(1)「みんなの党・渡辺代表が、DHC会長に2010年参議院通常選挙前に3億円と、2012年衆議院総選挙前に5億円を用立ててもらっていたのに、それらを一切報告していなかった問題について、すでに、このブログで取り上げました。、

DHC会長が「みんなの党・渡辺代表に選挙資金8億円」を用立てたが一切収支報告なし!

渡辺「みんなの党」代表は「8億円裏金」問題で説明責任を果たしていない

(2)具体的な疑問点として、まず、渡辺代表が新党「みんなの党」を立ち上げた時の資金作りの点について疑問点を説明しておきました。

「みんなの党」渡辺代表「裏金」問題の疑問点その1(党立ち上げ資金)

次に、渡辺代表が受け取った計8億円が「みんなの党」への貸付に回れているのかどうかについての疑問点を指摘しました。

「みんなの党」渡辺代表「裏金」問題の疑問点その2(貸付・借入金)

(3)では、DHC会長は計8億円を何のために渡辺喜美代表に用立てたのでしょうか?

2010年の3億円についても、2012年の5億円にしても、「みんなの党」の渡辺喜美代表にお願いされて、参議院通常選挙前と衆議院総選挙前に、それぞれ用立てたというのが、DHC会長の主張です。

具体的には、すでに紹介したように、先月(2014年3月)26日発売の『週刊新潮』(2014年4月3日号)の記事「公職選挙法」違反疑惑 「政治資金規正法」違反疑惑 「脱税」疑惑 借金8億円を裏金にして隠した「みんなの党」代表への実名告発 さらば器量なき政治家「渡辺喜美」代議士  DHC吉田嘉明会長独占手記」によると、
2010年7月11日執行の参議院議員通常選挙を控え、
渡辺代表は、吉田会長に対し、
「参院選のための資金を貸してもらえないでしょうか。3億円あれば大変助かります」
と申し出をし、
吉田会長は、同年6月30日、
自分の個人口座から、被告発人渡辺が指定してきた銀行口座〈りそな銀行衆議院支店「渡辺喜美」〉に、
3億円を振り込んだようです。

また、2012年3月頃、渡辺代表は、吉田会長が検査入院していた慈恵医大病院の特別室に一人で訪ね、
「次の総選挙で、維新と全面的に選挙協力することになりました。両党で100人以上は当選する可能性がある。ついては20億円ほどお借りできませんか」
と頼んだものの、「みんなの党」と維新の連携はご破産になり、
渡辺代表は、
「5億円でいいことになりました」
と吉田会長に連絡したようです。

そして吉田会長は、
衆議院議員総選挙ほぼ1か月前の11月21日、
自己の口座から、2年前と同じ銀行口座〈りそな銀行衆議院支店「渡辺喜美」〉に、5億円を振込んだようです。

(4)これに対し、渡辺代表(側)は、当初、「個人的な借り入れ」、「純粋に個人として借りた」なとと説明していましたが、使途の説明は行っていませんでした。
朝日新聞2014年3月26日00時52分
「渡辺喜美氏に8億円」DHC会長貸し付け 週刊誌報道

・・・・
 渡辺氏の事務所は「発売前で記事を見ていないのでコメントできない」としている。渡辺氏の関係者は、個人的な借り入れだとしたうえで、利子を払っており、返済の意思もあることから問題はない、との認識を示している。

時事通信(2014/03/26-21:24)
「個人として借りた」=DHC会長からの8億円−渡辺氏

 みんなの党の渡辺喜美代表は26日、化粧品会社ディーエイチシー(DHC)の吉田嘉明会長が渡辺氏に計8億円を貸し付けたとの手記を週刊新潮に寄せたことを受け、「純粋に個人として借りた。利息も含めて支払いは私個人でしてきた。今後もそれを続ける」とのコメントを発表した。
・・・。
・・・渡辺氏は「個人的借り入れ」と位置付けることで、選挙とは無関係と主張する狙いがあるとみられる。
 ・・・。

デイリースポーツ2014年3月27日
みんなの党渡辺氏に8億円貸し付け

 ・・・・ 吉田会長は共同通信の取材に応じ「選挙資金以外の使い道はあり得ない」と説明した。
 ・・・。
 渡辺氏は26日夜、事務所を通じ「個人として借り、使い道は私の判断で決めてきた。利息も含む支払い(返済)を今後も続ける」とするコメントを公表した。ただ、具体的な使途は明らかにしなかった。
 ・・・。

