憲法改悪ストップ兵庫県共同センターの知人から「2013年6月・憲法宣伝スポット」が送られてきました。

街頭で署名集めの宣伝行動で使用されるもののようですが、その本質的内容がとても興味深いないようなので、以下、このブログでも紹介いたします。
なお、以下では署名用紙はありませんので、ご注意ください。

2013年6月・憲法宣伝スポット
                     憲法改悪ストップ兵庫県共同センター

 
 ご通行中のみなさん、こんにちは。私たちは労働組合や市民・女性団体などでつくる憲法改悪反対共同センターです。戦争放棄をうたった憲法9条にちなんで、毎月9日を中心に、憲法を守り生かすための宣伝・署名行動を全国でおこなっています。ビラをお配りしていますので、ぜひお読みいただき、憲法9条を守る署名にご協力ください。

 橋下大阪市長の慰安婦問題に関わる暴言が、国内はもとより海外からも厳しく批判されています。人権を踏みにじり、戦争を肯定する橋下発言はいかに弁明しようと許されるものではありません。
橋下市長は行政の長の資格はありません。即刻辞任するべきです。

歴史認識という意味では、安倍首相も根本は同じです。安倍政権には侵略戦争に対する真摯な反省はありません。自民党が昨年4月に発表した憲法改憲草案では、憲法9条を変えて、「国防軍の創設」を掲げています。「国防軍をつくる」とは、単に「自衛隊の名前が変わる」だけではありません。自衛隊を名実ともに軍隊にして、「自衛隊がアメリカのひきおこす戦争に参加する国づくり」を狙っているのです。その先には徴兵制もあるのです。

さらに重大なのは、このような憲法の大改悪をしやすくするために、まず9条の前に、九六条を変えようとしていることです。九六条は、憲法改正の要件を規定したもので、衆参それぞれ3分の2の議員による発議と国民投票の過半数の賛成が必要です。これを、2分の1以上の賛成で発議できるように変え、改憲のハードルを下げ、憲法をころころと変えやすくするしくみをつくろうとしているのです。みなさん。日本国憲法は、あの悲惨な戦争の反省から、恒久平和・国民主権・基本的人権の尊重を柱にした、世界に誇る内容です。

 戦後約70年にわたり、日本国民は戦争で誰も殺されていないし、殺すこともしていません。これは日本国憲法の9条があるからです。
憲法は、国民から政府への命令書である最高法規です。国民に守らせるためのものではなく、政府が間違った政策をとらないようにしているものです。そのために一般の法律とは違い、改憲のハードルをわざわざ高くしているのです。そのときどきの政府の思惑やブームに流されることなく、国民の大多数が変えようと言わない限りは、変更できないようになっているのです。軍隊をつくりたいなどの国や政府の暴走を許さないのが、いまの日本国憲法なのです。

 衆議院で自民党・公明党は、小選挙区の「0増5減」を強行しました。昨年の十二月に行われた衆議院選挙については1票の格差を問題にした「無効」・「違憲」判決がいくつも出されました。現行の小選挙区制は、当初から「1票の格差」が2・3倍以上あり、「国民主権と投票価値の平等」という憲法原則に反したものでした。しかも、小選挙区制は大量の死票がでます。自民党が昨年の総選挙で4割の得票で8割もの議席を得て「圧勝」したのは、民意をゆがめる根本的欠陥を持ったこの小選挙区制によるものです。「0増5減」の新区割り法案は小手先の対応でしかなく、民意を反映する選挙制度への抜本的な対応が求められています。まずは、欠陥が明らかになった小選挙区制を廃止すべきではないでしょうか。

 みなさん、憲法を守らず、庶民に増税を押付け、年金、介護、医療など社会保障を削り、原発再稼動、TPPの交渉参加など、国民の民意とかけ離れたやりたい放題の政治をおこなう国会の暴走をこれ以上許すわけにはいきません。
憲法を守り、生かすことこそ、ときの政府がやるべき仕事です。憲法9条をまもる署名にご協力いただき、国会に国民の声を届けていきましょう。