上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

憲法研究者の社会活動の一環として、ブログを開設してみました(2008年4月5日)。 とはいえ、憲法問題全てについて意見を書くわけではありません。 政治問題について書くときがあるかもしれません。 記録として残しておくために、このブログを使用するときがあるかもしれません。 各投稿記事の右下の「拍手」が多いようであれば、調子に乗って投稿するかもしれません。 コメントを書き込まれる方は、カテゴリー「このブログの読み方とコメントの書き込みへの注意」の投稿を読んだ上で、書き込んでください。 皆様のコメントに対する応答の書き込みは直ぐにできないかもしれませんので、予めご了解ください。 ツイッターを始めました(2010年9月3日)。 https://twitter.com/kamiwaki フェイスブックも始めました(2012年7月29日) http://www.facebook.com/hiroshi.kamiwaki.7 かみわき・ひろし

政治改革

新刊ブックレット『安倍改憲と「政治改革」  【解釈・立法・96条先行】改憲のカラクリ』が出版社でも予約開始

アマゾンで新刊ブックレット『安倍改憲と「政治改革」  【解釈・立法・96条先行】改憲のカラクリ』の予約受付が開始されたことは紹介しました。

新刊ブックレット『安倍改憲と「政治改革」  【解釈・立法・96条先行】改憲のカラクリ』がアマゾンで予約開始


出版者(日本機関紙出版センター)の方でも予約の受付を開始しましたので、紹介しておきます。

http://www.kikanshi-book.com/これまで出た本/安倍改憲と-政治改革/

安倍改憲と「政治改革」〜【解釈・立法・96条先行】改憲のカラクリ

著者/上脇博之(かみわきひろし)
定価/1260円(税込)
判型/A5判 ソフトカバー
頁数/162ページ
ISBN:9784889009002
発行/10月20日



【内容紹介】

「政治改革」(=小選挙区制、政党助成、企業献金)をテコに国家改造を強行した自民党は、本格的に米国と財界の要求に応えるべく改憲を画策するが、保守2大政党制は崩壊…。気鋭の憲法研究者が安倍改憲のカラクリを解明し、今私たちがなすべきことを提案します!


【目次】

序 章 1994年「政治改革」と2013年「憲法改正」論の相互関係

第1章 改憲へのカラクリ(1)衆参の選挙制度「改革」
第1節 衆議院小選挙区選挙の問題点
第2節 参議院選挙区選挙の問題点
第3節 二院制・政権選択選挙と矛盾する選挙結果
第4節 2大政党化されなかった民意

第2章 改憲へのカラクリ(2)政党助成制度 の導入
第1節 従来の民主主義のコスト
第2節 政党助成制度の問題点
第3節 政党の本質を蝕む政党助成

第3章 改憲へのカラクリ(3)企業・団体献金の存続
第1節 企業・団体献金の政党本位「改革」
第2節 日本経団連の政治献金「斡旋」
第3節 民主党「企業団体献金全面禁止」公約の反故

第4章 憲法第9条の意義と9条改憲の真の目的
第1節 憲法第9条の意義
第2節 9条改憲の真の目的(「専守防衛」の枠さえ超えて)
第3節 アメリカと日本財界の要求に応えて
第4節 改憲勢力の「行き詰まり」

第5章 さらなる「解釈改憲」と「立法改憲」の途みち
第1節 さらなる「解釈改憲」の策動
第2節「立法改憲」の策動
第3節「対米従属の枠」さえ超えて!?

第6章 明文改憲・96 条先行改憲の途
第1節 「96 条改憲」論
第2節 「96 条先行改憲」論
第3節 自民党「日本国憲法改正草案」の平和主義の変質

第7章 違憲の改憲より真の政治改革を!
第1節 衆参の選挙制度は完全比例代表制にしよう
第2節 政党助成制度は廃止しよう
第3節 企業・団体献金は全面禁止しよう
第4節 違憲の改憲は断念させよう

おわりに


【編集担当から】

上脇博之先生の小社刊行本の第5弾! 「政治改革」から現在の安倍改憲の動きに至るまでを、とらえなおすための好著です。強権政治を支える小選挙区制、政党助成、企業献金の仕組みを根本から変えることなしに、日本の民主主義は実現しないのです。

安倍改憲と「政治改革」










注文、問い合わせは、以下です。
http://www.kikanshi-book.com/ご注文-お問合わせ/

1994年「政治改革」を振り返って・・・あれから20年、違憲の「改憲」(解釈改憲・立法改憲・明文改憲)の危険性高まる

(1)今年(2013年)7月21日には参議院通常選挙が施行されました。

その選挙前、安倍晋三自民党総裁(首相)は、日本国憲法の改正手続きを定めている96条を先に変更してから本命である9条改憲を実現する意気込みでしたが、国民がこれに強く反対していることを知ると、選挙運動期間中、具合的に「憲法改正」の内容を積極的には語らず、あえて選挙に争点にすることを回避しているかのようでした。
もっとも、全く語らなかったわけではなく、選挙後は、明文改憲の前に、日本国憲法が禁止している集団的自衛権行使について政府の「解釈改憲」あるいはまた国家安全保障基本法制定による「立法改憲」を強行しようとしています。

9条改憲は、”憲法改正の限界”を超えるもので理論的には違憲・無効ですし、「解釈改憲」も「立法改憲」も日本国憲法が許容しない憲法破壊の暴挙です。

(2)今から20年前の1993年7月には衆議院総選挙が施行され、その結果により「非自民・非共産」の8党連立(日本新党、社会党、新生党、公明党、民社党、新党さきがけ、社会民主連合、民主改革連合)の細川護煕内閣が誕生し、政権交代が起きました。

この細川内閣(1993年8月9日〜1994年4月28日)、その後の羽田孜内閣(1994年4月28日〜1994年6月30日)、その後の3党(自民党、社会党、さきがけ)連立の村山富市内閣(1994年6月30日〜1996年1月11日。これは改造内閣を含めた期間)の下で、1994年「政治改革」(政治改悪)が強行されました。

この「政治改革」は、その前にリクルート事件やゼネコン汚職事件などが発覚し、それに対処することを建前にしていましたが、本音はそれを口実にして、米国や経済界の要求に応えた国家改造(新自由主義と新保守主義)を実現するためのものでした。

それゆえ、
―圧脹,料挙制度は、準比例代表的機能を果たしてきた中選挙区制から、大政党の保守政党に異常に有利な小選挙区選挙中心の選挙制度(小選挙区比例代表並立制)に「改革」(改悪)されました。
また、∪治腐敗の温床であり人権を侵害している企業・団体献金は、禁止されず、温存されました。
その上、衆参の選挙結果に連動し人権を侵害する、税金を原資とした政党助成法が、新しく導入されました。

(3)以上の「政治改革」が強行されたため、1994年には、憲法「改正」(改悪)論が主張され始めました。

例えば、経済同友会は、「『必要最小限の自衛力の保持とその国際的平和維持・救援活動への貢献』を、国民と国際社会の理解を得るためにわかりやすい形で法制化すべきであるとの結論」を披露し、かかる法制化の手段として、〃法9条の明文改憲、現9条への修正9条の併記、8酬法9条の規定を維持し「安全保障基本法(仮称)」といった法律により定めるという3つの考え方を紹介しました(経済同友会『新しい平和国家をめざして』1994年7月)。

また、読売新聞は、日本国憲法を全面改正する試案を新聞紙面で発表しました。この試案には「日本国は、自らの平和と独立を守り、その安全を保つため、自衛のための組織を持つことができる」とする規定(第11条第1項)が盛り込まれており、紙面は、「これにより、わが国が個別的、集団的両自衛権を保持していることが、より一層、明確になろう」と解説していました(読売新聞1994年11月3日)。

