はじめに

(1)本日(2012年10月24日)午後、「日本維新の会」幹事長の松井一郎・大阪府知事らを政治資金規正法違反容疑(政治資金収支報告への不記載、違法な企業献金)で、大阪地方検察庁(特捜部)に刑事告発します。

(2)この告発の発端になったのは、昨年11月末私のブログで取り上げていました。

当選したばかりの松井大阪府知事の会社が秘書の給与を肩代わりしていた!

「自白」に等しい松井一郎・大阪府知事の説明・対応

(3)その後、色々と情報収集しました。

この問題についは「政治資金オンブズマン」が市民の方々と一緒になって刑事告発することで動き出し、追加の情報収集もしました。

数日前から、私の知り合いの研究者(特に憲法研究者)に呼びかけを開始し、告発人を募集しました。

(4)そして、今日午後一番で告発することにしました。

告発人は27名(数日前に代理人の弁護士から聞いた人数)。
そのうち、私を含む研究者は20名、研究者以外の市民は7名。

(5)大阪地検に告発状を提出する前の午前10時から、大阪の司法記者クラブで記者会見しました。

(6)テレビやラジオはお昼または夜のニュースで(全国放送されるかどうかはわかりません)、新聞は今日の夕刊または明日の朝刊で、週刊誌は明日発売のもので、報じるところがあるでしょう。
是非注目してください。


1.告発状

まず、以下で告発状を紹介します。
             告  発  状

         2012年10月24日
大阪地方検察庁 御 中

     告発人ら代理人
                       弁 護 士  辻  公 雄
                        同    阪 口 徳 雄
                     (別紙代理人目録記載の弁護士28名代表)

松井一郎等政治資金規正法違反告発事件

当事者の表示 − 別紙当事者目録記載のとおり

             告 発 の 概 要

松井一郎元大阪府会議員時代の元秘書であった島松洋一氏及び前田洋輔氏が同議員の政治団体「松井一郎後援会(代表・森川勝)」の政治活動の業務に従事していたのに、同人らの給与相当分を株式会社大通が支払っていたか又は同社から同秘書の派遣を無償で受けていたことに関して、松井一郎及びその関係者を政治資金規正法違反等で告発するものである。

                告発の趣旨         

1 被疑事実1記載の被告発人松井一郎および被告発人中村正の下記の行為は、政治資金規正法第25条第1項第2号(政治資金収支報告書不記載罪)
2 被疑事実2記載の被告発人株式会社「大通」の下記の行為は、同法第26条第1号(違法企業献金の供与罪)
3 被疑事実3記載の被告発人「松井一郎後援会(代表・森川勝)」の下記の行為は、同法第26条第3号(違法企業献金収受罪)
にそれぞれ違反するので、早急に捜査の上、厳重に処罰していただきたく告発する。
                 記
第1 被疑事実

1 被告発人松井一郎、同中村正の責任(政治資金収支報告不記載罪)

  松井一郎は株式会社「大通」(以下単に「大通」という)の当時の代表取締役であり、被告発人中村正は「松井一郎後援会(代表・森川勝)」の会計責任者であるが、
「松井一郎後援会」は「大通」から島松洋一氏及び前田洋輔氏の秘書の給与を負担してもらっていたか、又は同社から無償で秘書として派遣を受けていたところ、このような財産上の利益の収受は政治資金規正法(以下、「本法」という)第4条第3項によって寄附に該当しているのであるから、

 (1) 松井一郎と中村正は、「松井一郎後援会」が2007年(平成19年)1月から同年12月末日までの間に「大通」から財産上の利益合計約金4,800,000円相当の寄附(2名の秘書給与相当分)を受けたことを知りながら、「松井一郎後援会」の同法第12条に定める2007年(平成19年)分政治資金収支報告書を大阪府選挙管理委員会に提出するに際しては、その寄附をした者の氏名(株式会社「大通」)、金額、年月日、住所(大阪府八尾市南本町4―6―37)、代表者(松井一郎)を記載すべく規定されていたのにそれを記載せず、2008年(平成20年)2月18日に大阪府選挙管理委員会に同収支報告書を提出し
    もって本法第25条第1項第2号に違反し、

