大竹野正典『夜、ナク、鳥』

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坂口 大竹野正典さんの『夜、ナク、鳥』
植本 さすが、実力と筆力を感じる作品でした。
坂口 大竹野正典さんは10年ほど前に亡くなっていますね。
植本 2009年に48歳で亡くなってらして。なんか海水浴の最中の事故なんですね。
坂口 はい。
植本 たぶん、関西の演劇人はよく知ってた存在なんじゃないでしょうかね。
坂口 東京でも志のある方は、よく知ってたんじゃないですか。ぼくはお名前だけで・・・。
植本 そうですね。この作品も岸田の最終選考ですもんね。
坂口 なんで佳作なんでしょうね?
植本 で、この作品、我らが、松永玲子が出演した舞台で。
坂口 珍しいですね。ここで話す前に舞台を観ている。
植本 うん。
坂口 ここは公演を評する場ではないんだけど。
植本 編集長にこの作品をやろうと言われたので、「じゃあ、見よう!」って観に行きましたよ。
坂口 チラシとかを見てたらね、大竹野さんのコメントに惹かれて。
植本 出演者も魅力的でしたしね。



植本 これ、2002年にあった九州の久留米市で起きた保険金連続殺人事件がもとになっていて。
坂口 4人の女性の看護師が夫を何人か殺しちゃってる。ぼくは実際の事件はよく分かんないんだけど。
植本 まぁ、実際は2人なのかな。未遂に終わってるものもあるらしいんですけど。事件をちょっと調べだんですけど、なかなかこの戯曲に匹敵する、それ以上かもしれないくらい。主人公が幼少の頃からのお金への執着とか、すごいんですね。
坂口 それは戯曲の最後の方でもちょっと説明されますよね。嘘つきでお金に執着するっていうのは。でもこの作品はだいぶアレンジをされていますよね。
植本 演劇的にね。
坂口 この台本が成功しているのは、関西に場所を移したっていうのがまず一つですね。
植本 大竹野さんが大阪の方なので、もしかしたら、その言葉で。それは成功してますね。
坂口 えぐいニュアンスが、なんとなくあの大阪弁で、
植本 コミカルっていうか。
坂口 受け入れやすい感じなっているし、戯曲の中での本人たちの心情も逆に立ってくるというか。
植本 標準語で言うともしかしたらおもしろくないセリフを、関西弁で言うとちょっとおもしろさが増すところはあると思いますね。
坂口 そうですね。エピソード的にも、政岡(泰志)さんがやった役かな? 関西の鹿をね。
植本 春日大社の鹿を撃つのが好きな人ね。
坂口 そうそう。あれもなんか素敵なエピソードで。実際、あんなことないわけじゃないですか。
植本 そうですね。
坂口 あれを、鹿のね、肉を、鹿を撃って殺して、
植本 「神様の使いに何をするんだ」って松永がやった役で、妻の吉田という看護師に怒られるんですけど、「お前のやってることにくらべたら、何でもねぇよ」って、言いますよね。
坂口 どこの鹿だって同じじゃんって。その通りだし。ぼくらが喰ってる肉は、じゃあいったい何なんだっていうところも、作家ならではの視点が入っていたり。その、随所に直接関係ないところからのニュアンスのお芝居がメインのテーマを引き立てていくっていうか。膨らませていくっていう感じがありますよね。



坂口 事件のことは表面的にしか分かんないけど。・・・もとから、かみさんはだんなを殺してもいいのでは、というふうに思っていて。
植本 編集長が?
坂口 はい。
植本 どうして?
坂口 なんとなく。
植本 へはははは! おもしろいなぁ。
坂口 だんながかみさんを殺すのはダメだけど、かみさんがだんなを殺すのは、わりとオッケー。
植本 この本の中では、クズしかいないからね。ふふふ。亭主連中がね。
坂口 ま、人間なんてクズしかいないから。クズじゃないやつなんていないから。



