(1)自民党の党員も自己調達資金も減少していることを指摘した。

2019年参議院通常選挙を迎えて【2】(自民党の党員数はピーク時の16・8%〜19・5%)
(http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51923558.html)

2019年参議院通常選挙を迎えて【3】(自民党の自己調達政治資金は1980年代後半の35・5%に減少)
(http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51923709.html)

このことは、
国民が政治資金の点で自民党離れをおこしていることを意味している。

(2)ところが、
自民党本部の政治資金収入は、バブル経済時代と変わらない、否、それよりも多いのだ。
4年平均で1980年代後半は206億円超だったが、直近は248億円弱である。

 年    本年の収入額      年 本年の収入額
1986年 約205・5億円   2014年 約234・3億円
1987年 約149・9億円  2015年 約257・5億円
1988年 約222・8億円  2016年 約241・3億円
1989年 約246・2億円  2017年 約258・6億円
  平均  約206・1億円    平均 約247・9億円

バブル経済がはじけて政治資金収入は全国的に減少していることはすでに確認したし、
自民党本部の政治資金の自己調達額は大幅に減少していることもすでに確認したが、
自民党本分の政治資金は、「自己調達以外の資金」を含めると、
バブル経済時代よりも多いのである。

(3)その原因である「自己調達以外の資金」とは、
税金が原資の「政党交付金」収入である。

自民党本部の「本年の収入額」のうち「政党交付金」の占める割合は、
直近4年の平均で約69・7%である。

  年   本年の収入額   その内の政党交付金  割合
2014年 約234・3億円  約170・0億円 約66・0%
2015年 約257・5億円  約174・4億円 約72・3%
2016年 約241・3億円  約174・4億円 約72・3%
2017年 約258・5億円  約176・0億円 約68・1%
  平均  約247・9億円  約173・7億円 約69・7%

福祉国家を否定し新自由主義政策を推進するために民営化を強行してきた自民党は
実は、国営状態だったのだ。

(4)政党交付金は、250円に人口数を乗じて、年間総額が算出され、
その総額は、各政党に交付されるのだが、
各政党の政党交付金の金額は、得票数割と議席数割で決定される仕組みである。
つまり、
民意を歪曲し過剰代表を生み出す憲法違反の衆議院小選挙区選挙・参議院選挙区選挙
を含む衆参の選挙制度に基づく選挙結果(文献はすでに紹介)
を、
政党交付金の配分額に連動させる憲法違反の仕組みなので、
政党交付金も過剰交付されるのである
(詳細は、上脇博之『誰も言わない政党助成金の闇』日本機関紙出版センター・2014年
を参照)。
その不当な特権を一番受けているのが、
一般庶民のための政党ではなく、
アメリカに従属する財界政党である自民党なのである。

(5)その結果、自民党は、
一般庶民から政治資金を集める努力をしなくても、
政治資金をバブル期以上に確保できたのである。

自民党本部は、衆参の国政選挙の公認権と政治資金の配分権を掌握しているので、
中選挙区制の下で力を発揮した派閥による党内の多様性を喪失させてきたのだ。

このことが、
財界政党としての本質をより先鋭化させ、
一般庶民に痛みを強いる政策を平気で強行し始めた。
その結果、国民の自民党離れを引き起こしたということだ。

そしてまた、
自民党は、二重の違憲制度の恩恵を受けて、
立憲主義と民意を蹂躙する政治を強行し暴走する政党へと
益々変質してきたのである。

(つづく)