(1)調査された方から資料を頂戴し、それに基づいて、先日、2005年〜2009年における「東京電力」の個々の役員の自民党の政治資金団体「国民政治協会」への政治献金を紹介した。

(2)偶然にも、2007年〜2009年までの「東京電力」の個々の役員の「国民政治協会」への政治献金について以下のような配信記事が配信された。
時事通信社(2011/04/08-21:33)
1700万円を自民側に献金=東電役員、07年から3年間−「組織ぐるみ」の指摘

 東京電力の役員の大半が自民党の政治資金団体「国民政治協会」に対し、2007年から3年間で計1703万円の政治献金をしていたことが8日、明らかになった。組織ぐるみの「事実上の企業献金」との指摘が出ている。福島第1原発の事故をめぐり東電と経済産業省の「もたれ合い体質」が問題視される中、これまで原子力政策を推進してきた自民党と東電との関係も問われそうだ。
 現在、閲覧可能な政治資金収支報告書は07〜09年分。国民政治協会の収支報告書によると、東電役員は、07年は42人が543万円、08年は50人が591万円、09年は47人が569万円をそれぞれ献金した。
 献金額は職位ごとにほぼ横並びで、例えば09年は勝俣恒久会長と清水正孝社長が30万円、6人の副社長は全員が24万円、9人の常務は1人を除き12万円だった。
 役員の献金は07年以前も行われていたとみられる。官報によると、勝俣会長に関しては00年と01年に各24万円、社長に就任した02年以降は毎年30万円献金していた。
 09年分の献金は12月に集中しており、同年8月の衆院選で敗れ、野党に転落した後も自民党への資金提供が続いていたことになる。一方、民主党の政治資金団体「国民改革協議会」の収支報告書には、役員からの献金はなかった。
 政治資金団体は、政党が1団体に限り届け出ることができ、企業・団体献金の受け取りも認められている。ただ、東電は石油ショック後の1974年、電気料金引き上げへの理解を得るため、政治献金の廃止を決めた経緯がある。東電役員の献金について、同社広報部は「あくまで個人の判断で役員が名を連ねた。会社が指示したり、強制したりしたことはない」と説明。また、国民政治協会事務局も「純粋な個人献金として受け取り、収支報告書に記載している。企業献金との認識はない」としている。

この内容は、私の紹介と基本的には同じであるが、異なる点がある。

一つは、紹介されている役員献金の対象年が異なることである。
私の紹介では、2005年から5年間であり、時事通信社の配信記事では2007年から3年間である。

もう一つ。2005年からの3年間に限定しても相違点がある。
寄付した役員の人数と寄付総額が異なることである。

とはいえ、基本的には同じ内容であり、東京電力が組織的に政治献金しており、形式的には役員の個人献金であるが、実質は企業献金ではないかとの重大な疑惑が生じる。
東京電力側は否定しているようだが、その説明では役員のランクに応じて寄付額が異なる点への説明にはなっていない。

(3)ところで、民主党もすでに紹介したように2010年参議院選のマニフェストでは原子力政策を推進してきた。

もっとも、東京新聞の以下の記事を読むと、民主党の推進的立場には少し変遷があるようで、やや慎重の立場から積極的な立場に変わったようだ。
東京新聞2011年4月5日 朝刊
民主の原子力政策 「慎重」から前向き

 福島第一原発事故を受け、政府が見直しを検討している原子力政策。ただ、民主党の過去の政策を見ると、地球温暖化対策の必要に迫られ、次第に原発に前のめりになってきた姿が浮かび上がる。
 同党の政策集では、二〇〇三、〇五両年の時点では、原子力政策は「過渡的エネルギーとして慎重に推進する」とされた。地球温暖化対策では省エネや風力、バイオマスなど再生可能エネルギーの推進を前面に出していた。
 ところが、〇七年の政策集で「慎重に推進」との表現が消え、安全性確保を強調。〇九年には、原子力利用について「着実に取り組む」と前向きになり、先進国で最低水準のエネルギー自給率を引き上げる数値目標まで示された。
 政府の「エネルギー基本計画」でも、菅政権下での第二次改定(昨年六月)で、三〇年までに原発を「少なくとも十四基以上新増設」するとの具体的目標を盛り込んだ。自民党の安倍政権時代の第一次改定(〇七年三月)で、原子力発電は「積極的に推進する」との方針が示されたが、それよりも踏み込んだ。
 民主党の岡田克也幹事長は四日の記者会見で「(もともと)原子力について非常に慎重な態度をとってきたが、その後、党も私も積極的な姿勢に転じた。地球温暖化のリスクの方が多いと判断したためだ」と説明。「原発のリスクが非常に大きく立ちはだかり、これから冷静に議論しなければならない」と述べた。
民主党の原発政策