坂口 話を最初に戻すと、まず4人の看護師とその家族と、
植本 亭主だったり、
坂口 3組は亭主、もう一組は治験コーディネーターと、
植本 患者さんね。
坂口 あの二人のエピソードも泣かせるっていうか、素敵なオリジナルの部分ですね。
植本 だと思います。ちょっとおもしろかったのは、患者の藤井びんさんにお國言葉を喋らせたのは正解だったと思いますけどね。あれ福島の言葉じゃないかな?
坂口 すごく切ないけどユーモアのある場面ですね。脇から主題をキチッと押し上げてるっていうかね。「病院の庭に木蓮の花が咲いてて、そこに夜、鳥が来てへんな声で啼くんだよ」「夜啼く鳥なんていませんよ」っていう病院の庭での二人の会話がタイトルになってるですね。夜の話だから黒く見える鳥でね。しかもそれが看護師のイメージとダブっていて。ナイチンゲールっていう名前なんですね。鳴き声の美しい鳥で、ヨナキウグイスとか、墓場鳥とか呼ばれているらしい。すごいよくできてますね。
植本 4人の看護師がちょっと話してると、「何話してるの?」とその患者が聞くと「人を殺す計画よ」みたいなことを言うでしょ。冗談でね。
坂口 「おーこわ」って。
植本 そのへんのブラックユーモアが。
坂口 だからこの人は本当に上手というか、ダイレクトに主題に行かないで、回りから状況を実に上手に絡めていってるなぁって思いますね。
植本 だって、ほら、演劇ならではのあれで、幽霊が出てくるじゃないですか。
坂口 読んでると、本当に生きている人との会話なのか、幽霊との会話なのかちょっと分かりづらい・・・。鹿の話をしてる時は死んでるの?
植本 最初に死んでますよね。登場するときに。
坂口 なるほど。
植本 ほかにも、同僚が「吉田」に相談するじゃないですか。「見えるのよ」みたいなことをね。
坂口 あ、殺しちゃった自分の夫が、ご飯食べてると出てきたり。普通に会話をするんですよね。
植本 幽霊も出てくるし、時系列も微妙なんですよね、これね。
坂口 そうですね。
植本 そこがおもしろいですけど。
坂口 そこらへんは、あんまりこだわりがない、夢の中みたいな。ある部分ね。
植本 そうそう、無理につじつま合わせる感じではなくて、そっちの方を重視っていうか。 
坂口 それも素敵ですけどね。



植本 これ、おもしろかったのは、女同士が苗字で呼び合ってるじゃないですか。あれいいですよね。新鮮でした。そんなことよくあるのかもしれませんけど、「吉田」「石井」とかね。
坂口 仲間意識が強いっていうかね。仲間のひとりが自分の夫を殺すのに抵抗するけれども、周りの説得でけっきょく殺しちゃうんだけれど。この呼び方などでも仲間意識みたいなものがよく現れてますよね。
植本 そうですね、まず吉田っていう看護師を中心にして、吉田の何が怖いって、まず同僚たちを騙してるじゃないですか。同僚の亭主が吉田から借りた金の領収書を偽造したり。
坂口 あと無言電話を1日30回、ひとに頼んでかけさせて同僚を追い詰めていく作戦とか。
植本 そうそう、それを自分がさも人助けをしているように仕向けるじゃないですか。そこがすごい。
坂口 でもその・・・、吉田が・・・、この戯曲に関してはよ、全然、全然とは言わないけど、あんまり悪い奴に見えてこないっていうのもいいなぁと思うんですよ。観てても、読んでてもね。
植本 編集長の癖が分かる話だね。
坂口 何で? 
植本 いやいやいや(笑)、女は亭主殺してもいいとかね。
坂口 よくない?
植本 いやいやいや(笑)。
坂口 みんな思ってないかな? うーん、・・・けっこう、よくない? かみさんに殺されてもいいでしょ? 植本さん。
植本 そうしたら自分が悪かったのかなと思うけど。わははは。
坂口 ははは。
植本 ははは。



