上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

憲法研究者の社会活動の一環として、ブログを開設してみました(2008年4月5日)。 とはいえ、憲法問題全てについて意見を書くわけではありません。 政治問題について書くときがあるかもしれません。 記録として残しておくために、このブログを使用するときがあるかもしれません。 各投稿記事の右下の「拍手」が多いようであれば、調子に乗って投稿するかもしれません。 コメントを書き込まれる方は、カテゴリー「このブログの読み方とコメントの書き込みへの注意」の投稿を読んだ上で、書き込んでください。 皆様のコメントに対する応答の書き込みは直ぐにできないかもしれませんので、予めご了解ください。 ツイッターを始めました(2010年9月3日)。 https://twitter.com/kamiwaki フェイスブックも始めました(2012年7月29日) http://www.facebook.com/hiroshi.kamiwaki.7 かみわき・ひろし

2017年10月

2017年11・3神戸憲法集会のご案内

皆様

2017年11・3神戸憲法集会についてご案内いたします。

(1)日時:2017年11月3日(金)
      午後13時30分〜16時30分予定(受付13時〜)

(2)会場:神戸市立西区民センター2階「なでしこホール」
      神戸市西区糀台5-6-1
     (神戸市営地下鉄「西神中央駅」下車、徒歩3分)

(3)会場代・資料代:1000円(学生500円)

(4)保育あり

   ※希望される方は受付に申し出てください。

(5)統一テーマ: 「憲法施行70年、いま日本国憲法は」

(6)プログラム
 ・主催者挨拶
 ・文化行事:「ゆがふバンド」による歌と演奏
 ・講演:梶本修史さん(兵庫県原水協事務局長)「新しい歴史をひらく核兵器禁止条約」
 (休憩)
 ・講演:小沢隆一さん(東京慈恵会医科大学教授)「今、憲法9条を守ることの意義」
 ・閉会挨拶



※質疑応答はありません。

※チラシの配布を希望される方は、当日、午前11時までに
 会場(なでしこホール)に500部持参していただき、プログラムへの折り込み作業にご参加ください。

                          以上。

私の追加情報公開、近畿財務局の嫌がらせ的「補正要求」そして私の回答

私が森友学園に関する情報公開を行ったところ、「近畿財務局と森友学園との面談、交渉記録」については開示決定をしておきながら、一切開示しなかったので、大阪地裁に情報開示請求の訴訟をしたことは、すでに、このブログでご紹介しました。

森友学園交渉記録不開示問題で大阪地裁に提訴しました(同時に仮処分の申し立ても)


私は念の為に「近畿財務局と森友学園との面談、交渉記録」について、もっと詳細に特定して9月14日に開示請求をしました(受付けられたのは同月15日)。
以下がその目録です。
開示対象文書目録

1 2016年3月11日から同年6月20日までの間の次の文書、図画、電磁的記録
(1)開示対象文書の趣旨(森友学園側の担当者(酒井康生弁護士、藤原工業(株)の担当者、(有)キアラ建築研究機関の担当者)から提出された文書、図画、電磁的記録)
 /考С惘狢Δ涼甘者からの地中埋設物が存在したとして提出された文書、図画、電磁的記録
◆/考С惘狢Δ涼甘者からの地中埋設物の撤去費用積算に必要な見積書、要望書などの文書、図画、電磁的記録
 本件土地の価格交渉において、森友学園の代理人弁護士の酒井康生からの提出された文書、図画、電磁的記録
(2)対象文書の趣旨(上記1に際して近畿財務局内で作成した下記文書、図画、電磁的記録
 /考С惘爐箸量銘漫交渉した時の面談、交渉内容を記載した文書、図画、電磁的記録
◆‐綉(1)➀の森友学園担当者からの意見、要請に基づき庁内で作成した報告文書、回覧文書 稟議書、決済文書またはその趣旨を書いた文書、図画、電磁的記録
 上記(2)➁に関連して庁内で作成した、報告、稟議、決済文書又はその趣旨を書いた文書、図画、電磁的記録
ぁ‐綉期間内において地中埋設物の現地において撮影した写真。
ァ‐綉(1)7覯未鮗けて庁内で担当者が作成した報告文、回覧文書、その趣旨を書いた文書、図画、電磁的記録
Α‐綉(1)➂の結果を受けて、本省への報告、協議内容を記載した文書、その他この趣旨を書いた文書、図画、電磁的記録
2 2015年5月29日から2015年12月末までの間の下記文書
(1)対象文書の趣旨(森友学園から提出された文書、図画、電磁的記録)
(2)対象文書の趣旨(森友学園側からの要請に基づき近畿財務局の庁内で作成した報告、検討、回覧文書、図画、電磁的記録)
 ➀ 森友学園との面談、交渉した時の面談、交渉内容を記載した文書、図画、電磁的記録
◆‐綉⒉(⒉)➀の森友学園担当者からの意見、要請に基づき庁内で作成した報告文書、回覧文書 稟議書、決済文書またはその趣旨を書いた文書、図画、電磁的記録
3 2015年10月から11月17日の間に安倍昭恵官邸秘書(谷)から財務省本省に問い合わせし、同年11月17日に田村嘉啓国有財産管理室長からFAX回答があった件について。
(1)安倍昭恵秘書である谷官邸秘書から上記の期間内に財務省本省に問い合わせした文書、図画、電磁的記録
(2)2015年11月17日、田村嘉啓国有財産管理室長から谷官邸秘書への回答である文書、図画、電磁的記録
(3)上記(1)の要請を受けて庁内でどのように対応するかの報告文書、協議書など又はその趣旨を書いた文書、図画、電磁的記録

