上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

憲法研究者の社会活動の一環として、ブログを開設してみました(2008年4月5日)。 とはいえ、憲法問題全てについて意見を書くわけではありません。 政治問題について書くときがあるかもしれません。 記録として残しておくために、このブログを使用するときがあるかもしれません。 各投稿記事の右下の「拍手」が多いようであれば、調子に乗って投稿するかもしれません。 コメントを書き込まれる方は、カテゴリー「このブログの読み方とコメントの書き込みへの注意」の投稿を読んだ上で、書き込んでください。 皆様のコメントに対する応答の書き込みは直ぐにできないかもしれませんので、予めご了解ください。 ツイッターを始めました(2010年9月3日)。 https://twitter.com/kamiwaki フェイスブックも始めました(2012年7月29日) http://www.facebook.com/hiroshi.kamiwaki.7 かみわき・ひろし

2014年05月

2014年5月仕事・社会活動

今年としては5ヶ月が、今年度としては2ヶ月が、経過します。

昼間は蒸し暑くなっていますね。
梅雨はまだだというのに・・・。


さて、
今月(2014年5月)の私の仕事・社会運動を紹介しておきます。
なお、大学・大学院の仕事は、いつものように除きます。


1.2014年5月の仕事・社会活動

◆「憲法 私はこう思う─彡日新聞2014年5月1日(大阪本社版)で私のインタビュー記事「自粛せず自由に意見を」が掲載されました。

◆2014年5月1日(木)午前

ブックレット『誰も言わない政党助成金の闇 「政治とカネ」の本質に迫る』(日本機関紙出版センター)が届きました。

◆2014年5月1日(木)発売の「週刊新潮」(2014年5月8・15日GW特大号)の記事「後援会事務所も選挙事務所もDHC「吉田会長」の所有地! 今も隠している「渡辺喜美」みんなの党前代表 疑惑の土地売買」で、私のコメントが紹介されています。

◆「情報公開 15市町 請求対象者制限 住所などで「時代遅れ」批判も」毎日新聞2014年5月2日(愛媛)で、私のコメント「知る権利との整合性なし」が紹介されました。

◆「高まる改憲論議、関連出版が倍増 憲法記念日」神戸新聞(2014/5/3 06:30)で、私のコメントが紹介されました。

◆2014年5月3日(土)

TBSの朝の番組「あさチャン!サタデーステレオ放送」で、神戸市の5・3神戸憲法集会”後援”不承諾問題で、私のインタビューが紹介されました。

◆2014年5月3日(土)憲法記念日 午後1時30分〜4時30分

2014年5・3神戸憲法集会

統一テーマ:「憲法施行67周年、今あらためて憲法を考える

内田樹さん(神戸女学院大学名誉教授)講演「グローバル化と国民国家の危機」(100分)

私も憲法情勢について特別報告しました。

会場:JR「新神戸駅」近くの「神戸芸術センター」(http://www.art-center.jp/kobe/
   の中の「芸術劇場」(1100人収容)

◆「5・3神戸憲法集会」がマスコミで事前と事後に紹介されました。

「憲法記念日:あす、神戸などで集会 /兵庫」毎日新聞2014年5月2日
「核心 表現の自由 揺らぐ 「憲法は政治的」集会後援を自治体拒否」東京新聞2014年5月3日
「憲法記念日、各地で集会 かつてない“ざわめき”」神戸新聞2014/5/3 23:21
「憲法:自治体尻込み イベントの後援見直し相次ぐ」毎日新聞 2014年05月03日 21時14分(最終更新 05月03日 22時15分)
「憲法:自治体尻込み イベントの後援見直し相次ぐ 内規変え批判かわす」毎日新聞 2014年05月04日 東京朝刊
「護憲集会の後援拒否広がる 識者は批判」日刊スポーツ[2014年5月3日19時18分]
「後援拒否 負けずに集会 神戸や鳥取「腑に落ちない」」朝日新聞2014年5月4日第一社会面(大阪本社版)
「憲法記念日 各地で多彩に」しんぶん赤旗2014年5月4日
「神戸憲法集会で内田樹氏が講演」兵庫民報2014年5月11日

◆2014年5月4日(日)

雑誌『ねっとわーく京都』305号(2014年6月号)が届きました。
「政治とカネ 連載54 「新党改革」(代表・舛添要一)の借入金「税金返済」問題」(68−71頁)が掲載されています。


6日の講演のレジュメを完成させ、送りました。

◆2014年5月6日(火)午後1時30分〜(講演は2時〜)

豊岡で講演します。

午後1時30分〜 文化行事
午後2時〜  講演「日本国憲法の歩みと壊憲策動」
会場:「豊岡アイティ」市民ホール(豊岡駅前)
主催:憲法改悪ストップ但馬共同センター、但馬で憲法9条を輝かす連絡会

◆2014年5月7日(水)夜

青年法律家協会弁護士学者合同部会第45回定時総会議案書「会員の活動報告」原稿
「衆議院比例定数削減の問題」を書き上げ、送りました。

◆2014年5月9日(金)

お昼
11日の講演レジュメを完成させ、送付しました。

夕方
「政治資金オンブズマン」の会議

◆2014年5月10日(金)

「前衛」2014年6月号の「本棚」で、ブックレット『誰も言わない政党助成金の闇 「政治とカネ」の本質に迫る』(日本機関紙出版センター)が紹介されました。

◆2014年5月11日(日)午後1時半から1時間

記念講演「集団的自衛権行使は戦争への道」
会場:「神戸市立総合福祉センター」第2会議室(高速神戸駅北側)
主催:日本共産党神戸市中央区後援会総会

◆「国会議員、借金が頼り 衆参53人「選挙・政治活動に」」朝日新聞2014年5月12日03時00分で、私のコメントが紹介されました。

◆2014年5月13日(火)

第5回丹波市不正事務処理に関する第三者委員会

◆2014年5月15日(木)夕方

兵庫県憲法会議幹事会

その前に安保法制懇の報告書提出に対する抗議行動に参加しました。
その報道が以下で行われました。

「神戸新聞」2014年5月16日
「しんぶん赤旗」2014年5月16日

◆2014年5月16日(金)

午前
18日の講演レジュメを完成させ、送付しました。
17日の講演レジュメを完成させ、送付しました。

◆2014年5月17日(土) 午前9時半〜12時
(前半20〜30分程度を総会議事とし、後半1時間半程度が講演)

10時から11時30分まで
演題:「許すな!憲法改悪・集団的自衛権行使」
会場:「サンライフ明石2階「研修室」(JR西明石駅・在来線側東口・南から徒歩5分)
主催:「西明石9条の会」第2回(2014年度)総会で記念講演します。


◆2014年5月18日(日)午後

90分ほど講演し、パネル討論に参加しました。
■ イベント名:公開講演会・シンポジウム「NHKと民主主義が危うい−会長と経営委員の言動を考える」
■ 日時:平成26年5月18日(日曜日)14時00分〜18時00分
■ 会場:徳島大学常三島キャンパス・けやきホール
■ 入場料:無料(申し込み不要)
■駐車場:有(無料)

13:30 開場
14:00〜14:15 主催者あいさつ
14:15〜15:45 上脇博之・神戸学院大学教授の講演「NHK会長・経営委員問題の経緯とその批判的検討」
16:00〜17:30 パネル討論:上脇氏×大西聡・弁護士(前徳島弁護士会会長)×中里見博・徳島大准教授(憲法学)×饗場和彦・徳島大教授(政治学、元新聞記者)
17:30〜18:00 質疑応答
主催:徳島大学総合科学部 国際政治学研究室/同憲法学研究室/「憲法食堂」実行委員会

複数の記者が取材に来ていました。
掲載紙を送っていただけるとありがたいのですが・・・・。


◆2014年5月19日(月)

雑誌『ねっとわーく京都』306号(2014年7月号)の「政治とカネ 連載55」の原稿を脱稿しました。

「猪瀬前知事刑事告発の結末は略式起訴」

◆2014年5月22日(木)

雑誌『ねっとわーく京都』306号(2014年7月号)の原稿「政治とカネ 連載55
猪瀬前知事刑事告発の結末は略式起訴」の校正ゲラが届きました。

すぐに校正を終えて、返送しました。


◆「許すな!憲法改悪・集団的自衛権行使 西明石9条の会第2回総会開く」兵庫民報2479号(2014年5月25日)で、17日の西明石9条総会での講演が紹介されました。

◆2014年5月25日(日)

6月15日の講演レジュメを完成させ、送付。


◆2014年5月27日(火)

護憲の団体の懇談会

◆2014年5月31日(土)夕方

ある「政治とカネ」問題で、あるインターネットのインタビュー取材を受けました。



2.2014年6月以降の仕事・社会活動の予定

◆2014年6月2日(月)お昼

5月31日に受けたインタビューがインターネットで配信される予定です。

◆2014年6月12日(金)

ある市民団体の会議

◆2014年6月13日(金)

ある地方自治体の委員会

◆2014年6月15日(日)

北九州市で講します。

「いまこそ日本国憲法の存在意義を確かめよう!」(13時25分〜30分位から60分講演)

場所:八幡市民会館・八幡東生涯学習センター・レディースやはた
分科会10時〜12時15分
全大会13時〜15時30分
主催:第51回北九州母親大会

◆2014年6月20日(金)

『愛知憲法通信』に掲載する原稿締切

憲法集会等への自治体の後援拒否問題について、

分量は2400字程度

◆2014年6月22日(日)午前、

改憲問題で講演します。

ある女性団体の主催。

会場:「のじぎく会館」(神戸の元町)

詳細が決まりましたら、告知します。

◆2014年6月24日(火)

護憲団体の懇談会


◆2014年7月29日(火)

ある判例の評釈の原稿締切

分量は最大6800字。

◆2014年8月20日(水)

原稿の締切が5月10日から延期されました。

テーマ「選挙制度の改革構想」

字数:10,000字(注を含む)

◆ある研究会で出版の企画があり、論文を執筆することになりそうです。

締切はいつになるのか??


◆2015年1月8日(木)午後1時30分から3時30分

武庫市民大学選挙政治啓発講座

講演テーマ「衆参の選挙制度を憲法の視点から考える」

場 所  尼崎市立武庫公民館大ホール


◆2015年7月末

ある記念論文集の原稿締切り



3.呼びかけ

(1)竹下彌平さんについての情報提供をお願いします

なお、有力な情報提供がありました。

(2)母校への憲法本の寄贈の呼びかけ

小中高への寄贈に相応しい憲法本の推薦をお願いします!(7年目の呼びかけ)

繰り返される保守政党の無節操・無責任な離合集散

(1)1年半年ほど前に無節操に合併した「日本維新の会」が、衆参の選挙に投票してくれた有権者へのお詫び・謝罪もなく無責任に分裂を決めたことについては、すでに投稿しました。

無節操に合併した「日本維新の会」が無責任に分裂へ!

(2)今後、「日本維新の会」は、分裂して離党者が出るのではなく、とりあえず円満に「分党」手続きが行われるようなのです。
そして、石原氏らは新党を結成し、橋下氏らは、7月にも「結いの党」と合流し、再び無節操にも新党を結成するようです。
読売新聞2014年05月29日 22時01分
橋下氏、7月にも結い合流…石原氏は新党結成へ

 日本維新の会は29日、党執行役員会で「分党」を正式に決定した。
 これに先立ち、石原慎太郎、橋下徹両共同代表は、それぞれ記者会見し、新党を結成する考えを表明した。石原氏は平沼赳夫代表代行らでつくる新党で憲法改正を旗印にする意向だ。一方、橋下氏は結いの党と合流して新党の結成を目指す。
 執行役員会では、党所属議員について、〈1〉今国会中は同じ会派で活動する〈2〉6月5日までにどの新党に所属するかの意思表示を松野頼久幹事長代行に伝える――ことが決まった。
 石原氏は国会内で行った記者会見で、「野党再編は否定しないが、その相手として結いの党を選ぶことに合点がいかない」と述べた。結いの党が集団的自衛権の憲法解釈見直しに慎重で、石原氏の主張する自主憲法制定にも反対することについて、「大きなそごを感じた」と指摘した。
 橋下氏は大阪市で記者会見し、「野党再編をやらなければならない」と述べ、7月にも結いの党との合流を進める方針を明らかにした。新党の党首ポストについては、「横滑りというわけにいかない」と述べ、自らの就任にこだわらない考えを示した。新党結成までの間、当面、橋下氏は維新の会の党名を継続する方針だ。

(3)もちろん、「分党」手続きも、「新党結成」も、順調に進めば、ということです。
途中でもめてしまうと、いずれも実現しない可能性があります。
とはいえ、ここでは、これ以上、言及しないことにしましょう。

(4)石原氏や平沼赳夫氏らは、「日本維新の会」に合流する前は「太陽の党」でした。
この「太陽の党」は、2012年11月中旬に結成され、同月中旬に日本維新の会に合流した超短命政党でした。
産経新聞2012.11.13 08:04
きょう「石原新党」結成 政党名は「太陽の党」 平沼氏は「共同代表」

 石原慎太郎前東京都知事とたちあがれ日本は、石原氏を代表とし、同党の平沼赳夫代表を「共同代表」とする新党を13日に結成する。党名は「太陽の党」とする。同日夕、たちあがれの支部長を都内のホテルに招集し、新党の党名や綱領を発表した後、石原氏らが記者会見する予定だ。新党に参加する国会議員はたちあがれの5人。今年7月に民主党を離党した中津川博郷衆院議員らが近く合流する方針だ。
 石原氏は12日夕、たちあがれの党本部で平沼氏らと新党結成に向けた最終協議を行い、「事を大きくしていくためには、お互いが好きだ嫌いだと言わず、大同団結し、広い気持ちを持たないとだめだ」と述べた。
 新党は「日本維新」の実現を訴え、「官僚支配打破」を前面に打ち出す。自主憲法制定や国の会計への複式簿記導入、教育の「破壊的改革」などを主要政策に掲げ、次期衆院選で数十人の候補者擁立を目指す。
 同時に、日本維新の会とみんなの党に、合併を視野に入れた第三極による「日本維新大連合」の結成を呼びかける方針。維新とは15日にも政策協議を行う。

