●ペアー飼育中 気をつけたいこと。



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さて、無事にペアーリングができたところで、後は産卵を待つばかりだ。と 思いつつ、その間、この状態で本当に産卵するのだろうか。

と ふと 不安になる事が良くある。また、産卵しない状態が続けばさらにその不安も膨らむ。そこでどのようにペアーを飼育すべきなのか、質問形式で答えてみよう。

1      クマノミ類の産卵にイソギンチャクは必ず必要なの?― 

クマノミ類の飼育には、必要不可欠ではではない。イソギンチャクの有無はクマノミ類自身の生死には関与しない。ただ、産卵となると、話はかわる。クマノミ類は共生関係にあるイソギンチャクの脇を産卵場所として選ぶ。

その場所が最も安全な場所と認識しているからだ。つまり、イソギンチャクがないということは、産卵場所も見出せないわけだ。

特例として、イソギンチャクなしでも産卵しているケースはあるが、これは産卵経験豊富なペアーの場合で、これから初産を迎えるカップルにとって、イソギンチャクがいる方が、産卵しやすいことは、明らかだ。


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このカップル。本当にペアーなの?- 

上記のように ご自分でペアーリングしたのであれば、大丈夫。ただ、 店頭で、ペアー売りしていた場合、或いは 友人からペアーだといわれ 譲り受けた場合、などは 本当にカップルかどうかは、疑問が残る。

なぜなら、ご自分で確認をしていないからだ。では、確認してみよう。本当にペアーかどうか。

確認方法― 今 飼育している同じ種類の(大中小色合いさまざまな)クマノミを
3から4匹その水槽に加えてみよう。通常、もともといたクマノミたちが、新入りクマノミを猛烈に攻撃するはずだ。

もしも 、もともといたクマノミも、新しく入れたクマノミも喧嘩も起きず泳ぎだしたとしたら、ペアーではなかったといえる。


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他の魚を水槽にいれていれば産卵の邪魔になる?- 

上記の
2 で示したと通り同種のクマノミはだめである。また、違う種のクマノミ類も避けた方がよい。気になっては、産卵の妨げになる。



逆に そのほかの魚 例えば スズメダイや ハゼ ベラ エビ 小型ヤッコ類など、はむしろある程度は、入れておいたほうが、良いと思われる。
それは、 他の魚との摩擦が産卵行動を促しているようだ。

卵行動とは、自分たち子孫を残す行為 これは 一種の他の魚に対しての防衛本能、と言い換えられるのかもしれない。


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 他の魚や特にエビなどを入れておいたら、卵を食われたり、あるいは 孵化した稚魚が食べられないのー 卵はまず大丈夫。

親がしっかり守っているはずだ。でなければ、自然界では子孫を残せなくなる事になる。孵化したばかりの稚魚が食べられる可能性は十分ある。

ただし、一旦照明を消して、暗くしてから稚魚を採るので、さほど問題にはならない。