asshukuPICT0187PICT0042asshukuasshukuPICT0449asshukuDSC01997 6月22日、28日、30日の報、新潟市内にある民家修復再生の続編を1箇月分まとめてみた。 中間の工程をずいぶんはしょってしまう形にはなるが、こうして写真を並べてみると工事の流れがみえてくるだろうか?
 1995年笹神地震で壁にヒビが入り、浴室廻りや軟弱地盤にかかっていた仏間床の間まわりは15cm余り沈下していた。 そして当然のことながら建具の開けたては悪く、鴨居のところにはつっかえ棒。 縁側と座敷境の柱の傾きは、中越の被災地でみてきた建物と変わりのない状況でさえあった。 今ふうに安く建て替えることも視野に入れつつという施主さんの、失礼ながら厳しい要件も乗り越えての修復。

 長い年月を経るうちに前面道路が上がり、玄関周りなどは、雨が降れば土台まで水がまわる。建物全体が水についてしまうほど、低い土地ではないものの、多くの古い家では共通する悩みでもある。 ネズミの出入り自由の縁の下、幸いにして外周の土台は、長年の雨風に曝されての風化はあるものの、構造上問題になるような破綻はない。 そこで土台を基準高さより15cmほどジャッキで上げて(つまり一番低いところは30cm揚げた)、家直しをする。するとどうだろう・・・今までの老体が見違えるほど、建て入れ直しをする必要がないほど、すっきりと直立したのだ。 耐圧板基礎の打設を終えると、これからは新規の土台入れと、コマ調整にとりかかる。

 壁や、下屋の撤去などを始めたとき、表通りを行き交う人からは、「壊すんですね」と言われたことも幾度かあったが、こうやって手を入れ始めてみれば、なかなかどうして!というものである。 プライバシー配慮から、正面をお見せすることはできないが、ツシ2階建てで、低く軒の深い正面の姿はなかなか美しいもの。
 古い家を諦めてしまう人が、この時代にあっても圧倒的に多い中で、何かを考え直すきっかけになってくれればいいな。そんなふうに改めて思った。