(1)2009年分の政党の政党交付金使途報告書および政党・政治団体の政治資金収支報告書は、今年の3月あるいは5月までに、総務大臣あるいは都道府県選挙管理委員会に提出されている。

それゆえ、その時点で、これらの報告書は、公文書あるいは行政文書である。
しかし、現行法によると、すでに何度か指摘したが、情報公開請求しても9月あるいは11月の要旨公表まで開示決定がなされないので、国民はそれらの報告書を見ることができない。

だから、今年7月の参議院議員通常選挙のときにも、昨年8月の衆議院議員総選挙のときにも、それぞれ、前年の政党交付金使途報告書も政治資金収支報告書も見ることができなかった。

明らかに遅すぎる!

これは、2006年の法律改悪の結果である。

元に戻し、かつ、開示決定を遅らせる余地を残さないよう法律改正すべきである。

(2)2009年分のうち都道府県の選挙管理委員会に提出された分は、今月末になり、要旨が公表され始めたので、マスコミも報じている。

そのうち、私がコメントし、かつ、インターネットにアップされた記事はすでに紹介している。

東京都選管提出分の政治資金収支報告書の公表

旧「新生党」から小沢一郎資金管理団体「陸山会」への資金還流の問題

(3)2009年分のうち、総務大臣に提出された政治資金収支報告書については、本日付官報にその要旨が掲載され、インターネットでも公表された。

政治資金収支報告書及び政党交付金使途等報告書
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/index.html

2009年分の政治資金収支報告書は、以下で見ることができる。

政治資金収支報告書
平成22年11月30日公表(平成21年分 定期公表)

http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/SF20101130.html

そのうち、国会議員関係政治団体についてのみ以下で見ることができる。

平成22年11月30日公表(平成21年分 定期公表)
総務大臣届出の国会議員関係政治団体の収支報告書(再掲)
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/SG20101130.html

(4)すでに紹介した2009年分の政党交付金使途報告書は、以下で見ることができる。

政党交付金使途等報告書
平成22年 9月29日公表(平成21年分 定期公表)

http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/KF20100929.html

政党交付金使途等報告書
平成22年 9月29日公表(平成21年分 解散支部分)

http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/KS20100929.html

(5)総務大臣提出分については、すでにマスコミがテレビやインターネットで報じている。
(2010年11月30日17時44分 読売新聞)
09年政治資金、衆院選で大幅増1392億円

 総務省は30日、2009年の政治資金収支報告書(総務相所管の中央分)を発表した。
 同年中に政党や政治団体が支出した政治資金の総額は1392億8900万円で、前年比24%増だった。09年は民主、自民両党が政権交代をかけて争った衆院選があり、10年の参院選を控えていたことが影響したとみられる。
 政党や政治団体が集めた政治資金の総額は1244億3000万円で、前年より8億4600万円減少した。企業・団体献金は前年比19%減の27億5400万円と2年連続で減少し、過去最少を更新した。個人献金も微減の41億5600万円となるなど、政治団体献金を含めた寄付合計は前年比2%減の190億3600万円だった。