 (2) 松井一郎と中村正は、「松井一郎後援会」が2008年(平成20年)1月から同年12月末日までの間に「大通」から財産上の利益合計約金4,800,000円相当の寄附(2名の秘書給与相当分)を受けたことを知りながら、「松井一郎後援会」の同法第12条に定める2008年(平成20年)分政治資金収支報告書を大阪府選挙管理委員会に提出するに際しては、その寄附をした者の氏名(株式会社「大通」)、金額、年月日、住所(大阪府八尾市南本町4―6―37)、代表者(松井一郎)を記載すべく規定されていたのにそれを記載せず、2009年(平成21年)2月27日に大阪府選挙管理委員会に同収支報告書を提出し
    もって本法第25条第1項第2号に違反し、

 (3) 松井一郎と中村正は、「松井一郎後援会」が2009年(平成21年)1月から同年12月末日までの間に「大通」から財産上の利益合計約金4,800,000円相当の寄附(2名の秘書給与相当分)を受けたことを知りながら、「松井一郎後援会」の同法第12条に定める2009年(平成21年)分政治資金収支報告書を大阪府選挙管理委員会に提出するに際しては、その寄附をした者の氏名(株式会社「大通」)、金額、年月日、住所(大阪府八尾市南本町4―6―37)、代表者(松井一郎)を記載すべく規定されていたのにそれを記載せず、2010年(平成22年)3月5日に大阪府選挙管理委員会に同収支報告書を提出し
    もって本法第25条第1項第2号に違反し、

 (4) 松井一郎と中村正は、「松井一郎後援会」が2010年(平成22年)1月から同年12月末日までの間に「大通」から財産上の利益合計約金3,000,000円相当の寄附(2名の秘書のうち島松洋一氏は上記1年間、前田洋輔氏は同年1月1日から3月末日までの給与相当分)を受けたことを知りながら、「松井一郎後援会」の同法第12条に定める2010年(平成22年)分政治資金収支報告書を大阪府選挙管理委員会に提出するに際しては、その寄附をした者の氏名(株式会社「大通」)、金額、年月日、住所(大阪府八尾市南本町4―6―37)、代表者(松井一郎)を記載すべく規定されていたのにそれを記載せず、2010年(平成22年)2月10日に大阪府選挙管理委員会に収支報告書を提出し
    もって本法第25条第1項第2号に違反したものである。

2 株式会社「大通」の責任(違法企業献金の供与罪)

  「大通」は「松井一郎後援会」の秘書である島松洋一氏及び前田洋輔氏の給与を負担していたか、又は無償で秘書として同政治団体に派遣をしていたところ、このような財産上の利益の供与は本法第4条第3項によって寄附に該当し、当該寄附は本法第21条で禁止されていることを知りながら 2009年(平成21年)11月(それよりも前は公訴時効)から2010年(平成22年)3月まで毎月約金40万円を、2010年(平成22年)4月から2011年(平成23年)11月まで約毎月金20万円の財産上の利益の提供(合計600万円相当)を行い、
  もって本法第26条第1号に違反したものである。

3 被告発人「松井一郎後援会」の責任(違法企業献金収受罪)

  「松井一郎後援会(代表・森川勝)」は「大通」に島松洋一氏及び前田洋輔氏の秘書の給与を負担してもらっていたか、又は同社から無償で秘書として派遣を受けていたところ、このような財産上の利益の収受は本法第4条第3項によって寄附に該当し、当該寄附は本法第21条で禁止されている企業献金に相当し、当該寄附を受領することが本法第22条の2で禁止されていることを知りながら、2009年(平成21年)11月(それよりも前は公訴時効)から2010年(平成22年)3月まで毎月約金40万円づつ、2010年(平成22年)4月から2011年(平成23年)11月まで約毎月金20万円づつの財産上の利益の提供(合計600万円相当)を収受し
  もって本法第26条第3号に違反したものである。
 
第2 罪名及び罰条
 1 松井一郎及び中村正は、政治資金規正法第25条第1項第2号違反(政治資金収支報告書不記載罪)刑法第60条(共同正犯)
 2 「大通」は、政治資金規正法第26条第1号違反(違法企業献金供与罪)
 3 政治団体「松井一郎後援会(代表・森川勝)」は、同法第26条第3号違反(違法企業献金収受罪)

