(1)先日(2015年6月3日)、戦争立法である安保関連法案の廃案を求める声明を紹介しました。

「安保関連法案に反対し、そのすみやかな廃案を求める憲法研究者の声明」(6月4日12時現在179名賛同)とそのマスコミ報道

その紹介の際に、記者会見発表後も、この声明への賛同者が増えていることも紹介しました。

(2)本日(2015年6月7日)9時現在で、呼びかけ人38人のほか、賛同人は152人になっているようです。
つまり、声明の賛同者は合計190人です。

http://anpohousei.blog.fc2.com/blog-entry-2.html

呼びかけ人

愛敬浩二(名古屋大学大学院法学研究科教授) 青井未帆(学習院大学大学院法務研究科教授) 麻生多聞(鳴門教育大学大学院学校教育研究科准教授) 飯島滋明(名古屋学院大学准教授) *石川裕一郎(聖学院大学教授) 石村修(専修大学教授) 植野妙実子(中央大学教授) 植松健一(立命館大学教授) 浦田一郎(明治大学教授) 大久保史郎(立命館大学名誉教授) 大津浩(成城大学教授) 奥野恒久(龍谷大学教授) *小沢隆一(東京慈恵医科大学教授) 上脇博之(神戸学院大学教授) 河上暁弘(広島市立大学平和研究所准教授) 君島東彦(立命館大学教授) 清末愛砂(室蘭工業大学准教授) 小林武(沖縄大学客員教授) 小松浩(立命館大学教授) 小山剛(慶應大学教授) 斉藤小百合(恵泉女学園大学) *清水雅彦(日本体育大学教授) 隅野隆徳(専修大学名誉教授) 高良鉄美(琉球大学教授) 只野雅人(一橋大学教授) 常岡(乗本)せつ子(フェリス女学院大学) *徳永貴志(和光大学准教授) 仲地博(沖縄大学教授) 長峯信彦(愛知大学法学部教授) *永山茂樹(東海大学教授) 西原博史(早稲田大学教授) 水島朝穂(早稲田大学教授) 三宅裕一郎(三重短期大学教授) 本秀紀(名古屋大学教授) 森英樹(名古屋大学名誉教授) 山内敏弘(一橋大学名誉教授) 和田進(神戸大学名誉教授) 渡辺治(一橋大学名誉教授) 以上38名  *は事務局