つまり、「政治改革」が実現したことで、経済界や読売新聞は”改憲を党是とする自民党が財界からの政治献金と税金を原資とした政党交付金で党の財政を十分賄い、小選挙区選挙により過剰代表され、3分の2以上の議席を獲得することになれば、「専守防衛」の枠を超えて米国の戦争に参戦するための9条改憲も実現可能になる”と判断して、改憲を明確に主張し始めたのです。

言い換えれば、憲法「改正」のためにも「政治改革」が強行されたわけなのです。

(4)私の大学院以降の研究テーマは、政党の憲法問題を出発点にし、政党が関係する事項の憲法問題へと拡大してきました。

それゆえ、政党の財政問題を研究すれば、企業や労働組合の政治献金や政党国庫補助(政党助成)の憲法問題を検討することになり、政党助成問題を研究すれば、連動している国政選挙の選挙制度の憲法問題を検討することになりました。
また、「政治改革」と憲法「改正」の間には前述したような関係があるのですから、私の関心も憲法「改正」にも及んできました。

私は、憲法研究者として、これらの問題について批判的な論文を執筆し、研究書も刊行してきましたが、「政治改革」を批判することは間接的には憲法「改正」を批判することにもなると思いながら研究成果を公表してきたのです。

(5)加えて、私は、兵庫県憲法会議の幹事(今は事務局長)として憲法運動に、政治資金オンブズマンの共同代表として市民運動に、それぞれ参加してきました。
また、マスメディアによる取材に応答してきました。

さらに、個人としてもインターネットを活用して、「政治とカネ」問題や憲法問題・改憲問題について積極的に情報発信しなければならないとの思いに至り、5年前の50歳を迎える2008年には、ブログを開設しました(2008年4月5日)。
その後、ツイッターを始め(2010年9月3日)、フェイスブックも始めました(2012年7月29日)。

(6)また、3年前から一般市民向けのブックレットを執筆・出版してきました。

2010年には、企業団体献金と政党助成金を批判したブックレット『ゼロからわかる政治とカネ』を出版しました。

そして2011年には、衆参の選挙制度や議員定数削減だけではなく地方議会の選挙制度や議員定数削減を批判したブックレット『議員定数を削減していいの?』を出版しました。

なお、共著として『国会議員定数削減と私たちの選択』も出版しました。

(7)今年は参議院議員通常選挙が施行されることがわかっていましたから、ブックレットを2冊緊急出版しました。

その一冊は、昨年の衆議院総選挙の選挙結果を批判的に分析したブックレット『なぜ4割の得票で8割の議席なのか 〜 いまこそ、小選挙区制の見直しを』

もう一冊は、今の9条改憲論の本質や昨年(2012年)の自民党「日本国憲法改正草案」の危険性を指摘し批判したブックレット『自民改憲案 VS日本国憲法 〜 緊迫! 9条と96条の危機』です。

(8)このブログで何度も指摘したように、衆議院の小選挙区選挙は非民主的ですが、参議院の選挙区選挙も事実上の1人区や2人区が多いので非民主的です。

それに乗じて、改憲政党は憲法「改正」を実現しようとしているわけですが、自民党などは、憲法改正手続きを定めた憲法第96条を先に「改正」(国会の発議要件を現在の「3分の2以上」から「過半数」に改悪)して、その後に、アメリカの戦争に参戦するために憲法第9条を「改正」しようとしています。
これが実現すれば、憲法第9条以外の基本的人権や統治機構も「改正」される危険性が高くなります。

(9)ですから、憲法改悪の国会発議を容易にさせないためには、96条改悪に反対する与論づくりが重要であることは言うまでもありませんが、衆議院の小選挙区選挙や参議院の選挙区選挙を廃止して無所属も立候補できる完全比例代表選挙にすることや、企業・団体献金を全面禁止し政党助成を廃止することを求める与論づくりが、議会制民主主義を確立するためにも、さらには憲法改悪を阻止するためにも、重要なのです。

1994年「政治改革」を振り返ると、改めて、そう痛感します。

民主党政権を振り返る(悔やまれる「政治とカネ」改革の反故)

はじめに

(1)2009年9月、民主党政権は、民主党、国民新党、社民党による鳩山由起夫内閣でスタートした。

歴史的な政権交代になるのか!?

しかし、普天間基地問題で、社民党は連立離脱に追い込まれた。

公約を反故にした鳩山首相が民意を尊重した福島大臣を更迭!

社民党の政権離脱か民主党の社民党切捨てか!?

(2)その後、民主党政権は、菅直人内閣へ。

鳩山政権から菅政権へ

菅新内閣閣僚名簿発表と菅首相会見詳報

菅改造内閣

柳田法務大臣辞任(事実上の更迭)

菅民主党改造内閣について

菅内閣の外務大臣、前原氏から松本氏へ

菅首相の6月いっぱいでの辞任を求めていた松本龍氏が復興大臣を先に辞任

(3)小沢一郎氏らのグループは、管直人内閣の時に、自民党などの原発推進勢力と一緒になって脱原発に舵を切ろうとした管直人首相を引きずり下ろした。

この時期の民主党代表選を憂う(菅内閣不信任に関する権力争いを振り返りながら)

野田政権が財界政治を強行できるワケ(菅内閣不信任劇を振り返って):その1(原発推進)

(4)そして、野田佳彦内閣へ。

民主党代表選と党役員人事と野田首相指名

野田新内閣発足とその行方

経済産業大臣の辞任・交代

2012・1・13野田内閣改造と野田首相会見の紹介

初代「復興大臣」に平野達男氏、防災担当大臣に中川正春氏を起用へ

野田首相内閣改造〜第2次改造内閣発足

参議院での野田首相問責決議について(「事実上の民自公大連立」への問責決議!)

野田首相最後の内閣改造(!?)・・・野田第3次改造内閣

田中大臣の事実上の更迭について(更迭で終わらせてはならない野田内閣・民自二大政党の責任)

(5)安倍晋三元首相が再び首相となり、第2次安倍内閣が発足した。

第2次安倍内閣発足

(6)民主党政権は、3年3か月続いた。

政権交代したときの鳩山由起夫連立内閣には、期待が大きかった。
しかし、民主党代表、首相が交代するたびに、民主党とその政権は、第二自民党化してきた。

とはいえ、期待された鳩山内閣についても、冷静にその政策や公約反故を見ると、第二自民党・政権としての性格を有してもいた。

その一つに、「政治とカネ」改革の反故がある。
以下では、鳩山由起夫元首相の引退を取り上げた上で、ほぼこの点に絞って投稿する。


1.鳩山由紀夫元首相の引退

(1)鳩山由起夫前首相は、今年6月上旬には離党の可能性を示唆し、「大阪維新の会」(当時)との連携の可能性も言及していた。
毎日新聞 2012年06月06日 20時40分(最終更新 06月06日 20時46分)
民主党:鳩山由紀夫元首相 離党の可能性を示唆

 鳩山由紀夫元首相は6日のBS11の番組で「民主党を作った張本人として『民主党を割る』という話は口が裂けても、本来は言うべきことではない。ただ、民主党より国民の暮らしが大事だという立場からどう行動すべきか考えねばならない時を迎えている」と述べ、消費増税法案の採決を巡って離党することもあり得るとの考えを示唆した。
 鳩山氏は「自分自身を捨ててでも行動すべき時は行動しなければならない」とも発言。また、大阪維新の会との連携の可能性を問われ「国民の暮らしが一番という政策を実現できるような集団と協力関係を作ることは十分あり得る」と意欲を示した。【木下訓明】

(2)しかし、鳩山前首相は、小沢一郎元代表らと行動を一緒にせず、離党しなかった。
毎日新聞 2012年06月22日 01時03分(最終更新 06月22日 13時02分)
鳩山元首相:新党に「同調せず」

 民主党の鳩山由紀夫元首相は21日夜、小沢一郎元代表が離党・新党結成の可能性に言及したことについて「私どもの考え方こそ民主党の本来の考え方だと国民や執行部に理解してもらいたい。すぐに新党運動に同調していくということではない」と語り、自身の離党には否定的な考えを示した。【木下訓明】