             告発の理由         

1 島松洋一及び前田洋輔の2名が松井一郎の秘書として従事していた

(1) 新聞報道「松井知事の会社、秘書に給与 4年で2000万円 政治資金規正法に抵触か」(読売新聞2011年11月29日)によると、2人は、同社に隣接する地元事務所に出勤し、秘書の名刺(甲1号証の1,2)を所持し、住民らの陳情に応じたり、後援会のあいさつ回りや松井一郎の代理で葬儀に参列したりしていた。前田氏は「身分はあやふや。事務所に出勤しており、他の社員に会うことはなかった」と話していると報道されている。この報道によると秘書らの身分は「あいまい」で大通の会社に勤務することなく、松井一郎の政治活動に従事していたことが明らかである。

 (2) 政治家松井一郎の政治活動は「松井一郎後援会」が中心であり、秘書らはこの活動に従事していた。
    ‐尚羂賚左式サイトによると
     2006年(平成18年)4月から「松井一郎後援会」の活動が掲載されている。それによると「松井一郎後援会」の活動をまとめた月刊後援会便りとして「かわら版」が発行されている。
http://www.gogo-ichiro.com/kawaraban.html(甲3号証の1)
前田洋輔秘書は、2006年に松井一郎の秘書になったと自己の経歴(甲2号証の3)に述べている通り、この頃から後援会活動に従事したと思われる。
     2006年(平成18年)10月に「ファックス通信」のご案内として松井一郎後援会事務所(担当前田)により「かわら版」が発行され、後援会の活動に前田秘書が従事していることが明らかになっている。(甲3号証の2)http://www.gogo-ichiro.com/pdf_f/h1810.pdf
その後も同様の活動をしている(甲3号証の3〜9)
2006年(平成18年)12月(http://www.gogo-ichiro.com/pdf_f/h1812.pdf
2007年(平成19年)1月(http://www.gogo-ichiro.com/pdf_f/h1901.pdf
2007年(平成19年)2月(http://www.gogo-ichiro.com/pdf_f/h1902.pdf
2007年(平成19年)5月(http://www.gogo-ichiro.com/pdf_f/h1905.pdf
2007年(平成19年)6月(http://www.gogo-ichiro.com/pdf_f/h1906.pdf
2007年(平成19年)8月(http://www.gogo-ichiro.com/pdf_f/h1908.pdf
2007年(平成19年)9月(http://www.gogo-ichiro.com/pdf_f/h1909.pdf
その後も「松井一郎後援会」ニュースである「かわら版」が発行され、そこでは秘書の「前田」秘書の氏名は記載されてはいないものの、以上の経過から見て前田秘書が作成しているものと思われる。
「松井一郎後援会」は旅行やゴルフ大会なども開催しており、その他、松井一郎の政治家としての府会議員の活動を始め、様々な政治活動の中心的活動的役割を担っていることが判明する。これら「松井一郎後援会」の活動は、そのサポートとして秘書の従事なしには不可能である。
◆‥臂祥琉貉瓩眩暗槌觸颪汎瑛佑粒萋阿鬚靴討い燭隼廚錣譴襦2010年の最近の秘書としての代表的な動きは以下の通りであった。
2010年4月1日 大阪府議会派「大阪維新の会」発足に合わせ会派控え室で活動
4月19日 地域政党「大阪維新の会」の発足式のためロイヤルホテルで活動
4月22日 経済人維新の会の発足式においてニューオータニで活動
5月2日ごろ〜26日ごろ 大阪市議福島区補欠選挙のため維新候補の選挙事務所で選挙事務を取り仕切る(補欠選挙は14日告示、24日投開票)
6月1日ごろ〜7月13日ごろ 大阪市議生野区補欠選挙の維新候補の選挙事務所で選挙事務を取り仕切っていた(補欠選挙は7月2日告示11日投開票)
これ以前においても府議団議員団総会や政調会の度に事務手伝いとして度々府議団控え室に常駐し、松井一郎の政治活動に従事していたし、松井一郎の運転手として大阪府庁に来ていたほか、大阪府議団のゴルフ大会にも運転手として来ていたし、八尾市内の葬式にも松井一郎の代理として参加していたことが目撃されている。