時事通信。(2014/03/26-21:24)
渡辺みんな代表コメント要旨

 みんなの党の渡辺喜美代表が化粧品会社ディーエイチシー会長からの借金について26日発表したコメント要旨は次の通り。

 お金は純粋に個人として借りたものだ。使い道は私の判断で決めてきた。利息も含めて支払いは私個人でしてきた。今後もそれを続けていく。お金を貸していただいたことには深く感謝している。
 ・・・。

朝日新聞2014年3月26日22時35分
「純粋に個人として借りたもの」 渡辺氏コメント全文

 お金は純粋に個人として借りたものです。使い道は私の判断で決めてまいりました。利息も含めてお支払いは私個人でしてまいりました。今後もそれを続けてまいります。お金を貸して頂いたことには深く感謝をしております。みんなの党の国会運営について吉田会長より何度もメールを頂いておりましたが、我が党の方針とは相容(あいい)れず、お断り申し上げました。私の政治理念に反することは、たとえお金を融通して頂いた方でも承服はできませんでした。

(5)前述の「週刊新潮」報道後も、DHC会長は8億円が選挙資金で、それ以外はありえない、と証言しています。
朝日新聞2014年3月26日23時16分
「3億円ほど」渡辺氏から提示 DHC会長一問一答

 「選挙で必要と頼まれた」。26日、朝日新聞の取材に応じたディーエイチシー(DHC、東京)の吉田嘉明会長は、みんなの党の渡辺喜美代表に8億円を貸した理由や経緯について詳細に語った。主なやりとりは以下の通り。

 ――お金はいつ、いくらを振り込んだのか。

 「2010年参院選前に3億円、12年衆院選前に5億円を私の個人口座から渡辺さんの個人口座に振り込んだ」

 ――選挙資金に使われる認識はあった?

 「選挙資金以外に3億円を貸したりしますか。普通お金を貸し借りするのは多くても1千万円とかじゃないですか。明らかに選挙に必要なお金です」

 ――渡辺代表も選挙にお金が必要という話はしていたのか。

 「当然。選挙以外に何の話も出ていない。振込先は政治献金とは違う個人の口座だった」

 ――金額は渡辺代表の方から言ってきたのか。

 「そうです。3億円ほど、という感じ。5億円の時もそう。こちらから3億円とか5億円とか言うわけがない」

 ――12年の衆院選で、みんなの党は当初、日本維新の会との選挙協力を模索していた。5億円になった経緯は。

 「いくらぐらい要るんですか、と聞きました。そしたら、100人当選させるには20億円ぐらい要る、と。その後、(選挙協力が解消され)5億円ですむことになりました、と伝えてきた」

 ――利息や担保は。

 「3億円の時は、本人が借用書を書いた。利息0・数%だったと思う。担保や返済期限などは書かれていなかった。5億円の時は、そういう話は全く出なかった」

 ――3億円の借用書を見せてもらえないか。

 「探せばあるのだが、金庫の中にあり、探すのが大変」

 ――振り込んだ後に、反応はあったのか。

 「受け取りました、ありがとうございました、っていうのはあったかもしれないが、心の底からありがたいというような気持ちのメールはなかったという記憶がある。だから、僕はよくわからんのですよ。お金のことはいよいよわからん」

 ――今回、カネの流れを明らかにした理由は。

 「私がなぜ多額の支援をみんなの党にしてきたのか。それは日本をダメにしている官僚機構を改革するため。(みんなの党から分裂し)脱官僚を掲げている結いの党に参院の予算委員会のポストを渡そうとしなかった渡辺さんに耐えられなかった。お金を返してもらいたいとは全く思っていない」

(6)この報道を受け、渡辺代表は、記者会見で弁明し、使途について語り始めます。

その資金の趣旨は、政治資金・選挙資金ではなく、渡辺氏個人を応援してくださったものであり、したがって、政治家として生きていく上で必要なもろもろの費用に使わっており、色々な会議費とか交際費とか旅費とかかなり大きい熊手とか、全部政治資金を使うというのにはふさわしくない支出なので、私の個人財産から払うべきものだから、裁量をもって使った、と。
朝日新聞2014年3月28日00時37分
8億円借用「違法性の認識全くない」 渡辺代表会見1