ところが、
近畿財務局長は10月6日付の文書で「補正依頼」をしてきました(届いたのは7日)。

その内容を読むと、明らかな嫌がらせで、事実上の「補正要求」でした。
近畿財務局長らは、安倍政権の意向を忖度して森友学園問題をうやむやにしようとしてきましたが、私の今回の追加情報公開に対しても、嫌がらせを通じて、更にうやむやにしようとしているようです。

近畿財務局長の「補正要求」は以下で、〇印の箇所がその要約です。

補正要求目録1
開示対象目録1(1)について

〇「提出された文書の提出先を明記して下さい」

補正要求目録2
開示対象目録1(1) 同◆■院複押豊◆■押複押豊△砲弔い

○「担当者とはいかなる法律に関する、いかなる担当者であるか不明確であるので具体的に明記して下さい」

補正要求目録3
開示対象目録1(1)△砲弔い

○「など」の意味が何を意味するのか不明確であるので具体的に明記して下さい」

補正要求目録4
開示対象目録1(2)△砲弔い

○「意見、要請」とはどのような内容を意味するのか不明確であるので具体的に明記して下さい。
○「基づき」とあるが「どの範囲の文書がこれに該当するのか不明確であることから文書の内容を具体的に明記して下さい。
○「その趣旨」が「どのような内容を意味し、どの範囲の文書がこれに該当するのか不明確であるので具体的に明記して下さい。

補正要求目録5
開示対象目録1(2)について

○「関連して」とあるがどの範囲の文書かが該当するのか文書の内容を具体的に明記して下さい。
○「その趣旨」とあるがその趣旨がどのような内容を意味し、どの範囲の文書がこれに該当するのか不明確であるので文書の内容を具体的に明記して下さい。

補正要求目録6
開示対象目録1(2)イ砲弔い

〇「上記(1)➂の結果を受けて庁内で担当者が作成した報告文」とあるがどの範囲の文書かが該当するのか文書の内容を具体的に明記して下さい。
○「その趣旨」とあるがその趣旨がどのような内容を意味し、どの範囲の文書がこれに該当するのか不明確であるので文書の内容を具体的に明記して下さい。

補正要求目録7
開示対象目録1(2)Δ砲弔い

〇「上記(1)➂の結果を受けて庁内で担当者が作成した報告文」とあるがどの範囲の文書かが該当するのか文書の内容を具体的に明記して下さい。
○「その趣旨」とあるがその趣旨がどのような内容を意味し、どの範囲の文書がこれに該当するのか不明確であるので文書の内容を具体的に明記して下さい。

補正要求目録8
開示対象目録2(1)について

〇「提出された文書の提出先を明記して下さい」

補正要求目録9
開示対象目録2(2)について

○「側」とあるがどのような内容を意味するのか不明確であるので具体的に明記して下さい」
○「要請」とあるが、どのような内容を意味するか不明確であるので具体的に明記して下さい」
○「基づき」とあるが「どの範囲の文書がこれに該当するのか不明確であることから文書の内容を具体的に明記して下さい。

補正要求目録10
開示対象目録2(2)△砲弔い

○「意見、要請」とはどのような内容を意味するのか不明確であるので具体的に明記して下さい。
○「基づき」とあるが「どの範囲の文書がこれに該当するのか不明確であることから文書の内容を具体的に明記して下さい。
○「その趣旨」とあるが、どのような内容を意味し、どの範囲の文書がこれに該当するのか不明確であるので文書の内容を具体的に明記して下さい。


これに対する私の回答は次の通り。本日(10月18日)、郵送しました。

第1 回答の趣旨

1 本補正要請のない文書は直ちに開示されたい。
2 本補正要求にも法的に補正の必要を認めない。しかし処分庁が違法に引き延ばしをする為の嫌がらせであるが、それを防ぐ為にあえて回答する。回答したからと言って、情報公開請求人の請求に特定に不十分の記載があったことを認めるものではない。このような違法・不当の「補正要求」には後日、法的に対処する予定であることを念の為に警告する。

第2 補正要請に関する回答
1 補正目録1の「提出先」とは
近畿財務局宛(又は交渉に当たった御庁の職員宛も含む)を言う。読んで字のごとく解釈すれば良い。
大阪航空局宛(又は交渉に当たった大阪航空局の職員宛も含む)に提出されたが、大阪航空局から近畿財務局(又は御庁の職員宛も含む)間で共有した文書も含む。読んで字のごとく解釈すれば良い。

