上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

憲法研究者の社会活動の一環として、ブログを開設してみました(2008年4月5日)。 とはいえ、憲法問題全てについて意見を書くわけではありません。 政治問題について書くときがあるかもしれません。 記録として残しておくために、このブログを使用するときがあるかもしれません。 各投稿記事の右下の「拍手」が多いようであれば、調子に乗って投稿するかもしれません。 コメントを書き込まれる方は、カテゴリー「このブログの読み方とコメントの書き込みへの注意」の投稿を読んだ上で、書き込んでください。 皆様のコメントに対する応答の書き込みは直ぐにできないかもしれませんので、予めご了解ください。 ツイッターを始めました(2010年9月3日)。 https://twitter.com/kamiwaki フェイスブックも始めました(2012年7月29日) http://www.facebook.com/hiroshi.kamiwaki.7 かみわき・ひろし

2013年05月

2013年5月の仕事・市民運動

今月ももう終わり、明日から6月。

自転車操業状態は続いています。

今月の大学の仕事を除く、仕事・社会活動についてまとめて紹介しておきます。


1.2013年5月の仕事・社会活動

◆2013年5月1日(水)


3日の西宮での集会の講演レジュメを完成させ、送付しました。


午後2時半
兵庫憲法の記者クラブで記者会見しました。

憲法研究者の神戸からのアピール「日本国憲法の基本原理の否定をもたらす96条『改正』に反対する」の紹介


◆「憲法96条・9条改正反対相次ぐ 学者や弁護士声明」朝日新聞2013年5月3日(「神戸」紙面)と、「96条「改正」論に憲法研究者批判 神戸アピール発表」しんぶん赤旗2013年5月3日で、1日に発表した憲法研究者の神戸からのアピールが紹介されました。


◆2013年5月3日(金)

午前、講演しました。
5・3集会 〜朝日新聞阪神支局襲撃事件を忘れない〜

    ≪〜憲法が保障する言論・表現の自由〜≫を活かそう


日時:2013年5月3日(金・祝日)10:00〜12:00 
そのうち講演時間:10:15〜11:15(その後質疑11:30終了)

講師:上脇博之教授 (神戸学院大学院実務法学研究科)

演題:厳しさを増す憲法をめぐる情勢について

この後アッピール確認等をして11:55終了予定

場所:西宮市役所東館大ホール

主催:平和と民主主義を進める西宮・芦屋の会

「5・3集会 〜 朝日新聞阪神支局襲撃事件を忘れない」の紹介

午後
私が事務局長をしている兵庫県憲法会議が中心となって企画している「2013年5・3神戸憲法集会」が開催されました。

「2013年5・3神戸憲法集会」の紹介と告知

平和と民主主義を進める西宮・芦屋の会が収載した2013年5月3日午前の「5・3集会 〜 朝日新聞阪神支局襲撃事件を忘れない」について、「「風化と危惧」西宮で集会」朝日新聞2013年5月4日(阪神版)と「怒りいまださめず 朝日阪神支局襲撃26年」毎日新聞2013年5月4日(阪神版)で、紹介されました。

◆2013年5月4日(土)

雑誌『ねっとわーく京都』293号(2013年6月号)が届きました。
「政治とカネ連載43 小沢一郎事務所の西松建設違法献金事件を振り返る   事実に反する孫崎享氏の「アメリカ陰謀」説」(72〜75頁)が掲載されています。

また、76〜77頁には、私のブックレット「なぜ4割の得票で8割の議席なのか」の書評が掲載されています。
田中康夫「書評 憲法の実践としての選挙制度の確立を考える 『なぜ4割の得票で8割の議席なのか  いまこそ、小選挙区制の見直しを」。
過分な評価を頂戴しました。ありがとうございます。

◆「特集ワイド:憲法96条改正すれば民意は反映されるか 得票率と獲得議席数の関係を試算」毎日新聞2013年05月07日東京夕刊で、私のコメントが紹介されました。

◆「石原宏高衆院議員:領収書住所「スカイツリー」 昨年衆院選、不自然な記載」毎日新聞 2013年05月08日 東京朝刊で、私の短いコメントが紹介されました。

◆「こちら特報部 チェック改憲 国民投票法 宿題3つ 置き去り」東京新聞2013年5月8日で、私のコメントが紹介されました。

◆2013年5月9日(木)18時30分〜

兵庫県憲法会議幹事会

◆2013年5月10日(金)お昼から〜5月12日(日)夜

学会出席のため新潟に出張しました。

◆「96条改定許すな いまこそ憲法いかそう」兵庫民報2013年5月12日で、「2013年5・3神戸憲法集会の模様が報道され、1日に発表した憲法研究者の神戸からのアピールを私が集会で趣旨説明したことも紹介されました。

◆「政党考 二大政党制崩壊■第三極飽き飽き 「”自共対決”の構図は自然」しんぶん赤旗2013年5月12日で、私のコメント「自民への期待は土台のない幻想」が紹介されました。

◆「特集ワイド:過半数 96条改正 それ、ほんま?」毎日新聞2013年5月13日夕刊(大阪本社版)で、私のコメントが紹介されました。

◆2013年5月13日(月)

「前衛」896号(2013年6月号)に、私のブックレット「なぜ4割の得票で8割の議席なのか」が紹介されていることを、確認しました。

◆2013年5月14日(火)10時〜16時20分頃

丹波市情報公開審査会・個人情報保護審査会

◆2013年5月15日(水)夜

17日(金)の「西明石9条の会」結成総会での講演レジュメは完成させて、送りました。

◆2013年5月17日(金)14時〜

「西明石9条の会」が結成されまそた。そこで、講演しました。
14:00〜14:20 「西明石9条の会」結成総会
14:30〜16:05 上脇先生の講演 「いま憲法が危ない」
16:05〜16:20 質問時間

場所:「サンライフ明石」2階研修室

サンテレビが取材に来ており、集会後にインタビュー設けました。
24日午後9時30分から放送。

◆2013年5月19日(日)

午前
22日(水)夜の兵庫労連緊急憲法学習会の講演レジュメを完成させ、送付しました。

夕方
雑誌『ねっとわーく京都』294号(2013年7月号)の連載原稿を脱稿しました。
「政治とカネ連載44 「政治改革」と憲法「改正」の相互関係」

◆2013年5月20日(月)

私のブックレット「自民改憲案 VS 日本国憲法   緊迫! 9条と96条の危機」が増刷されました。

◆「小倉タイムス」1886号(2013年5月21日号)で、私のブックレット「自民改憲案 VS 日本国憲法   緊迫! 9条と96条の危機」が紹介されました。

◆2013年5月22日(水)

お昼
先日脱稿した雑誌『ねっとわーく京都』294号(2013年7月号)の連載原稿の校正ゲラが届きました。

19時から
憲法研究者の神戸からのアピール「日本国憲法の基本原理の否定をもたらす96条『改正』に反対する」についての緊急憲法学習会(講演時間60分程度(質疑応答も入れて90分)
会場:県高教組会館 3階会議室
講師:神戸学院大学大学院教授 上脇 博之 氏
「96条の先行『改定』を許さず、日本国憲法を守り活かそう」

なぜ現政権は96条を変えようとしているのか?
96条改正の先には何が待っているのか?
自民党改憲案の問題点は?
自民党が夏の参院選挙の争点にしようとしている憲法改正。ここでしっかり憲法をめぐる情勢を学習しませんか?
憲法学者である上脇先生に分かりやすく講義をしていただきます。
参加者;兵庫労連幹事

◆2013年5月23日(木)朝

雑誌『ねっとわーく京都』294号(2013年7月号)の連載原稿「政治とカネ連載44 「政治改革」と憲法「改正」の相互関係」の校正ゲラを返送しました。

◆「サンテレビ」の番組「PORT」(2013年5月24日午後9時30分)の「ニュースのトリセツ」コーナーで、憲法改正問題が取り上げられ、今月17日の「西明石9条の会」結成総会での講演とインタビューでのコメントが紹介されました。

◆「読んでびっくり!? 自民党改憲案」しんぶん赤旗日曜版2013年5月26日で、私が「ニュース探偵・曜子」さんと自民党「日本国憲法改正草案」を読み解きました。

◆今月17日の「西明石9条の会」結成総会での講演について「「西明石9条の会」結成 「憲法守れ」の声を国民過半数に」兵庫民報2430号(2013年5月26日号)で、紹介されました。

◆2013年5月26日(日)

憲法・政治学研究会の2013年5月例会(第546回)で報告しました。
午後1時〜(私の報告は2人目なので午後3時頃〜)

報告テーマ「衆参の選挙制度の問題点 〜 96条改憲問題にも関連して」

会場:同志社大学「寒梅館」6階大会議室

◆「新婦人しんぶん」2988号(2013年5月30日)で、私のブックレット「自民改憲案 VS 日本国憲法   緊迫! 9条と96条の危機」が紹介されました。

◆2013年5月31日(金)10時〜

奈良市政治倫理審査会の初会合でした。


2.2013年6月以降の仕事・社会活動の予定

◆2013年6月2日(日)

東京で、ある研究会があり、参加する予定です。

◆2013年6月3日(月)

判例解説の原稿締切
分量は4600字。

◆2013年6月5日(水)

7日の市民講座のレジュメの締切


◆2013年6月7日(金) 18時30分−20時30分(講義約80分、質疑応答 約25分)

テーマは「国民主権と選挙権」
会場:「広島市まちづくり市民交流プラザ」北棟6階 マルチメディアスタジオ
主催:広島平和研究所の連続市民講座「いま、人権と平和を考える」の第3回で講演します。
広島平和研究所の連続市民講座「いま、人権と平和を考える」の紹介


◆2013年6月14日(金)15時〜

改憲問題と参議院選について講演します。

会場:新長田勤労市民センター

神戸市役所OBの一部の方々からの依頼

◆2013年6月20日??

