上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

憲法研究者の社会活動の一環として、ブログを開設してみました(2008年4月5日)。 とはいえ、憲法問題全てについて意見を書くわけではありません。 政治問題について書くときがあるかもしれません。 記録として残しておくために、このブログを使用するときがあるかもしれません。 各投稿記事の右下の「拍手」が多いようであれば、調子に乗って投稿するかもしれません。 コメントを書き込まれる方は、カテゴリー「このブログの読み方とコメントの書き込みへの注意」の投稿を読んだ上で、書き込んでください。 皆様のコメントに対する応答の書き込みは直ぐにできないかもしれませんので、予めご了解ください。 ツイッターを始めました(2010年9月3日)。 https://twitter.com/kamiwaki フェイスブックも始めました(2012年7月29日) http://www.facebook.com/hiroshi.kamiwaki.7 かみわき・ひろし

政党助成

今年の政党交付金を震災復興に回す方法

(1)私は、元々、企業・団体献金は全面禁止すべきであるという立場であるし、かつ、政党交付金も廃止すべきであるという立場である(詳細は、ブックレット「ゼロからわかる政治とカネ」を参照)。

もっとも、民主党が2009年総選挙で、企業・団体献金の全面禁止を公約したので、それを優先的に実行させるために、政党交付金の廃止については積極的に主張してこなかった

(2)しかし、民主党は小沢一郎氏が幹事長時代に企業・団体献金全面禁止の政権公約を反故にし、一部禁止にしようと画策してしまった。

その後、代表が鳩山由紀夫氏から菅直人氏に交代してから、企業・団体献金全面禁止の法制化に取り組むそぶりを見せた。
朝日新聞2011年2月17日19時26分
民主が政治資金規正法改正案を決定

 民主党政治改革推進本部(本部長・岡田克也幹事長)は17日の役員会で、パーティー券も含めた企業・団体献金について、3年後に全面禁止する政治資金規正法改正案を決めた。国会議員の歳費を1割削減する法案とあわせ、近く全議員が参加する総会にかけ、通常国会での提出を目指す。団体のうち、政治団体からの献金は例外で認めるが、上限額を現在の5千万円から3千万円に引き下げる。また、個人献金を促すため、資金管理団体に限定して、献金額を所得税から控除する優遇税制導入も決めた。

時事通信 2月21日(月)16時37分配信
企業献金禁止、実現に意欲=小沢氏喚問は協議見守る―首相

 菅直人首相は21日午後の衆院予算委員会で、企業・団体献金を3年後に全面禁止する政治資金規正法改正案について「この国会中に法案を出す。この国会での実現を目指し、徹底的に踏み込んでやっていきたい」と述べ、会期内の提出、成立を目指す考えを明らかにした。社民党の服部良一氏への答弁。
 首相は同改正案に関し「(提出後に)政党間協議で強力なものにする、(全面禁止まで)3年という猶予期間をもっと短くする、そういう議論は進めたい」と強調、野党に協力を呼び掛けた。
 (略)。
 
だが、民主党内の小沢派や自民党の反発を恐れてなのか、それとも、そもそもその気がないからなのか、不明であるが、民主党執行部は、いまだに企業・団体献金の全面禁止の法案を国会に提出してはいない。

(3)3月11日に東日本大震災が起こり、税金である政党交付金を震災復興に回せという声が、マスコミにおいても紹介されていた。

そのとき、私もブログで、それを主張しようと思ったが、時間がなく、なかなか投稿できなかった。

だが、政党交付金の2回目の交付請求の時期(7月)が直前に迫ったので、遅ればせながら、政党交付金を震災復興に回す方法を提案したい。

(4)今年(2011年)の政党交付金を受け取るための最初の手続きは完了している。

届出した政党とその届出内容については、以下で見ることはできる。

http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/39710.html

なお、この届け出において私は、与謝野議員の「たちあがれ日本」からの離党を問題にした。

(5)この一年の政党交付金の交付額は、総額が約320億円で、それが各政党に交付されるわけであるが、具体的には、民主党が168億円超、自民党が101億円など、以下のように決まっている。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000109388.pdf
民主党    16,825,886,000円
自由民主党   10,114,685,000円
公明党     2,275,344,000円
みんなの党    1,116,303,000円
社会民主党    762,304,000円
国民新党     395,716,000円
たちあがれ日本  196,599,000円
新党改革      119,410,000円
新党日本     135,748,000円

(6)4月分については、東日本大震災(3月11日)から1ヶ月にならない4月中に、上記政党は請求を済ませ、交付がなされている。

http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/43728.html

以下は、各政党の年間交付金額と4月交付額のほかに、未交付額を算出して、表にしたものである。

2011年度各政党の政党交付金額、4月分の政党交付金額、未交付金額
政党名
年間政党交付金(円)
4月分交付金(円)
未交付金(円)
民主党
168億2588万6000

42億0647万1500
126億1941万4500
自由民主党
101億1468万5000
25億2867万1250
75億8601万3750

公明党
22億7534万4000
5億6883万6000
17億0650万8000
みんなの党
11億1630万3000

2億7907万5750
8億3722万7250
社民党
7億6230万4000

1億9057万6000
5億7172万8000
国民新党
3億9571万6000
9892万9000
2億9678万7000


たちあがれ日本
1億9659万9000

4914万9750
1億4744万9250
新党改革
1億1941万0000

2985万2500
8955万7500
新党日本
1億3574万8000

3393万7000
1億0181万1000
合計
319億4199万5000
79億8549万8750
239億5649万6250
日本共産党は受け取りのための手続きだけではなく、その前提である、政党交付金の交付額を決める手続きも拒否しているので、政党交付金の交付額もない。

以上の表を見ると、年間総額約320億円のうち、すでに約80億円が各政党に交付され、約240億円がまだ未交付であることがわかる。

(7)また、政党交付金の交付を受けている各政党は、いわゆる基金を作って、年度末に残っている政党交付金の国庫への返還を免れ、選挙が施行されるときにまとめて支出してきた

昨2010年分については、すでに各政党が政党交付金使途報告書を総務大臣らに提出しているにもかかわらず、2006年末の法律改悪により、いまだにその公表・開示がなされていないので、各政党が基金として政党交付金を幾ら溜め込んでいるのか不明である。
しかし、昨2010年は参議院議員通常選挙が施行されたとはいえ、おそらく政党交付金を本部も支部も幾らか溜め込んでいる可能性がある。

ちなみに、2008年度と総選挙が施行された2009年度の各年度末の基金残高のその利子の額は以下の通りである。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000082696.pdf
政党名
2008年末基金残高(円)
2009年末基金残高(円)
基金の運用果実(円)
自由民主党
54億3947万2000
9億9915万0000
63万5000

民主党
40億5955万4000

21億1754万0000
18万8000
公明党
10億4016万7000
8億0662万2000
123万2000
社民党
6億1132万4000

4億2858万3000
8万8000
国民新党
664万5000
600万3000
0

新党日本
1億0781万3000

978万3000
1万3000
みんなの党

3397万2000
0
改革クラブ

2642万3000
0
合計
112億6497万3000
4億40165万2000
215万7000

(8)したがって、各政党は、今年未交付分の政党交付金約240億円分を震災復興資金として充てることを考えるべきである。

検討すべきは法的問題である。

公職選挙法は、国会議員らが選挙区の有権者らに寄附することを禁止している(第199条の2第1項)ので、衆参の比例代表選挙に候補者を擁立している政党本部が東北の被災者に寄附することを禁止されていることになる。
つまり政党本部は、政党交付金を義援金として寄附することはできないのである。
(公職の候補者等の寄附の禁止)
第百九十九条の二  公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。以下この条において「公職の候補者等」という。)は、当該選挙区(選挙区がないときは選挙の行われる区域。以下この条において同じ。)内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、寄附をしてはならない。ただし、・・・。

