・4合併号(2004年)99−151頁。

(28)「『政党の憲法上の地位』論・再論」『神戸学院法学』34巻1号(2004年)37―82頁。(播磨信義先生追悼記念号)

(29)「『国民代表論と政党国家論』再論」『神戸学院法学』34巻2号(2004年)1―60頁。


・2005年

(30)「憲法『改正』論の本質 ― 集団的自衛権行使「合憲化」を求める財界の動向を中心に ―」『神戸学院法学』34巻3号(2005年)177−221頁。

(31)「憲法調査会における政党の対応」『法律時報』77巻10号(2005年9月号)42―47頁。

(32)「憲法調査会と政党の対応」『神戸学院法学』35巻2号(2005年)1−51頁。

(33)「議会制民主主義の危機」明治大学軍縮平和研究所編『季刊軍縮地球市民』3号(2005年)86−91頁。


・2007年

(34)「参議院選挙区選挙の最大格差5.13倍を違憲としはしなかった2006年最高裁大法廷判決」『速報判例解説 ― TKCローライブラリー』憲法癸院2007年1月13日掲載]。

(35)「大阪市議会委員会傍聴不許可処分に対する損害賠償請求が棄却された事例」『速報判例解説 ― TKCローライブラリー』憲法6[2007年5月28日掲載]。

・2008年

(36)「兵庫県憲法会議の存在意義・独自性を模索しながら」『月刊憲法運動』367号(2008年1月号)23-24頁。

(37)TKCの判例評釈
憲法 No.12 (文献番号 z18817009-00-010120144)
「自衛隊イラク派遣の差止請求が却下され、慰謝料請求が棄却された事例(箕輪訴訟)」(札幌地方裁判所平成19年11月19日判決)[2008年3月17日掲載]

(38)兵庫県労働運動総合研究所編『2008年労働・生活白書 検証 格差・貧困・ライフスタイル』2008年

・拙稿「政治資金『改革』と新保守政治『改革』」4−6頁。
・拙稿「日本国憲法と日米安保体制の行方」7−9頁

(39)「[ロー・ジャーナル]補給支援特措法の成立とその手続上の憲法問題」『法学セミナー』640号(2008年4月号)4−5頁。

(40)「『政治改革』とは何だったのか、その『やり直し』の展望」『法と民主主義』430号(2008年7月号)4−9頁。

(41)TKCの判例評釈
憲法18
「自衛隊イラク派兵差止等請求の控訴が棄却されたものの、自衛隊の活動には違法・違憲な活動が含まれていると判断された事例(自衛隊イラク派兵違憲名古屋高裁判決)」
(2008年7月28日掲載)。

(42)「待ち遠しい総選挙の意義」法学館憲法研究所のHPの「今週の一言」(2008年10月20日)(2008年10月16日脱稿)


・2009年

(43)「憲法がうたうのは『自己責任』ではなく『教育を受ける権利』だ」『女性のひろば』359号(2009年1月号)42-43頁。

(44)上脇博之・井上哲士「対談 いま政党のあり方が問われている ――自公政治のゆきづまりと日本共産党の役割」『前衛』839号(2009年2月号)13−37頁

(45)兵庫県労働運動総合研究所編集・発行『2009年労働・生活白書 社会の基本を変えよう!』

第1章 情 勢
1.「自・民に『不満』8割」の国民の政治意識
2.日本国憲法の行方−憲法9条を中心に
6−4 「教育を受ける権利」を知らない橋下徹大阪府知事

(46)「西松建設違法献金があぶりだした「政治改革」の欺瞞」『前衛』843号(2009年6月号)46−57頁。

訂正箇所が1箇所あります

(47)「政治資金には規制・規正強化が必要だ」『まなぶ』621号(2009年6月号)15−19頁。

(48)「企業献金の違憲性」『名古屋大学法制論集(浦部法穂教授退職記念論文集)』230号(2009年)29〜63頁。

(49)「総務大臣のNHKへの放送命令及び放送要請の違憲性―NHK国際放送実施要請違法無効確認等請求事件訴訟における陳述書―」『神戸学院法学』第38巻第3・4号(2009年)247〜269頁。

(50)「参議院選挙区選挙の最大格差4.86倍を「15大きな不平等」として選挙制度の仕組みの見直しを求めた2009年最高裁大法廷判決(最高裁判所大法廷平成21年9月30日判決)」『速報判例解説 ― TKCローライブラリー』憲法 No.27 (文献番号z18817009-00-010270387) 2009/12/25掲載。

(51)「NEWSを読み解く 政治献金問題と今後の課題」『経済科学通信』121号(2009年12月号)6−10頁。


・2010年

(52)「民主党連立政権と政治資金の行方」『法と民主主義』2010年1月号53-57頁。

(53)「企業献金の全面禁止いますぐ “政策買収”進める経団連 透明化で政・官・財の癒着解体を」JCJ機関紙「ジャーナリスト」2010年2月号が出ました。

(54)「小沢氏の政治資金問題が問う企業・団体献金禁止と政党のあり方」『前衛』855号(2010年4月号)27-38頁。

(55)「鳩山連立政権における憲法問題 ― 衆院比例定数削減と内閣法制局長官答弁禁止の策動の問題点」『人権と部落問題』2010年5月号40ー47頁。

(56)速報判例解説
http://www.tkclex.ne.jp/commentary/constitution.html
憲法 No.35「都立高教職員が国歌斉唱時の職務命令違反を理由に再雇用を拒否されたことに違憲・違法はないとされた事例(東京高等裁判所平成22年1月28日判決)」『速報判例解説 ― TKCローライブラリー』憲法 No.35 (文献番号 z18817009-00-010350486) 2010年6月28日掲載。

(57)「民主党の国会改革論議の問題点 海外での自衛隊の武力行使等が「合憲」に!?」まなぶ635号(2010年7月号)64-67頁。

(58)法学館憲法研究所「憲法教育を考える」原稿「中学・高校での憲法教育への期待 ― 母校への憲法本寄贈のススメ」(2010年8月23日)

(59)「国会議員の定数削減問題について」『青年法律家』474号(2010年8月25日号)15-17頁。


・2011年

(60)対談「なぜ衆院比例定数削減を許してはいけないのか」『前衛』866号(2011年1月号)73ー94頁

(61)「名古屋市議会の会派が市から交付を受けた政務調査費を所属議員に支出する際に使途基準適合性の判断のため各議員から提出を受けた「政務調査費報告書」とこれに対応する領収書が、民事訴訟法220条4号ニ所定の「専ら文書の所持者の利用に供するための文書」に当たるとされた事例」「判例時報」2093号・「判例評論」623号(2011年1月1日号)172−177頁(10−15頁)。

(62)「第6回公開研究会 現代の諸問題と憲法
政党政治とその課題 ― 財界政治のための二大政党制化の諸制度を批判する」
法学館憲法研究所報」第4号18ー36頁。

(63)「地方議会の議員定数問題」月刊「地方議会人」2011年7月号31−35頁。

(64)上脇博之・井上哲士「対論 野田政権の登場と二大政党の行方」前衛2011年11月号30−47頁。


・2012年

(65)「比例定数削減「政治家も身を見るべき」どう考える?」女性のひろば398号(2012年4月号)30−35頁。

私の単書・共著などの紹介

このブログを開設したのが2008年4月5日でした。
もうすぐブログ開設から丸4年を迎えます。

そこで、参考までに、私の研究成果を紹介をしておきます。

まず、以下では、私がかかわった著書(単著・共著など)に限定して紹介します。
なお、ここでいう「共著など」とは「共著」よりも広い概念で、書籍における論文や専門雑誌の特別号における論文も、ここで紹介します。
ご留意ください。


1.単著

(1)『政党国家論と憲法学 ― 「政党の憲法上の地位」論と政党助成』信山社(1999年2月[北九州大学法政叢書17])542頁。

(2)『政党助成法の憲法問題』日本評論社(1999年10月[1999年度科学研究費補助金「研究成果公開促進費」(一般学術図書)交付])453頁。

(3)『政党国家論と国民代表論の憲法問題』日本評論社(2005年12月[神戸学院大学法学研究叢書14])375頁。

(4)ゼロからわかる政治とカネ』日本機関紙出版センター(2010年9月)85頁。

(5)単著『議員定数を削減していいの?  ゼロからわかる選挙のしくみ』日本機関紙出版センター(2011年2月)134頁。


2.共著など

・1992年

(1)全国憲法研究会編『憲法問題3』三省堂(1992年)

拙稿「(西)ドイツにおける公的『政党資金援助』」103−107頁。


・1996年

(2)憲法理論研究会編『戦後政治の展開と憲法』敬文堂(1996年)

拙稿「戦後における政党と憲法 ― 『政党の憲法上の地位』と政党法制との相互関係」53‐65頁。

(3)ドイツ憲法判例研究会編『ドイツの憲法判例』信山社(1996年)

拙稿「政党財政・政党国庫補助の合憲性 ― 第6次国庫補助判決(1992年判決)」314‐319頁。

・1998年

(4)小林孝輔編『憲法演習・自習セレクト50』一粒社(1998年)

拙稿「政党と公費助成」121‐124頁。

・1999年

(5)高橋和之・大石眞編『憲法の争点[第3版]』(1999年)

拙稿「議員の免責特権」182‐183頁。


・2001年

(6)浦部法穂・棟居快行・市川正人編『いま、憲法学を問う』日本評論社・2001年258頁

上脇博之・棟居快行「憲法学を問う・政党の位置づけ」128−146頁

・2002年

(7)全国憲法研究会編『憲法と有事法制(いま、憲法学から有事法制を問う)』(法律時報増刊・2002年12月)

拙稿「有事法制をめぐる財界・政党の動向」111−116頁。

・2003年

(8)ドイツ憲法判例研究会編『ドイツの憲法判例(第2版)』信山社(2003年)

拙稿「政党財政・政党国庫補助の合憲性 ― 第6次国庫補助判決(1992年判決)」408‐413頁。

(9)森英樹編著『市民的公共圏形成の可能性 ― 比較憲法的研究をふまえて』日本評論社(2003年)

拙稿「ドイツにおける政党政治と公共圏」389−418頁
拙稿「政党助成と政治的公共圏」503−528頁。

(10)中道寿一編著『現代デモクラシー論のトポグラフィー』日本経済評論社(2003年)

拙稿「議会制民主主義における政党の憲法問題」127−149頁。


(11)憲法研究所・上田勝美編『日本国憲法のすすめ ― 視角と争点』法律文化社(2003年)

拙稿「法人と人権 ― 政治献金は認められるか」82−83頁
拙稿「政党は憲法に規定されるべきか」150−151頁。

・2004年

(12)青年法律家協会弁護士学者合同部会『「平和と人権の時代」を拓く』日本評論社(2004年)

拙稿「『政治改革』と日本国憲法」299−310頁。


(13)小林孝輔編『憲法演習・自習セレクト50』勁草書房(2004年)

拙稿「政党と公費助成」121‐124頁。


(14)憲法理論研究会編『現代社会と自治』敬文堂(2004年)

拙稿「加藤一彦『政党の憲法理論』(有信堂、2000年)」223−226頁


・2006年

(15)憲法理論研究会編『“改革の時代”と憲法』敬文堂(2006年)

拙稿「政党政治の変容 ― 近年の『改革』・憲法『改正』論議の動向を踏まえて」123−136頁。

(16)法学館憲法研究所編『日本国憲法の多角的検証 ― 憲法「改正」の動向をふまえて』日本評論社(2006年)
拙稿「各政党の憲法観」159−188頁。

(17)全国憲法研究会編『続・憲法改正問題』(法律時報増刊)日本評論社(2006年)

拙稿「政党の改憲への動き」22−30頁。

・2007年

(18)『憲法判例百選供梁茖吉如蓮戞癖椋ジュリスト187号)2007年

拙稿「選挙における報道・評釈の規制」356−357頁。

(19)速報判例解説編集委員会編『速報判例解説』vol.1(2007年10月)

拙稿「参議院選挙区選挙の最大格差5.13倍を違憲としはしなかった2006年最高裁大法廷判決」9−12頁。
拙稿「大阪市議会委員会傍聴不許可処分に対する損害賠償請求が棄却された事例」29−32頁。

・2008年

(20)速報判例解説編集委員会編『速報判例解説』vol.3(2008年10月)

拙稿「自衛隊イラク派遣の差止請求が却下され、慰謝料請求が棄却された事例(箕輪訴訟)」11−14頁。
拙稿「自衛隊イラク派兵差止等請求の控訴が棄却されたものの、自衛隊の活動には違法・違憲な活動が含まれていると判断された事例(自衛隊イラク派兵違憲名古屋高裁判決)」35−38頁。

(21)民主主義科学者協会法律部会編『改憲・改革と法 ― 自由・平等・民主主義が支える国家・社会をめざして』(法律時報増刊・2008年)