雑誌『ねっとわーく京都』295号(2013年8月号)の連載原稿「政治とカネ連載45」の原稿締切。


◆2013年6月23日(日)13時〜17時(13:30開場、14:00開演)

会場:東灘区民センター(JR住吉駅、東徒歩3分)第1会議室(50名収容、8階)

演題は「小選挙区制と憲法改訂の策動」

主催 : 上脇先生のお話しを聞く会、九条の会.ひがしなだ
協賛:9条の心ネットワーク、芦屋「九条の会」、宝塚九条の会

「シリーズ 憲法学習会」3回のうちの1回(最後)が私の講演です。

◆2013年6月27日(木)午後1時30分〜

内閣官房報償費(機密費)情報公開所掌控訴審判決

大阪高裁82号法廷

◆2013年6月28日(金)19時〜21時

テーマ「もし自民党の改憲草案が通ったら日本はどうなるの?」
場所:いたみホール(中ホール)
主催:伊丹革新懇

◆2013年7月5日(金)午後

ある地方自治体の政治倫理審査会(予定)


◆2013年7月6日(土)午後1時30分〜4時

講演します。
保健生協平和のつどい特別企画

大東9条の会講演会

場所:「保健生協」3階ホール(学研都市線住道駅から徒歩10分)

内容:(欸鮴原┐△い気

   大東9条の会呼びかけ人あいさつ

   上脇先生特別講演「参議院選挙で問われる日本の未来、戦争をする国になってもいいのか」(2時〜3時30分ぐらい、質疑応答の若干の時間を含む)

   じ郷綰禁止世界大会代表決意表明

◆2013年7月7日(日)

講演します。
午前 9:15〜受付
9:40〜開会
代表挨拶
9:45〜経過報告
会計報告
10:00〜講演   上脇 博之(かみわきひろし)
               神戸学院大教授・兵庫憲法会議幹事(事務局長)
〔演題〕  「96条からの改憲」の意味するもの
     −自民党改憲案のねらいと私たちの生活−

11:15〜質疑・意見交換 

  11:45〜事務局よりの行動提起

会場:尼崎女性センター・トレピエ学習室(阪急武庫之荘駅より南へ徒歩5分)
主催:尼崎退職教職員九条の会 


◆2013年7月11日(木)10時〜

ある地方自治体の情報公開審査会

◆2013年8月25日(日)午前10時〜12時

会員向け講演(講演時間:2時間程度、質疑応答含む)

テーマ:安倍政権の憲法改正問題(仮)

会場:大阪府歯科保険医協会(大阪市中央区幸町1-2-33)


◆ある研究会の「草稿」レベルの原稿を執筆しました。

「歪曲された政党政治と議会制民主主義の条件 〜 選挙制度と政治資金制度の問題を中心に」。

締切は昨2012年9月30日で、同年10月1日に脱稿しました。
字数は2万字程度(200字×100枚)でしたが、少しオーバーしています。

最終的な原稿締切りは、その1年後の予定だったのですが、伸びそうです。


3.呼びかけ

(1)竹下彌平さんについての情報提供をお願いします

なお、有力な情報提供がありました。

(2)母校への憲法本の寄贈の呼びかけ

母校(小中高校)への憲法本寄贈のススメと憲法本推薦のお願い(5年目)

5年目の母校への寄贈候補「憲法本リスト」

橋下徹「慰安婦暴言」に抗議し、公職辞任を求める請願行動(署名用紙)の紹介

日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長の「慰安婦は必要」発言に抗議し辞任を求める大阪憲法会議の文書と請願行動(署名用紙)を紹介します。

日本維新の会 様

「慰安婦は必要」発言に抗議し、撤回と謝罪を求めます

 貴党の橋下徹共同代表・大阪市長は13日、「『慰安婦』制度は必要だった」と発言しました。橋下共同代表はこれまで、旧日本軍「慰安婦」問題について、「強制連行の証拠はなかった」と強弁し、歴史の事実をゆがめてきました。さらに今回の発言は、「慰安婦」の「必要性」を説くまでに暴言をエスカレートさせるという異常なものです。女性の人権を貶め、人間の尊厳を踏みにじる橋下氏の暴言に怒りをもって抗議するものです。このような暴言、妄言をエスカレートさせる橋下氏には首長の資格はもちろん、国政を語る資格もまったくなく、人間としても許されるものではありません。
 その上、沖縄米軍の司令官に対して「日本の風俗業を活用してほしい」と求めたことも明らかになるなど、国民、沖縄県民を冒涜し、違法な売春をすすめるという、まさに驚くべき異常さです。
 貴党は「占領憲法を大幅に改定する」と綱領に書き込み、橋下氏は平和憲法9条を敵視する発言を繰り返してきました。戦時における性暴力をはじめ、人権無視の言動は、憲法改悪し、戦争する国づくりをすすめようという意図をあらわにしたものといわざるをえません。
 貴党の石原慎太郎共同代表は「軍と売春はつきもの」、「橋下氏は間違ったことは言っていない」などと擁護し、松井一郎幹事長も慰安婦制度があったのは「必要とされていたから」と述べるなど、貴党自体が橋下代表の発言の立場に立っているといわざるをえません。その人権感覚の欠如は許しがたいことです。
「慰安婦は必要」の暴言を直ちに撤回し、旧日本軍「慰安婦」とされたみなさんと日本、および世界のすべての人々への謝罪を強く求めます。

2013年5月15日
憲法改悪阻止大阪府各界連絡会議(大阪憲法会議)
                         幹事長  梅田 章二


大阪市長
橋下 徹 様

「慰安婦は必要」発言に抗議し、撤回と謝罪を求めるとともに
市長の即時辞任を求めます


 貴職は13日、「『慰安婦』制度は必要だった」と発言されました。貴職はこれまでにも、旧日本軍「慰安婦」問題について、「強制連行の証拠はなかった」と強弁し、歴史の事実をゆがめてきました。さらに今回の発言は、「慰安婦」の「必要性」を説くまでに暴言をエスカレートさせるという異常なものです。女性の人権を貶め、人間の尊厳を踏みにじる貴職の暴言に怒りをもって抗議するものです。このような暴言、妄言をエスカレートさせる貴職には市長として、政治家としての資格はまったくなく、人間としても許されるものではありません。
 その上、沖縄米軍の司令官に対して「日本の風俗業を活用してほしい」と求めたことも明らかになるなど、国民、沖縄県民を冒涜し、違法な売春をすすめるという、まさに驚くべき異常さです。
 日本維新の会は「占領憲法を大幅に改定する」と綱領に書き込み、貴職は平和憲法9条を敵視する発言を繰り返してきました。戦時における性暴力をはじめ、人権無視の言動は、憲法改悪し、戦争する国づくりをすすめようという意図をあらわにしたものといわざるをえません。
 「慰安婦は必要」の暴言を直ちに撤回し、旧日本軍「慰安婦」とされたみなさんと日本および世界の人々への謝罪とともに、大阪市長を即時辞任するよう強く求めます。

2013年5月15日
憲法改悪阻止大阪府各界連絡会議(大阪憲法会議)
                         幹事長  梅田 章二


2013年5月24日
大阪市長
橋下 徹 様

貴職による「慰安婦」暴言は重大な問題です。
暴言の撤回と謝罪、すべての公職を即刻辞任するよう強く求めます。


 私は、日本国憲法と請願法にもとづき、貴職に請願します。
 貴職が5月13日に、旧日本軍「慰安婦」問題について、「慰安婦制度というものが必要なのは誰だってわかる」などと、慰安婦制度そのものを正当化する暴言を吐き、また、沖縄の米軍司令官に米兵犯罪を減らす一策として「風俗業の活用」を進言しました。以降、自らのツイッターなどで釈明を繰り返していますが、撤回や謝罪とはなっておらず、まして言い訳をしてすむ問題ではありません。
 また日本維新の会の石原慎太郎共同代表も「軍と売春はつきもの」と呼応しました。
松井大阪府知事(同党幹事長)も14日、「(「慰安婦」は)現実にあったわけで必要とされていた」と追認し、米軍司令官への「もっと風俗業を活用してほしい」という橋下市長発言についても、「米軍関係者は風俗店で楽しんで」と擁護する発言をおこなっています。
 さらに、橋下・石原両共同代表は19日午後の会談で、慰安婦に関する橋下発言を撤回する必要はないとの認識で一致し、過去の「侵略」の定義など歴史認識について維新の会として見解をまとめないことも確認するなど、自らの発言と居直りの姿勢を擁護しています。
 これらは、まさに人権感覚が欠如した、人間の尊厳をおとしめる、許しがたい態度であり、既に多くの批判が巻き起こっていることは極めて当然です。
私は、貴職の暴言を断じて容認することはできません。あわせて、松井知事や日本維新の会の態度についても、到底許されるものではありません。日本維新の会幹部の発言は、同党の歴史認識の偏向や、人権意識の欠落を示すものであり、貴職と同様に、公党としての責務と存在が問われる重大問題です。
 ここにあらためて、貴職の暴言と日本維新の会幹部の発言に強く抗議し、発言の撤回と謝罪を求めると共に、貴職に対し、大阪市長をはじめすべての公職を即刻辞任するよう強く求めます。


(私の一言)

住   所
氏   名

維新の会元顧問の吹田市長の後援企業への随意契約疑惑につき市民ら550人が監査請求

はじめに

(1)今年(2013年)3月下旬に、「政治家ウォッチャー」のホームページ等を紹介しました。

「政治家ウォッチャー」のホームページ等の紹介

(2)今月(2013年5月)上旬には橋下徹大阪市長の特別秘書採用問題で住民訴訟が提起されたことを紹介しました。

橋下徹大阪市長の特別秘書採用問題で住民訴訟提起と公益通報(内部告発)の呼びかけ

(3)現在の井上哲也・大阪府吹田市長は、維新の会の元顧問です。

「政治家ウォッチャー」のホームページでは、吹田市についても、市長の後援企業に随意契約で市の工事を発注していたという「太陽光パネル設置工事」疑惑が指摘されていました。

http://seijikawatcher.com/case2.html

(4)この問題で、ついに市民ら550人が昨日(2013年5月16日)監査請求しました。


1.「太陽光パネル設置工事」の住民監査請求についてのマスコミ報道

以下、昨日の住民監査請求についてのマスコミ報道を紹介します(漏れがあるかもしれません)。
MBS (05/15 12:18)
市長後援企業の入札問題 住民が吹田市に監査請求

 大阪府吹田市が去年、市長の後援企業に随意契約で市の工事を発注していた問題で、市民グループが工事代金などの返還を求め、住民監査請求を行いました。
 吹田市は去年3月、国の補助金を使って庁舎の屋上に太陽光パネルを設置する際、井上哲也市長の後援企業と2,250万円で随意契約したにもかかわらず、国に対し「入札をした」とうその報告をしていました。
 これに対し、「随意契約に至った経緯が不明瞭」などとし、15日、吹田市の市民グループが住民監査請求を行いました。
 別の業者に見積もりを依頼したところおよそ800万円で、工事代金が不当に高いと指摘していて、およそ2,600万円の返還を求めています。
 この問題では吹田市議会が委員会で調査していますが、結論は出ていません。

毎日新聞 2013年05月15日 大阪夕刊
大阪・吹田市の随意契約:市民ら550人が監査請求

 大阪府吹田市が井上哲也市長の後援企業に太陽光パネル設置工事を単独随意契約で発注した問題で、市民ら550人が15日、井上市長自身と契約に関与した職員ら、後援企業に工事費など計2620万円の返還請求をするよう市長に求める住民監査請求を起こした。
 工事は2012年3月、国の基金約2250万円を活用して実施。市は「基金は年度末が活用期限。時間がない」と、緊急性を理由に入札を実施しなかったと説明している。
 これに対し、市民らは「基金事業は延長が可能で、緊急性はなかった。契約は違法」と指摘し、工事費の全額返還を求めている。一方、独自調査で適正工事費を約1090万円と算出し、少なくともこの額との差額(約1160万円)の返還が必要と予備的に主張している。