選挙区が異なれば寄附できるので、形式的には、東北の被災地以外の政党支部とその支部長の国会議員が、本部から交付された政党交付金を寄附することはできそうであるが、その原資は政党本部からの交付金だから、当該支部等が政党交付金を寄附すれば迂回献金になってしまう。

となると、政党本部だけではなく政党支部等も、政党交付金を義援金として寄附することはできないことになる。

(9)そこで、別の方法を考えないといけない。

政党交付金を政党が受け取らずに、国庫に帰属させる方法がある。

それは、各政党が7月分、10月分、12月分の政党交付金の交付を請求しないのである。
これは、かつて第二院クラブが行っていた方法である。
当時、第二院クラブは、1月の手続きを行い、年間の政党交付金額が決定されていたが、その後の請求をしなかったので、第二院クラブの政党交付金は国庫に戻されていた時期があった。
(日本共産党の場合は、1月の手続きを拒否しているので、日本共産党の分の政党交付金はない。)

(10)もっとも、それだけでは、政党交付金が震災復興に投入できるわけではない。

以上に加えて、政府は、請求されずに国庫に帰属する政党交付金(全政党が7月分以降請求しなければ、前述したように約240億円)を震災復興のために使うよう予算案を作成し、かつそれを執行するための法律案を国会に上程するのである。

もっとも、12月に請求しないのを待つのではなく、今、政党交付金を震災復興に回すのであれば、政党助成法を改正あるいは特別法を制定して、政党交付金約240億円を前倒しして国庫に帰属させ、前述したように政府が予算案と法律案を上程し、衆参ですぐに可決するのである。

そうすれば、政党交付金が実質的には震災復興に回せることになる。
もちろん、国庫から支出されるから、これは、政党の寄附ではない。

(11)さらにいえば、年末に残金が生じ、それは基金を作らなければ、政党は国に残金を返還しなければならない。

これも、法律改正し、残金の返還を前倒しすることも不可能ではない。
そうすれば、震災復興に回せるのは240億円よりも多くすることができる。

(12)最大の問題は、自民党や民主党など諸政党が政党交付金の受け取りを辞退し、あるいはまた残金を前倒しで返還し、それを復興支援に回す決断ができるかどうかである。

政党交付金は1995年以降交付されているものものである。
それまではなかったのである。
諸政党が、せめて「この1年」を、それ以前に戻る覚悟さえあれば、可能なのである。

藤井裕久氏が組織対策費31億円を「知らない」と説明!

(1)藤井裕久官房副長官は先日(2011年1月24日)の記者会見で、旧「自由党」幹事長当時に、政党交付金を含む31億円余りが「組織対策費」などの名目で藤井氏に支出されたことについて「知りません。記憶にない、のではなくて知りません」と語ったという。
当時の「自由党」代表は小沢一郎氏であった。
毎日新聞 1月24日(月)23時59分配信
<藤井裕久氏>「組織対策費」など31億円…「知らない」

 藤井裕久官房副長官は24日午後の記者会見で、旧自由党の幹事長当時に、同党向けの政党交付金を含む約31億円が「組織対策費」などの名目で藤井氏あてに支出されたことについて「知りません。記憶にない、のではなくて知りません」と語った。旧自由党は小沢一郎民主党元代表が党首を務めており、公金である交付金を含む巨額資金の使途について、改めて野党から問われる可能性がある。
 旧自由党は小沢氏が98年1月に結党し、民主党との合併に伴い03年9月に解党した。政党交付金使途等報告書などによると、この間、藤井氏あてに、12回計約31億円の「組織活動費」や「組織対策費」が支出され、このうち01~02年の3回分計17億4200万円余は交付金が使われている。【倉田陶子、杉本修作】

(2)ここで問題になっている金額は31億円余りである。

それと全く同じか確認できてはいないが、私が調べた、旧「自由党」時代に、同党が藤井氏に対し支出された「組織対策費」は、当時の「自由党」の政治資金収支報告書によると、約31億4323万円であり、具体的には以下のとおりである。
支出の目的
金額(円)
年月日
支出を受けた者の氏名(または名称)
支出を受けた者の住所(または所在地)
組織対策費
163,861,354
H11.4.1
藤井裕久
神奈川県相模原市5丁目5番3
組織対策費
169,838,646
H11.11.1
藤井裕久
神奈川県相模原市5丁目5番3
組織対策費
306,500,000
H12.4.20
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
10,000,000
H12.6.1
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
647,080,000
H12.6.15
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
20,550,000
H12.12.14
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
221,449,882
H.13.6.1
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
10,800,000
H13.12.14
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
979,000,000
H.14.7.31
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
541,900,000
H14.12.25
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
8,400,000
H14.12.27
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
60,550,000
H15.7.20
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
組織対策費
6,300,000
H15.9.12
藤井裕久
神奈川県相模原市中央2-13-12
合計
3,146,229,882

(3)約31億円(私のいう約31億4623万円)のうち、上記紹介記事によると、2001年分と2002年分の政党交付金、計17億4200万円余が含まれている、という。

私は、この17億4200万円余のすべてについて確認してはいない。
そのうち、2002年(平成14年)7月31日の9億7900万円と同12月25日の5億4190万円、合計15億2090万円は、政党交付金であると確認できている。

(4)以前、紹介したときには、藤井氏については合計約46億7671万円と紹介しているが、これは、政党交付金も含む政治資金全ての収支を報告している旧「自由党」の政治資金収支報告書における藤井氏への「組織対策費」と、旧「自由党」の2002年分の政党交付金使途報告書における藤井氏への「組織対策費」を合計した金額である。
前者の報告のうち、後者を間違いなく含んでいるのか、あるいはまた別なのか、関係者に
質問して確認できなかったので、一応合計したものを紹介しておいた。

しかし、毎日新聞は、17億4200万円余が政党交付金であることを確認したのだろうから、以下では、旧「自由党」が「組織対策費」名目で藤井氏に対して支出した金額は、とりあえず約31億円(私の政治資金収支報告書での確認では約31億4623万円)であり、そのうち、税金が原資である政党交付金が約17億4200万円であるとして、以下、話を進めることにする。

(5)以前一言紹介したように、フリージャーナリストの松田賢弥氏は、小沢一郎氏が代表を務めていたときの「組織対策費」実際に報告書どおりに支出されていないとの疑惑を追及しており、自由党(小沢一郎代表)は、1999年4月から民主党と合併する2003年9月まで総額約31億3623万円の「組織対策費」を藤井氏に充てて支出している、と紹介し(松田賢弥「小沢一郎が差配する使途不明99億円」『文藝春秋』2010年7月号296-305頁)、2002年に総額約15億2000万円の政党助成金を「組織対策費」の名目で藤井氏に充てて支出している、と紹介していた(松田賢弥「小沢一郎『57億円略奪』の黒い霧」『文藝春秋』2010年4月号144-163頁)。

松田氏は、2009年11月の取材で、「藤井が『あのカネのことはまったく知らない』と周囲に語っていたとの証言を自由党元幹部から得た。約15億円は藤井の名前で偽装支出されただけで、実際の資金移動は小沢と八尋の2人しか分からないともその元幹部は証言した。」と記している(148-149頁)。

(6)藤井氏は、同じく15億円につき産経新聞の取材に対し答え、以下のような報道がなされた。
産経新聞2010年7月15日20時59分配信
参院選敗北 藤井元財務相「民主は新時代に」
(略)
(自由党時代に計15億円の「組織活動費」が当時の藤井幹事長あてに支出されたことには)まったく知らなかった。どう使われたかも知りようがない

(7)ところが、冒頭で紹介した毎日新聞の記事によると、藤井氏は、政党交付金である約15億円だけではなく、それを含む約31億円を受け取っていない、というのである

その金額は、正確に言えば、私が紹介した約31億4623万円なのか、あるいは、そのうち他の当時の「自由党」国会議員へ配布された同じ額(少額)については実際受け取っており、それを除いた金額であるのか、不明であるが、いずれにせよ、約15億円を受け取っていない、というのである。