倉持孝司・小松浩・上脇博之「『政治改革』と憲法原理」81−86頁[84−86頁]。

(22)大石眞・石川健治編『憲法の争点』新・法律学の争点シリーズ3・ジュリスト増刊(2008年)

拙稿「議員の免責特権」208‐209頁。


・2009年

(23)森英樹編『現代憲法における安全  比較憲法学的研究をふまえて』日本評論社(2009年)


拙稿「政党政策としての『安全・安心』」648〜681頁。

(24)播磨信義・上脇博之・木下智史・脇田吉隆・渡辺洋著)『新・どうなっている!?日本国憲法〔第2版〕』(法律文化社・2009年3月)111頁。

担当項目は33「教育の自由と教育の国家統制―戦前と戦後」、34「教育を受ける権利と教科書裁判」、コラム「「ネットカフェ難民」からみえる格差社会と労働者の悲惨な現状」、37「選挙―選挙権を中心に」、38「国民代表と政治資金」、39「国会」、47「地方自治」、50「憲法改正」。
ついに7刷されました

・2010年

(25)速報判例解説編集委員会編『速報判例解説』Vol. 6(2010年4月)

拙稿「参議院選挙区選挙の最大格差4.86倍を「大きな不平等」として選挙制度の仕組みの見直しを求めた2009年最高裁大法廷判決」19〜22頁

(26)浦田賢治・愛敬浩二編『演習ノート憲法〔第4版〕』法学書院(2010年)

拙稿「間接民主制と直接民主制」14−15頁
拙稿「公務員の労働基本権」124−125頁
拙稿「政党」130−131頁
拙稿「唯一の立法機関」134−135頁
拙稿「国政調査権」150−151頁

(27)速報判例解説編集委員会編『速報判例解説』vol.7(2010年10月)

拙稿「都立高教職員が国歌斉唱時の職務命令違反を理由に再雇用を拒否されたことに違憲・違法はないとされた事例」35〜38頁。

・2011年

(28)中道壽一編著『政策研究 ― 学びのガイダンス』(福村出版・2011年)

拙稿「情報公開制度の利用」66〜82頁。

(29)共著『国会議員定数削減と私たちの選択』新日本出版社(2011年4月)80頁。

パート3「議員定数と選挙制度についての憲法論」54−80頁。


・2012年

(30)杉原泰雄・樋口陽一・森英樹編集『長谷川正安先生追悼論文集 戦後法学と憲法 歴史・現状・展望』(日本評論社)
本体価格:10,000円+税

拙稿「長谷川正安「政党論」」

5月初めに出版される予定です。

3月23日の内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟大阪地裁判決の要旨の紹介

私が原告の内閣官房報償費(報償費)情報公開訴訟について、3月23日、大阪地裁は、全部非開示処分の一部を取り消す判決をくだしました。

翌日、この判決についてはマスコミ報道も紹介しました。

以下では、同判決の「要旨」(実際の判決とは別)を紹介します。

平成19年(行ウ)第92号 不開示決定処分取消請求事件

            判 決 要 旨

             主 文
1

内閣官房内閣総務官が平成18年11月20日付けで原告に対してした行政文書の一部開示決定(閣総会第291号)のうち,平成17年10月31日から平成18年9月26日までの内閣官房報償費の支払(支出)に関する次の行政文書を不開示とした部分を取り消す。

(1)政策推進費受払簿
(2)出納管理簿のうち,調査情報対策費及び活動関係費の各支払決定に対応する各項目の記載を除いた部分
(3)報償費支払明細書

2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用はこれを2分し,その1を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。


             事実及び理由
第1 請求(省略)

第2 事案の概要
 本件は,原告が,内閣官房内閣総務官に対し,行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という。)に基づき,平成17年4月から平成18年9月までの内閣官房報償費の支出に関する行政文書の開示を請求したところ,内閣官房内閣総務官が,上記開示請求に係る行政文書につき,その一部を開示し,その余を不開示とする決定(以下「本件決定」という。)をしたため,本件決定において不開示とされた行政文書のうち,平成17年10月31日から平成18年9月26日まで(以下「本件対象期間」という。)の内閣官房報償費の支払(支出)に係る政策推進費受払簿,支払決定書,出納管理簿,報償費支払明細書及び領収書等(以下,これらの文書を併せて「本件対象文書」という。)を不開示とした部分の取消しを求めた事案である。

第3 争点
 本件の争点は,本件決定のうち本件対象文書を不開示とする部分の違法性であり,具体的には,本件対象文書に記録された情報の情報公開法5条3号及び6号該当性並びに同法6条1項に基づく部分開示の可否である。

第4 当事者の主張(省略)

第5 当裁判所の判断
1 総論
(1)情報公開法5条3号及び6号の不開示情報該当性に関する審理判断方法について
 行政文書の開示請求に対し,情報公開法5条6号の不開示情報が記録されているとして不開示決定がされた場合には,情報開示義務を争う被告の側において,当該文書に国の機関等が行う事務又は事業に関する情報が記載されていること,及び,これが開示されると,当該事務又は事業の性質上;当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ばす具体的な蓋然性(おそれ)があることを主張立証することが必要である。
 他方,同条3号該当性の判断には一定の裁量が認められ,それが社会通念に照らし合理性を持つものとして許容される限度を超えると認められる場合に限り,裁量権の範囲を超え,又はその濫用があつたものとして違法となると解するのが相当であり,原告の側において,これを基礎付ける具体的事実について主張立証することを要する。

(2)不開示情報該当性の判断の対象及び部分開示の基準等について
 情報公開法6条1項は, 1個の公文書に複数の情報が記録されておる場合において,それらの情報のうちに不開示事由に該当するものがあるときは,当該情報を除いたその余の部分についてのみ,これを開示することを行政機関の長に義務付けているにすぎず,行政機関の長において,独立した一体的な1個の情報を細分化することなく一体として不開示決定をしたときに,同項を根拠として,開示することに問題のある箇所のみを除外してその余の部分を開示することを義務付けることはできない。
 独立した一体的な情報をどのように把握すべきかについては,社会通念に照らし合理的に解釈されるべきであり,具体的には,当該文書の作成の名義,趣旨・目的,作成時期,取得原因,当該記述等の形状,内容等を総合考慮の上,情報公開法の不開示事由に関する規程の趣旨に照らし,社会通念に従つて判断するのが相当である。

2 認定事実(省略)

3 具体的検討
(1)領収書等について
ア 政策推進費に係る領収書等の不開示情報該普性について
 政策推進費は,内閣官房長官としての高度な政策的判断により機動的に用いることが予定された経費であり,具体的には,内閣官房長官が非公式に関係者等に対する協力依頼や交渉等の活動を行うに際して支払う対価や,情報の収集調査等を行うに際して支払う情報収集の対価などに使用されるものである。政策推進費に係る領収書等には,その支払相手方である上記関係者等や情報提供者等の氏名・名称,支払われた金額,領収日等の日付等が記載されていることから,これが開示された場合には,当該関係者等からの信頼が失われ,重要政策等に関する事務の遂行に支障が生じるおそれや,関係者等の協力や情報提供等が受けにくくなるなど,今後内閣官房において行われる活動全般に著しい支障が生じることも予想される。また,当該関係者や情報提供者等に対する不正な働きかけが可能となり,それらの者の安全が害されるおそれや,情報の漏洩等のおそれがある。また,協力依頼・交渉や情報提供の内容等を推知することも相当程度可能になると考えられ,内閣の行う施策の内容やその方針等そのものが推知され,我が国の政策活動全般に関し,著しい支障が生じるおそれがある。さらに,情報を明らかにしないことを前提とした内閣官房の活動が不可能となり,機動的な内閣官房の事務の遂行が阻害されることも予想される。以上からすれば,政策推進費に係る領収書等に記録されている情報は,情報公開法5条6号の不開示情報に該当すると認められる。
 また,内閣官房の所掌事務が内閣の政策運営全般に関する事項に及んでいることからすれば,非公式に行う協力依頼や交渉等の活動が,他国や国際機関との間における外交関係に関するものである場合もあると考えられ,また,直接外交に関する事項でなくとも,我が国の重要事項に及ぶことからすれば,他国等の利害にかかわる事項に関するものが少なくないと考えられる。そのため,政策推進費に係る領収書等が開示されれば,他国等との信頼関係が損なわれ,我が国の安全が害され,又は他国等との交渉上の不利益が生じる可能性があることも一概に否定することはできない。したがつて,政策推進費に係る領収書等に記録されている情報は,公にすることにより,国の安全が害されるおそれ又は他国等との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国等との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由があるということができ,情報公開法5条3号の不開示情報該当性が認められる。

イ 調査情報対策費に係る領収書等の不開示情報該当性について
 調査情報対策費は,施策の円滑かつ効率的な推進のため,その時々の状況に応じ必要な情報を得るために必要とされる経費であり,情報収集等のための対価や会合経費として使用されるものである。
 情報収集等の対価として使用された調査情報対策費に係る領収書等には,支払相手方である情報提供者等の氏名や支払金額,領収日等の日付が記載されていることから,これが開示された場合には,政策推進費に係る領収書等が開示された場合と同様の支障が生じ得る。
 会合経費として使用された調査情報対策費に係る領収書等には,支払の相手方である当該会合を行つた会合場所の名称の記載があることから,これが開示された場合,当該会合場所が明らかになることにより,情報を不正に入手しようとする者や関係者・情報提供者等に対する働きかけを行おうとする者が,当該会合場所に対する監視,盗聴等を行つたり,会合場所の従業員等に対する不正な工作を行つたりして,内閣官房の行う事務を妨害するなどの可能性がある。また,支払金額や年月日の記載があることから,これらの事項を照らし合わせることにより,内閣の行う非公式の活動の内容等が推知される可能性があり,内閣官房の行う事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある。情報が他国等の利害に関する事項である場合には,国の安全が害され,他国等との信頼関係が損なわれ,又は交渉上不利益を被る可能性があることも一概に否定することはできない。
 以上からすれば,調査情報対策費に係る領収書等に記録された情報は,情報公開法5条3号及び6号の不開示情報に該当するということができる。

ウ 活動関係費に係る領収書等の不開示情報該当性について
 活動関係費は,政策推進,情報収集等の活動を行うに当たり,これらの活動が円滑に行われ,所期の目的が達成されるよう,これらを支援するために必要な経費である。
 内閣官房長官の非公式の活動の相手方等の交通費として使用された活動関係費に係る領収書等が開示された場合,交通事業者が明らかになることにより,当該交通事業者に接触し,内閣官房が非公式に行つている活動に関する情報を入手して悪用したり,それを利用して内閣官房の行う事務を妨害したりする可能性があり,また,関係者の安全確保や情報の機密性の確保等にも不安が生じることが考えられ,これにより,内閣官房の行う事業の遂行に支障が生じるおそれがある。また,当該交通事業者名と領収日等の日付,金額等を照らし合わせることにより,内閣官房長官が行つた活動の内容が推知される可能性があることも否定できず,これにより内閣官房の行う事務に支障が生じるおそれがある。上記のような事態が他国等の利害に関する事項につき生じたものである場合には,他国等との信頼関係が破壊されたり,安全保障上の問題が生じ,国の安全が害されたり,外交関係上の不利益を被ったりする可能性も一概に否定できない。
 会合費用に使用された活動関係費に係る領収書等が開示されると,その支払先である会合を行つた会合場所が明らかになり,上記調査情報対策費に係る領収書等が開示された場合と同様の支障が生じ得る。
 活動経費,謝礼及び慶弔費に係る領収書等が開示された場合,協力依頼等の相手方が明らかになることにより,政策推進費及び情報収集の対価として使用された調査情報対策費に係る領収書等が開示された場合と同様の支障が生じ得る。贈答品の購入費用として使用された活動関係費に係る領収書等が開示された場合,贈答品の購入先の事業者等が明らかになり,当該事業者に対する接触を行ったり,当該事業者等の従業員等に対する不正な工作を行つたりし,内閣官房が非公式に行つている活動に関する情報等を入手して悪用し,それを利用して内閣官房の行う事務を妨害するなどの可能性がある。また,当該事態が他国等の利害に関する事項につき生じたものである場合には,他国等との信頼関係が破壊されたり,安全保障上の問題が生じ,国の安全が害されたり,外交関係上の不利益を被ったりする可能性も一概に否定できない。
 内閣官房が購入する必要のある書籍の中には,一般的に書店等で販売されている通常の図書等とは異なる特殊なものや,その内容が特殊な事案や地域的な問題に関するものが含まれる。そのような書籍等の購入費用として使用された活動関係費に係る領収書等が開示された場合,書籍等を購入した事業者等や,購入した書籍等の名称が明らかになり,内閣の政策運営の方向性等が推知されるなどにより,内閣官房の行う事務の遂行上の支障が生じるおそれがあると認められ,また,それが他国等の利害に関するような事項であれば,それにより,我が国の安全や他国等との信頼関係の破壊,交渉上の不利益を被る可能性も一概に否定することができない。
 振込手数料等,内閣官房報償費の支払関係費用として使用された活動関係費に係る領収書等が開示された場合,金融機関に関する名称等が明らかになる。当該金融機関に関する情報が明らかになれば,金融機関の従業員等に接触したり,不正な工作を行つたりすることにより,内閣官房報償費の支払相手方等の情報を入手して悪用し,それを利用して内閣官房の行う事務を妨害するなどの可能性があり,内閣官房の行う事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認められる。また,他国等との信頼関係が破壊されたり,安全保障上の問題が生じ,国の安全が害されたり,外交関係上の不利益を被つたりする可能性も一概に否定することができない。

