上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

憲法研究者の社会活動の一環として、ブログを開設してみました(2008年4月5日)。 とはいえ、憲法問題全てについて意見を書くわけではありません。 政治問題について書くときがあるかもしれません。 記録として残しておくために、このブログを使用するときがあるかもしれません。 各投稿記事の右下の「拍手」が多いようであれば、調子に乗って投稿するかもしれません。 コメントを書き込まれる方は、カテゴリー「このブログの読み方とコメントの書き込みへの注意」の投稿を読んだ上で、書き込んでください。 皆様のコメントに対する応答の書き込みは直ぐにできないかもしれませんので、予めご了解ください。 ツイッターを始めました(2010年9月3日)。 https://twitter.com/kamiwaki フェイスブックも始めました(2012年7月29日) http://www.facebook.com/hiroshi.kamiwaki.7 かみわき・ひろし

2012年06月

2012年6月下旬の近況報告

6月も明日までです。
早いもので、半年が経過しようとしています。

相変わらず仕事は自転車操業状態で、ブログの投稿も思うようにできません。

いつもの近況報告だけでもしておきます。


1.原稿等の執筆状況

(1)「論文演習セミナー(仮称)」を出版する企画で、以前評釈した2つの判例を演習形式にする原稿執筆依頼がありました。

すでに脱稿しました。

「自衛隊のイラク派遣による「武力の行使」と平和的生存権」

「地方議会(本会議・委員会)の公開と住民・ジャーナリストの傍聴の自由」


http://www.tkc.jp/news/20120215005149.html


(2)大学の紀要に掲載するために、4月下旬に以下の原稿を脱稿しました。

「内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟 〜大阪地裁判決骨子、原告「陳述書」および「独立した一体的な情報」説批判〜」

初稿ゲラは今月上旬頃になると聞いていましたが、来月になるそうです。

(3)雑誌『ねっとわーく京都』283号(2012年8月号)の締切りは今月(6月)20日でした。
すでに、脱稿し、校正も終えました。

「政治とカネ連載33  小沢一郎「無罪」判決と政治的責任」


(4)ある研究会の原稿を執筆しなければなりません。
締切は今年の夏頃だったか!?


3.講演(予定を含む)

(1)憲法リーフ第二弾完成説明学習会で講演しました。

2012年6月20日(水)18:30〜

講演テーマ「くらしと憲法」
場所:高教組会館4階
主催:兵庫憲法共同センター(6月度代表者会議)

45分講演し15分質疑応答の予定でしたが、30分講演し30分質疑応答になりました。

 
(2)明日(6月30日)、シンポジウムの企画があります。

日時:2012年6月30日(土)午後1時30分〜4時
会場:兵庫県民会館・県民ホール
テーマ:選挙制度を考えよう ― 比例定数80削減をゆるさないために
パネラー 報告・発言:
     上脇博之 神戸学院大学教授
     松山秀樹 弁護士
司会:津川知久 兵庫労連議長(兵庫革新懇代表世話人)
会場整理・資料代:600円
主催:平和・民主・革新の日本をめざす兵庫の会(兵庫革新懇)


(3)小学生と中学生に対し、憲法について話をしてほしいという依頼が再び舞い込みました。

詳細が決まりましたら、後日報告いたします。

(4)山口で講演することになりそうです。

日時:2012年9月8日(土)
テーマは議員定数削減問題。

詳細が決まりましたら、後日紹介いたします。

(5)2012年9月17日(月)14時〜(60分)

演題は未定ですが、テーマは衆参憲法審査会と改憲問題についてです。

主催:平和憲法を守る高砂市民の会。

(6)2012年11月18日(日)午後、
女性団体の依頼で、議員定数削減問題について講演することになりそうです。

詳細が決まりましたら、後日紹介いたします。



4.マスコミでのコメント等

(1)民主党の小沢一郎元代表の政治資金規正法違反容疑の刑事裁判の判決(2012年4月26日)について、共同通信の取材に答え、私のコメントが配信され、すでに、

神戸新聞2012年4月27日
南日本新聞2012年4月27日
長崎新聞2012年4月27日
熊本日日新聞2012年4月27日
静岡新聞2012年4月27日
秋田さきがけ2012年4月27日
岩手日報2012年4月27日