(9)「組織対策費」を受け取っていないと証言しているのは、どうも藤井氏だけではないようだ。

先に紹介した松田氏によると(松田賢弥「小沢一郎が差配する使途不明99億円」『文藝春秋』2010年7月号)、
新進党(小沢一郎代表)は、組織対策費として米沢隆衆議院議員に総額約4億1092万円を、また、組織対策費として西岡武夫衆議院議員に総額約29億8904万円を支出した、と報告していたが、
松田氏は宮崎県内のホテルで米沢氏と会ったところ、米沢氏は、松田氏に「(96年支出の)約4億円の組織対策費のことはまったく記憶にない。おそらく事務的に(党職員の)誰かがやったのだろう。はんこを預けてあったから、当時、基本的にはカネのことは小沢が握っていた。カネの使い道については私は知らない」と語り(304頁)、
また、松田氏は西岡氏に電話で電話したところ、西岡氏は松田氏に「(約30億円は)私が現金を手にしたカネではない。現金を直接触ることはありませんでした。私がサインしたのは事実です。組織対策費というのは認識していましたが、金額や詳しい用途までは知りませんでした」と語ったという(304頁)。

(10)このように小沢一郎氏が代表を務めた旧新進党」・旧「自由党」時代、さらには「民主党」時代も、巨額の「組織対策費」が一部の国会議員の配布されていると報告されているが、2009年分については政治資金収支報告書で確認されている。
ただし、自民党や国民新党でも同様の支出があったという。この名目での支出は元々自民党時代からあったものであるから、それが新進党・自由党・民主党・国民新党に受け継がれているのは、当然といえば当然のことなのかもしれない。

(なお、民主党時代のまとめは、別の機会に紹介する)。

(11)税金である政党交付金を含め巨額の「組織対策費」が実際何に支出されたのか不明であるということは、巨額のカネが裏金になっている可能性が高い

したがって、小沢氏は、これまでの「組織対策費」名目で支出したカネにつき、実際の使途(少なくとも受け取っていないと証言している分の組織対策費の実際の使途)をきちんと説明すべきである

また、「組織対策費}を受け取っていると認めた国会議員は、その実際の使途をきちんと説明すべきである

さらに、民主党は、これまでの調査結果をきちんと国民に報告をすべきであるし、調査が不十分であれば調査を徹底し、国民に調査結果をきちんと説明すべきである

(12)以上のことは自民党や国民新党にも求められるが、まずは、与党第一党の民主党とその関係議員が率先して説明責任を果たすべきである。

もちろん、裏金作りの元祖・自民党は、先手を打って「組織活動費」の使途をきちんと説明し、これまで隠してきたことを反省した上で、民主党を追及すべきである。

「たちあがれ日本」も与謝野氏も予想以上にシタタカだった(2011年分政党交付金のための届出)

1.2011年分の政党交付金のマスコミ試算

(1)2011年分の政党交付金の交付を受けるための届出が行われ、総務省は9政党が申請としたと発表した。

9党とは、以下である。

民主党、自由民主党、公明党、みんなの党、社会民主党、国民新党、たちあがれ日本、新党改革及び新党日本。

政党交付金の交付を受け取る資格は、すでに紹介してきたように、衆参国会議員5名以上あるいは、国会議員1名以上で全国の得票率2%以上である。
この2つの要件のうち、いずれかでも充足する政党は、政党交付金の受け取る資格があるのである。

日本共産党は交付の申請をする資格があるが、受け取りを拒否し続けているようなので、今年も申請しなかったようだ。

(2)マスコミは、9党の政党交付金の交付額を試算している。
時事通信(2011/01/18-19:30)
民主、2年連続トップ=9党が政党交付金申請

 総務省は18日、政党助成法に基づき、9政党が2011年分の政党交付金の受給を申請したと発表した。交付金総額は10年と同じ約319億円。時事通信社の試算によると、民主党への配分予定額が168億2500万円と2年連続でトップ。ただ10年7月の参院選で議席を減らしたのに伴い、予定額は前年の支給実績を約3億円下回った。
 自民党は前年実績から約1億5000万円少ない101億1400万円となる。政党交付金は議席数や選挙での得票数に応じて配分され、年4回に分けて支給される。共産党は支給を申請していない。他の政党への支給予定額は次の通り。
 公明党22億7500万円、みんなの党11億1600万円、社民党7億6200万円、国民新党3億9500万円、たちあがれ日本1億9600万円、新党改革1億1900万円、新党日本1億3500万円。

2011/01/18 19:37 【共同通信】
民主、政党交付金168億円 参院選惨敗も首位堅持

 総務省は18日、2011年分の政党交付金を受け取るため、9政党が届け出たと発表した。共同通信の試算によると、11年の配分予定額が最も多かったのは民主党で168億2500万円。10年参院選の惨敗で、前年交付額と比べ2億8千万円減だが、2年連続で首位となる。
 2位の自民党は、前年比1億4900万円減の101億1400万円。参院選で躍進したみんなの党は、前年比4億4100万円増の11億1600万円となり資金面の充実ぶりがうかがえる。
 そのほかの交付予定額は多い順に、公明党22億7500万円(前年比6600万円減)、社民党7億6200万円(5900万円減)、国民新党3億9500万円(100万円減)、たちあがれ日本1億9600万円(1億1500万円増)。

NHK1月19日 5時14分
政党助成金 民主2年連続首位

 ことし、平成23年に交付される予定の政党助成金は、9つの政党に対し、総額319億4100万円で、民主党は、去年の参議院選挙で議席を減らしたものの、交付額は2年連続でトップとなっています。
 政党助成金は、政党助成法に基づいて、1月1日現在で所属している衆参両院の国会議員の数や、過去の国政選挙の得票などに応じ、総務省に届け出をした政党に交付されます。ことし届け出をした政党は9つで、これらの政党に対し、総額319億4100万円が交付されます。
 これを基に、各党へ交付される予定額を試算すると、民主党が、去年の参議院選挙で議席を減らしたため、前の年よりも2億8000万円減って、168億2500万円。次いで、自民党が、1億4900万円減って、101億1400万円。公明党が6600万円減って、22億7500万円。みんなの党が去年の参議院選挙で議席を増やしたため、4億4100万円増えて、11億1600万円。社民党が、5900万円減って7億6200万円。国民新党が、100万円減って3億9500万円。たちあがれ日本が、1億1500万円増えて1億9600万円。新党日本が、1億3500万円。新党改革が、1億1900万円となっています。
 一方、共産党は、政党助成法に反対する立場から届け出をせず、政党助成金は受けていません。
 政党助成金は平成23年度予算案が成立したあと、年4回にわけて、各党に交付されます。

(3)以上紹介した複数のマスコミの試算は見事に一致する。

民主党  168億2500万円
自民党  101億1400万円
公明党   22億7500万円
みんなの党 11億1600万円
社民党    7億6200万円
国民新党   3億9500万円
たちあがれ日本1億9600万円
新党日本   1億3500万円
新党改革   1億1900万円

だが、これはあくまでも試算である。
正式の政党交付金の交付額ではない。
両者の金額に大きな違いはないかもしれないが、過去のケースを振り返ると、正確に言えば違いがあった。

例えば、2010年参議院通常選挙後の再算定のマスコミ試算実際の再算定の交付決定額とは、異なった。

また、2009年総選挙後に行われたマスコミの2010年分の試算実際の2010年分の正式の交付決定額とも異なった。

したがって、今年(2011年)分についても、9政党における正式の政党交付金の交付額は、以上紹介したマスコミの試算と異なる可能性があることだけは留意しておいたほうがいいだろう(なお、正式の政党交付金の決定額は1000円単位まで算定される)。


2.「たちあがれ日本」と与謝野氏のシタタカさ

(1)さて、今年の政党交付金の交付を受け取るための9政党の届けにおいて、私が今一番注目しているのは、「たちあがれ日本」の所属議員数である。

以下は、総務省が公表している「政党助成法に基づく政党の届出(平成23年1月1日現在)の概要」である。

http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/39710.html#bs2

この「別表2」を見ると、「たちあがれ日本」の所属議員数は、衆議院議員3名、参議院議員3名、計6名である。

たちあがれ日本」のHPを見ると、以前も紹介したが、所属国会議員数は5名である。
与謝野氏が離党したからである。

ということは、「たちあがれ日本」は、今年の分の政党交付金の交付を受けるための届出において、与謝野氏を所属国会議員として届出していたのである
ということは、与謝野氏が獲得した得票数も届出されていることになる(確認していないが、多分そうだろう)。

(2)この届出は違法なのだろうか?