スポニチ[ 2012年11月16日 22:34 ]
太陽の党と日本維新の会が合流へ 石原&橋下氏17日に発表

 太陽の党と日本維新の会は16日、12月の衆院選に向け合流する方針で一致した。太陽の党共同代表の石原慎太郎前東京都知事と、日本維新代表の橋下徹大阪市長が同日、都内で合流について協議し、橋下氏が会談後大阪市内で記者団に「まとまった」と明言した。日本維新の浅田均政調会長は太陽の党が解党し、合流することを明らかにした。
 17日午後、石原氏と橋下氏が大阪市内で再会談し、正式発表する。一方、太陽の党と河村たかし名古屋市長が率いる減税日本との合流は先送りされる方向となった。
 太陽の党と日本維新の合流が実現すれば「第三極」の結集が加速し、衆院選の行方に影響を与えるのは確実だが、十分な政策の一致のない合流には「野合」との批判が強まりそうだ。
 石原氏は橋下氏との会談で、衆院選で自民党など既成政党に対抗するには第三極の結集が必要として合流を提案。新党の「総代表」に橋下氏が、「国会代表」に石原氏が就くとの案も示した。
 政策面の擦り合わせを重視する橋下氏は、みんなの党と大筋合意した「脱原発」「環太平洋連携協定(TPP)交渉参加」などの共通政策の受け入れを要請した。
 会談後、太陽の党は大筋で受け入れて日本維新との合流を進め、減税日本との合流を棚上げする方針を確認した。政策の違いから減税との合流に否定的な日本維新に配慮、方針転換した。
 会談には太陽の党の平沼赳夫共同代表、日本維新幹事長の松井一郎大阪府知事らも同席した。
 石原氏は日本維新、減税日本に加え、みんなの党(渡辺喜美代表)を含めた4党の合流を模索。今月3日、橋下氏と京都市内で会談し、日本維新との合流を提案した。
 渡辺氏は16日の記者会見で、石原氏が目指す4党の結集について「政策が一致する範囲で連携する」と述べ、合流には慎重な考えを示した。

(5)「太陽の党」の前身は、実質、2010年4月に結成された「たちあがれ日本」という新党でした。
日経新聞2010/4/10 15:50
たちあがれ日本、自主憲法、財政危機対策など綱領発表

 平沼赳夫元経済産業相や与謝野馨元財務相ら5人の国会議員による新党「たちあがれ日本」は10日、政策綱領と結党趣旨を発表した。綱領は(1)自主憲法制定(2)財政危機突破(3)安心社会実現のための社会保障制度や経済成長力の強化――など7項目を柱とする。焦点の郵政改革については触れなかった。
 結党趣旨には「打倒民主党」、「日本復活」、「政界再編」の3つの旗を掲げた。自民党が民主党批判の受け皿となりきれていないと結党理由を説明。夏の参院選で与党の過半数獲得を阻止することを訴えている。新党の発起人は平沼氏、与謝野氏、園田博之氏、藤井孝男氏、中川義雄氏の衆参両院議員5人に加え、石原慎太郎東京都知事も名を連ねて計6人となった。

毎日新聞 2010年4月11日 東京朝刊
新党:「たちあがれ日本」旗揚げ 保守結集ならず 幻だった「石原新党」
 <検証>
 平沼赳夫元経済産業相(70)、与謝野馨元財務相(71)ら国会議員5人は10日、新党「たちあがれ日本」の結成を発表し、代表に平沼氏、共同代表に与謝野氏が就任した。「打倒民主党」「日本復活」「政界再編」を結党趣旨に掲げ、夏の参院選で与党過半数割れを目指す。だが、保守再生を掲げる平沼氏と、リベラル色の強い与謝野氏が組んだ矛盾ゆえに、参加者は広がらず苦悩の船出となった。【中田卓二、野原大輔、大場伸也】
 他の結党メンバーは園田博之前自民党幹事長代理(68)、参院議員の藤井孝男元運輸相(67)、中川義雄元副内閣相(72)で、平均年齢は69・6歳。支援者の石原慎太郎東京都知事(77)は発起人になった。
 平沼氏は記者会見で「民主党政権は絶対に容認できない。自民党も野党として力がない。民主党政権を打破するため、保守の力を結集したい」と訴えた。
 与謝野氏は「政治人生のすべてをかけた最後の戦いだ。残された体力、気力、使命感を振り絞って新党成功のために身をささげたい」と強調した。
 スタートが政党要件ギリギリの国会議員5人となったように、結党は生みの苦しみを伴うものだった。
 平沼氏は今年に入り、石原氏と新党結成に向けた動きを本格化させた。昨年の衆院選で落選した中山成彬元国土交通相や歴史認識問題で更迭された田母神俊雄元航空幕僚長に参院選への立候補を打診。自民党の鴻池祥肇元官房副長官も「保守政党を作りたい」と参加する意向を示した。
 与謝野氏と園田氏は低迷する野党・自民党にいらだちを強めており、2月17日の党首討論で谷垣禎一総裁の弱腰ぶりを見て、執行部批判にかじを切った。
 今回の新党劇をさかのぼると、自民党衆院議員だった石原氏が89年11月に設立した派閥横断的な政策集団「黎明の会」に行き着く。平沼、園田、鴻池の3氏はいずれもそのメンバーだった。
 2月26日、東京・広尾のレストランに平沼、藤井、鴻池、与謝野、園田の5氏と鳩山邦夫元総務相が顔をそろえた。園田氏の意を受けた平沼氏の呼びかけだった。新党結成への腹合わせになるはずだったが、与謝野氏とそりが合わない鴻池氏が中座。同氏は後日、平沼氏に「あなた一人で立ち上げるべきだ」と促し、新党構想と距離を置くようになった。
 平沼氏が国会で会派を組む無所属の小泉龍司、城内実両衆院議員も、地元後援会との調整を理由に参加を見送った。新党関係者は「与謝野氏がいなければ、2人は来ていたはずだ」と断言する。
 みかねた石原氏は一時、新党への参加も検討した。築地市場移転問題で、都議会民主党が都の10年度予算案から移転用地購入費を削除する修正案を提出する構えを見せる中、石原氏は3月17日、東京都内の与謝野氏の個人事務所を訪ねた。関係者は「修正案が可決されたら知事は辞職し参院に転出する決意だった」と明かす。結局、民主党が修正案を見送り、都予算は3月末に成立し、「平沼・石原新党」は幻に終わった。
 与謝野氏や園田氏が期待した自民党の後藤田正純元内閣府政務官ら中堅・若手議員も動かなかった。与謝野氏と園田氏は6日、衆院本会議開会中に議員食堂で自民党の丸山和也参院議員に新党参加を打診したが同氏は拒否。与謝野氏周辺は「丸山氏は自分がリベラルだと思っている」と語り、平沼氏が壁になったとの見方を示した。結局、5人目は、参院選で自民党の公認を得られず、引退とみられていた中川氏だった。
 ◇参加5人、「第三極」遠く
 民主党でも自民党でもない「第三極」としてキャスチングボートを握り、政界再編につなげるのが「たちあがれ日本」の基本路線だ。その旗印に「反民主・非自民」を掲げたが、結党に集ったのは国会議員5人。顔ぶれは新味に欠け、「自民党の補完政党」「たそがれ新党」などと皮肉る声も聞かれる。
 「応援団長」を自称する石原氏が会見で「30代、40代、50代の中に我々と同じぐらい(国を)憂えている人間がどんだけいるんだい? 民主党見てみろよ。みんな腰抜けじゃないか」と挑発してみせたのも、中堅・若手に参加者が広がらなかった危機感の裏返しだ。
 今夏の参院選では早速、党存続の危機を迎える。中川氏が改選を迎えるため、最低1議席を確保しなければ政党要件を失う。比例代表に10人程度、選挙区でも改選数3以上の東京、神奈川、埼玉、大阪などで擁立を目指す一方、候補者を立てない選挙区では自民党候補を支援するという。
 「打倒民主党」で連携するほど自民党と支持層が重なる。同党の谷垣禎一総裁は10日、「民主党を追い詰めるのが目的なら、力を分散するのはよくなかった」とけん制。一足先に「第三極」を志向し、民主批判層の受け皿として支持を広げつつあるみんなの党の渡辺喜美代表は「補完勢力ではだめ。(たちあがれ日本は)2・2極ぐらいだ」と批判した。
 平沼氏らは基本政策「日本復活に向けて」を発表したが、与謝野氏の主張してきた消費税引き上げは明記されなかった。財政再建派の与謝野氏と積極財政派の平沼氏の折衷案として「規制緩和と消費税収で創(つく)る雇用によって『安心』と『成長』を同時に達成する」との表現に落ち着き、両論が混在する自民党に限りなく近づいた。
 与党側には事実上の自民分裂とみて歓迎するムードもあり、鳩山由紀夫首相は記者団に「改革の時計の針を逆に戻すつもりは一切ない。お互いに切磋琢磨(せっさたくま)して、新たな政治運動を作り上げることは悪い話ではない」と語った。
 民主党の小沢一郎幹事長との将来の連携をにらんだ動きとの見方もくすぶるが、平沼氏は記者会見で「まったくない」と否定。小沢氏と囲碁仲間の与謝野氏も「考えたこともない」と述べた。

日テレ< 2010年4月11日 1:19 >
新党「たちあがれ日本」結成、政界の反応

 平沼元経産相や与謝野元財務相らによる新党「たちあがれ日本」が10日、結党会見を行った。新党結成を受けた政界の反応は以下の通り。
 鳩山首相「私どもは改革の時計の針を逆に戻したりするつもりは一切ありません。お互いに切磋琢磨(せっさたくま)して政治家同士が新たな政治運動を作り上げていく。決して悪い話ではないなと思っています」
 自民党・谷垣総裁「我が党を離党された方がずいぶんいる。そのことは大変残念だが、目的は民主党の今の悪政にストップをかける。その点は共通のところがある」
 みんなの党・渡辺代表「自民党と協力して民主党をやっつけると言っているんですから、それは第3極じゃないですね。第2自民党でしょうね」

産経新聞2012.10.25 11:44
たちあがれ日本、30日に解党と「石原新党」合流決定へ

 たちあがれ日本は25日、石原慎太郎東京都知事が新党結成の意向を固めたことを受けて、30日に国会内で開く拡大支部長会議でたちあがれの解党と「石原新党」への合流を機関決定する方針を決めた。同党幹部が明らかにした。
 幹部は、新党の正式結成は拡大支部長会議の後になるとの見通しも示した。

スポニチ[ 2012年11月15日 06:00 ]
「たちあがれ日本」新党結成で会派名も変更届

 衆院会派「たちあがれ日本」は14日、新党結成に伴い、会派名を「太陽の党」に変更することを衆院事務局に届け出た。所属議員は2人で変わらない。参院でも近く自民党との統一会派を解消し、新会派をつくる予定。
 日本維新の会との協議に関しては、園田博之衆院議員が記者会見で「国会情勢からすれば、協議を何回かする状況にない。代表同士で話し合う必要がある」と述べ、合流を視野に協議を加速させる必要があるとの認識を示した。

(6)平沼氏や与謝野馨氏らは、元々、自民党所属の国会議員で自民党政権の大臣経験者でした。

例えば、平沼氏の経歴は以下です。
昭和37年(1962)4月〜昭和48年(1973)3月
日東紡績株式会社勤務
昭和53年(1978)12月〜昭和55年(1980)6月
中川一郎秘書
昭和55年(1980)6月
岡山一区より3度目の挑戦で衆議院に初当選
昭和62年(1987)11月〜昭和63年(1988)12月
大蔵政務次官
平成元年(1989)6月〜平成5年(1993)6月
自由民主党岡山県支部連合会会長
平成2年(1990)2月〜平成2年(1990)12月
自由民主党財政部会長
平成3年(1991)1月〜平成3年(1991)11月
衆議院大蔵常任委員長
平成3年(1991)11月〜平成4年(1992)12月
自由民主党政務調査会副会長
平成5年(1993)1月〜平成5年(1993)7月
衆議院農林水産常任委員長
平成5年(1993)11月〜平成7年(1995)3月
自由民主党全国組織委員長
平成7年(1995)3月〜平成7年(1995)8月
自由民主党組織広報本部団体総局長
平成7年(1995)8月〜平成8年(1996)1月
運輸大臣
平成8年(1996)11月〜平成9年(1997)9月
衆議院議院運営委員長
平成9年(1997)9月〜平成10年(1998)8月
自由民主党財務委員長
平成12年(2000)7月〜平成12年(2000)12月5日
通商産業大臣 〔第二次森内閣〕
平成12年(2000)12月5日〜平成13年(2001)1月6日
通商産業大臣 〔第二次森改造内閣〕
平成13年(2001)1月6日〜平成15年(2003)9月22日
経済産業大臣
平成22年(2010)4月10日〜平成24年(2012)11月13日
たちあがれ日本 代表
平成24年(2012)11月13日〜平成24年(2012)11月17日
太陽の党 共同代表

石原氏も、以前は自民党議員でした。

(7)他方、橋下氏らが今後新党結成を目指して合流する相手は、まずは、「結いの党」のようです。

その「結いの党」は、周知のように「みんなの党」に所属していた議員らの一部が同党を昨年末に離党し、結成した新党です。
産経新聞2013.12.9 14:15
江田氏、離党届提出へ 衆参14議員に 結成4年余、みんなの党分裂