2 補正目録2の「担当者」及び「その法律関係」とは、
森友学園側の担当者とは「酒井康生弁護士、藤原工業(株)の担当者、(有)キアラ建築研究機関の担当者」と同1(1)に記載している。
藤原工業(株)の担当者及び(有)キアラ建築研究機関の担当者とは、同記載の当該法人の取締役及び従業員を言う。これは常識であろう。

3 補正目録3の「など」とは
「見積書」「要請書」を例示しているので、地中埋設物の撤去費用積算に必要な文書で名称は問わないという意味である。読んで字のごとく解釈すれば良い。

4 補正目録4の
(1)「意見、要請」とは読んで字のごとく、森友学園の担当者からの「意見、要請」であり、一般的に交渉する場合は森友学園の担当者からの「要求」「要請」があり、要求、要請に至らないが「意見」を言う場合がある。例えば本来の要求があり、それを履行しない場合は「損害賠償をする」とかの場合は要請ではないが、意見をいい、それに近畿財務局が庁内で検討している場合などを言う。読んで字のごとく解釈すれば良い。
(2)「基づき」とは森友学園の担当者からの「要求」「要請」「意見」により近畿財務局内で、どのように対応するか検討したことを言い、「要求」「要請」「意見」と因果関係があり作成された文書を言う。読んで字のごとくである。
(3)「趣旨」とは「報告文書」「回覧文書」「稟議書」「決済文書」と名称は呼ばないが、森友学園の担当者からの「要求」「要請」「意見」により庁内で作成された文書を言う。読んで字のごとくである。

5 補正目録5の
(1)上記(2)△法峇慙△靴董廚箸肋綉(2)△函岼果関係がある」ことを言う。例えば森友学園の担当者からの「要求」「要請」「意見」に直接回答する文書ではないが、財務省に問い合わせをしたり、大阪航空局との協議、検討した文書も含むという意味である。読んで字のごとく解釈すれば良い。
(2)「その趣旨」とは「報告」「稟議」「決済」文書と名称は呼ばないが、森友学園の担当者からの「要求」「要請」「意見」により庁内で作成された文書を言う。読んで字のごとくである。

6 補正目録6の
(1)「上記(1)➂の結果を受けて庁内で担当者が作成した報告文」とは、上記(1)➂と因果関係があり庁内で担当者が作成した報告文書をいう。
(2)「その趣旨」とは「報告文」「回覧文書」「稟議」「決済」文書と名称は呼ばないが、上記(1)➂と因果関係があり庁内で担当者が作成した文書を言う。読んで字のごとくである。

7 補正目録7の
(1)「上記(1)➂の結果を受けて本省への報告、協議内容を記載した文書」とは「上記(1)➂と因果関係があり、本省への報告、協議内容を記載した文書」を言う。読んで字のごとくである。
(2)「この趣旨」とは報告、協議という名称を呼ばないが上記(1)➂と因果関係があり作成された文書を言う。読んで字のごとくである。

8 補正目録8の「提出先」とは
前記1(1)(2)回答の通り。

9 補正目録9の
(1)「森友学園側」の「側」とは2(2)➀➁に説明している。
(2)「要請」とは上記4(1)で回答した通り
(3)「基づき」とは前記4(2)で回答した通り

10 補正目録10の
(1)「意見、要請」とは上記4(1)で回答した通り
(2)「基づき」とは上記4(2)で回答した通り
(3)「趣旨」とは上記4(3)で回答した通り

22日の総選挙で安倍政権が続くようであけば、主権者国民の人権・権利をないがしろにした官僚の忖度はますます拍車がかかるのではないかと危惧される。
恐ろしいことだ!

私の代理人の阪口弁護士もブログで書いておられます。

安倍政権が「選挙で大勝」するというので近畿財務局長はますます森友問題をうやむやにしようとしていることが明らかになった。

東京地検特捜部も安倍政権を忖度!

 このブログで2カ月半遅れで紹介しましたが、私を含む研究者12名が下村博文元大臣らを政治資金規正法違反容疑で告発するために東京地検(特捜部)に対し告発状を提出したのは、今年7月31日でした。

「博友会」パーティー券問題(今年7月31日、下村博文・元大臣らの刑事告発)


 私の過去の経験でいえば、告発状を検察に提出すれば、早ければ2週間程度で受理され、担当検事から代理人の弁護士に私たちの告発を受理したこと、受理日及び受理番号について連絡があるのが通例でした。

 そころが、上記告発状の提出については、なかなか、その連絡がありませんでした。


 私たち告発人の代理人の阪口弁護士がこの件でブログに書きました。

検察よ!!お前もか。安倍1強を忖度する風潮は検察にも及んできた


 それを参考に、以下、経緯を紹介しましょう。

 告発状の提出からほぼ1か月後の9月初めに、東京地検(特捜部)の検事から阪口弁護士に対し「本件告発事件は起訴又は不起訴の処分と同時に告発を受理する」という趣旨の方針にする旨の連絡があったそうです。
これに対し阪口弁護士は、「従前の扱いと異なる。何故有力国会議員だけを特別扱いをするのか」と抗議したところ、その検事は「この方針が未だ確定でない」という返事がなされたので、阪口弁護士は「ではどのように対処するのか、9月中に連絡をするので回答して欲しい」と検事に伝えたそうです。

