(1)毎日新聞の調査によると、要職に就いた民主党議員のうち5人の政治団体がキャバクラ」などへの支払いを政治資金収支報告書に「政治活動費」として計上していたという。
2003〜07年にその合計額は500万円超。
私のコメントも紹介された。

毎日新聞9月30日2時30分配信
民主5議員団体 クラブ、キャバクラ…政治活動費で飲食

 政権交代を受け、毎日新聞が要職に就いた民主党議員の政治資金を調べたところ、江田五月参院議長(岡山選挙区)=会派離脱中=や川端達夫文部科学相(衆院滋賀1区)ら5議員の政治団体が、女性従業員らに接客される「キャバクラ」などへの支払いを「政治活動費」として計上していたことが分かった。支出は03〜07年に計500万円超。支出した政治団体には党本部からの寄付を主な収入源とする団体もあり、原資には国庫から支出される政党交付金が含まれ、使途の妥当性を巡って議論を呼びそうだ。
 毎日新聞は民主党の閣僚や主要幹部について、昨年公開された07年分政治資金収支報告書からさかのぼり、過去5年分の報告書を調査。支出先の会社名などを基に調べたところ「クラブ」「キャバクラ」「ラウンジ」「ニューハーフショーパブ」など風営法2条2号で定められた店への支払いを、5議員の計7団体で確認した。
 江田氏の資金管理団体「全国江田五月会」は東京・西浅草のキャバクラなど計11店で27件、計237万円余を支払った。同会は07年、選挙対策費として党本部から2000万円の寄付を受け、これは同年の全収入の半分。川端氏が代表の「民主党滋賀県第1区総支部」と同氏の資金管理団体「川友政治研究会」、政治団体「達友会」は東京・赤坂のクラブや新宿のニューハーフショーパブなど6店で14件、計114万円余を支払った。
 ほかにクラブなどへの支出が確認されたのは、直嶋正行経済産業相(参院比例)の秘書が会計担当者を務める政治団体「直嶋正行後援会」で3店8件、計146万円余▽松野頼久官房副長官(衆院熊本1区)の資金管理団体「政治システム研究会」で2店3件、計51万円余▽松本剛明衆院議院運営委員長(同兵庫11区)の資金管理団体「松本たけあき後援会」で2店2件、計34万円余。
 民主党は03〜07年に計約548億円の政党交付金を受け、これは党本部の全収入の約8割。同党が所属議員に配る「政党交付金ハンドブック」は、交付金から酒を伴う飲食費の支出を禁止している。【政治資金問題取材班】
 ▽江田事務所の話 議員は(接客飲食店での会合に)参加しておらず、会員や支持者、秘書らが参加した。(不適切との)指摘にかんがみ、支出のあり方を(五月会の)役員会で検討してみたい。
 ▽川端事務所の話 法に基づいて正確、適切に記載している。それ以上は答えられない。
 ▽直嶋事務所の話 収支報告書の記載通りで間違いない。それ以外は答えられない。
 ▽松野氏の代理人弁護士の話 いかがわしい風俗店とは違い、打ち合わせの場所として活用している。不適切とは思わない。
 ▽松本事務所の話 このような費用は個人負担せよとのご指摘はごもっとも。議員から相当額の寄付を(返還分として)受けることを検討したい。
 ◇ことば 風営法2条2号
 風営法2条2号は「客の接待をして遊興または飲食をさせる営業」を規定。女性従業員らが同じフロアで接客する「クラブ」「キャバクラ」などがこれに当たるとされる。主にカウンター越しで接客する「スナック」でもフロア接客する場合は同様。毎日新聞は、該当するとみられるケースを集計した。

毎日新聞 2009年9月30日 2時30分
民主5議員団体:「行きたいという後援者がいて…」

 チャイナドレスや看護師姿の女性らが接客をする「キャバクラ」への支払いを「政治活動費」として計上−−。政権与党となった民主党議員の政治資金を巡る支出の一部に、こんな実態があることが浮かんだ。高い支持率で始動した民主党政権だが、識者からは「こうした費用は私費で支払うべきだ」「政治活動とは無縁な支出を禁じるような法改正が必要」との指摘も出ている。【政治資金問題取材班】
 キャバクラやクラブへの支出が最も多かった江田五月参院議長の資金管理団体「全国江田五月会」は、07年8月に江田氏が議長に選出された後も、東京・西浅草のキャバクラに2回、計13万円余の支払いがあった。この店によると、日によって「ワイシャツのみでお出迎え」「ナースのお仕事」「浅草中華街」などと称し、女性従業員が下着の上にワイシャツだけ着た姿で接客したり、看護師姿やチャイナドレス姿で接客することもあるという。
 公職である江田氏の議長秘書は、この店に自分も行ったことを認め、「行きたいという後援者がおり、情報交換という形(で行った)。議長は一切参加していない」と説明。ほかの店についても、選挙区の岡山県の後援者が上京した際などに使ったという。また、「中には新聞や雑誌を含めたマスコミ懇談会もあった」としながら、具体的にいつの会合だったかについては「分からない」と言葉を濁した。
 五月会が03〜07年の収支報告書で政治活動費として計上した飲食代のうち、9割はこうしたキャバクラやクラブへの支出。議長秘書は「『問題ではないか』という話になり、今年からやめた。計上した分は今後、対応を検討したい」と述べた。
 川端達夫文部科学相の政治団体「達友会」では東京・新宿のニューハーフショーパブへの支払いがあったほか、同氏が代表を務める「民主党滋賀県第1区総支部」では、京都・祇園で舞妓(まいこ)姿の女性が接客する店もあった。川端氏の政党支部の会計責任者は「法に基づいて正確、適切に記載している」と回答するだけで、川端氏本人の参加については「答えられない」とした。
 こうした支出について、漫画家のやくみつるさんは「飲み屋だろうがキャバクラだろうが、遊興を伴い批判を受けやすいところは私費でなんとかすべきだ」と指摘する。政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大大学院教授は「キャバクラへの支出は政治活動とは無縁。政党交付金が入っている政党支部や資金管理団体から支出されているなら税金が使われているのと同じ。党としてこのような支出を防止できないなら、法律による制限が必要だ」と話している。
民主党政治資金キャバクラ