植本 この事件は2002年に起こって、この戯曲は翌年の2003年に書かれていて。
坂口 あ、そうなんですか!
植本 で、2010年に判決が出て、2016年、一昨年の今頃、死刑が執行されているんですよね。
坂口 はー残念だねぇ…。
植本 どうして?
坂口 いや、まあ、なんとなく。
植本 だから、何って言うの、最近の事件であり、その犯人が存命中に書かれた本っていうね。おもしろいなと思ってね。
坂口 これだけのイメージが作れれば。乱暴に言っちゃえば、事件にインスパイアされて別の話を作ったくらいの勢いで。その犯人たちの思いを、いっぱい引っ張ってきてるかというと、もうちょっと違う大竹野さんの意識、その事件から刺激を受けた意識が演劇という形で構築されて、表現されている。
植本 もちろん。この犯人4人に限らず、人間を描こうとしてるんだろうし。
坂口 そう! モラルとかそういうことに関係なく、演劇ってやっぱり自分が表現したいことの本質を書きたいっていう、それにすごく忠実に。しかも、でも一方では観る人に対する意識、「おもしろい場面を作ったろじゃないかい!」っていう戯作者魂みたいなものもあって、そのバランスがとっても素敵ですね。本当に細かいところまで考えて作ってたんだなぁって思いますよね。
植本 これは戯曲ももちろん素晴らしいんだけど、上演もおもしろかったので、ぼく上演を観てから台本を読んでるじゃないですか。で、全員がしゃべり出してね。
坂口 ああ、
植本 そのイメージが強いから。ずーっと頭の中でしゃべってましたよ。
坂口 得しましたね。
植本 今、コットーネの綿貫さんの仕事で大竹野さんの再評価がどんどん進んでいて、とてもいいことだと思うんですけども。
坂口 そうですね。この本いっきに読めちゃうじゃないですか。シーンシーンのエピソードもリアリティがあるっていうか。お父ちゃんのダメさ加減と、お母ちゃんの、それをけなすっていうか、なに? けなすんじゃないね、いらう感じが。



植本 お父ちゃんが子供3人の運動靴とか買ってくるんだけど、「サイズも知らないくせに」って言われちゃう。子供は留守でね。
坂口 それもさ、お父ちゃんが帰った後に、ポツって言うんだよね、そういうタイミングとかがね。
植本 でも、それも、ちょっと嬉しそうでもあるんだよね。お父ちゃんが靴を買ってきたことがね。
坂口 だから、殺されちゃったお父ちゃんに対して、全く愛情がないわけではない。まだ少しは気持ちがいってるのに、殺しちゃう。
植本 だから、劇中にも出てきますよね。「自分の亭主と仲間の吉田、どっちを選ぶの」って問い詰められるっていう。編集長と一緒になっちゃうけど、殺されただんなたちがそんなに恨んでないんですよね。ふふふ。
坂口 「ま、しょうがないな。おれ悪いことばっかししちゃったもんな」っていう。
植本 「おれを殺すのはしょうがないけど、他の人はどうだ?」 みたいなセリフがあったじゃないですか。他の人を殺すのに手を貸すかどうかっていう。
坂口 それはもう、その通り。だけど、だからこの劇に出てくる男の人たちはましな方だよね?
植本 そーお? ふへへへ。
坂口 殺されることも分からないで「なんでおれを殺すんだ」っていう人よりね。亭主は女房に対して、ろくなことしかしてないと思うんですよ。どんな人でも、世界中の亭主が。そういう制度だから。でも、この芝居に出てくる男たちは「おれ、悪いことしちゃった」っていう。反省の気持ちがあるから、こういうセリフが出てくるわけだよね。でもこういうセリフが出てこない人が世の中多いと思う。
植本 うはははは。
坂口 「おれはちゃんとやってるよ、夫として」って。でも世の中で夫としてちゃんとやってるやつなんて、いないから。
植本 でもね、ここのポイントとしては、自分が死んだら保険金がかみさんに行くっていうので、ふははは。
坂口 そう言ったって、子供がいればみんな入ってるでしょう。っていうことで、世のだんなさんみんなに読んで欲しい。
植本 あ、そう! そっちに行ったんだ。うははは。
坂口 そう。反省の書だと思う。「おれはどんだけダメなんだろう」っていうのを、まず分かって欲しいし。女の人は大丈夫、「いつかはあいつを殺っちゃっていい」って思っていると、がんばって生きていけるかなって、すごく思うんですけどね。
植本 …何なんだろうね。…カマキリとか? メスがオスを食べちゃうとか。そんな気持ちなのかな、カマキリ。ふははは。
坂口 はははは、あれはもっと生物的に単純な話だと思うけど。これ、基本、えぐい話なんだけどね。だから余計感じる部分がありますよね。ただの事件じゃないからね。いっぱいこう、…自分の気持ちにフィットする。
植本 そうですね。のぞき見してるつもりだけど、何だか自分のこと言われてるような。
坂口 そうですよね。とても素敵な戯曲でありました。
植本 読めてよかったです。


