(1)昨日(6月8日)菅内閣が正式にスタートしたことは、すでに紹介した。

(2)新閣僚は、それぞれの記者会見で「政治とカネ」について持論を展開し、「クリーン」を強調したようだ。
とてもいいことである。
時事通信社(2010/06/09-00:38)
「後ろ指さされないように」=政治とカネ、閣僚が持論

 「後ろ指さされないように」「汚いカネは使わない」。首相官邸で行われた新政権の閣僚記者会見では、政治とカネのあり方をめぐる質問が相次ぎ、各閣僚が持論を披露した。鳩山由紀夫前首相と小沢一郎前幹事長が政治資金問題を批判され続けた前政権時代には口が重かった再任閣僚からも、「クリーン」を強調した発言が目立った。
 菅直人首相の女房役、仙谷由人官房長官は「汚いカネを使うぐらいなら当選しなくてもやむを得ない」と断言。「カネで一線を越えることは絶対にやらない」と語気を強めた。
 岡田克也外相は「クリーンかどうかより、きちんと法律にのっとって政治活動をし、収支をきちんと報告するのがまず前提」と明言。野田佳彦財務相も「法をつくるものは法を犯さない。疑われた時はしっかり説明責任を果たす」ことが原則と説くなど、虚偽の収支報告書や説明不足が指摘された小沢氏を意識したような発言が相次いだ。
 「政治を浄化するには不断の努力が必要」としたのは原口一博総務相。ホームページに収支を公開していることを紹介し、「いささかも後ろ指を指されることがないようにするのが大事」と力を込めた。
 千葉景子法相も「一人ひとりが改めて襟を正し、自らの政治活動をできるだけ透明にしていく。原点に戻るのが大事」と述べた。

(3)ただ、国家戦略大臣に就任した荒井聰・衆議院議員の政治団体「荒井さとし政治活動後援会」が、2002年11月からの約7年間、東京都のマンションの知人宅を「主たる事務所」として総務省に届け、事務所としての使用実態がないとの疑惑が、読売新聞で今朝報じられた。
6月9日3時4分配信 読売新聞
国家戦略相、事務所実態ないのに4222万計上

 菅新内閣で国家戦略相に就任した荒井聰・衆院議員(64)(北海道3区)の政治団体「荒井さとし政治活動後援会」が、2002年11月からの約7年間、東京都府中市のマンションの知人宅を「主たる事務所」として総務省に届けていたことがわかった。
 同後援会は政治資金収支報告書が公開されたこの間の6年で、計約4222万円の事務所経費を計上していた。知人は読売新聞の取材に「頼まれて(住所を)貸しただけ」と話している。自民党政権下で相次いだ事務所費問題が、新閣僚の政治団体でも浮上した。
 同後援会の03年〜08年の政治資金収支報告書によると、この間の事務所経費は総額約4222万円で、うち「人件費」は計約2741万円、通常は家賃などを含む「事務所費」が計約1013万円。「備品・消耗品費」も計約463万円だった。「光熱水費」の支出はなく、年間の事務所経費は約483万円〜約855万円だった。
 会計事務担当者には、現在の政策秘書の氏名と連絡先が書かれていた。主な収入は毎年主催していた政治資金パーティーで、金額は約1100万円〜同1400万円。事務所経費以外の支出は、パーティーの開催経費や荒井氏の別の政治団体への寄付などだった。
 松岡利勝元農相や赤城徳彦元農相の事務所費問題に注目が集まった07年、荒井氏の後援会は計約855万円の事務所経費を計上、太田誠一元農相が秘書宅を届け出て批判を浴びた08年も約483万円を計上していた。民主党が政権交代を果たした昨年9月に解散した。
 荒井氏の政治団体はほかに、いずれも札幌市豊平区が住所の「荒井さとし後援会」と資金管理団体の「21ビジョン開発研究会」、荒井氏が代表の「民主党北海道第3区総支部」。08年の収入は、後援会が3485万円、総支部は3012万円、研究会が664万円だった。
 後援会事務所の所在地を知人宅で届け出たことについて、荒井氏の事務所は8日、読売新聞の取材に「組閣日で本人も官邸に入っているので回答は不可能。正確に答えるが、古い時期の質問もあり、9日以降に回答したい」とした。
 荒井氏は農水省出身で現在5期目。鳩山内閣では首相補佐官に就いていた。

これは無料のインターネット版であるが、実際の紙面では私のコメントが掲載されているはずである。

他のマスコミも後追い報道をしている。
なお、ある新聞社の記者から電話取材を受けコメントしたので、同紙では(夕刊で!?)私のコメントも報じられる可能性がある。

(4)すでに昨年(2009年)9月解散している政治団体であるとはいえ、政治資金収支報告書に「主たる事務所」として荒井聰氏の知人宅を届け出し、事務所としての使用実態がないとの疑惑が生じたとなると、一応、その政治資金収支報告は虚偽ではないかと疑われても仕方がない。

それゆえ、収入や支出(特に事務所費、人件費など)について、具体的にどのような実態があったのか、その政治団体の当時の代表者、後援してもらっている荒井聰大臣は、きちんと詳細に説明すべきである。

主権者国民がその説明に十分納得できないようであれば、会計帳簿や領収書をマスコミに公表して説明すべきである。

また、過去には、いわゆる事務所費問題がマスコミで注目されたし、国会議員関係政治団体としての届出逃れも注目されてきたのだから、当該政治団体の解散理由も、あわせて説明すべきである。

以上の説明を懇切丁寧に行うことで、疑惑を払拭すべきである。

そうすれば、これまでの自民党議員らの閣僚と違って、国民の信頼を失い辞任することはないだろう。

(5)ところで、これまで新内閣の組閣がなされると、その閣僚の政治団体の政治資金収支報告については、その内容に虚偽があるのではないかということでマスコミが疑惑報道、追及報道をしてきた。

それゆえ、菅首相は当然覚悟をしていただろう。
だが、この度の各大臣の人選、組閣については、どれだけの、いわゆる身体検査が事前になされたのだろうか?

(7)荒井大臣は、民主党公認の衆議院議員である。
それゆえ、民主党としても各議員・候補者の政治資金については、一定の責任を負っているはずである。

自民党はほとんど議員個人任せにしてきたが、民主党も同様に個人任せにするのだろうか!?

個人任せにするのであれば、大臣人選の際の身体検査をきちんとすべきだ。

その身体検査が事実上十分できないようであれば、個人任せは改めるべきである。

(8)企業・団体献金の受け取り拒否の件でも、すでに注文をつけた

民主党が政治資金のあり方について自民党的体質との決別を行い、「政治とカネ」の問題で政権交代の意義を主権者国民に実感させてくれるのは、まだまだ遠いのであろうか!?