工 部分開示の可否について
 1通の領収書等に記録された情報は,金員の受領又は請求という社会的に有意な1つの事実に関連した情報であつて,社会通念上独立した一体的な情報を成すものということができる。したがつて,各支払に対応する領収書等に記録された情報のうち,相手方氏名等の記載部分等を除外して,その他の部分のみ開示の対象としなければならないものとすることはできない。

オ まとめ
以上からすれば,領収書等に記録されている情報については,いずれも情報公開法5条3号及び6号の不開示情報に該当すると認められるから,本件決定のうち,領収書等を不開示とした部分は適法である。

(2)政策推進費受払簿について
ア 情報公開法5条6号該当性について
 政策推進費受払簿は,政策推進費の出納に関し,内閣官房長官が,国庫から支出された内閣官房報償費から,政策推進費として使用する額を区分(政策推進費の繰入れ)した際や,各年度末及び内閣官房長官が交代する際に作成される文書であり,政策推進費受払簿が開示された場合,前回繰入れ時から今回繰入れ時までの一定期間内における政策推進費の支払合計額が明らかになるのみであつて,それ以上に政策推進費の具体的使途や支払の相手方の氏名等の情報が明らかになるものではない。そうであれば,これにより,内閣官房の行う事務の遂行等に支障を生じる具体的なおそれがあるとは認められない。
 被告は,政策推進費受払簿に記録された情報が明らかになることで,当該政策推進費の支出がされたと考えられる期間における内政・外政の課題等を照らし合わせることにより,政策推進費の具体的使途や支払相手方等が明らかになるおそれがある旨主張する。しかしながら,政策推進費受払簿の記載からは,具体的使途や相手方等の記載はもちろん,個別の支払の行われた年月日やその金額も明らかにはならないのであり,繰入れが非常に近接した期間に行われていることにより,事実上支払日が特定される等の事情があると認めるに足りる証拠もない以上,政策推進費受払簿を開示しても,一定期間内における政策推進費の支払合計額が明らかになるのみであり,その具体的使途や相手方等が推知される具体的なおそれがあるとは認め難い。
 また,被告は,政策推進費受払簿を開示することにより,政策推進費の具体的使途や支払の相手方等について,当時の内政や外政の状況と結びつけて,事実とかかわりなく様々な推測や臆測が飛び交い,これにより,関係者の協力が得にくくなつたり,国民からの信頼が失われたりして,内閣官房が行う業務の遂行に支障をもたらすおそれがある旨主張する。しかしながら,使途や支払相手方等が明らかにされない以上,そのような推測や憶測のみによつて,関係者等の信頼が損なわれるなどして内閣官房の行う事務の遂行等に具体的な支障が生じるおそれがあるとは認め難く,また,内閣官房を含めた政府は,その活動に関し,当然国民やマスコミ等からの注目を受ける立場にあることも考慮すれば,当該推測や憶測のみで内閣官房の行う事務の遂行等に支障が生じるおそれがあると認めることはできない。

イ 情報公開法5条3号該当性について
上記のとおり,政策推進費受払簿に記録された情報が開示されたとしても,一定期間内における支払合計額が明らかになるのみで,具体的な使途や相手方等が特定されるおそれがあるとは考え難いことからすれば,これを開示することにより,国の安全が害されるおそれ,他国等との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国等との交渉上不利益が被るおそれ等があるとはおよそ考え難い。

ウ まとめ
以上からすると,政策推進費受払簿に記録された情報は,情報公開法5条3号及び6号の不開示情報に該当すると認めることはできないから,本件決定のうち,政策推進費受払簿を不開示とした部分は違法である。

(4)支払決定書について
ア 不開示情報該当性について
支払決定書は,調査情報対策費及び活動関係費についての支払決定を行う際に作成される文書であり,支払相手方等の氏名。名称の記載があり,また,調査情報対策費・活動関係費の個別具体的な使途についての記載がされていると認められる。そうすると,支払決定書が開示された場合には,調査情報対策費及び活動関係費に係る領収書等が開示された場合と同様の支障が生じ得る。したがつて,支払決定書に記録された情報は情報公開法5条3号及び6号の不開示情報に該当すると認められる。

イ 部分開示の可否について
1通の支払決定書に記録された情報は,支払決定という社会的に有意な1つの事実に関連した情報であつて,社会通念上独立した一体的な情報を成すものとみるべきである。したがつて,各支払決定に対応する支払決定書に記録された情報のうち,相手方氏名等の記載部分等を除外して,その他の部分のみ開示の対象としなければならないものとすることはできない。

ウ まとめ
 したがって,本件決定のうち,支払決定書を不開示とした部分は適法である。

(4)出納管理簿について
ア 不開示情報該当性について
 出納管理簿は,内閣官房報償費の出納に関する情報を一覧表にしてまとめたものであり,国庫からの内閣官房報償費の支出(受領),政策推進費の繰入れ,調査情報対策費及び活動関係費の支払決定があるごとに,当該各出納についての「年月日」「摘要(使用目的等)」
「受領額」「支払額」「残額」「支払相手方等」の各項目の記載がされているほか,受領額及び支払額の月分計部分及び累計部分等がある。
 まず,一覧表のうち国庫からの内閣官房報償費の支出(受領)に係る各項目の記載については,内閣官房長官から内閣官房会計担当内閣参事官に対して提出される請求書に記載された情報と同様の情報が記録されているにすぎないところ,当該請求書は既に開示されているから,当該情報が情報公開法5条3号及び6号の不開示情報に該当するとは認められない。
 次に,一覧表のうち政策推進費の繰入れに係る各項目の記載については,政策推進費受払簿に記録された情報と同様の情報が記録されているにすぎないところ,前記のとおり,政策推進費受払簿に記録された情報には同条3号及び6号の不開示情報該当性が認められないことからすれば,同様に,同条3号及び6号の不開示情報該当性は認められない。
 一方,一覧表のうち調査情報対策費及び活動関係費の支払決定に係る項目については,支払決定書と同様個別具体的な使途や支払相手方の氏名。
 名称の記載があるから,調査情報対策費及び活動関係費に係る領収書等や支払決定書と同様,同条3号及び6号の不開示情報に該当すると認められる。
 最後に,一覧表のうち,月分計部分及び累計部分等については,当該情報が開示されたとしても,内閣官房報償費の具体的使途や支払の相手方等が明らかになるわけではないから,内閣官房の行う事務の遂行に支障が生じるとは認められず,また,他国等との関係で同条3号に規定するようなおそれがあるとした内閣官房内閣総務官の判断は裁量権の範囲の逸脱又はその濫用があるというべきであるから,同条3号及び6号の不開示情報に該当するとは認められない。

イ 部分開示の可否について
 出納管理簿の一覧表の部分については,各出納に対応する各項目の記載ごとに,社会通念上それぞれ独立した一体的な情報を成すものということができる。また,月分計部分及び累計部分等については,それぞれ,社会通念上独立した一体的な情報を成すものということができ, さらに,一覧表の枠外のその他の記載についても,それぞれ,独立した一体的な情報を成すものと考えられる。そして,上記のとおり,出納管理簿に記載された情報のうち,一覧表の調査情報対策費及び活動関係費の各支払決定に係る各項目には,同条3号及び6号の不開示情報が記録されていると認められるから,当該支払決定に対応する各項目の記載全てが一体として不開示情報に該当するため,不開示とすべきである。一方,その他の部分については不開示事由該当性が認められず,かつ,不開示情報該当性が認められる部分について容易に区分して除くことができ,かつ当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認めることもできない。以上からすれば,出納管理簿について,調査情報対策費及び活動関係費の各支払決定に関する各記載項目部分を除いて,同法6条1項に基づく部分開示をすべきであり,本件決定のうち,上記部分を不開示とした部分は違法である。

(5)報償費支払明細書について
 報償費支払明細書にはi内閣官房報償費の各支払(政策推進費の繰入れ並びに調査情報封策費及び活動関係費の支払決定)についてまとめた一覧表の記載部分と,支払明細書繰越記載部分(前月繰越額,本月受入額,本月支払額,翌月繰越額等の記載部分)がある。
 一覧表のうち政策推進費の繰入れに係る各項目については,政策推進費受払簿に記録された情報が転記されているのみであり,前記のとおり,政策推進費受払簿に記録された情報については,情報公開法5条3号及び6号の不開示情報該当性が認められないから,同様に,同条3号及び6号の不開示情報該当性は認められない。
 一覧表のうち調査情報対策費及び活動関係費に係る各項目には,基本的に支払決定書に記録された情報が転記されているが,支払決定書とは異なり,支払相手方の記載や個別具体的な使途の記載はない。そうであれば,これが開示されたとしても内閣官房の事務に何らかの支障が生じるとは認められず,また,他国等との関係で同条3号に規定するようなおそれがあるとした内閣官房内閣総務官の判断は裁量権の範囲の逸脱又はその濫用があり,同条3号及び6号の不開示情報該当性は認められない。被告は,支払決定の年月日及び支払決定に係る金額が明らかになれば,被告提出資料の記載と照らし合わせることにより,具体的な使途や相手方等を推知することが可能になる旨主張する。しかし,支払決定日は必ずしも実際の役務提供日と一致するものではなく,複数の支出につきまとめて行う場合があり,支払決定に係る金額についても,複数の支出金額の合計額につき支払決定を行つていることが多いと認められ,具体的な使途等が特定されるとは考え難い。それ以上にそのようなおそれがあることを認めるに足りる証拠もない。また被告は,憶測・推測が飛び交うことにより,内閣官房の行う事務に支障が生じたり,外交上の問題が生じたりするおそれがある旨主張するが,具体的なおそれがあると認めるに足りる証拠はなく,当該主張は採用することができない支払明細書繰越記載部分が開示された場合には,特定の月において,支出された内閣官房報償費の合計額が明らかとなるが,これにより内閣官房の行う事務の遂行に支障が生じるとは認められず,また,他国等との関係で同条3号に規定するようなおそれがあると行政機関の長が判断することは裁量権の範囲の逸脱又はその濫用があるから,同条3号及び6号の不開示情報該当性は認められない。以上からすると,報償費支払明細書については,いずれの記載部分についても,情報公開法5条3号及び6号の不開示情報該当性が認められない。したがって,本件決定のうち,報償費支払明細書を不開示とした部分は違法である。

(6)原告の主張について
ア 支払相手方が公務員である場合について
 原告は,公務員に対し,協力依頼や交渉,また情報提供等に対する対価等の金銭の交付をするということは,それ自体賄賂性を帯びる違法なものであり,少なくとも公務員の職業上の倫理に違反するものであるから,支払相手方が公務員である場合は,本件対象文書につき支払相手方の氏名等が公になつたとしても,当該情報は法的保護に値するものではなく,不開示情報該当性が認められない旨主張する。しかしながら,支払相手方として公務員の氏名が記載されている場合があれば,活動に要した実費又は非公務員である相手方に代わって受領するものであり,当該支払が賄賂性を帯びており,又は公務員の職業倫理に反するものであるということはできない。そして,当該相手方等の氏名が明らかになつた場合に,支障等が生ずることは民間人である場合と変わるものではないと認められる。

イ 不適正な支出目的について
 原告は,内閣官房報償費については,政治献金等の不適正な目的に使用されているため,当該文書を開示しても,適正な事業の遂行に支障を及ぼすおそれはない旨主張する。しかしながら,本件対象文書に係る内閣官房報償費は,会計検査院による会計検査を受けており,使途の適正等に関し何ら指摘をされておらず,その他,当該内閣官房報償費の支出が不適正なものであることを認める証拠はない。原告が提出した各証拠も,本件対象文書に係る内閣官房報償費が,不適正な目的に使用されていたことを推認させるものではない。

4 結論
 以上によれば,本件決定については,本件対象文書のうち,政策推進費受払簿,出納管理簿中の調査情報対策費及び活動関係費の各支払決定に対応する各項目の記載を除いた部分並びに報償費支払明細書を不開示とした点で違法であり,その余の点は適法である。
                                    以上