 みんなの党の江田憲司前幹事長(衆院神奈川8区)が9日午後、自らに近い議員とともに集団で離党届を提出する。離党者は江田氏を含めて14人になる見通し。江田氏はその後、記者会見し離党理由や今後の新党構想について説明する。平成21年8月に渡辺喜美代表と江田氏が中心となって結成されたみんなの党は、昨年の衆院選と今夏の参院選を経て衆参両院で35人の勢力となったが、分裂が決定的となった。
 江田氏は8日、都内で講演し「みんなの党はもう限界だ。再編して一強多弱といわれる政治状況を打破し、国民本位のまっとうな政党をつくっていこう」と訴え、離党して新党を結成する意向を表明した。
 9日午後までに江田氏に同調して離党する意向を示しているのは、林宙紀(比例東北)▽青柳陽一郎、椎名毅(比例南関東)▽井出庸生(比例北陸信越)▽小池政就(比例東海)▽井坂信彦、畠中光成(比例近畿)−の7衆院議員と、小野次郎▽川田龍平▽寺田典城▽藤巻幸夫▽真山勇一▽柴田巧(いずれも比例)−の6参院議員。
 江田氏は来年から政党交付金を受給できるよう年内に他の離党議員とともに新党を旗揚げし、民主党や日本維新の会を巻き込んだ野党再編を目指す考え。
 8日の講演で江田氏は、特定秘密保護法の修正協議で渡辺氏が与党寄りに傾いたことに対し「党内議論は2時間弱で強引に取りまとめた。みんなの党は原点を見失った」と述べ、渡辺氏の党運営を強く批判した。
 一方、渡辺代表は同日、都内で記者団に対し「(江田氏の)新党準備行為は反党行為だ。党を出ていっていただく」と強調。江田氏の離党届を受理せず除籍とし、江田氏に同調する比例代表選出議員には議員辞職による議席返上を求める考えを示した。だが離党を決めている離党者は江田氏以外すべて比例選出で、いずれも辞職しない方向だ。

朝日新聞2013年12月18日20時49分
江田氏ら「結いの党」結成 党綱領発表、野党結集掲げる

 【今村尚徳】みんなの党を離れた江田憲司氏ら国会議員15人が18日、新党「結(ゆ)いの党」を結成した。党綱領の冒頭に、自民党に対抗する野党勢力の結集を掲げ、「党の発展的解消も辞さない」と宣言した。だが、野党再編への道筋は見通せず、国会活動も制約されるなど前途多難だ。
 江田氏は結党会見で「政治理念と基本政策の一致を大前提に野党勢力を結集し、自民党に代わりうる政権担当能力のある一大勢力をつくる」と力を込めた。
 さらに「次の総選挙までに、野党再編も政界再編も起きなかった暁には衆院議員を辞したい」と語り、政治生命を野党再編にかけることを誓った。

 ▽「保守対リベラル」を超えた政治を目指す▽政治は弱者のために▽日本国憲法が果たしてきた役割を正当に評価する――などを理念とした綱領を作成。党の使命として「脱官僚」「脱中央集権」「脱しがらみ・利権」を掲げた。
 江田氏は、新党結成を「第1段ロケット」とし、来春にも日本維新の会と合流する「第2段ロケット」、さらに民主党の一部が飛び出す最終段階を「第3段ロケット」と想定。約1年間かけて再編を進める構想だ。
 まず第一歩として、年明けから維新と共通政策の協議を始める考えだ。維新の松野頼久・国会議員団幹事長は「野党再編の第一幕が開いた」と歓迎した。しかし、合流は簡単ではない。
 この日、維新の石原慎太郎共同代表と平沼赳夫・国会議員団代表は首相官邸で、安倍晋三首相と会談し、憲法改正で協力することで一致した。江田氏とは憲法観や脱原発で、考えの隔たりは大きい。平沼氏は「(連携は)まったく考えていない」と素っ気ない。
 結いの党にとって、来年1月下旬からの通常国会で活動が制限される恐れがあるのも痛手だ。みんなの党は18日の役員会で、江田氏の除名を決定。しかし、江田氏以外の13人については、会派離脱を認めず、議員辞職勧告した。国会のルールでは、江田氏と柿沢未途衆院議員以外は新会派に加われないことになる。
 国会での質疑時間や委員の割り当ては会派単位で決まる。国会活動は、新党のアピールの場になるだけに、制約されればダメージは大きい。みんな幹部は「たとえ世論の9割が江田氏の味方についても会派離脱は3年間認めない」と強硬だ。結いのある議員は「堪えがたきを堪えるしかない」と漏らす。
 新党にとって、来年の通常国会がいきなり正念場となりそうだ。江田氏は野党再編に向けて「辞職しなくて良いよう、死にものぐるいの覚悟でやる」と述べた。これに対し、みんなの渡辺喜美代表は「かなり考え方の違う人たちが野党再編できるのか。すぐジ・エンドとなるんじゃないか」と語った。

〈結いの党が掲げる基本政策(要旨)〉
 (1)既得権益を打破する成長戦略で日本を元気に
 (2)日本版エネルギー革命で「原発ゼロ」「自然エネルギー立国」へ。小規模分散型で地産地消のエネルギー構成を実現
 (3)「年金不信任」に答える。「医療崩壊」を建て直す。「子育て」を支える。世代間公平・持続可能な「新時代のセーフティーネット」を構築
 (4)「規格大量生産型」から「オンリーワン」を育てる教育へ
 (5)東北から「この国のかたち」を変える。原発事故被害の不安をなくし、被災地主導で創造的な街づくり
 (6)日米同盟を基軸に戦略的な外交を
 (7)まず国会議員や官僚が身を切る。10%への消費増税は凍結。「政」と「官」の既得権益を打破

(8)江田氏ら「結いの党」が離党した「みんなの党」は、2009年8月に結成された新党でした。
江田氏らは「みんなの党」結党メンバーでした。
日刊スポーツ [2009年8月8日19時35分]
渡辺喜美氏が「みんなの党」結成を発表

 渡辺喜美元行政改革担当相は8日、都内で記者会見し、新党「みんなの党」結成を発表した。党代表に渡辺氏自身が就く。前衆院議員と参議議員の計5人が参加し、法律上の「政党」要件を満たした。
 渡辺氏のほか、いずれも前衆院議員の江田憲司、広津素子、山内康一各氏と浅尾慶一郎参院議員の5人が党役員となる。
 衆院選では新人と元職の計8人も小選挙区に擁立し、党公認候補は合計で13人。ほかに無所属新人2人を推薦する。
 さらに神奈川県の3小選挙区などでも候補擁立を検討する。
 渡辺氏は今年1月、麻生太郎首相の政権運営を批判して自民党を離党した。2月には官僚主導からの脱却などを掲げる政治グループを結成し、5月にグループ名を「日本の夜明け」と決定。衆院選前の新党結成を目指して活動していた。(共同)

(9)以上、この度の「日本維新の会」分裂(分党)に関連して、主要関係議員らの過去の離合集散だけを紹介シ確認しましたが、彼ら国会議員は、その都度、有権者、特に支持者・投票者に心からお詫びを表明し、何らかの責任をとったでしょうか!?

私の記憶に間違いがなければ、きちんとした心からのお詫びの表明、明確な責任をとった代表、所属議員らはいなかったと思います。

(10)もちろん、ほかの保守政党でも同様にことが起きていますので、彼ら・彼女らだけを批判するつもりはないですが(後日紹介したいと思います)、いずれにせよ、余りにも無節操であり、無責任です。
これでは、政党不信、ひいていは政治不信が増幅してしまうでしょう。
真っ当な政党・政治家にとっては、迷惑以外の何ものでもないでしょう。

無節操に合併した「日本維新の会」が無責任に分裂へ!

(1)2012年9月末に地方政党から国政政党として発足した「日本維新の会」(橋下徹代表)が、無節操にも「太陽の党」と合流したのは、同年11月中旬でした。

(2)それから1年半年余り、以前から噂のあった、日本維新の会が、分裂(分党)することになったようです。
一昨日から報道され初めました。
NHK5月28日 17時35分
維新 石原氏「橋下氏と分党で一致」

日本維新の会の石原、橋下両共同代表は28日、名古屋市で会談し、会談後、石原氏はNHKの取材に対し、「結いの党との合流は認められないとして、党を二つに分ける分党をするよう求め、橋下氏もこれを受け入れ、日本維新の会を分党することで一致した」と述べました。
石原氏は29日、記者会見してみずからの考えを明らかにすることにしています。
日本維新の会は、結いの党との合流に向けた基本政策を巡り、石原共同代表の主張に沿って、「憲法改正手続きを踏まえた自主憲法制定による統治機構改革」などとする文言を盛り込みたいとしていましたが、結いの党は「『自主憲法制定』は今の憲法を破棄する意味に取られかねない」などとして、受け入れられないという考えを重ねて示しています。
こうしたなか、石原、橋下共同代表は、28日午後4時から名古屋市のホテルで、先週に続いておよそ20分間会談し、今後の対応を協議しました。
会談終了後、石原氏は記者団に対し、「私の言うことを了承していただいた」と述べました。
石原氏は、このあとNHKの取材に対し、「自主憲法の制定は、みずからの政治信条だ。自説は曲げたくない」としたうえで、「結いの党とは憲法観が大きく異なっており、合流は認められないので、党を二つに分ける分党をするよう求めた。橋下氏も、これを受け入れ日本維新の会を分党することで一致した。残念だが、しかたがない」と述べました。
石原氏は29日記者会見し、みずからの考えを明らかにすることにしています。
これについて、維新の会の松井幹事長は大阪府庁で記者団に対し、「まだ、橋下氏からの留守番電話しか聞いていないが、石原氏からはきれいに分党しようという提案があったということだ。そんなに長い話し合いではなく、石原氏も、さばさばして『もういいよ、俺は俺でやるから』ということだったのではないか。これ以上、結いの党との合流に向けた基本政策の表現のしかたに気を遣うのは耐えられなかったのだろう。石原氏から分党したいという提案があれば無理やり、羽交い締めはできない。今後のことは、橋下氏や松野国会議員団幹事長と相談して決めていきたい」と述べました。
一方、石原氏は28日夜、東京・港区のホテルで平沼・国会議員団代表、藤井・国会議員団総務会長、園田・国会議員団幹事長代理と会談しました。
藤井・国会議員団総務会長は、会談後、記者団に対し、「石原氏から、橋下氏と話し合った結果、分党することになったと説明があった。石原氏は橋下氏に対して、『結いの党との合流は認めるが、憲法観など私が国政に戻ることを決めた理念とは、結いの江田代表とは違う。一緒にできないと伝えた』と説明があった。私たちはこれを了承した。いつまでも同床異夢でいても、しかたがない」と述べました。
園田氏は会談後、記者団に対し、「今回の結果はよいことだ」と述べ、分党を求めた石原氏の判断を支持する考えを示しました。

自民「基本政策は整理しておくべき」
自民党の石破幹事長は東京都内で記者団に対し、「自主憲法の制定という、国の基本である憲法についての考え方が違うために党を割るということだが、日本維新の会が結党されてから衆議院選挙や参議院選挙で国民の審判を仰いできており、国家の基本政策はできれば政党を作るときにきちんと整理をしておくべきだったと思う。与党としては、維新の会が2つに分かれても政策や法案に理解をいただけるよう努力することは、これまでと変わらない」と述べました。

民主「協力関係を考えたい」
民主党の大畠幹事長は東京都内で記者団に対し、「突然の話で非常に驚いている。どのような経緯で分党という流れになったのかがよく分からないので、情報収集しつつ推移を見守りたい。野党は力を合わせるべきだという国民の声もあるので、今後、日本維新の会とどのような協力関係を築いていけるのか考えたい」と述べました。

みんな「影響はあまりない」
みんなの党の浅尾代表は記者団に対し、「分党すれば、結いの党と合流しても日本維新の会の当初の人数より少なくなるのだから、影響はあまりないのではないか。合流のために、維新の会が集団的自衛権の行使を巡る考えを変えるならば、整合性が問われることになる」と述べました。

共産「危険な役割を果たすだけ」
産党の山下書記局長はNHKの取材に対し、「『自主憲法制定』と言おうが、『憲法改定』と言おうが、今の憲法を変える、とりわけ9条を変えるという点では一緒だ。新しい党が出来ても、安倍政権が進める憲法解釈変更による、海外で戦争する国づくりを、より右の立場から引っ張る危険な役割を果たすだけだ」と述べました。

結い「維新内部の話」
結いの党の江田代表はNHKの取材に対し、「日本維新の会の内部の話なので、われわれの立場からコメントすることはない。ただ、『自主憲法の制定という文言は認められない』という党の立場は、はっきりしており、今後の推移を見守りたい」と述べました。

生活「連携の話していきたい」
生活の党の鈴木幹事長はNHKの取材に対し、「驚いたが、党内にいろいろな考え方がある中で、無理やり合流するよりも新たな野党再編の展望が開かれたのではないか。今後の展開を見守りつつ、生活の党としては、いつでも、どこの党とでも連携の話をしていきたい」と述べました。

社民「いつか分かれる党」
社民党の吉田党首はNHKの取材に対し、「日本維新の会は、考え方がばらばらな人の集まりで、いつか分かれる党だった。橋下氏は、結いの党との合流を選んだということであり、そのときが来たということだ」と述べました。