(3)そして、衆議院総選挙には民主党から出馬すると表明していた。
2012/11/17 23:05 【共同通信】
鳩山氏「民主党から出馬」 原発、TPPには反対

 民主党の鳩山由紀夫元首相は17日、衆院選に民主党から出馬すると明言した。同時に、原発再稼働や環太平洋連携協定(TPP)交渉の参加には反対を訴える考えを示した。
 鳩山氏は「私は民主党員だ。民主党から立候補するのが当然だ」と強調。原発やTPPについては「自分の信念を曲げるつもりはない」と述べ、反対を貫く意向を示した。北海道苫小牧市内で記者団に述べた。

(4)しかし、鳩山氏は、総選挙に出馬せず(民主党から出馬できず)引退を表明した。
毎日新聞 2012年11月21日 22時57分(最終更新 11月21日 23時31分)
鳩山元首相引退:「今後も沖縄問題にかかわりたい」

 「波瀾(はらん)万丈だったが、政治家として幸せな人生だったと思う」。21日夕に北海道苫小牧市で会見した鳩山氏は、政界での歩みをそう振り返った。
 17日に地元で衆院選の合同選挙対策本部を開設したばかり。21日は東京・永田町の民主党本部で野田佳彦首相と会談後、午後5時過ぎに硬い表情のまま苫小牧市のホテルに到着した。
 会見の冒頭に「どうか結党の理念を思い、弱き者、小さき者の声に耳を傾ける政治をしていただきたい」などと用意していたメッセージを朗読。「党を立ち上げた責任がある。辞める気はなかったが、主張を貫くと党から公認されないことが日曜日(18日)に分かり、引退を決断した」「(会談した野田首相には)もっと包容力を持って行動してほしいと求めた」。言葉の端々に党を離れる無念さをにじませた。
 鳩山氏は米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設問題を巡り、09年衆院選の直前に「最低でも県外移設」と発言。首相になってから移設先を自公政権時代の同県名護市辺野古(へのこ)に回帰し、地元の猛反発を招いた。
 この日の会見で「沖縄の問題にはこれからも何らかの形でかかわり、『最低でも県外』という言葉が事実となるように協力していきたい」と語ったが、辺野古移設を条件付きで容認する地元の「代替施設安全協議会」の仲嶺真明・共同代表(48)は「『最低でも県外』は政権を取るための方便で、沖縄を混乱させた。次の選挙で勝てないと考えて辞めるだけ。移設問題を放ったまま引退するのは無責任」と批判した。
 「権謀術数と覚悟が必要な政治の世界では、やはり坊ちゃんだった」とみるのは放送タレントの松尾貴史さん(52)。普天間問題も「首相としての言葉の軽さが国民を失望させた。リップサービスで強がりを言って自分を苦しめた」と話した。
 鳩山氏は偽装献金事件や実母から巨額の資金提供を受けていたことでも批判を浴びた。政治資金オンブズマン共同代表、上脇10+件博之(かみわきひろし)神戸学院大大学院教授は「金持ちで一般の人の気持ちが理解できないことがよく分かった」と指摘。「マニフェスト(政権公約)で約束した企業・団体献金禁止に主導権を発揮すべきだったが、腰砕けになった。実現していれば後世に名を残したのだが」と振り返った。

(5)かつて引退を表明し、それを撤回していた鳩山前首相は、結局、引退に追い込まれたのである。

2.原則公開されなかった、内閣官房報償費(機密費)の使途

(1)民主党政権には、情報公開が期待された。

内閣官房報償費(機密費)の使途についても、原則公開が期待された。

(2)しかし、鳩山内閣(平野博文官房長官)の下で、そうはならなかった。

民主党政権も内閣官房機密費の使途透明度ゼロ!?

民主党も内閣官房報償費の使途をこのまま全面非公開するのか!

内閣官房報償費について鳩山内閣がやるべきこと

鳩山内閣官房報償費の使途も開示されなかった

これは、悔やまれる。

(3)ちなみに、民主党政権がスタートした2009年9月から今年11月5日までの期間に内閣官房機密費が支出された総額は35億2000万円だったという。
日経新聞2012/11/9 11:32
内閣官房機密費、民主党政権で35億円

 政府は9日の閣議で、2009年9月の民主党政権発足から今年11月5日までの間に、35億2000万円の内閣官房機密費(報償費)が国庫から支出されたとする答弁書を決めた。このうち未使用だった3885万円は返納した。使途は明らかにしていない。
 野田内閣が発足した昨年9月2日以降の支出は13億3000万円で、未使用額として2172万円を国庫に返納した。共産党の塩川鉄也衆院議員の質問主意書に答えた。

毎日新聞 2012年11月23日 09時32分
官房機密費:公開論議置き去り 衆院選争点化の気配なし

 09年の政権交代で期待された内閣官房報償費(官房機密費10+件)の使途公開。自民、公明両党は消極的で、野党時代に公開を主張した民主党も、政権獲得後35億円近くを使ったのに公開に踏み切らなかった。大阪地裁は22日、市民団体が機密費の不開示決定を取り消すよう求めた訴訟の判決で3月に続き一部の決定を取り消したが、機密費公開が総選挙の争点となる気配はない。【青島顕】
 官房機密費10+件は「国政への寄与」などを名目に官房長官の判断で支出され、会計検査院に対する使途の証明が免除されている。政府によると、政権交代した09年9月〜今年11月5日に計35億2000万円が支出され、うち約3886万円が未使用で国庫に返納された。
 機密費を巡っては自公政権の03年、「公開できるものは公開するか」と問われた福田康夫官房長官(当時)が「基本的にはそういうことでしょう」と答えたが、基準は作られなかった。
 民主党は野党時代の01年、支払い記録書の作成を義務付け、機密性に応じて10〜25年後に公表させる機密費改革法案を提出した。政権獲得後の10年には、鳩山由紀夫首相(同)が「適当な年月を経た後、すべて公開するよう準備に取りかかっている」と発言。公開基準作りの検討を口にした藤村修官房長官は9月「うやむやにすることは絶対ない」と述べたが、実現していない。
 政治資金に詳しい岩井奉信(ともあき)・日本大教授(政治学)は「25〜30年後などに公開するルールを情報公開法の枠組みの中に作るべきだ。外遊のせんべつや選挙費用といううわさもあったが、ルールができれば公開を意識して使う」と提言する。
 NPO法人情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長は「使途の記録があるかさえ分からず、高度の政治判断で使われているとして説明もない。民主党は官邸に入って機密費の見方が変わったのだろうが、知ったからこそ説明できることもあるはず。自公政権は政権に復帰するなら、おざなりにしてきた説明責任を果たしてほしい」と話した。

 ◇官房機密費の使途公開をめぐる動き
01年6月 民主党が10〜25年後の原則公表を明記した機密費改革法案を提出
02年4月 共産党が宮沢喜一内閣時代の「機密費の支出の一部書類」を公表
03年9月 福田康夫官房長官が公開に前向きな発言
09年9月 河村建夫官房長官が政権交代直前、機密費2億5000万円を支出。民主党政権誕生後、平野博文官房長官が機密費について「そんなものあるんですか」
10年3月 鳩山由紀夫首相が一定期間経過後の全面公開を表明。平野長官は鳩山首相の公開方針に否定的見解
  5月 野中広務元官房長官が小渕恵三内閣時代の機密費の使途の一部を明かす
  6月 菅直人首相が一定期間後の使途の公開を検討する意向を示す
12年3月 大阪地裁が支出相手が特定されない文書の一部公開を命じる判決。藤村修官房長官が秋にも公開基準とりまとめの意向示す
  9月 藤村長官が公開基準とりまとめを先送り