 みんなの党の渡辺喜美代表が27日、8億円借り入れ問題について行った記者会見のやりとりは次の通り。

 〈渡辺喜美代表〉 昨日のコメントで発表したように(ディーエイチシーの)吉田嘉明会長からお借りしたお金は、純粋に個人として借りたもの。使い道は私の判断で決めてきた。利息も含めてお支払いは私個人でやってきた。今後もそれを続けていく。
・・・・。

 ――計8億円を2回にわたって国政選挙前にもらっている。選挙資金としてではないのか。

 2010年に3億円お借りした。正確には覚えていないが、2億5千万ほど返済している。残り5千万強が残っている。また、2012年に5億円をお借りしている。こちらは金利だけお支払いしている。
 これは、吉田会長ご自身が私の個人口座にお振り込みをいただいたそうで、純粋に私の借り入れとして私の裁量で使い道は考えてきた。
 (吉田氏は)選挙の費用として貸し付けたということをおっしゃっているようだが、私の方は、純粋に個人を応援してくださる、渡辺喜美個人を応援してくださるという趣旨のお金であると理解した。

 党の政治資金として貸し付けたものについては、党の収支報告書に出している。それ以外については、私が政治家として生きていく上で必要なもろもろの費用に使わせていただいた。

 ――もろもろとは何か。

 生きていく上で政治資金を使うべきではない支出というのがどうしても出てくる。色々な会議費とか交際費とか旅費とか。全部政治資金を使うというのにはふさわしくない支出もあるので、私の個人財産、あるいは可処分所得から払ってきた。吉田会長からの借り入れについても、私の個人財産や可処分所得と同じレベルのものとして私が裁量をもって使った。

・・・・

 ――違法性についての認識はどうか。公党の代表としてどういう形で責任を取るつもりか。

 吉田会長が、個人としての渡辺喜美を応援してくださるというご趣旨だったので、その気持ちを受け止めさせていただいた。・・・・

朝日新聞2014年3月28日01時11分
会長とのやりとり「誤解あった気がする」渡辺代表会見2

・・・
 ――3億や5億という大金を2度にわたって、なぜ選挙直前に借りたのか。

 (吉田会長に)どういうことを申し上げたかは覚えておりません。いずれにしても、みんなの党は、まだ、当時は2010年ぐらいですよ、よちよち歩きだった。十分な資金もあったわけではない。私自身も個人財産をたくさん持っている人間ではありませんけど、なんとか、私の器量の範囲でやっていこう、ということを考えた。したがって、そういったことを当時、吉田会長とは本当に親しくお付き合いさせていただいたので、何らかの形でご支援のお願いはした。
 しかし、それは、あくまでも私個人に対するご支援をお願いしたつもりだ。再三繰り返しになって恐縮だが、私の個人口座にこのお金は振り込んでいただいたということで、時期が選挙の直前だからといって、選挙資金としてお借りしたわけではない。

 ――吉田会長は「選挙に必要な資金」とはっきり言っているのは、ウソと断言できるか。

 ウソとはもうしませんけれども、誤解があったような気がする。私自身は、あくまでも渡辺喜美がご支援をいただいたと理解している。

 ――旅費や交際費などに使ったというが、国会議員は、3億や5億という多額の金をもらわなければやっていけないのか。

 党首をやっていると、いろいろ持ち出しもある。まあ、たぶん、5年前は私も、もうちょっと資産があったような気がしますけれども、5年経ってみると本当にすっからかんになっていたという状況でして。まあ、そういったことが本当に政党の党首になると、大変だなあ、とつくづく思う。

 ――報道では、入院している吉田氏を訪ねて「維新と全面的に選挙協力することになった。100人が当選する可能性があるから20億円ほど借りられないか」と言ったとある。事実か。

 そういうやりとりがあったかどうかは記憶していないが、維新とのやりとりについては、吉田会長には適宜報告をしていた。2012年でしょうか。維新と話し合いを始めたのは、たしか、その年の連休ぐらいだったと思う。
 いきなり合流という話をしたわけではない。まずはすみ分けをする、というのが一番の基本。その次のケースは、お互いの公認候補を推薦し合う相互承認。いま風に言えば、政党ブロックというもの。第3のケースが、比例票を効率的に集めるには合流という道がある、という話を維新とはやっていた。そういう話は吉田会長にしたのかもしれないが、20億という数字を私の方から出したのかどうかは覚えていない。