朝日新聞2014年5月29日00時26分
日本維新の会、分党へ 石原・橋下両共同代表が合意

 日本維新の会が28日、分裂することが決まった。石原慎太郎、橋下徹両共同代表が同日、名古屋市で会談して合意した。両氏は結いの党との合併方針をめぐって対立しており、これ以上、同じ党で活動するのは困難と判断した。
 維新は2012年12月の総選挙で「第3極」を掲げて54人が当選するなど支持を集めたが、石原氏率いる太陽の党合流から約1年6カ月で分裂する。両氏は政党助成法上、政党交付金を議員数に応じて配分できる「分割」を選んだ。
 維新は今年4月、結いとの合併方針を決定。石原氏は両党の政策合意に持論の「自主憲法制定」の文言を盛り込むよう求めた。だが、結いの江田憲司代表が強く反発し、合併協議が難航していた。
 石原氏は28日の橋下氏との会談で「私は自主憲法制定のために国会に戻ってきた。憲法観が大きく異なり、結いとの合流は認められない」と主張し、自ら分党を提案。橋下氏は野党再編を進める立場から応じたという。石原氏は会談後、朝日新聞の取材に「結いとは党のアイデンティティー(性質)を含めて基本的に違う。(分党は)残念だ」と語った。石原氏は29日に記者会見する。
 維新には28日現在、衆参で計62国会議員が所属している。石原氏には、平沼赳夫元経済産業相、中山成彬元文部科学相、中山恭子元拉致担当相ら10人以上が同調するとみられる。

各政党の反応も報じられていますが、大阪市議会の政党の反応も少し報じられました。
毎日新聞 2014年05月28日 21時19分
維新の会:分党へ 大阪自民市議「維新もうグチャグチャ」

 大阪の野党議員は日本維新の会分党で橋下氏との対決姿勢をさらに強めそうだ。大阪市議会の自民市議は「維新はもうグチャグチャだ」とほくそ笑んだ。維新内部には石原氏ら旧太陽の党出身者を評価する声があると指摘、「地域政党の大阪維新の会も分裂する可能性がある」と分析した。
 宮原威(たけし)・共産府議団長は「小さな違いで分党するなんて、石原氏も橋下氏も人間が小さい。橋下氏の国政進出は失敗しつつあるということだ」と批判した。「維新はこれから大阪都構想に力を入れるだろう。これまで通り反都構想で対決していく」と力を込めた。
 民主府連幹事長の半田実府議は「大阪維新が分裂したわけではなく、府議会、市議会の状況は変わらない。これまで通りの姿勢で臨むだけだ」と語った。

(3)日本維新の会の歩みについては、時事通信の配信記事があります。
時事通信(2014/05/29-17:48)
日本維新の会の歩み

【2010年】
 4月19日 橋下徹大阪府知事(当時)が代表を務める地域政党「大阪維新の会」発足
【2011年】
11月27日 大阪府知事と大阪市長の「ダブル選」で、松井一郎氏が知事、橋下氏が市
       長に当選
【2012年】
 9月28日 国政政党「日本維新の会」発足。橋下氏が代表に、松井氏が幹事長に就任
11月17日 維新、「太陽の党」と合流。代表に太陽共同代表の石原慎太郎氏、代表代
       行に橋下氏
12月16日 衆院選で54議席を獲得し、第3党に躍進
【2013年】
 1月19日 石原、橋下両氏を共同代表とする人事決定
 3月30日 結党大会で「占領憲法を大幅に改正する」などとした党綱領を採択
 5月13日 橋下氏が従軍慰安婦制度に関して「当時は必要だった」などと発言
   27日 橋下氏、在沖縄米軍に風俗業利用を勧めた発言を撤回し、謝罪
 6月23日 東京都議選で現有議席割れの2議席と惨敗
 7月21日 参院選で8議席獲得にとどまる
   27日 橋下氏が共同代表辞任を申し出るも、慰留されて続投
【2014年】
 1月15日 維新と結いの党が政策協議開始
 2月 7日 橋下氏が大阪市長の辞職願提出
 3月23日 橋下氏が出直し大阪市長選で再選
 4月25日 維新と結いが参院統一会派結成を届け出。野党第2勢力に
   26日 維新、結いと今夏までの合流方針を決定
 5月28日 石原、橋下両氏が会談し、維新を分党することで一致
   29日 石原、橋下両氏が分党方針を正式表明

(4)日本維新の会の橋下徹共同代表の記者会見を報道したものを紹介しよう。
日本維新の会の分裂(分党)の遠因が語られています。
デイリースポーツ2014年5月29日
橋下氏 分党遠因語る「喧嘩売られた」

 日本維新の会の橋下徹共同代表は29日、大阪市役所で行った大阪市長の定例会見の後、28日の名古屋市内での会談で石原慎太郎共同代表と合意した分党について説明した。
 石原氏が同日の東京での会見で、今回の分党の遠因について言及。2012年11月の合流時、橋下氏が京都での会談で「石原さん以外はいらない」と言ったことが「最初の亀裂」とした。
 記者団から石原氏の発言を伝え聞いた橋下氏は「先方もいろんな言い分はあるでしょうが、誤解がないように僕もひとこと言わせてもらいたい」と説明を加えた。
 橋下氏は「確かにそこで言いました。『石原さんと僕は一緒にやりたい。石原さん以外とはやりたくない』と。そのほかにもいろんなことを言い過ぎなくらい言いました」と発言の事実を認めた。
 しかし、「先にけんかを売られた」と主張。「東京サイドから『橋下なんかいらない』『橋下なんかとやったって』という話が出ていた。石原さんの周辺から。『そんなことを言われてまで一緒にやりたくないですよ』というのはしっかり言っておく必要があった」と発言に至った経緯を説明した。
 「僕は以後、その件については全部水に流してもらったこと、引きずっていないと思っていた。僕も言われたことに関しては水に流したことだった。男と男でああいうことをやった以上、きれいさっぱり水に流れたものだと思った」との見解を示した。「ずっとしこりが残っていたというのであれば、僕の認識が甘かったところもあるかも」とした。
 「石原さんはどう思われているか分かりませんが、僕は石原さんのことがやっぱり好きです」と繰り返し強調。「政治というのは個人の人間関係だけではうまくいかないなと思いますけど、『お互い日本のために一生懸命頑張っていこう』と誓い合いましたので、できる限りのことはやっていきたい」と会見を締めくくった。

(5)石原慎太郎共同代表会見は、産経新聞が詳細に報道しています。
長いですがすべて紹介してきます。分裂の遠因も語っています。
産経新聞2014.5.29 17:32
《石原慎太郎共同代表会見全文(1)》結党時の「心理的な亀裂が尾を引いた」

 分党を決断した日本維新の会の石原慎太郎共同代表が29日、国会内で記者会見し、決断の経緯や今後の見通しなどについて語った。会見の詳細は次の通り。
 「お聞きおよびのように、昨日ですね、名古屋に出向きまして、4時に名古屋のある場所で橋下さんと会見しまして、『分党をしたい』ということを申し上げました。
 個人的な見解も含めて申し上げますとね、私自身のことでありますけれども、私が都知事を辞めて、あえて国会に戻った理由は、いろいろありますが、その一つはなんといっても、日本の憲法をかえて、この国を立て直したいという、かねてからの私の熱願です」
 「それと、20年近く前に私が永年勤続で表彰をうけたときに、その謝礼の演説で、私はこの国の国政というか、(国政に)携わっている自民党に愛想を尽かして、(衆院)議員を辞職すると明言しましたが、そのときに申したことですけれども、日本が戦後、ずっと米国のほとんど、飼い殺しのままにいろいろと収奪されてきた。
 男の体は成(な)しているけれども機能を失った、いわば宦官のような国になったということの、自責と、それも踏まえて議員を辞職しました」
 「東京という大事な首都を預かる仕事をずっとやってきて、改めて感じたことはやはり、日本のですね、中央官僚の支配している政治というものはやっぱり、変えなくちゃいかんということで、いくつかの試みをしてきました。
 それに、いくつかの点でですね、共感をしてくれて、東京でやれたことをそのまま受け継いでくれた、当時の橋下(徹)大阪府知事とですね、非常に共感するところが多くて、私は彼との出会いは人生の中で快事だと思っておりますけれども。
 その後ですね、国政に戻る決心をして、ここにいる平沼(赳夫国会議員団代表)さんとは、かつての盟友の関係でありましたけれども、都知事時代には平沼さんの立ち上げた(政党の)『たちあがれ日本』の名付け親にもなり、応援団長としてですね、協力をしてまいりました」
 「さて、国会にもどってきたら、これからの、私も加わってですね、『たちあがれ日本』の行く先を考えて、私は非常に共感をしていた橋下さんの日本の維新の会とですね、しっかり協力して大きな仕事をしようじゃないかということで、申し込みをしましてですね、京都で、私たち側は私と、平沼さんと藤井(孝男国会議員団総務会長)さんと、園田(博之国会議員団幹事長代理)さんの4人で出向きました。
 なぜか向こうには、今の日本維新の会の(国会議員団)幹事長をしている松野(頼久)さんも陪席しておりましたけれども」
 「私にとって、強い印象に残っているのは、今日ここにいたるまで、いろいろと党の中にぎくしゃくしたことがあったことは否めませんが、その最初のはしりとして小さな亀裂がその4人の、橋下さんとの会談の中にありました。
 その時、橋下さんがはっきりと、「私たちが必要としているのは、石原さん一人で、平沼さんたちは必要がない」ということを(言った)。
 ずいぶん思い切ったことをいうなあと、私はハラハラしたんですが、平沼さんはですね、先のことを考えて本当に、我慢をしてくれました。
 私は平沼さんというのはですね、“ポスト小泉”(の時代)になってからも自民党の有力な総裁候補だと私は思っておりますし、現に私も個人的に親しかった、小泉(純一郎)総理に期待をしておりましたけれども、この平沼さんがですね、そのとき、まあ、よくそれをこらえくれて。
 私は帰りの電車の中で、彼に本当に感謝もしましたが、そういったですね、そのときの心理的な亀裂とういうものがずっと、尾を引いていろんな形になったことは、私は否めないと思います」

産経新聞2014.5.29 18:50
《石原慎太郎共同代表会見全文(2)》「限られたメンバーだが政治生命を賭して志を遂げたい」

 「私の個人の問題で申しますとね、さきほど申したように私は、この国を立て直すために、アメリカが日本を解体・統治するための一つの便法として作ったあの憲法、日本文としても間違いだらけの憲法をですね、私は何としても直したいと思ってるし、そのことについていくつか論文にも書いてきましたが‥‥。
 いずれにしろですね、前文という非常に醜悪な日本語で書かれている、憲法の理念をうたっているつもりの文章(は)、助詞ひとつ取っても間違いだらけの文章ですが。
 こうしたものに私は本当に、物書きの一人でもあるし、日本語に愛着を持つ日本人の一人として、とても我慢がならない、ということも申してきました」
 「そのあとですね、いろいろ経緯がありまして、私と一緒に(維新の)共同代表を務めている橋下さんがですね、どういう所存でか、『結いの党との合体を一つの引き金にして野党再編をしたい』と。
 これは否みませんが、しかし、私は(再編の)大きな引き金になるとはとても思えない。それから、江田(憲司みんなの党代表)という人物、私、よく知りませんけども、儀礼的な訪問を1回受けて、彼が憲法について何か言おうとするんで、『集団的自衛権の問題についても、あなたの見解を披瀝する機会、あると思うから、そのとき聞きましょう』ということで別れましたが」
「まあ、いずれにしろですね、結いの党との合併合体というものはどうやら進んでいくプロセスの中で、いろいろ、集団的自衛権に対する江田氏の見解、結いの党の見解、あるいは集団的自衛権という日本にとっての致命的な問題に対する見解に大きな齟齬(そご)が感じられて、私はですね、これ、とても、こういう人たちと維新の会が合体するゆえんはないなという確信を抱くに至りました。
 ということで、野党の再編も一つの眼目かもしれませんけど、私それ否定しませんけど、「その目的に向かって進むにしても、選択の方法が違うんじゃないか」と思い続けてきましたし。その相手として結いの党を選ぶということに、私はどうにも合点がいかない。
 同じように考えている仲間が案外、維新の会の中にいまして、私が昨日、実は名古屋に出かける前に、自主憲法研究の会の8人の若いメンバーから、日の丸を背にした寄せ書きをもらいましてね。という激励を受けたんですけども。
 そういう仲間もいるということを含めて、私はですね、結いの党との合体にどうしても賛成するわけにはいかないということならば、やっぱり、目的は同じにしてもですね、山の登り方も違うことがありうるだろうし」
私はですね、(橋下氏に)『分党したほうが、あなた方も潔くスムーズに結いの党と合体がしやすいだろうし、私たちは私たちで、野党の再編成なり、あるいは憲法の問題、それから集団的自衛権の問題、考えていきます』ということを申しました。
 特に集団的自衛権の問題はですね、私が知事の在任中に火を付けた尖閣諸島という日本の固有の領土の土地権の問題。
 これは、私がですね、衆議院に在任中に、数人の仲間でつくった青嵐会がやはり、この問題について着目して、あそこの持ち主の栗原一族から買ってもいいじゃないか、という決心をしたぐらいのものでした。
 いずれにしても、その問題も今日大きく浮上してきているわけで、こういった私たちが政治生命かけてきた問題について、いかにも合点のいかない政党と手を組むということは、私は許容できない。
 ということで、平沼さんなんかとも諮って、思い切って分党しようという決心を固めました」
 「分党ということについてはですね、実は、最初に言い出したのは私らだけじゃありませんで。
 実は、前々回の執行役員会でもですね、橋下さんが「来年の統一地方選を考えると、非常にいろんな問題がある。それをクリアするために、大阪維新の会が独立して一つの政党になって、結いの党と合体して、力を添えあって、地方選挙を切り抜けたい」ということを申されて。
 これは、私たち、心外な問題です。あの時点で、大阪維新の会が独立して一つの政党を作るということは、どうにもややこしい選択だと思って、私は反対をしました。執行役員会では、これに対する反論が起きて、彼は思いとどまってくれましたが」
「いずれにしても、皮肉なことですけどね、私たちが、その後の経過を含めて、とにかく、この決心をしたということ。
 私も平沼さんも、かつての吉田松陰や大塩平八郎のですね、熱烈な‥‥、別に陽明学の信徒ではありませんけども。
 しかし、あの陽明学が説いてる自分の志を遂げるためには、ある場合、自分の身に降りかかってくる不利不幸というものをあえて享受しながらでも、行動を起こさない人間は、孔子の言った人間の最高の徳である『仁』というものを体現できない−ということを言ってますけど、それにのっとったわけではありませんが、ともかく、限られたメンバーではありますけど、自分たちの政治生命を賭して自分の志を遂げたい、ということで、分党を申し込んだわけであります」