 その後、阪口弁護士は東京地検(特捜部)に何回も電話をして連絡しましたが、「不在」で連絡がとれないため、仕方なく事務官に「告発状を受理したかどうかを検事に聞いておいて欲しい」とも要請しました。しかし、事務官からは、検察官が回答するということで回答がなかったそうです。

 なんと衆議院総選挙の公示日の10月10日、やっと東京地検の検事と連絡がとれ、阪口弁護士は、本件が受理されたかどうか聞いたところ、「捜査の秘密に関することなので受理したかどうかはコメントできない」という結論になったと伝えられたそうです。

 しかし、告発事件については今までは、担当検事は告発状を提出して約2週間から1ヶ月も経過すれば「受理」し、「受理日」も明らかにしてきました。今まで受理に関しては捜査の秘密などの理由で断られたことはありませんでした。受理したかどうか、受理日時を言うことは何の捜査の秘密でもなかったからです。
 安倍側近の有力政治家の告発案件であるが故に、東京地検は従前の取り扱いを変えたのではないでしょうか!!!
 つまり東京地検特捜部も、安倍政権を忖度したのではないでしょうか!!!

 そこで、告発人は、代理人を通じて、本件告発も従前同様に早急に受理して、捜査を開始するよう10月16日付で担当検事に対し要望書を送付しました。
 その際、今後も本件告発に関して受理の有無及び受理日時を明らかにしない場合は必要な法的な手続きを告発人らに於いて検討中であることを併せて通知しました。

 22日の衆議院総選挙で自公与党が圧勝すれば、さらにもっと検察は忖度を深める恐れがあります。恐ろしいことです。
 そうならないよう有権者は理性的な投票をする必要があるでしょう。

東京地方検察庁平野告発受理担当検事殿

                  2017年10月16日

   下村博文他2名の政治資金規正法違反告発人 上脇博之他11名
   同告発人ら代理人弁護士25名(代表)    阪 口 徳 雄

         要   請   書

第1 要請の趣旨
告発人らが2017年7月31日付で下村博文他2名に関して政治資金規正法違反で告発した事件を直ちに受理して早急に捜査を開始し、厳正な処分をするよう要請する

第2 要請の理由
告発人らは御庁に対して2017年7月31日付で下村博文他2名に関して政治資金規正法違反で告発した。御庁に告発したのは、本件告発案件は当時の最高権力者である安倍総理大臣の関与が疑われていた加計学園の寄付を巡る案件でもあったこと、下村博文氏は安倍総理側近と言われ、元文科省大臣でもあり、与党の有力国会議員であったので、政権の意向などに左右されずに厳正に捜査をして適正に処分すると告発人らが考えたからであった。
 告発してほぼ1ヶ月後に平野検事から「本件告発事件は起訴又は不起訴の処分と同時に告発を受理する」という趣旨の方針にする旨の連絡があった。
告発人代理人は「従前の扱いと異なる。何故有力国会議員だけを特別扱いをするのか」と抗議した。その時、平野検事は「この方針が未だ確定でない」という返事になったので「ではどのように対処するのか、9月中に連絡をするので回答して欲しい」ということでその時は終わった。
その後に告発人代理人は検察官に何回も電話をして連絡したが「不在」とかで連絡が取れず、仕方なく事務官に「告発状を受理したかどうかを検事に聞いておいて欲しい」とも要請したが、事務官からは、検察官が回答するということで回答がなかった。
10月10日にやっと平野検事と連絡がとれ、本件は受理されたかどうか聞いたところ、「捜査の秘密に関することなので受理したかどうかはコメントできない」という結論になったと伝えられた。
 ところで、告発事件については今までは、担当検事は告発状を提出して約2週間から1ヶ月も経過すれば「受理」し、「受理日」も明らかにしてきた。今まで受理に関しては捜査の秘密などの理由で断られたことはない。受理したかどうか、受理日時を言うことは何の捜査の秘密でもなかったからである。
 刑事訴訟法第241条1項に「告訴又は告発は書面又は口頭で検察官又は司法警察員にしなければならない」と規定されていたので、検察官も受理義務があり、受理後に捜査に着手することを告発者に明らかにするすることで、受理日を明らかにして、連絡する上記のような扱いがなされてきた。告発は被告発人に対して、検察への捜査の発動を求め、処分を求める刑事訴訟法上、国民が有する請求権である以上、受理日時を明らかにして捜査を開始すると告発者に通知することで検察の「責任」を明らかにして、捜査の端緒に「透明性」を持たせてきたのである。
検察庁のHPにおいても、「告訴・告発」→「事件受理」→「事件処理」とあり、「事件受理」→「事件処理」の間に「捜査」が行われると解説しているはこの為である。
http://www.kensatsu.go.jp/gyoumu/yakuwari.htm
 実務的にも告発状が受理された以上、告発者も受理した検察官に、意見を述べ、証拠も必要に応じて提出できる機会ができる。
 しかし、告発が受理されたかどうかは不明である以上、意見、証拠の提出などの機会が奪われるだけでなく、実際は受理しないで、そのまま放置され、時効寸前に受理し、不起訴処分されても、検察審査会に審査請求する機会すら奪われる可能性すらある。検察の恣意的な捜査、処分になる可能性が極めて高い。
 中央省庁のトップの公務員らが安倍政権を「忖度」して森友学園や加計学園問題に関して国民に対する説明責任を果たさなかった。告発人らは、本件も同様に安倍側近の有力政治家の告発案件であるが故に、従前の取り扱いを変えたのではないかと疑問を感じている。
 法の厳正、執行を担当する検察官にそのような「忖度」があるとは思いたくないが、本件告発も従前同様に早急に受理して、捜査を開始され、そのような疑惑を払拭されたい。このような期待は告発人らだけでなく、多くの国民が検察に期待することでもあるからでもある。
 なお、今後も本件告発に関して受理の有無及び受理日時を明らかにしない場合は必要な法的な手続きを告発人らに於いて検討中であることを併せて通知いたします。
 よろしくお願いします。

