(1)政党交付金が事実上芸者遊びに支出されていたに等しいものがあったと報じられ、私のコメントが掲載されたので、ここで紹介し、補足して私見を書いておこう。
2009/10/14付 西日本新聞朝刊=2009年10月14日 07:02

谷川衆院議員 政治活動費で芸者遊び 自民・長崎 返金、報告書訂正へ

 自民党の谷川弥一衆院議員(比例九州ブロック)が代表を務める党長崎県第三選挙区支部が2008年政治資金収支報告書に、会合に呼んだ芸者の料金を組織活動費として計上していたことが13日、分かった。西日本新聞の取材に、同支部は「谷川の個人的な会食で不適切な支出」と認め、近く谷川氏から全額返金を受け収支報告書を訂正する。
 同支部によると、同年7月に長崎県内で谷川氏や国会議員が出席して開かれた会食の際、芸者を呼んでサービスを受けたという。同支部は「花代」名目で15万5736円を芸者を派遣した長崎検番に支払い、収支報告書には領収書も添付している。会食の目的は個人的なもので、政治活動とは関係なかった。
 取材に対し同支部は事実関係を認め、「個人的な会食の『花代』であり、政治活動とは言えない不適切な支出」と説明。谷川氏に返金を求め、谷川氏もこれに応じた。
 同支部には同年、党本部から計1800万円の寄付金が配分されているが、その一部には税金で賄われる政党交付金も含まれる。政治資金問題に詳しい上脇博之神戸学院大法科大学院教授(憲法学)は「会合に飲食を伴うことはあっても、芸者遊びまで政治活動とするのは明らかにおかしい。さらに問題なのは、そのような活動に実質的に税金が使われているということ。私費で賄うべきで返金は当然」としている。

(2)先月末には、毎日新聞のスクープで、政党交付金が事実上キャバクラなどに支出されているに等しいものがあったと報じられ、私のコメントも掲載された。
これについては、他紙も追随して報じたが、西日本新聞がスクープした冒頭の芸者遊びへの支出についてもインターネット版を見ると他紙が追随して報じているようだ。

(3)両者とも、政党交付金使途報告書には報告されてはおらず、政治資金収支報告書に報告されていたのである。

したがって、税金である政党交付金が直接支出されたという問題ではないが、両者とも、支出した政党支部にも政党本部から政党交付金が交付されていたのであるから、いずれも、政党交付金という税金が事実上支出されていたに等しいことになる。

自民党の谷川弥一衆議院議員(比例九州ブロック)が代表を務める党長崎県第三選挙区支部における芸者遊びへの支出は、昨年・2008年のものだから、自民党が与党であったときのものである。

同様の支出は、他の政党支部でも行われている可能性が高い。
現に、先日、電話取材を受け、まだ記事になっていないものもある。
他にもあるだろう。

(4)こんなことをしていては、国民個人が寄付する気が削がれることだろう。
保守政党・政治家は、「個人の寄付が集まらない」とボヤいたりするが、個人の寄付が集まらない原因を自らが作っているのである。

(5)企業・団体献金は本来禁止すべきであるということは何度も書いているが、政党支部などは政治活動費とは言いがたい支出をしているのであるから、企業・団体は、率先して政治献金を止めるべきであろう。

(6)そして、企業・団体献金が法律で禁止されたら、政党助成についても抜本的な見直しを行うべきである。

そうしなければ、国民の信頼を獲得できないだろう。

(7)議会制民主主義を健全なものにするためには、過剰代表されている保守政党・政治家の自己努力と自浄能力を高める必要がある。