で、採用されたことは紹介しましたが、その後の確認で、以下でも採用されていました。

日本海新聞2012年4月27日
四国新聞2012年4月27日


(2)橋下徹大阪市長が市職員の政治活動を条例で禁止し罰則を設ける条例に制定を目指していることについては、共同通信の取材を受け、私のコメントは配信され、すでに、

南日本新聞2012年5月24日

で、採用されたことは紹介しましたが、その後の確認で、以下でも採用されていました。

中国新聞2012年5月24日
四国新聞2012年5月24日
日本海新聞2012年5月24日
北陸新聞2012年5月24日


(3)「橋下大阪市長 「政治活動で懲戒免」 職員規制条例 罰則に代え」毎日新聞2012年6月21日大阪本社版第一面で、私のコメントが紹介されました。

(4)複数のマスコミの記者から取材を受けました。
すでに私のコメントが紹介されたものがあるかもしれませんが、未確認ですし、今後紹介されるものがあると思います。



5.呼びかけ

(1)竹下彌平さんについての情報提供をお願いします

なお、有力な情報提供がありました。

(2)母校(小中高校)への憲法本寄贈のススメと憲法本推薦のお願い(5年目)

憲法本の推薦を宜しくお願い致します。


6.2012年の論文等

(1)「政治とカネ連載28 「陸山会」裁判(5) 事件の背景・動機(小沢事務所と企業の癒着)」『ねっとわーく京都』277号(2012年2月号)55−58頁。

(2)「政治とカネ連載29 「陸山会」裁判(6) 検察の問題点」『ねっとわーく京都』278号(2012年3月号)34−38頁。

(3)「解説  行き着く先は「財界主権」  衆院比例定数削減の問題点」全国保険医新聞2532号(2012年2月5日)

(4)「政治とカネ連載30 買収”効果を発揮した東電の政治資金」『ねっとわーく京都』279号(2012年4月号)49ー53頁。

(5)「比例定数削減「政治家も身を見るべき」どう考える?」女性のひろば398号(2012年4月号)30−35頁。

(6)「野田財界政権の衆院比例定数80削減案について」青年法律家493号(2012年3月25日号)4−6頁。

(7)「政治とカネ連載31 収益率の高いパーティー収入は政治献金だ!」『ねっとわーく京都』280号(2012年5月号)81−83頁。

(8)「比例定数削減問題と“真の政治改革” ― 小選挙区を廃止し比例代表制に!」
治安維持法犠牲者国家賠償請求同盟編『治安維持法と現代』23号(2012年春季号)13−19頁。

(9)「政治とカネ連載32 「内閣官房機密費」情報公開訴訟・大阪地裁判決  “開かずの扉”をこじ開けた「画期的」判決!」『ねっとわーく京都』281号(2012年6月号)41−43頁。

(10)「長谷川正安「政党論」」杉原泰雄・樋口陽一・森英樹編『長谷川正安先生追悼論集 戦後法学と憲法 − 歴史・現状・展望』日本評論社・2012年920−940頁。

(11)「議会制民主主義の理念に逆行する国会議員の定数削減問題」青年法律家協会弁学合同部会第43回定時総会題案書第2部・第3部、127−128頁。



7.2012年の講演のまとめ

(1)新年早々講演でした。

日時:2012年1月8日(日)11時〜13時(このうち50分)
演題:「憲法をめぐる最近の政治状況  〜 とくに選挙制度問題について」
会場:池田地域福祉センター(!?)
主催:神戸市長田区池田地域9条の会(新年会)

(2)2012年2月17日(金) 午後2時から午後4時まで(そのうち90分間講演。質疑応答あり)

会場  尼崎市中小企業センター 1階 多目的ホール
主催者 兵庫県都市選挙管理委員会連合会主催

「委員長・委員・事務局長研修会」

150名位の参加があったようです。

(3)2012年2月29日(水)18時30分〜
比例定数削減問題学習会
「何を招く?比例定数削減、野田政権の本当のねらいは?」
会場 高教組会館
主催:兵庫労連・自由法曹団兵庫県支部

紹介してくださいました。

(4)2012年3月8日(木)16時〜18時30(そのうち質疑応答含めて60分)
演題:「議員定数を削減していいの?ーー議員定数と選挙制度についての憲法論」
会場:岡山大学法・文・経済学部の10番教室
主催:科学者九条の会・岡山  / 後援:科学者会議岡山支部 
「科学者九条の会・岡山」創立6周年記念講演会

(5)2012年3月11日(日)午後1時〜4時(そのうち、質疑応答含めて90分)
テーマ:政治情勢をどうみるのか? 〜財界政治と比例定数削減問題〜
主催者:大阪建設労働組合

(6)2012年3月25日(日)午後2時〜4時(90分講演、30分質疑応答)

「比例定数削減と財界政治を斬る 〜議会制民主主義に相応しいのは比例代表制〜」

会場:伊丹市立スワンホール(労働福祉会館)3階中ホール
主催:憲法改悪ストップ伊丹共同センター、平和と民主主義を守る伊丹連絡会

(7)憲法リーフ第二弾完成説明学習会で講演。

2012年6月20日(水)18:30〜(30分講演30分質疑応答)
講演テーマ「くらしと憲法」
場所:高教組会館4階
主催:兵庫憲法共同センター(6月度代表者会議)