NHK11月30日 17時50分
政治献金 ピーク時の5分の1

 政党や政治団体が去年1年間に集めた政治資金は、あわせて1244億円で、このうち、個人や企業・団体からの献金は、統計を取り始めた昭和51年以降で最低の190億円となり、ピーク時の5分の1ほどに減少しました。
 総務省は、政党や、活動範囲が複数の都道府県にまたがる政治団体が提出した、去年1年間の政治資金の収支報告書をまとめ、30日、公表しました。
 それによりますと、総務省に報告書を提出した3493団体の収入は、全体で1244億3000万円で、前の年よりも8億5000万円減少し、平成以降では最低だった前の年をさらに下回りました。
 収入の内訳では、最も多かったのが、▽機関紙の発行や政治資金パーティーなどによる「事業収入」で、410億8000万円。次いで、▽国からの「政党助成金」が319億4000万円、▽個人や企業・団体からの「献金」が190億4000万円でした。
 このうち、個人や企業・団体からの「献金」は、前の年よりも3億7000万円減少して、統計を取り始めた昭和51年以降で最も少なく、ピークだった平成3年の5分の1となりました。
 また、「政治資金パーティー」を開いた1団体当たりの平均収入も、今の形でパーティー収入の報告が義務づけられた平成5年以降で最も少ない2495万円となり、景気の低迷が政治資金にも反映しているという見方もあります。
 主な政党本部について、収入が多かった順に見ますと、
▽共産党が246億2000万円で最も多く、機関誌の発行などによる「事業収入」が87%です。政党助成金は受けていません。
▽次いで、自民党が197億3000万円で、前の年よりも36%の減少でした。借入金がゼロになったほか、衆議院選挙で議席を大きく減らしたため、収入の71%を占める政党助成金も18億6000万円減少しています。
▽民主党は163億円で、前の年よりもおよそ15%増加しています。政党助成金が84%を占めていて、衆議院選挙で大幅に議席を増やしたことから、17億8000万円増えました。
▽公明党が135億1000万円で、64%が機関誌の発行などによる「事業収入」です。
▽社民党が17億8000万円で、半分が政党助成金です。
▽国民新党が12億円で、半分余りが借入金です。▽去年8月に設立された、みんなの党は2億5000万円です。
▽ことし4月に改革クラブから党名を変更した新党改革は、9000万円です。また、去年は政党の要件を満たしていた新党日本は、1億9000万円でした。
 政治資金を受けるために指定された「資金管理団体」の収入を見ますと、主な政党の党首では、
▽民主党代表の菅総理大臣が6208万円。
▽自民党の谷垣総裁が4414万円。
▽公明党の山口代表は103円で、山口代表は「献金はすべて政党の支部で受けている」と話しています。
▽みんなの党の渡辺代表は5176万円。
▽共産党の志位委員長は資金管理団体がありません。共産党広報部は「党中央委員会が財政を支援しているため、個人の資金管理団体は必要ない」と話しています。
▽社民党の福島党首が1133万円。
▽たちあがれ日本の平沼代表が2億3211万円。
▽国民新党の亀井代表が2億1826万円。
▽新党改革の舛添代表が2374万円となっています。
 また、国会議員の「資金管理団体」の中で、収入が最も多かったのは、
▽民主党の小沢元代表で、9億1282万円。
次いで、
▽たちあがれ日本の平沼代表。
さらに、
▽自民党の中川元幹事長の2億2715万円の順でした。
 小沢元代表の「資金管理団体」の収入は、政治団体からの献金が4億円余り増えたことなどにより、前の年の5倍以上に増えました。
 このほかの、政府・与党の幹部らでは、
▽仙谷官房長官が1631万円。
▽民主党の岡田幹事長が1億489万円。
▽鳩山前総理大臣が1億3700万円などとなっています。
 一方、政党や政治団体全体の支出は、1392億9000万円で、前の年より272億3000万円、率にして24.3%増加しています。「宣伝」費が前の年よりも97億1000万円、政党支部などへの「寄付・交付金」が77億6000万円増加し、総務省は、去年、衆議院選挙が行われたことで、支出が増えたものとみています。

(6)マスコミが特に注目しているのは、国会議員関係政治団体の支出の透明度が高まったことである。
時事通信社(2010/11/30-17:28)
政治資金収支報告書とは

 政党や政治団体の1年間の収入や支出、資産などの状況を記載した報告書。政治資金規正法に基づき、総務省や都道府県選挙管理委員会に年1回の提出が義務付けられており、一般にも公開される。
 相次ぐ「政治とカネ」をめぐる不祥事を受け、2007年12月の同法改正で支出面での透明性向上を図った。今年提出の09年分から、5万円以上だった領収書の公開基準を厳格化し、すべての支出(人件費を除く)に拡大。1万円超の領収書は写しを添付し、1万円以下は政治団体が保管、請求があった場合は開示が必要となった。
 政治資金をめぐっては、民主党は企業・団体献金の全面禁止を柱とする同法改正案を来年の通常国会に提出する方針だが、自民党は反対している


(7)複数のマスコミの電話取材を受けたので、明日の紙面等(地方版を含む)に、私のコメントも紹介されるだろう。

後日紹介するが、報告のあり方、監査のあり方、収支のあり方については、いまだに大小、様々な問題を抱えている。
この点では、明日の新聞紙面では、問題のある多くの政治家の氏名を目にすることになるだろう。

その中の一人、民主党の小沢一郎衆議院議員の政治資金については、重大な問題がある。
かりにその報告書が提出後すぐに情報開示されていれば、小沢氏は9月の民主党代表選に出馬していなかった可能性もあったのではないかと思えるほど重要な問題である。
これについても詳細は後日投稿する予定である。