賛同人

青木宏治(関東学院大学法科大学院教授)  青野篤(大分大学経済学部准教授) 穐山守夫(明治大学)  浅川千尋(天理大学人間学部教授)  浅野宜之(関西大学政策創造学部教授)  足立英郎(大阪電気通信大学教授) 新井信之(香川大学教授) 飯野賢一 (愛知学院大学法学部教授)  井口秀作(愛媛大学法文学部総合政策学科) 池端忠司(神奈川大学法学部教授)  石川多加子(金沢大学) 石埼学(龍谷大学)  石塚迅(山梨大学)  井田洋子(長崎大学)  伊藤雅康(札幌学院大学教授)  稲正樹(国際基督教大学客員教授)  猪股弘貴(明治大学教授)  井端正幸(沖縄国際大学教授)  今関源成(早稲田大学法学部教授)  岩井和由(鳥取短期大学教授)  岩本一郎(北星学園大学経済学部教授)  植木淳(北九州市立大学) 上田勝美(龍谷大学名誉教授)  植村勝慶(國學院大学法学部教授)  右崎正博(獨協大学教授)  浦田賢治(早稲田大学名誉教授) 浦部法穂(神戸大学名誉教授) 江藤英樹(明治大学准教授)  榎澤幸広(名古屋学院大学准教授) 榎透(専修大学教授)  榎本弘行(東京農工大学教員)  大内憲昭(関東学院大学国際文化学部)  大河内美紀(名古屋大学大学院法学研究科教授)  大田肇(津山工業高等専門学校教授)  大野友也(鹿児島大学准教授)  大藤紀子(獨協大学) 小笠原正(環太平洋大学名誉教授)  岡田健一郎(高知大学准教授) 岡田信弘(北海道大学特任教授)  緒方幸宏(日本体育大学名誉教授)  岡本篤尚(神戸学院大学法学部教授)  岡本寛(島根県立大学講師)  奥田道喜(跡見学園女子大学助教)  小栗実(鹿児島大学法科大学院教員)  押久保倫夫(東海大学)  片山等(国士舘大学法学部教授) 加藤一彦(東京経済大学教授)  金子勝(立正大学名誉教授)  河合正雄(弘前大学講師)  川岸令和(早稲田大学)  川崎和代(大阪夕陽丘学園短期大学教授)  川畑博昭(愛知県立大学准教授)  菊地洋(岩手大学准教授)  北川善英(横浜国立大学名誉教授)  木下智史(関西大学教授)  清田雄治(愛知教育大学教育学部地域社会システム講座教授)  久保田穣(東京農工大学名誉教授)  倉田原志(立命館大教授) 倉持孝司(南山大学教授)  小竹聡(拓殖大学教授) 後藤光男(早稲田大学) 小林直樹(姫路獨協大学法学部) 小林直三(高知県立大学文化学部教授)  小原清信(久留米大学)  近藤敦(名城大学)  今野健一(山形大学)  齋藤和夫(明星大学)  斉藤一久(東京学芸大学) 榊原秀訓(南山大学教授) 佐々木弘通(東北大学) 笹沼弘志(静岡大学教授)  佐藤修一郎(東洋大学)  佐藤信行(中央大学)  佐藤潤一(大阪産業大学教養部教授)  澤野義一(大阪経済法科大学教授) 志田陽子(武蔵野美術大学造形学部教授)  實原隆志(長崎県立大学准教授)  嶋崎健太郎(青山学院大学教授)  神陽子(九州国際大学)  菅原真(南山大学法学部)  鈴木眞澄(龍谷大学教授)  高佐智美(青山学院大学) 高作正博(関西大学法学部)  高橋利安(広島修道大学教授) 高橋洋(愛知学院大学教授)  高橋雅人(拓殖大学准教授) 高良沙哉(沖縄大学人文学部准教授)  武川眞固(南山大学) 武永淳(滋賀大学准教授) 竹森正孝(岐阜大学名誉教授)  田島泰彦(上智大学教授)  多田一路(立命館大学教授) 建石真公子(法政大学教授) 館田晶子(北海学園大学法学部)  玉蟲由樹(日本大学教授)  塚田哲之(神戸学院大学教授)  寺川史董蔑驚大学教授)  永達哉(熊本大学大学院法曹養成研究科准教授)  内藤光博(専修大学教授)  仲哲生(愛知学院大学法学部)  長岡徹(関西学院大学法学部教授)  中川律(埼玉大学教育学部准教授) 中里見博(徳島大学准教授)  中島茂樹(立命館大学教授)  中島徹(早稲田大学)  中島宏(山形大学准教授) 永田秀樹(関西学院大学教授) 中村安菜(日本女子体育大学)  成澤孝人(信州大学教授)  成嶋隆(獨協大学) 西土彰一(成城大学教授)  西嶋法友(久留米大学) 丹羽徹(龍谷大学教授)  糠塚康江(東北大学)  根本猛(静岡大学教授)  根森健(埼玉大学名誉教授)  畑尻剛(中央大学法学部教授)  雜晶子(龍谷大学法学部)  樋口陽一(憲法学者)  廣田全男(横浜市立大学教授)  福岡英明(國學院大学教授) 福嶋敏明(神戸学院大学法学部准教授)  藤井正希(群馬大学社会情報学部准教授)  藤田達朗(島根大学) 藤野美都子(福島県立医科大学教員) 船木正文(大東文化大学教員)  前原清隆(日本福祉大学教授) 松井幸夫(関西学院大学教授) 松田浩(成城大学教授)  松原幸恵(山口大学准教授)  宮井清暢(富山大学) 宮地基(明治学院大学法学部教授)  村上博(広島修道大学教授) 村田尚紀 (関西大学教授)  毛利透 (京都大学教授)  元山健(龍谷大学名誉教授) 守谷賢輔(福岡大学法学部准教授)  諸根貞夫(龍谷大学教授)  門田孝(広島大学大学院法務研究科) 柳井健一(関西学院大学法学部教授)  山崎英寿(都留文科大学)  山田健吾(広島修道大学法務研究科教授)  結城洋一郎(小樽商科大学名誉教授) 横尾日出雄(中京大学)  横田力(都留文科大学)  吉川和宏(東海大学)  吉田栄司(関西大学法学部教授)  吉田稔(姫路獨協大学法学部特別教授) 若尾典子 佛教大学教授)  脇田吉隆(神戸学院大学総合リハビリテーション学部准教授)  渡邊弘(活水女子大学文学部准教授)  渡辺洋(神戸学院大学教授) 以上152名 (2015年6月7日09時現在)