2007年の参議院議員通常選挙から立場を変えたということは、民主党は代表が小沢一郎氏になってから原子力政策で、より積極的になった、ということになる。

(4)ただ、時事通信社の上記配信記事によると、東京電力の役員は、民主党の政治資金団体「国民改革協議会」に対して献金してはいないという。

従来政権政党として原子力政策を推進してきた自民党の場合には、上記のような実質的な企業献金によって東京電力などの電力会社と癒着していたことがうかがい知れるが、では、民主党は、東京電力の役員献金を受けずに、どのようにして原子力政策に積極的な立場を採用してきたのであろうか?

(5)その理由については幾つか考えられる。

民主党は大きな労働組合が支持しているから、一つは労働組合との関係である。

そこで、私が注目してきたのが電力会社の労働組合出身の国会議員である。

民主党の藤原正司・参議院議員のホームページでプロフィールを見ると、関西電力の労組、全国電力関連産業労働組合総連合の出身であることが分かる。
出身地
兵庫県

経歴
昭和39年 3月 兵庫県立姫路工業高等学校卒業
昭和39年 4月 関西電力株式会社 入社
昭和49年 8月 関西電力労働組合本部 執行委員
昭和60年 7月 関西電力労働組合本部 書記長
平成 5年 7月 関西電力労働組合本部 副執行委員長
平成 9年 6月 関西電力労働組合本部 執行委員長
平成 9年 7月 関西電力関連産業労働組合総連合 会長
平成 9年 9月 全国電力関連産業労働組合総連合 副会長
平成 9年10月 日本労働組合総連合会大阪府連合会 副会長
平成10年 8月 大阪府環境審議会委員
平成12年 3月 大阪府地方労働委員会労働者委員
平成12年11月 民主党参議院比例区第26総支部長
平成13年 7月 参議院議員(初当選)
           関西電力労働組合本部 参与
平成13年 8月 全国電力関連産業労働組合総連合 顧問
平成13年 9月 関西電力関連産業労働組合総連合 参与
平成18年 9月 参議院内閣委員長
平成19年 7月 参議院議員2期目当選
平成21年10月 民主党参議院議員副会長
平成22年 7月 参議院経済産業委員長

また、小林正夫・参議院議員のホームページでプロフィールをみると、東京電力の労組、全国電力関連産業労働組合総連合の出身であることがわかる。

(6)そこで、全国電力関連産業労働組合総連合(電力総連)のホームページを訪問してみた。

「電力総連」のホームページの「私たちの考え方」ページの「原子力」のページを見ると、原子力政策に積極的であることが分かる。
http://www.denryokusoren.or.jp/comment/pdf/gensi20051014.pdf
原子力政策大綱決定にあたって
平成17年10月14日