産経新聞2013.5.15 10:29
後援企業に随意契約発注…「工事費返せ」と大阪・吹田市長らに住民監査請求

 大阪府吹田市が井上哲也市長の後援企業に、庁舎改修工事を随意契約で発注したのは不当として、地元の市民団体が15日、市長と業者らに工事費約2250万円などの返還を求め、住民監査請求した。
 請求などによると、市は130万円を超える公共工事で一般競争入札を実施するよう規定。だが昨年3月、環境省の補助金を使い、太陽光パネルの設置工事を後援企業と単独で随意契約した。
 市民団体は「災害時など緊急性が必要とされる場合に当たらず、随意契約は無効。工事費も不当に高額だ」と主張している。
 昨年10月に契約の問題が発覚、副市長が引責辞任した。市の内部調査委員会が市長名で要求した監査に対しては、市の監査委員が「違法性はない」と結論を出したが、市議会は調査特別委員会(百条委員会)を設置し、真相究明に乗り出している。

日経新聞2013/5/4 1:57
随意契約問題で住民監査請求へ 大阪・吹田

 大阪府吹田市が昨年、庁舎改修工事で井上哲也市長の後援会幹部が経営する業者と随意契約を結んでいた問題で、地元の市民グループが近く、市長や業者に対し、工事費など計約2300万円を市に返還するよう求め、住民監査請求することが3日、分かった。
 市は2012年2月、環境省の補助金事業の余剰金約2500万円を年度内に使い切るため、太陽光パネルの設置工事を計画。同年3月に業者と単独で随意契約し、同月中に工事が終了した。
 市は公共工事の発注について、原則130万円を超える契約では一般競争入札を実施するよう規定。環境省に提出した報告書には「一般競争入札で実施」と虚偽の記載をしていた。〔共同〕


2.住民監査請求書

実際の住民監査請求書は以下です。
     住民監査請求書

吹田市監査委員 御中 
                 2013年(平成25年)5月15日
             監査請求人(別紙監査請求人目録記載の通り)
             上記監査請求人ら代理人
                弁護士 徳井 義幸
                 同  谷  真介
                 同  西川 大史
                 同  高須賀 彦人


第1 監査の請求の趣旨
 監査委員は、市長に対して、以下の通りの勧告をするよう求める。

1、主位的請求
 /疆鳥堋弘羮綸也は、井上哲也(吹田市現市長)、元副市長富田雄二及び吹田市と摂津電気株式会社との間の太陽光発電設備設置契約に関与した元総務部長川下貴弘、環境部長羽間紀雄等の職員ら並びに摂津電気工事株式会社に対し、連帯して金2251万2000円を吹田市に返還するよう請求せよ
 ⊃疆鳥堋弘羮綸也は、井上哲也(吹田市現市長)、元副市長富田雄二及び前記元総務部長、環境部長等の職員らに対し、連帯して金3,689,777円を吹田市に返還するよう請求せよ

2、1の,陵夙的請求
 吹田市長井上哲也は、井上哲也(吹田市現市長)、元副市長富田雄二及び吹田市と摂津電気株式会社との間の太陽光発電設備設置契約に関与した元総務部長川下貴弘、環境部長羽間紀雄等の職員ら並びに摂津電気工事株式会社に対し、連帯して金1160万925円を吹田市に返還するよう請求せよ

第2 監査請求の理由
1 吹田市と摂津電気との太陽光発電設備設置請負契約(単独随意契約)

  吹田市は、摂津電気工事株式会社(以下単に「摂津電気」という)との間で、平成24年3月5日、「吹田市本庁舎低層棟屋上一部改修(太陽光発電設備設置)工事」を請負金額金2251万2000円(消費税込)で単独随意契約する旨の内部決済をなした上で、同日に同契約を締結した。そして、摂津電気は、同工事を同年3月30日完成し、同年5月18日には吹田市は請負代金全額を摂津電気に支払った。

2 単独随意契約に至った理由
(1)環境省は、地球温暖化対策の推進を目的として、「中核市・特例市グリーンニューディール基金」を創設し、中核市等に対して同基金より補助金を交付して中核市等に基金造成させ、この基金を活用して地球温暖化対策のための省エネ・グリーン化事業の推進を図らせる措置をとっていた。このグリーンニューディール基金事業は、当初は平成23年度末(平成24年3月末)までの3年間の予定であった。
グリーンニューディール基金事業の創設に関する環境省の要綱は、以下によって閲覧可能である。
http://www.env.go.jp/guide/budget/h21/h21-hos-2/05.pdf
 吹田市は、これを受けて、地球温暖化対策の事業を実施すべく、国から金5854万円の補助金を受け入れ、平成22年3月にそれを「吹田市グリーンニューデイール基金」として創設し、平成22年、23年と民間施設に於ける省エネ・グリーン化推進事業への助成を実施してきた。その助成事業件数は9件、助成額は計2270万6000円に及んでいる。

(2)ところで、上記の民間施設の省エネ・グリーン化推進事業への助成事業終了後の残額の取り扱いについては、原則として国に返還する必要がある。       そこで吹田市は、基金の残額を国に返還せず有効に活用するとして、吹田市の本庁舎において省エネ事業を実施すべく、平成24年2月8日、「吹田市本庁舎照明設備改修(LED化)工事」、「吹田市本庁舎低層棟断熱フイルム張付施工事」、「「吹田市本庁舎仮設棟高遮熱性塗装工事」の3件の指名競争入札を実施した。ところでその結果、予想を越える入札差金約2100万円が生じたほか、市内業者への助成金400万円の事業が中止になり、合計2500万円近い余剰金が生じた。

(3) 吹田市は、そこでさらにこの余剰金の「活用」を検討し、同年2月10日には吹田市本庁舎低層棟屋上に太陽光発電設備設置工事をすることとした。しかしこの工事については、平成23年度末までに、原則として事業を完了させることが必要であるので(前記の通り事業終了後の残額は国に返還するのが原則)、正規の競争入札では間に合わない、そこで本庁舎の電気工事に実績があり、庁内の電気系統に精通している摂津電気が施工業者として適切として、同社との間で請負代金2251万2000円の太陽光発電設備設置工事について単独随意契約をしたものである。

(4)地方自治法234条は地方自治体の請負契約等の締結につき一般競争入札を原則としており、随意契約等については政令で定める事由に該当するときに限っている。 そして地方自治法施行令167条の2は随意契約が許される場合を列挙しているが、吹田市は、本件の単独随意契約が許される根拠について、同施行令167条2の第5号「緊急の必要により競争入札に付することができない時」に該当すると説明している。

3 本件単独随意契約は違法・不当で無効である
 (1)グリーンニューディール基金事業は2012年(平成24年)3月末(平成23年度末)までに終了することなく、翌2013年(平成25年)3月末(平成24年度末)まで延長できたのにそれをしなかった。
平成23年9月5日改正の環境省のグリーンニューディール基金事業の実施要領の一部改正(第5、基金の運営、9基金事業の実施期限の延長等)により「やむを得ない事情により平成23年度末までに基金事業が終了しないと見込まれる場合には・・・基金事業実施期限延長報告書を総合環境政策局長に提出し、・・・平成24年度末まで実施期限を延長することができる」、すなわち2012年(平成24年)3月末(平成23年度末)から2013年(平成25年)3月末(平成24年度末)まで延長できることに変更された(甲1)。
従って吹田市において環境省に前記実施要綱に定める「止むを得ない事情」に基づく延長報告書を提出し、その指示を受け、2013年(平成25年)3月末(平成24年度末)まで実施期限を延長できる可能性があった。
しかし吹田市において、環境省に対してまともに延長の努力をしたのか全く不明であり、剰余金を国へ返還しないためとの口実をつけて、これ幸いと井上市長の後援会の副会長が代表者であった摂津電気に利益を与えるべく、本件単独随意契約に至ったのではないかとの疑惑が払拭しがたいのである。
  従って上記の延長手続きができれば、摂津電気との間で後述の如く異常で杜撰な単独随意契約をする必要性は全くなかったのである。
  従って、このような緊急性を欠く随意契約は地方自治法、同施行令に反する違法なものであり、しかも違法の程度が重大であるので、本件契約は無効でもある。

 (2)仮にグリーンニューディール基金事業において前記の残金を国に返還をする必要性がある場合であっても地方自治法施行令第167条の2第5号「緊急の必要により競争入札に付することができない時」の条項を適用して単独随意契約をすることは違法である。
施行令に言う「緊急の必要により競争入札に付することができない時」とは、工事の客観的な性質から緊急性が要求される場合=災害などの為に直ちに工事をしないと市民の生命、身体、安全、財産に重大な被害を与える場合のようなケース=工事内容そのものが緊急性を必要とする場合であって、上記のように国からの補助金を使いきる為にこの随意契約を例外的に認めた条項を適用することはおよそ法が予定していない。
   本件について自治体の裁量の範囲内として市長を擁護している議論があるが全くの誤りである。国の補助金であれ、吹田市の予算であれ、予定された予算執行の期限が来るからとして、事業の必要性と無関係に無駄であるかどうか全く検証もせず、単独随意契約を例外的に許した条項を不当に拡大解釈して随意契約を許してしまえば、地方自治法の一般競争入札を原則とした趣旨は完全に没却されてしまいう。すなわち予算の民主的・効率的執行は全く担保されなくなってしまうのである。
予算を使いきるかどうかの「自治体側の都合」における自治体首長の裁量ではなく、工事の客観的な性質から緊急性が要求される場合=災害などの為に直ちに工事をしないと市民の生命、身体、安全、財産に重大な被害を与える場合のようなケースについて、初めて地方自治体の首長の裁量権が生じる。    
本件のような国に補助金を返還する必要があるという予算の消化等の都合に関しては、そもそも首長の裁量権は存在しないのである。
仮に国に返還する必要性があれば、返還すべきであり、自治体の首長であっても、1円たりとも国の税金を原資とする補助金で無駄使いをすべきでないからである。

 (3)さらに仮に随意契約を締結するにしても、何故に契約の相手方が摂津電気であったかの合理的な説明がない場合は、その随意契約は違法、無効になる
   吹田市は、摂津電気との単独随意契約の理由として「本庁舎の電気工事に実績があり、庁内の電気系統に精通していた」からだという。
    しかし、本件の単独随意契約の工事内容は、太陽光発電設備設置工事が中心であり、その為の補助金である。摂津電気は太陽光発電設備設置の専門業者でもないし、そのような工事実績も殆どないという。そのような専門外の業者をあえて選定する合理的理由は全くない。
また「庁内の電気系統に精通していた」という理由も監査請求人らが情報公開請求をして開示された資料によれば、摂津電気の受注実績は電灯の付け替えや修理などが中心であって、庁内の電気系統工事を当初実施した業者でもないし、その後に大幅に庁内の電気系統工事の補修をした業者でもない。その点では「庁内の電気系統に精通していた」という理由自身が事実に反している。
 このような事実を冷静に見れば、摂津電気を単独随意契約の相手方として選定した本当の理由は、市長の後援会の幹部が会社代表者であるからに他ならないと思われ、他に摂津電気があえて選定された合理的説明はなしえない。
このように単独随意契約の相手方の選定を、恣意的に市長が決済したことは明らかな裁量の逸脱であり、しかも自己の後援会の幹部が代表者の会社を選定したことは違法であるのみならず無効でもある。

