衆参の国会議員の所得公開と資産公開が行われたようだ。
毎日新聞でコメントしたので、毎日新聞の一連の記事を紹介しておこう。
(記事の一部をゴチックにしているが、それは全て私が行ったものである。)
コメントの補足を最後に書いておこう。

1.国会議員の所得公開
毎日新聞 2008年6月30日 11時30分
国会議員所得:平均2580万円 3年連続伸び

 衆参両院は30日、国会議員の07年1年間の所得報告書を公開した。1人当たりの平均所得は前年を139万円上回る2580万円となり、3年連続で増加した。政党別では、民主党が前年比836万円増の3051万円で、98年の結党以来初のトップ。一方、前年まで8年連続首位だった自民党は、不動産や株式の売却益が減少したことなどが響き4位に後退した。
 民主党が大幅増となったのは、松野頼久衆院議員が不動産売却で約15億円の所得を得たためで、これが国会議員全体の平均所得を押し上げる要因にもなった。松野氏を除くと、議員1人当たりの平均所得は前年比97万円減。
 所得公開は国会議員資産公開法に基づき、毎年行われる。前年1年間を通じて国会議員だった衆院475人、参院170人の計645人が対象。衆院の平均所得は2703万円(前年比184万円増)、参院は2235万円(同47万円減)だった。
 政党別の平均が民主党に次いで多かったのは、国民新党の2706万円。以下、新党大地2648万円、自民党2475万円、社民党2176万円、公明党2041万円、共産党1989万円と続いた。
 個人で5000万円以上だったのは17人。このうち1億円以上は松野氏(15億4653万円)と、自民党の奥野信亮(1億3535万円)、清水清一朗(1億1450万円)両衆院議員の3人だった。松野氏は、06年5月に死去した父の松野頼三元自民党総務会長から相続した東京・白金台の自宅を売却。奥野氏はストックオプション(自社株購入権)の権利行使、清水氏は都内の駐車場、貸店舗の家賃収入が高額所得の理由となった。
 所得報告書と併せ、増えた資産を明らかにする資産補充報告書も公開され、衆院167人、参院75人の計242人が提出した。

2.党首の所得
毎日新聞6月30日12時18分配信
<国会議員所得>主要6党首 1位は首相、2720万円

 30日公開された07年の国会議員所得報告書によると、主要6政党党首のトップ福田康夫首相(自民党総裁)で、前年比376万円増の2720万円だった。一方、民主党の小沢一郎代表同2719万円減の2059万円と大きく落ち込み、順位も前年の2位から5位に後退した。
 07年9月に就任した福田首相の所得は、議員歳費に首相給与を加えた2322万円の給与所得が柱。このほか講演料や家賃収入などの雑所得が398万円に上った。
 小沢氏は、06年に相次いで出版した著書「小沢主義(イズム)」と「剛腕維新」の売れ行きが一段落し、印税収入などの雑所得が同年の2003万円から145万円と大幅に減少した。また複数の民間企業で務めていた顧問を辞め、役員報酬がなくなったことも影響した。
 首相に次ぐ2位は、議員歳費のほか株の配当所得(325万円)などで2616万円を計上した国民新党の綿貫民輔代表。テレビ出演や講演が多かった社民党の福島瑞穂党首は2451万円で、3位に入った。4位は共産党の志位和夫委員長で2175万円最下位は公明党の太田昭宏代表で2000万円だった。

3.「大臣規範」に抵触していた政務官
毎日新聞6月30日
国会議員所得:二之湯政務官が規範抵触し注意 不動産購入

 総務省の二之湯智(にのゆさとし)政務官(自民、参院京都)が、政務官らの在任中の不動産や株取引などを自粛するよう定めた「大臣規範」に抵触していたことが、30日公表された資産等補充報告書で明らかになった。24日、増田寛也総務相に口頭注意を受けた。
 二之湯氏は政務官就任後の07年11月、京都市内の土地205平方メートルを新居用に購入した。事務所は「譲渡益を得ようというものではなく、規範に抵触するという認識がなかった」と説明している。【日下部聡】

