上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

憲法研究者の社会活動の一環として、ブログを開設してみました(2008年4月5日)。 とはいえ、憲法問題全てについて意見を書くわけではありません。 政治問題について書くときがあるかもしれません。 記録として残しておくために、このブログを使用するときがあるかもしれません。 各投稿記事の右下の「拍手」が多いようであれば、調子に乗って投稿するかもしれません。 コメントを書き込まれる方は、カテゴリー「このブログの読み方とコメントの書き込みへの注意」の投稿を読んだ上で、書き込んでください。 皆様のコメントに対する応答の書き込みは直ぐにできないかもしれませんので、予めご了解ください。 ツイッターを始めました(2010年9月3日)。 https://twitter.com/kamiwaki フェイスブックも始めました(2012年7月29日) http://www.facebook.com/hiroshi.kamiwaki.7 かみわき・ひろし

2014年09月

2014年9月の仕事・社会活動の紹介

早いものですね。
2014年9月も終わります。

私の今月の仕事、社会活動をまとめて紹介しておきます。
なお、大学・大学院の仕事は除きます。


1.2014年9月の仕事・社会活動

◆「市議9人政務活動費で紳士靴、「防災靴」と報告」読売新聞2014年09月02日 11時58分で、私のコメントが紹介されました。

◆2014年9月2日(火)

「関西テレビ」の番組「スーパーニュースアンカー」(午後4時48分〜7時)で、兵庫県議会の政務活動費改革案が取り上げられ、私のインタビューの一部が紹介されました。

◆2014年9月4日(木)

雑誌「ねっとわーく京都」309号(2014年10月号)が届きました。

私の原稿「政治とカネ連載57 渡辺喜美「みんなの党」前代表の政治資金問題◆ー支報告しなければ違法!」(76ー79頁)が掲載されています。

◆「資金受領 知事「処理適切でない」 県議会で陳謝 報告書修正へ」宮崎日日新聞2014年9月6日で、私のコメントが紹介されました。

◆「号泣会見で話題 政務活動費 北見市議会の使途 適正か 視察の土産にタマネギ 政治的主張の広告掲載」北海道新聞2014年9月6日(オホーツク面)で、私のコメントが紹介されました。

◆2014年9月6日(土)

憲法会議2014拡大常任幹事会

◆2014年9月8日(月)

「サンデー毎日」2014年9月14日号が届きました。

私のコメントが紹介された記事「「改造人事」直撃スクープ 安倍「財界側近ニトリ創業者」がバラまく「巨額献金」爆弾」が掲載されています。

◆「時々刻々 問われる「政治とカネ」 経団連 献金呼びかけ再開」朝日新聞2014年9月9日で、私のコメントが紹介されました。

◆2014年9月9日(火)


次のブックレットの原稿を脱稿しました。
タイトルは「国民主権か、財界主権か!  日本経団連の「自民党の政策」買収を問う」(仮称)。

午後
丹波市不正事務処理に関する第三者委員会

◆「特集ワイド:法人減税、献金再開 政策をカネで買う? 経団連の露骨」毎日新聞 2014年09月11日 東京夕刊で、私のコメントが紹介されました。

◆2014年9月11日(木)夕方

神戸憲法集会実行委員会
兵庫県憲法会議幹事会

◆「神戸憲法集会の後援依頼、市教委も断る」神戸新聞2014/9/11 12:14で、私のコメントが紹介されました。

◆2014年9月12日(金)

丹波市不正事務処理に関する第三者委員会

◆2014年9月13日(土)

ある雑誌のインタビュー

◆2014年9月15日(火)夜

雑誌「ねっとわーく京都」310号(2014年11月号)の「政治とカネ 連載58」の原稿を脱稿しました。

「渡辺喜美「みんなの党」前代表の政治資金問題 収入分の不記載・虚偽記入罪」


◆2014年9月17日(木)午前

内閣官房報償費(機密費)の情報公開訴訟を大阪地裁に提起し、記者会見しました。
以下で報道されました。
NHK総合テレビのお昼の関西のニュース2014年9月17日
「市民グループ・“官房機密費の使いみち公開を”・提訴」09/17(水) BS1 【BS列島ニュース】
「安倍内閣の官房機密費使途公開求め提訴(大阪府)」日本テレビ[ 9/18 0:51 読売テレビ]NEWS24
「機密費の使途開示求め提訴=現内閣の13年分−大阪地裁」時事通信(2014/09/17-11:39)
「官房機密費の公開求め提訴 大阪の市民団体、過去2件は1審で一部開示命令」産経新聞2014.9.17 12:05
「官房機密費の使途公開求め提訴 大阪の市民団体」朝日新聞2014年9月17日13時24分
「官房機密費使途不開示、取り消し求め提訴」読売新聞2014年09月17日 14時11分
「官房機密費の開示求め提訴 大阪の市民団体」神戸新聞2014年9月17日夕刊
毎日新聞2014年9月17日夕刊(大阪本社版)

◆2014年9月17日(木)、TOKYO FM 「TIME LINE」(午後7時〜)に電話で生出演しました。

◆「特集ワイド:法人減税・政策を金で買う?献金再開 経団連露骨」毎日新聞 2014年09月17日 大阪夕刊で、私のコメントが紹介されました。

◆2014年9月19日(金)

雑誌「ねっとわーく京都」310号(2014年11月号)の「政治とカネ 連載58」の原稿「渡辺喜美「みんなの党」前代表の政治資金問題 収入分の不記載・虚偽記入罪」の校正ゲラが届きました。
今回も、加筆修正の必要なし、でした。

◆2014年9月21日(日)午後1時開場・1時30分開演

 安倍政権の暴走をストップさせよう
     憲法を守り生かすシンポジウム

会 場 兵庫県立のじぎく会館大ホール
     神戸市中央区山本通(兵庫県庁舎北5 分)
参加費(会場費・資料代) 1000 円
主 催 平和・民主・革新の日本をめざす兵庫の会(兵庫革新懇)
     TEL/FAX 078-351-2610

講 演 池田香代子
       全国革新懇代表世話人。ドイツ文学者、児童文学者、翻訳家
      ヴィクトール・E・フランクル著『夜と霧』新訳が好評です。

シンポジウム 

コーディネーター
 上脇 博之(兵庫県憲法会議事務局長・神戸学院大学教授)

パネラー
 武村 義人(医師・兵庫県保険医協会副理事長)
 津川 知久(兵庫労連議長、憲法改悪ストップ兵庫県共同センター代表)
 泥 憲和(元自衛官・防空ミサイル部隊所属)
 濱本  由(あいおい法律事務所、明日の自由を守る若手弁護士の会)

このシンポジウムについては、以下で報道されました。

「兵庫革新懇が憲法生かすシンポ 安倍暴走政治ストップさせよう」しんぶん赤旗2014年9月22日
「兵庫革新懇が「憲法を守り生かすシンポジウム」 安倍政権の暴走止めよう」兵庫民報2014年9月28日

◆「聞く耳持たない 強権政権  辺野古に 基地造るな  集団的自衛権閣議決定反対
原発再稼働やめなさい」しんぶん赤旗2014年9月23日(火)で、私のコメントが紹介されました。

◆「早期改憲の意見書案 酒々井町議会、提出へ 住民反発「十分な説明ない」」東京新聞2014年9月23日(【千葉】)で、私のコメントが紹介されました。

◆2014年9月24日(水)

11・3神戸憲法集会の宣伝・協力のための団体廻り

ある雑誌のインタビュー原稿の校正ゲラが届き、構成を得て返送しました。

◆2014年9月25日(木)夕方

護憲団体の懇談会

◆2014年9月26日(金)19時〜(40分)

「平和を語る会」で、講演しました。

・原水爆禁止世界大会参加報告(野村さん)
・自民党は日本国憲法の平和主義をどのように変質させようとしているのか?」(上脇博之)
・参加者各自の平和への思いなど
主催:神戸市北民商

◆「「政治的…」 他自治体にらみ内規 「九条」講演 後援せず」東京新聞2014年9月30日 朝刊で、私のコメントが紹介されました。

◆2014年9月30日(火)18:30〜

講演しました。

演題「集団的自衛権容認の閣議決定を斬る」

会場:神戸市勤労会館404
主催:科学者会議兵庫支部「市民フォーラム」


2.2014年10月以降の仕事・社会活動の予定

◆2014年10月1日(水)午後

11・3神戸憲法集会の会場打ち合わせ


◆2014年10月2日(木)午前

11・3神戸憲法集会の”後援”申請を不承諾にした神戸市と同市教育委員会に、直接会って、その理由を説明してもらいます。

◆2014年10月6日(月)夕方

集団的自衛権反対の兵庫県下一斉宣伝行動

◆2014年10月9日(木)夕方

神戸憲法集会実行委員会
兵庫県憲法会議幹事会

◆2014年10月28日(火)

ある地方自治体の委員会

◆2014年11月3日(月)午後

神戸憲法集会

◆2014年11月12日(水)午後2時

講演「戦争する国に向かって暴走する安倍政権」(仮)
会場:上郡町生涯学習支援センター
主催・かみごおり9条の会

◆2014年11月23日

研究会

◆ある研究会で出版の企画があり、論文を執筆することになりそうです。

締切はいつになるのか??