8.書籍(ただし、ブックレット・ハンドブックに限定)の紹介

(1)「しんぶん赤旗」2012年2月5日の「本と話題」で、私が執筆した以下のハンドブック・ブックレットが紹介されました。

共著『国会議員定数削減と私たちの選択』

単著『議員定数を削減していいの?』

(2)滋賀民報2102号(2012年2月19日)で、私が執筆した以下のハンドブック・ブックレットが紹介されました。

共著『国会議員定数削減と私たちの選択』

単著『議員定数を削減していいの?』


9.2012年3月以前の著書・論文などの紹介

私の単書・共著などの紹介

私の論文などの紹介

雑誌『ねっとわーく京都』における「政治とカネ」連載のまとめ的紹介(30回連載を記念して)

橋下・大阪市長が市職員の政治活動を懲戒免職しても違憲!

1.自称「独裁者」の橋下徹大阪市長の暴走は続いている!

(1)自称「独裁者」で、実質的には非民主主義者で、人権侵害を行なっている橋下徹・大阪市長の憲法敵視政治は、相変わらず、暴走し続けている。

(2)その重大な一つが、大阪市職員が職務時間外も含め政治活動にした場合に、当該職員に対し刑罰をかすという条例案をまとめ、制定を目指すというものであることは、すでに、以下の投稿で私見を書いた。

橋下・大阪市の職員の政治活動への罰則化条例案は二重に違憲!

(3)これについては、国(総務省)でさえ、私とほぼ同じ結論であった。
朝日新聞2012年6月19日22時6分
橋下氏、罰則規定を断念 大阪市職員の政治活動規制条例
 橋下徹大阪市長が制定をめざす市職員の政治的行為の規制を厳格化する条例案について、政府は19日、「地方公務員に国家公務員と同様に罰則を設けることは、地方公務員法に違反し認められない」とする答弁書を閣議決定した。これを踏まえ、橋下氏は「閣議決定の範囲で条例案をつくる」との考えを示した。
 橋下氏は昨年11月の市長選で、前市長の平松邦夫氏を市幹部や労組が支援していたことを問題視。地公法には政治活動に関する罰則がないが、橋下氏は「条例で国家公務員と同じ範囲で地方公務員にも(罰則の)ルールを適用する」と表明していた。違反すれば、地方自治法で条例上の罰則上限である2年以下の懲役または100万円以下の罰金を科す規定を条例案に盛り込む方針だった。
 市は総務省に対し、国家公務員と同様に地方公務員にも政党や政治団体の機関紙の発刊や編集、配布のほか、集会で政治的目的を持つ意見を述べることなどを禁止▽国家公務員並みの罰則を規定▽地公法では対象外の現業職員も条例の対象にする――を条例化する可否を照会していた。

(4)私は、このことを知り、少し安心したものの、ある懸念が頭をよぎっていた。
毎日新聞の記者から電話取材を受けた。
案の定、橋下氏は、自称「独裁者」らしく、刑事罰に代えて「懲戒免職」処分を目指すようだ。
毎日新聞 2012年06月20日 21時58分
橋下市長:政治活動の職員、懲戒免職に

 大阪市の橋下徹市長は20日、市職員の政治活動を勤務時間内外を問わず規制強化する条例案について、条例で禁じた政治活動をした職員を原則、懲戒免職とする規定を盛り込む方針を決めた。橋下市長は当初、懲役2年以下などの罰則を検討していたが、政府が「違法」との見解を示したため、見直しを表明していた。総務省によると、自治体が政治活動を理由に職員を懲戒免職にした例はほとんどない。市が条例に基づいて免職にした場合、処分の妥当性が問題になる可能性もある。
 この問題を巡っては、政府が19日、地方公務員の政治活動に対して、自治体の条例で罰則を盛り込むことを「地方公務員法に違反する」と閣議決定。同法が成立した際、「懲戒処分により(職員の地位から)排除すれば足りる」との理由で罰則規定を盛り込まなかった経緯を指摘していた。
 これに対し、橋下市長は20日、「閣議決定が『地位から排除すれば足りる』というなら、忠実に従う。(政府は)バカですね。政治活動については原則、懲戒免職にして、ばんばん排除していく」と述べ、7月の臨時議会で「懲戒免職」規定を盛り込んだ条例案を提出する方針を示した。
(「橋下大阪市長 「政治活動で懲戒免」 職員規制条例 罰則に代え」毎日新聞2012年6月21日大阪本社版第一面では、私のコメントが紹介されている。)

2.「公務員の公務時間外の政治活動」に対する罰則も懲戒処分も違憲!