4.補助金を受けている法人からの国会議員の役員報酬・顧問料受領
毎日新聞6月30日
国会議員所得:34人に報酬・顧問料 年額3560万円も

 私学や農業関連団体など国の補助金を受けている法人から役員報酬や顧問料を受け取っている国会議員が、少なくとも34人いることが30日に公開された所得、関連会社等報告書で分かった。公平性確保のため、政治資金規正法は補助金受給団体による献金を禁じているが、報酬や顧問料に規制はない。しかし補助金が別の形で議員に還流することになり、兼職のあり方が改めて問われそうだ。【日下部聡、神澤龍二】
 報告書によると、34人の内訳は衆院議員25人、参院議員9人。党派別では自民29人、民主5人最も多かった所属先は学校法人で21人。次いで土地改良事業団体連合会5人社会福祉法人3人など。年間の報酬額は2万4000〜3000万円以上
 谷岡郁子参院議員(民主)は中京女子大(愛知県大府市)の理事長と学長を兼務している。同大学には07年度、1億5775万円の私学助成金(経常費補助)が交付された。谷岡氏によると、報酬は年額3560万円
 谷岡氏は「職業を持つ人間が政治家になるべきだと考え、大学の仕事を続けることを明言して当選した。私学助成制度にも疑問を持っており、国との関係を期待されて役員に招かれる政治家とは全く違う」と話している。
 矢野哲朗参院議員(自民)は栃木県のバス会社「東野交通」の顧問料を年間60万円受け取った。同社は07年度に国土交通省からバス運行対策費補助2447万円を受けた。矢野氏の秘書は「親族会社なので顧問になった。役員会などで意見を述べているが、政治的な動きをしたことはない」と説明している。
 森英介衆院議員(自民)は千葉県土地改良事業団体連合会長を兼務する。連合会には07年度、農水省から計1億7415万円の事業費が交付された。報酬額について、議員事務所は「回答を差し控えます」と明らかにせず「適法に処理しております」と回答した。
 補助金受給団体からの報酬を巡っては、00年に森喜朗首相(当時)が私大から年間240万円の顧問料を受け取っていたことが問題になった。また土地改良関連団体について84年に国会で議論になり、当時の山村新治郎農相は「できるだけ国会議員の場合は無報酬でやった方がいい」と答弁している。「事実上の献金ではないか」として、政治献金と同様に規制を求める声もあるが、本格的な議論はされていない。
◇「政治倫理上の問題」
 政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大大学院教授の話 政治家が企業や団体から報酬をもらうこと自体、その組織のために動くのではないかとの疑念を招く。ましてや、補助金受給団体の場合は税金から利益を得ることになる。政治倫理上問題があり、断るべきだ。地方議員と違い、国会議員はほぼ通年仕事がある。議員の職務に専念するのが本来の姿だろう。

5.コメントの補足

々餡餤聴の資産公開制度は、地方の政治倫理条例に比べても公開度が低い。
これについては、また別の機会に述べることにする。

国から補助金などを受け取っている法人から役員報酬等を受け取っている国会議員がいる。
上記紹介記事によると、そのような議員は34人もいたようだ。
その内訳は衆院議員25人、参院議員9人。
党派別では自民29人、民主5人。

そのなかには、1億5775万円の私学助成の交付を受けている大学の理事長と学長を兼務し、年間に議員報酬よりも多い3560万円もの報酬を受けていた議員がいたようだ。
国会議員の職責をどう考えているのだろうか?
それよりも大学の理事長や学長の仕事が忙しいのだろうか?
それとも、理事長や学長の仕事が忙しくなくてもこの報酬を受け取っているのであろうか?

す餡餤聴は、本来、国政選挙で当選したら、自由業の場合以外の職業(法人の役員)は辞任して、国会議員の職務に専念すべきである。
これは法的な議論というよりも政治・倫理上の問題だ。

国の補助金の交付を受けている法人の場合であれば、税金(幇助金等)が役員報酬として議員に還流することになるのだから、役員報酬を受け取るのはもってのほかだ。

それにしても何と強欲なことか。
一般庶民からすると、そう見えるだろうな。

そんなに役員報酬が欲しかったら、国会議員を即刻辞任すべきではないか。
このような議員が居座り続ける限り、国民の政府不信は増幅するばかりだ。
加えて、このような議員を公認している政党もあまりにも無責任である。