◆2015年1月8日(木)午後1時30分から3時30分

武庫市民大学選挙政治啓発講座
講演テーマ「衆参の選挙制度を憲法の視点から考える」
場 所  尼崎市立武庫公民館大ホール

◆2015年7月末
ある記念論文集の原稿締切り


3.呼びかけ

(1)竹下彌平さんについての情報提供をお願いします

なお、有力な情報提供がありました。

(2)母校への憲法本の寄贈の呼びかけ

西松建設違法献金事件株主代表訴訟で元役員らに6.7億円弁済命令判決

はじめに

(1)西松建設がダミーの政治団体を使って違法な政治献金(パーティー券購入を含む)を行った事件の刑事裁判については、すでに、このブログで何度も紹介してきました。

http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/cat_10040771.html

(2)この西松建設違法献金事件では、上記の刑事裁判とは別に、株主代表訴訟が提起されていました。

その株主は、私が共同代表をしている「株主オンブズマン」のメンバーのひとりです。

その代理人の弁護士さんの解説によると、
第三者委員会は國澤元社長一人の責任にしてしまいましたが、このような大規模な違法政治献金のスキームを一人で構築することなどおよそ考えられないので、他の取締役の責任追及も行ったところ、
東京地裁は、昨日(2014年9月25日)、10名(実質9名)中6名の責任を認めたそうです。

詳細は下記のとおり、とのことです。

とりわけ、違法政治献金スキームを作った時の社長であるK元社長、國澤氏の後に社長となったI氏の責任が認められたことは意義がある。

.瀬漾爾鬚弔った献金原資の捻出につき、 在任期間中の分は、全額、賠償責任を認められました。
 (認容被告分・最大6億3786万円)

架空の政治資金パーティー分については、O氏のみ、賠償責任を認められました。
 O氏の賠償責任は、
  * ダミー会社分 4億1833万円
  * パー券分     3460万円
  * 合計     4億5293万円

H酬茲麓臺O氏に関し
  4億5293万円で他の被告と連帯すると書かれているが、しかし、正しくは、ダミー会社分4億1833万円は連帯し、パー券分の3460万円は、O氏の単独責任とした。

い茲辰董認容額は
  ダミー会社分 6億3786万円に
  パー券分     3460万円を加えた
           6億7246円になる。
   
ダ禅甞曚6億9028万円なので、ほとんど認められたに等しい。

裁判所は更正決定をする可能性があるようです。


(3)昨日の判決のマスコミ報道を紹介します。

判決のマスコミ報道

(1)テレビ報道

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140925/k10014878101000.html(今なら動画を見ることができます)
NHK9月25日 19時11分
西松建設元社長らに6億円余の弁済命令

 西松建設が実態のない政治団体を使って違法な政治献金を行った事件を巡る株主代表訴訟で、東京地方裁判所は、元社長ら6人に対し、会社に損害を与えたとして6億7000万円余りを弁済するよう命じました。
 西松建設は5年前、実態のない政治団体の名義を使って、国会議員の政治団体に違法な献金をしたとして、元社長が政治資金規正法違反の罪で有罪の判決を受け、確定しています。
 これを受けて、株主の1人が違法な献金によって会社の資産が減ったとして、歴代の社長らに弁済を求める株主代表訴訟を起こしていました。
 25日の判決で、東京地方裁判所の大竹昭彦裁判長は、西松建設が平成7年から平成18年にかけて会社の資金から献金を捻出する仕組みをつくっていたと認定しました。
そのうえで、有罪が確定した元社長とは別の元社長ら6人について、「こうした仕組みを認識していたのに阻止せず、取締役としての注意義務に違反し、会社に損害を与えた」と指摘して、6億7000万円余りを会社に弁済するよう命じました。
 一方、事件で有罪が確定した元社長は、弁済について、すでに会社側と和解が成立しています。
25日の判決について、株主の弁護士は会見し、「企業が行った裏献金の責任を、広い範囲で認めたもので評価できる」と述べました。西松建設は「中立的な立場なのでコメントすることはありません」としています。

日テレ< 2014年9月25日 18:43 >
西松建設株主訴訟6億7千万円支払い命じる

 準大手ゼネコン・西松建設による違法献金事件をめぐり、株主が当時の取締役の責任を追及した株主代表訴訟で、東京地裁は25日、当時の取締役6人に6億7000万円あまりの支払いを命じた。
 西松建設は、ダミー団体の名義で違法な政治献金をしたとして元社長らが刑事事件で有罪判決をうけている。株主は、元社長ら以外の当時の取締役にも違法献金によって会社から多額の資金を流出させた責任があるとして、株主代表訴訟で損害賠償を求めていた。
 25日の判決で東京地裁は「違法な政治献金を認識していたか、認識することができた」として、当時の取締役6人の責任を認め、会社に対し、6億7000万円あまりを支払うよう命じた。


(2)新聞報道
産経新聞2014.9.25 18:46
会社に損害、旧経営陣に6億7千万円賠償命令 西松建設巨額献金事件

 西松建設の巨額献金事件などで会社に損害を与えたとして、同社の個人株主が、旧経営陣10人に計約6億9千万円の損害賠償を求めた株主代表訴訟の判決が25日、東京地裁であった。大竹昭彦裁判長は、6人に計約6億7200万円を西松建設に支払うよう命じた。
 事件では、会社が設立したダミーの政治団体に幹部社員らが寄付する形で、政治献金を捻出。幹部社員には賞与の形で寄付分の穴埋めをしていた。被告の10人は献金していた当時の社長ら幹部。
 大竹裁判長は10人のうち6人について、「献金の捻出方法を知る立場にあった」と認定。役員としての注意義務違反があったとして、責任を認めた。
 事件では元社長の有罪が確定。西松建設は元社長に約11億8千万円の損害賠償を求める訴訟を起こしたが、昨年1月に和解が成立した。同社は和解内容を明らかにしていない。
 判決後に記者会見した原告側弁護団は「企業の裏献金に対する役員の責任を断罪した」と評価。西松建設は「中立の立場なのでコメントすることはない」とした。

日経新聞2014/9/25 21:21
西松建設旧経営陣に6億7200万円賠償命令 東京地裁

 西松建設の巨額献金事件を巡り、ダミー団体を使った違法な政治献金をやめさせる義務があったのに怠ったとして、同社の株主が旧経営陣10人に総額約6億9000万円の賠償を求めた株主代表訴訟の判決が25日、東京地裁であった。大竹昭彦裁判長は「職務上の注意義務を尽くさなかった」として、6人に総額約6億7200万円を同社に支払うよう命じた。
 判決は、金山良治元会長や石橋直元社長ら6人について「政治資金規正法違反にあたる献金を知っているか知りうる立場にあった」と指摘。故意や過失による善管注意義務違反を認めた。残る4人については請求を棄却した。
 弁護団は判決後に記者会見し「(規正法違反罪で有罪が確定した)国沢幹雄元社長だけでなく、当時の経営陣の責任を広く認める判決で、今後の企業献金の在り方に対する警鐘になる」と評価した。西松建設は「中立の立場なのでコメントしない」としている。
 同社は今回の訴訟とは別に、違法献金で会社に損害を与えたとして国沢元社長ら2人に賠償を求める訴訟を起こしたが、昨年1月に和解が成立している。

毎日新聞 2014年09月25日 21時44分
西松建設違法献金:6億7千万円返還命じる…元役員6人に

 準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)の違法献金事件を巡り、株主が元役員10人に約6億9000万円を同社に返還するよう求めた株主代表訴訟で、東京地裁は25日、6人に約6億7000万円の返還を命じた。
 大竹昭彦裁判長は、献金の違法性を認め「違法性の認識がなかった場合などを除き、関与した取締役には注意義務がある」と述べた。そのうえで1995年に社長に就任した金山良治氏について「違法献金のスキームの概要を把握していた」と違法性の認識を認定。加担するなどした元役員ら5人の責任も認めた。
 株主側代理人は記者会見で「違法献金に対する警鐘になる。主張が認められなかった元役員らについては控訴したい」と話した。
 この裁判とは別に、同社は国沢幹雄元社長=有罪確定=に賠償を求める訴訟を起こし、昨年和解が成立している。【山本将克】

