国書の内容だ。
かなりのツッパリを感じさせるこのタメ口の物言いに
当の煬帝が激怒したことは言うまでもないが、そこはそれ
国家間の礼儀ということもあって、それに対する返書を渡す
ことになる。
その返書を受け取った使いの小野妹子の仕事は、当然ながら
無事にそれを聖徳太子まで届けることだ。
ところがダ・・・・
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例によって、以下の会話は、日本史探検隊の
史)=姫隊長/史乃(しの)、歴)=古参隊員/歴三(れきぞう)です。
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史) ところが、妹子はその大事な返書を道中で盗難されちゃった、
と言うんでしょ。
何かしら挙動不審な経緯よねぇ。
歴) しかも、その返書盗難という超ポカがアッケラカンと
記録に残されているのだからなぁ。
史) 素直に受け止めれば、朝廷側としては煬帝の返書の
内容を見なかったことにしたかった、ということよねぇ。
それには多分、こんなことが記してあったように思うの
だけど。
~無礼者ッ! ワシは烈火のごとく怒っておるゾ!~
歴) それは当然妹子にも、また太子にも予想できたこと
だろうよ。
そこで、煬帝の烈火ぶりを見なかったことにするために、
「返書盗難事件」をデッチ上げたと思われる。
史) つまり、聖徳太子と小野妹子がグルになっての
「狂言盗難事件」ってことになりそうね。
中央)聖徳太子?
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その可能性が高い気がするゾ。 だって考えてもみよ。
外交文書を奪われた妹子がクビにもならず懲戒もなかったと
いうことは、当然上司である太子の判断だあってのことだわさ。
それ以外に考えようがないゾ。
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史) でも、~ウチは「日出處」だけど、アナタのとこは「日沒處」ね~
なんて言い方に、世界の中心(中華)であることを自負する
皇帝・煬帝がむかっ腹を立てたことは分からないでもないわ。
だって、煬帝の自尊心を思いっきし傷付けている言葉だものねぇ。
歴) ところが煬帝の立腹はそこではなかったという意見もあるのだ。
では、どこだ?
勝手に「天子」と名乗った点だそうである。
史) 減るもんじゃないし、「天子」の名称を使うくらいのことは
気持ちよく見逃してやってもいいんじゃないのさ。
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姫隊員は「中華思想」というものを未だによく分かっておられん
ようだな。
そういうことを絶対に認めない、見逃さないことが中華思想であって
少しは大目に見てやるなんてことは、もうそれだけで非中華の、
つまり蛮族の行動となってしまうってことだ。
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日本史探検隊 姫隊長・史乃/古参隊員・歴三/研修隊員・記録係
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