植本 純米

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うえもとじゅん岩手県出身。89年「花組芝居」に参加。以降、老若男女を問わない幅広い役柄をつとめる。主な舞台に東宝『屋根の上のヴァイオリン弾き』劇団☆新感線『アテルイ』こまつ座『日本人のへそ』など。


坂口眞人

さかぐちまさと○84年に雑誌「演劇ぶっく」を創刊、編集長に就任。以降ほぼ通年「演劇ぶっく」編集長を続けている。16年9月に雑誌名を「えんぶ」と改題。09年にウェブサイト「演劇キック」をたちあげる。

(文責)坂口眞人



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前田司郎「キャベツの類」

前田

植本 前田司郎さんの、これはキャベツの類(たぐい)でいいのかな。
坂口 はい。2005年に初演されてますね。植本さんに4作品入っている戯曲集を読んでもらって、これになったけど根拠は何かあるの?
植本 いやいや(笑)、逆に聞きたいわ。
坂口 何が?
植本 だって読んだんでしょう一応。
坂口 3つ読んだ。
植本 それでこの選択で間違ってなかったかを、聞きたいですわ。
坂口 お芝居にして見たいのはこれがいちばん見てみたい。
植本 なんというかアクティブというか華やかさというか…
坂口 コントみたいにもなったり、なんかこう、えもいわれぬ、よくわかんない深さというか、深さっていうといいすぎだね。でも何か隠されてる? みたいな…。
植本 いやいや(笑)。ご本人的には深さを十分考えてらっしゃると思いますけど。
坂口 そうかなぁ。このリズムでそんな深さは考えられないと思うんですよ。というかもうちょっと曖昧なもの?  作家としてずっと思っている彼の物を作るベースになっているようなものがあると思うんだけど、深さを考えてまで作ってるかと言うとちょっとニュアンスが微妙…..
植本 そーなの? 深さはすごく考えてらっしゃるんだけど、それを表出させるのがちょっと恥ずかしいんじゃないの?
坂口 ….そう、…そうかな? ま、やっぱりこれが一番お芝居になったときに、ふくらみがあるっていうか、どうなるか分かんないような奔放な作品なんじゃないでしょうか。



植本 この作品は、限りなく神話なので(笑)。神様が出てくるっていうのがね。
坂口 神様がでてくる。登場人物が男、女。
植本 夫婦っぽい、というか夫婦ですね、どうやら。
坂口 で、男は頭から記憶を取り出してしまっている。取り出した記憶は…キャベツですね。それで男はキャベツを持って、いるんですね。で女っていうのはその男の妻で、頭の中にアオムシが住み着いていて記憶が虫食い状態である。
植本 そう。どっちもどっちな感じなんですよね(笑)。
坂口 だから、夫婦なのか夫婦じゃないんだかよくわかんない。男の人は記憶がないから…
植本 そうなんです。常にないから気が付くと自分は今生まれたって思ってるんですよね。
坂口 ふと思ったんですけど、記憶がなかったらこんな会話はできないんじゃんてゆう矛盾を含んでて、でも進んでいくよね。
植本 でも普通の記憶なくす人もそうなんじゃないの?
坂口 どんなの?
植本 例えばパンダを見たらこれはパンダっていうことは分かるけど、起こった事柄は忘れてるってことじゃなくて。
坂口 っていうかパンダってことすらわかんないわけだから「それは目の周りが黒くて白毛で太ったもの」で、妻なんて概念は無いわけでしょ? でもこれ、僕の妻だっていうふうに会話すると「あ! 妻だ」ってわかる。それ過去の記憶がなかったら、妻なんてどう説明すればいいの。
植本 それいちからになるよね、そうなるとね(笑)。
坂口 まあ、神様も出てくるからね。無理な設定は至る所にあると思うんだけど、むしろそれがあるからこそ面白く作られていますよね。それで、男と女がいて…兄と妹ってのもいるんですね。で、兄はダンスを習っている、妹は棺桶から生まれてくる。これじゃ説明が全然並列しないね(笑)。
植本 どうやらこの兄と妹ってのはこの男と女の子供らしいっていう。
坂口 さらにダンスの先生というのが登場しますね。男と女とは知り合い?
植本 先生は知ってるんですよね。男と女のことをね。
坂口 あ~そっか。男は記憶がなくて女は虫食い状態っていうことだから分かんなくてオーケーってことなのか。
植本 そうそうそう。
坂口 で、名前をお呼びするのも憚られる存在、神っていうのが後から出てきますね。あとは店員が出てくる。
植本 居酒屋の店員(笑)。これ上演の時は前田君自身がやってるみたいですけど。
坂口 ここのシーンは受けますね。