(1)すでに何度か書いているが、国家公務員であれ、地方公務員であれ、公務時間外に政治活動を行うことが自由であることは、人権保障としても、民主主義としても、当然のことである。
それを否定すれば、日本は民主主義国家ではないことになる。

日本は、憲法で、民主主義国家を表明している、と解される。

(2)したがって、公務員が公務時間外に政治活動を行なった場合に、当該公務員に刑事罰を課すことは、憲法違反の人権侵害を行なっていることになる。

(3)このことは、刑事罰ではなく、行政の懲戒処分でも同じである。

人権が保障されているのに、その人権を行使することで不利益を被ることになるのであれば、人権を保障していることにはならない。
人権を保障している以上、その人権行使者に不利益を与えることは憲法が許してはいない。
この点では、その不利益が刑事罰であろうと行政の懲戒処分であろうと、不利益には変わりないので、同じことである。
刑事罰と行政処分(懲戒処分)の相違は、ここでは議論する必要がない。

それゆえ、公務員が公務時間外に政治活動を行なった場合に、当該公務員に刑事罰をかすことが人権侵害として違憲である以上、刑事罰に代わって行政処分(懲戒処分)をかしても結論は同じであリ、人権侵害として違憲である。

(4)ところで、ブログ「【堺からのアピール】教育基本条例を撤回せよ」によると、大阪市の「職員の政治的行為の制限に関する条例案」の「第2条(条例で定める政治的行為)」には、以下が含まれているという
(3)政党その他の政治的団体の機関紙たる新聞その他の刊行物を発行し編集し配布し又はこれらの行為を支援すること
(4)多数の人の行進その他の示威行動を企画し、組織し、若しくは指導し、又はこれらの行為を援助すること
(5)集会その他多数の人に接し得る場所で又は拡声機、ラジオその他の手段を利用して、公に政治的目的を有する意見を述べること
(6)政治的目的を有する署名又は無署名の文書、図書、音盤又は形象を発行し、回覧に供し、掲示し、若しくは配布し、若しくは多数の人に対して朗読し、若しくは聴取させ、又はこれらの用に供するために著作し、若しくは編集すること
(7)政治的目的を有する演劇を演出し若しくは主宰し又はこれらの行為を援助すること
(8)政治上の主義主張又は政党その他の政治的団体の表示に用いられる旗、腕章、記章、えり章、服飾その他これらに類するものを製作し又は配布すること

これを見ると、例えば、「援助すること」も禁止されているから、大阪市職員が直接的な政治活動以外の行為を行なった場合にも、当該公務員は懲戒処分になることがわかる。
恐ろしいことである。

3.「公務員の公務時間内の政治活動」に対して「原則懲戒免職」は行き過ぎた違法処分!

(1)他方、国家公務員であれ、地方公務員であれ、公務員には、職務専念義務があるので、公務時間中に政治活動を行なった場合には、行政が「懲戒処分」を行うことは違憲にはならない。

(2)ところが、その懲戒処分が「原則懲戒免職」となると、行き過ぎた違法処分になるだろう。

(3)というのは、「懲戒処分」は「懲戒免職」だけではないからである。
国家公務員法
(懲戒の場合)第82条 職員が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、これに対し懲戒処分として、免職、停職、減給又は戒告の処分をすることができる。
1.この法律若しくは国家公務員倫理法又はこれらの法律に基づく命令(国家公務員倫理法第5条第3項の規定に基づく訓令及び同条第4項の規定に基づく規則を含む。)に違反した場合
2.職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合
3.国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合
(略)

(懲戒の効果)第83条 停職の期間は、1年をこえない範囲内において、人事院規則でこれを定める。2 停職者は、職員としての身分を保有するが、その職務に従事しない。停職者は、第92条の規定による場合の外、停職の期間中給与を受けることができない。

地方公務員法
(分限及び懲戒の基準)
第二十七条  すべて職員の分限及び懲戒については、公正でなければならない。
2  職員は、この法律で定める事由による場合でなければ、その意に反して、降任され、若しくは免職されず、この法律又は条例で定める事由による場合でなければ、その意に反して、休職されず、又、条例で定める事由による場合でなければ、その意に反して降給されることがない。
3  職員は、この法律で定める事由による場合でなければ、懲戒処分を受けることがない。

(降任、免職、休職等)
第二十八条  職員が、左の各号の一に該当する場合においては、その意に反して、これを降任し、又は免職することができる。
一  勤務実績が良くない場合
二  心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合
三  前二号に規定する場合の外、その職に必要な適格性を欠く場合
四  職制若しくは定数の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合
2  職員が、左の各号の一に該当する場合においては、その意に反してこれを休職することができる。
一  心身の故障のため、長期の休養を要する場合
二  刑事事件に関し起訴された場合
3  職員の意に反する降任、免職、休職及び降給の手続及び効果は、法律に特別の定がある場合を除く外、条例で定めなければならない。
4  職員は、第十六条各号(第三号を除く。)の一に該当するに至つたときは、条例に特別の定がある場合を除く外、その職を失う。