内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟大阪地裁判決についてのマスコミ報道の紹介

私が原告の内閣官房報償費(報償費)情報公開訴訟での昨日の大阪地裁判決についてのマスコミ報道を紹介します。

なお、日経新聞は無料のインターネット版では報じている(実際の紙面と同じとは限らない)が、大阪本社版の実際の紙面では記事の掲載がない。

1.テレビ

(1)NHK
NHK3月23日 19時27分
官房機密費の開示認める 大阪地裁

 いわゆる「官房機密費」の使いみちを明らかにするよう市民グループが求めた裁判で、大阪地方裁判所は、領収書など使いみちが分かる文書は非公開とする一方で、金額の合計などを記した一部の文書については、「相手が特定されないのだから支障はない」と公開を認めました。
 官房機密費に関する文書の公開を認めた判決は初めてです。
 官房機密費は、正式には「内閣官房報償費」と呼ばれ、毎年およそ12億円が支出されています。
 情報収集活動などに使われているとされていますが、具体的な使いみちは明らかにされず、市民グループのメンバーが、国に情報公開を求めて訴えを起こしていました。
判決で大阪地方裁判所の山田明裁判長は、相手の名前や金額が書かれた領収書などについて、「公開されると関係者やほかの国との信頼関係が損なわれたり、情報収集活動の内容を察知されたりしてわが国の政策活動に著しく支障を来すおそれがある」と指摘し、非公開とする判断を示しました。
一方、「報償費支払明細書」など、一定期間の支出金額の合計などを記した文書については、「相手の名前や使いみちが書かれていないものがあり、ほかの文書と照らし合わせても相手は特定されないのだから支障はない」と判断して、明らかにできないとした国の決定を取り消し、公開を認める判決を出しました。
 官房機密費に関する文書の公開を認めた判決は初めてです。
 判決について、市民グループ側は「一部公開が認められ評価できる。さらに公開の範囲を広げられるよう裁判を続けたい」と、控訴する方針を示しました。
 一方、内閣官房は「関係機関と協議して適切に対応したい」としています。

今なら動画がご覧いただけます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120323/k10013930301000.html

(2)読売テレビ
[ 3/23 18:45 読売テレビ]
官房機密費の一部資料開示命じる 大阪地裁(大阪府)

官房長官の判断で使われる官房機密費の使いみちを開示しなかった「国」を相手に市民団体が処分の取り消しを求めた裁判で23日、大阪地裁は使いみちや支払い相手が記されていない一部資料の開示を命じる判決を言い渡した。これまで非公開だった使いみちの開示を認めたのは初めて。この裁判は安倍晋三元総理が官房長官だった時期に支出された官房機密費約11億円について、情報公開請求した使いみちの資料が開示されなかったのは違法だとして市民団体が処分の取り消しを求めていたもの。判決を受け国は「関係機関と協議し適切に対応する」とコメントしている。

今なら動画がご覧いただけます。
http://news24.jp/nnn/news8893745.html

(3)日テレ
日テレ[ 3/23 22:06 NEWS24]
官房機密費の一部開示を命令 初の司法判断(大阪府)

 官房長官の判断で使われる官房機密費の使途を開示しなかった国を相手に、市民団体が、開示しないとした処分の取り消しを求めた裁判で、大阪地裁は23日、一部開示を命じる判決を言い渡した。これまで非公開だった使途の開示を認めた初めての司法判断となる。 この裁判は、安倍晋三元首相が官房長官だった時期に支出された官房機密費約11億円について、「情報公開請求した使途の資料が開示されなかったのは違法だ」として、市民団体が処分の取り消しを求めていたもの。 大阪地裁は23日、使途や支払い相手が記されていない一部の資料について不開示を取り消す判決を言い渡した。官房機密費は、これまでその使途が公開されたことはなく、原告側によると、使途を明かすよう認めた初の司法判断だという。 判決を受け、国は「関係機関と協議し、適切に対応してまいりたい」とコメントしている。

今なら動画がご覧いただけます。
http://news24.jp/nnn/news89032973.html

(4)毎日放送
毎日放送2012年03月24日(土) 00時20分
■官房機密費に一部開示命令〜大阪地裁 シェアする

 大阪の市民グループが内閣官房機密費の使い道を公開するよう求めていた裁判で、大阪地裁は一部を開示すべきだという初めての司法判断を下しました。
 この裁判は安倍晋三元総理が官房長官だった時代、官房機密費として支出されたおよそ11億円の使い道を公開するよう市民グループが求めていたものです。
 官房機密費は情報収集経費などとして支出されるもので国は「協力者から情報を得られなくなる」などとして一切開示していませんでした。
 判決で大阪地裁は、「具体的な使途や相手方がわかる恐れがない」とした一部の書類を開示するよう命じました。
「ブラックボックスに大きな風穴をあけた判決で評価している」(原告)

今なら動画がご覧いただけます。
http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE120324000600552109.shtml

(5)朝日放送
朝日放送(3/24 00:28)
<大阪>内閣官房機密費「一部開示を」 初の司法判断

大阪の市民グループが内閣官房機密費の使い道を明らかにするよう求めていた裁判で、大阪地裁は一部の文書を開示するよう国に命じました。内閣官房機密費の開示をめぐる司法判断はこれが初めてです。
 この裁判は大阪の市民グループが、2005年から2006年に支出された内閣官房機密費およそ11億円の使い道を明らかにするよう国に求めていたものです。内閣官房機密費は国が非公式に情報収集する際などに、官房長官の判断で使える経費ですが、これまで非公開とされ、目的外使用の可能性も指摘されていました。大阪地裁は支払いの相手先や日付が記載された領収書などについては「信頼関係が損なわれる」として開示しないことを認めた一方、相手先が特定されない一部の文書については、開示するよう国に命じました。原告団は、「与党対策、野党対策に使われていた金に抑止的な効果を発揮する」「闇に葬られていた部分が明らかになりつつある」と話しました。判決を受けて国は、「関係機関と協議し対応したい」としています。

今なら動画がご覧いただけます。
http://webnews.asahi.co.jp/

(6)関西テレビ
関西テレビ( 2012/03/23 15:03 更新)
官房機密費 一部開示を命じる判決

大阪の市民グループが官房機密費の情報公開を求めていた裁判で、大阪地方裁判所は情報の一部を開示するよう国に命じました。
 この裁判は大阪の市民グループが、安倍晋三元首相が内閣官房長官を務めていた、2005年から2006年に支出された官房機密費の使途が記された書類などを開示するよう求めていたものです。
 23日の判決で大阪地方裁判所の山田明裁判長は、支払相手や具体的な使途が特定されない報償費支払明細書など一部の書類について、開示を命じました。
年間約15億円の支出とされる官房機密費は非公式の国の事業などの際に官房長官の判断で支払われる経費で、使途などはこれまで原則非公開となっていました。
官房機密費の開示を認める判決は全国で初めてです。

今なら動画がご覧いただけます。
http://www.ktv.co.jp/news/date/main.html#0397355

(7)FNN
FNN(03/23 19:07)
2005年から2006年の官房機密費情報について一部開示命じる判決 大阪地裁

 安倍晋三元首相が官房長官を務めていた2005年から2006年に支出された官房機密費について、大阪の市民グループが情報公開を求めていた裁判で、大阪地裁は、情報の一部を開示するよう国に命じた。
原則非公開になっている官房機密費の使途について、開示を認める判決は、全国初となる。


2.新聞

(1)読売新聞
(2012年3月23日 読売新聞)
官房機密費 一部開示命令…大阪地裁判決

 安倍元首相が官房長官だった2005〜06年に支出された官房機密費(内閣官房報償費)計約11億円の使途に関する資料を情報公開請求で不開示処分にしたのは違法だとして、市民団体「政治資金オンブズマン」(大阪市)のメンバーが国を相手取り、5種類の資料について処分取り消しを求めた訴訟の判決が23日、大阪地裁であった。山田明裁判長は、使途や支払先が記されていないなどの条件に沿う一部の資料について不開示処分の取り消しを命じ、開示が妥当とした。
 原告側によると官房機密費の使途を明かすよう求めた訴訟の判決は初めて。官房機密費については、既に国庫からの月別支出額が公開されている。安倍元首相は官房長官当時、1回5000万円を月に2回、受け取ることがほとんどだった。
 開示を求めたのは、官房機密費に関する〈1〉領収書〈2〉月ごとの支払額や支払った相手方などを記入する「出納管理簿」〈3〉支払日や支払額、目的などを記載し会計検査院に提出する「報償費支払明細書」〈4〉政策推進費受払簿〈5〉支払決定書――で計約770点。判決はこのうち報償費支払明細書と政策推進費受払簿は全て不開示処分を取り消し、出納管理簿は一部開示を命じた。
 原告側は06年10月に情報公開請求したが、翌11月、いずれの資料も情報公開法が開示の例外とした「国の事業遂行や安全、対外関係に支障を及ぼす恐れがある情報」だとして不開示処分となり、07年5月に提訴。訴訟では「全てが不開示では、官房機密費が適切に使われているか検証ができない」と主張した。
 一方、官房機密費を管理していた元内閣総務官の千代(ちしろ)幹也・内閣広報官(59)が証人出廷し、「一部でも使途が明らかになれば、様々な臆測を呼び、(情報収集などの)協力相手との信頼関係が崩れる」と開示できない理由を述べた。
 今回の不開示を巡っては、原告側の不服申し立てを受けた情報公開・個人情報保護審査会が、対象資料を非公開の場で直接見る「インカメラ」方式で審査。同年8月、不開示は妥当と判断している。

(2012年3月24日 読売新聞)
官房機密費「使途推測される恐れなし」…大阪地裁一部開示判決

 2005〜06年に支出された官房機密費(内閣官房報償費)計約11億円の使途に関する5種類の資料を全面不開示とした国の処分の一部を取り消した23日の大阪地裁判決で、山田明裁判長は、支払額や支払時期について「使途が推測される具体的な恐れは認めがたい」などとして開示すべきだとした。これまで国庫から官房長官への支出額は公表されていたが、官房長官からの支出内容は一切、伏せられていた。判決は今後の情報公開のあり方に影響しそうだ。
 原告側が開示を求めたのは、〈1〉領収書(686枚)〈2〉月ごとの支払額や相手などを記入する「出納管理簿」(12通)〈3〉支払時期や支払額などを記載し、会計検査院に提出する「報償費支払明細書」(同)〈4〉政策推進費受払簿(26通)〈5〉調査情報対策費の支払額などを記す「支払決定書」(37通)――の計773点で06年10月に請求した。
 山田裁判長は官房機密費について「支払先や具体的な使途が開示されると、協力者や他国からの信頼が失われ、活動に支障が生じたり、他国との交渉で不利益を被ったりするおそれがある」と指摘。しかし、「報償費支払明細書」、「政策推進費受払簿」の2種類には、支払先や具体的な使途が記載されていないため全面的に不開示処分を取り消し、「出納管理簿」は一部に限り取り消した。
 これにより、官房長官からの支払額や支払時期などが分かることになる。
 国側は訴訟で「支払額など一部でも明らかになれば様々な臆測を呼び、業務に支障が生じる」と主張したが、山田裁判長は「支払先や使途が明らかにならない以上、臆測のみでは業務に具体的な支障が生じるとは認めがたい」と退けた。
 原告側はさらなる開示を求めて控訴する方針。
 藤村官房長官は記者会見で、「国の主張が一部認められず、残念だ。透明性を高める観点から、一定期間後に公開することなども含めて検討を引き続きしている」と述べた。
 官房機密費(内閣官房報償費) 官房長官の請求に応じて国庫から支出される。歴代の内閣は政府答弁で「国の事務や事業を円滑に遂行するため、機動的に使用する経費」と説明しており、〈1〉施策を効果的に進めるために官房長官が管理し機動的に活用する「政策推進費」〈2〉情報を得るために支払う「調査情報対策費」〈3〉交通費や謝礼、贈答品代など経費にあたる「活動関係費」――の3種類がある。

(2012年3月23日20時40分 読売新聞)
機密費の一部公開「引き続き検討」…藤村長官

 藤村官房長官は23日の記者会見で、安倍元首相が官房長官だった2005〜06年に支出された官房機密費(内閣官房報償費)の使途に関する資料の一部開示を大阪地裁が命じたことについて、「国の主張が一部認められず、残念だ。透明性を高める観点から、一定期間後に公開することなども含めて検討を引き続きしている」と述べ、官房機密費の一部公開について政府として慎重に検討する考えを示した。公開時期については言及を避けた。
 藤村氏は判決への対応については、「関係機関と協議して適切に対応したい」と述べ、控訴するかどうかを法務省と協議する考えを示した。
 民主党は野党時代に官房機密費の使途の公開を主張し、01年には支払い記録の作成と公表を義務づける法案をまとめ、衆院に提出したが、廃案となった。