結論から言えば、違法ではない。

というのは、この届出は、総務省のPHの紹介でも明らかなように、今年1月1日現在の所属国会議員数などを届出することになっているからである。

与謝野氏が離党届出を「たちあがれ日本」に提出したのは、昨年ではなく、1月13日の午前10時ごろで、それが受理されたのは、同日午後だった。
毎日新聞 2011年1月13日 東京夕刊
菅首相:あす内閣改造 与謝野氏、要職起用へ たちあがれ離党 野田財務相は留任

たちあがれ日本の平沼赳夫代表に離党届を提出後、平沼事務所を出る与謝野馨氏=東京都千代田区で2011年1月13日午前10時16分、石井諭撮影

 菅直人首相は13日、14日に行う内閣改造で、たちあがれ日本の与謝野馨共同代表を政権の要職に起用する意向を固めた。税制改正と社会保障担当の特命相や首相補佐官、厚生労働相などを検討している。与謝野氏は13日午前、東京都内で同党の平沼赳夫代表に離党届を提出した。また、野田佳彦財務相の留任も固まった。首相は同日午後の民主党大会後に会見し内閣改造と党役員人事の基本方針を示して人事に本格的に着手。24日の通常国会召集を目指す。【中田卓二】
(略)
 与謝野氏は昨年11月以降、首相と2回にわたり会談するなど菅政権への協力を探っていた。しかし、同12月27日にたちあがれの連立政権入りが破談になり、以後は党の会合を欠席していた。与謝野氏は09年衆院選で比例代表東京ブロックの自民党候補として復活当選したため公職選挙法などの規定で既存政党に移ることはできず、今後は無所属で活動する。平沼氏は与謝野氏との会談で「それなりの考えがあることは理解する」と述べたが、離党届の扱いは保留した。
(略)

時事通信社(01月13日 17:03)
与謝野氏の離党届受理=平沼氏「政権立て直しは無理」―たちあがれ

 たちあがれ日本は13日午後、衆院議員会館で議員総会を開き、与謝野馨共同代表から提出されていた離党届を受理することを決めた。ただ、総会後に記者会見した平沼赳夫代表は「同志としては非常に残念だ」と述べる一方、「彼の力で民主党政権を立て直すことは無理だと思う」と指摘、与謝野氏の行動に疑問を呈した。
 会見に同席した園田博之幹事長も「たちあがれ日本をつくった動機は、民主党政権を倒すということだ。立党の精神を置き忘れてしまったのではないか」と与謝野氏を批判した。

つまり、1月1日現在、与謝野氏は「たちあがれ日本」の所属国会議員だったのである。
それゆえ、「たちあがれ日本」が1月13日に離党した与謝野氏を、政党交付金の交付を受けるために所属国会議員として届出しても、一応、違法ではないのである。

(3)私は、今月中旬に、このブログで以下のように書いた
与謝野氏が「たちあがれ日本}を離党できたことには、ある別の理由があったのではないかと思っている。

それは「たちあがれ日本」の国会議員が6名であって与謝野氏が離党しても、国会議員は5人(平沼赳夫、園田博之、藤井孝男、片山 虎之助、中山恭子)であったからではないか、ということである。

何を言いたいのか、といえば、「たちあがれ日本」は、与謝野氏が離党しても、国会議員は5人であり、そうであれば、今年の分の政党交付金を受け取れる資格を有する、ということである(政党助成法第2条第1項第1号)。

言い換えれば、「たちあがれ日本」の国会議員が与謝野氏を入れて5人であったのであれば、与謝野氏が離党すると「たちあがれ日本」は政党交付金を受け取れなくなるので、与謝野氏は、離党を容易に決断できなかった可能性があるのではなかろうか!?

ところが、「たちあがれ日本」は、私が予想したよりもシタタカであった。
実際には「与謝野氏を含む国会議員6名」で政党交付金の交付を受けるための届出をしていたのである!

「たちあがれ日本」は、与謝野氏の分を含めて政党交付金を受け取れるのであるから、支持者への責任を軽視して、与謝野氏を除名処分にせず離党の受理をしたということになる。

一方、与謝野氏は、自分の分の政党交付金を「たちあがれ日本」に受け取らせることで、いわば「手切れ金」を渡した形になるから、心理的にも容易に離党届出を提出できたのだろう

(4)「たちあがれ日本」が与謝野氏を所属国会議員として届け出たことについては、違法ではないとしても、政治的には問題になる。
私は、今月中旬のブログで以下のようにも書いておいた。
なお、与謝野氏が今年、離党する前に「たちあがれ日本」に所属議員としての誓約書を提出し、「たちあがれ日本」がその離党前に政党交付金を受け取りために総務大臣に「国会議員6名」として届け出ていても、それは一応、違法ではない。
政党助成法によると、「1月1日現在」の所属国会議員を届けることになっているからだ(第5条)。

もちろん、そんなことをすれば、両者とも政治的批判を受ける可能性があるだろう。

与謝野氏は年末の連立の打診について前向きだったということを踏まえ、かつ常識的に考えれば、両者ともそのようなことはしていないだろうと思う。

(5)そこで、各政党(特に「たちあがれ日本」)が、総務省に、いつ政党交付金の交付を受けるための届出をしたのか、それが気になる。

総務省(自治行政局選挙部政党助成室)に電話して、昨夜尋ねたところ、快く教えていただいた。
9政党の届出日は以下のとおりである。
民主党・・・1月17日(月)
自由民主党・・・1月13日(木)
公明党・・・1月14日(金)
みんなの党・・・1月17日
社会民主党・・・1月14日(金)
国民新党・・・1月14日(金)
たちあがれ日本・・・1月13日(木)
新党改革・・・1月17日(月)
新党日本・・・1月17日(月)

なお、1月17日の届出は、政党助成法が「政党交付金の交付を受けようとする政党は、その年の一月一日(・・・)現在における次に掲げる事項を、基準日の翌日から起算して十五日以内に、総務大臣に届け出なければならない」と規定しているため(後掲)、期限を過ぎての届出ではないかと疑問が生じるかもしれないが、「行政機関の休日に関する法律」があるので、届出の期限を過ぎてはいないことに注意。
(期限の特例)
第二条  国の行政庁(各行政機関、各行政機関に置かれる部局若しくは機関又は各行政機関の長その他の職員であるものに限る。)に対する申請、届出その他の行為の期限で法律又は法律に基づく命令で規定する期間(時をもつて定める期間を除く。)をもつて定めるものが行政機関の休日に当たるときは、行政機関の休日の翌日をもつてその期限とみなす。(略)。

(6)先ほど紹介したように、与謝野氏は、1月13日午前10時ごろ「たちあがれ日本」に離党届出を提出したようだが、「たちあがれ日本」は、与謝野氏も所属国会議員であるとして政党交付金の交付を受けるための届出を、同日(13日)行っていたのである。