※役職は当時

(4)先ほど「悔やまれる」と書いたが、もし鳩山内閣当時、原則公開していれば、内閣官房報償費(機密費)が国会対策費などに支出されることには止めをかけることが可能だったかもしれないからだ。

もっと言えば、以前、内部告発があり、内閣官房報償費(機密費)は私物化され、あるいは、党派的に悪用され、例えば消費税導入の時に国会対策に流用(目的外支出)された、との疑惑がある。

私の陳述書のPDFでの紹介と本人尋問の報告

(5)民主党政権においても、私物化や国会対策、例えば消費税増税法案を成立させるため等に流用(目的外支出)されるなどしたのではないかとの報道がある。
※週刊ポスト2012年11月30日号
2012.11.21 16:00
民主党政権機密費35.2億円 「内ゲバ」「増税」に使用の可能性

 35億2000万円――。これは2009年9月の民主党政権発足以降、今年11月5日までに支出された官房機密費(内閣官房報償費)の総額だ。このうち野田政権下で使われたのは13億3000万円。
 機密費は、国内外の機密情報の収集活動などにあてられる資金で、官房長官の判断で自由に使うことができる。自民党政権時代には国会対策費やマスコミ対策費として使われたといわれている。
 民主党は野党時代、官房機密費について激しく批判していた。2001年には「機密費流用防止法案」を国会に提出している。当時、党政調会長だった岡田克也氏は「戦前の遺物が残っている」と使用方法の説明を求めた。翌年には枝野幸男氏が「(機密費について)政府は情報を開示せよ」と迫っていた。
 ところが、いざ政権に就いたらコロリと立場を変えた。歴代官房長官はいずれも機密費について堅く口を閉ざしている。
 このカネは何に使われたのか。「相当額の機密費が使われた」(民主党関係者)といわれるのが、普天間基地移設に関する工作だ。
 移設を本当に成し遂げようとするなら、機密費も必要だったろう。米国からの情報収集活動、移転候補地の地元対策にもカネはかかる。しかし結局、外務、防衛両省の抵抗で頓挫した。完全な“死に金”になってしまった。
 その後の機密費はもっぱら「内ゲバ」と「増税」に使われた可能性が濃厚だ。
 2010年9月に民主党代表選で菅直人氏と小沢氏が激しく争った際には、壮絶な多数派工作が行なわれた。
「圧倒的多数といわれた小沢派が切り崩された理由は資金力の差だといわれている。菅支持派の会合には官邸から軍資金が惜しみなく投入されたと聞いている」(民主党中堅議員)
 野田政権の最大の政治課題は消費増税だった。当初は与野党とも増税慎重派が圧倒的で、「法案成立は針の穴に象を通すより難しい」と見られていた。
 だが、官邸側が首相補佐官らを先頭に説得工作を展開すると、民主党で慎重派議員が次々に切り崩され、反対姿勢だった自民党でも長老グループを中心に法案賛成論が高まり、公明党が土壇場で賛成に転じて民自公3党合意を締結、法案は成立したのである
 自民党の増税慎重派の議員は、「わが党にもずいぶん毒まんじゅうがバラ撒かれたようだ」と、機密費の存在を示唆する言い方をした。税金からなる機密費で国民の生活を締め付ける消費増税が実現へと近づいたのだとしたら、タチの悪いブラックジョークである。

(日刊ゲンダイ2012/12/8)
野田民主党への大疑惑 これは司法による捜査解明が必要だ

 3年前の政権交代のための約束マニフェストを全部反故にした理由に財源がないと弁解していたが国民の税金を自分に流用したから政策実現ができなかったのではないのか
 衆院選の序盤情勢で新聞各紙が野田民主党の「劣勢」を伝えたが、逆風選挙とは裏腹の金満選挙にはビックリする。
 有権者に配る法定ビラは、どの陣営よりも上質な紙だし、新聞を広げれば、各候補者の“キメ顔”写真の広告が載っている。テレビをつければ、野田首相が「やりましょう! 前に進めましょう!」と呼びかけるCMがガンガン流れてくる。
 カネはうなるほど残っているようで、民主の公認候補には「1人最大2000万円の選挙資金がバラまかれた」(政界関係者)なんて話が飛び交うほどだ。
 それでも「民主激減70前後」(毎日新聞)という壊滅的な劣勢に立たされているのだから、救いようがないが、これだけ潤沢な選挙資金は一体どこから出てきたのか。ぜひとも知りたいところである。
 民主党は政権交代後の3年間で、総額500億円以上の政党交付金を手にした。前回選挙で国民をペテンにかけて、圧勝し、国民から血税をせしめたワケだが、豊富な選挙資金の原資は交付金だけなのか。ここが怪しいところだ。なにしろ、民主党なんて、ちょっと前まで労組が母体のビンボー政党だったのである。

◆1000円カットの男が高級ヘアサロン通い
 それが今やどうだ。民主党幹部に野党時代のつつましい面影はどこにもない。
 日教組上がりの旧社会党代議士だった輿石幹事長は常に風呂敷包みを片手にぶら下げ、山梨から夜行列車で永田町に通っていたそうだが、政権与党の幹事長となった今は運転手付きの黒塗り高級車で往来する。
 安住幹事長代行も野田内閣で財務相に抜擢されてから、立派なスーツを着るようになり、サイズが合わない背広の中で体が泳いで、「ちびっ子ギャング」とバカにされていたのがウソのような変身ぶりだ。靴がいいのか、背丈まで大きく見えるようになった。
「野田首相も見違えましたね。野党時代はヨレヨレのスーツに白いスニーカーで駅前演説をし、首相就任時も『吉野家にもサイゼリヤにも行く』と庶民派をアピールしていたが、今は同僚議員との会合でも高級料理店を使う。政策と同じように金満ぶりまで自民党政権時代と似てきた。就任前後で、ここまでガラリと生活スタイルが変わった首相は珍しいと思います」(政治評論家・山口朝雄氏)
 以前は10分1000円の激安チェーンで散髪していたのに、野田が公示前日に向かった高級理髪店のカット基本料は1万3800円だった。エラくなったものではないか。こんな「成り上がり」たちが、庶民に大増税を強要したのだから、心底、ハラが立ってくる。

◆与党のウマみを味わい尽くした民主の腐敗連中
 野田が怪しいのは、生活スタイルの豹変だけではない。背後にはウサンくさい連中との交際や献金疑惑がつきまとう。
 過去の政治資金収支報告書をめくれば、在日韓国人からの献金や、元暴力団男性の関連会社からの献金やパーティー券購入などが出てくる。これらの負の人脈は、松下政経塾の後輩、前原国家戦略相と見事なまでに一致している。
 前出の山口朝雄氏は「与党になれば、必ず怪しげな連中が近づいてくる。だからこそ付き合う人物を厳しく律しなければいけないのに、民主党政権にそのケジメは感じられない」とアキレていたが、捜査当局だって甘すぎる。
 小沢一郎は暴走検察にあれだけ執拗に狙われ、民主党結党時の大スポンサーだった鳩山由紀夫も「故人献金疑惑」で散々、追及を受けた。結局、小沢は追放され、鳩山は引退に追い込まれた。
 結果、民主党は政権交代時の理念を失い、支持者にも見捨てられたわけだが、なぜか野田や前原の周辺に当局の捜査は及ばない。
 マニフェストを放り投げ、財務省に魂を売って増税を強行した連中は当局のお目こぼしを受け、盾突いた連中は情け容赦なく潰されたように見える。実に不公平で奇怪なプロセスではないか。
 復興予算19兆円の使い道だって悪質だ。被災地にはロクに予算が回らず、全国の官庁施設の防災化などにバケていた。もちろん、本予算だって似たようなものだろう。「ムダをあぶり出す」はずが、アッサリあきらめ、「財源がない」「だからマニフェストは実行できない」と居直ったのが、民主党なのである。

