(1)猪瀬都知事の5000万円「裏金」受領問題については、ブログで連続投稿しています。
この問題では、私なりに法的問題点を指摘してきました。

猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その1):条例違反

猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その2):裏献金

猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その4):公選法・政治資金規正法違反

(2)元検察官が猪瀬知事を公選法違反(選挙買収、選挙運動費用収支報告書虚偽記載)で刑事告発したとマスコミが報道し、インターネットでその紹介がなされていますが、その告発状の内容があまりに酷いので、撤回・訂正されたことなどを紹介し、また、公選法違反(事前運動)と刑法の事前収賄の罪で追加告発についても私見を述べておきました。

猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その3):元検事の告発状の中身への疑問

猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その8):元検事の追加告発状についての感想

(3)私を含む31名が猪瀬知事を公職選挙法違反と政治資金規正法違反の罪で、東京地方検察庁に刑事告発し、「政治資金オンブズマン」はホームページで皆さんにも「はがきでの告発」を呼びかけました。

猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その5):私たちの告発

猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その6):告発のススメ

猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その7):告発状送付と告発呼びかけの報道

(4)これまで(猪瀬都知事辞任表明前まで)、いわゆる百条委員会の設置に積極的な立場を表明していなかった自民党なども百条委員会の設置を決断していましたが、猪瀬都知事が辞任を表明したので、設置しないことにしたようで、これには批判し、都議会の行政・事務が5000万円のよって歪められていないか真相究明すべきだと投稿しておきました。

猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その10):辞任表明と百条委員会設置見送り問題

(5)東京都議会の議会運営委員会は20日午前、その2日前に合意した百条委員会設置を撤回することを決めたようですが、明日(24日)の都議会本会議で正式に決定される見通しのようです。

その前に、より具体的に真相解明されるべき事柄について明記し、百条委員会の設置の必要性を再度訴えたいと思います。


1.自己資金3000万円と徳田氏からの5000万円について

(1)真相解明されるべき事柄は、これまで猪瀬知事がマスコミに対し、あるいは、東京都議会で、説明したことが二転三転していること、矛盾することなどがあげられることは言うまでもありません。

(2)それに加えて、私は2012年12月に執行された東京都知事選挙における猪瀬候補の選挙運動費用収支報告書に記載された「自己資金3000万円」に関して真相が究明されるべきであると考えています。

この自己資金は、2012年11月17日に調達されていると、明記されています。

しかし、これは、おそらく、告示日に出納責任者の届出をしてから出納責任者に報告されたものでしょう。
それが一般の手続きだからです。

(3)そこで、猪瀬都知事が説明すべきことは、以下です。

。械娃娃伊円は具体的にどうやって工面したのか、それを客観的な証明する証拠はあるのか(証拠があれば提出すべきです)。

△泙拭△修裡械娃娃葦澆旅面は2013年11月17日であったのか、それを客観的な証明する証拠はあるのか(証拠があれば提出すべきです)。

さらに、3000万円は、出納責任者にいつ(日時)、どのようにして(現金か、銀行口座への入金か)渡されたのか、それをキャン的に証明する証拠はあるのか(証拠があれば提出すべきです)。

(4)なぜこのようなことについて真相が究明されるべきなのかといえば、2012年11月20日に徳田氏から現金で受け取った5000万円のうち、3000万円が「自己資金」として報告されている可能性があるからです。

猪瀬氏が立候補を表明したのは、3000万円という「自己資金」を工面した直後ではなく、徳田氏から5000万円を受け取った直後(2012年11月21日)だからです。
選挙運動資金が確保できたから立候補を表明したのであれば、「自己資金3000万円」が本当に2012年11月17日だったのか疑問が生じるからです。

また、「徳洲会」グループへの特捜部の強制捜査が開始されるのは、今年(2013年)9月17日ですが、猪瀬知事が秘書を通じて5000万円を返却するのは、同月25日(当初は26日と説明)だからです。
5000万円に全く手をつけていないのであれば、強制捜査開始直後に5000万円を返却していたでしょうが、返却に数日を要したのは、5000万円に手をつけていたからではないかとの疑問が生じるからです。

つまり、2012年11月20日に5000万円を徳田氏から受け取り、その翌日立候補を表明し、同月29日の告示日以降に出納責任者に「自己資金3000万円」を報告するわけですが、「自己資金3000万円」は、徳田氏から手渡された5000万円の一部だった可能性があるのです。

(5)それゆえ、それは「可能性」の話であり、真実ではないというのであれば、猪瀬氏や出納責任者はそれを客観的証拠を提出して説明すべきです。


2.5000万円は何のために提供されたのか?