 (4)本件工事の当時の実勢価格は金1091万1075円以下が相当であり、大幅に摂津電気に不当・不正な利益を与えるものである。
監査請求人らは、本件工事についての「見積書」「設計図書」などの随意契約を締結するにあたって当然に作成しているであろう、各種文書の情報公開請求をした。しかし、そのような通常契約前に作成されるはずの文書は一切なく、契約前に存在したのはわずか1枚の何らの明細・内訳も記載されていない請負代金総額のみが記載された「見積書」と題する文書のみであった(甲2)。
また開示された文書には、2012年(平成24年)11月27日提出の2251万2000円の「内訳書」なる明細を記した摂津電気から吹田市長井上哲也宛に作成されている文書があった。しかしこれは、工事完成後8ヶ月、請負代金支払後6ヶ月が経過して後に作成されたものでしかない(甲3)。
吹田市の財務規則109条によれば、随意契約をする場合でも「2人以上の者を選んでそれらの者から見積書を徴しなければならない」とされており、いわゆる合見積書をとるよう規定されている。しかし、そのような見積書は一切なく、しかも随意契約の相手方である摂津電気の内訳・明細を記した本来の見積書もないという、全く出鱈目な発注であることが判明している。
 従って工事が完了したとしても、本来であれば吹田市が作った「仕様書」に基づき、検査し引渡を受けるはずであるが、元々どのような工事を発注したかの資料がないのであるから、その工事完了の検査もしようがない。しかし吹田市は、検査に合格したとして、2012年(平成24年)5月18日に請負代金全額2251万2千円を摂津電気に支払っているのである。
 また奇妙なことに、本件事件が報道された後になって、元々摂津電気の「内訳書」の作成期日は白紙で貰ったようであるが、後日誰かがその期日を「24年11月27日」補充して前記の通り作成している。順序が全く逆である。
恐らく後日では都合が悪いので、摂津電気から期日を白紙で貰い、契約前後の日付を記載する計画であったが、事が大きく報道され、様々な隠蔽事実が暴露され、実際に提出された期日にしたと思われる。吹田市の本件契約に関与した職員の隠蔽体質を如実に示している。
問題が発覚してから作成された前記の「内訳書」の通りに、本当に摂津電気が工事を実施したかどうか不明であるが、仮に実施したとしても、当時、摂津電気以外の太陽光発電設備設置専門業者に発注したとすれば、金1091万1075円前後で発注できたはずである。
すなわち監査請求人らは、前記の「内訳書」の通り工事を実施したとして、太陽光発電設備設置専門業者に請負代金を積算して貰ったところ、金1091万1075 円の価格であるとの見解を得た。
事実証明書甲4がそれである。簡単に説明をしておくと、二枚目の総括書の右側の金額欄の各数字が、当方依頼の専門業者の見積額で、備考欄の各数字が摂津電気の見積額(前記の甲3と同じ)である。3枚目以降に各工事ごとの詳細な明細があり各工事ごとに積算がなされている。総括書の、摂津電気の見積もり合計額が金22、512、000円であるのに対して当方依頼の専門業者の見積額は、合計金10、911、075円となっているのが判明する。
従って、この積算よりすれば、2251万2千円-1091万1075円=1160万925円の不当な利益が本件単独随意契約によって摂津電気にもたらせられたことになる。
なお前記の見積をしてくれた専門業者は吹田市を含む国、地方自治体に入札関係の登録している関係で、会社名を残念ながら公表できない。その業者の意見では、上記の積算も高めにしたもので、吹田市監査委員や、吹田市に中立公正な第3者委員会が設置され、その中立の立場の機関が適正な請負代金の積算の委託をすれば、大半の太陽光発電設備設置専門業者なら同じような金額の積算をするか、実際はもっと低い800万から900万前後の金額と積算するとのことであった。
よって、監査委員においては、改めて太陽光発電設備設置専門業者に対して、本件「内訳書」通りに工事が実施されているかどうかの調査及びその実施した工事についての真実の適正な価格の積算を委託して調査するよう要求する。

4 本件違法、不当、無効行為による損害額
 (1)以上のような違法、不当な単独随意契約であるが、その違法性や不当性が前記のとおり重大であるので、もはや契約としても無効であり、摂津電気に支払われた全額2251万2千円が吹田市の損害となる。
   参考判例として昭和62年5月19日最高裁判例がある。最高裁判例は結論は無効とはしなかったが無効になるケースを指摘している。
   すなわち、この最高裁判決は、
随意契約の制限に関する法令に違反して締結した契約は、地方自治法施行令167条の2第1項の掲げる事由のいずれにも当たらないことが何人の目にも明らかである場合や
契約の相手方において随意契約の方法によることが許されないことを知り又は知り得べかりし場合など、当該契約を無効としなければ随意契約の締結に制限を加える法令の趣旨を没却する結果となる特段の事情が認められる場合に限り、私法上無効となる。
と述べている。
本件の場合は国の補助金の消化という誰の目にも明らかに随意契約が許される例外事由に該当しない事例であるし、又摂津電気はこの事情をよく知っていたか知るべきであったのに本件単独随意契約に至っている以上、無効と解するべきである。

 (2)仮に無効でないとしても、非常に不当高額な太陽光発電設備設置工事が実施されたのであるから、前記の通り2251万2千円-1091万1075円=1160万925円がすくなくとも吹田市の損害となる。

 (3)なお本件のようなケースでは、損益相殺が許されないという平成22年12月21日大阪高裁の判例もある。
   すなわち、この判決は、生駒市が原告となり、同市の前市長が市にとって取得の必要の無い高額の不動産を買主らと共謀して購入し、買主に多額の購入資金を支払っていたことから、前市長や買主らを被告として損害賠償を求めた事件の控訴審判決である。
同判決は、被告らが生駒市の損害額としては、生駒市が支払った購入代金額から不動産の評価額を控除すべき、すなわち不動産の評価額分の利益を生駒市は得ているから(土地の所有権は生駒市のものになっている)、損害額からその分を控除した金額が真実の損害となると主張したことに対して、以下の如く判示している。
「反倫理的行為に該当する不法行為の被害者が、これによって損害を蒙るとともに、当該反倫理的行為に係る給付を受けて利益を得た場合には、当該利益を被害者に保持させたままにしておくことが社会正義に反する等の特段の事情がない限り、同利益については、加害者からの不当利得返還請求が許されないだけでなく、被害者からの不法行為に基づく損害賠償請求において損益相殺ないし損益相殺的な調整の対象として被害者の損害額から控除することも・・・許されない」
この判例の考え方を本件に当てはめれば、前記の適正な請負代金相当分についてもやはり吹田市の損害となると言うことである。

5 本件単独随意契約は市長、元副市長、担当幹部職員、摂津電気が明示的あるいは黙示的に意を通じて、市長の後援会の幹部が代表者である摂津電気に不当な利益を与える為の請負契約であり、不法行為である。
 本件事件については、吹田市の担当者らが、あれこれ随意契約の正当性を弁明し、それが適法などと弁解しているが、前記のとおり単独随意契約が許される根拠がなく、契約手続きも吹田市の従前のやり方とは全く異なる異常な形で発注していることは前記で述べた通りである。
これは市幹部達が、偶然か故意かは今のところ判明しないが、前記3件の入札差金約2500万円が余ったことを奇貨として、国に返還するより、その金を吹田市で使ってしまおう、その為に、市長の後援会の幹部が代表者であった摂津電気に仕事をさせ、儲けさせてやろうということで、明示的あるいは黙示的に意を通じて、スタートしたのが真相であろう。
 その結果、本件工事についての設計価格の2497万9千円という金額も、吹田市で自ら設計した価格でもないし、随意契約の相手方に「見積」させたわけでもない。まして前記の通り吹田市財務規則に定める随意契約の場合にも必要とされる2社以上の合見積も取って定めたわけでもない。
 要するに国の補助金を原資とする吹田市の本基金が余ったからそれに見合う金額を設定したからに他ならない。
 その為に、摂津電気にどのような仕事をさせるのかを具体的に定めた仕様書もない。
仮に、国の補助金を原資とした基金であっても2497万9千円を使うならば、その当時にその価格に相応しい発電量の太陽光発電設備装置を発注すべきであり、仮に発電量が毎時15k/Wの太陽光発電設備装置を設置させるならば、それに合致する価格にして発注すべき義務がある。
 そのような施行が時間的に無理だとか、事業を延長できないと言うなら吹田市は国に余った補助金を返還すべき義務を負っている。
補助金適正化法は補助事業者の義務を次のように定めている。
第3条  1項(略)
2  補助事業者等・・・は、補助金等が国民から徴収された税金その他の貴重な財源でまかなわれるものであることに留意し、法令の定及び補助金等の交付の目的・・・・に従つて誠実に補助事業等を行うように努めなければならない。
第11条  補助事業者等は、法令の定並びに補助金等の交付の決定の内容及びこれに附した条件その他法令に基く各省各庁の長の処分に従い、善良な管理者の注意をもつて補助事業等を行わなければならず、いやしくも補助金等の他の用途への使用をしてはならない。
第30条  第11条の規定に違反して補助金等の他の用途への使用・・・をした者は、三年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
従って、本件のような補助金が余ったケースでは国に返還しないで、補助金を使うなら、善良な管理者の注意義務が要求され、これに違反して使用してはならないことは前記法の通りである。本件の場合には一方では補助金の利用の目的が表向きあるが、他方では摂津電気に前記の通り請負金額の半分以上の不正、不当な利益を与える目的を有しているから、善良な管理者の注意義務に違反していることになる。
刑事事件になるかどうかは、別途事実関係が明らかになれば告発することも考えられるが、すくなくとも、上記のような市長及び幹部職員達の異常・杜撰で不法な動機をもった行為は、吹田市に対して民法719条の共同不法行為をなしたことになるものである。
故意の立証が未だ明確ではないが、すくなくても、このような異常で杜撰な発注工事により吹田市(間接的に国にも)損害を与えた以上、吹田市の幹部職員にも過失があることが明らかである。
   また、市長は本件単独随意契約について、随契約交渉の実施、随意契約の締結の2度にわたって決済していることは明らかであり(甲5、6)又幹部職員達もこのようなスキームを考案し、同時に摂津電気もこの不法行為に関与しているので、民法719条の共同不法行為により吹田市に対して、2251万2千円の全額の賠償義務を負担する。

