はじめに

昨日の衆議院大阪府第12小選挙区の補欠選挙で、「日本維新の会」の藤田文武候補が当選した。
その藤田文武氏の2017年の政党支部の政治資金問題・疑惑については、
政治資金問題から見える「維新の正体」その23で指摘した
(http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51911766.html)が、
改めて、そこで指摘した疑惑について、
その前年(2016年)の政党支部の政治資金収支報告書を素材にして検討してみよう。

また、2017年分政治資金収支報告書の2018年「訂正」では赤字の解消になっていない点についても、再度検討してみよう。

1 「300円の借入とその返済」を記載したのに「10万円の借入とその返済」を記載しなかった怪

(1)藤田文武氏が代表を務め、会計責任者も兼任していた
「日本維新の会衆議院大阪府第12選挙区支部」の2017年分政治資金収支報告書(http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/11318/00306681/29PY0036.pdf)については、
すでに指摘したように、同政治資金収支報告書の提出後に以下のような「訂正」がなされていた。

・「藤田文武」から「10万円」の「借入金」を受け取った(ただし、借入の日付の記載はない)。
・その10万円は、2017年12月29日に返済した。
・収入と支出の各総額もその分訂正されている。

以上の「訂正」は、政治資金規正法違反(不記載・虚偽記載)の「自白」になる。

(2)すでに指摘したように、
政治資金規正法は、政治資金の支出について領収書を徴収すること、
政治資金の収支について会計帳簿をきちんとつけること
を各政治団体(政党を含む)に、それぞれ義務付けている。
それを怠ると政治資金規正法違反になる。

それゆえ、10万円の借入とその返済が実際にあれば、
領収書と会計帳簿の記載で確認できるし、
たとえ記載を忘れていたとしても、帳簿上の残金と実際の残金が一致しないので、
記載忘れに気づき、会計帳簿を訂正するだろうから、
2017年分の政治資金収支報告書に記載しないことなどありえない。

(3)また、2017年分の同政治資金収支報告書の記載によると、
300円の借入金返済を行ったようだ。

しかし、同政治資金収支報告書には、借入の記載はない。

そこで、前年(2016年)からの繰越額が300円であることに注目し、
「日本維新の会衆議院大阪府第12選挙区支部」の2016年の政治資金収支報告書(http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/11318/00260155/28py0036.pdf)
を確認してみた。

なんと驚くことに、
同年の収入は「300円」しかなく、それも
「藤田文武」からの寄付ではなく、「借入金」である。
その日付は、2016年12月15日。
支出は0円で、翌年への繰越額は300円。

(4)ということは、
藤田文武氏は、2016年12月15日に、自ら300円を
「日本維新の会衆議院大阪府第12選挙区支部」に貸し付け、
代表兼会計責任者として、その借入を2016年分政治資金収支報告書に記載し、
翌2017年に(日付は不明)、300円の返済を受けており、
代表兼会計責任者として、その返済を2017年分政治資金収支報告書に記載した
ということになる。

藤田文武氏は、貸付をした本人であり、
借入をした政党支部の代表者兼会計責任者である。

2017年分政治資金収支報告書の記載の際に、
300円の借入とその返済を忘れていないのに、
(2018年に「訂正」で記載した)10万円の借入とその返済を忘れるとは、
到底思えない。

やはり、10万円の借入とその返済は実際にはなく、
「訂正」が嘘だったのではないかと思えてならない!


2 「赤字なのに支出がなされていた」という怪

(1)前述したように、
「日本維新の会衆議院大阪府第12選挙区支部」の2017年分政治資金収支報告書によると、
前年(2016年)からの繰越額は、わずか300円しかない。

すでに前の投稿で指摘したように、
2017年の最初と2つ目の収入は以下の通りである。

日本維新の会 30万円 2017年1月5日
日本維新の会 90万円 2017年4月25日

これに対し、以下の支出の記載がある。

事務所費
仲介手数料 10万8000円 2017年3月23日 株式会社松田不動産
礼金、事務所賃料(2019年5月分)61万6000円 2017年3月23日 辻一建設株式会社

前述から明らかなように、
1回目の支出当時、30万300円しかなかったのだ。
ここから10万8000円を支出すると、19万2300円が残金になる。
2つ目の支出は61万2300円なので、
この2つ目の支出をした時点で42万円の赤字である。
(実際は明細の記載のない支出もあるので、もっと赤字額は大きかったと推察できる。)

(2)2018年に「訂正」した「10万円の借入金」が実際2つ目の支出前ににあった
と仮定しても32万円の赤字だ。
「訂正」しても赤字は解消しないのだ。

赤字なのに支出ができたのは、
政治資金収支報告書にも表の会計帳簿にも記載されていない裏金
を持っていたからではないか
と推察できる。

(3)2018年に「訂正」した「10万円の借入金とその返済」については、
上記の赤字と裏金を隠蔽しするだけだったのだが、「訂正」する際に
例えば、100万円と記載すべきところを、1桁少なく10万円と記載してしまい、
赤字解消工作に失敗したのではないか、
などいくつか推察できる。

果たして真実は、どうなのか?
説明責任を果たしてほしいものだ。

(つづく)