「博友会」パーティー券問題(今年7月31日、下村博文・元大臣らの刑事告発)

はじめに

 週刊誌がスクープ報道した政治団体「博友会」のパーティー券問題で、私を含む研究者12名は、衆議院議員の下村博文・元文科大臣、「博友会」の代表及び会計責任を政治資金規正法違反(不記載・虚偽記載罪)容疑で刑事告発するために、今から2カ月半ほど前の7月31日午前、東京地検特捜部に告発状を直接手渡しで提出しました。
 その直後、私ら告発人2名と代理人弁護士4名は、東京の司法記者クラブで記者会見しました。
 同日午後、私は、この告発の件でインディペンデント・ウェブ・ジャーナル(IWJ)の事務所でフリーのジャーナリスト・岩上安身さんからインタビューを受けました。


内部文書に基づく「週刊文春」スクープ報道

 スクープ報道したのは週刊誌『週刊文春』で、その記事は「下村博文元文科相『加計学園から闇献金200万円』」(2017年7月6日号)と「下村博文元文科相に新疑惑」(同年7月13日号)です。
 『週刊文春』は、下村博文議員の後援会である「博友会」の内部文書を入手し、それと「博友会」の同各年分政治資金収支報告書における政治資金パーティー収入および20万円を超えるパーティー券購入者の各記載とを照合すると、後述するように幾つか齟齬(不記載や虚偽記載)があったというのです。
 内部文書とは、一覧表「2012年博友会パーティー入金状況」・「2013年博友会パーティー入金状況」・「2014年博友会パーティー入金状況」の各リストです。それらは、各年に開催された「博友会」の政治資金集めのパーティーの入金状況をエクセルでまとめられたものであり、下村事務所が「博友会の専用の銀行口座に入金された金額を確認して記載されるものであるというのです。
 例えば、2013年の一覧表によると、「日本医師連盟」が9月25日に50万円を入金した旨記載されており、これについて、政治団体「日本医師連盟」の2013年分政治資金収支報告書は「博友会」に対し「会費」として支出したと、「博友会」の2013年分政治資金収支報告書は「日本医師連盟」から「政治資金パーティーの対価に係る収入」があったと、それぞれ記載しています。
 したがって、前記3つの一覧表は、「博友会」が開催した政治資金集めのパーティーの入金状況を毎年忠実にまとめた会計帳簿であると思われます(なお、支払い者の住所が明記されていないのですが、これは別途住所録があるから明記されなかったものと推察されます)。ですから、報道内容の信憑性は極めて高いのです。


疑惑の内容

 前記『週刊文春』が報じた疑惑は、具体的には次の通りです。
 崘醉Р顱廚蓮■横娃隠廓10月3日東京プリンスホテル(東京都港区)における「セミナー」を開催したが、その入金状況を記録した一覧表「2013年博友会パーティー入金状況」によると、学校法人「加計学園」が2013年9月27日に政治団体「博友会」主催の政治資金集めのパーティー券50枚分100万円を入金した旨の記載があるが、「博友会」の政治資金規正法に定める「博友会2013年分収支報告書」の収入欄には、「加計学園」からパーティー券代100万円の受領については一切記載されてはいない。

◆崘醉Р顱廚蓮■横娃隠看10月14日東京プリンスホテル(東京都港区)における「セミナー」を開催したが、一覧表「2014年博友会パーティー入金状況」によると、学校法人「加計学園」が2014年10月10日に政治団体「博友会」主催の政治資金集めのパーティー券50枚分100万円を入金した旨の記載があるが、「博友会」の政治資金規正法に定める「博友会」2014年分政治資金収支報告書の収入欄には、「加計学園」からパーティー券代100万円の受領については一切記載されてはいない。
パーティー収入の不記載は、「加計学園」以外からの入金についてもありました。