(4)ということは、公務員が公務時間中に政治活動を行なった場合でも、それがどの程度の職務専念義務違反なのか等、義務違反の詳細を考慮せず一律に「原則懲戒免職」とするのは、行き過ぎた懲戒処分であり、違法となる。

(5)したがって、甘すぎる(軽すぎる)懲戒処分も問題になるが、厳しすぎる(重すぎる)懲戒処分も問題になるのである。

(6)大阪市が、市職員の公務時間内の政治活動に対する懲戒処分のあり方を見直すことが許されるとしても、他の地方公共団体の処分実態、大阪市の過去の処分実態、過去の判例などを考慮して、見直しをこなう必要があるが、「原則懲戒免職」とするのは、明らかに行き過ぎた懲戒処分なのである。

(7)また、すでに確認したように、「援助すること」など大阪市職員が直接的な政治活動以外の行為を行なった場合にも懲戒免職になるようであれば、これも行き過ぎた懲戒処分ということになる。


4.「新自由主義の財界政治」を進めるための「公務員叩き」

(1)橋下市長の思惑は、自己の政敵に対する制裁とその厳罰化であり、明らかに行政権(懲戒処分権)の濫用である。

橋下氏は、明らかに、市長・首長としてふさわしくない人物である。

(2)と同時に、有権者が「新自由主義の財界政治」批判に走らないように「公務員叩き」をしているのであろう。

「公務員叩き」をしてマスコミと有権者の目を、自己が進める「新自由主義の財界政治」から逸らせておけば、「新自由主義の財界政治」を推進できるとの計算だろう。

余りにも卑怯である。

(3)したがって、このような「独裁者」が「新自由主義の財界政治」を進める以上、橋下政治は”庶民のための政治”になるはずがない!

一日も早く辞任して欲しいものだ!

シンポジウム「選挙制度を考えよう」の紹介

衆議院議員の定数削減、それも比例代表選挙の議員定数削減の問題については、これまでもこのブログで何回も批判してきましたが、民主党は、ついに法案を単独で国会(衆議院)に提出したようです(その紹介は後日行います)。

そこで、以前から計画のあった企画を紹介します。

それは、神戸で開催され、私がパネラーとして参加するシンポジウムの企画です。

日時:2012年6月30日(土)午後1時30分〜

会場:兵庫県民会館・県民ホール(兵庫県庁前)
   地図 http://hyogo-arts.or.jp/arts/kenminmap.htm

テーマ:選挙制度を考えよう ― 比例定数80削減をゆるさないために

パネラー 報告・発言:

     上脇博之 神戸学院大学教授

     松山秀樹 弁護士

司会:津川知久 兵庫労連議長(兵庫革新懇代表世話人)

会場整理・資料代:600円

主催:平和・民主・革新の日本をめざす兵庫の会(兵庫革新懇)

2012年6月上旬終わりの近況報告

相変わらず公私ともに忙しくて、なかなかブログの投稿ができません。

せめて、いつもの近況報告だけでもしておきます。


1.原稿等の執筆状況

(1)「論文演習セミナー(仮称)」を出版する企画で、以前評釈した2つの判例を演習形式にする原稿執筆依頼がありました。

すでに脱稿しました。

「自衛隊のイラク派遣による「武力の行使」と平和的生存権」

「地方議会(本会議・委員会)の公開と住民・ジャーナリストの傍聴の自由」

(2)「議会制民主主義の理念に逆行する国会議員の定数削減問題」青年法律家協会弁学合同部会第43回定時総会題案書第2部・第3部、127−128頁。

これは会員活動報告として書いたものです。

(3)大学の紀要に掲載するために、4月下旬に以下の原稿を脱稿しました。

「内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟 〜大阪地裁判決骨子、原告「陳述書」および「独立した一体的な情報」説批判〜」

初稿ゲラは今月上旬頃になると聞いていましたが、現時点ではまだ届いてはいません。

(4)雑誌『ねっとわーく京都』283号(2012年8月号)は、何を書くか?
小沢一郎氏の裁判の判決についてであろうか??
締切りは今月(6月)20日。

なお、7月号は特集号になるということで私の連載はお休みでした。

(5)ある研究会の原稿を執筆しなければなりません。
締切は今年の夏頃だったか!?