6 上記損害は吹田市自身の損害である。
 本件事業は国からの補助金であり、吹田市に損害が生じていないという意見もあるので念の為に反論する
   補助金は法的には自治体が国から補助金を預かっている法的関係ではなく、国の税金を原資とするだけであり、それを受けいれた自治体にとっては、そのお金は当該自治体の金(本件は基金として保管しているので、その基金は自治体の金=基金)である。 
    この点については、社会福祉法人に交付された国の補助金について、平成18年3月22日さいたま地裁判決は次の通り述べている。
   『本件における補助金の制度は,国が補助事業者である埼玉県に補助金を交付し,埼玉県はそれを財源の一部として,この補助金の交付の目的に従って各社会福祉法人に交付したものであり,各社会福祉法人に交付される補助金は埼玉県が主体として交付されたものというべきである。したがって,被告Aらの不法行為によって詐取された過大な補助金分については直接的には埼玉県の損害というべきものであるから,国庫補助金分も含めて埼玉県の損害とみるべきである』とした。
本件の場合もこのさいたま地裁判決の事件と同様の事例であり、国からの補助金も吹田市自身の損害となることは明らかである。

7 本件違法行為により第2次的に発生した相当因果関係ある損害
(1)吹田市の井上市長らは本件違法行為を行った結果、世間の批判を浴び、必死になってその適法化を繕うべき更に次のような2次的損害を吹田市に与えた
   第1に、吹田市井上市長は、ガバナンス推進委員会設置要綱を平成24年9月から施行し、ガバナンス推進委員会を設置した。このガバナンス推進委員会の構成委員は総務部担当副市長を委員長として、その他教育長、総務部長、環境部長等の吹田市幹部職員を委員として組織されている。
そしてこのガバナンス推進委員会は、「特別の事件の調査するため、・・調査委員を置くことができる」とされており、今回の事件についても2名の調査委員が指名され調査が為された。そして、その調査活動に際して法律的な指導助言等を受けるためのアドバイザーを顧問弁護士から選任することができるとの要項の規定に基づき、4名の弁護士をアドバイザーに選任したうえ、的確な事情聴取をおこなうための法律的な指導助言がなされたとしている。
 しかし、このアドバイザーは所詮吹田市の顧問弁護士であり、言わば本件について吹田市などが訴えられれば吹田市を擁護する立場の弁護士であり、中立公正な外部の弁護士ではなく、利害が共通の関係に立つ弁護士である。  そのような立場からの法的アドバイスは、客観的には自治体にとって、また本件事件の調査の公平性・透明性を確保するうえでの意味あるアドバイスとはなりがたいものである。
にもかかわらず、吹田市はこのアドバイザー4名に対して、報酬合計金3,207,750円(消費税込み)を支払う旨の決済を本年3月21日行ないその後これを支払っている(甲7)。
 そして、この支出は、本来前記のような異常・杜撰で違法、不当な摂津電気との単独随契約の締結という市民の疑惑を招く行為がなければ、発生しなかった支払いである。
よってこの前記のアドバイザー4名への支出分も、吹田市長等の前記の共同不法行為から生じた第2次的損害となる。
 第2に、吹田市井上市長は、摂津電気が実施した太陽光発電設備設置工事 の価格の妥当性を調査するとして、株式会社潮設備コンサルタントにその価格の調査を委託し、「工事費内訳明細書」を作成させた。
   しかし、この委託調査は所詮、吹田市の前記のような違法不当なデタラメ発注の価格の妥当性を当初から「正当化」する為の不法目的の委託であると言わざるをえない。このような目的をもった委託は違法、不当である。そして吹田市長らが前記のような違法、不当な単独随意契約をしなければ発生しなかった支払う必要性のない金であるから無駄な支出でもある。
 このための調査委託費の支出額は、金482、027万円であり、本年3月末頃に支払われている。これも前記同様の前記吹田市長らの共同不法行為から生じた2次的損害となる。
(2)よって第2次損害は合計金3,689,777円となり、この損害も吹田市長及び単独随意契約に関与した幹部職員らが吹田市に与えた損害に含まれるものである。なおこれらの2次的損害については、摂津電気の関与がないので摂津電気を返還請求の勧告の対象からは除外する。
 
8 市長要求の監査の結果及びガバナンス推進委員会の調査報告書について(1)ところで、本件の単独随意契約については、市長自らが監査委員会に監査の請求をなし、その監査結果の報告がなされ、またガバナンス推進委員会も調査報告書を提出しているので、この点に触れておく。
(2)まず監査委員会の報告書は、本件単独随意契約について「対象事業を平成23年度内に実施、完了しなければ、約2,500万円の補助金を国に返還しなければならないこともあって、これをもって、施行令にいうところの緊急の必要に該当するかですが、行政上も経済上もはなはだしく不利益を蒙るに至るような場合に該当するか否かは、市長が客観的事実に基づき具体的に判断すべきことであるから、緊急の判断に違法性があるとは言い難いものといえます」と判断している。
  ,泙困海糧獣任蓮∩綾劼稜,グリーンニュ―ディール基金事業の延長の問題を考慮している形跡がなく、この点で不十分と言わざるを得ない。
   また、緊急性の判断に際して、市長が客観的事実に基づく具体的に判断を為すべきことは当然のことであり、問題はまさに緊急性の裏付けとなる客観的事実の内容として、本件単独随意契約の如く補助金の期限内の消化と言うが如き事実が、そもそも緊急性を裏付ける客観的事実として考慮されるべきではないのである。監査委員会の報告は、この点においても不十分性を持っている。
  △泙拭∨楫鐫影反鎔娵戚鵑侶戚鷆盂曚梁電性についても、内訳明細書の不存在を始めその問題性を指摘しているが、「契約実績のある民間検査団体への検証を打診しましたが、団体からは工事費用についての判断を行うことは困難との回答を得」たとして、価格の検証は不十分のままである。 
(3)次にガバナンス推進委員会の調査報告書であるが、前述の如くこの委員会の設置目的や委員の構成自身が、本件の真相の解明を真実目的として活動してきたのかとの疑問を払拭できないものである。
 報告書の内容をみても、前記監査委員の報告書と同様の不十分さを持っている。すなわち、このガバナンス推進委員会自身が、昨年11月30日付けで「吹田市随意契約ガイドライン(骨子案)」を作成しており、これによれば「随意契約が許される緊急性について、「次の要件を満たすことが必要です」として、「災害その他の予見可能な非常事態が発生し、急迫を要する場合で、競争入札に附する時間がないとき。かつ、競争入札によると時期を失し、契約の目的を達成することができなくなるとき」(甲8)という基準を示しているほか、本年3月には、吹田市総務部契約検査室が「吹田市随意契約ガイドライン」を設定しており、このガイドラインでも緊急性についてガバナンス委員会と同様な基準を設け、適用の留意点として「事務手続きの遅滞などの理由はこの要件に該当しない」「安易に緊急事態を適用することは厳にしてはならない」としており(甲9)、今回の単独随意契約が随意契約の許される要件を充足していないことを事後的ではあるが自認しているのである。
 従って、このようなガイドラインの厳格な視点から改めて、今回の単独随意契約の適法性を検討すべきは当然のことである。
ほか、平成24年2月15日になされた吹田市の建築課、地球環境課と摂津電気との協議記録にある摂津電気による「現在、三菱製を仮押さえしている」との発言記録を「地球環境課の・・主査が私的に作成したメモであり、正式な協議録ではない」とし、その信用性を否定するなど、真相究明に積極的な姿勢があるとは思われない問題点を持っている。
(4)以上の通り、従前の各種調査には限界が有り不十分なものである。よって監査請求人らは、改めて吹田市の財政の腐敗の防止のためにも地方自治体の住民の権利として本件監査請求をなすものである。

9 結論
 よって、監査請求人らは請求の趣旨記載の通り、地方自治法242条1項に基づき以下の事実証明資料を添付して監査請求をする。

第3 事実証明資料
甲1 「中核市・特例市グリーンニューディール基金事業実施要領の一部 改正について」
甲2 見積書
甲3 内訳書
甲4 内訳書(当方依頼分)
甲5 吹田本庁舎低層棟屋上一部改修の実施及び随意交渉の実施について等
甲6 前記同一部改修の随意契約交渉結果の復命及び随意契約の締結について等
甲7 ガバナンス推進委員会アドバイザー報酬の支払いについて
甲8 吹田市随意契約ガイドライン(骨子案)
甲9 吹田市随意契約ガイドライン(抄)

憲法会議声明「安倍政権による96条改憲、明文・解釈あらゆる改憲策動を許さない」と2つの集会の再度の紹介

(1)今日は2013年5月3日、憲法記念日です。

憲法会議(憲法改悪阻止各界連絡会議)が声明を発表しました。
安倍政権による96条改憲、明文・解釈あらゆる改憲策動を許さない─
憲法記念日にあたって憲法会議が「声明」


 憲法会議は5月3日付で声明「施行66周年の憲法記念日にあたって」を発表し、「96条改憲反対、憲法を守らせ、9条を生かそう」の世論と運動の強化で、安倍政権の改憲策動を打ち破ろうと呼びかけています。

【声明】 施行66周年の憲法記念日にあたって

 私たちは本日、改憲攻撃のかつてない強まりのなかで66回目の憲法記念日を迎えました。

 極端に民意を歪める小選挙区制の助けで再び首相の座についた安倍首相は、憲法改悪に向け暴走を開始しつつあります。6年前、「戦後政治のレジームからの脱却」を唱え9条改憲を正面に掲げたことが国民の猛反撃を受け、在任わずか1年で首相の座から引きずりおろされたことへの反省もなく、今回は「96条の改憲から取り組む」と国会の改憲発議要件を衆参それぞれの「3分の2以上」の賛成から「過半数」に緩和することを入り口に、真のねらいである9条改憲に突進する構えです。

 日本国憲法96条が憲法改正の発議要件を3分の2としているのは、平和、自由、人権など社会の基本原則を定めている憲法が、時々の多数派の思惑から簡単に変えられるようなことがあってはならないからです。世界の国々でも憲法の改正には一般の法律以上に厳しい要件を定めています。さらに衆参3分の2以上の賛成には多くの支持も得なければならず、国会における徹底した討論が必要となります。それが過半数なら時の多数党による強行採決も可能となり、国民は改憲案の内容を十分に理解でないまま憲法改正の国民投票にのぞむことになりかねません。安倍首相は96条改憲によって改憲発議を乱発し、国民の「国民投票慣れ」をつくりだした上で9条改憲にすすもうとしているのです。

 自民党の「日本国憲法改正草案」では9条について、自衛隊を「国防軍」に改め、個別的・集団的自衛権の行使はもとより、アメリカが組織する多国籍軍などへの参加も自由にするとあります。そのため、軍事秘密保護法の制定や軍事審判所の設置、さらには内閣総理大臣による非常事態宣言の規定まで設けています。