読売新聞2014年09月25日 21時49分
西松元会長ら6人に計6億7200万円賠償命令

 準大手ゼネコン「西松建設」(東京)による違法献金事件を巡り、同社の株主が旧経営陣10人を相手取り、同社に約6億9000万円を賠償するよう求めた株主代表訴訟で、東京地裁(大竹昭彦裁判長)は25日、元会長ら6人について責任を認め、総額約6億7200万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
 4人については請求を棄却した。
 同事件では、元社長1人の政治資金規正法違反での有罪が確定したが、この日の判決は、それ以外の旧経営陣についても違法献金の責任を認定した。
 判決などによると、同社は、小沢一郎・生活の党代表の資金管理団体「陸山会」など複数の政治家側に対して献金やパーティー券購入を行うため、1995年以降に二つのダミーの政治団体を設立。賞与を上乗せされて受け取った一部社員が2団体に会費を支払う形で、献金などに回していた。

朝日新聞2014年9月26日00時18分
西松建設の違法献金、元役員6人に6.7億円賠償命令

 西松建設(本社・東京)が国会議員らに違法献金した事件をめぐり、同社の株主が元取締役10人に約6億9千万円の損害賠償を求めた株主代表訴訟の判決が25日、東京地裁であった。大竹昭彦裁判長は、金山良治元会長ら6人が「違法献金の手法を容認した」などと認め、計約6億7200万円を同社に支払うよう命じた。
 判決によると、西松建設は実態のない政治団体を設立。社員を会員にして会費を払わせ、その分を賞与に上乗せする方法などで、同社の名前を出さずに政治献金をした。
 判決は、献金は事実上西松建設によるもので名義を偽ったとして、政治資金規正法に違反すると認定。金山元会長は「この手法を認識しながら容認した」、他の5人は「全容を把握し、実行にあたっていた」「防止すべきだったのに放置した」などと判断し、取締役としての注意義務違反があったとした。
 事件で同法違反などの罪に問われ、有罪が確定した国沢幹雄元社長については、西松建設が損害賠償を求めたため、株主代表訴訟の対象にはなっていない。

(3)通信社の配信記事
中日新聞2014年9月25日 18時55分
旧経営陣に6億円賠償命令 西松建設の株主訴訟

 西松建設の巨額献金事件で会社が損害を受けたとして、市民団体「株主オンブズマン」(大阪市)のメンバーで個人株主の男性が、旧経営陣10人に総額約6億9千万円の損害賠償を求めた株主代表訴訟の判決で東京地裁は25日、6人に対し総額約6億7200万円を西松建設に支払うよう命じた。
 事件では、会社が設立したダミーの政治団体に幹部社員らが寄付し、賞与の形で会社が穴埋めするなどの方法で政治献金が捻出されていた。10人は、献金当時に役員を務めていた。
 大竹昭彦裁判長は、うち社長経験者ら6人が「役員としての注意義務違反があった」と指摘した。
(共同)

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版2014 年 9 月 25 日 19:05 JST
元会長らに6.7億円賠償命令=西松建設偽装献金で—東京地裁

 西松建設の偽装献金事件をめぐり、ダミー団体を使った違法献金をやめさせる義務があったのに怠ったなどとして、株主の男性が旧経営陣10人を相手に、同社に約6億9000万円の損害賠償を支払うよう求めた訴訟の判決が25日、東京地裁であった。大竹昭彦裁判長は、金山良治元会長ら6人に対して総額約6億7200万円の支払いを命じ、残る4人については請求を棄却した。
 事件で有罪が確定した国沢幹雄元社長と藤巻恵次元副社長に対し、同社が同様の賠償を求めた訴訟は、2013年に和解が成立している。
 大竹裁判長は「金山元会長は国沢元社長らから献金について説明を受け、容認していた」と述べた。他5人については偽装を知り得る立場にあったと指摘し、「放置した過失責任がある」と結論付けた。
 判決によると、西松建設は1995年と99年、政治資金規正法改正で禁じられた政治家への企業献金を続けるため、OBが代表を務める二つのダミー政治団体を設立。2006年に団体を解散させるまで、社員から会費を集めて献金に回していた。
 西松建設の話 中立の立場なので、コメントすることはない。 
[時事通信社]





内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟提訴のマスコミ報道と陳述書の紹介

はじめに

2013年分の内閣官房報償費(機密費)に関する行政文書のうち、その使途のわかるものが全部非開示されたので、昨日、私(原告)は、その取消す等を求めて大阪地裁に提訴しました。

13年分内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟を大阪地裁に提起しました!

これについてマスコミは報道してくれました。
インターネットで検索し、現時点で把握しているものだけをご紹介します。
(例えば、NHK総合テレビのお昼の関西のニュースでも報道されましたし、毎日新聞の夕刊(大阪本社版)でも報道されたようですが、検索しても出てきません。
個々のマスメディアにアクセスすると、もっと把握できるでしょうが、忙しくてそれが出来ていません。
後で把握できたものは追加して紹介します。)

また、先行の裁判で私が大阪地裁に提出した陳述書を再度紹介しておきます。


1.マスコミ報道

(1)テレビ報道
09/17(水) BS1 【BS列島ニュース】
市民グループ・“官房機密費の使いみち公開を”・提訴

 第2次安倍内閣が去年1年間の官房機密費の使い道を明らかにしないのは違法だとして、大阪の市民グループが情報の公開を求める新たな訴えを起こした。
 訴えを起こしたのは、弁護士などで作る大阪の市民グループ「政治資金オンブズマン」のメンバー。
 市民グループはことし1月、第2次安倍内閣が発足してから1年間の官房機密費の使いみちなどの公開を求めたが、「事務の円滑かつ効果的な遂行に支障を及ぼすおそれがある」などとして、認められなかった。
市民グループはこれまでも同様の訴えを起こしているが、今回は「情報公開法で非公開の対象となるものではなく、公開しないのは違法」として情報の公開を求めている。
 これまでの裁判では、1審で一部の文書の公開を命じる判決が言い渡され、2審の裁判が進められている。
市民グループの共同代表・神戸学院大学法科大学院・上脇博之教授は「全面非開示は民主主義社会、民主主義国家にとっては異常」と話した。
 訴えについて内閣官房内閣総務官室は「訴状を確認してから対応したい」としている。

日本テレビ[ 9/18 0:51 読売テレビ]
NEWS24
安倍内閣の官房機密費使途公開求め提訴(大阪府)

訴えを起こしたのは大阪の市民団体「政治資金オンブズマン」のメンバー。菅官房長官が去年支払いを受けた官房機密費13億6千万円について、具体的な使い道などが開示されないのは違法として、17日大阪地裁に提訴。資料の公開を求めている。

http://www.news24.jp/nnn/news88910738.html(今なら動画を見ることができます)

(2)新聞等の報道
時事通信(2014/09/17-11:39)
機密費の使途開示求め提訴=現内閣の13年分−大阪地裁

 第2次安倍内閣で支出された官房機密費(内閣官房報償費)の使途を開示しなかったのは違法だとして、市民団体「政治資金オンブズマン」のメンバーが17日、国を相手に情報公開を求めて大阪地裁に提訴した。
 訴状によると、メンバーが2013年分の官房機密費約13億6000万円の支出について開示請求したのに対し、国は14年3月、具体的使途に関する文書を不開示とした。原告側は、帳簿や領収書を開示しても支払いの相手先が明らかになるわけではないと主張している。

産経新聞2014.9.17 12:05
官房機密費の公開求め提訴 大阪の市民団体、過去2件は1審で一部開示命令

 第2次安倍政権発足後の平成25年1〜12月に菅義偉官房長官が支出を受けた内閣官房機密費(報償費)計約13億6千万円の使途に関する情報公開請求を不開示としたのは違法として、大阪市の市民団体「政治資金オンブズマン」のメンバーが17日、国に不開示処分の取り消しを求める訴訟を大阪地裁に起こした。
 同様の訴訟はこれまでに安倍晋三首相が官房長官だった17〜18年の支出分と、河村建夫官房長官時代の21年の支出分をめぐり2回起こされた。大阪地裁は24年、いずれも一部文書の開示を命じる判決を言い渡したが、国側が控訴したため、大阪高裁で係争中。
 訴状によると、メンバーは今年1月、機密費の使途に関する文書の情報公開を請求。国は3月、「使途に関する文書を明らかにすることは事務の遂行に支障を及ぼし、他国との交渉上不利益を被る恐れがある」と全面不開示とした。