◆当局は税金私物化を徹底的に洗い出せ
 こうして見ていくと、「ハハーン、これが与党のウマみか」と思えてくる。
財務省の下僕となり、各省庁の言うことを聞いて、その見返りにさまざまな恩恵を受ける。その過程でいつの間にかスーツが上質なものに変わっている。政党には豊富な資金が集まる。税金の流用・私物化みたいなものだ。
「官房機密費だって、相当なウマみとなっているのでしょう」とは、神戸学院大教授の上脇博之氏(法学)。官房機密費の情報公開訴訟の原告のひとりだ。
「民主党は野党時代には自民党政権に『官房機密費の使途を公開しろ』と激しく迫ったのに、いざ政権に就くと、使途について固く口を閉ざしてしまった。この3年間の機密費の支出は35億円以上。民主党には、反増税だったはずが、いつの間にか賛成に回って最後まで党に残った議員も多い。増税政局の切り崩し工作に機密費が使われたという疑惑も浮かびます。麻生政権が政権交代選挙の投開票日の2日後に、機密費2億5000万円を請求して受領。今も全額が使途不明のままですが、この調子だと、野田政権も下野直前に機密費の金庫を空っぽにするかもしれません。キチンと公開すべきです」

 民主党は二言目には「財源がない」と言ってきたが、本当は自分たちでチョロまかしていたんじゃないか。そんな疑念すら浮かぶのである。
 韓国では大統領が代わるたび、司法当局が前政権の汚職を徹底解明する。日本の当局もぜひ見習って欲しいものだ。

(6)果たして、政権交代したばかりの鳩山内閣が内閣官房報償費(機密費)の使途を原則公開していたら、消費税増税法案は成立していたのだろうか?

3.悔やまれる、企業・団体献金の全面禁止の公約の反故

(1)民主党は、2009年の政権交代前、企業・団体献金の全面禁止(ただし3年間は移行期間)を盛り込んだ法律案を国会に提出していた。
マニフェストにもそれを明記し、公約していた。

(2)しかし、小沢一郎幹事長(当時)は、財界の別働隊である「21世紀臨調」にこれを諮問してしまった。

私が代表を務める政治資金オンブズマンや株主オンブズマンは、おの手この手の働きかけをしたが、民主党は、企業・団体献金の全面禁止の公約を反故にしてしまった。

癒着の構造を断ち切れるか民主党の本気度が試される

企業・団体献金等の全面禁止を早急に立法化するよう求める要請書を民主党に提出!

政治資金規正法と公職選挙法の抜本的改正を目指すことは良いが・・・

企業・団体献金全面禁止における民主党の裏切り(政治論と憲法論からの批判)

企業・団体献金での民主党の裏切りは想像以上に早かった!

民主党は「政治とカネ」で改革を実行しなければ第二自民党!

民主党の裏切りを振り返る(小沢一郎氏の「企業・団体献金全面禁止」公約反故から始まった)

主権者国民は再び日本経団連の政党「買収」を許す総選挙結果にするのか!?


(3)悔やまれる。

当時、2010年参議院議員通常選挙前に、企業・団体献金の全面禁止を法制化していれば、その後、民主党は簡単に第二自民党化せず、この度の総選挙において自民党が圧勝することもなかった可能性がるのではないかと思えてなからない。
しんぶん赤旗2012年12月11日(火)
建設業界 自民に献金攻勢 ばらまき公共事業に期待
2011年 突出目立つ 6600万円


 総選挙で、「10年間で200兆円規模の公共事業」(自民党)、「地域防災力の強化」(民主党)、「10年間で防災・減災ニューディール100兆円規模で目指す」(公明党)など、各党が「防災」や「減災」の名で大型公共事業推進を競い合っています。こうしたなか、ゼネコンの業界団体、日本建設業連合会(日建連)の会員企業が昨年、6600万円を超す献金を自民党の政治資金団体「国民政治協会(国政協)」に行っていたことが本紙の調べでわかりました。
 2011年分の政治資金収支報告書によると、日建連の会長企業である清水建設と、副会長企業の鹿島建設、大成建設、大林組、竹中工務店の計5社が、横並びで各814万円を献金しているのをはじめ、五洋建設472万円、NIPPO(旧日本鋪道)390万円など、会員企業が軒並み献金。国政協への献金額は35社で総額6627万2000円にのぼっています。
 11年の国政協への業界団体の献金は、日本自動車工業会6030万円、日本電機工業会5000万円、日本鉄鋼連盟4000万円が“御三家”。建設業界は各会員企業の献金という形をとっていますが、突出ぶりが目立ちます。
 自民党は、ことし6月、10年間で200兆円規模のインフラ投資が必要だとする「国土強靭(きょうじん)化基本法案」を、元建設官僚の脇雅史参院国対委員長、二階俊博元経済産業相らがまとめ、国会に提出しています。
 日建連の野村哲也会長(清水建設会長)は、「国土、人命、財産を守る建設業界として、自民党とはかなり一致する部分がある」と明言。自民党への期待を隠そうともしていません。
 実際、自民党の安倍晋三総裁は「円高、デフレの今こそ公共投資を行わなければならない。古い自民党に戻るとか、ばらまき公共事業(とか)、こういうレッテル貼りはもうやめなければならない」(8日、札幌市)などといっています。
 一方、日建連の常勤役員6人中、元建設省大臣官房審議官が事務総長、元国土交通省大臣官房審議官が専務理事など4人が旧建設省、国交省OBです。政財官の癒着の構造にもメスを入れる必要があります。

しんぶん赤旗2012年12月1日(土)
補助金受給企業から2億6千万円
政治資金報告書 自民・民主に違法献金か


 国が工場の生産設備などに補助金を交付するトヨタやホンダ、東芝、住友化学などの企業から、自民党や民主党が2億6千万円を超える、違法の疑いがある献金を2010年、11年に受けたことが30日、総務省公開の11年分政治資金収支報告書などで明らかになりました。国民の税金が政党・政治家への献金として還流しています。
 政治資金規正法は、補助金を受ける企業が交付決定の翌日から1年以内に献金することを原則として禁じています。献金する企業側は「利益を伴わない補助金で規制の例外だ」と主張しますが、政治資金にくわしい専門家は「献金は法の趣旨に反する」と指摘します。
 問題の献金は判明しているだけで34社、2億6532万円にのぼります。自民党は政治資金団体「国民政治協会」(国政協)と国会議員が代表をつとめる政党支部で、民主党は政党支部で献金を受けています。
 34社は10年から11年にかけて経済産業省所管の立地補助金に応募し、交付先に選ばれた企業です。
 この立地補助金は「国内での工場立地と雇用創出を図る」という名目で、LEDやエコカーなどを製造する企業に対し、3回の募集で約1470億円を企業にばらまきました。
 5140万円を国政協に献金したトヨタ自動車は、「国から補助金の交付決定を受けたのは事実。ただし、規制の例外になる『性質上利益を伴わないもの』にあたる」(広報担当者)と説明。910万円献金の三菱電機も「例外規定にあたると判断した」とし、2800万円献金の東芝も「例外に該当」と口をそろえます。
 企業側が利益を伴わないと主張する立地補助金は、製品を生産する設備への投資を助けるものです。経産省は制度の特徴を「生産を応援するので、企業に利益をもたらすのが前提」(経済産業政策局の担当者)とします。
 政治資金規正法にくわしい上脇博之神戸学院大学教授の話 経産省が企業に利益をもたらすという以上、規正法の例外規定にはあたらない。この規制は、補助金を受ける企業が政党や政治家と癒着の関係を維持し強固にするために献金することを防ぐものだ。これを公然と破って献金を受けることは、癒着の関係があることの証しだ。

(4)以上の政治献金を受けている自民党は、今年6月、10年間で200兆円規模のインフラ投資が必要だとする「国土強靭化基本法案」をまとめ、国会に提出。
また、総選挙でも自民党は「10年間で200兆円規模の公共事業」を口にしていた。

当時幹事長だった小沢一郎氏が企業・団体献金の全面禁止を反故にせず法制化していたら、果たして自民党はこのような政策を打ち出し、総選挙で圧勝したのだろうか?