2 株式会社「大通」は松井一郎の秘書2名の給与を負担していたか、又は同秘書を派遣していた

(1)  島松洋一秘書は、遅くとも2003年(平成15年)4月頃から2011年(平成23年)11月まで「松井一郎後援会」の秘書としてその政治活動に従事していたが、同人の給与月約20万相当分を「大通」に負担してもらっていたか又は「大通」から「松井一郎後援会」に無償で秘書として派遣されていた。現在は被告発人松井一郎・大阪府知事の特別秘書である(甲2号証の4)。

(2)  前田洋輔秘書は、2006年(平成18年)2月頃から2010年(平成22年)3月まで「松井一郎後援会」の秘書としてその政治活動に従事していたが、同人の給与月約20万相当分を「大通」に負担してもらっていたか又は「大通」から「松井一郎後援会」に無償で秘書として派遣されていた。現在は八尾市議会議員である(甲2号証の3)。

(3)  両秘書は「大通」から月約20万円の「給与」相当分として同人らの口座に上記の期間、送金されていたという。

3 「松井一郎後援会」の政治資金収支報告書には一切記載されていない

(1)  「大通」が、2名の秘書の給与を口座振込で支払っていた事実は明白であり、松井一郎個人も前記新聞報道で「大通」が支払っていたことを認めている。秘書2名を前記のとおり「松井一郎後援会」の政治活動に従事させているとすれば「松井一郎後援会」としては大通からの給与相当分の金員の収受に該当し、又は社員2名の派遣を秘書として受けていたとすれば「松井一郎後援会」にとって「大通」からの無償の労務の提供による財産上の利益の収受であり、いずれも本法第4条第3項によって「寄附」に該当している。

(2)  「収支報告書」を法12条により大阪府選挙管理委員会に提出する場合には「全ての収入」を記載することが要求されている。(違法な寄付であっても収入である以上全てを記載することが求められている)上記(1)記載の「大通」からの「松井一郎後援会」への寄付も会計責任者である中村正は法12条に従って記載すべきであった。同時に「松井一郎後援会」は松井一郎のための後援会であり、松井一郎は当時の「大通」の代表取締役社長(甲5号証の1,2)であるから、前記「大通」からの財産上の利益の収受が本法第4条第3項によって「寄附」に該当することを知っていた。(松井一郎は1989年(平成元年)1月父松井良夫氏に代わって社長になった。2010年(平成22年)4月に社長を弟の松井宏之氏に譲ったが、代表取締役の地位はそのまま残った。知事に当選後には、代表取締役の地位も降りているが、取締役の地位はそのままである)

(3)  松井一郎と会計責任者・中村正は、「松井一郎後援会」が2007年(平成19年)1月(それよりも前は公訴時効)から2010年(平成22年)12月末日までの間に収支報告書の大阪府選挙管理委員会に提出するに際して前記第1被疑事実1被告発人松井一郎、同中村正の責任(政治資金収支報告不記載罪)記載の通り毎年規正法違反の不記載を行った。(甲4号証の1〜3)
この合計は金17,400,000円に達する。(2007年分は、前田洋輔、島松洋一氏で同年1月から12月までの合計約金4,800,000円、2008年分も同様に合計約金4,800,000円、2009年分は、合計約金4,800,000円、2010年分は、前田洋輔が同年1月から3月までの約金600,000円、島松洋一が同年1月から12月までの約金2,400,000円、合計約金3,000,000円であった。以上の合計額は17,400,000万円である)

(4)  以上について被告発人松井一郎大阪府知事はマスコミの取材に対し政治資金収支報告書に記載しなかったことを否定してはおらず、この不記載は、本法第25条第1項第2号に違反する。

4 違法企業献金の供与と収受

(1)  「松井一郎後援会」は、「大通」から秘書2名の給与分を「大通」から負担してもらってきたか又は無償で秘書として社員2名の派遣を受けていたがこれは、いずれも、いわゆる企業献金である。