朝日新聞2014年9月17日13時24分
官房機密費の使途公開求め提訴 大阪の市民団体

 第2次安倍内閣の2013年に支出された内閣官房報償費(官房機密費)約13億6千万円の使い道を公開しないのは不当だとして、大阪の市民団体「政治資金オンブズマン」のメンバーが17日、国に開示を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
 同オンブズマンによる官房機密費の使途公開を求める訴訟は、安倍晋三首相が官房長官を務めた小泉純一郎内閣時の05〜06年と、麻生太郎内閣時の09年が対象となった2訴訟に続き3例目。過去2件では同地裁が12年にそれぞれ不開示処分を一部取り消す判決を出し、原告、国側双方が控訴している。
 内閣総務官室は「訴状を確認してから対応したい」とのコメントを出した。

読売新聞2014年09月17日 14時11分
官房機密費使途不開示、取り消し求め提訴

 菅官房長官が2013年に支払いを受けた官房機密費(内閣官房報償費)の使途に関する文書を公開しなかったのは違法として、市民グループのメンバーが17日、国を相手取り、不開示処分の取り消しなどを求める訴訟を大阪地裁に起こした。
 原告は「政治資金オンブズマン」(大阪市)のメンバー。訴状によると、オンブズ側は今年1月、13年の支出分を情報公開請求。内閣官房は3月、国庫から約13億6000万円の支出があったとしたが、具体的な使い道や支払先名は不開示とした。
 原告側は「闇の中で毎月1億円もの支出が続けられている」と主張。内閣官房内閣総務官室は「訴状が届いてから対応を検討する」としている。
 官房機密費の使い道に関する文書公開を巡っては、05〜06年と09年の支出分を巡る2件の訴訟で、同地裁が、機密費を官房長官に支払う際に作成する「政策推進費受払簿」など一部文書の開示を命じ、双方が控訴して大阪高裁で係争中。


2.2013年の「報償費」

菅内閣官房長官が2012年12月からの2013年末までの内閣官房「報償費」について、私は情報公開請求しましたが、(開示漏れでなければ)2012年12月は請求・支払いがなかったようです。
2013年分(2013年度分ではない)の個々の請求・支払い等については、以下のとおりです。
合計すると、13億6000万円超になります。
2013年(平成25年)内閣官房報「償費費」の請求・支払い状況
請求日              支払日           請求者・債主  請求金額・支払金額(円)
2013(平成25)年1月4日(金) 同年1月8日(火) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年1月4日(金) 同年1月8日(火) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年1月30日(水) 同年2月4日(月) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年1月30日(水) 同年2月4日(月) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年2月20日(水) 同年2月22日(金) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年2月20日(水)  同年2月22日(金) 内閣官房長官 菅義偉  80,211,000
2013(平成25)年4月1日(月)  同年4月4日(木) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年4月1日(月)  同年4月4日(木) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年4月22日(月)  同年4月24日(水) 内閣官房長官 菅義偉  70,000,000
?????       2013(平成25)年4月24日(水) 内閣官房長官 菅義偉  30,000,000
2013(平成25)年5月21日(火) 同年5月24日(金) 内閣官房長官 菅義偉  30,000,000
2013(平成25)年5月21日(火) 同年5月24日(金) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年5月21日(火) 同年5月24日(金) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年6月20日(木) 同年6月25日(火) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年6月20日(木) 同年6月25日(火) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年7月23日(火) 同年7月26日(金) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年7月23日(火) 同年7月26日(金) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年8月21日(水) 同年8月26日(月) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年8月21日(水) 同年8月26日(月) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年9月19日(木) 同年9月25日(水) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年9月19日(木) 同年9月25日(水) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年10月23日(水) 同年10月28日(月) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年10月23日(水) 同年10月28日(月) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年11月20日(木) 同年11月25日(月) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年11月20日(木) 同年11月25日(月) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年12月17日(火) 同年12月20日(金) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
2013(平成25)年12月17日(火) 同年12月20日(金) 内閣官房長官 菅義偉  50,000,000
合計                                             1,360,211,000
請求については「請求書」による。支払いについては「支出済一覧表」による。曜日は上脇が調査。

支払日が2013(平成25)年4月24日(水)の「報償費」については、請求書がありません。
開示漏れかもしれません!? 

以上は、あくまでも「科目」が「報償費」のものだけです。
「支出済一覧表」をみると、ほかの「科目」であれば、大臣が債主のものがあります。
例えば「科目」が「拉致問題対策情報収集等活動費」のものがあり、その支払日は2013(平成25)年2月22日(金)で、債主は「拉致問題担当大臣 古屋圭司」、その金額は20000000円。
しかし、これは、「科目」が「報償費」ではないので、含んでいません。
(その請求書が開示されていないので、私の情報公開請求の対象には含まれていない、ということなのでしょう。)

3.原告(私)の陳述書

安倍官房長官時代の訴訟(地裁では一部勝訴、現在控訴審で係争中)で、大阪地裁に提出した私の陳述書は、以前紹介しました。
インターネット上では「機密費だから当然開示されるはずがない」旨の、現状を無視した意見があるようなので、私の陳述書を再度紹介しておきましょう。

内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟における原告(私)の陳述書その1

内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟における原告(私)の陳述書その2

内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟における原告(私)の陳述書その3

内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟における原告(私)の陳述書その4

私の陳述書のPDFでの紹介と本人尋問の報告

13年分内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟を大阪地裁に提起しました!

(1)私が安倍晋三衆議院議員が内閣官房長官だった時代の内閣官房報償費(機密費)について情報公開したところ、その使途のわかる行政文書については全部不開示とされたので、私は、その取消を求めて情報公開訴訟を提起しました。

大阪地裁は、2012年3月、私の主張の一部を認める判決をくだしました。
この判決については、すでに紹介しました。

内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟の初めての判決(ブラックボックスに大きな風穴を開ける画期的判決)

内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟大阪地裁判決についてのマスコミ報道の紹介

3月23日の内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟大阪地裁判決の要旨の紹介

内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟大阪地裁判決要旨(PDF)の紹介

内閣官房報償費(機密費)情報公開大阪地裁判決についての新聞社説の紹介

(2)この判決については、100%満足できるものではなかったので、原告の私は大阪高裁に控訴しました。
国も控訴しました。

内閣官房報償費(機密費)訴訟大阪地裁判決後の報道の紹介(私も国も控訴など)

(2)私とは別の政治資金オンブズマンのメンバーが原告の第2次訴訟でも、類似の判決が2012年11月に大阪地裁で下されたことについても、すでに紹介しました。

内閣官房報償費(機密費)情報公開請求第2次訴訟大阪地裁判決についての報道の紹介

これも控訴しています。

(3)私は、以上とは別に、第2次安倍内閣が発足した2012年12月から2013年12月までの内閣官房報償費(機密費)についても今年(2014年)に入り、情報公開請求したのですが、その使途のわかる行政文書については、全部非開示とされました。

そこで、本日、大阪地裁にその取消し等を求める情報公開訴訟を提起し、記者会見も行いました。

以下、その訴状を紹介します。
内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟(菅義偉官房長官時代)

                          訴    状

大阪地方裁判所 御 中

                                             平成26年 9月17日

                                              原告訴訟代理人
                                                (略)

当事者の表示   別紙当事者目録のとおり
不開示決定処分取消等請求事件
訴訟物の価額  (略)
貼用印紙代    (略)

                         請 求 の 趣 旨

1 内閣官房内閣総務官が平成26年3月24日付けで原告に対してした行政文書の不開示決定(閣総会第133号)のうち,平成25年1月1日から平成25年12月31日までの内閣官房報償費(機密費)の支出に関する政策推進費受払簿,支払決定書,出納管理簿,報償費支払明細書,並びに,領収書,請求書及び受領書を不開示とした部分を取り消す

2 内閣官房内閣総務官は原告に対し,平成25年1月1日から平成25年12月31日までの内閣官房報償費(機密費)の支出に関する政策推進費受払簿,支払決定書,出納管理簿,報償費支払明細書,並びに,領収書,請求書及び受領書を開示するとの処分をせよ
3 訴訟費用は,被告の負担とする
との判決を求める。

