(1)藤井裕久官房副長官は先日(2011年1月24日)の記者会見で、旧「自由党」幹事長当時に、政党交付金を含む31億円余りが「組織対策費」などの名目で藤井氏に支出されたことについて「知りません。記憶にない、のではなくて知りません」と語ったという。
当時の「自由党」代表は小沢一郎氏であった。
(2)ここで問題になっている金額は31億円余りである。
それと全く同じか確認できてはいないが、私が調べた、旧「自由党」時代に、同党が藤井氏に対し支出された「組織対策費」は、当時の「自由党」の政治資金収支報告書によると、約31億4323万円であり、具体的には以下のとおりである。
(3)約31億円(私のいう約31億4623万円)のうち、上記紹介記事によると、2001年分と2002年分の政党交付金、計17億4200万円余が含まれている、という。
私は、この17億4200万円余のすべてについて確認してはいない。
そのうち、2002年(平成14年)7月31日の9億7900万円と同12月25日の5億4190万円、合計15億2090万円は、政党交付金であると確認できている。
(4)以前、紹介したときには、藤井氏については合計約46億7671万円と紹介しているが、これは、政党交付金も含む政治資金全ての収支を報告している旧「自由党」の政治資金収支報告書における藤井氏への「組織対策費」と、旧「自由党」の2002年分の政党交付金使途報告書における藤井氏への「組織対策費」を合計した金額である。
前者の報告のうち、後者を間違いなく含んでいるのか、あるいはまた別なのか、関係者に
質問して確認できなかったので、一応合計したものを紹介しておいた。
しかし、毎日新聞は、17億4200万円余が政党交付金であることを確認したのだろうから、以下では、旧「自由党」が「組織対策費」名目で藤井氏に対して支出した金額は、とりあえず約31億円(私の政治資金収支報告書での確認では約31億4623万円)であり、そのうち、税金が原資である政党交付金が約17億4200万円であるとして、以下、話を進めることにする。
(5)以前一言紹介したように、フリージャーナリストの松田賢弥氏は、小沢一郎氏が代表を務めていたときの「組織対策費」実際に報告書どおりに支出されていないとの疑惑を追及しており、自由党(小沢一郎代表)は、1999年4月から民主党と合併する2003年9月まで総額約31億3623万円の「組織対策費」を藤井氏に充てて支出している、と紹介し(松田賢弥「小沢一郎が差配する使途不明99億円」『文藝春秋』2010年7月号296-305頁)、2002年に総額約15億2000万円の政党助成金を「組織対策費」の名目で藤井氏に充てて支出している、と紹介していた(松田賢弥「小沢一郎『57億円略奪』の黒い霧」『文藝春秋』2010年4月号144-163頁)。
松田氏は、2009年11月の取材で、「藤井が『あのカネのことはまったく知らない』と周囲に語っていたとの証言を自由党元幹部から得た。約15億円は藤井の名前で偽装支出されただけで、実際の資金移動は小沢と八尋の2人しか分からないともその元幹部は証言した。」と記している(148-149頁)。
(6)藤井氏は、同じく15億円につき産経新聞の取材に対し答え、以下のような報道がなされた。
(7)ところが、冒頭で紹介した毎日新聞の記事によると、藤井氏は、政党交付金である約15億円だけではなく、それを含む約31億円を受け取っていない、というのである。
その金額は、正確に言えば、私が紹介した約31億4623万円なのか、あるいは、そのうち他の当時の「自由党」国会議員へ配布された同じ額(少額)については実際受け取っており、それを除いた金額であるのか、不明であるが、いずれにせよ、約15億円を受け取っていない、というのである。
(9)「組織対策費」を受け取っていないと証言しているのは、どうも藤井氏だけではないようだ。
先に紹介した松田氏によると(松田賢弥「小沢一郎が差配する使途不明99億円」『文藝春秋』2010年7月号)、
新進党(小沢一郎代表)は、組織対策費として米沢隆衆議院議員に総額約4億1092万円を、また、組織対策費として西岡武夫衆議院議員に総額約29億8904万円を支出した、と報告していたが、
松田氏は宮崎県内のホテルで米沢氏と会ったところ、米沢氏は、松田氏に「(96年支出の)約4億円の組織対策費のことはまったく記憶にない。おそらく事務的に(党職員の)誰かがやったのだろう。はんこを預けてあったから、当時、基本的にはカネのことは小沢が握っていた。カネの使い道については私は知らない」と語り(304頁)、
また、松田氏は西岡氏に電話で電話したところ、西岡氏は松田氏に「(約30億円は)私が現金を手にしたカネではない。現金を直接触ることはありませんでした。私がサインしたのは事実です。組織対策費というのは認識していましたが、金額や詳しい用途までは知りませんでした」と語ったという(304頁)。
(10)このように小沢一郎氏が代表を務めた旧新進党」・旧「自由党」時代、さらには「民主党」時代も、巨額の「組織対策費」が一部の国会議員の配布されていると報告されているが、2009年分については政治資金収支報告書で確認されている。
ただし、自民党や国民新党でも同様の支出があったという。この名目での支出は元々自民党時代からあったものであるから、それが新進党・自由党・民主党・国民新党に受け継がれているのは、当然といえば当然のことなのかもしれない。
(なお、民主党時代のまとめは、別の機会に紹介する)。
(11)税金である政党交付金を含め巨額の「組織対策費」が実際何に支出されたのか不明であるということは、巨額のカネが裏金になっている可能性が高い。