「博友会」は、2012年9月28日東京プリンスホテル(東京都港区)における「セミナー」を開催したが、一覧表「2012年博友会パーティー入金状況」および前掲『週刊文春』報道によると、「(株)東京インターナショナル」が2012年9月24日に政治団体「博友会」主催の政治資金集めのパーティー券20枚分40万円を入金した旨の記載があり、また、塾関係の「(株)ナガセ」が同年9月25日に政治団体「博友会」主催の政治資金集めのパーティー券25枚分50万円を入金した旨の記載があり、さらに、都内で貸金業を営んでいる70代男性が同年9月28日に政治団体「博友会」主催の政治資金集めのパーティー券100枚分200万円を入金した旨の記載があるが、「博友会」の2012年分政治資金収支報告書の収入欄には、そのいずれの受領(計290万円)についても一切記載されてはいない。

ぐ賤表「2014年博友会パーティー入金状況」によると、上記「加計学園」からの100万円以外に「株式会社東京インターナショナル」から40万円、「日本医師連盟」から50万円を、それぞれ受領し他と旨記載があるが、「博友会」の2014年分政治資金収支報告書の収入欄には、そのいずれも一切記載されていなかった。

グ賤表「2013年博友会パーティー入金状況」によると、以上の不記載以外にパーティー入金総額についての虚偽記載も判明した。「博友会」の同年「政治資金パーティーの対価に係る収入」合計額は約2019万円であるが、「博友会」の2013年分政治資金収支報告書の収入欄には、2013年10月3日に東京プリンスホテル(東京都港区)で開催された「10/3セミナー」の収入合計額は980万2円と記載されている。つまり、「博友会」は、その差額1039万円少なく記載していることになり、その分は「闇ガネ」として支出し、それも記載しなかったことにもなる。


政治資金規正法違反

 政治資金規正法は、「政治資金パーティー」とは、「対価を徴収して行われる催物で、当該催物の対価に係る収入の金額から当該催物に要する経費の金額を差し引いた残額を当該催物を開催した者又はその者以外の者の政治活動(選挙運動を含む。これらの者が政治団体である場合には、その活動)に関し支出することとされているもの」をいうと定義し、「政治資金パーティー」は「政治団体によつて開催されるようにしなければならない。」と定めています(第8条の2)。
 そして同法は、「収入」につき、「その総額及び総務省令で定める項目別の金額」のほか、「一の政治資金パーティーの対価に係る収入(報告書に記載すべき収入があつた年の前年以前における収入を含む。)のうち、同一の者からの政治資金パーティーの対価の支払で、その金額の合計額が20万円を超えるもの」については、「その年における対価の支払について、当該対価の支払をした者の氏名、住所及び職業並びに当該対価の支払に係る収入の金額及び年月日」を政治資金収支報告に記載するよう義務づけています。
 また、「支出」についても、「その総額及び総務省令で定める項目別の金額」のほか、「人件費、光熱水費その他の総務省令で定める経費以外の経費の支出」における「一件当たりの金額(数回にわたってされたときは、その合計金額)が5万円以上のもの」については、「その支出を受けた者の氏名及び住所並びに当該支出の目的、金額及び年月日」を、政治資金収支報告書に記載するよう義務づけています(第12条)。
 そして同法は、「第12条……の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に記載すべき事項の記載をしなかった者」(第2号)または「第12条第1項……の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に虚偽の記入をした者」(第3号)につき「5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金に処する」と罰則を定めています(第25条第1項)。
 したがって、「博友会」の前記不記載・虚偽記載は、以上の政治資金規正法違反になるのです。


「博友会」の実質的代表は下村元大臣

 ここでいう「博友会」とは、2年前に本誌317号(2015年6月号)・318号(同年7月号)で紹介した、政治団体としての届け出をしていなかった、全国各地の「博友会」ではありません。
2012年3月から東京都中野区のJR中野駅そばの雑居ビル4階を「主たる事務所の所在地」として東京都選挙管理委員会に届出をしている政治団体(代表・井上智治)であり、下村博文議員の後援団体です。政治資金収支報告書を同選挙管理委員会に毎年提出しています。
 しかし、当該ビルの4階には、「博友会」の代表と同一人物が社長である学習塾運営会社と算数教室があるだけで、「博友会」の事務所はなく、「博友会」の郵便受けや表札など「博友会」の事務所だと示すものは何もない。ビル4階の塾運営会社の職員は「社長が不在なので、職員ではわからない」とした上で、「(『博友会』を訪ねる人や郵便物を)まずみたことがない。博友会が事務所を間借りしてもいない。ここでの活動実態はない」と報じられています(「加計疑惑 下村元文科相関連団体「博友会」 届出住所に事務所なし 代金200万円の受け渡し場所はどこ?」しんぶん赤旗17年7月2日)。
 また、「博友会」の代表は、井上智治氏であると東京都選挙管理員会に届け出されているものの、実質的な代表は下村博文議員です。というのは、下村博文は、『週刊文春』(7月6日号)が発売された6月29日、自民党本部で記者会見をし、一応「闇献金」であること等を否定したものの、「博友会」が自身の後援会であること等を否定してはいません。
 また、当該『週刊文春』の報道によると、下村事務所で秘書やアルバイトが作成している「日報」は、毎日夜に、メールで下村博文議員に送ることになっており、もし送信を怠ったら下村氏が「届いていない、すぐにくれ」と怒り、下村議員が気になった点は電話や対面で「もう少し詳しく教えて」と聞きただし、新たな指示をするというのです。
 さらに、「博友会パーティー入金状況」を記録している一覧表は、「博友会の専用の銀行口座に入金された金額を確認して記載されるものであり、下村議員は、それに基づき、パーティー券の売れ行きを細かくチェックしており、前年より購入枚数が減っている支援者がいれば、秘書に厳しく指摘することもあるというのです。
 ですから、私たちは、下村元大臣も含め「博友会」の代表及び会計責任者を上記政治資金規正法違反容疑で刑事告発したのです。