時刻として、与謝野氏の離党届が先なのか、「たちあがれ日本」の届出が先なのかは、不明である。

もし、与謝野氏の離党届け(1月13日午前10時ごろ)の直後に「たちあがれ日本」が総務省に届出をしていたとすれば、「たちあがれ日本」はあえて「手切れ金」を受け取ることを自覚していたことになる。

与謝野氏の離党届出での前(1月13日10時頃よりも前)に「たちあがれ日本」が総務省に届出をしていたのであれば、「たちあがれ日本」は「手切れ金」を受け取る自覚があったとは断定できないのかもしれないが、当時は、与謝野氏の離党の可能性がささやかれていたことを考慮すると、政党交付金を少しでも多く受け取るために、「たちあがれ日本」は先手を打って届け出たのではなかろうか、と思われる。
それは、前掲のマスコミ報道からも言えるし、以下の報道からも言えることである。
Tokyo MX2011年1月13日
与謝野氏「たちあがれ日本」離党に “応援団長”石原知事は…

 『たちあがれ日本』の応援団長を自認している石原知事は
きょう午前、与謝野議員の離党について記者団の質問に答えました。

Q.与謝野氏が『たちあがれ日本』を離党して入閣という方向だが?
――「前から聞いていたよ。今度、民主党で比例代表で出るんだってさ。ばかじゃないかねえ」
(略)

離党届けの前にせよ後にせよ「たちあがれ日本」は与謝野氏を所属国会議員として届出て、政党交付金をその分多く受け取ろうとしたわけであるから、シタタカである。

(7)与謝野氏の方も、シタタカではなかろうか!?

というのは、「たちあがれ日本」は、勝手に与謝野氏を所属国会議員として届出したわけではないからだ。
つまり、所属国会議員は、自らを所属国会議員であるとして政党が届出することについて承諾し、他の政党に所属国会議員として届出することを承諾していないことを誓った「承諾書及び誓約書」を書いて所属政党に提出し、政党はそれを総務省に提出することになっているからだ。
(政党交付金の交付を受ける政党の届出)
第五条  政党交付金の交付を受けようとする政党は、その年の一月一日(同日が前年において行われた総選挙又は通常選挙に係る次条第一項の選挙基準日前にある場合には、当該選挙基準日とする。以下「基準日」という。)現在における次に掲げる事項を、基準日の翌日から起算して十五日以内に、総務大臣に届け出なければならない。
一  ・・・
二  ・・・
三  ・・・
四  ・・・
五  ・・・
六  ・・・
七  ・・・
八  ・・・
2  政党は、前項の規定による届出をする場合には、次に掲げる文書を併せて提出しなければならない。
一  ・・・
二  ・・・
三  当該政党に所属する衆議院議員又は参議院議員としてその氏名その他の前項第五号に掲げる事項を記載されることについての当該衆議院議員又は参議院議員の承諾書及び同項の規定による届出において当該政党以外の政党に所属している者としてその氏名その他の同号に掲げる事項を記載されていないことを当該衆議院議員又は参議院議員が誓う旨の宣誓書
四  ・・・

「承諾書及び誓約書」には、日付を書き込むことになっている。
与謝野氏が、この「承諾書及び誓約書」を何日付けで書き、「たちあがれ日本」に提出しのか分からないが、今年の1月1日から13日までの間に書いて「たちあがれ日本」に提出したのであろう(実際に書かれたのは昨年かもしれないが、法律の趣旨で言えば、この間に書かなければならない(自治省選挙部政党助成室編集『逐条解説 政党助成法・法人格付与法』ぎょうせい・1997年、35頁))。

政治的問題としては、1月1日の場合と1月13日の場合とでは微妙に違いがあるかもしれないが、与謝野氏は、その時期には、すでに、おそらく離党することをほぼ決めていたのではなかろうか!?
にもかかわらず、与謝野氏は「たちあがれ日本」のために「承諾書及び誓約書」を書いて渡したのである!
にもかかわらず、13日午前10時には離党届出を提出したのである。
シタタカだ!

(8)なお、与謝野氏が書いた「承諾書及び誓約書」の日付について電話で総務省(自治行政局選挙部政党助成室)に尋ねたが、それは教えてもらえなかった。
情報公開請求しなければ、わからないようだ。

記者の皆さん、情報公開してみてはどうですか!?

「これ」も与謝野氏が「たちあがれ日本」を離党できた理由か!?

(1)民主党が昨年末に「たちあがれ日本」に連立を打診したものの、「たちあがれ日本」はそれを拒否したことは、ここブログでも紹介した。

(2)しかし、「たちあがれ日本」の共同代表だった与謝野馨氏は、離党した。
「たちあがれ日本」は、与謝野氏が入閣するだろうと分かっていながら、除名処分にせずに、離党届を受理したのには、驚いた。
時事通信社(01月13日 17:03)
与謝野氏の離党届受理=平沼氏「政権立て直しは無理」―たちあがれ
 たちあがれ日本は13日午後、衆院議員会館で議員総会を開き、与謝野馨共同代表から提出されていた離党届を受理することを決めた。ただ、総会後に記者会見した平沼赳夫代表は「同志としては非常に残念だ」と述べる一方、「彼の力で民主党政権を立て直すことは無理だと思う」と指摘、与謝野氏の行動に疑問を呈した。
 会見に同席した園田博之幹事長も「たちあがれ日本をつくった動機は、民主党政権を倒すということだ。立党の精神を置き忘れてしまったのではないか」と与謝野氏を批判した。

(3)そして、与謝野氏は、すでに紹介したように菅民主党改造内閣で入閣した。
すると、「たちあがれ日本」の平沼赳夫代表は、厳しく批判した。
時事通信社(2011/01/15-20:48)
与謝野氏入閣「情けない」=平沼氏、連立騒動の経緯説明

 たちあがれ日本の平沼赳夫代表は15日、岡山県津山市内で開いた新年会で、同党を離党して入閣した与謝野馨経済財政担当相について「よほど大臣になりたかったのだろう。組閣のため首相官邸に向かう彼の顔はにやついていた。情けない」と厳しく批判した。
 平沼氏は支援者らを前に、連立政権参加をめぐる騒動の経緯を報告。それによると、与謝野氏は昨年暮れに平沼事務所を訪れ、「菅直人首相から重大な提言があった。平沼さんに拉致問題担当相をやってほしいとのことだった」と伝言。これに対し、平沼氏は「菅首相の下ではやりたくない」と断った。 
 その後、与謝野氏とともに岡田克也民主党幹事長と会談した際も、「たちあがれ日本は民主党打倒のために結党した。自主憲法制定が党是で(民主党が掲げる)外国人参政権や人権擁護法案にも絶対反対だ」と主張したという。

(4)与謝野氏が民主党政権の菅内閣で入閣したことには、無節操で無責任であるし、自民党政権で大臣を務めた与謝野氏を迎え入れることが出来るほど民主党が財界政党化・第二自民党化していると指摘しておいた。

(5)与謝野氏が「たちあがれ日本}を離党できたことには、ある別の理由があったのではないかと思っている。

それは「たちあがれ日本」の国会議員が6名であって与謝野氏が離党しても、国会議員は5人(平沼赳夫、園田博之、藤井孝男、片山 虎之助、中山恭子)であったからではないか、ということである。

何を言いたいのか、といえば、「たちあがれ日本」は、与謝野氏が離党しても、国会議員は5人であり、そうであれば、今年の分の政党交付金を受け取れる資格を有する、ということである(政党助成法第2条第1項第1号)。
(政党の定義)
第二条  この法律において「政党」とは、政治団体(政治資金規正法 (昭和二十三年法律第百九十四号)第三条第一項 に規定する政治団体をいう。以下同じ。)のうち、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一  当該政治団体に所属する衆議院議員又は参議院議員を五人以上有するもの
二  前号の規定に該当する政治団体に所属していない衆議院議員又は参議院議員を有するもので、直近において行われた衆議院議員の総選挙(以下単に「総選挙」という。)における小選挙区選出議員の選挙若しくは比例代表選出議員の選挙又は直近において行われた参議院議員の通常選挙(以下単に「通常選挙」という。)若しくは当該通常選挙の直近において行われた通常選挙における比例代表選出議員の選挙若しくは選挙区選出議員の選挙における当該政治団体の得票総数が当該選挙における有効投票の総数の百分の二以上であるもの

言い換えれば、「たちあがれ日本」の国会議員が与謝野氏を入れて5人であったのであれば、与謝野氏が離党すると「たちあがれ日本」は政党交付金を受け取れなくなるので、与謝野氏は、離党を容易に決断できなかった可能性があるのではなかろうか!?