(3)上記声明を発表した記者会見の翌日(6月4日)、衆議院の憲法審査会が開催され、3名の憲法研究者が参考人として意見陳述しました。

その際、委員の国会議員から、国会に上程され審議中の安保関連法案を違憲と解しているのか、質問がなされ、自民党等の推薦した参考人である早大(その前は東大)の長谷部恭男教授を含め3名の憲法研究者全員が安保関連法案を違憲であると明言しました。
すべての報道機関で、紹介されているようですが、ここでは、2つだけ紹介してきましょう。
ロイター2015年 06月 4日 00:42 JST
3参考人全員が「違憲」表明

 衆院憲法審査会は4日、憲法学の専門家を招いて参考人質疑を実施し、集団的自衛権行使を可能にする安全保障関連法案について、慶応大の小林節名誉教授ら3人の参考人全員が「憲法違反」との認識を表明した。
 早大の長谷部恭男教授は、集団的自衛権の行使について「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない」と指摘。
 小林氏も「憲法9条は、海外で軍事活動する法的資格を与えていない」と述べ、9条違反との見解を表明した。
 早大の笹田栄司教授は安保法案に関し、従来の法制の枠組みと比べて「踏み越えてしまっており、違憲だ」との認識を示した。

NHK6月4日 14時21分
憲法審査会 全参考人が「安保関連法案は違憲」

衆議院憲法審査会で参考人質疑が行われ、安全保障関連法案について、「従来の政府見解では説明がつかない」という指摘や「憲法9条に明確に違反している」といった意見が出され、出席した3人の学識経験者全員がいずれも「憲法違反に当たる」という認識を示しました。
衆議院憲法審査会で行われた参考人質疑では、出席した3人から、後半国会の焦点となっている安全保障関連法案について意見が出されました。
この中で、自民党、公明党、次世代の党が推薦した、早稲田大学法学学術院教授の長谷部恭男氏は、「集団的自衛権の行使が許されることは、従来の政府見解の基本的論理の枠内では説明がつかず、法的安定性を大きく揺るがすもので憲法違反だ。自衛隊の海外での活動は、外国軍隊の武力行使と一体化するおそれも極めて強い」と述べました。
民主党が推薦した、慶応大学名誉教授で弁護士の小林節氏は、「仲間の国を助けるため海外に戦争に行くことは、憲法9条に明確に違反している。また、外国軍隊への後方支援というのは日本の特殊概念であり、戦場に前から参戦せずに後ろから参戦するだけの話だ」と述べました。
維新の党が推薦した、早稲田大学政治経済学術院教授の笹田栄司氏は、「内閣法制局は、自民党政権と共に安全保障法制を作成し、ガラス細工と言えなくもないが、ぎりぎりのところで保ってきていた。しかし今回の関連法案は、これまでの定義を踏み越えており、憲法違反だ」と述べました。
・・・(略)・・・

(4)この報道で紹介されているように、
長谷部教授は、自民党、公明党、次世代の党が推薦した憲法研究者、
小林教授は、民主党が推薦した憲法研究者、
笹田教授は維新の党が推薦した憲法研究者であり、
護憲の革新政党が推薦した参考人は1人もいません(なお、私には内々の打診がありましたが、仕事のためお断わりました。引き受けていたとしても、正式に参考人として意見陳述を求められたかどうか定かではありません)。

それでも、3名の憲法研究者が「安保関連法案は違憲」と明言したのです。

(5)当初、自民党は、長谷部教授ではなく、同じ憲法研究者である佐藤幸治京大名誉教授を推薦しようとしたようですが、佐藤名誉教授に断られたようです。

その佐藤名誉教授は、昨日(6月6日)開催された「立憲デモクラシーの会」主催のシンポジウムで、講演しています。
毎日新聞2015年06月06日
憲法改正:「いつまでぐだぐだ言い続けるのか」 佐藤幸治・京大名誉教授が強く批判