したがって、小沢氏は、これまでの「組織対策費」名目で支出したカネにつき、実際の使途(少なくとも受け取っていないと証言している分の組織対策費の実際の使途)をきちんと説明すべきである。
また、「組織対策費}を受け取っていると認めた国会議員は、その実際の使途をきちんと説明すべきである。
さらに、民主党は、これまでの調査結果をきちんと国民に報告をすべきであるし、調査が不十分であれば調査を徹底し、国民に調査結果をきちんと説明すべきである。
(12)以上のことは自民党や国民新党にも求められるが、まずは、与党第一党の民主党とその関係議員が率先して説明責任を果たすべきである。
もちろん、裏金作りの元祖・自民党は、先手を打って「組織活動費」の使途をきちんと説明し、これまで隠してきたことを反省した上で、民主党を追及すべきである。
当時の「自由党」代表は小沢一郎氏であった。
毎日新聞 1月24日(月)23時59分配信
<藤井裕久氏>「組織対策費」など31億円…「知らない」
藤井裕久官房副長官は24日午後の記者会見で、旧自由党の幹事長当時に、同党向けの政党交付金を含む約31億円が「組織対策費」などの名目で藤井氏あてに支出されたことについて「知りません。記憶にない、のではなくて知りません」と語った。旧自由党は小沢一郎民主党元代表が党首を務めており、公金である交付金を含む巨額資金の使途について、改めて野党から問われる可能性がある。
旧自由党は小沢氏が98年1月に結党し、民主党との合併に伴い03年9月に解党した。政党交付金使途等報告書などによると、この間、藤井氏あてに、12回計約31億円の「組織活動費」や「組織対策費」が支出され、このうち01~02年の3回分計17億4200万円余は交付金が使われている。【倉田陶子、杉本修作】
(2)ここで問題になっている金額は31億円余りである。
それと全く同じか確認できてはいないが、私が調べた、旧「自由党」時代に、同党が藤井氏に対し支出された「組織対策費」は、当時の「自由党」の政治資金収支報告書によると、約31億4323万円であり、具体的には以下のとおりである。
支出の目的 | 金額(円) | 年月日 | 支出を受けた者の氏名(または名称) | 支出を受けた者の住所(または所在地) |
組織対策費 | 163,861,354 | H11.4.1 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市5丁目5番3 |
組織対策費 | 169,838,646 | H11.11.1 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市5丁目5番3 |
組織対策費 | 306,500,000 | H12.4.20 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
組織対策費 | 10,000,000 | H12.6.1 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
組織対策費 | 647,080,000 | H12.6.15 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
組織対策費 | 20,550,000 | H12.12.14 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
組織対策費 | 221,449,882 | H.13.6.1 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
組織対策費 | 10,800,000 | H13.12.14 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
組織対策費 | 979,000,000 | H.14.7.31 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
組織対策費 | 541,900,000 | H14.12.25 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
組織対策費 | 8,400,000 | H14.12.27 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
組織対策費 | 60,550,000 | H15.7.20 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
組織対策費 | 6,300,000 | H15.9.12 | 藤井裕久 | 神奈川県相模原市中央2-13-12 |
合計 | 3,146,229,882 | ― | ― | ― |
(3)約31億円(私のいう約31億4623万円)のうち、上記紹介記事によると、2001年分と2002年分の政党交付金、計17億4200万円余が含まれている、という。
私は、この17億4200万円余のすべてについて確認してはいない。
そのうち、2002年(平成14年)7月31日の9億7900万円と同12月25日の5億4190万円、合計15億2090万円は、政党交付金であると確認できている。
(4)以前、紹介したときには、藤井氏については合計約46億7671万円と紹介しているが、これは、政党交付金も含む政治資金全ての収支を報告している旧「自由党」の政治資金収支報告書における藤井氏への「組織対策費」と、旧「自由党」の2002年分の政党交付金使途報告書における藤井氏への「組織対策費」を合計した金額である。