                          請 求 の 原 因

第1 はじめに

 内閣官房報償費は,「官房機密費」と呼ばれている。しかし,実際の支出は何ら機密ではない。
平成19年に原告が提訴した日本で始めての内閣官房報償費(機密費)情報公開請求訴訟(安倍晋三官房長官分訴訟。大阪地裁平成19年(行ウ)第92号,大阪高裁平成25年(行コ)第77号)においては,国は当初,非開示の根拠に関する具体的主張を行うこと自体が「機密を害する」として,具体的主張すら拒んでいた。しかし,原告らの求釈明や,それを受けた裁判所の積極的な訴訟指揮により,当然のことではあるが,国は一定の範囲で情報公開対象を特定・説明せざるをえず(甲15参照),(いまだ不十分とはいえ)徐々に内閣官房報償費(機密費)の内容が明らかとされてきた。
 そこで明らかにされたところによれば,内閣官房報償費(機密費)の支出目的は,「政策推進費」,「調査情報対策費」,「活動関係費」の3類型があるということである(甲6)。
 そのうち,官房長官が自ら出納管理し,領収書すら不要とされている「政策推進費」は,「合意・協力,情報の対価」とされ,国会議員等に対する情報の収集に名を借りた「国会議員対策費」である。これらの国会議員等に対する対価など,買収以外の何ものでもない。「調査情報対策費」とは,その多くが「会合」費である。つまり,国会議員等との料亭,ホテル等での宴会政治の実費である。「活動関係費」とは,会合費のほか,タクシー代等の「交通費」,「書籍類」,「活動経費」,「贈答品」,「謝礼」,「慶弔費」,「支払関係経費」(銀行振込手数料)等である(甲15及び16参照)。
 平成21年の政権交代により,長きにわたる自民党政治から政権を奪った民主党政権は,内閣官房報償費(機密費)の使途について一定の条件で国民への開示を検討するとしながら,非開示のまま自らも支出を続け,結局これを一切開示しないと決定し,国民の期待を裏切った。
 その後,民主党が失速し,平成24年12月に政権に自民党が返り咲いて以降,現在の第二次安倍内閣(菅義偉官房長官)となって以降も,国民の税金を財源とする内閣官房報償費(機密費)について,依然,全く闇の中で,月1億円もの大金の支出が継続している。本件は,まさに第二次安倍政権下で現在進行形で続いている内閣官房報償費(機密費)の支出(菅義偉官房長官時代)について,国民への開示を求める裁判である。
 なお,内閣官房報償費(機密費)情報公開請求訴訟に関しては,すでに大阪地裁において二つの判決が下されており,いずれも国の不開示決定を違法であるとして一部取り消されている(大阪地判平成24年3月23日判時2166号33頁(甲3,安倍長官分訴訟),大阪地判平成24年11月22日季報情報公開・個人情報保護第49号49頁(甲4,河村建夫官房長官分訴訟)。なお,いずれも現在大阪高裁において控訴審が係属中である。

第2 情報公開請求と不開示決定

1 本件対象文書の情報公開請求

原告は,処分庁(内閣官房内閣総務官)に対し,平成26年1月17日付けで,平成24年12月から平成25年12月31日まで(菅義偉官房長官)の内閣官房報償費(機密費)の支出関係書類について,開示請求をした(甲1)。

2 本件対象文書の不開示決定
 これに対し,処分庁(内閣官房内閣総務官)は,原告に対し,平成26年3月24日付け行政文書開示等決定通知書において,「支出決定書(表紙及び該当ページ)」,「内閣官房長官から内閣府大臣官房会計課長あての請求書(平成25年3月分を除く)」,「支出負担行為即支出決定決議書(特例払)(平成25年3月分を除く)」を開示する旨の回答があったが,同期間の具体的に使途に関する支出関係書類(平成25年1月分〜平成25年12月分)については全て不開示とされた(甲2)。
なお,先行訴訟(甲3及び4)において,支出関係書類としては,政策推進費受払簿(甲7の別紙様式2),支払決定書(甲7の別紙様式3),出納管理簿(甲7の別紙様式1),報償費支払明細書(甲8及び9),及び,領収書等(領収書,請求書及び受領書)が存在することが判明している(以下,今回不開示とされた上記支出関係書類全てを併せ「本件対象文書」という)。
 不開示の理由は,本件対象文書については,「内閣官房報償費は,事務又は事業を円滑かつ効果的に遂行するため,当面の任務と状況に応じてその都度の判断で最も適当と認められる方法により流動的に使用する経費であり,このような報償費の性格上,その具体的な使途に関する文書を明らかにすることは,事務の円滑かつ効果的な遂行に支障を及ぼすおそれがあり,法第5条第6号に該当する。また,報償費の具体的な使途には,これを明らかにすることにより,他国等との信頼関係が損なわれるおそれ,他国等との交渉上不利益を被るおそれがあるものがあり,法第5条第3号に該当する」というものであり(甲2),行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という)第5条第6号,または第5条第3号を理由としたものであった。

第3 本件不開示決定の違法性について
1 情報公開法5条6号,同法5条3号の解釈

(1)情報公開法は,国民主権の理念にのっとり,行政文書の開示を請求する権利につき定めることにより,行政機関の保有する情報の一層の公開を図り,もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに,国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的としており(同法1条),その観点から,行政機関の保有する行政文書の開示の請求権者を特に限定せず(同法3条),また5条各号に掲げる不開示情報のいずれかが記録されている場合を除き,行政機関の長に対して開示請求に係る行政文書の開示を義務付けている(5条)。
(2)そこで,例外的に非開示事由を定めた同法5条6号の「国の事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある場合」として不開示決定(処分)をした場合には,その処分者が所属する行政主体である国が,当該行政文書には同号所定の不開示自由があるを主張立証する必要があり,ここにいう「支障」の程度は名目的なものでは足りず,実質的なものであることが必要であって,「おそれ」の程度も単なる確率的な可能性ではなく,法的保護に値する蓋然性が要求される。
 また,同法5条3号の「国の安全が害されるおそれ,他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれ」についても,国が当該行政文書には同号所定の不開示自由があるを主張立証する必要があり,ここにいう「害される」「損なわれる」「不利益」の程度も名目的なものでは足りず,実質的なものであることが必要であって,「おそれ」の程度も単なる確率的な可能性ではなく,法的保護に値する蓋然性が要求される。
 よって,国が同法5条6号や同3号において要求される「支障」「害される」「損なわれる」「不利益」「おそれ」について具体的に立証することができなければ,不開示決定(処分)は違法となる。
(3)なお,支払い相手方が国会議員を含む公務員の場合は,内閣官房長官が当該公務員に対し対価を支払うことを約して情報を収集し,あるいは協力を依頼することとなり,場合によっては金員の交付が賄賂性を帯びる違法なものとなり,または相手方(受領者)が政治資金規正法に違反したり,公務員の職務上の倫理に反する性格を帯びるものである。よって,かかる文書に記録された情報は法的保護に値せず,開示することで公務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある等とはいえないので,同法5条6号や同3号の定める不開示情報に該当しない。
 よって,支払い相手方が国会議員を含む公務員の場合の支出関係文書の不開示決定(処分)は,違法である。

2 部分開示義務について(情報公開法6条1項の解釈)
(1)情報公開法は,開示請求のあった行政文書を原則的に公開するように規定し(同法5条),さらに不開示情報が含まれる場合であっても可能な限り開示すべきと規定する(同法6条)。これによって,国民主権の理念にのっとり,行政文書の開示を請求する権利につき定めることにより,行政機関の保有する情報のいっそうの公開を図り,もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに,国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資するという目的(同法1条)を果たそうとしている。
このような開示を原則とし,不開示を例外としている情報公開法の趣旨からすると,不開示情報が記録されている部分と記録されていない部分が分離可能であれば,不開示情報が記録されていない部分を実施機関は開示しなければならないのであって,実施機関は部分開示義務を負う。
(2)なお,部分開示義務について,「独立した一体的な情報」についてはさらなる部分開示の義務を否定した最三小判平成13年3月27日民集55巻2号530頁(以下「最高裁平成13年判決」という)は,大阪府公文書公開等条例10条の沿革等に照らせばその結論自体妥当でなく,その後の最高裁判例は行政機関の長が独立した一体的な情報をさらに細分化して行政文書の部分開示をすべき義務はないという見解を採用しておらず,最高裁平成13年判決は実質的に変更されている。また,最高裁平成13年判決が判示した大阪府公文書公開等条例10条と情報公開法6条は条文の構造が異なるので最高裁平成13年判決の射程は情報公開法には及ばない。
(3)また,本来一つの文書には様々な情報が重層的に記録され,それらが集積されることによってより大きな情報を構成し,そして一つの文書を構成している。そうすると,仮に個人識別情報以外の不開示事由がある行政文書については,行政機関の長が独立した一体的な情報をさらに細分化し当該不開示情報が記録されていない部分を開示する態様の部分開示の義務を負わないと解したとしても,その「独立した一体的な情報」は,文書の作成名義,作成目的,記録内容等から的確に判断する必要がある。
そして,支払日や支払い金額についてのみを見ても,それ自体有意な情報として独立した一体的情報であるから,本件対象文書に関しては,少なくとも支払日や支払金額については,「独立した一体的情報」として部分開示義務がある。かかる主張が正当であることは,前記最高裁平成13年判決が出されて以降に判決が出された外務省報償費(機密費)情報公開請求訴訟判決(東京高判平成20年1月31日季報情報公開・個人情報保護31号44頁,最判平成21年2月17日で確定。)において開示された文書(甲33及び34)をみても,明らかに一つの文書の中で支払相手方等についてはマスキングをした上で,支払日や支払金額について開示している(明らかに支払日や支払金額についてのみをもって有意な情報として「独立した一体的情報」と扱っている)ことからも裏付けられる。