3.講演(予定を含む)


(1)2012年6月20日(水)18:30〜

講演テーマ「くらしと憲法」
場所:高教組会館3階ホール

主催:兵庫憲法共同センター(6月度代表者会議)

憲法リーフ第二弾完成説明学習会
 
(2)シンポジウムの企画があります。

日時:2012年6月30日(土)午後1時30分〜4時
会場:兵庫県民会館(けんみんホール?)
テーマ:選挙制度問題
主催:平和・民主・革新の日本をめざす兵庫の会(兵庫革新懇)

詳細が分かりましたら、後日紹介します。

(3)小学生と中学生に対し、憲法について話をしてほしいという依頼が再び舞い込みました。

詳細が決まりましたら、後日報告いたします。

(4)山口で講演することになりそうです。

日時:2012年9月8日(土)
テーマは議員定数削減問題。

詳細が決まりましたら、後日紹介いたします。

(5)2012年11月18日(日)午後、
女性団体の依頼で、議員定数削減問題について講演することになりそうです。

詳細が決まりましたら、後日紹介いたします。



4.マスコミでのコメント等

(1)民主党の小沢一郎元代表の政治資金規正法違反容疑の刑事裁判の判決(2012年4月26日)について、共同通信の取材に答え、私のコメントが配信され、すでに、
神戸新聞2012年4月27日
南日本新聞2012年4月27日
で、採用されたことは紹介しましたが、その後の確認で、以下でも採用されていました。

長崎新聞2012年4月27日
熊本日日新聞2012年4月27日
静岡新聞2012年4月27日
秋田さきがけ2012年4月27日
岩手日報2012年4月27日

(2)「政党、議連、相次ぎ改憲案 憲法改正「一院制」も焦点」西日本新聞2012年5月3日で、私のコメントが紹介されました。

(3)「仙頭・香南市長陣営 選挙事務所費「0円」 10年市長収支報告書 市選管が修正要求」高知新聞2012年5月23日で、私のコメントが紹介されました。

(4)橋下徹大阪市長が市職員の政治活動を条例で禁止し罰則を設ける条例に制定を目指していることについては、共同通信の電話取材を受けました。
その配信記事を採用した新聞で、現時点で確認できたのは、以下だけです。

南日本新聞2012年5月24日

(5)「早くも波紋、反発の声も 大阪市の政治活動規制条例案」産経新聞(2012.5.24 00:38)で、私のコメントが紹介されました。

(6)複数のマスコミの記者から取材を受けました。
すでに私のコメントが紹介されたものがあるかもしれませんが、未確認ですし、今後紹介されるものがあると思います。



5.呼びかけ

(1)竹下彌平さんについての情報提供をお願いします

なお、有力な情報提供がありました。

(2)母校(小中高校)への憲法本寄贈のススメと憲法本推薦のお願い(5年目)

憲法本の推薦を宜しくお願い致します。


6.2012年の論文等

(1)「政治とカネ連載28 「陸山会」裁判(5) 事件の背景・動機(小沢事務所と企業の癒着)」『ねっとわーく京都』277号(2012年2月号)55−58頁。

(2)「政治とカネ連載29 「陸山会」裁判(6) 検察の問題点」『ねっとわーく京都』278号(2012年3月号)34−38頁。

(3)「解説  行き着く先は「財界主権」  衆院比例定数削減の問題点」全国保険医新聞2532号(2012年2月5日)

(4)「政治とカネ連載30 買収”効果を発揮した東電の政治資金」『ねっとわーく京都』279号(2012年4月号)49ー53頁。

(5)「比例定数削減「政治家も身を見るべき」どう考える?」女性のひろば398号(2012年4月号)30−35頁。

(6)「野田財界政権の衆院比例定数80削減案について」青年法律家493号(2012年3月25日号)4−6頁。

(7)「政治とカネ連載31 収益率の高いパーティー収入は政治献金だ!」『ねっとわーく京都』280号(2012年5月号)81−83頁。

(8)「比例定数削減問題と“真の政治改革” ― 小選挙区を廃止し比例代表制に!」
治安維持法犠牲者国家賠償請求同盟編『治安維持法と現代』23号(2012年春季号)13−19頁。

(9)「政治とカネ連載32 「内閣官房機密費」情報公開訴訟・大阪地裁判決  “開かずの扉”をこじ開けた「画期的」判決!」『ねっとわーく京都』281号(2012年6月号)41−43頁。

(10)「長谷川正安「政党論」」杉原泰雄・樋口陽一・森英樹編『長谷川正安先生追悼論集 戦後法学と憲法 − 歴史・現状・展望』日本評論社・2012年920−940頁。