原子力政策大綱は、10月11日に原子力委員会において決定され、14日に閣議決定されました。これまでの長期計画は閣議報告であったが、今回は政策大綱になったことで閣議決定され、原子力を推進する姿勢が一層明確になったものと受け止めます。
電力総連は、原子力委員会・新計画策定会議に参画し、
○ 我が国の脆弱なエネルギー供給構造や京都議定書を批准したことを踏まえると、エネルギー政策基本法の趣旨にある「安定供給の確保」「環境への適合」そしてこれらを十分に考慮した「市場原理の活用」を達成させるためには、原子力発電が基幹エネルギーとして、その役割を担わなければならない。
○ 現在の1割にも満たないエネルギー自給率を高め、国際情勢に左右されにくい強靭なエネルギー供給構造を構築するためにも、安全と安心を最優先とした原子力発電の推進と国内完結型の核燃料サイクルの確立を目指す。
○ 立地から廃棄物の処理・処分に至るまでの原子力利用に関し、自由化との両立が図れる措置の具体化や国民の合意形成を含めて国があらゆる対策を講じる等の必要性がある。
との基本認識の下、意見提起してまいりました。
原子力政策大綱については、核燃料サイクルの是非を含めて論議するなど、総合的に評価するプロセスのもとしっかりとした政策ができたものと評価しています。
このことは、原子力政策に対する安定感・安心感・信頼感につながるもので、国民に受け入れられるものと考えます。
今後は、いかに国民の皆さんにご理解いただくかということが重要と考えます。
電力総連は、数多くの組合員が原子力発電所や再処理工場など原子力職場で働いており、日本のエネルギー政策の一翼を担っているということに自信と誇りを持っています。
私たちは今後も、安全確保を最優先に、さらに魅力ある職場、やりがいが持てる職場になるよう取り組んでいきます。
以上

http://www.denryokusoren.or.jp/comment/kyusyu.html
九州電力(株)玄海原子力発電所3号機におけるウラン・プルトニウム 混合酸化物燃料の使用に係わる事前了解について (2006.3.26)

 平成18年3月26日、九州電力 (株)玄海原子力発電所3号機のプルサーマル計画に対し、佐賀県と玄海町は事前了解書を交付されました。

  電力総連は、
○  我が国は、エネルギー資源の大半を外国に依存している資源小国であり、国民生活、経済活動に欠かすことができないエネルギー資源を将来にわたって安定的に確保することは、極めて重要なこと
○  原子力発電所で使用した核燃料にはウランやプルトニウムといった資源が残っている。核燃料サイクルにより、これを有効に利用することで、将来にわたったエネルギー資源の安定的確保につながるものと考える
○  日本のエネルギー自給率の向上と国際的公約である核不拡散を両立すべく、使用済燃料を再処理し、プルトニウムの平和利用を進めることが不可欠
○  プルトニウム利用は、軽水炉による利用(プルサーマル)と高速増殖炉による利用を進めるべきと考える
との認識のもと、プルサーマル計画を推進してまいりました。

 今回、玄海3号機のプルサーマル計画に対し、地元の事前了解が得られたことは、これは、核燃料サイクルの一環であるプルサーマルの実現に向けた、意義のある一歩と受け止めております。
 電力総連は、これまでどおり労働組合の立場で、原子力発電の安全・安定運転に努めていく所存であります。 
                     以 上

(7)全国電力関連産業労働組合総連合(電力総連)の機関紙「つばさ」を読んでみた。

電力総連が原子力(原発)政策についてどのような立場を表明しているのか、衆参の国政選挙や統一地方選挙にどのように取り組んでいるのか、それらが分かる箇所を一部抜粋して紹介しておこう。

「つばさ」2007年1月1日125号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/125.pdf
ここでは、「組織内国会議員からの新年のご挨拶」が掲載されてあった。

例えば、前掲の藤原正司参議院議員の挨拶には以下のような文章があった。
今年から電力の全面自由化に向けた議論が本格的にはじまることになります。
エネルギー安定供給と環境との調和には、原子力の推進が不可欠であり、その推進にあたっては長期的に安定した投資環境を維持していく必要があります。

「つばさ」2007年2月26日号外
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/200704_gogai.pdf
ここでは、第16回統一地方選挙の組織内候補者が紹介されている。
アクセスしてご確認ください。