 しかも安倍首相は、憲法の明文改悪以前にも、憲法の解釈を変更することによって「憲法9条のもとで許されない」とされてきた集団的自衛権の行使に踏み切り、海外で米軍と一体となった武力行使に乗り出そうとしています。

 これはまさしく「海外で戦争する国」の再現であり、日本の侵略戦争への反省を投げ捨てるだけでなく、過去2回の悲惨な大戦の教訓にたって戦争の違法化をめざしている戦後世界の流れにも逆行するものです。

 しかし、9条や96条の改憲に同調する議員が国会のなかで多数でも、国民の多数はこれに反対です。国民がいま求めているのは、憲法の改悪や形骸化ではなく、世界的に見ても先駆的・先進的な憲法の諸規定を政治や社会のすみずみに生かすことです。重大化している領土問題に、軍事的対応ではなく憲法9条にもとづく平和外交を展開することはもちろんです。憲法の保障する自由や平等、生存権、教育を受ける権利、働く権利などを存分に生かし、国民の生活を豊かで充実したものにしていくことこそ国のつとめです。そのためにも民意を歪める小選挙区制をやめ、真に国民が主権者となる政治を実現することが欠かせません。

 私たちはその実現のために広汎な勢力と手を携えて全力をつくす決意です。

2013年5月3日
                    憲法改悪阻止各界連絡会議

(2)すでに紹介したように、私は本日、午前中は西宮で開催される集会で講演し、午後は垂水で開催される神戸憲法集会の裏方の仕事をします。

「5・3集会 〜 朝日新聞阪神支局襲撃事件を忘れない」の紹介

「2013年5・3神戸憲法集会」の紹介と告知

(3)私が事務局長をしている兵庫県憲法会議が中心となって開催する5・3神戸憲法集会では、一昨日公表した「憲法研究者の神戸からのアピール」の趣旨説明を一言行う予定です。

憲法研究者の神戸からのアピール「日本国憲法の基本原理の否定をもたらす96条『改正』に反対する」の紹介

橋下徹大阪市長の特別秘書採用問題で住民訴訟提起と公益通報(内部告発)の呼びかけ

(1)橋下徹大阪市長の特別秘書採用問題については、これまでブログで書いてきました。

アジアプレス「橋下政治資金の不可解(8割強がパーティ券あっせん、秘書一族がパー券大量あっせん)の紹介

橋下徹大阪市長の特別秘書に関する情報公開請求とその結果の紹介

アジアプレス「橋下市長特別秘書の奥下氏 業務内容記録ゼロ」の紹介

橋下市長特別秘書の疑惑に市民79名が監査請求(アジアプレスの報道とヤフーニュース)

「橋下市長に特別秘書奥下氏の疑惑を直撃」の紹介

「政治家ウォッチャー」のホームページ等の紹介

(2)以上のうち、監査請求についての当時のマスコミ報道は、以下のとおりです。
NHK大阪放送局02月13日 21時16分
市長特別秘書の給与返還請求

大阪市の橋下市長がみずからの後援会の関係者を特別秘書に採用したのは、裁量権を大幅に逸脱しており、違法だなどとして市民およそ80人が13日、特別秘書の給与などを市に返還するよう求める住民監査請求を行いました。
 大阪市監査委員に住民監査請求を行ったのは大阪市民76人です。請求によりますと、橋下市長は特別秘書を設けるための条例を去年1月に制定し、翌2月に、みずからの後援会の幹部の息子を起用したのは、市長の裁量権を大幅に逸脱し、法律に違反しているほか、特別秘書の給与などの実態が不透明だなどとしています。
 このため、橋下市長に対し、ことし1月末までの1年間に特別秘書に支払った給与など、少なくとも560万円を市に返還するよう求めています。
市の監査委員は請求の内容を審査して、今後、60日以内に監査結果を出すことにしています。
 代理人の弁護士は「橋下市長は市政を私物化しており、請求が棄却され場合は、住民訴訟を起こしたい」と話しています。
 これに対して、橋下市長は、「条例を作るなど、手続きを踏み採用しているわけで、何も問題はない」と述べています。

スポニチ[ 2013年2月13日 18:04 ]
大阪市民79人 橋下市長特別秘書は不要と監査請求

 橋下徹大阪市長の特別秘書の奥下剛光氏(37)は必要がなく市税の無駄遣いだとして、大阪市民79人が13日、2012年2月〜13年1月の特別秘書給与など約600万円の返還を求め、住民監査請求した。
 請求は、奥下氏の業務は橋下市長からの特命事項に関する連絡調整などであり、毎日生じるものではないと指摘。情報公開請求の対象とならず監視する仕組みもないため、業務の実態は不明だと訴えた。
 また奥下氏の母親は政治団体「橋下徹後援会」会長であることから、後援会関係者の採用は、市長の裁量権を大幅に逸脱する行為で違法だと強調した。
 奥下氏は日本維新の会共同代表を兼務する橋下市長の公務だけでなく、政務にも関わっている。
 市は「違法性はない」としている。

産経新聞2013.2.13 23:13
「橋下市長の特別秘書は不要」 市民らが給与600万円の返還を請求

 橋下徹大阪市長の特別秘書の奥下剛光氏(37)は職務上必要なく、市税の無駄遣いだとして、大阪市民79人が13日、平成24年2月〜25年1月の特別秘書給与など約600万円の返還を求め、住民監査請求した。
 請求は、奥下氏の業務は橋下市長からの特命事項に関する連絡調整などであり、毎日生じるものではないと指摘。情報公開請求の対象とならず監視する仕組みもないため、業務の実態は不明だと訴えた。
 また奥下氏の母親は政治団体「橋下徹後援会」会長であることから、後援会関係者の採用は、市長の裁量権を大幅に逸脱する行為で違法だと強調した。
 奥下氏は日本維新の会共同代表を兼務する橋下市長の公務だけでなく、政務にも関わっている。
 奥下氏の採用について、橋下市長は記者団に対し、「条例に基づいており、問題はない」と述べた。

(3)この件で、本日、住民訴訟が提起されました。

これについてアジアプレスが報じています。

<橋下市長を提訴> 特別秘書の情実採用疑惑で市民ら
2013年5月 2日 13:05

◇「勤務実態も不明 600万超の給与支払いは不法」とも

大阪市の橋下徹市長が条例を制定して、自身の後援会幹部の息子を市の職員として雇用している問題が司法の場で争われることになった。大阪市の住民が、この職員の採用は市長の裁量権の逸脱だとして、職員への給与の支払いの停止と既に支払われた報酬629万円余りの返還を求める訴えを大阪地方裁判所に起こしたのだ。(アジアプレス編集部)
(以下、略)


ヤフーニュースでも報じられました。

<橋下市長を提訴> 特別秘書の情実採用疑惑で市民ら

(4)訴状は、以下です。
    訴  状

                     2013年5月2日

大阪地方裁判所 御中

(略)

違法支出金返還請求事件

(略)


請求の趣旨

1 被告は、奥下剛光に対して、金6,295,043円及びこれに対する本訴状送達の日の翌日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払うよう請求せよ。
2 被告は、奥下剛光に対して、特別秘書としての地位に基づく給与、費用等の金員を支出してはならない。
3 訴訟費用は、被告の負担とする。
との判決を求める。


請求の原因
第1 本件事案の概要
 原告らは、いずれも大阪市の住民である。
本件は、大阪市が、特別秘書である奥下剛光に対して、特別秘書としての給与に関する公金を支出することは違法であるとして、被告が奥下剛光に対して支給した金6,295,043円の返還を請求するよう求めるとともに、被告が奥下剛光に対して、今後、特別秘書としての地位に基づく給与、費用等に関する公金支出を差し止めるよう求める住民訴訟である。

第2 「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」の制定及び奥下剛光を特別秘書に採用した経緯

1 橋下市長と奥下剛光の関係等

 橋下市長は、2011(平成23)年12月に大阪市長に就任するや、奥下剛光を特別秘書に採用すべく、2012(平成24)年1月に「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」の制定を関係部署に準備させた。
奥下剛光は、橋下市長が大阪府知事を務めていた2008(平成20)年2月から2011(平成23)年11月までの間、橋下市長の私設秘書を務めており、大阪府に対して、さまざまな口利きを行い、その内容が大阪府のホームページに掲載されている(http://www.pref.osaka.jp/koho/hisho/)。
また、奥下剛光は、「橋下徹後援会」の代表である奥下素子の長男であり、「橋下徹後援会」に多額の寄付、パーティー券の斡旋等を行ってきた。「橋下徹講演会」の2008(平成20)年から2012(平成24)年までの4年間の収支報告書によれば、4年間の収入総額125,682,410円のうち、その約3割である3479万円が、奥下素子、奥下剛光、奥下幸義(剛光の父)、奥下将規(剛光の弟)、いわゆる「奥下一族」の寄付、パーティー券の斡旋で占めており、いわば奥下一族が「橋下徹後援会」を支えている状況である(甲1・「橋下徹後援会」収支報告まとめ)。

2 各政令指定都市における特別秘書についての条例制定状況
 政令指定都市のうち仙台市及びさいたま市においては、これまで「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」が制定されているが、現実には特別秘書は採用されていない。
また、岡山市においても、特別秘書制度の条例が制定されているが、秘書となり得る者は弁護士などの法的資格を有する者に限定されており、大阪市の「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」とは、条例の趣旨がまったく異なる。
その他の政令指定都市においては、特別秘書制度はない。

3 「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」の制定、及び特別秘書に奥下剛光を採用
 橋下市長は、2012年(平成24)1月に、「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」を大阪市議会に提案し、大阪市は、同月31日、「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」を制定した。そして、橋下市長は、上記条例制定の翌日の同年2月1日、上記条例に基づき、奥下剛光を特別秘書に採用した。
 そもそも、特別秘書制度をつくる以上、大阪市にとって特別秘書が必要か、従前の秘書を活用することで対応することができないかなどについて検討しなければならなかった。仮に、条例を制定するにしても、特別秘書の給与が税金で支払われる以上、特別秘書をいかなる業務に従事させるのか慎重に検討する必要があった。ところが、大阪市ではこれらを一切検討しておらず、特別秘書の業務内容について本来なすべき業務の定めは何もなく、市役所内部ではもちろんのこと、大阪市議会でもこのような議論、慎重な審議はなされていない。大阪市議会は、橋下市長の提案そのままに、上記条例を制定したのである。
このような杜撰な条例の制定に至った理由として、橋下市長は、まず奥下剛光を特別秘書に採用することありきであったことは明らかである。