(1)2012年11月に、猪瀬都知事(当時副知事)は、知人を介して徳洲会グループの理事長である徳田虎雄氏を訪ねたとき、知事選挙に立候補することを告げ、徳田理事長は、猪瀬氏を応援すると応じ、前述したように5000万円を工面したわけですが、これは、何のためだったのか、真相究明される必要があります。

(2)もちろん、それは選挙運動資金だったのでしょうが、そのことだけではなく、徳洲会と関係があるのかも、明らかにされるべきです。

徳洲会は東電病院の取得を目指していたので、この点につき、少なくとも2つのことが明らかにされるべきです。

(3)一つは、2012年6月に、猪瀬氏が副知事として、東京電力の株主総会で東電病院の売却を迫っています。

2012年6月27日 (水)
6/27東京電力株主総会 猪瀬副知事の発言速記録を全公開


そのお礼として徳田理事長は猪瀬氏に5000万円を提供したのか否か、です。

もう一つは、徳田理事長(当時)は、当時の副知事としての猪瀬氏に、あるいは、都知事選挙当選後の知事としての猪瀬氏に、なんらかの力添えを期待して、5000万円を提供したのか否か、です。

(4)以上の点について、贈収賄事件へと発展する可能性もあるが、そのような刑事責任の問題とは別に、東京都の行政・事務が徳洲会との関係で歪められた問題になる可能性もあるから、徳田前理事長、徳田毅議員、猪瀬氏らは、きちんと説明すべきです。


3.石原慎太郎前知事と徳洲会との癒着の関係問題

(1)前述2における1つ目については、当時の知事は石原慎太郎氏です。

そうなると、2012年6月に東京電力の株主総会で猪瀬氏が副知事として東電病院を売却するよう迫ったのは、当時の石原都知事の指示によるものである可能性があります。

(2)そこで気になるのは、猪瀬都知事に辞任を迫り百条委員会の設置を回避させたのが、石原前都知事であったということです。
スポニチ[ 2013年12月18日 23:34 ]
猪瀬都知事 19日辞職を表明、会見 石原氏も決断促す

東京都の猪瀬直樹知事は18日、徳洲会グループから現金5000万円を受け取った問題の責任を取り、辞職する考えを固めた。19日に記者会見して発表する。都議会関係者らが明らかにした。
 知事への反発を強める都議会が5000万円問題を審議する調査特別委員会(百条委員会)の設置を決めたほか、中央政界からも辞職を求める声が相次ぎ、決断した。昨年12月の就任からわずか1年。石原慎太郎・日本維新の会共同代表に続いて都知事が任期途中で辞職する事態となる。
 関係者によると、後見人役でもある石原氏が18日、猪瀬氏と都内で進退問題を協議し、速やかに辞職表明するよう求めた。石原氏は昨年12月の都知事選で副知事だった猪瀬氏を後継指名した。
 一方、安倍晋三首相は2020年東京五輪開催への影響を回避する必要性を周囲に指摘。公明党幹部は「猪瀬氏はそろそろ進退を明確にすべきだ」と党本部で記者団に述べた。
(略)。

共同通信2013年12月19日
石原慎太郎・前都知事が会見

東京都の猪瀬直樹知事が医療法人「徳洲会」グループから現金5千万円を受け取った問題で辞職を正式表明したことを受けて、前知事の石原慎太郎氏が東京都内で会見し、猪瀬氏から辞任前に受けた相談内容を明らかにした。5千万円は猪瀬氏が副知事時代に受け取ったために東京都職員の服務規定に触れるといい、石原氏は猪瀬氏に「じたばたできないだろう。辞任するしかないんじゃないか」と話したという。

(3)そもそも石原前知事は以前から徳洲会と関係があり、徳洲会を高く評価し、石原前知事と理事長だった徳田虎雄氏とは「親友」・「盟友」関係だったようです。
幾つか報道を紹介しておこう。」
毎日新聞 2013年11月22日 22時31分
猪瀬知事:徳田虎雄氏、石原前知事の人脈

