(1)民主党の代表が鳩山由紀夫氏から菅直人氏になったことは、すでに紹介した。
また、民主党の幹事長は、小沢一郎氏が辞任することが決まっていたが、後任は内定どおり枝野幸男氏が昨日(6月7日)正式に就任したようだ。
他の役員も決まったという。
時事通信社(2010/06/07-23:10)
菅内閣、8日発足=農水相に山田氏昇格、枝野幹事長ら正式決定

 民主党は7日午後、東京・永田町の憲政記念館で両院議員総会を開き、菅直人新首相(党代表)の下での新執行部人事を正式に決めた。幹事長枝野幸男行政刷新担当相(46)、国対委員長樽床伸二衆院環境委員長(50)、政調会長玄葉光一郎衆院財務金融委員長(46)がそれぞれ就任した。一方、最後まで調整が残っていた赤松広隆農林水産相の後任に山田正彦副大臣の昇格が内定。17人の閣僚の顔触れが確定した。閣内の担当の調整を経て、民主、国民新両党による菅連立内閣は8日、発足する。
 枝野、玄葉両氏は、官房長官に内定している仙谷由人国家戦略担当相とともに、小沢一郎前幹事長に距離を置く議員の代表的存在。新執行部は「脱小沢」が色濃い陣容で参院選に臨むが、小沢氏は両院議員総会を欠席、結束に不安を残すスタートとなった。
 両院議員総会で、菅氏は「全員が党の中で闊達(かったつ)な動きができ、それぞれの能力を高め、国政、地域において力を発揮できる党を改めて目指していこう」と強調。この後、枝野、玄葉、樽床3氏らの人事を自ら読み上げ、異論なく拍手で承認された。
 選対委員長には安住淳衆院安全保障委員長(48)、副代表には、いずれも小沢氏に近い石井一前選対委員長(75)と山岡賢次前国対委員長(67)をそれぞれ起用。石井氏は参院選の選対本部長代理、山岡氏は広報委員長を兼務する。
 幹事長代理が内定している細野豪志氏(38)の企業団体対策委員長兼務や、奥村展三総務委員長(65)の留任も決まった。輿石東参院議員会長(74)、高嶋良充参院幹事長(69)ら参院側役員も、選挙を控えていることから留任した。 
 閣僚人事では、「政策決定の内閣一元化」のため閣僚と兼務する玄葉氏の担当について、公務員制度改革などとする方向で調整が進んでいる。国家戦略担当相に就く荒井聡氏は経済財政や消費者行政も担当する見通し。いったんは少子化担当も兼ねることになっていたが、菅氏は負担が大きすぎると判断し、少子化担当は再調整している。
 国会開会中のため閣僚の大幅な入れ替えは避け、岡田克也外相や前原誠司国土交通相、亀井静香金融・郵政改革担当相(国民新党代表)ら鳩山内閣の11閣僚は再任する。菅氏は8日夕に首相官邸で記者会見し、閣僚名簿を自ら発表。皇居での首相任命式、閣僚認証式を経て、菅新内閣は同日夜に正式発足する見通しだ。

(2)枝野・新幹事長は、企業・団体献金を受け取らないことを明言したようだ。
NHK6月7日 19時13分
枝野氏 党運営の透明化進める

 枝野幹事長は記者会見で、「国民の期待を実現するためには、民主党に対する信頼の回復も必要だ。そのために、党運営の徹底した透明化を進めていく。透明な行政を支える党は、その党運営も透明でなければならず、情報公開などを進めていく」と述べました。
 また、枝野氏は政治とカネの問題に関連して、「われわれは、企業団体献金の廃止に向けてマニフェストで約束をしている。わたしは、政権与党の幹事長の中では企業団体献金が圧倒的に少ないと思うが、これを機会に、わたし個人としては、企業団体献金は受け取らないことにして、先頭に立って進めていきたい」と述べました
(略)

(2)この発言の真意は、枝野氏が代表を務める政党支部が企業・団体献金を受け取らないという趣旨であろう。
枝野氏が代表をとなっている資金管理団体や氏の後援会などは、そもそも企業・団体献金を受け取れないからである。
(そうでなければ、全く意味のない発言をしたことになる)。

枝野氏の発言がそのような趣旨であるとしても、昨年の衆議院議員総選挙後、政権交代した時点で、当時の民主党幹事長(ら)がこのように発言していれば、企業・団体献金の全面禁止を含め政治資金規正法の抜本改正を実現する意気込みを具体的に現したものとして高く評価できただろう。

しかし、民主党は今日に至るまで法案を国会に上程せずマニフェストの先送りをしただけではなく、事実上公約を反故にしてしまい、参議院議員通常選挙後、政党本部などへの企業・団体献金を存続させようとしているということがわかってしまっている以上、民主党の代表や幹事長が交代し、参議院議員通常選挙直前であるとはいえ、衆議院議員の幹事長一人が企業・団体献金を受け取らないと明言しても、おそらく選挙対策であり、有権者を再び騙そうとしているのではないかと勘ぐりたくなる。

また、「政党本部を仲介した迂回献金も受け取らない、と断言しているのか」との突っ込みも入れたくなる。

(3)すでに述べたように、今の民主党の求められるのは、国会議員の会計責任者に対する監督責任が問えるようにし、また、他人名義の寄付がなされているかどうかを容易にチェックできるよう政治資金収支報告書をインターネットで地方分も含め公開するようにし、さらに、政治腐敗の温床である企業・団体献金等を即刻全面禁止するなど、政治資金規正法を抜本改正する方針を明確に打ち出し、かつ、法律改正を待たずに、民主党は自主的に企業・団体の政治献金と政治資金パーティー券購入を断るべきである
そうでなければ、民主党は第二自民党と評さざるを得ない。

「政治とカネ」の問題で民主党は信用を失っているのだから、幹事長だけが企業・団体献金の受け取りをしないと明言しても、民主党全体の信頼を取り戻すには不十分である。

民主党内には企業・団体献金全面禁止に対する抵抗勢力がいる以上、民主党全体(議員全員)が企業・団体献金の受け取りをしないと明言し、それを実行しなければ、民主党全体が全面禁止に本気であるとは信用できないのである。
今はそういう段階にある。

(なお、政治資金の収支状況の中間(!?)報告についての発言に関しては、別の取り上げることにする。)

(4)さて、内閣官房機密費について新官房長官はどうする表明するのだろうか?