4 奥下剛光への給与の支給
 大阪市は、上記「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」に基づき、特別秘書である奥下剛光に対して、別紙「奥下剛光への給与等支給一覧」に記載のとおり、2012(平成24)年2月17日から2013(平成25)年1月18日までの間、給与、地域手当、通勤手当として4,732,268円(甲2の1〜12・給与明細)、夏期賞与(期末手当)として818,803円(甲3の1・給与明細)、及び冬期の賞与(期末手当)として743,954円(甲3の2・給与明細)、計6,295,043円を支給した。奥下剛光に支出した給与等は、大阪市の課長職の給与に相当するほどの高額である。
しかも、奥下剛光は、2012(平成24)年11月16日から12月16日までの間、衆議院議員選挙の応援活動のために、特別秘書を「休職」していたにもかかわらず、冬期賞与(期末手当)として743,954円が支給されている。

5 奥下剛光は、特別秘書として業務を一切行なっていないこと
(1) 原告らによる情報公開請求、及び不存在による非公開決定通知
原告らは、2012(平成24)年11月9日、大阪市に対して、下記の文書の情報公開請求をした。
特別職の秘書の業務内容を定めた文書
同秘書に奥下剛光氏を採用した理由などを記載した文書
同秘書の平成24年2月1日から平成24年10月末日までの出勤状況を示す文書 (タイムカードがあればその文書)
同秘書の平成24年2月1日から平成24年10月末日までの間に秘書業務日誌など名称に拘わらず、同人の従事した業務内容を記載した文書
同秘書が平成24年2月1日から平成24年10月末日までの間に参加した会議、行事などを記載した文書
その他、同秘書が関与した活動などについて記載した文書
これに対して、大阪市は、2012(平成24)年11月26日、「当該公文書をそもそも作成又は取得しておらず、実際に存在しないため」との理由により、不存在による非公開決定をした(甲4・不存在による非公開決定通知書)。

(2) 奥下剛光は特別秘書に採用されてから一切の業務に従事していない
上記の情報公開請求の結果、奥下剛光は、特別秘書に採用されてから、特別秘書としての業務内容について、日常の業務報告を一切しておらず、業務日誌などもなく、奥下剛光が特別秘書として業務に従事していないことが判明した。また、奥下剛光が、日常何をしているのか全く不明であり、毎日のように大阪市議会の維新の会の控え室に入り浸って、談笑しているとのことである。しかも、奥下剛光のツイッターをみても、奥下剛光が何らかの業務に従事しているとも到底思えない。奥下剛光は、橋下市長が代表を務める維新の会の政治活動に専ら従事するのみであった。
また、大阪市では、奥下剛光を上司が管理する内部統制システムが全くないことも明白になった。
橋下市長は、一般職の大阪市職員の政治活動などの制限について条例まで制定し、こと細かく一般職公務員の行為を制限しながら、自らが採用した特別秘書の業務については、大阪市内部においての同秘書に関する業務を点検、監視、監督する内部統制システムを全く構築しておらず、言わば橋下市長と奥下剛光のやりたい放題である。

(3) 特別秘書の業務と言われる業務は大阪市にとって特別必要とも思われないし仮に必要であっても課長職給与を支給するほどの価値ある業務でもない
上記の情報公開請求の結果を受けて、マスコミ各社が、「橋下市長特別秘書の奥下氏 業務内容記録ゼロ」と報道したところ(甲5・報道記事)、大阪市は、2013(平成25)年1月8日、突然「市長の特別職の秘書について」と題する文書を原告ら代理人弁護士に交付した。(甲6・「市長の特別秘書について」と題する文書)。
この文書によると、特別秘書の業務は、
・中央官庁、各政党との連携調整
・市会会派との連絡調整
・市長からの特命事項にかかる連絡調整等
と記されている。
 原告らが、大阪市に対して、「特別秘書の業務内容を定めた文書」を情報公開請求したときには「作成されておらず不存在」と回答したにもかかわらず、マスコミが「橋下市長特別秘書の奥下氏 業務内容記録ゼロ」と報道するや、特別秘書の業務内容について確認していたかのごとき振る舞うことは、特別秘書の業務実態のデタラメを「正当化」する隠ぺい工作そのものでしかない。
 また、上記文書記載の特別秘書の業務については、日常、継続的に生じる業務ではない。しかも、この程度の業務に、課長職に相当する高額の給与や賞与(勤勉手当)を支給してまで採用する必要性はなく、他の政令指定都市の自治体が行っているように、一般職の秘書で十分なしうる業務である。

第3 奥下剛光に対する給与等の支出が違法であること
1 条例の提案・制定が市長の裁量権を逸脱する行為であり違法であること
 橋下市長は、奥下剛光を特別秘書に採用すべく、2012(平成24)年1月に「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」を大阪市議会に提案し、大阪市議会は、橋下市長の意のままに、2012(平成24)年1月31日、「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」を制定した。
 しかし、橋下市長が「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」を提案し、制定させた行為は、自らの後援会を支えてくれた幹部の息子を、私設秘書から特別秘書に採用する等「税金で恩返しする方法」=「市政の私物化」であり、俗物、癒着政治家の典型の一例である。
 このような橋下市長の「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」の提案行為及び奥下剛光の採用行為は、自らの後援会の幹部の息子を採用するための行為であるため、市長に特別秘書制度の条例の提案、その採用行為が市長に許されるとしても、このような自らの後援会の幹部の息子を特別秘書に採用する行為は裁量権を大幅に逸脱する行為であり違法である。
 そのため、かかる条例に基づき支出された給与等の公金も違法な公金の支出に当たる。

2 地方財政法第4条1項に違反すること
 地方財政法第4条1項は、「地方公共団体の経費は、その目的を達成するための必要且つ最少の限度をこえて、これを支出してはならない」と規定する。すなわち、地方財政法第4条1項は、予算執行機関に対して、必要かつ最少限度を超えての経費支出をしてはならないとの法的義務を課したものと解されているところ(名古屋高判平成2年7月25日行集41巻6〜7号1266頁など)、目的達成のために合理的理由のない不必要な経費の支出は、必要かつ最少の限度を明らかに超えており、地方財政法第4条1項に違反する。
 ところが、橋下市長が「特別職の秘書の職の指定等に関する条例」を提案するとともに、奥下剛光を特別秘書に採用した行為は、自らの後援会を支えてくれた幹部の息子を、私設秘書から特別秘書に採用する等「税金で恩返しする方法」=「市政の私物化」という不当な目的に基づくものであり、奥下剛光への給与等の公金の支出は、かかる不当な目的に基づいて支出されたものである。
また、大阪市における特別秘書の業務は、日常的に生じる業務ではなく、大阪市の課長職に相当する高額の給与を支給してまで採用する必要性はなく、他の政令指定都市の自治体が行っているように、一般職の秘書で十分なしうる業務である。
しかも、奥下剛光は、特別秘書に採用されて以降、特別秘書としての業務に一切従事しておらず、専ら大阪維新の会の政治活動を行っているため、奥下剛光に対して、公金により給与等を支出する必要はない。
 よって、奥下剛光に対して公金を支出することは、合理的理由のない不必要な経費の支出であり、必要かつ最少の限度を明らかに超えていることは明らかであるため、地方財政法第4条1項に違反する。

3 特に奥下剛光への賞与の支給は支給根拠が明らかでなく違法である
(1) 大阪市は夏季賞与(期末手当)として奥下剛光に金818,803円の支給は違法である。
夏期賞与(期末手当)の支給算定期間は2011(平成23)年12月10日から2012(平成24)年5月10日までの6か月間であると考えられるが、この間、奥下剛光は、2012(平成24)年2月1日からしか大阪市の職務に従事していない。
したがって、被告が奥下剛光に夏季賞与(期末手当)として金818,803円を支給した点については、その支給根拠が明らかでなく、違法である。

(2) 冬季賞与(期末手当)として743,954円を支給しているがこれも違法である。
奥下剛光は、2012(平成24)年11〜12月の間、維新の会の選挙活動を理由として、大阪市の特別秘書として約1か月休職した扱いとされているようである。しかし、大阪市には、選挙活動のための休職制度など存在しない。しかるに、橋下市長の後援会の幹部の息子であるから、被告は約1か月という長期にわたる期間、奥下剛光の選挙活動のための休職を認めた。
そもそも、このような休職には根拠がなく違法である。そして、違法な長期休職者に冬季賞与(期末手当)を支給することも、また違法である。またその支給金額についても、根拠が明らかでなく、違法の誹りを免れない。

4 小括
 以上より、奥下剛光特別秘書への給与等の支給は、違法な公金支出であることは明らかであり、違法な公金として6,295,043円を支出した被告は、公金を不当に利得している奥下剛光に対して返還請求をすべき義務と責任を負っている。
また、被告は、奥下剛光に対する特別秘書としての給与等の支給が違法であるにもかかわらず、今後も特別秘書としての給与等を支給することが相当の確実さをもって予測されるため、奥下剛光に対する違法な公金支出を差し止める必要がある。

第4 原告らによる住民監査請求
 1 住民監査請求と不当な却下

 原告らは、2013(平成25)年2月13日、本件における奥下剛光に対する給与等の支給は違法な公金支出であるため、被告に対して、奥下剛光へ支出した公金の返還請求を行うよう求めるとともに、今後の公金の支出の差し止め等を求めて、地方自治法242条1項に基づき住民監査請求を行なった。

2 監査結果の却下とその不当性
(1) 本監査請求に対して大阪市監査委員は2013(平成25)年4月5日付で「監査の対象にならず」という理由で監査請求人に通知した(甲7)。その理由は、奥下特別秘書への給与の支給が違法、不当との具体的理由が主張されていないというものであった。
しかし、この監査結果は監査委員としての責務を果たさず、内容も杜撰であり、法的にも誤っている。

(2) 原告らは、違法事由として、本件条例の制定目的が、後援会でお世話になった幹部の息子を特別秘書に採用する目的で、橋下市長が大阪市議会に提案したものであり、その可決を受けるや奥下秘書を採用するという一連の行為は、市長として許される裁量を大幅に逸脱していると、個別具体的に違法事由を主張しているのである。
何故、本条例が必要か、従前の秘書では何故ダメなのか、仮に特別秘書を採用するにしてもその者の資格、能力、などの採用基準についても何ら大阪市内部で検討された形跡がない。市議会においても最初から、維新の会と、公明党の賛成がある前提であったので形だけの質疑があった程度で、実質審議がなく、条例が制定された。
しかも、特別秘書の採用は市長の裁量であっても、何故奥下秘書でなければならないのか、同人の行為が特別秘書としての資質、品格などが備わっているのか等の検討が一切ない。大阪市の税金で支払う以上、全く市長の自由裁量ではない。何故奥下でなければならないのか、市長の説明責任があるはずである。ところが大阪市監査委員は、そのような市長の説明を聞くまでもなく、原告らの請求を個別具体的に違法事由の主張がないなどという屁理屈で本件監査請求を「却下」している。これは、実態審理に入ると、橋下市長の奥下秘書の採用の実質上の理由が審査の対象になるので、入口で「却下」したと思われる。

