北海道地震発生から一ケ月。 札幌市清田区里塚などでは「建物の傾きが増している」「地割れがだんだん酷くなっているようだ」という話を聞きます。 谷埋め盛り土、腹付け盛り土、さらにそれが旧河道にかかっているかどうかなど、原因はいろいろあるようですが、いずれにしても家や地盤が動き続けているというのはとても言い表せないご心情でしょう。
国や自治体が地盤対策を決めて実際の現場に取り掛かるまでには長い時間がかかるもの。 伸縮計などの計測装置も限定的に設置されるだけで、個々の家の不安解消にはとてもつながらないのが現実です。
そんな現場で、建物の傾き被害の進行、地盤の動きを定点観測するという方法があるのでご紹介します。 建物や地盤は余震や降雨、また地震で潰れた地下水の通り道などが変動することで、実際に動くことはあるもの。 すぐさま修復したい気持ちもわかりますが、今はこれを定点観測することで冷静に客観的にみることが大事な時期です。 もしこれで動きが見られなければ一定も得られることにつながり、逆にせっかく修復したとしても、建物や地盤に不安があればそこに住み続けることはできない。 とくに地盤災害においては、地面はひと続きなので、一軒だけで対処してもよくないことも起こり得ます。
 
S柱傾斜定点観測インストラクション01

 一枚目の写真は、建物の傾きの定点観測。
必要な道具は、油性ペンと定規やスケール、養生テープかガムテープそして下げ振り(さげふり=ホームセンターで数百円)である。 これを傾きの大きな柱脇の開口部、鴨居などに取り付けて、定期的に計測するのです。
 
S定点観測(床面)DSC00406

二枚目の写真は、地盤や基礎の動きで開いてしまった床の定点観測。 
この写真では養生テープにマークがしてあるが、できればもっとしっかりしたもの、定規やメジャーの古いものや折れたものでもよいでしょう。 
床面の開いたところに、定規を置いて一方を固定して隙間の距離を計測。 その脇にテープを貼って計測値をボールペン等で記入して、日付を入れておけばその日から定点観測開始です。 地盤が地震後も地すべり的に動いたり、それに伴って基礎が動いた場合には、時系列でそれが記録できます。 建物全体の開いた(離れた)床の何カ所かに設置すれば、建物の載った敷地全体の動きも見えてくるかも知れません。
#北海道地震、#建物被害、#地盤被害