植本 で、設定がどこでもない、わからない場所で、ブランコが二台、上からぶら下がっている。それだけなんですね。ああ、あと棺桶ね、上手に棺桶。
坂口 男がブランコに座っていて、その前でダンスを練習している兄、先生がそれをみている。その後、女が出てくるんだっけ?
植本 どの女?
坂口 妻。
植本 あ、ウンウン。
坂口 妻が出てきて、
植本 妻が私たちは夫婦だからっていうんですけど、でも私もいい加減記憶が虫食い状態だから、虫食いのところを自分で埋めていくから、それが本当の記憶なのか、わからないみたいなことを言っていて…
坂口 なんで男がキャベツを持ってるか、っていうのがどこでわかるの?
植本 「それあんたの記憶よ」って妻が言いますね。
坂口 キャベツがね。それで手術をしてキャベツを…
植本 (笑)そう! 手術がどういうものかわからないんですけど、単語として手術っていうのがでてくるんですね。
坂口 そういう淡々とした会話があって「あ、この男の人が持ってるキャベツは自分の記憶なんだな」っていうのがわかるっていう。ありえないけど妙にリアリティが….不思議ですね。
植本 タイトルですからね、「キャベツの類」って(笑)。
坂口 「それちがうじゃん!」て言えない設定になっている、力技っていうかなんというか。
植本 まぁカフカの変身みたいなことなのかね。
坂口 はぁ。妹が棺桶から生まれてきたりもしますね。この人はこの夫婦の一応子供ってなってますね。兄もこの夫婦の子供だったんですよね。



坂口 神様が来るということで、ダンスの先生が弟子の兄に準備をさせてたりしてますね。でもさぁ…準備してるわりに居酒屋とかで注文とかをしている設定になりますよね。神様が。
植本 そうそう唐揚げとか注文したりして。
坂口 ずいぶん俗っぽい神様で。あれおかしいね(笑)。
植本 ブザーで店員を呼んでね。
坂口 いきなり神様が明太子ナントカカントカとかさ。細かいよねギャグっていうかくすぐりが。
植本 その辺はなんていうか前田君て僕より10歳ぐらい年下なんですけど、現代感覚が笑にしても違いますね。
坂口 おもしろがらせ方が俗に行って俗に行かないっていうか、とても上手なコント風なコメディになっていて…
植本 そうなんです俗のとこ行っても流行廃りではなくて普遍性はあると思うし。
坂口 絶妙に笑っちゃうっていうか。けっこう長く続きますよね、いいテンポで。はぐらかされたり。店員が来て注文を受けている間に先生たちはいなくなっちゃって、神様が取り残されて戸惑うとかね。面白い。
植本 前田くん自身が今の人だからね。ネットで当時の上演の感想書いてる人がいらっしゃって、それを読むと、ある人が書いていたのは客席でげらげら笑ってる人もいたし、ボロボロシクシク泣いてる人もいたって書いてあって。それはすごいなって思ったんです。
坂口 …まあ泣きはしないけど。
植本 へへへ。わからないよ~最後泣くかもよ。
坂口 だからこれいいですよね。全然わけわかんないけど最後に泣いちゃうみたいな。
植本 自分でもよくわからない涙が出たら最高だと思うんですよ。
坂口 まぁ泣きはしないけどね。
植本 わかったよ(笑)。