3 本件各対象文書に関する不開示決定の違法性
 被告国はこれまで,先行訴訟において,内閣官房報償費(機密費)の支出関係文書を公開することによって,その支出の相手方に対して第三者が不正工作(不正な働きかけ)を行うことによって内閣(官房)の情報が流出し,あるいは今後内閣(官房)が情報提供を受けられなくなり,内閣の事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある等の主張を行ってきた。本件でも被告国このような主張を繰り返すものと思われるため,先行して本件対象文書に記載されている情報が不開示情報にあたらないことについて述べておく。

(1)政策推進費受払簿について
ア 政策推進費の支払いに当たっては,取扱責任者である内閣官房長官が政策推進費受払簿を作成し,その支払の管理を行っている。政策推進費受払簿は,国庫から入金され内閣官房長官の手元に渡った内閣官房報償費(機密費)から内閣官房長官が政策推進費として使用する額を区分する(繰り入れ)都度,並びに,会計年度末及び内閣官房長官が交代する際に作成される。
政策推進費受払簿(甲7の別紙様式2)には,文書名(政策推進費受払簿)のほか,作成日付,金額(前回残額,前回から今回までの支払額,今回繰り入れ前の残額),今回繰入額及び現在額計,取扱責任者(内閣官房長官)の記名押印,並びに,取り扱い責任者が指名した事務補助者の記名押印が記録されている。
イ 政策推進費に受払簿に記録されている情報は,前回繰入時から今回繰入時までの一定期間内における政策推進費の支払合計額が明らかになるだけであって,それ以上に政策推進費の具体的使途や支払の相手方の氏名等が明らかになるものではない。したがって,政策推進費受払簿に記録されている情報が開示されたとしても国の事務又は事業の適正な遂行等に支障を及ぼすおそれはない。

(2)支払決定書について
ア 調査情報対策費及び活動関係費の支払に当たっては,内閣官房長官がその都度支払い決定をして支払決定書を作成し,その支払の管理を行っている。支払決定書は,内閣官房長官が,支払決定書に基づき調査情報対策費又は活動関係費の1件又は複数の支払いに係る支払決定を行う都度作成される。内閣官房長官が指名した事務補助者は,支払決定書に基づき調査情報対策費又は活動関係費の支払いを行う。
支払決定書(甲7の別紙様式3)には,文書名(支払決定書)のほか,作成日付,「下記の金額の支払いを要する」旨の文言,金額(複数の支払を処理する場合はその合計額),支払目的(目的類型別の区分を明示),支払相手方等,取扱責任者である内閣官房長官の記名・押印並びに支払及び確認を行った日付,事務補助者の記名押印が記録されている。
イ 支払決定書は,ほぼ毎月1回,調査情報対策費で1枚,活動関係費で1枚作成され,月の各支出をまとめて1枚で記録されているものにすぎない。そして,支払決定書に関する支払目的や相手方については,領収書等の単位で複数ある支出のうち,基本的には代表的なものを記録するに過ぎず,支払目的も会合費,交通費といった概括的なものにとどまる。
したがって,支払決定書が開示されたとしても,月に1度まとめた支出の金額と日時,代表的な相手方と代表的な支出目的が判明するのみであるから,国の事務又は事業の適正な執行に支障を及ぼす具体的なおそれがあるとは認められない。また少なくとも情報提供者やそれに準ずる者に直接支出するのではない場合(会合としての支出,交通費,贈答品等の購入費,支払関係費用としての支出の場合)については,これに関する支出が開示されたとしても国の事務又は事業の適正な執行に支障を及ぼす具体的なおそれがあるとは認められない。
なお,支払決定書は,調査情報対策費と活動関係費を支出するときにその支払の適正さを担保するために作成されるところ,請求書が添付されることもあって,支払決定書には「支払相手方等」をわざわざ全件記録しなくてもよいこととなっている。そうすると,「支払相手方等」を記録しなくても,その余の記録事項だけであっても有意な情報として作成していることは明らかであり,上記その余の記録事項は「独立した一体的な情報」であると解釈できるから,仮に代表的な相手方が開示されることによって,国の事務又は事業の適正な執行に使用を及ぼす具体的なおそれがあるとしても,代表例である支払相手方等の記録を除いた部分について情報公開法6条1項に基づく部分開示をすべきである。

(3)出納管理簿
ア 内閣官房長官は,その指名した事務補助者をして,内閣官房報償費(機密費)の出納管理のために内閣官房報償費(機密費)の出納を出納管理簿に記録させ,自ら又は指名した内閣官房内閣総務官室の職員により,出納管理簿が適正に記録されているかどうか確認を行う。
 出納管理簿(甲7の別紙様式1)には,文書名(内閣官房報償費出納管理簿)のほか,内閣官房報償費(機密費)の出納にかかる年月日,適用(使用目的等)(入金又は目的類型別の区分),受領額,支払額,残額,支払相手方等(その月の受領額,支払額の各合計額),累計(その年度の受領額,支払額の各類型額及び当該年度の残額),内閣官房長官が月分計や累計について確認した趣旨の押印,年度末及び取扱責任者の移動があったときは内部確認のため確認に立ち会った者及び上記の指名された確認者の各記名押印が記録されている。
イ 出納管理簿には,内閣官房報償費(機密費)の出納管理のために,当該年度等における報償費(機密費)全体を一覧できるように作成されたものである。記録されている情報は,政策推進費受払簿や報償費支払明細書に記録されている情報と大差なく,開示によって大きな支障が生じることはありえない。なお,出納管理簿には「支払相手方等」の欄があり,支払相手方の氏名等が記録されていることも考えられる。しかし,出納管理簿の書式において「支払相手方等」の欄には「本欄は記載した場合,支障があると思われる場合は省略することができる」との注記があるから,「支払相手方等」を省略していない場合には,開示によって行政執行に実質的な支障を生じるおそれはない。
 また,仮に,出納管理簿全体を開示することによって何らかの支障が生じうるとしても,国庫からの内閣官房報償費(機密費)の支出(受領)に係る項目に記録された情報は,すでに開示されている国庫に対する請求書と同様の情報が記録されているにすぎず,不開示情報には該当しない。また,政策推進費の繰入れに係る各項目の記録については,政策推進費受払簿に記録された情報と同様の情報が記録されているにすぎないのであって,政策推進費受払簿が不開示情報に該当しないのと同様に,これも不開示情報には該当しない。上記各部分については,調査情報対策費や活動関係費の各支出が記録されている部分と容易に区分して除くことができ,かつ,それのみで有意の情報が記録されていると認められるのであるから,情報公開法6条1項に基づく部分開示をすべきである。
 さらに,仮に,支払相手方等の記録部分を開示した場合に事務の処理に支障を生じるとしても,出納管理簿が内閣官房報償費(機密費)の出納管理のため内閣官房報償費(機密費)全体の出納状況を一覧できるように作成されている文書であること,出納管理簿の書式において前記注記があることなどからすれば,出納管理簿から「支払相手方等」を除いた記録は「独立した一体的情報」であると考えられるから,出納管理簿から「支払相手方等」の記録を除いた部分について情報公開法6条1項に基づく部分開示をすべきである。