(2)朝日新聞
朝日新聞2012年3月23日
官房機密費「一部開示を」 大阪地裁、初の司法判断

 大阪の市民団体が内閣官房報償費(官房機密費)の使い道を明らかにするよう求めた訴訟の判決が23日午後、大阪地裁であった。山田明裁判長は「具体的な使途や相手方がわかる恐れはない」とし、金額などは部分的に開示されるべきだと判断。国の非開示処分を取り消した。これまで全く公開されていない官房機密費の開示を認めた初の司法判断で、将来的な公開に向けた政府の検討作業に影響を与えるとみられる。
 原告は「政治資金オンブズマン」のメンバー。安倍晋三・元首相が官房長官だった2005〜06年に支出された約11億円の「政策推進費」「調査情報対策費」「活動関係費」の支出先や個別の金額、時期が記された(1)政策推進費受払簿(26枚)(2)支払決定書(37枚)(3)内閣官房報償費出納管理簿(12枚)(4)報償費支払明細書(12枚)(5)領収書(686枚)――の開示を求めていた。
 判決はこのうち、支出先が記されていない政策推進費受払簿と報償費支払明細書のそれぞれ全部と、内閣官房報償費出納管理簿の一部について開示すべきだと判断した。政策推進費は政策を円滑に進めるため、官房長官の判断で機動的に使われる資金。

朝日新聞2012年3月24日
機密費開示の「目安」示す 大阪地裁判決

 内閣官房報償費(官房機密費)の部分開示を初めて認めた23日の大阪地裁判決は、(1)内閣官房の事務遂行(2)国の安全(3)他国との信頼関係(4)他国との交渉――といった点で支障や不利益が生じない情報は明らかにすべきだと指摘した。情報公開法を踏まえた判断で、機密費といえども開示の「目安」は変わらないという司法の姿勢を示した。
 原告の市民団体メンバーは、安倍晋三・元首相が官房長官だった2005〜06年に支出された約11億円の官房機密費(政策推進費、調査情報対策費、活動関係費)の支払先や個別の金額などを明らかにするよう求めた。
 山田明裁判長は、官房長官が作成する「政策推進費受払簿」と会計検査院に提出される「支払明細書」について、開示されても一定期間の政策推進費が明らかになるだけで、事務遂行に支障が出るとは認めがたい▽個別具体的な記載がなく、使途や支払先が特定されるとは考えがたい――と指摘。情報公開法が定める非開示情報とは認められないと判断した。

(3)毎日新聞
毎日新聞 2012年3月24日 東京朝刊
官房機密費訴訟:一部の情報開示命令 相手特定されぬ文書−−大阪地裁判決

 内閣官房報償費(官房機密費)の支出に関する情報を不開示とした国を相手取り、大阪市の市民団体「政治資金オンブズマン」のメンバーが不開示処分の取り消しを求めた訴訟で、大阪地裁は23日、報償費支払明細書など一部の文書は使途や支出相手が特定されないとして不開示処分を取り消した。
 山田明裁判長は「開示しても内閣官房の事務遂行に支障を生じる恐れは認められない」と述べた。
 原告は同団体共同代表の上脇博之(かみわきひろし)・神戸学院大大学院教授。05〜06年分の官房機密費に関する文書計773枚の開示を06年に請求し、国が不開示としたため翌年提訴した。
 判決によると、官房機密費の支出目的は▽政策推進費▽調査情報対策費▽活動関係費の三つに分かれ、支払いに関する文書は5種類ある。
 山田裁判長は文書ごとに情報公開法の不開示情報に該当するかを検討。支出を目的別に分類して会計検査院に提出する報償費支払明細書▽出納を一覧表にした出納管理簿の一部▽政策推進費として使う額を区分する際に作る政策推進費受払簿−−の3種類は使途や支出相手が分からないと判断し、開示を命じた。
 出納管理簿の残りの部分と686枚にのぼる領収書、調査情報対策費と活動関係費について作成する支払決定書は相手の氏名や金額、使途が記されているため不開示が妥当と判断。「情報提供者の信頼が失われたり、情報提供を受けにくくなったりするなど事務遂行に支障が予想される」と指摘した。
 原告側は「画期的な判決」と評価する一方、開示範囲の拡大を求めて控訴する方針。内閣官房内閣総務官室は「判決をよく読み適切に対応したい」とコメントした。【苅田伸宏】

毎日新聞 2012年3月23日 13時43分(最終更新 3月23日 15時12分)
官房機密費:一部文書の開示命令 大阪地裁が初判断

 内閣官房報償費(官房機密費)の支出に関する情報を不開示とした国を相手取り、市民団体「政治資金オンブズマン」(大阪市)のメンバーが不開示決定処分の取り消しを求めた訴訟の判決が23日、大阪地裁であった。山田明裁判長は、支払い相手先が特定されない報償費支払明細書など一部文書の開示を命じた。外務省の報償費(外交機密費)を巡っては開示を認めた判決もあるが、官房機密費の情報開示に関する司法判断は初めてという。
 開示を命じた文書には、出納管理簿の一部情報や政策推進費受払簿が含まれている。
 官房機密費は、国の事業を円滑に行うため機動的に使う経費で、官房長官の判断で支出される。国内外の極秘の情報収集が主な目的とされるが、使途の公表や領収書の提出義務がなく、目的外使用があるとの指摘も出ている。
 同オンブズマンの上脇博之・神戸学院大大学院教授は06年10月、安倍晋三元首相が官房長官を務めていた時期(05〜06年)の官房機密費について、領収書や支出相手方などの情報公開を請求。国が不開示としたため、07年に提訴した。
 原告側は「政治家のパーティー代などに官房機密費を支出したとの報道もある。一律に非開示とするのは違法。金額や日付などを公開しても支障はない」と主張。国側は「官房機密費の情報を明らかにすると、相手方との信頼関係を損なう恐れがある」と反論した。
 裁判では、官房機密費に関する実務を知る千代幹也(ちしろ・みきや)元内閣総務官(59)が証人として出廷。支出には▽官房長官が自ら管理し、直接相手に渡す「政策推進費」▽情報収集対価などとして使う「調査情報対策費」▽交通費や贈答品代などの「活動関係費」の3類型があり、「支出先が明らかになれば国益に支障が生じる」と不開示の妥当性を強調していた。
 外交機密費を巡り、NPOが国に支出文書の不開示処分の取り消しを求めた訴訟では、東京地裁が06年、支払い目的や内容、支払額などの開示を命令。しかし、東京高裁は08年、開示範囲を大幅に狭める判決を言い渡している。【苅田伸宏】

毎日新聞 2012年3月23日 19時09分
官房機密費:官房長官、透明性確保を検討

 藤村修官房長官は23日の記者会見で、内閣官房報償費(官房機密費)の支出先に関する文書の一部開示を命じた大阪地裁判決について「国の主張が一部認められず残念だが、判決を読んで関係機関と協議し、適切に対応したい」と述べた。その上で「判決とは別に、透明性確保については検討する必要がある。一定期間後の公開などを引き続き検討する」との考えを改めて示した。【小山由宇】

(4)時事通信配信とそれを採用した報道
時事通信(2012/03/23-17:53)
官房機密費、一部開示命じる=初判決、大学教授が請求−大阪地裁

 安倍晋三元首相の官房長官時代に支出された官房機密費(報償費)について、「政治資金オンブズマン」(大阪市)共同代表の上脇博之神戸学院大教授(53)が、使途や相手先などの情報公開を求めた訴訟の判決が23日、大阪地裁であった。山田明裁判長は、支払いの相手方や個別の金額などが特定される部分を除き、国の不開示決定を取り消した。
 内閣官房によると、官房機密費の開示を命じた判決は初めて。原告側は、開示対象を拡大するよう求め控訴する方針。
 2005〜06年に支出された機密費に関する文書のうち、▽領収書▽支払決定書▽政策推進費受払簿▽出納管理簿▽報償費支払明細書−の5種類、計約770点の開示の可否が争点となった。
 山田裁判長は、相手方の氏名や金額、支払い目的などが書かれた領収書や支払決定書については「開示されると相手や他国との信頼関係が損なわれ、関係者への不正な働き掛けが行われる恐れがある」として、不開示が妥当と判断した。一部をマスキングする部分開示の請求も退けた。

時事通信(2012/03/23-18:42)
機密費公開、時期示さず=「引き続き検討」−官房長官

 藤村修官房長官は23日午後の記者会見で、安倍晋三元首相が官房長官当時に支出した官房機密費(報償費)の一部開示を大阪地裁が命じたことについて、「国の主張が一部認められず、残念だ。判決をよく読んだ上で関係機関と協議して適切に対応したい」と語った。その上で、一部公開を検討していると説明したが、公開時期に関しては言及を避けた。 
 藤村長官は就任直後の昨年9月、機密費使途の一部公開を検討する考えを表明。23日の会見では「透明性を高める観点から、例えば一定期間後に公開することなども含めて検討を引き続きしている」と述べた。公開のめどについては「さまざまな論点があり、海外の例などの調査研究を順にやっている。いつまでにと申し上げる段階ではない」と語るにとどめた。

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版2012年 3月 23日 15:05 JST
官房機密費訴訟で一部開示命じる=初判決、大学教授が公開請求―大阪地裁

(略)。 
[時事通信社]

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版2012年 3月 23日 20:06 JST
機密費公開、時期示さず=「引き続き検討」―官房長官

 (略)。 
[時事通信社]

(5)共同通信配信記事とそれを採用した報道
2012/03/23 13:59 【共同通信】
大阪地裁、機密費書類の一部開示 国の不開示取り消す

 内閣官房報償費(機密費)の使途などが記された関係書類の情報公開請求をした市民団体のメンバーが、国の不開示決定取り消しを求めた訴訟の判決で、大阪地裁(山田明裁判長)は23日、会計検査院への提出書類などの一部を開示すべきだと判断し、不開示決定を取り消した。
 原告弁護団によると、官房機密費の情報公開をめぐる判決は初めて。
 原告が公開を求めたのは、機密費を支払った相手方や金額などが書かれた領収書や、支出を月ごとに記載し、年度の支出がわかるようまとめてある「出納管理簿」などの書類。

2012/03/23 20:53 【共同通信】
「特定できぬ書類は公開」と判決  官房機密費訴訟

 内閣官房報償費(機密費)の情報公開訴訟で、国の不開示処分の一部を取り消した23日の大阪地裁判決は「具体的な使い道や相手方などが特定できない書類まで開示しなかったのは違法だ」と判断した。
 国は訴訟で問題となった機密費の支出に関する情報のすべてを「国の事務遂行に支障が生じる恐れがある」として公開していなかった。原告側は「これまで闇だった機密費について、支出の外形だけでも分かったのは大きな一歩だ」と評価している。
 地裁が決定を取り消したのは、官房長官が情報や協力の対価として支払う政策推進費について、全体の支出入額などを記録した「政策推進費受払簿」など。

神戸新聞(2012/03/23 14:03)
大阪地裁、機密費書類の一部開示 国の不開示取り消す

(略)。

神戸新聞(2012/03/23 20:58)
「特定できぬ書類は公開」と判決  官房機密費訴訟

(略)。

北海道新聞(03/23 14:08)
大阪地裁、機密費書類の一部開示 国の不開示取り消す

(略)。

北海道新聞(03/23 21:21)
「特定できぬ書類は公開」と判決  官房機密費訴訟

(略)。

(6)日経新聞
日経新聞2012/3/24 1:43
官房機密費、一部開示を 大阪地裁命令

 内閣官房機密費(報償費)の使途を開示しないのは違法として、市民団体「政治資金オンブズマン」(大阪市)の上脇博之神戸学院大教授(53)が国に関連文書の不開示処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、大阪地裁(山田明裁判長)は23日、一部文書は開示すべきだと判断し、不開示処分を取り消した。官房機密費の情報公開を巡る判決は初めて。
 開示を命じたのは、支出先が記されていない「政策推進費受払簿」と「報償費支払明細書」の全部と、「内閣官房報償費出納管理簿」の一部。
 判決理由で山田裁判長は、これら文書について「具体的な使途や相手方の氏名などの情報が明らかになるものでなく、内閣官房の事務遂行に支障を生じる恐れもない」と指摘し、情報公開法が規定する不開示情報には当たらないとした。
 原告側が開示を求めたのは、安倍晋三元首相が官房長官時代の2005〜06年に支出された機密費に関し、支払った相手や金額などが記載された領収書や出納管理簿などの支出関係文書など。
 訴訟では、機密費の管理を担当していた当時の内閣官房総務官、千代幹也氏が10年8月の口頭弁論で証人出廷し「(使途などの開示は)政策運営に大きな支障を生じ、国益を損なう恐れもある」などと証言した。
 上脇教授は官房機密費の関係文書について06年10月に情報公開請求。国の不開示処分を受け、07年5月に提訴していた。
 判決後記者会見した上脇教授は「一部ではあるが、ブラックボックスだった報償費に風穴をあける判決だ」と評価。代理人の弁護士も「一定の勝利判決」とする一方、「さらに開示範囲を拡大させたい」として控訴する考えを示した。
 内閣官房内閣総務官室の話 判決をよく読んだ上で、関係機関と協議し適切に対応したい。