(6)また、「たちあがれ日本」も、与謝野氏が離党しても、政党交付金を受け取れる資格を失わないから(ただし政党交付金の交付額は減るが)、与謝野氏を除名処分にせず、離党届けを受理したのではなかろうか!?
支持者に対する政治的責任もあるのに、与謝野氏との友情だけで除名処分を見送ったとは到底思えない。

(7)なお、与謝野氏が今年、離党する前に「たちあがれ日本」に所属議員としての誓約書を提出し、「たちあがれ日本」がその離党前に政党交付金を受け取りために総務大臣に「国会議員6名」として届け出ていても、それは一応、違法ではない。
政党助成法によると、「1月1日現在」の所属国会議員を届けることになっているからだ(第5条)。
(政党交付金の交付を受ける政党の届出)
第五条  政党交付金の交付を受けようとする政党は、その年の一月一日(同日が前年において行われた総選挙又は通常選挙に係る次条第一項の選挙基準日前にある場合には、当該選挙基準日とする。以下「基準日」という。)現在における次に掲げる事項を、基準日の翌日から起算して十五日以内に、総務大臣に届け出なければならない。
(略)

もちろん、そんなことをすれば、両者とも政治的批判を受ける可能性があるだろう。

与謝野氏は年末の連立の打診について前向きだったということを踏まえ、かつ常識的に考えれば、両者ともそのようなことはしていないだろうと思う。

(8)さて、次は、民主党かな!?

2009年の政党交付金への依存率(政党の国営化度)

(1)2009年分の政党交付金については、総選挙後の再算定額を当時紹介した。

その使途報告書が今年9月末に公表され、残金の返還逃れに利用されている基金の問題を指摘した。

(2)2009年分の政治資金収支報告書が先日公表された。

政党本部の政治資金に対する政党交付金(税金)の占める割合については、これまで2005年、2006年2007年そして2008年について、それぞれ紹介してきた。

(3)そこで、ここでは、2009年の場合についてもこれまでと同様に当該割合を算出してみたので紹介する。

◇2009年における各党本部の全(純)収入に対する政党交付金の割合
政党名
純収入(繰越金と借入金を除く。円)
政党交付金(円)
政党交付金の占める割合
公明党
135億1252万1519
26億1871万0000
19.4%
国民新党
5億5586万6408
4億1974万8000
75.5%

社民党
17億8021万7408

8億9055万1000
50.0%
自民党
197億2686万3400
139億8032万8000
70.9%

新党改革
9416万6567

7726万6567
82.1%
新党日本
1億9421万1425

1億8119万9050
93.3%
共産党
246億2073万3662

 0
0.0%
民主党
163億0477万9662

136億6065万6000
83.8%
みんなの党
2億5296万3299

1億1353万7000
44.9%
合計
770億4232万3350
319億4199万5617
41.5%%
共産党は受け取りのための手続きだけではなく、その前提である、政党交付金の交付額を決める手続きも拒否しているので、政党交付金の交付額もない。
国民新党は、繰越金だけを除くと約12億円の収入になるが、借入金が6億4627億円超ある。これも除くと上記のように5億5586万円超になる。

(4)私は、政党交付金への依存率を知りたいので、以上のように繰越金だけではなく借入金も全収入から除いて当該割合を算出している。

この算出方法で、民主党が自由党と合併した2003年以降2009年までの自民党と民主党の政党交付金依存率を紹介しておこう。

◇2003年以降の自民党本部と民主党の本部の全(純)収入に対する政党交付金の割合の推移
年と政党名
自民党
民主党
2003年
65.0%
84.6%
2004年
67.8%
83.6%
2005年
67.9%
83.6%
2006年
67.8%
83.8%
2007年
67・5%
84.2%
2008年
67.9%
83.5%
2009年
70.9%
83.8%


借入金を全収入から除く私の算出方法だと、自民党の政党交付金への依存率は、2003年以降60%台後半であったが、2009年はついに70%台に高まった。
民主党のそれは、2003年以降80%台前半である。

(5)二大政党が国営化し国民から遊離したところへ、企業・団体献金が影響を与えている。
こうして(その他の要因もあるが)、民主党も自民党と同じように財界政党になっているのである。

これについては、上脇博之「ゼロからわかる政治とカネ」を参照。

政党交付金による世論調査の問題点

(1)民主党や自民党は税金である政党交付金を使って世論調査をしている。

これについては、幾つかの問題がある。
東京新聞2010年11月30日 朝刊
交付金から調査委託費 民主 1社に集中9億円

 国民一人あたり年二百五十円を負担する政党交付金。民主党や自民党の政党交付金使途等報告書には毎年、億単位の「調査委託費」が出てくる。選挙戦略を練るための世論調査などに充てられるというが、税金から支出する制度の趣旨にもかかわらず、適正な委託や支出がされているかどうか両党とも報告書を見ただけでは分からないのが実態だ。
 (北川成史)
 収入の八割超を公的助成に頼る民主党。主な調査の委託先は「プライムライン」(横浜市)という会社だ。登記簿上の本店は横浜中華街東門近くの二十五階建て高級マンションの一室。登記簿に「日用雑貨の輸入及び販売」とあるように同社は中華街で雑貨店も開業している。
 交付金の使途報告書によると、この小さな会社への委託費が昨年まで五年間で九億三千万円に上る。二〇〇五、〇八、〇九各年は年間二億円を超えた。
 井関寿夫社長によると、委託を受けると党選挙対策委員会と質問内容を練って電話調査をする。重点候補は、早ければ選挙の一年前に調査を開始。選挙が近づき候補者が出そろうと、全国調査を行う。衆院選は小選挙区ごとに三、四百人の有権者に聞くので、三、四十万円かかるという。全三百選挙区で一億円前後になる計算だ。
 同社の常勤社員は三人ほど。実際の電話業務はオペレーションシステムを持つ業者に再委託する。井関氏は「自分は調査の分析者兼オーガナイザー(まとめ役)」と言う。
 麻生内閣時の〇八年は、早期に衆院解散となるとの観測から世論調査を繰り返したが、総選挙は翌年に先送りされ、委託費が膨らんだ。ただし、こうした説明は、報告書からは読み取れない。
 井関氏は同党の業務を請け負っていた別の会社から独立。非上場のため詳しい財務内容は不明だが、収入の多くは同党の委託費。井関氏自身、党のサポーター(年会費二千円)で「付き合いの範囲でパーティー券を購入している」と話す。
 同党選対の秋元雅人部長は「会社の規模よりノウハウや蓄積したデータに着目している。調査の単価も高くない」と説明。長浜博行・同党財務委員長は「支出は適切と思う。選挙前に調査しなければ、党内で『なぜだ』となるし、空振りになれば無駄な金になるので難しい」と話す。

◆使途見えず問題
 「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之神戸学院大法科大学院教授の話 報告書に「調査委託費」と記載するだけでは、何の調査か分からない。政党交付金の使途を「国民の批判と監視の下に置く」という法の趣旨からすると、透明度の点で問題だ。政策のためというより、政党が選挙で勢力を伸ばすための調査に税金を使うのがふさわしいのかという気がする。納税者からすると多額の交付金を使うのは納得できないのではないか。