「つばさ」2007年6月1日128号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/128.pdf
ここでは、前掲の藤原議員へのインタビューが掲載されていた。
民主党の方針が寄り積極的なものになったことが説明されている。ゴシックは上脇による。
畠山:エネルギー問題は専門分野でもあられますが、これまでの取り組みと今後の課題についてお聞かせ下さい。
藤原:私がいうよりも現実に「原子力発電」が日本のエネルギー政策の屋台骨を背負っているという現実があります。これは認めなければなりません。
民主党内でも様々な意見があるのは事実ですが、エネルギーの実情を認めざるを得ないのです。これまで民主党政策において、原子力発電は「過渡的エネルギー」という位置付けでしたが、2007年民主党政策におけるエネルギー分野では、「原子力発電は我が国の基幹エネルギーとして捉えながら安全第一に進める」という方向付けがなされました。その甲斐あって、これまでの「過渡的」の文言がとれ、更には、核燃料サイクルに国の役割を明記するなど、かなり前進したものとなりました。しかし、他方で、原子力政策の前進は、逆の効果を派生させる場合もあります。国民に対して、我々の産業からしたら、当たり前のことが当たり前に理解されるのには、時間もかかるということを電力関連産業の仲間には理解してもらいたいと思います。そういう中で原子力政策を進めていくことが、程度の差異があれど、推進してくれる議員が多くいることも理解して欲しいのです。
電力総連三役及び執行委員は国会の中で、多くの議員へ情報提供しながら、動きまわっていることは、大きな効果を生んでおり心強いと感じています。


「つばさ」2007年7月2日号外
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/200707_gogai.pdf
ここでは、前掲の藤原氏の参議院議員通常選挙での支援が訴えられている。

「つばさ」2007年8月4日131号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/131.pdf
ここでは、藤原氏が比例代表選挙で当選したと報告されている。

(8)参議院議員通常選挙後はどうだろうか?、

「つばさ」2007年10月1日132号大会特集号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/132.pdf
ここでは、「電力総連第27回定期大会」での「中島会長挨拶(要旨)」が掲載されており、「参議院選挙の結果について」報告がされている。
この1年間の最大の課題でありました第21回参議院議員選挙につきまして、
私どもは藤原正司参議院議員を再度擁立して闘うことを決定し、見事再選を果たすことができました。
改めて心から感謝と御礼を申し上げます。
民主党の政策がより現実的なものに練り上げられ、政権担当能力は充分に備わっている、そのことを、国会論戦を通じて国民の前に示されることを大いに期待したいと思います。特に、民主党のエネルギー政策につきましては、本年5月に、これまで過渡的エネルギーと位置付けられてい
た原子力発電を基幹電源と位置付け、これを推進する立場に転換されました。
藤原・小林両組織内参議院議員の努力に加え、党エネルギー政策調査会をはじめ原子力政策にご理解いただく国会議員の皆様の並々ならぬご尽力の賜物であり、心から敬意を表し
感謝申し上げます。

「つばさ」2008年6月13日139号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/139.pdf
ここでは、「「地球温暖化に対する電力総連の考え方」を策定」ということで、「温暖化対策に関する具体策」があげられている。
1.二酸化炭素排出の少ないエネルギーの供給
仝胸厠枠電の設備利用率向上と推進
○科学的・合理的規制のもと、運転期間(プラント停止間隔)の延長や検査の運用改善などによる設備利用率の向上。
○高速増殖炉サイクルや水素社会の実現に向けた高温炉の開発など、次世代の技術開発を推進。
○原子力発電を京都メカニズムの「クリーン開発メカニズム」の対象とする。

また、藤原議員の参議院での質問も紹介されている。
5月20日に開催された参院経済産業委員会において、藤原議員は、「省
エネ法の一部改正案」に関連して、地球温暖化問題について甘利経済産業大臣他に質疑を行った。
国内において長期的に脱CO2社会を目指すにあたっては、発電側ではCO2を出さない、消費側では省エネを徹底していくことが一つの選択肢である旨を提案するとともに、発電過程でCO2を排出しない原子力発電、とりわけF
BR(高速増殖炉)の推進が重要であり、そのためには、我が国のエネルギー行政の一元化を図り首尾一貫した責任ある推進体制を構築する必要があることを強く主張した。

「つばさ」2008年8月4日140号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/140.pdf
ここでは、「第6回三役会議」における「2008年度運動方針」が掲載されている。
昨年来の地震等による原子力発電所の停止、原油・原材料価格の高騰などにより、電力関連産業全般が厳しい経営状況におかれるところとなりました。その中で、原子力発電の円滑な稼動や開発が、電力関連産業の経営の根幹に重大な影響を与えることをあらためて知らされました。
さらに、原子力発電は地球環境問題の切り札というべき存在でもあり、電力関連産業ひいては社会の発展のため、核燃料サイクル確立、プルサーマルの推進も含め原子力発電全般が着実に推進されていくよう、万全の安全確保、合理的な検査制度の展開、労働界をはじめ各層への理解活動の展開などに、労働組合として役割を果たしていかなければなりません。