坂口 その後がクライマックスなわけですよね。ダンスの先生たちが戻ってきて、女の頭の中の青虫を退治しようって話になって、パンを…
植本 神様が何ができるかっていうとパンをこねていろんなものをつくるんですけど。
坂口 そこからがまた盛り上がる。
植本 夫婦なんで男は女の頭の中にある青虫を退治してあげたい。「神様できますか?」っていうお願いしたりするんですけど神様がいとも簡単に「できるよ」っていうんですね。神様がパンをこね出して…
坂口 動物とかいろんなものが
植本 …鹿とかだっけ(笑)。
坂口 そうそう。それで青虫がやっつけられるかって男が神様に訊くんですよね。そうすると、もちろんやっつけられるよって、それで人間を作る…?
植本 はい、パンでね。
坂口 パンで人間を作ってそいつを女に飲ませて、口の中に入って行って….
植本 そのパンの人間に脳に行ってもらって、….なんだけど、女がそれを嫌って、そのパンの人間を噛んで飲み込んでしまうので、そうするととんでもないことが起きる、という話ですね(笑)。
坂口 あ、神様が無理矢理に人間を食べさせようとすると女が拒否して、突くと神様がコケたりするでしょう。あれ素敵なコントで、コント55号の鈞ちゃんみたいな感じで。古いね(笑)。
植本 わかるわかる。払いのけられた時の神様の顔とか見たいですよね、へへへ(笑)。
坂口 鈞ちゃん、あんまり好きじゃないけどさぁ。
植本 どっち(笑)。
坂口 ここで出てきたら面白いと思うんですよ。



植本 で、妻が人間のパンを食べてしまう。
坂口 ガリガリ噛んで食べてしまうと、なんだっけ….?
植本 「巨大化するよ」って神様が言うんです。
坂口 そこも面白いですね。なんとかならないの巨大化しないですまないのっていうと、だめだめって。巨大化するよっていうことになって。妻が巨大化。
植本 半端じゃない巨大化なんですよ。世界と同じくらいなんですよ。
坂口 (笑)すごいよね。哲学的だよね。わかんないけど。
植本 ただ巨大化したら、重力の問題とかあるけど、巨大化した分だけ、密度、濃度が薄まる。だからそんなに害はなさそうなんですよね。空気みたいになっちゃうから。だから最後は消えちゃうって言ってて。
坂口 消えちゃうのか。
植本 大きすぎて見えない。もちろん薄まってる。泣くポイントの一つとしては、男が「僕も巨大化してくれ」言うところじゃないかなって思うんだけど。
坂口 でも、ダメなんだよね?
植本 もし2人が巨大化しちゃうと、薄いから溶けあっちゃう。



坂口 そうですか。でもさぁ、演じてるのはブランコのところに座って演じてるわけでしょ。妻も。
植本 もちろん。そこからはかなりお客さんの想像力の世界ですよ。
坂口 そうですよね。小さくなった夫。妻が大きくなってるから。
植本 そう、巨大化した妻は、ものすごく見下ろしてますね。そのままのなりで。最後のほうは床に顔がつくぐらい。男のほうは大の字になって床に寝そべって上を見上げてますね。
坂口 それは等身大の人がやってるんですよね。そこらへん、観客はどうしたらいいんだろう….
植本 それこそ映像とか映画とかでね、いくらでもできるじゃないですか、でもそれやっちゃったらつまんないですよね。
坂口 そうですよね。演劇だから成立する場面だし、成立しないかもしれない場面ですよね。だからここで笑う人は笑うという。泣く人は泣くっていう。
植本 ああそうかも。
坂口 かもしれないですね。



植本 二人のところにまた、兄妹が出てきて。
坂口 この途中? ブランコの下に妹を寝そべらせて、ブランコ上から落とすっていう危ないことやったりしてますよね? あれなんであんなことやったりするんですか?
植本 知らないですよそんなことは!(笑)
坂口 でもそういうシーンがあったよね???あれめっちゃあぶないと思って。あれなんで落としてんだ???
植本 (笑)それ理由があるの? 俺そんな理由ないと思って。
坂口 それでお兄ちゃんエスパーなんでしょう?
植本 ふふふ、妹が言うにはね。超能力でナントカならないのって。
坂口 で、なんとかしようとして、交信してみると…
植本 タクシーの無線を拾っちゃうっていう(笑)
坂口 あれスバラシイよね。….それでブランコか。いきなりそうか。「ここお前ちょっと寝てみ」、って兄がひそひそいって。そしてブランコの下に顔をおいて、妹を寝させて、兄がブランコを上に持ち上げて落とすっていう….コワイよね…。