(3) 奥下秘書は特別職公務員であるから、「職務専念義務が課されず」と本監査結果は認定しているが、これは明らかな誤りである。特別職の公務員は勤務時間や休暇の定めがないのはそのとおりであるが、奥下特別秘書は大阪市に対して「職務専念義務がない」ということにはならない。市民の税金を受ける公務員である以上、一般職のような勤務時間などの拘束がないとしても職務専念義務を負担しているのである。職務専念義務がないなら、奥下秘書は一日中遊んでいても良いことになる。監査委員は、とにかく奥下特別秘書の仕事の実態について審査したくないものだから、このような無理な法律構成をしてまで、奥下秘書を「無罪放免」にしたと、原告らは理解している。法的にも特別秘書に「職務専念義務が課されず」という解釈は法的にも間違っている。

(4) 本監査委員は「奥下が大阪市の業務をしていないことを裏付ける事実」の提示がなされていないとして、本件監査結果を「監査の対象にならず」として「却下」した。
しかし、原告らは、「奥下秘書は大阪市の仕事を何もしていない」という、具体的事実を主張している。何も仕事をしていない特別秘書について、「何も仕事をしていない」以上に、存在しない事実を具体的に主張などしようがない。
市長、副市長などは特別職の公務員である。しかし、特別職の公務員である市長、副市長らは、市内部の会議体への参加、決済についての決済文書の存在など、大阪市の業務に関与した文書が存在する。一般職の公務員でも、市内部の会議や決済文書の「起案」などの文書が存在する。
特別秘書が、大阪市の庁内の会議に参加したとか、議会対策や中央省庁との折衝などがあれば、大阪市の業務である以上、その文書、報告文書などがあるはずである。橋下市長や関係者に口頭で報告ばかりでもないだろう。
そのような文書が一切ないということになると、奥下は大阪市の仕事をしていない「推定」が働く。タイムカードがない以上、キチンと仕事をしているという大阪市民に説明できる「証拠」を自ら作るか、又は監査委員が、奥下秘書を尋問して、どのような仕事をしてきたのか、本来なら説明させるべきである。それをさせないで「奥下秘書が仕事をしていない事実」を監査請求人である大阪市民側にその立証を求めるのは、本監査委員の任務怠慢であり、大阪市民に立証責任を転嫁するのは本末転倒である。

第5 結論
 よって、原告らは、地方自治法第242条の2第1項第4号に基づき、被告が奥下剛光に対して、金6,295,043円の返還を請求するよう求めるとともに、地方自治法242条の2第1項第1号に基づき、被告が奥下剛光に対して、特別秘書としての地位に基づく給与、費用等に関する公金支出の差し止めを求める。
                                 以 上

(5)
住民訴訟の提訴に当たって(5月2日)
                弁護団一同(弁護団長 阪口徳雄)

 橋下市長が表向き、公務員の給与改革と声高に叫んでいるが、実は裏で自分の後援会を支えてくれた幹部の息子(奥下剛光)を2012年2月1日大阪市の特別秘書に採用していた。同秘書への給与は年間600万円余円。その奥下秘書が日常どのような仕事をしているか、全く明らかにされない。本裁判の目的は奥下特別秘書の採用の背景、その秘書の日常の実態を公開の法廷で明らかにすることである。

公益通報(内部告発)の呼びかけ
 奥下特別秘書が大阪市の秘書室に来ているようではあるが、何をしているか判らないとか、維新の会の議員室などに行って拿べっているとかの内部情報が弁護団に寄せられています。奥下特別秘書に関する情報の提供をお願いします。通報者の秘密を守ります。

情報の提供先
〒541−0041大阪市中央区北浜2−1−5平和不動産北浜ビル4階
FAX06−6223−5202かメールアドレス t-saka2@r2.dion.ne.jp 弁護士 阪口徳雄宛
にお願いします。電話の情報の提供はお断りします。

なお弁護士阪口徳雄は公益通報者支援センター(http://www006.upp.so-net.ne.jp/pisa/)の事務局長で公益通報者の秘密を守りながら公益通報(内部告発)者を支援してきた経験を持っていますので、ご安心下さい。

憲法研究者の神戸からのアピール「日本国憲法の基本原理の否定をもたらす96条『改正』に反対する」の紹介

本日午後、兵庫県近辺の憲法研究者アピールを発表しました。

和田進・神戸大学名誉教授とともに兵庫県庁の記者クラブで、「憲法研究者の神戸からのアピール  日本国憲法の基本原理の否定をもたらす96条『改正』に反対する」について記者会見してきました。

このブログでも紹介しておます。
憲法研究者の神戸からのアピール

       日本国憲法の基本原理の否定をもたらす96条「改正」に反対する

 2012年12月16日に行われた衆議院総選挙の結果、新たに発足した第二次安倍内閣のもとで、この国の最高法規たる日本国憲法をめぐって、きわめて憂慮すべき事態が進行しつつある。

 安倍首相は衆議院本会議で「まずは96条の改正に取り組む」と言明し、自民党、維新の会、みんなの党そして民主党の一部は今国会中にも改正案を上程しようとさえしている。憲法改正の発議要件を衆参両院それぞれ総議員の「3分の2以上」の賛成から「過半数」の賛成へと緩くしようというのであるが、「過半数」で発議できるということは、基本的には、ときどきの政権与党だけで改憲発議できるということを意味し、したがって、政権の都合のいいように憲法を変えることをより容易にすることとなる。これは、統治権に対する法的制限を基本的な目的とする憲法の存在意味を大きく損なうものである。

 このような96条「改正」が何を意図したものかは、昨年4月に公表された自民党の憲法改正草案(以下、「草案」とする)を見るとはっきりする。それは、以下のように、日本国憲法の基本原理である国民主権、基本的人権の尊重、平和主義をことごとく後退させ、あるいは否定さえするものとなっている。

1. 天皇の権威・権能を「復活」させ国民主権を弱体化

 「草案」は、前文で「日本国」が「国民統合の象徴である天皇を戴く国家」であることを宣言して、天皇を「元首」と規定する(1条)とともに、「元号」規定の新設(4条)、天皇の「公的行為」の明文化(6条5項)など、天皇の権威・権能の「復活」を目論んでいる。これは、天皇の権威・権能を厳しく限定することで国民主権原理と天皇制との調和を保とうとする日本国憲法の試みを無意味にするものであり、国民主権原理の大幅な後退を意味する。

2. 人権という観念そのものの否定

 「草案」のQ&Aは、「天賦人権説に基づく規定振りを全面的に見直しました」と言う。すなわち「国家以前の、人として当然に有する権利」という考え方を否定するというわけである。これは、基本的人権という考え方そのものを否定することにほかならない。こうして、「草案」は、「憲法によって保障される基本的人権の制約は、人権相互の衝突の場合に限られるものではないことを明らかに」するため(Q&A)、現行の「公共の福祉」という文言をすべて「公益及び公の秩序」という文言に変えている(12条など)。13条の「すべて国民は、個人として尊重される」という現行規定を「全て国民は、人として尊重される」と変え、わざわざ「個」の文字を削除しているのは、「個人」の権利よりも「公の利益や秩序」を優先するという考え方の端的な表明でもある。さらに、現行憲法では「公共の福祉」の文言が入っていない21条表現の自由についても、「草案」は「公益及び公の秩序」による制限を明記した。かくして、「公益及び公の秩序」の名のもとに権力や体制に批判的な言論等を抑圧する道をも開いているのである。

3. 制約なき軍事活動へ

 「草案」は、現行第2章の標題を「戦争の放棄」から「安全保障」に変更し、戦力の不保持と交戦権の否認を定める現行9条2項を削除する一方、「国防軍」の設置を定める9条の2を新設している。これにより、保持しうる軍事力は一切制約のないものとなり、集団的自衛権の行使は「解禁」され、海外派兵も可能になる。さらに、軍事機密保持に関する法律の制定や軍事審判所の設置などが行われることになる。「同盟国」と共にあるいは国際協力の名の下に世界的に軍事行動を展開しうる「普通の軍隊」の完成である。そのうえに「草案」は、「緊急事態」を定める第9章を新設し、緊急事態時の「国その他の公の機関の指示」に対する国民の遵守義務をも定めている(99条3項)。これではもはや「平和主義」を基本原理とする憲法とは言えないことは明らかであろう。


4. 権力の統制規範から国民の行為規範へ

 「草案」は、国旗・国歌尊重義務(3条2項)や家族助け合い義務(24条1項)など「国民」の義務を定める規定を数多く新設することに加え、現行99条と異なり「憲法尊重義務」を「国民」に課している(102条1項)。これは、国民の自由を確保すべく憲法によって国家権力を制限するという立憲主義の根本に反するものである。

以上のとおり、「草案」は、日本国憲法の基本原理の否定をもたらすものである。96条の「改正」問題は、単に「3分の2」か「過半数」かという数字の問題ではない。戦後、曲がりなりにも自由と民主主義そして平和を享受してきた日本と日本国民が、それを捨てるのかどうかにもかかわる問題なのである。

 私たち兵庫県近辺の憲法研究者は、憲法記念日を前にして、強い危機感を持って以上のことを訴えるものである。

              2013年5月1日


 賛同者
  浦部 法穂  神戸大学名誉教授 ※
  岡本 篤尚  神戸学院大学教授
  上脇 博之  神戸学院大学教授 ※
  木下 智史  関西大学教授 ※
  小泉 良幸  関西大学教授
  高作 正博  関西大学教授
  塚田 哲之  神戸学院大学教授
  長岡 徹   関西学院大学教授 ※
  永田 秀樹  関西学院大学教授
  福嶋 敏明  神戸学院大学准教授
  福島 力洋  関西大学准教授
  松井 幸夫  関西学院大学教授
  村田 尚紀  関西大学教授
  吉田 栄司  関西大学教授
  吉田 稔   姫路獨協大学教授
  脇田 吉隆  神戸学院大学准教授
  渡辺 洋   神戸学院大学教授
  和田 進   神戸大学名誉教授 ※

氏名・肩書きの後に※印のある者が呼びかけ人です。

呼びかけ人の一人である木下智史・関西大学教授は、前任校は神戸学院大学であり、現在も兵庫県に在住です。
そのため、関西大学の憲法研究者にも呼びかけた次第です。

2013年4月の投稿の整理

先月(2013年4月)もブログの投稿が多くありませんでした。

簡単な整理をしておきます。


(1)書籍の紹介


ブックレット「自民改憲案 VS 日本国憲法   緊迫! 9条と96条の危機」(予約受付中)

原田宏二『警察崩壊 (つくられた“正義”の真実)』旬報社の紹介


(2)催し物の紹介

広島平和研究所の連続市民講座「いま、人権と平和を考える」の紹介

「2013年5・3神戸憲法集会」の紹介と告知

「5・3集会 〜 朝日新聞阪神支局襲撃事件を忘れない」の紹介


(3)お知らせなど
新ブックレット2冊と2013年3月の投稿の整理

2013年4月の仕事・市民運動
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