 猪瀬直樹知事は都知事選への立候補を決めた昨年11月のあいさつ回りで、徳田虎雄氏と「初対面」したと説明しており、同12月の都知事選直前まで猪瀬氏と徳洲会グループに深い関係はなかったとみられる。両者をつなぐ存在が石原慎太郎前知事だ。
 知事選が初の選挙だった猪瀬氏は昨年11月に資金管理団体を設立。約1カ月間で2181万円余の献金を集めたが、うち8割以上は政治団体からで、寄付した16団体中10団体が、その前の知事選があった11年に石原氏の資金管理団体に献金していた。10団体の寄付総額は1773万円に上る。
 石原氏は国会議員時代から徳田氏と親交があり、知事就任後も選挙応援にたびたび駆け付けた。徳田氏が徳洲会による一部都立病院の運営を提案したこともある。都幹部は「急な選挙になり、猪瀬氏は石原氏の人脈をまず頼ったのだろう」とみる。
 一方、石原氏の事務所によると、石原氏は周囲に「徳田氏側に紹介した覚えはない。自分の判断であいさつに行っただけだ」と話しているという。【清水健二、竹内良和】

スポニチ[ 2013年11月24日 05:30 ]
徳田虎雄氏と猪瀬氏 2人の接点に石原氏

 徳田虎雄氏と猪瀬氏の接点には石原慎太郎前知事(81)の存在が浮かび上がる。石原氏と徳田氏が親交を深めたのは互いに衆院議員だったころ。徳田氏は2000年代、「明治維新のような改革をしたい」と訴え、石原新党の結成に奔走した。実現しなかったが、石原氏は「徳田さんは親友」と公言。03年の衆院選では、都知事でありながら鹿児島県まで徳田氏の応援に駆けつけた。
 一方、猪瀬氏は昨年の知事選で「石原都政の後継」を訴えて初当選。選挙戦では石原氏の元秘書らが選対本部に入り、全面的にサポートした。猪瀬氏の資金管理団体「猪瀬直樹の会」には昨年、16の政治団体が寄付しており、うち10団体は11年に石原氏の資金管理団体に寄付していた。この10団体から猪瀬氏の資金管理団体への寄付は約1700万円で、収入総額の8割近くを占めている。

日刊ゲンダイ2013年11月25日 掲載
急浮上! 石原前知事と徳田虎雄氏の“親密すぎる関係”

選挙前の「あいさつ」も引き継ぎ事項か


2人はみんな認める古くからの「盟友」/(C)日刊ゲンダイ

 猪瀬都知事以上に徳洲会とズブズブだったのは前任者、日本維新の会の石原慎太郎共同代表(81)だ。
 石原と徳洲会の徳田虎雄前理事長は、自他ともに認める「盟友」。99年3月、石原が都知事選に出馬表明する前夜に都内のホテルで会っていた相手も虎雄だ。
“密談”をスクープした「FRIDAY」の取材に、虎雄は「出馬会見の前に話がしたいというから、急きょ、奄美大島から飛んできた」と話していた。
 虎雄は石原新党構想を盛んに訴えていたこともある。次男の毅衆院議員が03年に盛大な結婚式を挙げた時も石原は主賓として招かれた。
「石原都政1期目の99年に、都内で初の徳洲会グループの病院を武蔵村山市に招致することが決まりました。しかし、02年に誘致反対の市長が当選して、計画は頓挫。徳洲会が建設予定地を昭島市に変更して申請すると、都は地元医師会の反対を押し切って、早々に開設を許可しました」(都議会関係者)
 その石原から、猪瀬は後援会組織や献金団体、人脈など、丸ごと引き継いでいた。都選管の資料によると、12年に猪瀬の資金管理団体に寄付した16団体のうち、都医師政治連盟など10団体が、その前年に石原の資金管理団体に献金していた。10団体の寄付総額は1723万円で、全体の95%に当たる。
「石原さんは1人2万円の会費で知事を囲む昼食会の集金システムも継承させています」(前出の都議会関係者)
 猪瀬は昨年11月の都知事選立候補挨拶が、虎雄との「初対面」だったと説明している。
「石原氏も都知事選の前には虎雄氏に会っていました。3期目の都知事選を目前に控えた07年春にも、神奈川県葉山町の医療施設で闘病中だった虎雄氏を見舞っています。正確な病状を知らなかった石原氏は、難病で不随状態になった虎雄氏の姿を見て、泣き崩れてしまったそうです。それほど、2人の関係は深かった。問題になっている猪瀬知事の5000万円も、石原氏の後継者だからということで、虎雄氏が用立てたのでしょう」(「トラオ〜徳田虎雄 不随の病院王」の著者でジャーナリストの青木理氏)
 石原人脈によって窮地に立たされた猪瀬は「とんだトバッチリ」と思っているかもしれないが、有権者はどう感じるか……。