坂口 それで最後、キャベツを男が….
植本 うん。気づくと、なんていうの、見える風景としては隣のブランコに女の人が座っていて
坂口 これデカいままなの?
植本 いや、もう青虫になってますね。
坂口 いつ青虫になったの?
植本 それは青虫が女の人の記憶全部食べちゃったっていって……青虫なんですよ(笑)
坂口 ふーん。
植本 ただ記憶を食べたから、女の人の記憶を持った青虫なんです。女の人は死んじゃってるんです。記憶だけが残ってて。
坂口 そうか…。2回も読んだのに。
植本 (笑)俺も2回読んだけど。
坂口 それで男は青虫に会いたくなって。
植本 それでどんどんキャベツをむこうとする。
坂口 でもさぁ、そのキャベツは自分の記憶なんだろ?
植本 そう。
坂口 だから自分の記憶をむしっていって女に会いに行くっていう…強烈な….
植本 壮大な愛の話ですよ。
坂口 このキャベツをむいていく、女は青虫になって中にいるっていうのはすごく素敵な….
植本 女がキャベツの中で「サナギになるから邪魔しないで」、っていうんですけど。
坂口 ここはすごく一気に読んじゃいましたよ。
植本 結局どんどんむいていって、だんだんだんだん溶暗していって終幕。終わるんですけど、男のすすり泣く声とキャベツをむく音がするっていう…
坂口 ちゃんとクライマックスに、絵的にもね、なってるじゃないですか。これあれですよね。考え方ですよね、最後、男のすすり泣く声とキャベツをむく音っていうのはいらないような気がする。
植本 (笑)そこーーー??!
坂口 偉そうなこと言えない….けど。
植本 じゃあどう終わらせるの?
坂口 いやもう、これでいいんじゃないですか? あたりにキャベツが飛び散るで。そこで終わりたい。
植本 なるほどね。
坂口 よくわかんないけどそう思ったんですよ。


植本 純米

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うえもとじゅん岩手県出身。89年「花組芝居」に参加。以降、老若男女を問わない幅広い役柄をつとめる。主な舞台に東宝『屋根の上のヴァイオリン弾き』劇団☆新感線『アテルイ』こまつ座『日本人のへそ』など。

【出演情報】

植本PR

『東海道四谷怪談』
原作◇鶴屋南北
脚本◇加納幸和
演出◇丸尾丸一郎
3/17〜25◎よみうり大手町ホール

坂口眞人

さかぐちまさと○84年に雑誌「演劇ぶっく」を創刊、編集長に就任。以降ほぼ通年「演劇ぶっく」編集長を続けている。16年9月に雑誌名を「えんぶ」と改題。09年にウェブサイト「演劇キック」をたちあげる。

(文責)坂口眞人



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ハロルド・ピンター「温室」

ピンター

坂口 今回はハロルド・ピンターの続編。

植本 「温室」ですね。本当に、前回の『背信』っていう作品だけでこの人を判断しなくてよかった。

坂口 本当だねぇ~。全然違う!

植本 まったく、ね。しかも、なんか、ずいぶん前に書いて、初演されたのが20何年後なんだよねぇ。

坂口 ??

植本 ピンター自身が出来にあんまり満足してなくて。封印してたんだって。

坂口 我慢強い人ですね。

植本 その間に自分の考えが変わったっていうか、上演した頃から政治的な発言が増えていったのとリンクしてる。

坂口 なるほど。

 

 

植本 『背信』だけで判断したら、なんでノーベル文学賞をって思ってたけど、こんな作品があったんですね。いや~おもしろかった。

坂口 おもしろかった。ただ、突っ込みどころはありそうなね。ここは保養所?

植本 ここで出てくるのは療養所で、保養所も別なところにあるらしいですね。

坂口 何を療養してるかは分からない。ずーっとね。そこは曖昧にされていて。場面としては、この療養所の執務室と隣の居間で演じられる。

植本 途中で防音室みたいのも出てくるけど。

坂口 はい。で、執務室では、50代の男って書いてあるルートっていう、責任者・・・。

植本 軍人上がりなんですよね。

坂口 部下が出入りしてきて、その日の出来事とかを報告したり、まぁ、・・・働いてる人が愛人になってたりもしてるんですね。そのルートっていう人を中心にお芝居が進んで行くんですけども。収容されている人が、殺されちゃうっていう事件とか。

植本 男の人が殺され、女の人が出産する、施設の中でね。

坂口 それで、それなりに、ルートは責任者だから、どうしてそんなことが起こるんだとか追求するわけじゃないですか。でも、結局こいつがやったっていうことにされるんだよね? だけどそこらへんは曖昧で。最後に暴動が起こるんですけどね。そこで生き残るのが部下のギブス?