 ◇「立憲主義の危機」シンポで基調講演

 日本国憲法に関するシンポジウム「立憲主義の危機」が6日、東京都文京区の東京大学で開かれ、佐藤幸治・京大名誉教授の基調講演や憲法学者らによるパネルディスカッションが行われた。出席した3人の憲法学者全員が審議中の安全保障関連法案を「憲法違反」と断じた4日の衆院憲法審査会への出席を、自民党などは当初、佐藤氏に要請したが、断られており、その発言が注目されていた。
 基調講演で佐藤氏は、憲法の個別的な修正は否定しないとしつつ、「(憲法の)本体、根幹を安易に揺るがすことはしないという賢慮が大切。土台がどうなるかわからないところでは、政治も司法も立派な建物を建てられるはずはない」と強調。さらにイギリスやドイツ、米国でも憲法の根幹が変わったことはないとした上で「いつまで日本はそんなことをぐだぐだ言い続けるんですか」と強い調子で、日本国憲法の根幹にある立憲主義を脅かすような改憲の動きを批判した。
 戦後作られた日本国憲法はGHQ(連合国軍総司令部)の押し付けとも言われる。しかし、佐藤氏は「日本の政府・国民がなぜ、軍国主義にかくも簡単にからめとられたかを考えれば、自分たちの手で、日本国憲法に近いものを作っていたはずだ」と述べた。
 佐藤氏は、神権的観念と立憲主義の両要素を含んでいた明治憲法下の日本が、憲法学者、美濃部達吉の「天皇機関説」の否定を契機に「奈落への疾走を加速させ」、太平洋戦争に突入していった歴史を説明。終戦の日の1945年8月15日は、明治憲法下の日本が、大正デモクラシーのような一定の成果を上げながら、どうしてひたすら戦争に突き進んでいったかについて、根本的な反省を加え、日本のかたちの抜本的な再構築に取り組むスタートとなるべき日だったと指摘した。また、アジアの人々に筆舌に尽くしがたい苦しみを与えたことも踏まえ「悔恨と鎮魂」を伴う作業が必要だったと話した。
 第二次世界大戦後、各国では、大戦の悲劇を踏まえ、軍国主義を防げなかった憲法の意義をとらえ直す動きが起こったという。佐藤氏はその結果、(1)憲法制定権力として国民が、統治権力による権力の乱用を防ぐ仕組みを作る(2)基本的人権の保障を徹底する(3)「戦争は立憲主義の最大の敵」という考えから、平和国家への志向を憲法に明記する−−などの原則が強調されることになり、日本国憲法にはその特質がよく表れているとした。

 パネルディスカッションでは、違憲とは言えないかもしれないが、憲法の精神には反していることを示す「非立憲」という言葉が話題になった。これまで、特に政治家の行動を戒めるために使われてきた言葉という。樋口陽一・東大名誉教授は、憲法改正の要件を定める憲法96条を改正し、国会発議のハードルを下げる「96条改正論」や、政府・与党による安保法制の提案の仕方そのものが「非立憲の典型」と批判した。【尾村洋介/デジタル報道センター】

(6)この紹介された講演内容から判断すると、佐藤名誉教授も、安保関連法案を違憲と考えていることでしょう。

(7)ところで、衆議院憲法審査会で意見陳述した上記3名の憲法研究者も、「立憲デモクラシー」主催のシンポジウムで講演した佐藤名誉教授も、冒頭で紹介した憲法研究者の声明に名を連ねていません。