(2)問題の第一は、政治資金収支報告書の書き方の問題である。
同報告書を見ても、政党交付金が世論調査に使用されているとは分からない(マスコミの記者が取材した結果やっと分かる)書き方がなされているという問題である。
これでは、国民・納税者は十分な監視が出来ないから批判も出来ない。

第二は、自党の候補者の当落を事前に把握するための世論調査に、税金である政党交付金から支出しているという問題である。
これでは、政党の政策能力を高めることにはならない。

第三に、委託された会社が「政党から委託されて調査している」ということを説明しないまま世論調査している可能性が高いので、国民の政党支持(思想・信条)が政党の側に流れる危険性があるという問題である。
これについては、個別具体的な個人情報は政党に流していない(政党もそのような個人情報は受け取っていない)という会社側(政党側)の言い訳がなされる可能性が高いが、調査会社がどの政党から委託された世論調査であるのかを説明しない点で、すでに問題である。

(3)そもそも税金である政党交付金で世論調査すべきではない。
たとえ世論調査するとしても、政党交付金や立法事務費などの公金以外の私的な資金で行うべきであるし、かつ、委託会社は、どの政党から委託を受けて世論調査しているかを事前に説明してから、世論調査すべきである。
その場合、政治資金収支報告書には、世論調査のための委託であることが分かるように記載すべきである。

2009年分政党交付金の使途と返還逃れの基金の問題

(1)今年(2010年)春に提出された2009年分政党交付金使途報告書がやっと公表された(2010年9月29日)。

政党交付金使途等報告書平成22年 9月29日公表(平成21年分 定期公表)

政党交付金使途等報告書平成22年 9月29日公表(平成21年分 解散支部分)

(2)真っ先に指摘しておかなければならないのは、2009年分の政党交付金使途報告書は今年の3月に提出されているにもかかわらず、この公表がその提出から半年もかかっており(下記の政党助成法の規定を参照)、余りにも遅いということである。
要旨の公表は時間を要するとしても、報告書自体の公表はもっと早くできるのではなかろうか!
政党助成法
(政党の報告書の提出等)
第17条  第15条第1項の政党の会計責任者(・・・)は、12月31日現在で、当該政党のその年における次に掲げる事項(これらの事項がないときは、その旨)を記載した報告書を、同日の翌日から起算して3月以内(その間に総選挙又は通常選挙の公示の日から選挙の期日までの期間がかかる場合(第31条において「報告書の提出期限が延長される場合」という。)には、4月以内)に、総務大臣に提出しなければならない。
(略)
2  政党の会計責任者は、前項の報告書を提出するときは、総務省令で定めるところにより、次に掲げる書面又は文書を併せて提出しなければならない。
(略)

(報告書等の要旨の公表)
第31条  総務大臣は、定期報告文書(・・)を受理したときは、総務省令で定めるところにより、官報により、その要旨を公表しなければならない。この場合において、定期報告文書については、報告書の提出期限が延長される場合その他特別の事情がある場合を除き、当該定期報告文書が提出された年の9月30日までに公表するものとする。

(3)また、以上の公表は総務大臣(総務省)が積極的に国民に公表する場合であるが、それとは別に国民が情報公開請求して、政党交付金使途報告書が公開される場合についても、法律改悪の結果、要旨が公表されるまで開示決定がなされなくなくても構わなくなっており(下記の政党助成法の規定およびいわゆる情報公開法の規定を参照)、人権保障としても議会制民主主義の点でも問題である。
法律改正して、要旨の公表を待たずに開示決定されるようにすべきである。
(報告書等に係る情報の公開)
第32条の2  定期報告文書若しくは解散等報告文書又はこれらに併せて提出すべき書面若しくは文書で第31条の規定により当該定期報告文書又は解散等報告文書の要旨が公表される前のものに係る行政機関の保有する情報の公開に関する法律 (・・・)第3条 の規定による開示の請求があった場合においては、当該要旨が公表される日前は同法第9条第1項 の決定を行わない。
2  ・・・。
3  都道府県は、第1項の規定の例により、都道府県提出文書に係る情報の開示を行うものとする。

行政機関の保有する情報の公開に関する法律
(開示請求権)
第3条  何人も、この法律の定めるところにより、行政機関の長(・・・)に対し、当該行政機関の保有する行政文書の開示を請求することができる。

開示請求に対する措置)
第9条  行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し政令で定める事項を書面により通知しなければならない。
2  ・・・。

(4)さらに問題点として指摘しておきたいことは、政党等が集めた政治資金の収支報告は、まだ公表されてはいない。11月になるようだ。

その結果として、2009年につき、政党が税金である政党交付金にどれくらいの割合で依存しているのかも、現時点では分からないのである。

ちなみに、2008年については、自民党の政党交付金への依存率は67.9%で、民主党は84.2%であった。
二大政党が国営政党化しているのである!
その結果、党の執行部は強大な権限を持つことに至っている。

(5)マスコミは、昨夜からインターネットで報じ、今日の朝刊で報じている。
昨年は衆議院議員総選挙が施行されたので、政党交付金の支出(特に政治活動費の支出)が増えているようで、年間の約320億円よりも多い約388億円が支出されたという。
毎日新聞 2010年9月29日 20時16分(最終更新 9月29日 20時30分)
政党交付金:衆院選で支出5割増 224億8800万円

 総務省は29日、09年分の政党交付金の使途等報告書を公表した。政権交代に結びついた激戦の衆院選があった影響で選挙費用などの政治活動費が前年比2.1倍の計224億8800万円に上り、支出総額は49.9%増の計387億9300万円と、年間の交付総額319億4200万円を上回った。交付を受けた8党のうち6党が、前年までに政党交付金から積み立てた政党基金を取り崩した。
 支出が最多だったのは自民党で、前年比35.8%増の184億2100万円。民主党は156億300万円で続いたが、伸び率は86.5%増に達した。交付額の最多は自民党の139億8000万円だったが、衆院選で大幅に議席を増やした民主党も136億6100万円に達し、支出、交付ともに両党で全体の9割近くを占めた。
 09年から交付対象となったみんなの党と改革クラブ(現・新党改革)を除く6党で支出総額が交付額を上回り、政党基金残高の合計は08年末の112億6500万円から6割減の44億200万円になった。
 政党交付金は政党助成法に基づき、所属国会議員数と直近の国政選挙の得票数に応じ、受け取りを拒否している共産党を除く各党に配分される。交付額は1〜8月分は1月1日、9〜12月分は衆院選後の8月31日を基準日に算出された。【笈田直樹】

(6)政党交付金は残額があれば原則として国庫に返還しなければならないのに、年間総額よりも多い政党交付金の支出が可能になっているのは、いわゆる基金を作って返還逃れが可能になっているからである(下記の政党助成法の規定を参照)。
こうして、政党が使いたいときに思い切ってドッと政党交付金が使われているのである。

しかし、選挙のときに基金が使われるとなると、政党交付金が私的に集めた政治資金ではなく国民の税金が原資である以上、政党交付金を受け取らない政党や政党交付金を受け取れない政党があることを考えると、余りにも不公平である。
これらの政党は、政党交付金に頼ることなく、私的に集めた金で、高額な供託金を工面しなければならず、一定の条件を充足できなければ供託金を没収されてしまうが、政党交付金を受け取れる政党は、税金(政党交付金)で供託金を用意できるし、たとえ供託金が没収されてもその原資は税金だから大きな板ではないからである。