産経新聞2014.5.29 19:23
《石原慎太郎共同代表会見全文(3)》「橋下氏と出会ったのは僕の人生の快事」

 【質疑応答】
 −−分党した先にある新党はいつ頃、どういう形で立ち上げていくか
 「これは選挙法というものがありましてね、クリアしなくちゃ問題があるようですからね、この問題に詳しいですね、藤井議員が責任を持って大阪と相談しながら遂行していただけると思っています。
 加えて申しますと、その時に橋下さんに申し上げたんだけれども、こういうことになった後、次の選挙に非常に問題があるだろうから、その時、決して同士討ちにならないように事務的な折衝をするような態勢だけ取っておきましょうということで、彼は彼で、これにも同意してくれました」

 −−今後の野党再編は。安倍晋三政権に対して協力するのか
 「安倍政権を私は非常に高く評価していますね。日本をもう一度取り戻すということがね、とても大事なことで、保守の源流として私たちが成就しなくちゃいけない大きな命題だと思っています。
 ただ、何をもって日本を本当に取り戻すか。それはやはり端的に言って『自立・自前』ということでしょうね」

 −−分党せざるを得ないことになったことについて、代表としての責任をどう考えるか。橋下氏と分かれた率直な気持ちは
 「私はね、橋下さんという人物を非常に評価し、期待もしていました。
 私が都知事の時代にも彼と出会ったことがね、僕の人生にとっての一つの快事だったと思っています。
 ですからね、彼とたもとを分かつことは非常に辛いですけどね。
 しかし、千昌夫の(ヒット曲の)『星影のワルツ』じゃないけど、『別れることは つらいけど 仕方がないんだ 君のため』でね、仕方がないよ、国のために私はそういう選択をしました」

 −−分党を選ばざるを得なかったことについて代表として責任を感じているか
 「責任ということはどういうことですかねえ。私たちは国会議員として、党として国民に対しての責任を負っているわけですからねえ。自分の節を曲げてまで思っていない道をいくことは私たちを選んだ国民に対して、期待してくれている国民に対して背信だと思いますね。私はそれ、できません」


 −−分党をしたのはなぜか。政党助成金との関係もあるのか
 「これは分かりません。詳しい事務的な手続きについては藤井さんが精通しており、これからの問題だと思いますから、藤井さんに聞いてください」

 −−離党という形式という話は出なかったのか
 「分党ですね。考え方が違う。山を登るにしてもいくつか登り口があるでしょうから。それはそれぞれが選択したらいいと思いますね。そういうことです」

 −−野党再編にも取り組んでいくということだが、念頭に置いている政党は
 「これからねえ、それは大きな命題だと思いますね。絶対多数を持っている自民党がこれからどういう動きをするか。数を背景にして横暴逸脱なことをしたら私たちはチェックをしなくちゃいけない。そのためには力を持たなければいけないと思います。見識を踏まえてのことだと思います。
 私は率直に言ってね、維新の会の支持率も残念ながら色々な事情で落ちてきた。それから結いの党をみてもね、支持率が1%に満たない2つの政党が合体することが大きな引き金になるとは思えない。あなた思いますか」

産経新聞2014.5.29 20:49
《石原慎太郎共同代表会見全文(4)完》「公明党は必ず足手まといになる、といったとおりになってきている」

 −−新党の規模は。新しい党の理念は
 「それはね、繰り返しますがね、政治生命をかけて進行しなくちゃいけない。改憲の問題もあるでしょう。それから今、こういう国際情勢の中に置かれているような、私はね、事が起こるたびに内閣は『遺憾の意』を表明する。私はねえ、遺憾の意じゃなくて『怒りの意』だと思いますよ。日本人が鬱屈して持っている感情というものを沈静させ、国民を安心させるためのいろいろな措置をこれから取らなくちゃいけない。
 集団的自衛権の問題もそうでしょうけどね。
 そのはしりとして尖閣を東京都が買ってもいいと言い出したわけですけど、それが残念ながら妙な引き金になって、民主党が勝手に横から手を出してお金を積み重ねて持ち主を買収するようなことになってしまったけれど…。こういった問題も焦眉の問題だと思いますね。
 それから中国の覇権主義も防がなくちゃいけない。私は個人的にダライラマと非常に親しいんですよ。
 彼が来るたびに会っていました。このごろ会わせてもらえない。外務省が反対して。彼の代理人のペマ・ギャルポ君という人物がいますけど、この2人から私は逐次、チベットがどうやって収奪されて中国の属国になっていったか、文化を、民族を失ったかということを聞かされている。
 私は日本が中国の属国にならせてはいけないと思う。子孫のためにも。
 それを講じるために私は、自分たちがある意味で自民党よりも保守的といわれても、『すべき主張』を遂げていかなくちゃいけないと思っています」

 −−新党の規模は
 「これは分かりませんね。私たち主張が、党を越えてもどれだけの人たちの共感を得るかはこれから先の事で分かりません」

 −−集団的自衛権の問題では、公明党は石原代表らの行動に注目しているようだが
 「私も公明党に注目しているんだよ」

 −−与党協議が進まない中、こうした現状をどう見ているか。与党の協議に新党として関わる考えは
 「私はね、前の党首討論の時も申し上げたんですけどね、集団的自衛権の問題をめぐってこれからどういう展開になるかは分かりませんがね、安倍首相に申し上げた。
 『あなた、必ず公明党は足手まといになりますよ』と言ったんです。その通りになってきているんじゃないでしょうか」
 「集団的自衛権について申し上げるとね、日本には個別的自衛権は果たしてあるんですか。日本のようにね、自衛隊を構えながら交戦規定がはっきりしていない国は世界中にないんですよ。
 たとえばね、ソマリアの海賊の退治に日本の海自が出かけたときにね、ばかな何人かの議員が反対して、ピースボートを仕立てて、それに賛成する連中がでかけていって、向こうの船をチャーターして日本の海上自衛隊の艦船を監視したつもりでいたけれど、非常に不穏な状況で怖くなって、海上自衛隊に「いざというときに守ってください」という依頼をして…。
 これはさすがに体裁が悪くなって、彼らはそれを引っ込めて何をしたかと言うと、本国に打電して海上保安庁ならいいだろうと、海上保安庁に「出てきて自分を守ってくれ」と。
 これは非常に防衛庁も困惑して、現地にいる海上自衛隊の艦船にどういう訓令をしたかというと、とにかく相手が不穏な行動をしたときに警察官職務執行法にのっとって相手のやったことが『禁錮6カ月以上に該当する行為だったら取り締まれ』と。
 外国に出向いている自分の国の軍隊に警察官職務法にのっとって行動しろなんてばかな訓令をせざるを得ない国ってどこにありますか?急場に臨まなくちゃいけない自衛隊員がかわいそうですよ。日本には交戦規定がないんです」

 −−分党を提案したとき、橋下代表はどういう表情で、どういう答えが返ってきたか
 「なぜでしょうか、と彼は当然聞きましたね。だから私は理由を申し上げた」

 −−以前、維新の会と合流する際に石原さんは橋下さんについて「総理大臣にしたい」と言っていた。今も彼を首相にしたいか
 「彼は日本の社会の中で希有(けう)な存在であると思いますね。私はね、あんなにね、演説のうまい政治家は見たことないね。
 ただ、やっぱりね、これから大成していくためにもっと幅の広い教養というか、幅の広い経験を積む必要があると思いますな。やっぱり弁護士という才覚だけではね、大きな仕事はなかなかしにくいと思いますしね。そういう点では私は今でも彼に期待しています」

 −−石原、橋下の二枚看板に期待して投票した有権者にはどう説明するのか
 「だから今申し上げたことを言わざるを得ないじゃないですか。自分たちの政治生命をかけての問題について節を折るわけにはいきません。
 私たちに期待し、指示してくれた人に対する背信でしかないと思うから。同じような考えで行動する人間が何人もいると思いますよ」


(6)政党の分裂(分党)は、有権者、とりわけ衆議院総選挙と参議院通常選挙で投票してくれた有権者に対する裏切り、背信行為です。

しかし、以上の報道だけでは断定できないかもしれませんが、橋下・石原両共同代表の記者会見では、その有権者に対する共同代表としての謝罪の言葉はないように思います。
もし、あったとしても、記者が注目しないほど、形ばかりのものだったのでしょう。

石原共同代表にあっては、記者から、その点を質問されたのに、結局、謝罪の言葉はありませんでした。

(7)共同代表の発言ではないですが、大阪の維新の会からは、むしろ、分裂を歓迎する声が発せられているようです。
日テレ[ 5/29 12:32 読売テレビ]
日本維新の会分党 大阪維新からは歓迎の声

石原・橋下両代表の28日の会談で、日本維新の会が分党することになったことを受け、大阪の維新内部からは、歓迎する声があがっている。29日午前、日本維新の会・幹事長、松井一郎大阪府知事は「さわやかにそれぞれ別々の道を歩もうと(石原代表から)言われた。メリットは、人間関係に対して神経をすり減らす必要はなくなると思っている」と語った。大阪維新の会・大阪府議団団長、青野剛暁大阪府議は「橋下さんに言いたいのは『お疲れさん』と『お帰りなさい』だ。大阪のためにもう一回集中して戦い抜こうという気持ちになるメンバーの方が多い」、大阪維新の会・大阪市議団幹事長、美延映夫市議は「旧太陽の党と我々と政策の違いはどうしてもあったので、やりにくい部分は正直あった。そこがなくなるので、しっかりとした改革をしていける」と話した。市民らは「(分裂は)仕方ないと思う。もともと寄せ集め。主義主張が違う人がいっぱいいるのに無理だと思う」、「結局、何をしたかったのだろう。この先、どうなるのか。期待を持てない」などと話している。石原、橋下両代表は29日午後、東京と大阪でそれぞれ会見に臨む予定だ。

(8)要するに、日本維新の会の政治家は、主権者国民よりも、自分らのことしか考えていない無責任な政治家の集まりのようです。
支持者にお詫びし、責任をとる政治家は一人もいないようです。
無責任な政治屋の集団だからでしょう。

(9)もちろん、これまで多くの保守政党が分裂し、離合集散を繰り返してきました。
日本維新の会だけがそうだというつもりはありません。それらの保守政党にも妥当することです。
この点については、別の視点で、またの機会に投稿することにしましょう。

新憲法制定、憲法改正、「解釈改憲」(「解釈改憲」は憲法制定に相当するから許されるわけがない)

はじめに

(1)集団的自衛権行使や多国籍軍参加により日本(の自衛隊)がそれらの戦争に参戦することについて、安倍晋三首相は、従来違憲であると解釈していた政府解釈を「合憲」に変更しようと目論んでいます。

このように憲法改正手続きさえ経ずに改憲の目的を達成しようという「解釈改憲」が、憲法上許されないことは、自民党が「新憲法草案」(2005年)や「日本国憲法改正草案」(2012年)を作成したことで証明されている、と指摘しました。

安倍「解釈改憲」が憲法上許されないのは自民党「日本国憲法改正草案」が証明している!

(2)また、その「解釈改憲」は明文改憲が実現できないから強行しようとするものであり、卑怯であることも、指摘しました。
安倍「解釈改憲」の卑怯さ(”右翼の軍国主義者”のクーデターの企て)

(3)さらに、安倍「解釈改憲」は、アメリカの要求に応えたものであり、それゆえアメリカの戦争に日本が集団的自衛権を行使して参戦することが条約に基づく義務づけられ、自衛隊員が死傷する可能性が高くいなるわけですが、アメリカから少し「独立・自立」して日本が近隣諸国との間で戦争を引き起こせば、自衛隊員だけではなく日本本土の国民も死傷する可能性が高くなることを指摘しました。

安倍「解釈改憲」は自衛隊員とその家族だけが恐れているわけではない!

(4)今月(2014年5月)15日、安倍首相の私的諮問機関である、憲法の素人集団の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(「安保法制懇」)が報告書を提出し、安倍首相は記者会見しましたので、それらと、自衛隊員や元日本軍兵士の反応報道を紹介しました。

安保法制懇の報告書、安倍首相の記者会見、自衛隊員らの反応の紹介

(5)その翌16日、憲法改悪阻止各界連絡会議(憲法会議)が声明「安保法制懇『報告書』をテコに『戦争する国』めざす安倍首相の暴走を糾弾する」を発表したので、それを紹介しまました。

憲法会議声明「安保法制懇『報告書』をテコに『戦争する国』めざす安倍首相の暴走を糾弾する」の紹介

(6)安倍内閣が長年の慣行を破って内閣法制局長官に素人の小松氏を抜擢したので、小松氏が退任しても、「駆けつけ警護」問題や集団的自衛権行使問題で与党が「合憲」としても体を張って違憲解釈を主張するまでは内閣法制局への不信感は払拭されないと指摘しました。

安倍政権の”慣行”破りで憲法解釈の素人と化した内閣法制局長官と「駆けつけ警護」問題

(7)安倍首相は大臣ですから「憲法改正」や「解釈改憲」を主張できないのにそれを公言し憲法尊重擁護義務違反を犯し、日米安保条約などによる集団的自衛権行使義務の遵守を目指していることを指摘して批判しました。

憲法尊重擁護義務違反をして集団的自衛権行使義務の遵守を目指す安倍首相

(8)安倍首相が、外国の戦争に参戦することになる集団的自衛権(他衛権)行使を「合憲」と「解釈」する「解釈改憲」を目論んでいることについて、マスメディアの世論調査では、国民の2,3割程度しか支持していないことを確認しました。

集団的自衛権(他衛権)行使についての安倍「解釈改憲」の支持者は世論調査で2、3割程度

(9)自民党「日本国憲法改正草案」によると、自衛戦争であれ、集団的自衛権行使による参戦であれ、戦争をしていても、自民党政権は「戦争はしていません」と強弁することになることを指摘しました。

自民政権は日本が戦争しても「戦争はしていません」と強弁することに!