(8)また、「立憲デモクラシー」の呼びかけ人のうち、「憲法学(法学)関係」は以下の方々です。

http://constitutionaldemocracyjapan.tumblr.com/yobikakenin

愛敬浩二 名古屋大学・憲法学
青井未帆 学習院大学・憲法学
阿部浩己 神奈川大学・国際法学
蟻川恒正 日本大学・憲法学
石川健治 東京大学・憲法学
稲正樹 国際基督教大学・憲法学
君島東彦 立命館大学・憲法学
木村草太 首都大学東京・憲法学
小林節  慶應義塾大学名誉教授・憲法学
阪口正二郎 一橋大学・憲法学
高見勝利 上智大学・憲法学
谷口真由美 大阪国際大学・国際人権法
中島徹  早稲田大学・憲法学
長谷部恭男 早稲田大学・憲法学
樋口陽一 東京大学名誉教授・憲法学
水島朝穂 早稲田大学・憲法学
最上敏樹 早稲田大学・国際法学

このうち、冒頭で紹介した声明に名を連ねておらず、上記4名の憲法研究者以外の憲法研究者は、蟻川恒正氏、石川健治氏、木村草太氏、阪口正二郎氏、高見勝利氏の5名です。

「立憲デモクラシー」の設立趣旨の一部には以下の記述があります。

http://constitutionaldemocracyjapan.tumblr.com/setsuritsushyushi
・・・
万能の為政者を気取る安倍首相の最後の標的は、憲法の解体である。安倍首相は、96条の改正手続きの緩和については、国民の強い反対を受けていったん引っ込めたが、9条を実質的に無意味化する集団的自衛権の是認に向けて、内閣による憲法解釈を変更しようとしている。政権の好き勝手を許せば、96条改正が再び提起され、憲法は政治を縛る規範ではなくなることもあり得る。
・・・

したがって、その5名も、安保関連法案を違憲と考えていることでしょう。

(9)このように見てゆくと、上記憲法研究者の声明の賛同者(呼びかけ人を含め)190名、衆議院憲法審査会での参考人3名、佐藤名誉教授、立憲デモクラシー呼びかけ人5名、合計199名の憲法研究者が、現在国会で審議中の安保関連法案を違憲と考えていることになります。

(10)さらにいえば、以上で登場しないけれども、安保関連法案を違憲と考えている憲法研究者が他にもいるのです。
私は、これまでの言動から、違憲と考えている憲法研究者を数名あげられます。

というのは、
私たちの連絡網の外にいる憲法研究者もいて、呼びかけが届いていない憲法研究者もいますし、
何らかの理由で声明に名を連ねることができない憲法研究者もいますし、
あえて声明に連ねることを拒否する憲法研究者がいる
からです。

このことは、上記の紹介からも理解していただけることでしょう。

(11)ですから、安保関連法案を違憲と考えている憲法研究者が200名を超えることは確実なのです。

誤解のないように書いておきますが、安保関連法案を違憲と考えている憲法研究者は、いわゆる護憲の憲法研究者だけではありません。
明文改憲に賛成する憲法研究者でも、今の安保関連法案を違憲と解釈しているのです。

ですから、安保関連法案を違憲と考えている憲法研究者は200名を超えると言えるのです。

(12)ところで、菅官房長官は、「全く違憲でないという著名な憲法学者もたくさんいる」と強弁したようですが、そうであれば、なぜ、3日の参考人に、「全く違憲でないという著名な憲法学者」を推薦しなかったのでしょうか?

今の安保関連法案の前提になっているのは、昨年の安倍政権の「解釈改憲」閣議決定ですが、
その地ならしをしたのは、他国の自衛戦争に参戦し、他国を守るための集団的自衛権(他衛権)行使等を「合憲」と提言した「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の報告書です。

http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51772760.html

しかし、その有識者のうち憲法研究者は1名だけです。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/anzenhosyou2/pdf/member.pdf

もし、集団的自衛権を「合憲」とする「解釈改憲」を全く違憲ではないと明言する「著名な憲法学者(憲法研究者)」が「たくさん」いたら、この有識者のうち憲法研究者は1名になっておらず、もっと多かったことでしょう。

(13)政治の暴走に歯止めをかける立憲主義の重要性を踏まえれば、菅官房長官は、まず、集団的自衛権行使を認める安保関連法案を「全く違憲ではない」と解する「憲法研究者」を200名超紹介すべきです。

次に、安保関連法案を「全く違憲ではない」と解する「著名な憲法研究者」を「たくさん」紹介すべきです。

この2つができないのであれば、安保関連法案は廃案にすべきです。

それほど、官房長官の発言は重いはずです。