「つばさ」2008年10月1日141号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/141.pdf
ここでは、「第28回定時大会」における「南雲会長挨拶(要旨)」が掲載されれている。
その「地球環境問題→原子力政策について」は、以下のように書かれている。
電力総連は、「環境と経済の両立」を大原則に、「地球温暖化の防止」と「持続可能な成長」の双方を実現するべく、「CO2排出の少ないエネルギーの供給」「エネルギー消費効率の向上」といった、供給側、利用側双方において、技術に裏付けられた真に実効ある施策が必要と考えています。しかしながら、国内の論議は、排出量取引制度や環境税といった手法の導入が地球温暖化問題の解決策かのごとき論調がまかり通っています。
また、極めて有効な手段である原子力発電が、実効ある施策との主張は正論として通用していないのが現実です。本年7月の洞爺湖サミットでは、2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量を半減するとの目標が合意され、原子力発電の有用性も認識が共有されました。各界各層において、現実を踏まえた論議がなされ、国民理解が進むことを期待しています。
◆昨年発生した中越沖地震では、柏崎刈羽原子力発電所に大きな被害を受けましたが、現段階の点検・評価の結果、原子炉等主要な設備に損傷はないことが確認されました。IAEA(国際原子力機関)の調査でも、十分な耐震安全性が確保されたとしています。このことは、日本の原子力発電所の運営管理能力の高さ、技術の高さを示すものであり誇りと言えます。現在、発電所では、耐震補強工事等を進めていますが、これらを着実に実施し、地域の方々の理解が得られることを前提に運転を再開することが重要であり、電力総連としても必要な対応を実施したいと思います。
公益法人に日本原子力産業協会がありますが、一昨年10月に「原子力産業安全憲章」を制定し、「何よりも、安全を基盤とし、公正、公明かつ誠実に活動すること、また、重要な使命を担うものとしての、誇りと責任感をもち、日々の実践を通じて、原子力に対する社会の不安感を払拭し、信頼感を醸成し、安心を得るために、真摯に取り組むこと」を、原子力関係の事業に携わる者すべてが忘れることの無いよう訴えています。
電力総連は、当該労働組合として、いま一度、供給安定性、環境適合性に優れた基幹電源である原子力発電について核燃料サイクルを含め、その必要性や安全性について、組織内議員との連携はもちろん、「明日の環境とエネルギーを考える会」の国会議員を始め多くの国会議員の方々への理解活動や、連合政策への反映に努力します。各構成総連、加盟組合においても、それぞれの地域の政治活動や労働運動を通じたご協力をお願いします。

「つばさ」2009年1月1日144号新年号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/144.pdf
ここでは、「南雲科長の年頭のご挨拶」が掲載されている。
昨年から、衆議院の解散総選挙の時期を巡って中央ではさまざまな動きがありますが、次期衆議院総選挙は、与野党逆転による政権交代を実現させる最大のチャンスであります。電力総連のエネルギー・原子力政策に理解ある推薦候補者全員の必勝に向けて取り組んで参ります。
地球温暖化対策に極めて有効な手段の一つが原子力発電であると考えています。電力総連としては、供給安定性、環境適合性に優れた基幹電源である原子力発電について核燃料サイクルも含め、その必要性や安全性について組織内国会議員との連携はもちろんのこと、友好議員の方々への理解活動や連合政策への反映に一層努力して参りたいと考えています。

「つばさ」2009年2月27日146号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/146.pdf
ここでは、「総合資源エネルギー調査会 電気事業分科会 第18回原子力部会
「原子力発電推進強化策」とりまとめへ」という表題で書かれている。
(コピーできないので、表題のみ紹介します。)