(10)ところで、憲法9条がある以上、他国を守るための集団的自衛権(他衛権)行使を「合憲」にする憲法「解釈」が理論的に許されないことは、すでに述べてきましたが、”憲法改正の限界”論との関係でも、そのことは強調されるべきなので、以下、述べておきます。


1.”憲法制定”とは異なる”憲法改正”・・・・”憲法改正”には限界がある!

(1)日本国憲法は、憲法改正を許容しています(第96条)が、憲法改正の手続きに基づきさえすれば、如何なる内容にも日本国憲法を変更できるのでしょうか?

憲法学では、このようなことが従来検討されてきました。

(2)そもそも”憲法改正”とは、成文憲法の内容について自ら定める手続きに従って意識的に変更を加えることです。

これは、既存の憲法を前提としている点で「新しい憲法の制定」とは異なります。
また、合法的な憲法の変更である点で暴力革命やクーデターによる「非合法な憲法の変革」とも異なります。

(3)憲法改正が、既存の憲法を前提としている以上、憲法改正には理論的な限界があるのです。
既存の憲法と全く異質の内容のものができてしまえば、それは「新憲法の制定」であって、「改正」とは言えないからです。

つまり、憲法改正の手続きに基づきさえすれば如何なる内容にも憲法を改正できるのかと言えば、そうではないのです。

日本国憲法の改正手続においては、最終的に国民投票で過半数の賛成がなければ憲法改正が成立しないので、「主権者国民が判断するのだから限界はない」等として、憲法改正には限界がないという立場もありますが、「憲法制定」ではなく「憲法改正」であるのですから限界があるとする立場が、通説であり、妥当です。

(4)では、憲法改正手続きを経ても許されない”憲法改正の限界”の中身とは何でしょうか?

まず、実体的限界としては、”日本国憲法の基本原理”があげられます。

基本原理としては、国民主権主義、非軍事平和主義、基本的人権尊重主義の3つがあることには、異論はありません。
そのほかに議会制民主主義と地方自治をあげることもできます。
ですから、
国民主権を君主主権に戻すことは許されません。
また、「戦争」だけではなく「武力の行使」や「武力による威嚇」までも「永久」に「放棄」している以上、再軍備し戦争できる国家に戻ることも許されません。
さらに、基本的人権尊重主義とは言えないくらい、基本的人権の保障を後退させることも許されません。
国会を「国権の最高機関」としている議会制民主主義を否定したり、後退させることも許されません。
言い換えれば、日本国憲法のアイデンティティーを変更することは許されないのです。

次に、憲法改正手続そのものについても、硬性憲法を軟性憲法にすることも許されません。
硬性憲法とは、法律の制定・改廃の手続きよりも厳しい要件を課してしている憲法であり、法律の制定・改廃の手続きとほとんど同じ要件で憲法位改正できる憲法を軟性憲法といいます。

硬性憲法そのものが日本国憲法のアイデンティティーですし、憲法改正手続の要件が緩和されれば日本国憲法の基本原理の「改正」も容易になってしまうからです。
ですから、国民投票なしに国会だけで憲法改正が成立するよう憲法改正手続きを「改正」することは許されません。

(5)以上のように、そもそも憲法改正は「全く新しい憲法の制定」とは異なり、既存の憲法の同一性(アイデンティティー)を維持していなければ、憲法改正とはいえません。
アイデンティティーが変わってしまえば、全く別の憲法、「新憲法の制定」になってしまうからです。

したがって、憲法改正には限界があり、その限界を超えたものは憲法違反であり無効なのです
日本国憲法も、前文で「人類普遍の原理」に「反する一切の憲法…を排除する」と定めていますから、日本国憲法の基本原理等を変更する憲法改正は改正の限界を超えており、理論的には無効になります。

(6)国会議員らは憲法尊重擁護義務が課されていますから、憲法改正の限界を超える憲法改正案の原案を国会に提出することや、国会がそのような憲法改正案を国民に発議することも憲法上許されません。

万が一そのような憲法改正案が国民投票で承認されたとしても裁判所はそれを無効と判断できますし、無効判断する憲法上の義務があります。


2.平和主義を変質させる「憲法改正」は無効!

(1)日本国憲法の平和主義は、過去の侵略戦争が「政府の行為」によって強行されたことを反省して、政府から戦争する手段(陸海空軍の戦力)を奪い、それによって、戦争だけではなく「武力による威嚇」さえもできないようにし、いわゆる平和的生存権を国民らに保障しています。

これに対し、自民党の「日本国憲法改正草案」は、表向き侵略戦争を肯定していないものの、「国防軍」を装備し、集団的自衛権の行使も「合憲」にし、したがって、実質的には日本国憲法の平和主義とは正反対のものにしようとしています。

(2)国連憲章は、集団的自衛権について、個別的自衛権と同様に国連が「必要な措置をとるまでの間」例外的に認めています(第51条)が、
これは、制定当時、軍事同盟を結成することを目論んでいた大国アメリカが主張し、大国ソ連も賛成して盛り込まれたもので、そもそも「自衛権」の枠を超えるものです。
だから、”他衛権”と表現されているのです。

集団的自衛権(他衛権)は、他国への軍事干渉や侵略戦争に悪用されてきました。
これが歴史的事実です。
集団的自衛権(他衛権)行使を憲法上認めることは、戦争の抑止になるという主張がありますが、これは、机上の空論であることは、歴史が証明しています。

(3)アメリカは、自国の戦争に日本を軍事的に協力させるために、日本に集団的自衛権(他衛権)行使を「合憲」にするよう要求してきたのです。

日本が集団的自衛権(他衛権)行使を「合憲」にすれば、条約に基づく以上、アメリカが日本に要請すれば、日本は集団的自衛権(他衛権)の行使が法的に義務づけられてしまうし、日本はアメリカに従属しているので、実際に日本はアメリカの戦争に参戦することになるのは必至です。
現に、これまでもアメリカの言いなりになって、アメリカの戦争で後方支援してきました。
アメリカの要請を断って日本が集団的自衛権(他衛権)の行使をしないことは、現実には皆無に近いでしょう。

(4)日本が集団的自衛権(他衛権)行使して、アメリカなどの戦争に参戦すれば、自衛隊は組織的に直接殺戮を行い、それを繰り返し、多大な死傷者も出すことでしょう。
平和的生存権が保障されなくなるのは、あまりにも明白です(今でも侵害されているのですが)。

(5)ですから、集団的自衛権(他衛権)の行使は、一切の戦争を放棄した日本国憲法の平和主義とは正反対のものです。

自民党「日本国憲法改正草案」は、「専守防衛」のための再軍備さえ憲法改正の限界を超える立場からすれば、憲法改正の限界を超えることになることは明らかですし、また、たとえ「専守防衛」のための再軍備の範囲内なら憲法改正の限界内であるとの立場になったとしても、集団的自衛権(他衛権)の行使を許容する点で憲法改正の限界を超えることになります。
平和憲法の破壊です。

したがって、憲法改正手続きを経たとしても、このような「改正」は決して許さるものではありません。
違憲であり、無効になります。

(6)憲法改正手続きを経たとしても集団的自衛権(他衛権)の行使を「合憲」にすることが許されないのですから、憲法改正手続きさえ経ることなしに日本国憲法が集団的自衛権(他衛権)の行使を「合憲」にする「解釈」が許されないことは、あまりにも明らかです。

これは、そもそも、憲法解釈ではありません。
「解釈」の名を借りたクーデターです!

(7)なお、自民党の「日本国憲法改正草案」に対する私見、および”憲法改正の限界”論は以下を参照してください。

『自民改憲案 VS 日本国憲法』(2013年)

『安倍改憲と「政治改革」』(2013年)

自民政権は日本が戦争しても「戦争はしていません」と強弁することに!

(1)集団的自衛権行使や多国籍軍参加により日本(の自衛隊)がそれらの戦争に参戦することについて、安倍晋三首相は、従来違憲であると解釈していた政府解釈を「合憲」に変更しようと目論んでいます。

このように憲法改正手続きさえ経ずに改憲の目的を達成しようという「解釈改憲」が、憲法上許されないことは、自民党が「新憲法草案」(2005年)や「日本国憲法改正草案」(2012年)を作成したことで証明されている、と指摘しました。

安倍「解釈改憲」が憲法上許されないのは自民党「日本国憲法改正草案」が証明している!

(2)また、その「解釈改憲」は明文改憲が実現できないから強行しようとするものであり、卑怯であることも、指摘しました。
安倍「解釈改憲」の卑怯さ(”右翼の軍国主義者”のクーデターの企て)

(3)さらに、安倍「解釈改憲」は、アメリカの要求に応えたものであり、それゆえアメリカの戦争に日本が集団的自衛権を行使して参戦することが条約に基づく義務づけられ、自衛隊員が死傷する可能性が高くいなるわけですが、アメリカから少し「独立・自立」して日本が近隣諸国との間で戦争を引き起こせば、自衛隊員だけではなく日本本土の国民も死傷する可能性が高くなることを指摘しました。

安倍「解釈改憲」は自衛隊員とその家族だけが恐れているわけではない!

(4)今月(2014年5月)15日、安倍首相の私的諮問機関である、憲法の素人集団の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(「安保法制懇」)が報告書を提出し、安倍首相は記者会見しましたので、それらと、自衛隊員や元日本軍兵士の反応報道を紹介しました。

安保法制懇の報告書、安倍首相の記者会見、自衛隊員らの反応の紹介

(5)その翌16日、憲法改悪阻止各界連絡会議(憲法会議)が声明「安保法制懇『報告書』をテコに『戦争する国』めざす安倍首相の暴走を糾弾する」を発表したので、それを紹介しまました。

憲法会議声明「安保法制懇『報告書』をテコに『戦争する国』めざす安倍首相の暴走を糾弾する」の紹介

(6)安倍内閣が長年の慣行を破って内閣法制局長官に素人の小松氏を抜擢したので、小松氏が退任しても、「駆けつけ警護」問題や集団的自衛権行使問題で与党が「合憲」としても体を張って違憲解釈を主張するまでは内閣法制局への不信感は払拭されないと指摘しました。

安倍政権の”慣行”破りで憲法解釈の素人と化した内閣法制局長官と「駆けつけ警護」問題

(7)安倍首相は大臣ですから「憲法改正」や「解釈改憲」を主張できないのにそれを公言し憲法尊重擁護義務違反を犯し、日米安保条約などによる集団的自衛権行使義務の遵守を目指していることを指摘して批判しました。

憲法尊重擁護義務違反をして集団的自衛権行使義務の遵守を目指す安倍首相

(8)安倍首相が、外国の戦争に参戦することになる集団的自衛権(他衛権)行使を「合憲」と「解釈」する「解釈改憲」を目論んでいることについて、マスメディアの世論調査では、国民の2,3割程度しか支持していないことを確認しました。

集団的自衛権(他衛権)行使についての安倍「解釈改憲」の支持者は世論調査で2、3割程度

(9)ところで、マスメディアの世論調査の質問項目と回答の選択肢を読んでいて、以前から感じていることですが、例えば集団的自衛権を行使するということは、他国の戦争に参戦し、日本(自衛隊)が戦争に当事者になるのですが、それが回答者に分かるような世論調査になっているのか、疑問なのです。

例えば、読売新聞の今年2月の世論調査は、以下の質問事項と選択肢です(数字もは%)。
2014年2月面接全国世論調査          読売新聞2014年03月15日 15時00分

Q 日本と密接な関係にある国が武力攻撃を受けたとき、この攻撃を、日本の安全を脅か
  すものと見なして、攻撃した相手に反撃する権利を「集団的自衛権」と言います。こ
  れまでの政府の見解では、日本もこの権利を持っているが、憲法の解釈上、使うこと
  はできないとしています。この集団的自衛権について、回答リストの中から、あなた
  の考えに最も近いものを、1つだけあげて下さい。
 答 1.憲法を改正して、集団的自衛権を使えるようにする         22
   2.憲法の解釈を変更して、集団的自衛権を使えるようにする      27
   3.これまで通り、使えなくてよい                  43
   4.その他                              0
   5.答えない                             7

この質問事項と選択肢から、”日本が集団的自衛権を行使すれば、日本も戦争に参加することになる”と理解した上で、回答した者はどれだけあったでしょうか?
もちろん、「武力攻撃」「反撃」という表現から”戦争”を思い浮かべた回答者もあったでしょうが、”戦争”という表現がないので、必ずしも、回答者の全員が”戦争”を想定したとは断言できないでしょう。

ここでは、読売新聞の世論調査の質問事項と選択肢だけを紹介しましたが、他のマスメディアのそれも同じようなものです。

(10)そこで、2012年に発表された自民党がの「日本国憲法改正草案」が、集団的自衛権行使や多国籍軍への参加についてどのように定めているのか、確認してみました。

日本国憲法は周知のように第9条で「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使」を「永久に」「放棄」し、「陸海空軍その他の戦力」を「保持しない」し「国の交戦権」を「認めない」と規定しています。