 ――この発言が事実だとすれば、選挙協力と取れる。

 いま、申し上げたように、維新とは交渉中だった。交渉中で、いろいろなオプションがあって、単なるすみ分けでいくのか、政党ブロックでいくのか、それとも合流で行くのか。
 最終的に、向こうが合流話をもって参りました。いわば、吸収合併をもってきた時に、私の方はそれを拒否して、この合流話はなくなった。そういう交渉の過程の中で、合流というのも一つのオプションだったので、そういう(20億という)説明はしたのかもしれない。詳しくは覚えていない。

 ――選挙資金ではないと本当に言えるのか。

 ですから、5億円をお借りしたのは事実ですが、これは、再三申し上げますように、渡辺喜美個人を支援してくださる、という趣旨でお借りしたもの。吉田会長には、私が自民党を離党して、まだ党を作る前にお会いをさせていただいた。確か5年前の冬だったと思いますけれども、大変に志の高い方という印象を持った。ついつい、吉田会長の熱い思いにほだされて、私も甘えてしまった面があったと思う。

・・・。

 ――今回の受け取ったお金を、党の候補者など関係者に渡したことはあるのか。

 裏金ということですか?そういうのはございません。

 ――渡していないということか。

 はい。

 ――すべて個人で使ったと言うことか。

 ええ、個人で使っております。・・・。

 ――政治資金規正法は、政治家の活動を透明化するという趣旨だ。その趣旨に反しているのではないか。

 政治資金として貸し付けたものはきちんと報告している。収支報告書をご覧になっていただければ、すべて書いてあると思う。
 これは、個人としてお借りしたものだから、政治資金として借りた金ではない。法の趣旨には反していない。

朝日新聞2014年3月28日01時25分
借金の使途「かなり大きい熊手」 渡辺代表会見3

・・・・

 ――報告済みの政治資金収支報告書に書いた2・5億円以外を単純に引いた残りの約2・5億円を全部個人で使ったということか。

 そうですね。選挙資金や政治資金としては、使っていません。
 先ほども言ったように、吉田会長のお金が2・5億円、そっくりそのまま党の方に入っているわけではない。

 ――残りの2・5億円は全部個人で消費されたということでいいか。

 個人として、政治家として生きていくもろもろの費用として使わせてもらった。

 ――猪瀬直樹・前東京都知事による政治とカネの問題に注目が集まっている中でこういう問題が起きた。

 猪瀬前都知事と私の違いは、私はあくまでも個人としてお借りしたのであって、選挙資金としてお借りしたわけではない。
 ついでに言えば、職務権限も全然違う。首長さんですから。野党党首は職務権限においてもかなりの差がある。そういう違いもある。

・・・・

 ――5億円を借りる前に、病院で吉田会長と会っている。20億円を貸してほしいと話したのか。

 先ほども申し上げたように、私自身には記憶がない。ただ維新との交渉をやっていたのは事実だ。すみ分けをするか、政党ブロックにするか、合流するか。いろいろなシミュレーションは話した。お金の話は記憶していない。

 ――政治資金として使っていないのか。

 政治資金とはふさわしくないものと先ほど申し上げた。

 ――具体的には、どういったものに使ったのか。

 個人的に出すものがあるんですね。例えば、私はとりの市によく参りますが、かなり大きい熊手を。これは政治資金というわけにはいかない。ですから、個人財産で買って帰る。

 ――熊手を、5億とか借金してまで買わなければいけないものなのか。

 もろもろの出費は伴ってくるんですね。8億全部返していないわけではなく、今は金利だけになっているが、返済しながらやってきている。返済は必ずして参ります。

・・・・

 ――選挙資金でも政治資金でもないことに何億のカネを借りる必要があったのか。それを使い切ったのか。

 手元にはない。

 ――全部使い切ったのか。

 どういう表現がいいか分からないが、手元にはない。しかしこれは借金ですからしっかりお返しする。政治家の端くれとして心がけてきたつもりだ。手元にありませんので、金利だけですみませんと。吉田会長もあるときに返してくれればというお話だったので、ついついそれに甘えてきてしまった。

 ――熊手以外に使ったことはあるのか。

 もちろん、熊手は借金から出したかは分かりません。歳費から出しているかもしれません。お金に色は付いていないので、どのお金がどの費用に使われているかはなかなか難しいんですね。ただ、先ほどから申し上げているように、これは裏金ではありませんので。通帳を通してやりとりをしていますから、通帳をトレースすればかなりのことは分かるはずだ。