(9)衆議院議員総選挙後はどうだろうか?、

「つばさ」2009年10月5日150号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/150.pdf
ここでは、「第29回定期大会」における「南雲会長挨拶(要旨)」が掲載されている。
再生可能エネルギー導入拡大には積極的に取り組むべきですが、童子に、「経済と環境の両立」のための切り札であり、基幹電源である原子力発電の優位性こそ、あらためて強調されるべきと考えます。

「つばさ」2010年6月21日159号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/159.pdf
ここでは、「第22回参議院議院通常選挙」の候補者が紹介されている。

「つばさ」2010年7月15日160号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/160.pdf
ここでは、前掲の小林正夫氏が当選したことが報告されている。

(10)参議院議員通常選挙後はどうだろうか?、

「つばさ」2010年8月3日161号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/161.pdf
ここでは「第8 回三役会議」における「2010年度運動方針」が掲載されている。
プルサーマルの推進、核燃料サイクルの確立を含め、原子力発電の推進は、エネルギー安定供給、地球環境問題への対応の観点において、極めて重要な課題です。私たちは、労働組合の立場から労働界をはじめ国民各層への理解活動を強化していかなければなりません。

参議院議員通常選挙の結果も報告されている。
第22回参議院議員選挙結果(選挙区)について
〜 民主党政権に対する厳しい評価、改選議席を死守できず〜
電力総連の選挙区推薦候補者47 名中24 名が当選。極めて厳しい結果となった。(略)

「つばさ」2010年10月8日162号大会特集号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/162.pdf
ここでは、「第3 0 回定時大会」における「種岡会長挨拶( 要旨)」が掲載されている。
先般閣議決定された「エネルギー基本計画」や「新成長戦略」に掲げられる政策目標の具現化に向けた検討も進められていますが、その実現に向け相当のハードルの高さを感じるとともに、制度的、社会的に克服すべき課題が数多くあると受け止めています。
 具体的には「2030年時点のエネルギー起源CO2を真水で90年比30% 程度もしくはそれ以上の削減」を目指し、原子力発電所の大幅な設備利用率の向上や新増設を実現し、そして、国民の相当な努力を要する省エネルギー、再生可能エネルギーの最大限の導入を図るとしていることや、スマートメーターの早期導入、火力発電比率の大幅な引き下げなどの各施策が盛り込まれている点であります。
 今後とも、現実を直視し、関係者の意見も踏まえながらに十分な検討の上で着実に進めていくことが必要です。

「つばさ」2011年2月25日167号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/167.pdf
ここでは、「電力総連主催「モーニングセミナー」開く 〜電力総連三役・部会長が海江田経済産業大臣と意見交換〜」という見出しで、「種岡会長発言(要旨)」が掲載されている。
■地球温暖化対策について
(略)
地球温暖化対策とエネルギー政策は、一体的論議が必要不可欠であり、その論議にあたっては、「経済と環境の両立」を原則として、「エネルギー安全保障・安定供給」「地球環境保全」「経済成長」のいわゆる「3Eの同時達成」という視点が何よりも求められると考えている。
■原子力政策について
3Eの同時達成の切り札である原子力の推進にあたっては、事業者やそこに働く者の努力も必要であることは理解しているものの「エネルギー基本計画」や「原子力立国計画」に示されているように、国としての明確な姿勢を国民に示し、高レベル放射性廃棄物処分を含む核燃料サイクルの確立など、原子力に関する諸課題の解決に向け、国が前面に立った取り組みを今以上に進められることをお願いする。

「つばさ」2011年3月8日168号
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/168.pdf
ここでは、第17回統一地方選挙の候補者が紹介されている。

(11)では、最後に、電力総連は、この度の東京電力の福島原発の「事故」についてどのような表明をしたのか、みておこう。

「つばさ」2011年3月18日号外
http://www.denryokusoren.or.jp/kikanshi/tsubasa/20110318_gogai.pdf
会長の「電力総連の力を結集し、この難局を乗り切ろう」は、3月16日付になっており、「発電設備や送変配電設備に甚大な被害が生じ、最大で東北地方では約460万戸、
関東地方では約405万戸の停電が発生しました。」と書かれているが、これが東京電力の福島原発の「事故」に基づくものであることについて明確な説明がないどころか、他の箇所を読んでも、言及があるとは思えない書き方になっている。
なお、以下でも読むことがができる。
http://www.denryokusoren.or.jp/20110318.pdf