しんぶん赤旗2013年12月22日(日)
石原前都知事 徳洲会と深いつながり
老健施設に都の補助金
“病院を都内に作りなさいよ” “病院は民営化しないと”


 医療法人「徳洲会」グループからの5000万円提供問題で辞任表明した猪瀬直樹都知事に辞職を促した日本維新の会共同代表で衆院議員の石原慎太郎前都知事は、以前から徳洲会の徳田虎雄前理事長との深いつながりが指摘されてきました。

出馬表明前夜虎雄氏と会う
 1999年3月、石原氏が都知事選に出馬表明する前夜に都内のホテルで会っていた相手は虎雄氏です。

就任後の対談で
 都知事に就任直後、『新潮45』(99年12月号)で、虎雄氏と対談。「公約で一つだけなかなか手のつかないのが医療」だとし、「日本の大病院でまともなのは、徳洲会だけ」と天まで持ち上げ、「徳洲会の病院を都内に作んなさいよ」と、東京進出を次のように持ちかけています。
 「民営化だかPFI(公共施設の建設、運営などを民間企業に一括して委託すること)だか知らんけどね、どこかどうしょうもない都立病院を見つけてきて、徳洲会に任すかな」
 「ほんとに手頃なサンプル探して、徳田さんにまかしちゃおうかな」
 「東京都に、とにかく一つ徳洲会病院を建てよう」
 これに対し、虎雄氏は、「都立病院を作るのに百五十億円かかるというなら、私は七十五億か六十億で作れますよ」「やはり病院経営は民営化しないと」などと応じています。

病院つぶし強行
 この虎雄氏の“提案”を受け、石原都政は2001年12月、「都立病院改革マスタープラン」をまとめ、清瀬小児病院、八王子小児病院、梅ケ丘病院の小児3病院の廃止や荏原病院などの都保健医療公社への移管、府中病院などへのPFI導入など、都立病院つぶしを強行しました。
 さすがに都立病院を徳洲会病院にまかすことはなかったものの、その後、徳洲会は昭島市に「東京西徳洲会病院」を開設、15年2月には西東京市に「武蔵野徳洲会病院」がオープンする予定です。
 徳洲会は、昨年5月、すぐ隣の土地に老人保健施設「武蔵野徳洲苑」を開設。徳洲会グループには10年度に工事費7億4970万円の補助金が都から出ています。
 石原氏が徳洲会側に何かの見返りに便宜を図ったことはないのか―。
 今年2月、徳洲会グループから追放された虎雄氏の元側近が作成した83ページにわたる反論書には、政界工作についての記述があり、こんな一節も。
 「石原新(ママ)太郎知事にも億単位の資金提供がされており…」
 石原氏にも、徳洲会との関係について、説明責任があります。

(4)そうなると、石原前知事と徳洲会・徳田理事長との間に、猪瀬知事と同じような闇献金の関係があるのかも当然問題になるでしょう。

石原前知事はそれを否定していますが、猪瀬知事も当初は5000万円の受療を否定していました。
時事通信(2013/12/04-22:09)
徳洲会からの資金提供否定=維新・石原氏

 日本維新の会の石原慎太郎共同代表(前東京都知事)は4日の記者会見で、幹部が公職選挙法違反を問われている医療法人「徳洲会」グループからの過去の資金提供を否定した。一方で「徳田虎雄前理事長(元衆院議員)の選挙応援には何度も行った」と述べた。 
 猪瀬直樹都知事が徳洲会グループから5000万円を借り入れたとしている問題については、「潤沢な政治資金があったはずだ。なぜか分からない」と語った。

徳田前理事長、石原前知事らは、きちんと説明すべきです。


おわりに

(1)東京都議会は、百条委員会を設置して、以上の疑問・疑惑を解明して、住民の代表機関としての責任を果たすべきです。

たとえ年末に百条委員会を設置することが事実上できないとしても、来年十分時間を確保して百条委員会を設置して真相解明すべきです。

(2)猪瀬知事や石原前知事は百条委員会で説明責任をはたすべきです。

起訴猶予になる徳田前理事長は、何らかの形で百条委員会に協力し、責任を果たすべきです。

(3)東京都議会が百条委員会の設置を最終的に決定しない場合、百条委員会の設置に賛成しない政党・議員は、住民に対し、なぜ設置に賛成しないのか、説明責任を果たすべきです。