朝日新聞2014年3月28日01時26分
通帳「公開するつもりない」 渡辺代表会見4

・・・・
 ――猪瀬前都知事のケースでは、貸した方は選挙資金だというが、猪瀬さんはそう思わなかった。それは、今回も同じだ。借用書もないことも非常に似ている。国民には、猪瀬前都知事と同じケースだと受け取る。
 まず、私は裏金でもらったわけではない。現ナマでもらったわけではなく、銀行振り込みで、後からトレースできる形で行われている。
私の銀行口座をチェックすれば、お金がどんな具合で出て行っているかほとんど分かる。
 ですから、そういう党内でインカメラ手続きをやってもらおうと申し上げている。その点はまるで違う。
 それから、選挙に近かったじゃないかと言われれば時期的にはそうかも知れないが、私の認識では非常に親しいおつきあいをしている吉田会長が渡辺喜美個人を応援してくださる、という理解で対応したのはかなり違うと思う。
 ・・・・・・・

 ――普段も吉田会長から献金を受けている。それなのになぜ、選挙前に桁が違うカネが必要になったのか。

 政党を立ち上げるときにはお金がかかるし、政党の党首は物入りな立場ですね。そういうものを政治資金でまかなうことにはならないのであって、政治家と政治家個人は非常に境界が難しいところがあるのかも知れない。
 私として、政治資金を使うべきではないと考えるものは、自分の個人財産や可処分所得、借入金でまかなってきた。

 ――2・5億円以外は個人的に使ったというが、政治家はこんなに金を使うのか、疑念を持たれる。何に使ったのか。

 それはもろもろの費用として使っている。いちいちここであげるわけには……。資料もございませんので、私の通帳を三谷議員にお渡しして違法な支出がなかったかチェックをやってもらう。

・・・・

(7)渡辺代表の以上の使途説明では、DHC会長は渡辺代表に騙されて8億円を用立てたようなものです。
ですから、渡辺代表は、さらに、ご立腹のようです。
今月(4月)3日発売の「週刊新潮」(2014年4月10日)の記事「酉の市の熊手で逃げる「渡辺喜美代議士」に告ぐ! 8億円が「選挙資金」でないから詐欺だ! DHC吉田嘉明会長独占第2弾」で、DHC吉田会長は、次のように記述しています。
・・・渡辺喜美は、私を騙したのではないか。今回の一連の出来事は、実は詐欺事件ではないかと、強く思いj始めているのです。・・・

・・・ある意味で、彼は、国民を騙すことよりも、私を騙すことを選んだのです。つまり、私には選挙資金と言いつつお金を借り、実際はあくまで個人的なことに使っていた、そう思えてきました。・・・

・・・一連の渡辺さんの言動を思えば、少しずつ腹が立ってくるのも事実です。何しろ、彼は私に嘘をつけていたかもしれないわけですから。・・・

(8)渡辺代表がこれを見越していたのかのように(!?)、渡辺代表の使途の説明は次第に変遷します。

まず、3月31日に「みんなの党」のホームページにアップされた渡辺代表のコメントでは、これまでの説明を同様に繰り返していますが、気になることが書かれています。

「一般的に、党首が選挙での躍進を願って活動資金を調達するのは当然のことです。」「私が政治家個人として使った中には、党が躍進するためにどうしても必要な支出がありました。」
DHC会長からの借入金についてのコメント
2014年3月31日 15:37

 この度は、私の個人借入の問題でお騒がせをいたし、深くお詫び申し上げます。DHC吉田嘉明会長からお借りしたお金は、党勢拡大のために党に迷惑をかけることのないよう、私が純粋に個人としてお借りしました。選挙資金として融資の申し込みをしたというメールが存在すると報道がありました。私の方で確認できていませんが、たとえそれがホンモノであったとしても法律違反は生じません。
 一般的に、党首が選挙での躍進を願って活動資金を調達するのは当然のことです。・・・・。
個人財産は借金も含めて使用・収益・処分は自由にできるからです。
 猪瀬直樹前東京都知事のケースは、自分の選挙資金として借りたのに報告していなかったというものです。私の場合、私個人の選挙運動のために借り入れた資金ではありません。ここが猪瀬氏と根本的に違うところです。私は自分の選挙にも借入金を使ったことがないので、私の選挙収支報告書には載っていないだけです。党に貸し付けた分は、2012年分の党政治資金収支報告書に2.5億円きちんと掲載されています。
 私が政治家個人として使った中には、党が躍進するためにどうしても必要な支出がありました。政治資金を使えない出費もたくさんあります。5年前、私の個人資産はもっとたくさんありましたが、今はスカンピンです。・・・・。
・・・・。猪瀬氏はキャッシュで受けとっていますが、私の方は銀行口座を通じての振り込みです。つまり、ほぼどういう具合に使ったかがトレースできるお金で、裏金ではない、ということです。私には一点の曇りもありません。吉田会長からはありがたいことに個人献金もいただいています。これは政党支部か政治資金管理団体の口座に頂いています。借入金については全く別の個人口座であり、私が自由に使用・収益・処分できるものです。三谷議員の調査などを踏まえしっかりと説明責任を果たしてまいります。
・・・・