本当に悔やまれる!

いつになったら議会制民主主義が確立するのか?

(1)「日本は、憲法で普通選挙を明記し(第15条)、公職選挙法でそれを具体的に保障している。国会もある。だから、日本は議会制民主主義の国である」と思い込んでいる国民は、少なくないのかもしれない。

確かに、「選挙」そのものがない国家、選挙があっても「制限選挙」しか採用していない国家、「普通選挙」を採用していても「男子だけ」のものである国家(戦前1925年以降の日本国)に比べると、今の日本は、男女平等の普通選挙を採用しているから議会制民主主義の国家である、と思い込んだとしても不思議ではないのかもしれない。

しかし、日本国憲法の立場からしても、普通選挙を採用しているだけでは議会制民主主義とはいえない。

また、国会(議会)があることで議会主義の国家になることはありえたとしても、それだけでは議会制民主主義とはいえない。

つまり、普通選挙や国会があること以外の諸要因を充足していなければ、議会制民主主義とはいえない。

私は、その諸要因を充足していないから、日本はいまだに議会制民主主義の国ではないと考えている。
憲法研究者の中には、同様に考えている者は少なくないだろう。

では、憲法上、議会制民主主義といえるための諸要因とは何であろうか。
以下、説明しておこう。

(2)その第一の要因は、民意を国会(衆参各院)に正確かつ公正に反映する選挙制度を採用していることである。

そもそも民主主義とは「直接民主主義」のことを指している。
だが、1億2000万人を超える人口で、有権者が1億人を超えている。
これでは、主権者国民が全員どこかに集まって議論・討論し、物事を決定することは、事実上不可能である。

そうなると、代議制=議会制を採用することはやむをえないことになる。
しかし、本来直接民主主義でなければならない以上、議会制を採用しても、最低限、普通選挙を採用するだけではなく、国民(民意)の縮図を議会(国会)に形成すること(社会学的代表)も、不可欠になる。

となると、比例代表制のように民意を国会に正確・公正に反映する選挙制度を採用するのが憲法上要請されることになる。

従来、衆議院の選挙制度は、準比例代表制として機能していた中選挙区制であったが、1994年の「政治改革」によって小選挙区本位の制度へと改められてしまった。
小選挙区制は、民意を正確・公正に反映しないどころか、民意を歪めている
より良くなるのではなく、より悪くなってしまった。
また、参議院の選挙制度も、それに類似しており、民意を正確・公正に反映せず民意を歪めている

したがって、衆参各議員を選出する選挙制度が、このようなものである以上、今の国会は「国民(民意)の縮図」になっておらず、「議会制民主主義に相応しい議会」とは評し得ないのである。

(3)議会制民主主義としての要因の第二は、選挙や政治が制度上カネで買われないような政治資金制度になっていることである。

たとえ選挙制度が民意を議会に正確・公正に反映するものであったとしても、選挙結果(当選)制度的にカネで買われてしまうようであれば、公正な選挙な行われたとはいえないから、民意が正確・公正に反映しているともいえないことになる。
選挙後も、政治や行政がカネで買われ歪められてしまえば、民主主義とは評し得ないことになる。

ところが、企業・団体献金が法律で許容されてしまっているのである。

そもそも企業・団体献金は、株主や構成員の政治的思想・信条などを侵害することになる上に、個人よりも多額であるため買収として機能しているという問題がある。
それを利用したのが、日本経団連による政策評価に基づく企業献金斡旋
であった。

日本経団連はこの斡旋を中止すると正式に決定したものの、企業献金それ自体の中止を傘下企業に要請してはいないし、今後、再び斡旋を再開する可能性がないとはいえない。

それゆえ、企業・団体献金が法的に許容されている以上、「議会制民主主義に相応しい政治資金制度」になっているとは評し得ないのである。

(4)第三の要因としては、選挙運動の自由がきちんと保障されていることである。

自由な選挙運動がなければ、選挙(投票)の自由が保障されていても、その選挙は民主主義に相応しいものとはいえない。
国会での多数決だけあっても議会制民主主義とはいえない。
国会を形成するための選挙で自由の保障が十分でなければ議会制民主主義に相応しい選挙が行われたとはいえないからである。

ところが、日本の選挙運動は、戦前の考え方や制度を引きずり、例えば、戸別訪問や事前運動の禁止などが禁止され、いわゆる「べからず選挙」になっており、自由な選挙運動が保障されているとはいえない

これでは、議会制民主主義に相応しい自由な選挙が行われたとはいえない。

(5)以上、議会制民主主義といえるためには、普通選挙や議会(国会)の採用以外に、少なくとも、民意を国会(衆参各院)に正確かつ公正に反映する選挙制度を採用していること、選挙や政治が制度上カネで買われないような政治資金制度になっていること、選挙運動の自由がきちんと保障されていることが必要であるが、後者の3つについては、いまだに実現していない。

(6)政権が交代しても議会制民主主義が確立されなければ、政権交代の実質的意味がないだろう。
鳩山政権は果たしてどうするのか?

党執行部の強大な権力問題と企業献金・小選挙区制の問題

(1)民主党の生方幸夫議員が、党執行部を批判し、副幹事長を解任された。
NHK 3月18日 20時24分
民主 生方副幹事長を解任へ

 民主党の高嶋筆頭副幹事長は、生方副幹事長が、一部報道機関のインタビューで小沢幹事長を批判する発言をしたとして、副幹事長を辞任するよう求めましたが、生方氏は応じない考えを伝えました。このあと高嶋氏は、記者団に対し、「小沢幹事長の了解も得られたので、生方氏には交代してもらう」と述べ、生方氏を解任することを明らかにしました。
 民主党の生方副幹事長は、一部の報道機関に対するインタビューで、党の運営について、「今の民主党は、権限と財源をどなたか1人が握っている。鳩山総理大臣は小沢幹事長を呼んで、党が中央集権になっていることをきちんと注意してほしい」などと発言しました。これを受けて、高嶋筆頭副幹事長は党本部に生方氏を呼び、「党内で自由に意見を言う場はいくらでもある。執行部の一員が、外部に対して執行部を批判するのはまちがいであり、責任を取るべきだ」と述べ、副幹事長を辞任するよう求めました。
 これに対し、生方氏は「党をよくしようと思って発言したのであり、辞める理由にはならない」と述べ、辞任には応じない考えを伝えました。生方氏は記者団に対し、「発言1つを取り上げて、よい悪いを言い出したらきりがなく、このままでは、民主党は言論の自由がない党になる。元秘書らが3人起訴されても役職を辞めない人もいる。筋の通らない話であり、辞任しない」と述べました。
 これを受けて、民主党は副幹事長会議を開き、執行部を批判した生方氏の責任は大きいとして、生方氏が辞任に応じなければ解任すべきだという認識で一致しました。このあと、高嶋氏は記者団に対し、「小沢幹事長の了解も得られたので、生方氏には交代してもらう」と述べ、生方氏を解任することを明らかにしました。
 鳩山総理大臣は、記者団に対し、「言論を封じるとか封じないとかいう話とはレベルが違う議論だ。党執行部への批判はあってもいいが、党の中ですればいい話であり、党内では一切そういう話はせず、メディアに向かって話すことが果たして潔いのか。正式には役員会や常任幹事会で決定されることになると思うが、こういうときにこそ、党としてまとまって行動し、国民の期待に応え、一つ一つの政策の実現に向けて、一丸となって頑張る姿を示すことが、何より肝要だ」と述べました。また、鳩山総理大臣は、記者団が「生方氏は『多くの民主党議員も小沢幹事長は辞任すべきと考えている』という趣旨の発言をしているが」と質問したのに対し、「それは、正に生方議員のお考えだ。そのようなことを申し上げるべきときではない」と述べました。