(2)  「松井一郎後援会」は、政党でも、政治資金団体でもないから、当該「寄附」は、本法第21条が禁止している企業献金である。

(3)  松井一郎は、マスコミの取材に対し秘書2名につき「大通」がその給与を支払い、他の誰もそれを負担していないことを認めているから、当該「寄附」は、本法第21条が禁止している企業献金であることを知っていた。

(4)  「大通」は2009年(平成21年)11月(それよりも前は公訴時効)から2010年(平成22年)3月まで「松井一郎後援会」に対して毎月約金40万円を(5ヶ月分計200万円相当)、2010年(平成22年)4月から2011年(平成23年)11月まで約毎月金20万円(20ヶ月分400万円相当)の財産上の利益の提供(合計600万円相当)を行い、同政治団体はこれらの金員を収受した。

(5)  以上の通り「大通」は、本法第21条で禁止されている企業献金を行い、もって、本法第26条第1号に違反し、「松井一郎後援会」は本法第22条の2で禁止されている企業献金を収受し、もって本法第26条第3号に違反したものである。

5 予備的告発

 もし被告発人らが、秘書2名の雇用主又は派遣先が「松井一郎後援会」でなく松井一郎本人であったと逃げの弁明をしても、大通に秘書の給与を負担して貰っても、又秘書を大通から無償で派遣を受けていたとしても法21条1項違反であることには変わらない。その結果、松井一郎は同第26条第1号又は同条3号(違法企業献金の収受罪)に該当する。どちらにしても企業である大通からの「寄付」を受けて、政治家松井一郎の政治活動に従事させてはならないのである。なお、大通は前記同様に、企業献金供与罪に該当することは明白である。同時に松井一郎本人は公職選挙法第246条第15の2号(選挙運動収支報告書虚偽記載罪)にも違反するので、同様に告発する次第である。

6 告発に至った事情 

  告発人らは、2011年(平成23年)11月末に企業献金を受け取っていることを読売新聞等に報道され初めて知った。当時、松井一郎は大阪府の知事でしかなく、又「大阪維新の会」の幹事長であったが、いわゆる地方の政治団体でしかなかった。
ところが、「大阪維新の会」は今年の8月末に「維新八策」最終案をまとめ、その中で「決定でき、責任を負う民主主義」を「確立しなければなりません」と明記している。そして、他党から国会議員9名を迎え入れ、9月末に新党「日本維新の会」を発足させた。来る衆議院総選挙には過半数を取るため全国的に候補者を立てるとの報道もある。
このように、全国政党になり、多くの国民の審判を仰ぐ政党の幹事長が、政治資金規正法に違反する献金を受けながら、『大通の松井一郎社長個人の「秘書」業務と議員の政治活動の秘書業務が混在していた』かのごとき弁明をして、責任も取らないことは、全国政党の幹事長としてはあってはならないことである。
このままでは真相が隠ぺいされる可能性が高く、強制力を有する御庁において徹底的に捜査を尽くして頂きたく、告発する次第である。

                              以上

         添 付 書 類
   
 1 甲第1号証の1、2   新聞記事    
 2 甲第2号証の1〜4   2名の秘書の名刺、パンフレット等         
 3 甲第3号証の1〜9   秘書前田の松井一郎後援会における活動
 4 甲第4号証の1〜3  松井一郎後援会の収支報告書
 5 甲第5号証の1〜2   大通の商業登記簿謄本等
 6 甲第6号証の1〜3   自民党大阪府八尾市第1支部の収支報告書
 7 甲第7号証の1〜3   松井一郎の資金管理団体「松心会」の収支報告書
 (その他必要に応じて提出する)


     告 発 人 目 録


(略。私を含む27名)


    告 発 人 代 理 人 目 録

(略)