みんなの党 代表
渡辺喜美

(9)DHC会長から用立ててもらったカネの一部の使途の説明の変遷がより鮮明になるのは、4月1日の「みんなの党」の役員会(ただし本人は欠席)で配布された文書です。
それによると、「個人的に借りたものだ」とする説明は維持した上で、党に貸し付けて選挙費用などに充てていたこと(ただし、これについては、貸付日がまだ公表されていない)のほかに、「党が選挙に勝つために個人で使った分」、すなわち「みんなの党」の選挙運動資金にしたことを認めています。
産経新聞2014.4.1 21:35
みんな渡辺氏「違法性ない」強調

 みんなの党の渡辺喜美代表は1日、国会内で開かれた党役員会を欠席した。一方で化粧品販売会社会長からの8億円借り入れ問題について「法的には何の問題もない。あくまで個人的に借りたものだ」とする文書を役員会に提出し、続投に意欲を示した。
 渡辺氏は説明文で、借り入れ分を含む個人財産の一部を党に貸し付けて選挙費用などに充てていたことを明らかにしたうえで、「党に貸した分は収支報告書に出す一方、党が選挙に勝つために個人で使った分は、制度がないので出していない」と違法性を否定。具体的な使途には言及しなかった。浅尾慶一郎幹事長は同日の記者会見で、借り入れ問題について「党が果たす説明責任は、対外的に耐えうるものでなければならない」と述べ、三谷英弘党倫理委員長による調査を通じて、渡辺氏に使途を明らかにするよう求める考えを示した。

私が独自に入手した当該文書では、
計8億円の内の一部である約2億5000万円について、「選挙費用を含む党の活動費用とした分」と「残り」の「党の選挙に勝つために個人で使った分」「党勢拡大のため、党の躍進のための、党首・渡辺喜美の個人の活動」「日常の政治活動・議員活動一般のため」使った分があることを認めています。
 この度は、私の個人的な借り入れの問題でお騒がせをいたしまして、深くお詫び申し上げます。
・・・・
・・・・メディアでは「8億円問題」などと言われていますが、最初の3億円はほぼ2億5千万円ほど返済済みです。追加融資の5億円のほうで、使い道に問題がったかどうか調査が特に必要なのは、約2億5000万円です。この点まず、一部の報道に惑わされて誤解しないようにお願いします。
・・・・実際のところ、借入れはあくまで私が個人的にお借りしたものであり、借入分を含む私の個人財産から党にお貸しし、選挙費用を含む党の活動費用とした分は、党の収支報告書にきちんと出ています。残りは、私個人の政治活動・議員活動にともなう費用に使わせてもらいました。・・・・
・・・・私は、党のために借り、とうにお借りした分は収支報告に記載していることです。・・・・党にお貸しした分は党の収支報告書に出す一方、党の選挙に勝つために個人で使った分は、報告の制度がないので出していないということです。
・・・・
・・・・党勢拡大のため、党の躍進のための、党首・渡辺喜美の個人の活動には、どうしても必要なお金でした。・・・公職選挙法上の個人の選挙運動資金ではなく、日常の政治活動・議員活動一般のための借入であった・・・・・・。

(10)計8億円の一部であれ、渡辺代表は、説明の仕方や力点の置き方の問題もあるでしょうが、基本的には、その使途の説明を一転させたように思います。

果たして、この説明は今後も変遷するのでしょうか!?
言い換えると、真実はすべて説明されたのでしょうか!?

(11)なお、「みんなの党」の立候補者の供託金のために使われた可能性が指摘されていますが、それについては別の投稿で書くことにします。、
また、渡辺代表が収支報告に記載しなかったことの法的問題についても、同様です。