かりに政党助成制度を肯定する立場に立ったとしても、基金による返還逃れを認めるべきではないから、基金を認める規定は削除すべきである。

もちろん、被選挙権を不当に侵害する高額な供託金制度も、廃止を含め見直しすべきである。
政党助成法
(政党交付金による支出の定義等)
第14条  この章において「政党交付金による支出」とは、政党のする支出(・・・)のうち、政党交付金を充て又は政党基金(特定の目的のために政党交付金の一部を積み立てた積立金をいい、これに係る果実を含む。以下同じ。)を取り崩して充てるもの(借入金の返済及び貸付金の貸付けを除く。)をいい、支部政党交付金の支給を含み、支部政党交付金による支出を含まないものとする。
2 ・・・
3 ・・・。
第33条  ・・・・。
2  総務大臣は、政党交付金の交付を受けた政党が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、総務省令で定めるところにより、当該政党(・・・)に対し、期限を定めて、当該各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額に相当する額の政党交付金の返還を命ずることができる。
一  当該政党がその年において交付を受けた政党交付金の総額(その年の12月31日における政党基金の残高がその年の前年の12月31日における政党基金の残高を下回る場合には、当該下回る額を加算した額とする。)から、当該政党がその年においてした政党交付金による支出(・・・)の総額(その年の12月31日における政党基金の残高がその年の前年の12月31日における政党基金の残高を上回る場合には、当該上回る額を加算した額とする。)を控除して残余がある場合 当該残額
二  当該政党の支部がその年において支給を受けた支部政党交付金(・・・)の総額(その年の十二月三十一日における支部基金の残高がその年の前年の12月31日における支部基金の残高を下回る場合には、当該下回る額を加算した額とする。)から、当該政党の支部がその年においてした支部政党交付金による支出(・・・)の総額(その年の12月31日における支部基金の残高がその年の前年の12月31日における支部基金の残高を上回る場合には、当該上回る額を加算した額とする。)を控除して残余がある場合 この号に該当するすべての支部に係る当該残額の合計額
三  当該政党が解散(・・・)をし、又は目的の変更その他により政治団体でなくなった場合において、その年の1月1日から第21条第1項の届出をした日までに交付を受けた政党交付金の総額(当該届出をした日(・・・)における政党基金の残高がその年の前年の12月31日における政党基金の残高を下回る場合には、当該下回る額を加算した額とする。)から、当該政党がその年の1月1日から当該解散をし又は目的の変更その他により政治団体でなくなつた日(・・・)までにした政党交付金による支出の総額(当該解散等の日における政党基金の残高がその年の前年の12月31日における政党基金の残高を上回る場合には、当該上回る額を加算した額とする。)を控除して残余があるとき 当該残額及び当該届出をした日における政党基金の残高の合計額
四  当該政党が解散をし、若しくは目的の変更その他により政治団体でなくなった場合又は第29条第1項第2号に掲げる場合において、当該政党の支部がその年の1月1日から第21条第1項の届出があった日(・・・)までに支給を受けた支部政党交付金の総額(当該届出があった日(・・・)における支部基金の残高がその年の前年の12月31日における支部基金の残高を下回る場合には、当該下回る額を加算した額とする。)から、当該支部がその年の1月1日から当該解散等の日(・・・・)までにした支部政党交付金による支出の総額(当該解散等の日における支部基金の残高がその年の前年の12月31日における支部基金の残高を上回る場合には、当該上回る額を加算した額とする。)を控除して残余があるとき この号に該当するすべての支部に係る当該残額及び当該届出があった日における支部基金の残高の合計額
3  合併解散政党若しくは分割解散政党又はこれらの政党の支部がその年において当該合併又は分割による解散の日までに交付又は支給を受けた政党交付金及び支部政党交付金で当該解散の日までに政党交付金による支出又は支部政党交付金による支出に充てていないもの(政党基金又は支部基金として積み立てられたものを除く。以下この項において同じ。)並びにこれらの政党又はその支部が当該解散の日において有していた政党基金及び支部基金を引き継いだ当該合併に係る存続政党若しくは新設政党又は当該分割に係る分割政党(以下この条において「存続政党等」という。)は、総務省令で定めるところにより、その旨を総務大臣に届け出なければならない。この場合において、当該政党交付金及び支部政党交付金は当該合併又は分割の日に当該存続政党等に対し政党交付金として交付されたものとみなし、当該政党基金及び支部基金は当該合併又は分割の日に当該存続政党等に対し政党交付金として交付され、かつ、その日に政党基金として積み立てられたものとみなして、第4章、第28条から第30条まで並びに第1項及び第2項の規定(・・・)を適用する。
4  ・・・。         5  ・・・。
6  総務大臣は、第一項又は第二項の規定により、政党交付金の交付を停止し、又は政党交付金の返還を命ずるときは、当該政党に対して、理由を示してその旨及び当該停止に係る政党交付金の額又は返還すべき政党交付金の額を通知しなければならない。
7  ・・・。         8  ・・・。
9  ・・・。         10  ・・・。
11  ・・・。        12  ・・・。

(7)公明党の一つの支部が政党交付金の残金を出していたことが、分かったという。
もっとも、これは議員が選挙に立候補せず引退したところの支部のようだ。
議員が引退したところの政党支部は他にもあるだろうが、残金が出たのは、一つの支部だけだったようだ。

つまり、公明党が基金を作らない方針に転換したわけではないようだ。
残念である。
毎日新聞 2010年9月29日 23時59分
政党交付金:「余った」…国に150万円返還 公明党支部

 09年に配分された政党交付金について、公明党の「参院東京選挙区第3総支部」(東京都多摩市)が約150万円の残余金を出していたことが、29日に公開された使途等報告書で明らかになった。総務省は政党助成法に基づき、返還命令を出し国に返納させる。不正経理が発覚して交付金を返還させたケースはこれまでに1件あったが、自主的に残余金を出したのは95年の制度開始以来、初めてという。
 政党交付金は国民の税金でまかなわれ「政治活動の自由尊重」を理由に使途は制限されていない。基金として積み立て、翌年以降に繰り越すことも可能で、残余は出ないのが通例。手続き上、余った場合は返還命令を受ける形で国に返納できる。
 報告書によると、09年当時の同支部代表は7月の参院選に出馬せず引退した沢雄二前参院議員(東京選挙区)。同年は総額約900万円の政党交付金を党本部から配分された。支部はガソリン代などの「備品・消耗品費」に約170万円など、総額約750万円を支出。余った約150万円は基金として積み立てなかった。
 09年分で出した残余について、当時の会計担当者は「1年で使い切れなかった分。基金に入れたりせず、返還するのが当然と考え、残余として出した」と説明している。
 総務省などによると、政党交付金を巡っては、自民党の支部で03年分について領収書のコピーを悪用した不正経理が07年に発覚。同省が返還命令を出したことがあった。
 沢前議員は毎日新聞の取材に対し、家族を通じ「交付金は国民の税金であり、10年7月に議員を勇退することが決まっていたので、基金とせず返還することにした」とした。
 「政治資金オンブズマン」共同代表で、神戸学院大法科大学院の上脇博之教授(憲法学)は「余りが出れば返還するというのが本来の考え方。しかし、基金という制度があることで、『余ったらためておこう』となっているのが現状。こうした点や政党交付金と企業・団体献金の『二重取り』など問題点は多く、きちんと解決すべきだ」としている。【曽田拓】

(8)1994年の「政治改革」によって政党助成法が制定されたので、将来は、企業・団体献金が全面禁止されると期待した国民は多かっただろうが、その期待は裏切られている。

民主党はマニフェストで企業・団体献金の全面禁止を公約して政権を奪取したものの、未だにその公約を果たさず反故にしたまま1年が経過した。

私たち納税者・国民は、政治腐敗の温床である企業団体献金と税金が原資である政党交付金との「二重取り」は続けさせるべきではない!
(これについては、上脇博之「ゼロからわかる政治とカネ」日本機関紙出版センター、税込み980円を参照。)

政党は、以上の点を含め政党助成法及び政治資金規正法を至急抜本改正すべきである!
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