(11)「議会制民主主義の理念に逆行する国会議員の定数削減問題」青年法律家協会弁学合同部会第43回定時総会題案書第2部・第3部、127−128頁。



7.2012年の講演のまとめ

(1)新年早々講演でした。

日時:2012年1月8日(日)11時〜13時(このうち50分)
演題:「憲法をめぐる最近の政治状況  〜 とくに選挙制度問題について」
会場:池田地域福祉センター(!?)
主催:神戸市長田区池田地域9条の会(新年会)

(2)2012年2月17日(金) 午後2時から午後4時まで(そのうち90分間講演。質疑応答あり)

会場  尼崎市中小企業センター 1階 多目的ホール
主催者 兵庫県都市選挙管理委員会連合会主催

「委員長・委員・事務局長研修会」

150名位の参加があったようです。

(3)2012年2月29日(水)18時30分〜
比例定数削減問題学習会
「何を招く?比例定数削減、野田政権の本当のねらいは?」
会場 高教組会館
主催:兵庫労連・自由法曹団兵庫県支部

紹介してくださいました。

(4)2012年3月8日(木)16時〜18時30(そのうち質疑応答含めて60分)
演題:「議員定数を削減していいの?ーー議員定数と選挙制度についての憲法論」
会場:岡山大学法・文・経済学部の10番教室
主催:科学者九条の会・岡山  / 後援:科学者会議岡山支部 
「科学者九条の会・岡山」創立6周年記念講演会

(5)2012年3月11日(日)午後1時〜4時(そのうち、質疑応答含めて90分)
テーマ:政治情勢をどうみるのか? 〜財界政治と比例定数削減問題〜
主催者:大阪建設労働組合

(6)2012年3月25日(日)午後2時〜4時(90分講演、30分質疑応答)

「比例定数削減と財界政治を斬る 〜議会制民主主義に相応しいのは比例代表制〜」

会場:伊丹市立スワンホール(労働福祉会館)3階中ホール
主催:憲法改悪ストップ伊丹共同センター、平和と民主主義を守る伊丹連絡会



8.書籍(ただし、ブックレット・ハンドブックに限定)の紹介

(1)「しんぶん赤旗」2012年2月5日の「本と話題」で、私が執筆した以下のハンドブック・ブックレットが紹介されました。

共著『国会議員定数削減と私たちの選択』

単著『議員定数を削減していいの?』

(2)滋賀民報2102号(2012年2月19日)で、私が執筆した以下のハンドブック・ブックレットが紹介されました。

共著『国会議員定数削減と私たちの選択』

単著『議員定数を削減していいの?』


9.2012年3月以前の著書・論文などの紹介

私の単書・共著などの紹介

私の論文などの紹介

雑誌『ねっとわーく京都』における「政治とカネ」連載のまとめ的紹介(30回連載を記念して)

野田首相内閣改造〜第2次改造内閣発足

(1)野田佳彦衆議院議員が新内閣の組閣を行なったのは、昨年(2011年)9月2日であった。

この新内閣の閣僚のうちの経済産業大臣が同月10日辞任した。

(2)初代「復興大臣」が決まったのは今年(2012年)2月9日だった。

(3)そして、野田佳彦首相は、今日(2012年6月4日)内閣を改造しました。
NHK 6月4日 19時13分
第2次改造内閣 閣僚名簿発表

 野田総理大臣は、4日午後、記者会見し、問責決議を受けた2人を含む5人の閣僚を交代させ、防衛大臣に拓殖大学大学院教授の森本敏氏を民間から初めて起用するなどとした、野田第2次改造内閣の閣僚人事を発表しました。そして、社会保障と税の一体改革などの懸案に取り組む環境を整備することがねらいであることを強調しました。
野田総理大臣は、4日午前、臨時閣議で閣僚の辞表を取りまとめたあと、午後1時半前から記者会見し、みずから野田第2次改造内閣の閣僚名簿を発表しました。
それによりますと、問責決議を受けた前田国土交通大臣と田中防衛大臣の2人を含め、5人の閣僚が退任する一方、
法務大臣に民主党の滝実法務副大臣、農林水産大臣に民主党の参議院議員の郡司彰氏、国土交通大臣に民主党の羽田雄一郎参議院国会対策委員長、防衛大臣に拓殖大学大学院教授の森本敏氏、郵政民営化・金融担当大臣に国民新党の松下忠洋復興副大臣が、新たに起用されました。
 このほかの13人の閣僚は留任します。
野田総理大臣は、記者会見で今回の内閣改造について、「社会保障と税の一体改革を含めた諸懸案を前進させる環境整備をするため、内閣の機能強化の視点で内閣改造を行った」と述べました。
また、防衛庁の発足以来、初めて民間から防衛を担当する閣僚に起用された森本新防衛大臣について、「安全保障に関するわが国の第一人者であり、北朝鮮問題を含め、わが国を取り巻く安全保障関係が不透明となるなかで、大いに力を発揮してもらえるものと期待している。情報発信も万全を期してもらえると考えている」と述べました。
そして、野田総理大臣は「今の国会の会期末に向けたおよそ20日間は、日本の将来を左右する大きな決断のときだ。国会は言論の府であり、立場を乗り越えて合意を導く熟議の民主主義の実践の場ということを国民に示すためにも、自民党を中心とする野党との政党間の協議を改めてお願いしたい。国のためにやるべきことをやる覚悟以外、私心はない。政治生命をかけると言ったが、日々、全身全霊を傾けて一日一日前進していきたい」と述べ、消費税率引き上げ法案の今の国会での成立に全力を尽くす決意を示しました。
閣僚名簿の発表を受けて、夕方、皇居での認証式が行われ、野田第2次改造内閣が正式に発足しました。