(7)中国新聞
中国新聞'12/3/23
機密費書類の一部開示認める 大阪地裁、国の決定取り消す

 内閣官房報償費(機密費)の使途などが記された関係書類の情報公開請求をした市民団体のメンバーが、国の不開示決定取り消しを求めた訴訟の判決で、大阪地裁(山田明やまだ・あきら裁判長)は23日、会計検査院への提出書類などの一部を開示すべきだと判断し、不開示決定を取り消した。
 原告弁護団によると、官房機密費の情報公開をめぐる判決は初めて。
 取り消しになったのは、会計検査院に提出する「報償費支払明細書」など。機密費を(1)政策推進費(2)調査情報対策費(3)活動関係費―の3種類に分けた使用目的や支出金額などが記載されており、支払いの相手方は記載されていない。
 原告が公開を求めたのは、機密費を支払った相手方や金額などが書かれた領収書や、支出を月ごとに記載し、年度の支出がわかるようまとめてある「出納管理簿」などの書類。
 情報公開法は「公にすることで国の事務などの適正な遂行に支障を及ぼす恐れがある」情報については開示しなくてもよい、と規定。原告側は「金額や日付などは公開しても支障がない」と主張したが、国側は「使途が推測されたり、情報収集や協力の相手との信頼関係を損なったりする恐れがある」と反論した。
 訴状などによると、原告で「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之かみわき・ひろし神戸学院大教授は安倍晋三官房長官時代の2005〜06年に支出された機密費の関係書類について06年10月、情報公開を請求。国は、国庫からの引き出し請求額が書かれた書類など一部を除き、具体的な使途などが記された書類を不開示とした。

中国新聞'12/3/24
官房機密費の不開示違法 大阪地裁「不特定なら支障ない」 

 内閣官房報償費(機密費)の使途などが記された関係書類の情報公開請求をした市民団体のメンバーが国の不開示決定取り消しを求めた訴訟の判決で、大阪地裁は23日、「具体的な使い道や相手方などが特定できない書類まで開示しなかったのは違法」として一部について決定を取り消した。
 原告弁護団によると、官房機密費の情報公開をめぐる判決は初めて。
 国は訴訟で、機密費の支出に関する情報のすべてを「事務遂行に支障が生じる」として公開していなかった。原告側は「これまで闇だった機密費の支出の外形だけでも分かったのは大きな一歩」と評価している。
 地裁が不開示決定を取り消したのは、官房長官が情報や協力の対価として支払う政策推進費について、全体の支出入額などを記録した「政策推進費受払簿」や、支出目的を三つに大別して会計検査院に提出する「報償費支払明細書」など。
 山田明やまだ・あきら裁判長は判決理由で「使い道が特定されない情報を開示しても、臆測や推測が飛び交って業務上の支障が生じたり外交上の問題が生じたりする心配はない」と認めた。領収書などについては「活動内容が推定できる恐れがあり、不開示は適法だ」と判断した。
 情報公開法は「公にすることで国の事務などの適正な遂行に支障を及ぼす恐れがある」情報については開示しなくてもよい、と規定している。
 判決によると、原告で「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之かみわき・ひろし神戸学院大教授は安倍晋三官房長官時代の2005〜06年に支出された機密費の関係書類について06年10月、情報公開を請求。国は、国庫からの引き出し請求額が書かれた書類など一部を除き、具体的な使途などが記された書類を不開示とした。

(8)しんぶん赤旗
しんぶん赤旗2012年3月24日(土)
機密費一部開示を命令
大阪地裁 政策推進費など対象


 巨額の税金が党略的・私的に流用され、使途が不透明な内閣官房機密費(報償費)をめぐり、「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之神戸学院大学法科大学院教授(53)が情報公開を求めた訴訟の判決が23日、大阪地裁であり、山田明裁判長は、支払いの相手方や個別の金額などを除き、開示するよう命じました。
 官房機密費は、年間12億〜14億円前後で、2012年度予算案に約12億3000万円が計上されています。
 開示の可否が争点となっていたのは、2005〜06年に支出された機密費に関する文書のうち、▽領収書▽支払決定書▽政策推進費受払簿▽出納管理簿▽報償費支払明細書―の5種類、計約770点。
 この日、開示できるとしたのは、機密費のなかで、官房長官自らが管理し相手方に支払う「政策推進費」や報償費支払明細書。政策推進費は、与野党対策などに恣意(しい)的に使われたと見られています。
 原告の上脇教授が、安倍晋三官房長官時代の05年11月〜06年9月の機密費について、支出関係書類の情報公開を請求したものの、会計課長への請求書など一部を除き不開示とされていました。訴訟は、その決定の取り消しを求めたものです。

画期的なもの
 上脇博之神戸学院大学法科大学院教授の話 これまで政府は使途について一切開示に応じてこなかったので、今回の大阪地裁判決は「ブラックボックス」に大きな風穴を開ける画期的なものだと評価できる。
 判決では、領収書や支払決定書は残念ながら開示を勝ち取れなかったが、他の3文書については国の非開示処分を取り消した。とくに政策推進費受払簿と報償費支払明細書の2文書については全面開示を命じており、われわれの主張が100%通った形だ。
 これまでの政府の姿勢をみても、国が控訴するのは確実だろう。その場合はわれわれも今回認められなかった文書の開示も含めて公開度を高めるために控訴審をたたかいたい。


3.新聞社説

朝日新聞2012年3月24日(土)付
官房機密費―透明化への道を示せ

 使い道の不明朗さが指摘されてきた内閣官房報償費(官房機密費)について、大阪地裁は市民団体の主張を一部認め、支出額などの情報を開示するよう命じる判決を言い渡した。
 自民党の長期政権時代、政府は官房機密費について「国の機密保持上、使途を明らかにすることが適当でない性格の経費」として公開を拒んできた。
 しかし官房長官を経験した一部の政治家らは、国家機密とは無縁の支出があったと認めている。海外に出張する政治家への餞別(せんべつ)や与野党議員の背広代、パーティー券購入などだ。
 情報公開請求で明らかにされてきたのは、機密費が請求された月ごとの金額と日付だけだった。支出に関する情報はいっさい公開されてこなかった。
 原告は情報開示を求めて2件の訴訟を起こした。判決はこのうち、小泉政権下の05年10月から1年間に支出された機密費について、出納を記載した書類や会計検査院に提出する明細書などを公開するよう命じた。
 常識にかなった判断である。
 こうした文書類があること自体、裁判で初めて明らかになった。支払先と具体的な使途は特定されない出納書類であり、そもそも非開示にしたことが疑問だった。
 係争中のもう一件は、09年夏の総選挙で、民主党への政権交代が決まった直後、自民党の河村官房長官が引き出した2億5千万円が対象だ。
 もはや政権与党として政策遂行に使う必要はなく、自民党議員らの利益を図る目的だったのではないか。原告はそう指摘し、河村長官を東京地検に告発したが、不起訴処分になった。審理の行方が注目される。
 それにしても不可解なのは民主党の対応だ。
 野党時代の01年、機密費流用防止法案を国会に出した。
 機密性の高い支出については25年、それ以外は10年後に相手や使途も含めた情報の公開を義務づける法案だった。
 ところが政権交代後、熱意はすっかりうせ、機密費の情報公開については「検討する」というばかりになった。今回の判決を受けてなお、藤村官房長官は「引き続き検討している」。
 野田内閣は、消費増税に政権の命運をかけるという。ならば税金の使途を透明にする道を示さなければならない。
 いつまでも「検討」している場合ではない。機密費の公開を定めた法案をはやく国会に提出すべきだ。いずれは公開されるという担保がない限り、国民の不信は消えない。

内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟の初めての判決(ブラックボックスに大きな風穴を開ける画期的判決)

(1)先日案内しました、内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟の初めての判決が本日(2012年3月23日)13時10分から大阪地裁第1007号法廷で出ました。

判決の骨子は、以下の通りです。

・「政策推進費受払簿」については、全部非開示処分をすべて取り消す(全部開示)、

・「報償費支払明細書」については、全部非開示処分をすべて取り消す(全部開示)、

・「出納管理簿」については、全部非開示処分を一部取り消す(部分開示)、

・「支払決定書」については、法律の非開示情報に該当する(全部非開示のまま)

・「領収書等」については、法律の非開示情報に該当する(全部非開示のまま)。

(2)100%私(たち)の主張が認められたわけではありません。

しかし、情報公開請求では、内閣官房報償費の使途に関する部分につき全部非開示(それも一枚の行政文書も開示されなかった)のですから、上記判決は、ブラックボックスに大きな風穴を開ける画期的な判決です。

(3)国は控訴するでしょうから、私(たち)も控訴することになります。

そして、控訴審では、上記「全部不開示」のままだった文書につき原則開示(部分開示)とし、もそれに対応して上記「部分開示」の開示度も高めた判決を勝ち取りたいと思います。

(4)ご支援いただいた皆様、ありがとうございます。
今後も宜しくお願いいたします。

(5)マスコミ報道は、後日紹介します。

2012年3月下旬初めの近況報告

2011年度末です。
もうすぐ2012年度を迎えます。

近況報告をしておきます。


1.裁判

内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟(私が原告)の初めての判決は明日(2012年3月23日)大阪地裁で出ます

1007号法廷(1008号法廷と案内しましたが、そうではありません。訂正します。)

皆さま、ぜひ傍聴にお越しください。


2.原稿等の執筆状況

(1)「政治とカネ連載30 "買収”効果を発揮した東電の政治資金」『ねっとわーく京都』279号(2012年4月号)49ー53頁。

(2)インタビュー記事「比例定数削減「政治家も身を見るべき」どう考える?」女性のひろば398号(2012年4月号)30−35頁。

(3)5月上旬に『長谷川正安先生追悼論集 戦後法学と憲法 − 歴史・現状・展望』日本評論社が刊行されます。

第一部は「近現代史の中の法と法学」
第二部は「長谷川法学の軌跡」
第三部は「随想」

私は第二部の中で執筆しています。
2月に校了。

拙稿は「長谷川正安「政党論」」

(4)「野田財界政権の衆院比例定数80削減案について」

校正も終えました。

「青年法律家」493号(3月25日号)に掲載されます。

(5)「論文演習セミナー(仮称)」を出版する企画で、以前評釈した2つの判例を演習形式にする原稿執筆依頼がありました。

締切は今月(3月)9日(金)でした。
締切翌日どうにか脱稿しました。

「自衛隊のイラク派遣による「武力の行使」と平和的生存権」

「地方議会(本会議・委員会)の公開と住民・ジャーナリストの傍聴の自由」

(6)「比例定数削減問題と“真の政治改革” 〜小選挙区を廃止し比例代表制に!〜」

締切は今月(3月)20日でしたが、1週間前に脱稿しました。
分量は5000字程度。

来週校正ゲラを受け取る予定です。

(7)青年法律家協会の定時総会議題案書における会員活動報告「国会議員の定数削減問題」(分量は1500字)

締切りは3月26日でしたが、すでに脱稿した。

(8)雑誌『ねっとわーく京都』の次号(280号)は5月号・特集号になる(!?)ので、連載「政治とカネ」はお休みになるのか、と思いきや、今月20日締切りの連絡がありました。

「政治とカネ連載31 収益率の高いパーティー収入は政治献金だ!」

締切の1週間前の今月13日に脱稿しました。
校正ゲラを待っています。

(9)ある研究会の原稿を執筆しなければなりません。
締切は今年の夏頃だったか!?