(2)解任された生方議員は、「民主党には言論の自由がない」と批判し始め、さらに問題は拡大している。
日経新聞(3月20日 22:08)
民主副幹事長「解任」の生方氏「言論の自由ない」

 民主党の生方幸夫副幹事長は20日午後、地元の千葉県松戸市で街頭演説し、執行部批判による副幹事長職“解任”に関し「党内に言論の自由がない政党が、国民の言論の自由を保障できるのか」と執行部を重ねて批判した。
 小沢氏の政治資金問題について「国会で説明すべきだ。それでも国民の理解を得られないなら、けじめをつけるのが大事だ」とあらためて辞任を要求した。〔共同〕

(3)民主党の細野豪志副幹事長は、生方議員が党外で執行部批判をすえる前に党内で批判していなかったと指摘しながらも、執行部に反省すべきところがあったことと認めている。
スポーツニッポン[ 2010年03月20日 12:28 ]
細野副幹事長「生方氏はほとんど発言したことがない」

 民主党の細野豪志副幹事長はテレビ東京番組で生方氏への執行部対応に関連し「みんなが自由に動きにくいところはあったと思う。変える努力はしているが、(執行部は)反省もしないといけない」と指摘。ただ「生方氏は(党内の会議で)ほとんど発言したことがない。党運営で問題があるなら、党内で発言するのが最低限のありようだ」として、解任判断に問題はないとの認識を示した。

(4)この問題は、新聞社説でも取り上げられ、民主党の党運営は批判されている。
例えば、毎日新聞の社説は、以下である。
毎日新聞 2010年3月20日 2時31分
社説:民主・生方氏解任 党を暗く閉ざすのか

 これが鳩山由紀夫首相が言うところの「民主党らしさ」とは、とても言えまい。民主党は小沢一郎幹事長の党運営などをめぐり批判を展開していた生方幸夫副幹事長の解任を決めた。
 鳩山内閣の支持率が急落する中、党のあり方をめぐりさまざまな議論が党内で起きることは、むしろ自然とすら言える。生方氏をいきなり解任する行動はあまりに強権的で、議員の自由な発言すら封殺しかねない愚挙と言わざるを得ない。
 何とも異様である。解任の直接の原因とみられるのは産経新聞が掲載したインタビューだ。この中で生方氏は「民主党の運営は中央集権。権限と財源をどなたか一人が握っている」と事実上、小沢氏による党支配を批判、首相に小沢氏を注意するよう促した。これに反応したのが小沢氏に近い高嶋良充筆頭副幹事長だ。「外部に向かっての批判は問題」と生方氏に辞任を迫り、副幹事長会議で解任方針を確認した。小沢氏も「残念だ」とこれを了承したという。
 唐突な解任には伏線がある。生方氏は小沢氏が廃止した党政調の復活を求めるグループの中核的存在で、小沢氏に対する不満の受け皿だった。このまま生方氏を放置すれば「政治とカネ」をめぐる小沢氏の幹事長辞任論が拡大しかねない、との思惑が働いたのだろう。
 だからといって、いきなり排除する手法はまったく理解できない。小沢氏の資金管理団体を舞台とする事件や党の運営をめぐり党内で自由な意見があまり聞かれない党の閉鎖性や体質にこそ国民はむしろ、不信を強めているのではないか。
 国会議員は有権者の代表として自らの所見を語る責任があり、メディアへの発信もその一環だ。政党幹部の言動として問題があると執行部が判断したのであれば十分に事情を聴き、必要に応じ注意をするなど、対応は他にいくらでもあるはずだ。そもそも生方氏は役員会や常任幹事会のメンバーでもなく、党内で意見を言う場もほとんどない。問答無用とばかりの解任は、小沢氏批判を含む自由な議論を封じるための威嚇とみられても仕方あるまい。
 生方氏は反発を強めており、党内対立は深まりそうだ。閣僚にも解任を疑問視する声が出ているが、今回の事態は国民の民主党への強い失望を招きかねず、深刻だ。従来の政治にない清新さを期待し政権交代を選択した有権者の目に、古い体質の締め付けはどう映るだろう。
 党のイメージを決定づけかねない局面にもかかわらず、首相は「外でさまざまな声を上げれば、党内の規律が守れない」と解任を支持した。これでは見識が問われる。

そのほか、産経新聞の主張「【主張】副幹事長解任 自浄努力を封じる愚かさ」(2010.3.20 03:17)、日経新聞社説1「「小沢民主党」に言論の自由はないのか」(3/21)、 朝日新聞社説「生方氏解任―幹事長室に風は通らない」(2010年3月21日(日)付)もある。

(5)民主党内部のことは私にはわからないが、「豪腕小沢」「独裁者小沢」などといわれることが象徴しているように、小沢一郎幹事長を中心とする民主党幹事長室・執行部には、党運営の点でそれ固有の性格があり、そこに党内の民主主義や自由主義の点で問題があるのかもしれない。

(6)だが、私は、それよりも、1994年の「政治改革」により党の幹事長室・執行部の権力を強化してきたことが、もっと重要であり、もっと問題である、と考えている。

衆議院議員の選挙制度は、中選挙区制から小選挙区本位の選挙制度に「改革」(改悪)され、政治資金は、企業・団体献金を温存し、政党本位に「改革」された。

小選挙区制は、政党の離合集散を促し、政治的な思想・主義・主張などの異なる政党・政治家を寄せ集めさせ、二大政党制化を生み出した。
こうして、党の幹事長室・執行部は党内で強大な公認権と政治資金の配分権を有することになったのである

2007年参議院議員の通常選挙と昨年衆議院議員の総選挙で民主党を勝利に導いた小沢一郎氏の手腕は党内で高い評価を得た。
これは民主党の執行部にも自信を与え、幹事長室の権力の強化を導いた。

党執行部の党運営の問題の本質は、ここにある。
それゆえ、真に問題を解決したいのであれば、1994年の政治改悪を反省し、真の政治改革をするしかないのである。

(7)マスコミは生方副幹事長解任問題につき私見のような視点での批判をしていない。

党の執行部の権限強化がもたらした問題は今の民主党独自の問題だけではないということに注目していないからである。

自民党にも、同様の問題がある。
例えば、郵政民営化を争点にした2005年解散総選挙で、当時の与党である自民党執行部は、反対派を公認しなかった。
小泉首相は、法案を否決したのが衆議院ではなく参議院であるにもかかわらず、かつ衆議院の解散に反対する大臣を罷免してまで、衆議院の解散を強行した。
この問題と今の民主党の問題とは性質を異にする点があるが、両者の問題の本質は同じであろう。

(8)それゆえ、民主党の執行部の党運営を真に自由で民主的なものに改めさせるのであれば、少なくとも小選挙区制を廃止し、企業・団体献金を法律で禁止するべきなのである。

マスコミがこのような改革を迫らず、単に民主党執行部の党運営を批判するだけでは、本質的な問題の解決にはならないだろう。

21世紀臨調と「政治改革」

(1)民主党と「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)が微妙な(!?)関係にあることを指摘した。

では、「21世紀臨調」とは、どのような組織なのか、見ておきたい。

(2)「21世紀臨調」の前身は「民間政治臨調」であり、憲法改悪を含め財界政治を推進するために、衆議院の選挙制度を非民主的な小選挙区本位のものに改悪し、税金を原資とする政党助成制度を導入するなどした「政治改革」を推進した団体である。
その「政治改革ライブラリー」は以下のように記述している。
21世紀臨調は、日本の政治改革とともに歩んできました。
海部内閣の時代に活動した「政治改革フォーラム」(89年10月〜91年11月)、宮澤内閣の時代に発足し、政治改革法案の成立や政治制度の改革に尽力した「民間政治臨調」(92年4月〜99年7月)、政治改革法の成立後、21世紀の日本を視野に入れながら日本政治のあり方を問い続けた「 旧21世紀臨調 」(99年7月〜03年7月)、そして、現在の新21世紀臨調(03年7月〜)と続く活動の軌跡は、文字通り、90年代以降の日本の政治改革の歩みそのものであるといっても、言いすぎではありません。
21世紀臨調の軌跡をたどる旅は、政治改革の歴史をたどる旅だとも言えます。
(略)