しかし、自民党の「日本国憲法改正草案」は、「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため…国防軍を保持する」と改め(第9条の2)、
「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない」と定めながらも(第9条第1項)
、「自衛権の発動を妨げるものではない」と定めているのです(同条第2項)。
つまり、自衛権を行使した戦争(自衛戦争)を明文で許容しているのです。

その結果、戦力の不保持や交戦権の否認を定めた日本国憲法第9条第2項は削除されているのです。

また、国防軍は、「国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動」にも参加できると定めています(第9条の2第3項)。
自民党「日本国憲法改正草案」
(平和主義)
第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない。
2 前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない。
(国防軍)
第9条の2 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。 
2……。
3 国防軍は、第一項に規定する任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動・・・・を行うことができる。
4 ・・・。
5 ・・・。

(11)以上では、「集団的自衛権」という文言は出てきません。

しかし、自民党の「日本国憲法改正草案Q&A」を読むと、
「自衛権」には「個別的自衛権や集団的自衛権が含まれている」と解説されています(Q8の答)。

ということは、個別的自衛権の行使による戦争だけではなく、「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全」と直接関係のない集団的自衛権の行使を認め、アメリカの戦争に参戦することを認めているのです。

また、「国防軍の国際平和活動への参加を可能にしました」、「集団安全保障における制裁行動についても、同様に可能である」と解説しています(Q10の答)。
つまり、いわゆるPKOにも、国連の安全保障理事会の決議による軍事的制裁活動(国連軍や多国籍軍(連合軍)による軍事的制裁)にも、「国防軍」を参加させることができる、というのです。

もっとも、条文では、「国連(国際連合)」という文言が明記されてはいません。となると、「国際的に協調して行われる活動…」とは、必ずしも国連によるものに限定されていない可能性がありそうです。

いずれにせよ、、自民党の「日本国憲法改正草案」によると、国防軍は、自衛戦争、アメリカなどの自衛戦争への参戦、多国籍軍の戦争に参戦することができるようにしようとしているのです。

(12)ところが、自民党の「日本国憲法改正草案Q&A」は以下のように驚くべき解説を行っているのです(Q7の答)。
新たな9 条1 項で全面的に放棄するとしている『戦争』は、国際法上一般的に『違法』とされているところです。また、『戦争』以外の『武力の行使』や『武力による威嚇』が行われるのは、
/略目的の場合   ⊆衛権の行使の場合    制裁の場合
の3つの場合に類型化できますが、9条1項で禁止されているのは、飽くまでも『国際紛争を解決する手段として』の武力行使等に限られます。この意味を,痢愎略目的の場合』に限定する解釈は、パリ不戦条約以来確立しているところです。
したがって、9条1項で禁止されるのは『戦争』及び侵略目的による武力行使(上記 砲里澆任△蝓⊆衛権の行使(上記◆砲箙餾鬱ヾ悗砲茲訐裁措置(上記)は、禁止されていないものと考えます。

 この解説によると、
国防軍の「個別的自衛権」行使による自衛戦争は、自民党政権によると「武力の行使であり戦争ではない」と説明されることになり、
国防軍の「集団的自衛権」行使によるアメリカの戦争への参戦も、自民党政権によると「参戦していない(戦争に参加してはいない)」と説明されることになりそうです。
多国籍軍の制裁戦争への参戦も同様でしょう。

これでは、まるで黒を白と言いくるめているようなものです。

(13)安倍政権が今後「解釈改憲」を強行して、将来、アメリカの戦争に参戦しても、独自に戦争しても、同じように「戦争してはいません」等と強弁するのでしょう。

(14)以上のことは、マスメディアの集団的自衛権行使についての世論調査の質問項目と選択肢にも大なり小なり反映しているように思えてなりません。

なお、自民党の「日本国憲法改正草案」に対する私見は以下を参照してください。

『自民改憲案 VS 日本国憲法』(2013年)

『安倍改憲と「政治改革」』(2013年)

集団的自衛権(他衛権)行使についての安倍「解釈改憲」の支持者は世論調査で2、3割程度

(1)集団的自衛権行使や多国籍軍参加により日本(の自衛隊)がそれらの戦争に参戦することについて、安倍晋三首相は、従来違憲であると解釈していた政府解釈を「合憲」に変更しようと目論んでいます。

このように憲法改正手続きさえ経ずに改憲の目的を達成しようという「解釈改憲」が、憲法上許されないことは、自民党が「新憲法草案」(2005年)や「日本国憲法改正草案」(2012年)を作成したことで証明されている、と指摘しました。

安倍「解釈改憲」が憲法上許されないのは自民党「日本国憲法改正草案」が証明している!

(2)また、その「解釈改憲」は明文改憲が実現できないから強行しようとするものであり、卑怯であることも、指摘しました。
安倍「解釈改憲」の卑怯さ(”右翼の軍国主義者”のクーデターの企て)

(3)さらに、安倍「解釈改憲」は、アメリカの要求に応えたものであり、それゆえアメリカの戦争に日本が集団的自衛権を行使して参戦することが条約に基づく義務づけられ、自衛隊員が死傷する可能性が高くいなるわけですが、アメリカから少し「独立・自立」して日本が近隣諸国との間で戦争を引き起こせば、自衛隊員だけではなく日本本土の国民も死傷する可能性が高くなることを指摘しました。

安倍「解釈改憲」は自衛隊員とその家族だけが恐れているわけではない!

(4)今月(2014年5月)15日、安倍首相の私的諮問機関である、憲法の素人集団の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(「安保法制懇」)が報告書を提出し、安倍首相は記者会見しましたので、それらと、自衛隊員や元日本軍兵士の反応報道を紹介しました。

安保法制懇の報告書、安倍首相の記者会見、自衛隊員らの反応の紹介

(5)その翌16日、憲法改悪阻止各界連絡会議(憲法会議)が声明「安保法制懇『報告書』をテコに『戦争する国』めざす安倍首相の暴走を糾弾する」を発表したので、それを紹介しまました。

憲法会議声明「安保法制懇『報告書』をテコに『戦争する国』めざす安倍首相の暴走を糾弾する」の紹介

(6)安倍内閣が長年の慣行を破って内閣法制局長官に素人の小松氏を抜擢したので、小松氏が退任しても、「駆けつけ警護」問題や集団的自衛権行使問題で与党が「合憲」としても体を張って違憲解釈を主張するまでは内閣法制局への不信感は払拭されないと指摘しました。

安倍政権の”慣行”破りで憲法解釈の素人と化した内閣法制局長官と「駆けつけ警護」問題

(7)安倍首相は大臣ですから「憲法改正」や「解釈改憲」を主張できないのにそれを公言し憲法尊重擁護義務違反を犯し、日米安保条約などによる集団的自衛権行使義務の遵守を目指していることを指摘して批判しました。

憲法尊重擁護義務違反をして集団的自衛権行使義務の遵守を目指す安倍首相

(8)ところで、安倍首相が外国の戦争に参戦することになる集団的自衛権(他衛権)行使を「合憲」と「解釈」する「解釈改憲」を目論んでいることについて、国民は、それをどの程度支持・賛成しているのでしょうか?


1.安倍「解釈改憲」についてのマスメディアの世論調査結果

(1)安倍首相は、9条明文改憲、96条先行明文改憲が実現できないと判断し、「解釈改憲」を目論んでいるのですから、マスメディアが世論調査する場合には、少なくとも、その「解釈改憲」の是非を調べるべきです。

そこで、集団的自衛権(他衛権)行使を「合憲」と「解釈」する「解釈改憲」についての各マスメディアの世論調査結果を確認してみましょう。

読売新聞2014年03月15日 15時00分

憲法の解釈を変更して、集団的自衛権を使えるようにする      27%

毎日新聞 2014年03月30日 22時11分(最終更新 03月31日 01時24分)

憲法を改正せずに憲法解釈の変更で集団的自衛権を行使できるようにする安倍晋三首相の進め方について「賛成」は30%

NHK4月14日 19時16分

安倍総理大臣は、これまでの政府の憲法解釈を変更することで集団的自衛権を行使できるようにすることに意欲を示していますが、この考えに賛成かどうか聞いたところ、「賛成」が21%

朝日新聞2014年4月22日00時12分

これまで政府は憲法上、集団的自衛権を使うことはできないと解釈してきました。憲法の解釈を変えて、集団的自衛権を使えるようにすることに、賛成ですか。反対ですか。 賛成 27%

NHK5月2日 20時04分

 政府が憲法解釈では認められないとしている集団的自衛権の行使を認めるべきだと思うか聞いたところ、「これまでの政府の憲法解釈を変えて、行使を認めるべきだ」が21%

ε豕新聞 2014年5月19日 朝刊
共同通信社
憲法解釈変更への賛成は34・5%

日本経済新聞2014/5/25 22:00

憲法改正でなく憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認することに「賛成」との回答が28%

朝日新聞2014年5月26日00時33分

集団的自衛権についてうかがいます。集団的自衛権とは、アメリカのような同盟国が攻撃された時に、日本が攻撃されていなくても、日本への攻撃とみなして、一緒に戦う権利のことです。これまで政府は憲法上、集団的自衛権を使うことはできないと解釈してきました。憲法の解釈を変えて、集団的自衛権を使えるようにすることに、賛成ですか。反対ですか。 賛成 29%

(2)以上紹介したように、最近のマスメディアによる、集団的自衛権(他衛権)行使を「合憲」と「解釈」する「解釈改憲」を支持する世論調査結果の最低は21%で、最高は34・5%です。

つまり、国民の2割、3割程度しか安倍「解釈改憲」は支持されていないのです。


2.ほかの世論調査について

(1)以上に対しては、ほかのマスメディアの世論調査結果では、もっと支持されている、との反論が予想されるので、それを検討してみましょう。

(2)まず、産経新聞の世論調査の結果です。
産経新聞2014.5.19 12:03
【産経FNN世論調査】
7割が集団的自衛権を容認 日本人輸送の米艦船護衛73・1%が支持 

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が17、18両日に実施した合同世論調査で、安倍晋三首相が目指す集団的自衛権の行使容認について「必要最小限度で使えるようにすべきだ」との回答を含め約7割が賛意を示した。賛意を示した人のうち、憲法改正ではなく、首相が主張する憲法解釈の変更での対応を支持する人も約7割に上り、安倍政権にとって追い風となりそうだ。
 集団的自衛権の行使容認に関しては「全面的に使えるようにすべきだ」が10・5%、「必要最小限度で使えるようにすべきだ」が59・4%に上った。「使えるようにすべきではない」と反対したのは、28・1%にとどまった。
 集団的自衛権の行使容認に賛意を示した人のなかで「憲法改正が望ましいが、当面は解釈変更で対応するればよい」と回答したのは46・9%で、「必ずしも憲法改正の必要はなく、解釈変更でよい」の23・5%と合わせて、憲法解釈変更の容認派は7割に達した。「憲法解釈変更は認められず、必ず憲法の改正が必要だ」との回答は25・8%だった。・・・・・

これによると、
集団的自衛権の行使容認に関しては「全面的に使えるようにすべきだ」10・5%と「必要最小限度で使えるようにすべきだ」59・4%の合計は69・9%です。
これが、「集団的自衛権の行使容認に賛意を示した人」ということのようです。

この「集団的自衛権の行使容認に賛意を示した人」のなかで
「憲法改正が望ましいが、当面は解釈変更で対応するればよい」46・9%と「必ずしも憲法改正の必要はなく、解釈変更でよい」23・5%の合計は70・4%です。

ということは、「集団的自衛権の行使容認に賛意を示した人」69・9%のうち「解釈変更でよい」は計70・4%なので、
全回答者の49・2%が「集団的自衛権の行使は解釈変更でよい」(安倍「解釈改憲」支持)の割合になりそうです。

それでも、50%近いわけですから、他のマスメディアの世論調査結果と比較しても、
安倍「解釈改憲」支持の割合の2倍程度もあります。

これは、不可解です。
この世論調査が真実に近いのか、すでに紹介した世論調査が真実に近いのか?