3.講演(予定を含む)

(1)岡山で講演しました。

「科学者九条の会・岡山」創立6周年記念講演会

日時:2012年3月8日(木)16時〜18時30(そのうち質疑応答含めて60分)
演題:「議員定数を削減していいの?ーー議員定数と選挙制度についての憲法論」
会場:岡山大学法・文・経済学部の10番教室
主催:科学者九条の会・岡山  / 後援:科学者会議岡山支部 

(2)大阪でも講演しました。

2012年3月11日(日)午後1時〜4時(そのうち、質疑応答含めて90分)
テーマ:政治情勢をどうみるのか? 〜財界政治と比例定数削減問題〜
主催者:大阪建設労働組合

(3)伊丹で講演します。

日時:2012年3月25日(日)午後2時〜4時(90分講演、30分質疑応答)

「比例定数削減と財界政治を斬る 〜議会制民主主義に相応しいのは比例代表制〜」
会場:伊丹市立スワンホール(労働福祉会館)3階中ホール
主催:憲法改悪ストップ伊丹共同センター、平和と民主主義を守る伊丹連絡会

(4)6月下旬に講演します。

当初7月8日に講演する依頼があったのですが、会場が確保できず、6月30日(土)に変更になりました。

また、テーマは、当初政党助成問題でしたが、選挙制度問題になり、シンポジウム形式になるかもしれません。

詳細が分かりましたら、後日紹介します。


4.マスコミでのコメント等

(1)「民意に反する比例削減 自由法曹団と兵庫労連が街頭宣伝と学習会」兵庫民報2372号(2012年3月11日)で、私が講演したことが紹介されました。

(2)複数のマスコミの記者から何回か電話がありました。
コメントの確認をしたものもありますが、記事になったのか、未確認です。


5.呼びかけ

(1)竹下彌平さんについての情報提供をお願いします

なお、有力な情報提供がありました。

(2)母校(小中高校)への憲法本寄贈のススメと憲法本推薦のお願い(5年目)

憲法本の推薦を宜しくお願い致します。



6.2012年の論文等

(1)「政治とカネ連載28 「陸山会」裁判(5) 事件の背景・動機(小沢事務所と企業の癒着)」『ねっとわーく京都』277号(2012年2月号)55−58頁。

(2)「政治とカネ連載29 「陸山会」裁判(6) 検察の問題点」『ねっとわーく京都』278号(2012年3月号)34−38頁。

(3)「解説  行き着く先は「財界主権」  衆院比例定数削減の問題点」全国保険医新聞2532号(2012年2月5日)

(4)「政治とカネ連載30 買収”効果を発揮した東電の政治資金」『ねっとわーく京都』279号(2012年4月号)49ー53頁。

(5)「比例定数削減「政治家も身を見るべき」どう考える?」女性のひろば398号(2012年4月号)30−35頁。


7.2012年の講演のまとめ

(1)新年早々講演でした。

日時:2012年1月8日(日)11時〜13時(このうち50分)
演題:「憲法をめぐる最近の政治状況  〜 とくに選挙制度問題について」
会場:池田地域福祉センター(!?)
主催:神戸市長田区池田地域9条の会(新年会)

(2)2012年2月17日(金) 午後2時から午後4時まで(そのうち90分間講演。質疑応答あり)

会場  尼崎市中小企業センター 1階 多目的ホール
主催者 兵庫県都市選挙管理委員会連合会主催

「委員長・委員・事務局長研修会」

150名位の参加があったようです。

(3)2012年2月29日(水)18時30分〜
比例定数削減問題学習会
「何を招く?比例定数削減、野田政権の本当のねらいは?」
会場 高教組会館
主催:兵庫労連・自由法曹団兵庫県支部

紹介してくださいました。

(4)2012年3月8日(木)16時〜18時30(そのうち質疑応答含めて60分)
演題:「議員定数を削減していいの?ーー議員定数と選挙制度についての憲法論」
会場:岡山大学法・文・経済学部の10番教室
主催:科学者九条の会・岡山  / 後援:科学者会議岡山支部 
「科学者九条の会・岡山」創立6周年記念講演会

(5)2012年3月11日(日)午後1時〜4時(そのうち、質疑応答含めて90分)
テーマ:政治情勢をどうみるのか? 〜財界政治と比例定数削減問題〜
主催者:大阪建設労働組合


8.書籍(ただし、ブックレット・ハンドブックに限定)の紹介

(1)「しんぶん赤旗」2012年2月5日の「本と話題」で、私が執筆した以下のハンドブック・ブックレットが紹介されました。

共著『国会議員定数削減と私たちの選択』

単著『議員定数を削減していいの?』

(2)滋賀民報2102号(2012年2月19日)で、私が執筆した以下のハンドブック・ブックレットが紹介されました。

共著『国会議員定数削減と私たちの選択』

単著『議員定数を削減していいの?』

「新党きづな」は政党交付金の請求を断念し、政党交付金を震災復興費に回すために尽力を!

はじめに

(1)今年(2012年)分の政党交付金を決定してもらうために、日本共産党を除く11の政党が総務省に届出を行なったようだ。
(日本共産党は政党交付金を受け取る要件を充足しているが、その手続きを一切拒否している。)
報道資料
平成24年1月17日
政党助成法に基づく政党の届出の状況

http://www.soumu.go.jp/main_content/000142200.pdf

(2)これについては報道もある。
時事通信(2012/01/17-17:29)
11党が政党交付金申請=総額320億円、きづな2億円

 総務省は17日、政党助成法に基づき、1月に旗揚げした新党2党を含む計11政党から2012年分の政党交付金の受給申請があったと発表した。時事通信社の試算によると、交付総額は例年通りの約320億円で、このうち、新党きづな(所属国会議員9人)に2億700万円、新党大地・真民主(同5人)に1億1500万円が配分される見通しだ。 
 政党交付金は1月1日現在の国会議員数や直近の国政選挙の得票率に応じて配分され、年4回に分けて支給される。昨年末に離党者が相次いだ民主党への交付額は、前年より約3億円少ない165億400万円となる見込み。交付金制度を批判している共産党は受給を申請していない。消費増税の前に国会議員が「身を切る措置」が必要として、政党交付金の削減論も出ており、今後、総額は減る可能性もある。他の党への配分見通しは次の通り。
 自民党101億5400万円▽公明党22億7900万円▽みんなの党11億1800万円▽社民党7億6300万円▽国民新党4億4200万円▽たちあがれ日本1億7300万円▽新党改革1億1900万円▽新党日本1億3600万円(百万円未満切り捨て)。

(3)総務省は、この届出の概要を公表してもいる。
報道資料
平成24年1月20日

政党助成法に基づく政党の届出(平成24年1月1日現在)の概要

政党助成法の規定に基づき、政党交付金の交付を受けようとする政党(民主党、自由民主党、公明党、みんなの党、社会民主党、新党きづな、国民新党、新党大地・真民主、たちあがれ日本、新党改革及び新党日本の11政党(所属国会議員数順))から、平成24年1月1日(基準日)現在において政党としての要件を満たす旨の届出がありました。
届出事項のうち、政党の名称、主たる事務所の所在地、代表者等の氏名については別紙1、所属国会議員数、国政選挙の得票総数については別紙2のとおりです。

(注)新党大地・真民主は、平成24年1月5日付けで政党の名称を大地・真民主党から新党大地・真民主へ変更しています。

別紙1http://www.soumu.go.jp/main_content/000142602.pdf
別紙2http://www.soumu.go.jp/main_content/000142603.pdf

(4)以上について、私が気になったのは「新党きづな」の結党日である。

総務省の自治行政局選挙部政党助成室に電話して確認したところ、「新党きづな」は、今年1月4日に、結党日が2011年12月30日であると届け出られているという。

しかし、マスコミ報道や私が調べたところによると、同党の結成は、今2012年1月1日よりも後のようなのだ。
そうであれば、政党交付金を決定してもらうための総務省への届出は、虚偽に基づいており、政党交付金の交付を実際に受ければ政党助成法違反になるのではなかと思われる。

(5)以下、同党結成の事実関係を確認し、「新党きづな」には政党交付金の請求を断念し、政党交付金分の公金を震災復興に回すよう尽力してほしいと提案したい。

1.「新党きづな」結党時期

(1)すでに別の投稿で紹介した民主党本部に離党届出を提出した議員のうち、9名は、年末に、新党を結成すると報じられた。

新党名は、当初「新党きずな」だったようだが、年明けに「新党きづな」に変更されたようだ。
NHK12月31日 4時13分
離党届9人 新党「きずな」結成へ

 民主党に離党届を提出した9人の衆議院議員は、年明けに発足させる新党について名称を「きずな」とし、代表に内山晃元総務政務官が就任することを決めました。
 民主党の小沢元代表に近い衆議院議員や鳩山元総理大臣に近い衆議院議員、合わせて9人は、野田政権が目指す消費税率の引き上げは、先の衆議院選挙の政権公約に反しており、容認できないとして、今月28日に離党届を提出しました。そして、政権公約の実現を旗印に、年明けに新党を結成するため、調整を進めた結果、新党の名称を「きずな」とし、代表に内山元総務政務官が就任することを決めました。
 また、幹事長に渡辺浩一郎氏、政策調査会長に斎藤恭紀氏、国会対策委員長に豊田潤多郎氏が、それぞれ就任する方向となりました。内山氏らは、今後、党の綱領や政策などについて調整を進めたうえで年明けの来月4日に総務大臣に新党結成を届け出ることにしています。

毎日新聞 2012年1月3日 19時19分(最終更新 1月3日 20時19分)
民主離党者:「新党きづな」に名称決定

 民主党に離党届を提出した内山晃元総務政務官ら衆院議員9人は3日、国会内で会合を開き、新たに結成する政党の名称を当初予定の「新党きずな」から「新党きづな」にすることを決めた。絆という言葉の語源が「綱」や「つなぐ」だとの意見が複数のメンバーから出たことから修正した。4日午前に総務省へ新党結成を届け出る。

(2)この「新党きづな」の正式結成は、新年(2012年)1月4日だったようだ。
朝日新聞2012年1月3日19時20分
名称は「新党きづな」に 民主離党組「きずな」から変更

 民主党に離党届を提出した内山晃元総務政務官ら衆院議員9人は3日、国会内に集まり、4日に結成する新党の名称を「新党きずな」から「新党きづな」に変えることを決めた。「語源として『きづな』が正しい」との声が出たという。
 代表に内山氏、幹事長に渡辺浩一郎氏が就くほか、副代表に三輪信昭氏、政調会長に斎藤恭紀氏、国会対策委員長に豊田潤多郎氏を充てることも決めた。

(3)その記者会見の報道も紹介しておこう。
時事通信 1月4日(水)19時15分配信
野田政権に対決姿勢=新党きづなが結党会見

 民主党に離党届を提出した内山晃氏ら衆院議員9人は4日、「新党きづな」の結党を総務省に届け出た後、衆院議員会館で記者会見した。代表に就いた内山氏は「震災復興やデフレ脱却に全力で取り組む」と強調。「今やることは消費増税でも八ツ場ダム(群馬県長野原町)建設継続でもない。環太平洋連携協定(TPP)は論外だ」と野田政権への対決姿勢を示した。
 民主党から新たな離党者が出た場合、内山氏は「来る者は拒まずだ」と前向きに受け入れる考えを示し、「野党として是々非々で対応する」と重ねて表明した。民主党の小沢一郎元代表との関係や、鈴木宗男元衆院議員らが結成した新党「大地・真民主党」との連携に関しては、「今の段階では明確にお答えできない」と述べた。
 
(4)「新党きづな」の基本理念と綱領の要旨は以下のようだ、
毎日新聞 1月4日(水)19時17分配信
<新党きづな>共生自由主義を基本理念に

 「新党きづな」の基本理念と綱領の要旨は以下の通り。

<基本理念>
 行き過ぎた市場原理主義、弱肉強食の新自由主義の路線を改め、幸せを実感できる生活と誇りを取り戻すため、日本社会全体の底上げを目指す。「協和と公」を尊重し、「自由と規律」の調和を図る「きづな」の政治が必要。資本主義・自由主義を前提としつつ、共生自由主義を基本理念に掲げる。

<綱領>
 <民主主義>命の尊厳を守り、人格・地域性・世界各国の多様性を認める。<共生>世界規模で自然と人類の共生、多様で自由な個々人の共生を目指す。<自主・自立>領土と国民の生命財産を自ら守り、広い視点での安全保障を目指す。<協同社会>行財政改革による税の還元、公平感のある負担配分で社会の底上げを目指す。


(5)「新党きづな」のホームページには、役員が掲載されている。

http://kizuna-party.jp/about.html

役員 (平成23年12月30日現在)
代表 内山 晃
副代表 三輪 信昭(国会議員会長兼務)
石田 三示
幹事長 渡辺 浩一郎
幹事長代行 斎藤 やすのり(政務調査会長兼務)
幹事長代理 豊田 潤多郎(国会対策委員長兼務)
中後 淳(党務担当)
副幹事長 渡辺 義彦(政調・国対担当,国会議員会長補佐)
小林 正枝(党務担当)
政務調査会長 斎藤 やすのり
国会対策委員長 豊田 潤多郎
国会議員会長 三輪 信昭

ところが、これが掲載されたのは、今年1月11日のようだ。

http://kizuna-party.jp/info.html
(略)

2012. 01.19

新党きづなのホームページを開設しました。

2012. 01.11

きづな役員を掲載しました。


2012. 01.11

きづな基本理念を掲載しました。

2012. 01.04

新党きづな結党記者会見

(6)渡辺浩一郎衆議院議員のホームページを見ると昨年12月31日付で、民主党からの離党については報告されているが、新党結成については、一言も書かれてはいない。
渡辺浩一郎からの緊急のお知らせ

今回、年も押し迫ったなかで、有志と共に離党届を提出した事のご報告と、そのご説明をこの場でさせていただきます。

私、渡辺 浩一郎は去る12月28日に民主党からの離党届を提出しました。私の想いは、日本の統治機構の変革を求めて、であったからです。

「官僚主導から政治主導へ」、政権交代当時に民主党が訴え、そして、国民の皆様により選挙を通しその方向性が選択されました。その政治主導という統治機構の変革への想いを、いまでも私は強く持っています。それは、政治主導の実現により国家資源の大幅な再配分をなしえ、例えば、今後の国際化に対応した未来の日本作りを目指していくことが出来るからです。

でも、その想いは今まさに頓挫しようとしています。それは、国民にのみ痛みを強要する八ッ場ダムの再開や消費税増税の動きに端的に表れています。何も変えない、思考停止の現状維持が、政官業の癒着構造を維持したい者にとって好都合だからです。