(3)「新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)は、経済界、労働界、学識者、自治体関係者、報道関係者、NPO関係者など国民各界の有志約150名が結集し、「政治を変え、日本を変える」ために活動し、「政治改革の推進を目的とした提言体であり、運動体」であるという。

共同代表、副代表、顧問会議議長、特別顧問には、複数の財界人が名を連ねている。
それゆえ、財界のための提言をする可能性が高いだろう。

(4)「民間政治臨調」から「21世紀臨調」に改変したとき人的に組織改変をした結果であったと記憶している。

弁護士が思いのほか多く参加しているものの、法律学者(特に憲法学者)はごく少数であり、研究者は政治学者中心である。

今月4日の「国会審議活性化等に関する緊急提言 〜 政権選択時代の政治改革課題に関する第1次提言〜」は、21世紀臨調の「政権選択時代の政治改革課題に関する検討小委員会」(佐々木毅氏を含む有志5名のみ)が提言しているが、国会法の改正案という具体的な条文の提案はどこにもない。

http://www.dpj.or.jp/news/files/20091104teigen_1.pdf

http://www.secj.jp/pdf/091104-1.pdf

(5)民主党は、今年6月に政治資金規正法改正案を国会に提出しているし、9月末には「政治資金オンブズマン」と「株主オンブズマン」が同案等を提言しているにもかかわらず、民主党(の小沢一郎幹事長)は、10月中旬、21世紀臨調に「諮問」している。

これは、小沢幹事長の個人からの資金集めの手口が今後使えなくなる可能性が高くなったため、行われた可能性がある

21世紀臨調のどのようなメンバーがどのような小委員会でどのような提言を出すのか不明であるが、先の提言と同じように一部の政治学者中心であれば、政治資金規正法改正につき、条文を含めた具体的な改正案が提言されるとは到底予想できない。

実際に提言が出たとき、その内容を見れば、小沢幹事長が21世紀臨調に諮問した意図が見えてくるだろう。
すなわち、民主党のマニフェストと同じものであれば単なる時間稼ぎ(企業・団体献金の全面禁止等を遅らせるため)であり、重要な点で異なる内容であれば政治資金規正法改正を骨抜きするためである、と。

(6)民主党は「脱官僚依存」を掲げているが、「脱財界政治」を掲げてはいない。

その民主党から提言を要請された「21世紀臨調」が、中には傾聴に値する内容の提言をするのかも知れないが、例えば小選挙区制を廃するなど民主的な提言をするとは思えない。
むしろ比例代表選挙の議員定数削減を主張するなど議会制民主主義が形骸化させ、内閣主導の政治を進めする提言をする可能性の方が高いだろう。

この内閣主導の政治が可能になれば、財界政治を推進することがいつでも可能になるだろう。

(7)もし「21世紀臨調」が財界のための団体ではないし、民主党の下請け機関でもないというのであれば、まず、企業献金等は本来法的に許されないのだから、企業・団体の政治献金とパーティ券購入の全面禁止を提言するだけではなく、民主党の主張する「3年間の猶予」を設けず、即刻全面禁止すべきと提言すべきである。

また、「民主主義のコスト」を賄う制度は十分確保されているのだから、政党助成制度についても、有権者の政治的決定権を侵害し、二大保守政党を国営政党化して国民から遊離させ、党執行部の権限を強化させ、財界政治の推進を財政的に支えてきたのであるから、その全面的廃止を提言するか、あるいは国民に拒否権を認めるなどの提言をすべきである。

さらに、衆議院議員の選挙制度についても、民意を歪曲し「上げ底政権」をつくる非民主的な小選挙区選挙の廃止を提言すべきである。

以上の提言がなされるのであれば、「21世紀臨調」は、財界のための団体ではないし、民主党の下請け機関でもない、と思えるだろう。
果たしてどうなのか?

私の研究と憲法運動・社会運動

(1)明日は、すでに紹介したように「2009年5・3神戸憲法集会」が開催される。

私は、この実行委員会の中心にいる「兵庫県憲法会議」の事務局長なので裏方に徹することになる。

開会の主催者挨拶も、閉会の挨拶も、代表幹事にお願いしているからだ。

(2)兵庫憲法会議は、実行委員会の中心になって、ほぼ毎年5月3日と11日3日に憲法集会を開催してきた。

周知のように、1946年11月3日は日本国憲法が公布され、その翌年(1947年)5月3日は日本国憲法が日本国憲法が施行された日である。

だから、これらの日には、憲法集会を開催してきた。

全国的には5月3日に開催されるところが多く、11月3日に開催されるところは少ないのかもしれない。

(3)以前の憲法集会は、「神戸」ではなく「兵庫」と明記していたが、兵庫県内で九条の会が多数設立され、県内で憲法集会が複数開催されるようになったので、「兵庫」憲法集会ではなく「神戸」憲法集会として数年前から開催している。

(4)明日の「2009年11・3神戸憲法集会」では、”文化の日”らしく、神戸青年合唱団とトーフレンズによる歌と演奏がある。

原水爆禁止世界大会に参加した青年たちの報告もある。
これは、今年4月のプラハでのオバマ米大統領の核軍縮演説を踏まえた企画である。

講演としては、渡辺治・一橋大学教授に、「民主党政権下の改憲動向」についてお話した抱く予定である。
渡辺治教授は、政治状況を踏まえて改憲動向を話できる全国でも屈指の学者である。

憲法改悪阻止、護憲の憲法運動家の中には、民主党政権で改憲が進むのかどうか戸惑っている方もいるだろう。
そのような方は、是非とも、渡辺教授の講演を聴いていただきたい。

来年5月3日に向けた企画も発表し、ご協力を求めることになる。

(5)私は、研究室の中で研究をし大学で教育しているだけの研究者ではなく、研究室・大学の外で運動をしている研究者の一人である。

マスコミでは、政治資金オンブズマンの共同代表の肩書きなどで政治資金問題についてコメントすることが多く、憲法・改憲問題でコメントすることは少ない。

しかし、講演では、これが逆転し、依頼されるテーマは憲法(改憲)問題であり、政治資金や選挙制度の問題がテーマの講演依頼は少ない。

原稿依頼は両方ともある。

(6)私にとっては、両テーマは相当密接に関係している。

1994年の「政治改革」は、衆議院の選挙制度を中選挙区制から小選挙区本位のものに改悪され、税金を原資とした政党助成制度が導入されたが、これらは、憲法改悪を実現するための手段であった。

だから、前者を研究した結果、後者の研究にたどり着いているのである。

それゆえ、運動の方も両方やっているのだ。

理論だけではないし、実践だけでもない。

(7)私のような凡人には、政治改革問題と改憲問題、理論と実践をやれば、どれも中途半端になっているのかもしれない。
しかし、”生きた理論を考えることができるのではないか”と思いながら、各両方をやり続けている。
果たして、その目的を完全に達成できるのか、わからないが・・・。

(8)私が今一番に目指しているのは、企業・団体献金の全面禁止である。
これは、民主党が西松建設違法献金事件で、苦し紛れに、その3年後の実現を言い出したから、現実的な可能性が出てきた目標である。

次は、衆議院議員の選挙制度における小選挙区制を廃止することである。
非民主的なものは廃止するしかない
改憲政党の過剰代表を許してもならない。

さらに、政党助成制度の廃止である。
政党助成は政党が社会に根ざしているという本質を奪っているからだ。

そうすることが、アメリカや財界が要求してきた憲法改悪を阻止することにもなるだろう。
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