(2)政治家はしばしば政治にはカネがかかるという。
確かに政治にはカネがかかるだろう。
しかし、私が考えるレベルを超えるのが、政治家の政治資金の実態のようだ。
クラブ、パブ、キャバクラなどでの遊興費も政治家にとっては「政治活動費」のようだ。
まさかキャバクラなどで会議をするのだろうか?

(3)このような遊興費は、本来、政治活動費とはいえない。
本来、各自のポケットマネーから支出すべきものだ。
しかし、政治家の政治団体が、このような遊興費を政治資金から支出するのは、ポケットマネーから支出したくないからだろう。
なかには、タカってくる後援会の者もいるようだ。
後援者の接待も「票」のためには、負担せざるを得ないのだろう。
しかし、ポケットマネーから支出したくないからといって、政治資金として処理して許されるわけではない。

(4)更に問題なのは、その政治資金には、国民が支払った税金を原資としている政党交付金が含まれていることだ。
共産党を除く国会内政党は政党交付金を受け取り、そのほとんどが政党交付金に依存し国営政党化している。

各政党の本部は支部に政党交付金を交付・寄附している。
政党支部の代表者・国会議員は、自分が代表を務める資金管理団体や、自分の後援会に寄附している。
そうなると、政党支部、資金管理団体、後援会の政治資金には、自らが集めた私的資金だけではなく、政党交付金という税金(公金)も流れていることになる。

キャバクラなどでの遊興費を政治活動費として政治資金から支出してしまうと、実質的には政党交付金(税金)から支出したに等しいことになる。

政治からは政党交付金から支出したとは思わないかもしれないが、実質的にはそういうことになる。

(5)政党助成法第1項は以下のように定めている。
(目的)第1条 この法律は、議会制民主政治における政党の機能の重要性にかんがみ、国が政党に対し政党交付金による助成を行うこととし、このために必要な政党の要件、政党の届出その他政党交付金の交付に関する手続を定めるとともに、その使途の報告その他必要な措置を講ずることにより、政党の政治活動の健全な発達の促進及びその公明と公正の確保を図り、もって民主政治の健全な発展に寄与することを目的とする。

また、同法第4条は以下のように定めている。
(この法律の運用等)第4条 国は、政党の政治活動の自由を尊重し、政党交付金の交付に当たっては、条件を付し、又はその使途について制限してはならない。
2 政党は、政党交付金が国民から徴収された税金その他の貴重な財源で賄われるものであることに特に留意し、その責任を自覚し、その組織及び運営については民主的かつ公正なものとするとともに、国民の信頼にもとることのないように、政党交付金を適切に使用しなければならない。

政党交付金は「政党の政治活動の健全な発達の促進及びその公明と公正の確保を図り、もって民主政治の健全な発展に寄与する」ために導入されているのであるから、キャバクラなどでの遊興費を賄うために政党交付金が導入されたわけではない。
だから、政党交付金をキャバクラなどでの遊興費に支出することは目的外出である。

このような支出を納税者が許容するとは思えない。
「国民の信頼にもとる」支出であり、不適切な支出である。

(6)民主党は、内規「政党交付金ハンドブック」で、政党交付金から酒を伴う飲食費の支出を禁止しているという。
政党交付金を受け取っている政治団体が政治活動費から飲食費に支出すれば、実質的にはこの内規にも違反することになるだろう。

(7)民主党以外でも同様に支出がなされているだろう。
マスコミはこの視点で報じて欲しい。

(8)政党助成法は、「政党の政治活動の自由を尊重し」ているため、「政党交付金の交付に当たっては、条件を付し」てはいないし、「その使途について制限して」もいない(前掲第4条第1項)。

しかし、これでは税金が政治活動以外に支出されることを防止できない。
政党とその所属国会議員が不適切な支出を防止できないとなれば、政党交付金に条件を付したり、支出の制限をするしかない。

(9)これに対しては、憲法の保障する「結社の自由」に反するという反論が予想される。
そういう結論になるのであれば、政党助成法を廃止するしかない。
私が政党助成法に反対し続けた理由の一つもここにある。