前者の報告のうち、後者を間違いなく含んでいるのか、あるいはまた別なのか、関係者に
質問して確認できなかったので、一応合計したものを紹介しておいた。
しかし、毎日新聞は、17億4200万円余が政党交付金であることを確認したのだろうから、以下では、旧「自由党」が「組織対策費」名目で藤井氏に対して支出した金額は、とりあえず約31億円(私の政治資金収支報告書での確認では約31億4623万円)であり、そのうち、税金が原資である政党交付金が約17億4200万円であるとして、以下、話を進めることにする。
(5)以前一言紹介したように、フリージャーナリストの松田賢弥氏は、小沢一郎氏が代表を務めていたときの「組織対策費」実際に報告書どおりに支出されていないとの疑惑を追及しており、自由党(小沢一郎代表)は、1999年4月から民主党と合併する2003年9月まで総額約31億3623万円の「組織対策費」を藤井氏に充てて支出している、と紹介し(松田賢弥「小沢一郎が差配する使途不明99億円」『文藝春秋』2010年7月号296-305頁)、2002年に総額約15億2000万円の政党助成金を「組織対策費」の名目で藤井氏に充てて支出している、と紹介していた(松田賢弥「小沢一郎『57億円略奪』の黒い霧」『文藝春秋』2010年4月号144-163頁)。
松田氏は、2009年11月の取材で、「藤井が『あのカネのことはまったく知らない』と周囲に語っていたとの証言を自由党元幹部から得た。約15億円は藤井の名前で偽装支出されただけで、実際の資金移動は小沢と八尋の2人しか分からないともその元幹部は証言した。」と記している(148-149頁)。
(6)藤井氏は、同じく15億円につき産経新聞の取材に対し答え、以下のような報道がなされた。
産経新聞2010年7月15日20時59分配信
参院選敗北 藤井元財務相「民主は新時代に」
(略)
(自由党時代に計15億円の「組織活動費」が当時の藤井幹事長あてに支出されたことには)まったく知らなかった。どう使われたかも知りようがない。
(7)ところが、冒頭で紹介した毎日新聞の記事によると、藤井氏は、政党交付金である約15億円だけではなく、それを含む約31億円を受け取っていない、というのである。
その金額は、正確に言えば、私が紹介した約31億4623万円なのか、あるいは、そのうち他の当時の「自由党」国会議員へ配布された同じ額(少額)については実際受け取っており、それを除いた金額であるのか、不明であるが、いずれにせよ、約15億円を受け取っていない、というのである。
(9)「組織対策費」を受け取っていないと証言しているのは、どうも藤井氏だけではないようだ。
先に紹介した松田氏によると(松田賢弥「小沢一郎が差配する使途不明99億円」『文藝春秋』2010年7月号)、
新進党(小沢一郎代表)は、組織対策費として米沢隆衆議院議員に総額約4億1092万円を、また、組織対策費として西岡武夫衆議院議員に総額約29億8904万円を支出した、と報告していたが、
松田氏は宮崎県内のホテルで米沢氏と会ったところ、米沢氏は、松田氏に「(96年支出の)約4億円の組織対策費のことはまったく記憶にない。おそらく事務的に(党職員の)誰かがやったのだろう。はんこを預けてあったから、当時、基本的にはカネのことは小沢が握っていた。カネの使い道については私は知らない」と語り(304頁)、
また、松田氏は西岡氏に電話で電話したところ、西岡氏は松田氏に「(約30億円は)私が現金を手にしたカネではない。現金を直接触ることはありませんでした。私がサインしたのは事実です。組織対策費というのは認識していましたが、金額や詳しい用途までは知りませんでした」と語ったという(304頁)。
(10)このように小沢一郎氏が代表を務めた旧新進党」・旧「自由党」時代、さらには「民主党」時代も、巨額の「組織対策費」が一部の国会議員の配布されていると報告されているが、2009年分については政治資金収支報告書で確認されている。
ただし、自民党や国民新党でも同様の支出があったという。この名目での支出は元々自民党時代からあったものであるから、それが新進党・自由党・民主党・国民新党に受け継がれているのは、当然といえば当然のことなのかもしれない。
(なお、民主党時代のまとめは、別の機会に紹介する)。
(11)税金である政党交付金を含め巨額の「組織対策費」が実際何に支出されたのか不明であるということは、巨額のカネが裏金になっている可能性が高い。
したがって、小沢氏は、これまでの「組織対策費」名目で支出したカネにつき、実際の使途(少なくとも受け取っていないと証言している分の組織対策費の実際の使途)をきちんと説明すべきである。
また、「組織対策費}を受け取っていると認めた国会議員は、その実際の使途をきちんと説明すべきである。
さらに、民主党は、これまでの調査結果をきちんと国民に報告をすべきであるし、調査が不十分であれば調査を徹底し、国民に調査結果をきちんと説明すべきである。
(12)以上のことは自民党や国民新党にも求められるが、まずは、与党第一党の民主党とその関係議員が率先して説明責任を果たすべきである。
もちろん、裏金作りの元祖・自民党は、先手を打って「組織活動費」の使途をきちんと説明し、これまで隠してきたことを反省した上で、民主党を追及すべきである。
>もちろん、裏金作りの元祖・自民党は、先手を打って「組織活動費」の使途をきちんと説明し、これまで隠してきたことを反省した上で、民主党を追及すべきである。
あほですか。
反省だけならサルでもできる。追及するなら全党いっせいに追及するのが法の下の平等。優先順位付けは憲法違反だが、そんな基本的なことも知らないのか。
憲法研究者が聞いて呆れる。