従って、このままでは日本は滅びるのではないか、との強い危機感を私は持ちました。特に官僚主導による政策決定を放置していては、暗澹(あんたん)たる未来しか思い浮かべられません。

明るい希望を持てる日本の構築には、国民の皆様の想いを受け止め、信頼を勝ち得る政治家の主導による国家統治機構こそが、不可欠だと信じております。

それを実現するためには今の民主党では困難だと判断し、離党を決意いたしました。

また、離党にあたって、改めて「人を守る」政治を心に誓い、これからも粉骨砕身、皆さまのために力の限り努力してまいります。

平成23年(2011年)12月31日

渡辺 浩一郎

(7)代表の内山晃(あきら)衆議院議員のホームページを見ると、元日付で、民主党から離党したためホームページの新規作業をすすめていることは書かれているが、新党結成がその理由ではなく、新党については一言も書かれてはいない。
[283] 謹賀新年 - 2012/01/01(Sun)


 新年明けましておめでとうございます。
 皆様におかれましては、お健やかに新春をお迎えのことと存じます。
 昨年中は大変お世話になり、心より感謝申し上げます。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 皆様にとりまして、本年がよい年でありますよう心よりお祈り申し上げ、益々のご活躍とご健勝をご祈念申し上げます。
 平成二十四年元旦

■民主党離党にともない、ホームページの新規作業を進めています。しばらくお時間をください。

むしろ、プロフィールには、以下のように明記されている。
平成24年 2012年 「新党きづな」を結成


「新党きづな」は2011年末の結成ではないようだ、

(8)三輪信昭(みわ のぶあき議員のHPにおけるプロフィールには、以下のように書かれている。
24年(2012) 1月 新党きづな結党に参加


「我が政党歴」も同じである。

24年 1月 新党きづな結党

(9)斎藤斎恭紀(やすのり)衆議院議員のブログを見ると、大晦日に「年末に党を離れたワケ」が書かれており、新党結成についての報告はない。
2011年12月31日
年末に党を離れたワケ

皆さん、ご無沙汰しています。激動の一週間でした。苦渋の決断をしました。なぜ、12月のこの季節に離党に至ったかを説明します。

政党交付金をご存じでしょうか?。政党の活動を助ける目的で国庫から交付されるお金です。来年は民主党所属の国会議員には一人あたり4000万円ものお金が交付されます。この交付金が支給されるか否かは12月末の段階で党の名簿に記載されていることが条件。私が離党届を提出した28日はこの名簿に名前を載せることを約束する誓約書の提出締切日でした。

(略)

結論を言いましょう。私がこの年末に離党したのは「国民との約束」を放棄した民主党から政党交付金を頂いて「消費増税」や「TPP」、「八ツ場の建設推進」を訴えることなどできないという結論に至ったからです。「斎藤に入れたのではなく、民主党に入れたんだ。辞めるべきだ」と言う人もいます。しかし、なぜ「民主党に投票したのか?」それは民主党のマニフェストに未来を託したからだと思います。しかし、マニフェストを捨ててしまったわけですから、私はそのマニフェストを拾って、新たな仲間と公約実現のために2年間、汗をかく決意をしたのです。

いま、同志であり、一緒に離党した中後淳議員と新党の準備をしています。その新党は2年半前に皆さんが期待した公約の実行を実現させる党になるでしょう。いまのところ、3期生が一人だけで、多くが一期生で構成される新党になります。さながら一年目の楽天イーグルスのようですが、私たち一期生が先発ローテーションや中軸を打つことになります。「チームに入りたい」と多くの議員に思って頂けるように、しっかり国会で戦える集団にしたいと考えています。

むしろ、正月2日付けの「激動の?2012年スタート!!」では、「あす新党に向けた会議が開かれます。私たちは綱領を掲げ、基本理念の下で政策を作っていきます。」と書かれています。
http://saito-san.sblo.jp/archives/20120102-1.html
2012年01月02日
激動の?2012年スタート!!
(略)
あす新党に向けた会議が開かれます。私たちは綱領を掲げ、基本理念の下で政策を作っていきます。新党設立というと権力闘争ありきの単なる“数合わせ”であるイメージが強いのですが、私たちは“心合わせ”、“ベクトル合わせ”をしっかりやっています

(略)

現在の妥協や甘え、まやかしで未来の結果が理念と大きく違ってしまうことを痛いほど経験しました。最初が肝心です。しっかりと方向性を示し、一致団結して進んでいく新党のかたちを皆さんに示していきたいと考えています
(略)

1月5日付では、以下のように書かれている。
2012年01月05日
新党きづな 船出

新党「きづな」結党しました。

(略)

これは、斎藤議員のツイッターでの呟き内容とほぼ一致する。
1月5日 斎藤 やすのり ‏ @saitoyasunori
「新党きづな」船出しました。私は幹事長代行・政調会長を拝命しました。反TPP、再生可能エネルギーの爆発的普及・脱原発、デフレ脱却・経済成長なくして増税なし、永田町・霞ヶ関の機能再構築化を基本方針として掲げています。詳しくは私のブログ http://bit.ly/yYV6Rp

1月4日 斎藤 やすのり ‏ @saitoyasunori
あれ?テレ朝のディレクターさんが4日のモーニングバードで放送するって言ったんだけどな。明日に延期なのかな。

1月4日 斎藤 やすのり ‏ @saitoyasunori
おはようございます。これから朝の街頭に立ちます。それから、テレビ朝日・東日本放送『モーニングバード』で新党準備についてのインタビューが放送されます。

(10)小林 正枝 (こばやし まさえ)議員のHPをみると、以下のように書かれている。
H24/1/4 新党きづなを結党しました。

元日のブログには、以下のように書かれています。
1月1日「あけましておめでとうございます」

平成24年が始まりました。
 
新党設立のため連日東京静岡を往復しています。

意義のある離党、今すべきことの優先順位をしっかりつける、今年も自分の発言や行動に責任をもち諸課題に取組んで参ります。
(略)

1月5日付ブログには、以下のように書かれています。
1月4日「新党きづな」の結成です
2012/1/5(木) 午後 7:20

 ついに私たちの思いが詰まった新政党が産声をあげました
(略)

(11)渡辺 義彦 (わたなべ よしひこ)議員のHPのプロフィールでは、「平成23年12月 新党きづな結成」と書かれているが、「活動記録」によると以下のように書かれている。
(略)
1月4日 新党きづな結成に参画。
平成24年 1月1日 宮中にて開催された新年祝賀の儀に出席。
 
11月28日 民主党に対し、離党届を提出。
(略)

(12)「新党きづな」の結党日は、2011年12月30日ではなく、2012年1月4日というのが真実のようだ

つまり、2012年1月1日現在、「新党きづな」は存在しなかったのである。

(13)新党結成が昨年末にできなかった理由は、わからないが、小沢一郎氏が離党を止めてきたことがその重要な一つだったのではなかろうか。


2.「新党きづな」が政党交付金の交付を受ければ違法!

(1)政党助成法では政党交付金の交付を受けるためには、「1月1日」現在で政党が現存しなければならない。」
(政党交付金の交付を受ける政党の届出)
第5条  政党交付金の交付を受けようとする政党は、その年の1月1日(・・・)現在における次に掲げる事項を、基準日の翌日から起算して15日以内に、総務大臣に届け出なければならない。
一  名称(略称を用いている場合には、名称及びその略称)
二  主たる事務所の所在地
三  代表者、会計責任者及び会計責任者に事故があり又は会計責任者が欠けた場合にその職務を行うべき者それぞれ一人の氏名、住所、生年月日及び選任年月日
四  会計監査を行うべき者の氏名、住所、生年月日及び選任年月日
五  所属する衆議院議員又は参議院議員の氏名、住所及び衆議院の小選挙区選出議員若しくは比例代表選出議員又は参議院の比例代表選出議員若しくは選挙区選出議員の別並びに当該衆議院議員又は参議院議員が選出された選挙の期日
六  次に掲げる得票総数
イ 直近において行われた総選挙(・・・)の小選挙区選出議員の選挙における当該政党の得票総数
ロ 前回の総選挙の比例代表選出議員の選挙における当該政党の得票総数
ハ 直近において行われた通常選挙(・・・)及び当該前回の通常選挙の直近において行われた通常選挙(・・・)の比例代表選出議員の選挙における当該政党のそれぞれの得票総数
ニ 前回の通常選挙及び前々回の通常選挙の選挙区選出議員の選挙における当該政党のそれぞれの得票総数
七  支部を有する場合にあっては、当該支部の数、名称及び主たる事務所の所在地並びに代表者、会計責任者及び会計責任者に事故があり又は会計責任者が欠けた場合にその職務を行うべき者それぞれ一人の氏名及び住所
八  その他総務省令で定める事項
2  政党は、前項の規定による届出をする場合には、次に掲げる文書を併せて提出しなければならない。
一  綱領その他の当該政党の目的、基本政策等を記載した文書
二  党則、規約その他の当該政党の組織、管理運営等に関する事項を記載した文書
三  当該政党に所属する衆議院議員又は参議院議員としてその氏名その他の前項第五号に掲げる事項を記載されることについての当該衆議院議員又は参議院議員の承諾書及び同項の規定による届出において当該政党以外の政党に所属している者としてその氏名その他の同号に掲げる事項を記載されていないことを当該衆議院議員又は参議院議員が誓う旨の宣誓書
四  その他総務省令で定める事項を記載した文書
(略)

(2)しかし、「新党きづな」は、今年「1月1日」現在、存在しなかった。
1月4日届けられた「2011年12月30日」結党というのは虚偽である。

政党が虚偽の届け出により政党交付金の交付を受けた場合に備えて罰則が用意されている。
第43条  政党(・・・)が偽りその他不正な行為により、政党交付金(・・・)の交付を受けたときは、当該政党の役職員又は構成員として当該行為をした者は、5年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

したがって、「新党きづな」が政党交付金の交付を受ければ、理論的には罰則がかされることになりうる。

(3)ただし、今年の政党交付金の交付の第一回目は4月で(政党助成法第11条第1項)、まだ請求していないだろう(政党助成法施行規則第6条・第7条)から、どの政党も交付を受けてはおらず、「新党きづな」もまだ交付を受けていはいない。
(政党交付金の交付時期等)
第11条  各政党に対して交付すべき政党交付金は、総務省令で定めるところにより、4月にその年分として当該政党に対して交付すべき政党交付金の額の4分の1に相当する額を、7月にその年分として当該政党に対して交付すべき政党交付金の額からその年において既に当該政党に対して交付した政党交付金の額を控除した残額の3分の1に相当する額を、10月にその年分として当該政党に対して交付すべき政党交付金の額からその年において既に当該政党に対して交付した政党交付金の額を控除した残額の2分の1に相当する額を、12月にその年分として当該政党に対して交付すべき政党交付金の額からその年において既に当該政党に対して交付した政党交付金の額を控除した残額を、それぞれ交付する。
2  政党は、前項の規定により政党交付金の交付を受けようとするときは、総務省令で定めるところにより、総務大臣に対し、請求書を提出しなければならない。この場合において、政党は、法人格付与法第四条第一項の規定による法人である政党である旨を証する登記事項証明書を添付しなければならない。
3 ・・・。

政党助成法施行規則
(政党交付金の交付方法)
第6条  法第11条第1項 及び第27条第四項 の規定による政党交付金の交付については、その交付時期は次の各号に掲げる日(同日が日曜日若しくは土曜日又は国民の祝日に関する法律 (・・・)に規定する休日(以下この項において「日曜日等」という。)に当たる場合は、同日の直前の日曜日等でない日とする。次項において「交付日」という。)とし、口座振替の方法により行うものとする。ただし、次条第1項ただし書の規定による請求があった場合には、当該請求のあった日の翌日から起算して10日以内(その月の末日までに限る。)に交付することができるものとする。
一  4月に交付する分 その年の4月21日
二  7月に交付する分 その年の7月21日
三  10月に交付する分 その年の10月20日
四  12月に交付する分 その年の12月20日
(略)

(政党交付金の請求)
第7条  法第11条第2項 (・・・)の規定による政党交付金の交付の請求に係る請求書は、前条第1項各号に掲げる日前10日に当たる日までに、総務大臣に提出するものとする。ただし、やむを得ない事情がある場合にあっては、前条第1項各号に掲げる日の翌日から起算して5日に当たる日までに提出できるものとする。
(略)


3.「新党きづな」は政党交付金約320億円を震災復興に回すために尽力すべき!

(1)そこで、「新党きづな」は、政党交付金の4月以降の請求を断念すべきである。
(政党交付金の交付時期等)
第11条  ・・・
2  ・・・。
3  前項の請求書を同項の定めるところにより提出しない政党に対しては、その年分の政党交付金は、交付しない。ただし、・・・。

(2)そして、私が提案しているように政党交付金約320億円を震災復興に回すために他党を説得するなどして尽力すべきである。

(3)「新党きづな」が政党交付金を受け取るためだけに結成したのでないのであれば、それは可能でしょう!
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