(4)報償費支払明細書
ア 会計検査院の検査を受ける者の計算証明に関しては,計算証明規則(昭和27年会計検査院規則第3号)が定められているところ,内閣官房報償費(機密費)については,同規則11条にいう特別の事情があるとして,同規則の規定とは異なる取扱いとして,内閣官房報償費(機密費)を使用目的別に分類した支払額等を記録した報償費支払明細書を会計検査院に提出し,支払の相手方である役務提供者等の請求書,領収証書等の証拠書類について会計検査院から要求があった場合に提出が可能となるように証明責任者において保管することとする計算証明が認められている。
報償費支払明細書(甲8及び9)には,文書名((報償費)支払明細書)のほか,支払明細書を提出した日付,支払年月日,支払金額,使用目的(目的類型別の区分),取扱者名,備考及び取扱責任者である内閣官房長官の指名,前月繰越額,本月受入額,本月支払額,翌月繰越額が記載されている。
イ 報償費支払明細書が開示されたとしても,政策推進費受払簿と同様,具体的使途や支払の相手方の氏名等が明らかになるものではない。また,報償費支払明細書は,国の機密保持上,会計検査院に対して開示しても支障のない限度での項目のみを記録したものであるから,これを一般に公開しても行政執行に支障のおそれが生じることはありえない。

(5)領収書等
ア 内閣官房報償費(機密費)の支払に関して,役務提供者等の支払いの相手方から受領した領収書,請求書及び受領書(これらを併せて領収書等という)が保管されている。領収書等には,内閣官房報償費(機密費)の領収日等の日付,あて名,金額,相手方氏名などが記録されている。
なお,政策推進費については,その具体的支出の際には,領収書等を保管しなくてもよいこととされている(もちろん,保管する場合もある)。
イ 領収書等について,支出の相手方に対して第三者が不正工作(不正な働きかけ)を行うことにより,内閣(官房)の情報が流出し,あるいは今後内閣(官房)が情報提供を受けられなくなり,内閣の事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼす具体的なおそれまではない。なお,真に機密性がある場合には,内閣官房長官等は,領収書等の保管義務まではない政策推進費によって支出し,領収書を保管しなければよいのであって,わざわざ領収書等を保管している場合には,内閣官房長官等がその領収書等の支出は「機密性」が低いと判断したものであって,これが開示されることにより国の事務又は事業の適正な遂行に具体的な支障を及ぼすおそれはない。
 特に,調査情報対策費や活動関係費に関し,情報提供者やそれに準ずる者に直接支出するのではない場合(会合としての支出,交通費,書籍費,贈答品等の購入費,支払関係費用としての支出の場合)については,領収書等を全て開示しても,国の事務又は事業の適正な遂行に具体的な支障を及ぼすおそれはない。また,不正工作(不正な働きかけ)に応じた業者はもはや利用されなくなることからすれば,内閣官房長官等が会合に利用する業者,交通事業者,振込に利用する金融機関などが不正工作(不正な働きかけ)に遭って簡単に顧客に関する情報を漏洩することなど考えられない。
また,その中でも特に,以下の領収書等については,具体的な「支障」など存在しえない。

 仝共交通機関にかかる領収書等
 大阪地判平成24年11月22日(甲4)は,領収書等について公共交通機関利用に関する領収書等を他の領収書等と区別し,さらにその中でも,タクシーやハイヤー等の交通事業者にかかる領収書等とそれ以外の領収書等を区別しており,個別的に「支障」が生じるかどうかを検討したうえで,公共交通機関に関する領収書等については「開示されとしても,誰が利用したかを特定されるおそれは抽象的なものにとどまるというほかない(第三者が当該本件公共交通機関の従業員等に対する不正工作をしたとしても,当該領収書等に係る利用者の現実的な特定方法は想定し難い。)」などと述べ,開示しても「支障」が生じるとはいえないと判断している。
このように,交通機関利用に関する領収書だけを見ても,公共交通機関利用に関する領収書等はこれを開示したとしても特段の「支障」は生じないのであり,これらを一纏めにして判断をすることはできない。

◆ゞ睛撒ヾ悗任凌狭手数料(支払関係経費)にかかる領収書等
 また,内閣官房報償費(機密費)を使用するにあたり,金融機関での振り込みという手段を取ることは,誰にでも容易に想定できる。したがって,金融機関に対する不正工作(不正な働きかけ)をしようと考える者であれば,振り込み手数料にかかる領収書等などがなくても,金融機関に対する不正な働きかけ(不正工作)を実行できるのである。このことは,先行訴訟で出廷した原証人も認めている(甲25の44頁)。振込手数料にかかる領収書等に振込先の氏名等まで記載されているならばともかく,単なる振り込み手数料の領収書等を開示したところで,「支障」が生じるとは考えがたいのである。結局,被告は,単に内閣の業務の遂行に「支障」が出る抽象的な「可能性」があるというだけで判断しているにすぎない。

 書籍代にかかる領収書等
 さらに,書籍代にかかる領収書等のうち,一般の書店で書籍を購入した場合にかかる領収書等についても,これを開示したところで,「支障」が生じるとは考えがたい。被告は,内閣官房が購入した書籍が公表されれば,そのときの内閣官房が関心をもっている政策課題が推測されてしまうなどと主張し,先行訴訟で出廷した原証人もそのように供述している(甲25の40頁以下)。
 しかしながら,国内外の出来事や政府・国会の動きなどに関する報道によって,内閣官房が関心を寄せている政策課題などは誰でも想定できる。また,内閣官房が関心を持っている政策課題は国内外を問わず多岐にわたっている。とすれば,「内閣官房が関心を持っているとは誰も想定していなかった」課題など,およそ考えられない。したがって,ある政策課題について「不正な工作」をしようと考える者にとっては,一般の書店の領収書等が開示されるかどうかにかかわらず,内閣官房の関心のある政策課題について「不正な工作」を実行しているはずである。よって,一般の書店で書籍を購入した場合にかかる領収書等が開示され,内閣官房が購入した書籍名が開示されることになったとしても,開示される前と比較して,「支障」が出るとは考えられず,被告が主張する「支障が生じるおそれ」など,机上の空論にすぎない。だからこそ,先行訴訟で出廷した原証人も,かかる「支障」について,被告の準備書面や前任者の陳述書といった予め準備された書面の記載を援用することでしかその具体的な内容を説明できないのである。

ぁ_餽臠颪砲かる領収書等
 また,調査情報対策費・活動関係費のうち会合費としての支払にかかる領収書等を検討するに,その具体的な支払先は様々であると考えられる。たとえば,不特定多数の者が日々出入りする旅館・ホテルの場合,当該会合に誰が参加したのかや,どのような内容の会合が開かれたかなどについて,旅館・ホテルが把握しているとは考えがたい。したがって,旅館・ホテルに対して不正工作(不正な働きかけ)を行ったとしても,その会合の内容や会合に参加した者を特定することなどできないのである。よって,かかる領収書等を開示したとしても,何ら「支障」は生じない。
 そのほか,料亭・レストランで会合が行われる場合も考えられる。この場合,確かに,料亭・レストランは,旅館・ホテルほど不特定多数の者が出入りするとまでは言えないので,誰が当該会合に参加したかについて把握している場合もあると考えられる。しかしながら,会合の内容についてまで把握しているとは考えがたく,不正工作(不正な働きかけ)を行ったとしても,会合の内容を特定することなどまず無理である。したがって,この場合でも「支障」が生じるとは考えられない。また,内閣官房が調査情報対策費もしくは活動関係費の目的達成のために選択した料亭・レストランは,情報管理が徹底されているからこそ会合の場所として選択されたのであり,顧客からの信頼が最も重要な財産なのであるから,不正工作(不正な働きかけ)に対して,会合に関する情報を漏洩させることなど,前記のとおりありえない。
 さらに,本件の対象文書の該当期間である平成25年3月9日,安倍晋三首相が,菅官房長官・河内隆内閣総務官(本件処分行政庁)と,東京・紀尾井町のホテル・ニューオータニ内の中国料理店「Taikan En」において,日本維新の会に所属している中田宏氏らと会合を開いたことが,マスコミによって報道されている(甲37の1及び2)。この会合の支払は,会合費として支出されているものと考えられる。つまり,会合費と言っても,マスコミによって会合場所や参加者が報道されている場合もあるのである。このような場合,不正工作(不正な働きかけ)を行おうとする者は,領収書等の開示の有無にかかわらず,当該マスコミ報道を手がかりに不正工作(不正な働きかけ)を実行しているのであるから,領収書等が開示されたとしても,「支障」が生じる可能性に変わりはない。したがって,マスコミ等によって報道されている会合にかかる領収書等は,最低限開示されるべきである。