3月末になってやっと、以下のようなお詫びと取り組みが公表された。
http://www.denryokusoren.or.jp/20110331.pdf
東北地方太平洋沖地震を踏まえた
原子力発電所の安全確保に向けた電力総連の当面の対応について

                       平成23年3月31日
                       全国電力関連産業労働組合総連合

(略)

このたびの震災による福島第一原子力発電所における事故ならびに放射性物質の放出等により、発電所の周辺地域の皆さまをはじめ、国民の皆さまに多大なご心配とご迷惑をおかけいたしておりますこと、また、電力設備が甚大な被害を受けたことにより、やむを得ず計画的な停電や節電へのご理解ご協力をお願いせざるを得ない状況となっておりますことについて、国民の皆さまに深くお詫び申し上げます。
福島第一原子力発電所につきましては、現在、政府ならびに関係府省庁、自治体、メーカーの皆さま方など関係各位のご支援とご協力を頂戴しながら、事態の悪化防止と収束に向け、現地作業従事者はもとより組織の総力を挙げて全力で取り組んでいるところです。また、国民の皆さまに一日も早く安定的に電気をお届けできるよう、復旧作業に懸命に取り組むとともに、設備の運用・保全に万全を期しつつ、連系設備の活用等を含め供給力の確保に最大限努めているところです。
電力関連産業に働く者といたしましては、これまでから、原子力発電所の安全確保に向け、真摯に取り組んでまいったところであり、過去例を見ない未曾有の震災によるものとはいえ、今般のような事態となったことは極めて残念でなりません。
私ども電力総連は、戦後最大の非常事態である現下の情勢、特に、原子力発電を巡るこのたびの事態を極めて重く受け止めた上で、まずは、福島第一原子力発電所の冷温停止に向け、作業安全を確保しながら、引き続き全力で取り組んでまいるとともに、現在、全国各地で運転中の他の原子力発電所につきましても以下のとおり取り組み、国民の皆さまの安全・安心に万全を期してまいります。
○ 原子力発電所における全ての作業従事者の被ばく線量管理、健康管理やメンタルケア、作業従事前の放射線教育や作業環境に関する情報共有等に、より一層万全を期すこと。
○ 今般の事故から現時点で得られている知見や情報の共有を図った上で、非常用炉心冷却系統や非常用ディーゼル発電機、使用済み燃料プールの冷却系統など安全確保上重要な機器・設備の健全性を早急に点検・確認するとともに、原子力防災対策の強化など必要な対応を図ること。
○ 地震・津波により、電源機能や海水冷却機能、使用済み燃料プールの冷却機能が全て喪失された場合においても、炉心損傷等を防止し、放射性物質の放出を抑制するため、以下のような安全対策を講じ、原子力発電所の安全確保機能の多重性を拡充・強化すること。また、今後新たな知見等が得られた場合には、速やかに必要な追加対策を講じること。
・電源が全て喪失した場合に備えた代替電源の確保や海水系ポンプ予備モーター等の確保、非常用発電機車の配備体制の強化、使用済み燃料プール冷却機能の強化
・防護壁の設置など津波対策の強化
・全ての電源喪失等の過酷事故を想定したアクシデントマネジメント機能の強化
○ 原子力発電に関する情報公開を更に徹底するとともに、事故・トラブル時における広報のあり方について、国民の皆さまが理解しやすく分かり易いものに見直しを図ること。
また、食品摂取を含めた日常生活と放射線との関わりや健康影響等について、客観的で分かり易い情報発信にこれまで以上に取り組み、国民の皆さまの安心の確保に万全を期すこと。
                         以 上

お詫びには、原発の事故は「想定内」だったにもかかわらず、労働組合として原発政策を積極的に推進したことへの言及とその推進へのお詫びの言葉はない。
果たしてこの程度のお詫びと以上のような取り組み内容で、福島原発被害者・避難住民をはじめとする国民は納得するのであろうか?

(12)民主党が原子力政策に積極的な理由については、他にも考えられる。
それについては、また別の機会に書くことにしよう。