そこで、もう一度、この産経新聞の世論調査における選択肢の内容を確認してみましょう。
選択肢のうち、
「憲法改正が望ましいが、当面は解釈変更で対応するればよい」
は、どう考えても、問題があります。

というのは、
「当面は」としていますが、
それがどれくらいの年月あるいは日時なのか、不明です。
回答者によって、その受けとめ方は異なるでしょう。

また、「当面」後、必ず「憲法改正」が実現するわけけではありません。
もし「憲法改正」が実現しなければ、変更した解釈を元に戻すのでしょうか?
おそらく、そのようなことは現実には政権交代が起こらない限り皆無に近いでしょう。

このように考えると、この選択肢は、極めて問題にあるものだとわかります。

となると、
この世論調査はこの点で信頼のおけるものではないことになります。
率直に言えば、無駄な世論調査です(他の設問は別)。

もしそれでも、この世論調査を重視するというのであれば、
「憲法改正が望ましいが、当面は解釈変更で対応するればよい」という選択肢を選択した回答は除外して考えるしかないでしょう。

そうすると、
「集団的自衛権の行使容認に賛意を示した人」70・4%のなかで
「必ずしも憲法改正の必要はなく、解釈変更でよい」が23・5%なので
回答者全体のうち16.5%しか安倍「解釈改憲」を真に支持してはいない、ということを重視するしかなくなってしまいます。

そうなると、安倍「解釈改憲」についての世論調査で最低の支持率は、
21%ではなく、16.5%になってしまいます。

(3)次に、以下の読売新聞の調査結果の報道です。
読売新聞2014年05月12日 08時55分
集団的自衛権、行使容認71%…読売世論調査

 政府が目指す集団的自衛権の行使に関して、「必要最小限の範囲で使えるようにすべきだ」とした「限定容認論」を支持する人は63%に上ることが、読売新聞社の全国世論調査で分かった。
 「全面的に使えるようにすべきだ」と答えた8%と合わせて計71%が行使を容認する考えを示した。行使容認論の国民への広がりが鮮明となり、近く本格化する集団的自衛権を巡る与党協議にも影響を与えそうだ。
 9〜11日に実施した世論調査では、限定容認論を選んだ人が前回調査(4月11〜13日)より4ポイント上昇した。一方、「使えるようにする必要はない」と答えた人は25%で、前回より2ポイント下がった。
 支持政党別にみると、限定容認論への支持は、自民支持層で7割を超えた。公明党は集団的自衛権の行使容認に慎重だが、限定容認論を選んだ同党支持層は7割近くに上り、党と支持者の間で考え方に隔たりがあった。民主支持層と無党派層でも、限定容認論はいずれも6割近くに上った。

この世論調査では、集団的自衛権行使の是非について、明文改憲ではなく、「解釈による変更」がどれくらい支持されているのか不明です。
実際の紙面で、この世論調査における選択肢を確認したところ、
実際の選択肢は、
「全面的に使えるようにすべきだ」
「必要最小限の範囲で使えるようにすべきだ」
「使えるようにする必要はない」
「その他」
です。

やはり「解釈による変更」を支持するか否かを回答する選択肢はありませんでした。
これでは、今の安倍「解釈改憲」について国民がどのように思っているのかがわからないわけですから、この点では(他の設問は別)全く無駄な世論調査だったことになります。

すでに紹介した読売新聞2014年03月15日 15時00分
では、「憲法の解釈を変更して、集団的自衛権を使えるようにする」という選択肢が設けられ、27%だったことが公表されていました。
読売新聞を定期購読している方々なら、その多くがすぐに気づいたでしょう。
それにしても、なぜ、今回の読売新聞2014年05月12日 08時55分で報道された世論調査では、同じ選択肢が設けられなかったのでしょうか?
世論調査としても無意味だたわけですが、多分、相当の資金を使って世論調査が行われたと推察しますので、これではカネの無駄遣いだったことになりそうです。

(4)ところが、前掲の産経新聞の大阪本社版では、上記紹介の世論調査につき「集団的自衛権695「容認」 解釈変更 うち7割支持」という見出しで第一面トップに掲載されています。

世論調査としては問題のある選択肢を設け、それへの回答を悪用して、安倍「解釈改憲」が高い支持を得ているように報道するのは、極めて政治的は判断に基づくのではいかと推察するしかありません。

この点は、読売新聞の今回のものも同様です。
前掲の読売新聞の大阪本社版も、上記紹介の世論調査の報道を第一面に掲載されています。
このように安倍「解釈改憲」が重大な話題になっているときの世論調査としては無駄であるにも関わらず、それをトップに紹介するのは、極めて政治的な判断に基づくものではないかと推察するしかありません。
つまり、読売新聞2014年03月15日 15時00分では、安倍「解釈改憲」の支持が27%しかなかったので、今回は、安倍「解釈改憲」を後押しするために、あえて安倍「解釈改憲」の是非を問う選択肢を設けなかったのではないでしょうか。

産経新聞も読売新聞も、集団的自衛権行使の支持の割合を高く見せ、まるで安倍「解釈改憲」が国民に支持されているかのように錯覚させ、世論誘導するために、今回の無意味な世論調査が行われたのではないでしょうか。

そうなると、産経新聞としても、読売新聞としても、無駄な世論調査ではなく、有意義な世論調査だったjことになりそうです。

(5)こうなると、読売新聞は、ジャーナリズム精神も社会科学の精神もない、単なる好戦的な政治団体の新聞と誤解されてしまうのではないでしょうか!?
そう思われないためには、今後は、まっとうな選択肢を設けて、世論調査すべきです。

(6)なお、世論調査の選択肢の内容については、産経新聞・読売新聞以外のマスメディアの世論調査に対しても注文したいことがあるのですが、それはまた別の機会にしたいと思います。

憲法尊重擁護義務違反をして集団的自衛権行使義務の遵守を目指す安倍首相

(1)集団的自衛権行使や多国籍軍参加により日本(の自衛隊)がそれらの戦争に参戦することについて、安倍晋三首相は、従来違憲であると解釈していた政府解釈を「合憲」に変更しようと目論んでいます。

このように憲法改正手続きさえ経ずに改憲の目的を達成しようという「解釈改憲」が、憲法上許されないことは、自民党が「新憲法草案」(2005年)や「日本国憲法改正草案」(2012年)を作成したことで証明されている、と指摘しました。

安倍「解釈改憲」が憲法上許されないのは自民党「日本国憲法改正草案」が証明している!

(2)また、その「解釈改憲」は明文改憲が実現できないから強行しようとするものであり、卑怯であることも、指摘しました。
安倍「解釈改憲」の卑怯さ(”右翼の軍国主義者”のクーデターの企て)

(3)さらに、安倍「解釈改憲」は、アメリカの要求に応えたものであり、それゆえアメリカの戦争に日本が集団的自衛権を行使して参戦することが条約に基づく義務づけられ、自衛隊員が死傷する可能性が高くいなるわけですが、アメリカから少し「独立・自立」して日本が近隣諸国との間で戦争を引き起こせば、自衛隊員だけではなく日本本土の国民も死傷する可能性が高くなることを指摘しました。

安倍「解釈改憲」は自衛隊員とその家族だけが恐れているわけではない!

(4)今月(2014年5月)15日、安倍首相の私的諮問機関である、憲法の素人集団の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(「安保法制懇」)が報告書を提出し、安倍首相は記者会見しましたので、それらと、自衛隊員や元日本軍兵士の反応報道を紹介しました。

安保法制懇の報告書、安倍首相の記者会見、自衛隊員らの反応の紹介

(5)その翌16日、憲法改悪阻止各界連絡会議(憲法会議)が声明「安保法制懇『報告書』をテコに『戦争する国』めざす安倍首相の暴走を糾弾する」を発表したので、それを紹介しまました。

憲法会議声明「安保法制懇『報告書』をテコに『戦争する国』めざす安倍首相の暴走を糾弾する」の紹介

(6)安倍内閣が長年の慣行を破って内閣法制局長官に素人の小松氏を抜擢したので、小松氏が退任しても、「駆けつけ警護」問題や集団的自衛権行使問題で与党が「合憲」としても体を張って違憲解釈を主張するまでは内閣法制局への不信感は払拭されないと指摘しました。

安倍政権の”慣行”破りで憲法解釈の素人と化した内閣法制局長官と「駆けつけ警護」問題

(7)安倍首相は、憲法尊重擁護義務違反をして集団的自衛権行使義務の遵守を目指しています。
加えて、アメリカから少し「自立・独立」して戦争を引き起こしてしまい、アメリカを巻き込ませるおそれもあるでしょう。

以下では、前者について少し説明することにします。


1.為政者が自己への規制を緩和する「憲法改正」を主張するのは憲法尊重擁護義務違反!

(1)日本国憲法第99条は、国民には憲法尊重擁護義務を課しておらず、為政者に課しています。
日本国憲法第99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。


これは、為政者が主権者国民の日本国憲法を尊重擁護しなければ、平和も基本的人権も暮らしも破壊されるから、そうならないよう、為政者に日本国憲法を尊重し擁護する義務を課しているのです。
政治や行政などは憲法に基づいて行われなければならないという近代以降の立憲主義の要請です。

(2)したがって、公務員は、公務において、憲法違反をすることが許されませんし、憲法改正のうち、少なくとも自己への規制を緩和する「憲法改正」あるいは日本国憲法の基本原理(国民主権・平和主義・基本的人権尊重主義など)を変質させる「憲法改正」(以下、「憲法改正」という)を公言することも許されません。

自民党などが主張してきた9条改憲論は、日本国を戦争を放棄した国から戦争する国に変貌させるものであり、政府に対する規制を緩和・解除し、かつ日本国憲法の基本原理である平和主義を変質させるものですから、公務員は、公務において、このような「憲法改正」を主張することは許されません。

もちろん、公務員にも公務以外の私生活があり、表現の自由、政治活動の自由も保障されていますので公務以外で「憲法改正」を主張することは許されます。
しかし、公務においては、許されません。

このことは、国会議員や大臣にも妥当します。

(3)もっとも、これに対しては、日本国憲法も第96条で憲法改正手続を定めているのだから、国会議員が「憲法改正」を主張し、議論することは許されるはずであるから、私の意見は間違いではないかとの反論が予想されます。

確かに、第96条がある以上、国会議員が国会で憲法改正を主張し、議論することは許されます。
憲法改正案の原案を国会に提出できる以上、そうです。
しかし、第99条の憲法尊重擁護義務を果たさなくても良いことにはなりません。

言い換えれば、国会議員の場合には、第99条の憲法尊重擁護義務を果たしたうえででなければ、「憲法改正」を主張し議論することは許されません。

これについては、後で具体例を出して説明します。

(4)また、大臣についても、民間人ではなく、国会議員でもある場合には、国会で「憲法改正」を主張し議論することは許されるとの反論が予想されます。

当該大臣が純粋に国会議員として国会で発言する場合は、そうですが、しかし、それ以外は大臣として発言する以上、大臣でない国会議員と同じように「憲法改正」を主張することは許されません。
内閣や大臣には、憲法改正案の原案を提出する権限はないからです。
これは、日本国憲法の解釈からの帰結ですが、現行の憲法改正の手続き法においても、内閣・大臣には憲法改正案の原案を提出する権限を認められていません。

国会議員であっても大臣の言動には、日本国憲法第51条の免責特権の保障がないというのが通説ですが、ある意味では、それと類似しています。
第51条  両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。

したがって、大臣は、国会議員としての発言でない場合には、国会議員と同じように憲法改正を主張し議論することはできないのです。
大臣は、純粋にプライベートの場合を除き、四六時中公務に専念することになるので、国会内や閣議においてだけではなく、それ以外においても、憲法改正を主張することは許されません。

(5)もちろん、内閣としての憲法の解釈を説明する際に大臣が”憲法改正”の文言を使用することは許されます。

(6)国会議員以外の公務員は、公務において「憲法改正」を主張することは許されません。


2.日米安保条約などに基づき日本国の集団的自衛権行使は義務になる!

(1)集団的自衛権は、いわゆる自衛権(個別的自衛権)とは異質のものです。
親密な関係にある外国が自衛戦争をし、その外国から要請を受けた場合に、当該戦争に参加する権利です。
権利なので、国際社会で自国の参戦を正当化できます。

(2)しかし、親密な関係にある外国との間で、集団的自衛権行使について条約を締結するなどしていた場合には、両国の間では、集団的自衛権を行使するのは義務になります。
条約は、締結国の間で拘束力を有するからです。

もちろん、その条約の内容がどのように定められているのかにもよるのですが、しかし、条約に基づく以上、一般に、集団的自衛権行使は義務づけられることになります。

(3)また、日本はアメリカに従属している以上、アメリカに要請された場合、日本が集団的自衛権を行使しないことは、政治的にはありえないでしょう。
現に、これまでも、日本は法律を制定してアメリカの戦争のために後方支援を行ってきました。
そもそも集団的自衛権の行使を憲法上解禁することはアメリカの要求であり、これに応えて安倍首相は集団的自衛権行使を「合憲」化しようと目論んでいるのですから、今後、日本のアメリカに対する従属性が今後変わるはずがありません。

(4)アメリカは実際に戦争をしていますから、日本に要請があれば、自衛隊は今後制定される法律(立法改憲)に基づき集団的自衛権を行使して参戦することになります。

そうなると、日本国憲法の前文で保障されている平和的生存権はますます本格的に侵害されることになります。


3.為政者は安倍首相の「解釈改憲」に対して批判をしなければ憲法尊重擁護義務違反になる!

(1)日本国が集団的自衛権を行使することを日本国憲法が許容していないことは、憲法学における通説ですし、従来、日本政府もそのような立場を堅持してきました。

ですから、そもそも集団的自衛権行使を「合憲」と「解釈」することは憲法論として理論的に不可能なのです。
憲法の解釈は、憲法が有している枠内でなければなりません。
その枠を超えているものを「解釈」を強弁することは許されません。

日本国憲法が議院内閣制を採用しているのに、大統領制を採用していると「解釈」することなどできないように、9条があるのに集団的自衛権行使が「合憲」とは「解釈」できるはずがありません。

(2)にもかかわらず、公務員が「解釈改憲」を主張することは許されません。

内閣が集団的自衛権行使を「合憲」と「解釈」し「解釈改憲」することは、実質的には9条の否定であり、立憲主義の否定です。
そんなことをすれば、憲法尊重擁護義務に違反するクーデターです。

(3)公務員は、公務において憲法尊重擁護義務を果たさなければならないのですから、安倍首相が「解釈改憲」を目論んでいることについては厳しく批判し、反対しなければなりません。
他の大臣や国会議員も、安倍首相を批判し、反対しなければなりません。

安倍内閣が「解釈改憲」しようとしたら、国会議員は全員、批判し、反対しなければなりません。
そうしなければ、憲法尊重擁護義務を果たしていないことになります。

(4)このことは、明文改憲を主張する政治家にも妥当します。
明文改憲を主張する政治家も、憲法尊重擁護義務を果たさなければならないのですから、安倍首相の「解釈改憲」を批判し、反対しなければなりません!

(5)憲法尊重擁護義務を果たす気のない公務員、国会議員、大臣らは、即刻辞任すべきです。
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