第4 結論
 以上のとおり,本件対象文書には,情報公開法5条6号又は5条3項に該当する事実は不存在であるので,本件不開示決定(処分)は違法であり取り消されるべきである。
また原告は,前記の通り被告に対して情報公開請求をなし,処分庁から前記の通りの不開示処分を受けた者であり,不開示処分の取り消しの請求には理由があり,被告が開示決定(処分)をしないことはその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用にあたると認められるから,行政事件訴訟法37条の3第1項2号及び第5項により本件対象文書の開示決定(処分)の義務付けがなされなければならない。

第5 被告国に対する第1回口頭弁論期日までの求釈明申立
 この点,先行訴訟(安倍長官分訴訟,甲3参照)においては,情報公開請求の対象となる1件ごとの文書の特定を可能とするため,裁判所の求釈明により,被告国は,月ごとに,領収書の単位(破線は支払決定書の単位)での対象文書に関する一覧表(甲15)を作成し,特定を行った。
 なお,もう一つの先行訴訟(河村長官分訴訟,甲4参照)では,国は対象期間が十数日と短い特殊性があるという理由をもって,安倍長官分訴訟とは異なり,上記の一覧表での特定を拒否し,概括的特定しかなさなかった(甲27末尾の表。なおこれについては大阪高裁から厳しい求釈明,再度の特定要求がなされている−甲32)。しかし,本件については,河村長官分訴訟のような対象期間が短いとの事情は存せず,安倍長官分と同様の特定が可能であるし,審理の対象であるから早急になすべきである。
 そこで,本件においても,答弁書提出と同時に(第一回口頭弁論期日より前に),安倍長官分訴訟における被告提出の一覧表(甲15)と同様の一覧表を提出し,本件各対象文書の特定をされたい。


証  拠  方  法

(略)

添  付  書  類

(略)


当事者目録

(略)

憲法改悪ストップ兵庫県共同センター「2014年9月 憲法宣伝スポット」の紹介

(1)憲法改悪ストップ兵庫県共同センターの憲法宣伝スポットについては、これまで、紹介できなかった月を除き、毎月紹介してきました。

憲法改悪ストップ兵庫県共同センター「2013年6月・憲法宣伝スポット」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫県共同センターの「2013年7月・憲法宣伝スポット(例)」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫共同セン「2013年8月・憲法宣伝スポット(例)」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫共同センター「2013年9月・憲法宣伝スポット(例)」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫県共同センター「2013年10月・憲法宣伝スポット」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫県共同センター「2014年1月・憲法宣伝スポット(例)」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫共同センター「2014年2月・憲法宣伝スポット」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫県共同センター「2014年3月・憲法宣伝スポット(例)」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫共同センター「2014年4月・憲法宣伝スポット」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫県共同センター「2014年5月・憲法宣伝スポット(例)」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫県共同センター「2014年6月 憲法宣伝スポット(例)」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫共同センター「2014年7月・憲法宣伝スポット」の紹介

憲法改悪ストップ兵庫県共同センター「2014年8月・憲法宣伝スポット(例)」の紹介

(2)先日、「2014年9月・憲法宣伝スポット」が送られてきましたので、それをいつものように紹介します。
皆様の憲法改悪反対のための宣伝活動に活用していただければ幸いです。
2014年9月 憲法宣伝スポット

                   憲法改悪ストップ兵庫県共同センター

○○○駅ご利用のみなさん、ご通行中のみなさん、こんにちは。
私たちは労働組合や医療団体、婦人団体、農民団体などで構成している「憲法共同センター」です。毎月9日を中心に、憲法を守り活かすための宣伝と署名活動をおこなっています。

 いま、仲間が「憲法を守り、活かそう」「立憲主義破壊の閣議決定の撤回を」のビラをお配りしております。ぜひ、お受け取りいただき、お読みください。そして、「憲法9条を守る」署名にご協力ください。

 みなさん!いま日本が「戦争しない国」から「戦争する国」に変えられようとしていることをごぞんじですか?

 安倍内閣は7月1日に、日本が攻撃されていないにもかかわらず、他国を守るために海外で自衛隊が武力行使する集団的自衛権の行使を容認するために従来の憲法解釈を変える閣議決定を行いました。

 安倍内閣は、与党だけで密室協議を重ね、主権者である国民の声をいっさい聞かず、国権の最高機関である国会で審議も行わず、一内閣の勝手な解釈で憲法に違反する閣議決定を行いました。まさに民主主義を破壊するファシズムそのものです。憲法は、国民の人権保障のために国家権力をしばるものす。時の政府が、自分に都合よく憲法の中味を変えることは、この立憲主義を根本的に破壊するクーデター的な手法です。私たちは、この閣議決定に満身の怒りを持って抗議し、撤回を求めます。

 みなさん!他国を守るための戦争に参加する集団的自衛権の行使は、国際紛争での武力行使を禁止し、戦力を持たず交戦権を否定した憲法9条違反であることは明白です。ですから、60数年にわたり、歴代の自民党政府でさえも集団的自衛権の行使は「憲法違反である」と禁止してきました。最高法規である憲法に違反する閣議決定をすることは許されません。まさに憲法破壊の無法行為で、どんな理由があっても許されません。このような閣議決定は直ちに撤回すべきです。

 みなさん!安倍首相は、海外で武力行使を判断する基準として「武力行使3要件」なるものを示し「歯止めだ」と言っています。しかし、日本への攻撃がなくても、他国が攻撃を受け「国の存立がおびやかされる明白な危険がある」と時の政府が判断すれば武力行使ができるとしています。「明白な危険」かどうかは政府の判断であり、限定なしの武力行使に道を開くことになります。さらにこれまでは「戦闘地域には行かない」としてきた「歯止め」をはずし、自衛隊が戦闘地域にまで行って、米軍をはじめ多国籍軍の後方支援を実施することを可能にしています。まさに、自衛隊が海外で武力行使を行い、人を殺し自衛隊員も殺されることが現実となります。米国の戦争のために日本の若者に血を流すことを強要し、米軍と一体となって他国の人びとに銃口を向けることになります。

 みなさん!集団的自衛権行使容認の閣議決定は、秘密保護法の施行、国家安全保障会議の設置、武器輸出三原則の撤廃など、安倍政権が推しすすめる「海外で戦争する国づくり」と一体のものであり、断じて認めるわけにはいきません。日本を「戦争する国」に変えてしまってよいのでしょうか。愛する夫や恋人、友人、愛する子ども、愛する孫たちを再び戦場に送らないために、今こそ立ち上がり「日本を戦争する国にするな」「憲法守れ」「9条壊すな」「閣議決定は撤回せよ」の声をあげていきましょう。

 みなさん!悲観することはありません。閣議決定は政府方針の表明したにすぎません。この政策を実行するためには、自衛隊法の改正や関連法規を整備することが必要です。今後の国会審議で不当な中味についてみんなで声をあげて、廃案に追いこみましょう。たとえ法律が成立しても、「閣議決定は違憲だ」「自衛隊法の改正は違法・違憲だ」の訴訟を起こすことができます。私たちは、解釈改憲も明文改憲も許さない国民世論をさらに広げ、多くの国民とともに安倍内閣の集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回させ、憲法改悪反対のたたかいを前進させる決意です。

 みなさん!憲法9条は世界の宝です。世界人びとの共存・共生を実現する未来へのメッセージです。戦争で1億数千万人が犠牲になった20世紀の悲劇を繰り返さないために、人間としての、主権者としての声をあげていきましょう。

2014年8月の投稿

今日から9月です。
早いもので、今年も8ヵ月が経過し、今年度も5ヵ月が経過しました。

今月はますます忙しくなりそうです。


先月は、忙しくて、ブログの投稿をあまりできていませんが、一応、整理しておきます。
以下の分類は、ブログのカテゴリーとは必ずしも同じではありませんので、ご注意ください。


(1)安倍政権の「解釈改憲」問題

憲法改悪ストップ兵庫県共同センター「2014年8月・憲法宣伝スポット(例)」の紹介

「集団的自衛権行使容認の閣議決定に抗議し、その撤回を求める憲法研究者の声明」の紹介

「集団的自衛権行使に関する閣議決定に反対し、安倍内閣の暴走を阻止する全県街頭宣伝活動について(案内とお願い・緊急)」


(2)地方議員の「政治とカネ」問題

野々村元兵庫県議の政務調査費・政務活動費問題と政治資金問題の一応のまとめ

性差別発言の鈴木章浩都議の政党支部・政治団体の政治資金収支問題


(3)お知らせなど

2014年7月の投稿

2014年8月の仕事・社会活動の紹介
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