下村元大臣の墓穴を掘った弁明

 「下村博文元文科相『加計学園から闇献金200万円』」と報じた『週刊文春』(2017年7月6日号)が発売された6月29日、下村博文衆議院議員は、自民党本部で記者会見を行い、2013年と2014年のパーティー券代各100万円を支払ったのが「加計学園」ではないと弁明しました。
 加えて、「2013年も 2014年も合計11の個人および企業がいずれも1社20万円以下で パーティー券を購入したものであり」、「加計学園の事務長(秘書室長)が 色々な方々にお願いして加計以外の個人や企業からお願いしたもの」「その方が窓口になってまとめて100万とかパーティー券を事務所に届けてもらった」「加計学園の事務長が窓口になって、その方の知り合い、個人なり企業なり、パー券を買っていただいた。」などと説明しました。
 この弁明・説明は、およそ信用することはできません。おそらく当時、下村議員は文部大臣であり、特区問題で加計学園が重要な利害関係の立場にあったので、このパーティーの対価を記載してしまうと、法的に贈収賄の疑いも発生するので加計学園隠しをしたのではないかと思われます。


パーティー「あつせん」についての政治資金規正法の定め

 また、たとえ下村議員の説明が真実だとしても、加計学園の秘書室長の行為は、政治資金規正法にいう「政治団体のために政治資金パーティーの対価の支払のあつせん」に該当します。政治資金規正法は、「政治団体のために政治資金パーティーの対価の支払のあつせん」について「特定の政治団体のために政治資金パーティーの対価として支払われる金銭等を集めて、これを当該政治団体に提供することをいう。」と定義しているからです(第10条第3項)。
 ちなみに同法は「政治団体のために政治資金パーティーの対価の支払のあつせん(…)をした者は、その対価の支払のあつせんを終えた日から7日以内に、当該対価の支払をした者及び当該対価の支払のあつせんをした者の氏名、住所及び職業、当該支払われた対価の金額及び年月日並びに当該対価の支払のあつせんに係る金額及びこれを集めた期間を記載した明細書を会計責任者に提出しなければならない。」と定めています(第10条第3項)。
 また、この明細書に基づき政治団体の会計帳簿(または会計責任者の職務を補佐する者)は、その第9条委おいて「政治資金パーティーの対価に係る収入のうち次条第3項の対価の支払のあつせんをされたものについては、政治資金パーティーごとに、当該対価の支払のあつせんをした者の氏名、住所及び職業(対価の支払のあつせんをした者が団体である場合には、その名称、主たる事務所の所在地及び代表者の氏名。……。)並びに当該対価の支払のあつせんに係る収入の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日」(第1項第1号ト)を会計帳簿に「記載しなければならない」と定めています。
 そして、同法は「第9条の規定に違反して会計帳簿を備えず、又は同条・・・の規定に違反して第9条第1項の会計帳簿に記載すべき事項の記載をせず、若しくはこれに虚偽の記入をした者」(会社、政治団体その他の団体(……。)にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)(第1号)は、「3年以下の禁錮又は50万円以下の罰金に処する」と定めています(第24条)。
 また、同法は「一の政治資金パーティーの対価に係る収入(……)のうち、同一の者によつて対価の支払のあつせんをされたもので、その金額の合計額が20万円を超えるものについては、その年における対価の支払のあつせんについて、当該対価の支払のあつせんをした者の氏名、住所及び職業並びに当該対価の支払のあつせんに係る収入の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日」(第1号チ)を政治資金収支報告書に記載するよう義務づけています(第12条第1項)。


予備的告発

 そこで、「加計学園」からの2013年分の100万円と2014年分の100万円については、たとえそれが11の個人・企業による「政治資金パーティーの対価の支払のあつせん」によるものであったとしても、「博友会」の2013年分および2014年分の各政治資金収支報告書の収入欄には各100万円の受領については一切記載されてはいないので、不記載罪に違反するとして予備的告発をしました。
 また、一覧表「2014年博友会パーティー入金状況」には、100万円につき「政治資金パーティーの対価の支払のあつせん」によるものとして記載し、かつ、その11名の各内訳についてそれぞれ記載しなければならないが、そのような記載は一切なされてはいないので、会計帳簿の虚偽記載罪に違反するとして予備的告発をしました。