        被 告 発 人 目 録

〒(略)
被 告 発 人     松 井一郎後援会
          代   表     森   川    勝

〒(略)
被 告 発 人    松  井  一  郎

〒(略)
被 告 発 人    中   村     正

〒(略)
被 告 発 人    株式会社  大  通
         代表者代表取締役   松  井  宏  之

2.過去の場合との簡単な比較

(1)実は、2004年8月、「政治資金オンブズマン」が東京地検に類似の事件を刑事告発したことがありました。

その時の被告発人は、細田博之、立脇邦彦、日本道路興運株式会社3名。

告発状は以下です。

http://homepage2.nifty.com/~matsuyama/0024.html

そのうち、被疑事実だけ以下で紹介しておきます。
第1 被疑事実

 1 被告発人立脇邦彦は、自由民主党島根第一選挙区支部の会計責任者であった者であるが、同政党支部は被告発人日本道路興運株式会社(代表取締役山口哲也)から運転手の派遣を受けていたところ、このような無償の労務の提供による財産上の利益の収受は政治資金規正法4条3項によって寄附に該当しているのであるから、

 (1) 同支部は、2001年(平成13年)1月1日から同年12月末日までの間に無償の労務の提供による財産上の利益合計金3,795,575円の寄付を受けたことを知りながら、同党支部の本法12条に定める収支報告書を島根県選挙管理委員会に提出するに際しては、その寄付を受けた者の氏名(日本道路興運株式会社)、金額(金3,795,575円)年月日(平成13年12月25日)住所(東京都新宿区西新宿6−6−3新宿国際ビル新館8階)、代表者(山口哲也)と記載すべく規定されていたのにそれを記載せず、2002年(平成14年)3月12日、島根県選挙管理委員会に収支報告書を提出し、
 もって本法25条1項2号に違反し、

 (2) 同党支部は、2002年(平成14年)1月1日から同年12月末日までの間に無償の労務の提供による財産上の利益合計金3,637,245円の寄付を受けたことを知りながら、法12条に定める収支報告書を島根県選挙管理委員会に提出するに際しては、その寄付を受けた者の氏名(日本道路興運株式会社)、金額(3,637,245円)年月日(平成14年12月25日)住所(東京都新宿区西新宿6−6−3新宿国際ビル新館8階)、代表者(山口哲也)、を記載すべく規定されていたのにそれを記載せず、2003年(平成15年)3月18日、島根県選挙管理委員会に収支報告書を提出し、
 もって本法25条1項2号に違反したものである。

2 被告発人細田博之は同党支部の代表者であるが、収支報告書に重要な収入を記載しない者を同党支部の会計責任者として選任し、かつ監督について相当の注意を怠ることにより、
 もって法25条2項に違反したものである。

3 被告発人日本道路興運株式会社の資本金は8000万円であるので、法21条の3による政党(支部を含む)及び政治資金団体に対する寄附の総額の制限は年間750万円であるから、

(1) 同社は、自由民主党の政治資金団体である国民政治協会に対して、2001年(平成13年)5月31日、金400万円、前記支部に同年12月25日、金3,795,575円、合計7,795,575円を寄附して、法21条の3の1項の総額規制に違反し、

(2) さらに、同社は、国民政治協会に対し、2002年(平成14年)6月25日、金400万円、同支部に同年12月25日に金3,637,245円、合計7,637,245円を寄附して法21条の3の1項の総額規制に違反し、
 もって法26条1項に違反したものである。

(2)この告発に対し、東京地方検察庁は、この3名を同年12月不起訴にしましたが、不起訴の理由は、細田博之、立脇邦彦はいずれも疑義不十分で、日本道路興運株式会社は起訴猶予でした。

http://homepage2.nifty.com/~matsuyama/0048.html

(3)この度の告発と2004年のそれとは類似していますが、両者の違いの第一は、前者における政治団体が後援会という政治団体で、後者におけるそれが政党支部であるということです。
政党支部であれば、企業献金が受けられます。
そのため、後者は、違法な企業献金の容疑がありません。

違いの第二は、2004年の時の告発では、政治家側と企業側が別のものですが、この度の告発では、「実質的に同じ」である(松井氏の後援会と松井氏の会社)ということです。

(4)一般に検察が政治家の立件には消極的であるとはいえ、今回の告発は、問題の「寄付」(秘書給与の肩代わり、または秘書としての社員の無償派遣)をしている者とそれを受け取っている者とが実質的には同じですから、立件しやすいので、2004年の場合に比べると起訴される可能性は高いでしょう。