(4)以上記録し、時間がないので感想は書かない。

「市民と一緒に大阪から民主主義のあり方を考える」学会プレシンポジウムの紹介

ほぼ1ヵ月後に開催される催し物の紹介をします。

民主主義科学者協会法律部会の企画の一部として以下のシンポジウムが大阪で開かれます。会員外の方の参加も可能です。
会員の方々だけではなく、会員外の方にも参加いただけるよう、ご案内いたします。

2012年度民主主義科学者協会法律部会 学会プレシンポジウム

一般市民公開

市民と一緒に大阪から民主主義のあり方を考える
〜「自治体ポピュリズム」を超え、より良い民主主義を求めて〜

【とき】 2012年7月1日(日)午後1時〜午後5時
【ところ】大阪リバーサイドホテル4階

         大阪府大阪市都島区中野町5丁目12−3
         (JR大阪環状線桜ノ宮駅より徒歩2分)
【参加費 無料】


【シンポジウムの趣旨】


 日本国憲法は、私たちが「学びがいのある人間らしい教育」を受け、「働きがいのある人間らしい仕事」ができ、「生きがいのある人間らしい生活」が送れるように、さまざまな基本的人権の保障とそのための民主主義の実現を国家と自治体に求めています。
ところが今、大阪府・大阪市における政治・行政の動きは、このような基本的人権と民主主義の保障を根底から潰すようなやり方で展開しているようにみえます。
  
 このシンポジウムでは、市民の皆さんとともに、大阪府・大阪市の民主主義の現在を検証し、憲法が保障する民主主義のあり方について考えてみたいと思います。
 多くの市民の皆さんの参加を、心よりお待ちしています。


報告テーマと報告者

1.憲法が求める自治体民主主義のあり方
小松 浩(立命館大学教授・憲法学)

2.自治体で働き生活する労働者にとっての自治体民主主義のあり方
西谷 敏(大阪市立大学名誉教授・労働法学)

3.子どもたちの教育にふさわしい自治体民主主義のあり方
市川須美子(獨協大学教授・教育法学)

4.「自治体ポピュリズム」を超える自治体民主主義のあり方
榊原秀訓(南山大学教授・行政法学)



連絡先 〒101−8425 東京都千代田区神田神保町3−8専修大学法学部 
白藤研究室
Tel:03−3265−6217(研究室受付) Fax:03−3265−6297(研究室受付)

2012年5月の投稿の整理

今年も5ヶ月が経過し、今年度も2ヶ月が経過しました。

恒例の先月(2012年5月)のブログの投稿の整理をしておきます。

以下の分類は、このブログのカテゴリーとは必ずしも一致しませんので、ご注意ください。


(1)「政治とカネ」問題

小沢一郎元代表裁判「判決骨子」と政治資金規正法改正の必要性


(2)沖繩復帰40周年

沖繩復帰40周年と沖縄タイムス・琉球新報各社説の紹介その1(2012年4月下旬)

沖繩復帰40周年と沖縄タイムス・琉球新報各社説の紹介その2(2012年5月上旬)

沖繩復帰40周年と沖縄タイムス・琉球新報各社説の紹介その3(2012年5月中旬)


(3)橋下政治問題

2012年5月3日神戸憲法集会アピール「橋下市長(大阪維新の会代表)による憲法敵視の政治に抗議する」

橋下・大阪市の職員の政治活動への罰則化条例案は二重に違憲!


(4)お知らせなど

2012年4月の投稿の整理

近刊予定の『後法学と憲法 長谷川正安先生追悼論集  ――歴史・現状・展望』(日本評論社)の紹介

2012年5・3神戸憲法集会の様子

伊藤真『憲法が教えてくれたこと』(幻冬舎ルネッサンス)の紹介

『ハシズムは沈むか』(第三書館)の紹介

2012年5月下旬初めの近況報告

日民協主催の憲法シンポジウムの紹介
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