下村元大臣と加計学園の関係

 下村博文氏は、大学在学中から板橋区内で学習塾を経営し、大学卒業後の1979年に自らが経営する「博文進学ゼミ」を会社化して本格的に塾経営に乗り出し、その後は東京都議会議員を経て、1996年衆議院議員総選挙で初当選し、2014年衆議院総選挙で7期目の当選を果たした衆議院議員であり、かつ、第2次安倍内閣、第2次安倍改造内閣及び第3次安倍内閣(2012年12月26日〜2015年10月7日)において文部科学大臣兼特命担当大臣(科学技術)、文部科学大臣・教育再生担当大臣・東京オリンピック・パラリンピック担当大臣を務めていました。
 つまり、『週刊文春』が報じた13年、14年については、下村議員が大臣だったときの疑惑なのです。
 学校法人「加計学園」は、現在、岡山理科大学、倉敷芸術科学大学、千葉科学大学、岡山理科大学附属高等学校、岡山理科大学附属中学校、岡山理科大学専門学校、玉野総合医療専門学校の3大学、1高等学校、1中学校、2専門学校を設置しており、加計孝太郎氏は、学校法人「加計学園」の理事長・総長で、安倍晋三自民党総裁・内閣総理大臣が「腹心の友」と呼ぶほど安倍晋三と親しい関係にあります。
 下村博文議員は、安倍首相の側近中の側近であり、下村博文夫婦は10年以上前から加計孝太郎とも親しい関係にあり、前掲『週刊文春』の報道によると、下村博文の今日子夫人は、安倍晋三の昭恵夫人、加計孝太郎氏は、大酒飲みでウマがあい、揃って米国、韓国、ミャンマーなどを訪問し、第1次安倍政権で初めて行われた日米首脳会談のときも、安倍晋三首相夫婦、下村博文官房副長官夫婦、加計孝太郎は、一緒に渡米しています。2013年3月、下村博文の今日子夫人は、広島加計学園の教育審議員に就任しています。つまり、安倍昭恵夫人だけではなく下村博文夫人も「加計学園とは切っても切れない旧知の間柄」であり、下村博文も、安倍晋三首相同様、新学部(教育学部や獣医学部)設置を目指す「加計学園が頼りにしてきた国会議員」なのです(森功「加計が食い込んだ下村元文科相夫婦」文藝春秋17年7月号)。
 東京の「博友会」の政治資金集めのパーティーの開催を岡山の「加計学園」が知りえたのは、下村博文と加計孝太郎との親密な関係があったからでしょう。
 週刊誌の記事に出てくる山中一郎氏は、当時、学校法人「加計学園」の秘書室長です。


贈収賄事件へと発展する可能性

 特に13年と14年の各100万円が学校法人「加計学園」が入金したものなのか、「加計学園」の秘書室長があつせんしたものなのか、その真相が解明されるべきですが、それだけではなく、13年の1000万円を超える裏金の使途を解明される必要があります。
また、新学部設置を目指していた学校法人「加計学園」が下村博文の「博友会」に資金提供したことは、文科大臣就任前の12年は20万円だった金額が文科大臣就任後の13年9月27日、14年10月10日は、それぞれ5倍の100万円へと増額しているので、贈収賄罪(刑法第197条)の可能性も高いのです。
 というのは、加計学園が経営する岡山理科大学は、今国会で話題に上っている獣医学部の新設だけではなく、教育学部の新設(15年4月開学)も目指しており、14年5月末の教育学部設置を申請する1か月余り前の同年3月頃、下村博文の元公設第一秘書の証言を紹介している前記『文藝春秋』の記事によると、加計孝太郎理事長と下村博文は、赤坂の料亭で直接会って密談しており、また、下村事務所の「日報」を紹介した前記『週刊文春』の報道によると、その約1か月後の4月21日、加計学園の山中一郎秘書室長は、下村事務所に対し「岡山理科大学の設置申請の件で、文科省に何度も連絡をしたのですが込み合っているとの理由で取り合って頂けません。5月末が申請でそれまでに2,3回は質問し書類を整えたいと思っていますので、大変身勝手なお願いですが、何卒面会させていただけないでしょうか」と文科省への口利きを陳情し、下村事務所の大臣秘書官は、「事務方を通して、お願いをいたしました」と下村文科大臣に口利きしたことを報告しており、15年4月の新設はかなわなかったものの同年8月末に文科省の認可を得て昨16年4月の開設にこぎつけ、その認可時の文科大臣は下村博文だったからです。
 私たちの告発状には、以上のことも明記して、東京地検特捜部に対し、速やかに、「博友会」の会計帳簿を押収し、「博友会」の専用の銀行口座の入金記録を確認するなどして上記贈収賄の件も徹底的に捜査を尽するよう求めたのです。

(以上は、雑誌『ねっとわーく京都』2017年10月号、同年11月号に掲載された連載の原稿です。)

告発状は以下でご覧いただけます。

http://seijishikin-ombudsman.com/topics/7722.html
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