植本 はい、30代の男。

坂口 働いている職員の中ではちょっと上の方にいるのかな? 彼とルートの会話とかもおもしろいですよね。責任者と部下としての会話だけではなくて、微妙に個人的なこととかのやりとりが。

植本 そうですね、パワーバランスも。部下と上司なんですけど、言葉使いとかやりとりとか聞いてると、不思議なバランスを保ってますよね。

坂口 ちょっとハードな漫才みたいな、たぶん、訳してる人が上手なんだと思うん。

植本 この訳している方、上手ですね。

坂口 ニュアンスがとてもよく伝わってきて。この芝居、ユーモアの感覚が無いととても嫌なギスギスした芝居になっちゃうと思うんですよ。

植本 はいはい、冷たーいね。

坂口 ギスギスしたハードボイルドを気取った芝居になるととてもつまんない平面的な芝居になっちゃうと思うんですけど。これ絶妙にユーモアの感覚が入ってくる。っていうのが一つ特徴ですよね。訳した人もそうだけど、彼自身、書いた人自身もユニークなユーモア感を持ってたのかな。

 

 

植本 ルートっていう50代の男の人、所長的な感じの人が、中心的なんだけど、登場人物がバラエティに富んでいて、ミステリー的な要素も感じます。アガサクリスティみたいな、誰が犯人なんだろうっていう感じで読み進められるなぁと思って。

坂口 おや、おや? って、次に進んで行く、すごい力業かなぁと思いますね。

植本 ギブズっていう人と対抗する立場にある人が同僚のラッシュっていう人だと思うんですけど。

坂口 はい。

植本 まぁ、匂いとしては、二人とも権力を狙っているのか、上昇志向があって。もう一人ラムっていう20代の男の人は、ちょっと一見アルバイトさんみたいな、頼りな~い感じで。この人ももっといい仕事をしたい。このラムは収容されている人たちの部屋の鍵の管理をしてる。そのために殺された男の人とか、出産した女の人に対しての、責任を問われるというか、犯人に仕立て上げられる。

 

 

坂口 本当にさっきも言ったけど。ルートと部下たちの会話、おもしろいですねぇ、突っ込むところは突っ込む、仲良さそうだと思うと急に怒り出したり。でもまた部下も負けずに引いたり頑張ったりっていう。絶妙なやり取りで、妙なリアリティのある作りになってますよね。

植本 ラムっていう男の子が、犯人に仕立て上げられるときに、ロボトミー手術みたいなことをされるでしょ。

坂口 はい。

植本 そういうところは近未来のSFみたいでおもしろいし。

坂口 不気味な、防音室だっけ。電極を付けられて、頭に電気を通されて。

植本 点滅する赤いランプとかがあったりとか、矢継ぎ早に質問されて追い詰められて。

坂口 電気でショックを与えて、すごい悲鳴を上げたりしますね。まぁ、全体的にはそんなに物理的なバイオレンス感はないですね。言葉のやりとりがけっこうきついですね。

 

 

植本 ま、さっき結末を言いましたけど、収容されている人たちによる暴動があって職員達が殺さるんですけど、下級職員は免れてるんですよね。

坂口 エリートの職員達は患者たちに殺される。

植本 そうそう。

坂口 ギブズが一人だけ生き残って「患者達の部屋の鍵が開いていて、そこから患者達が出てきて、みんな殺されちまった」と。おれだけラッキーで逃げてきたっていうことなんだけど。すごく怪しいわけ。

植本 そうですね。誰が本当のことを言ってるか分からないっていうのが、この本のおもしろさの一つだと。真実がどこにあるか分からないので。

坂口 ここでも妙なリアリティがある。

植本 そうなんです。

坂口 すごく今の世の中に通じてる話になりますよね。

植本 たぶん、その当時、まだピンターが世の中に理解されない頃ってそこがダメだったらしいんですけど。動機とか真理の説明とかが省かれているから。それが時代が追いついたんでしょうね。「日常ではそういうの普通でしょ」っていう考え方の変化ですね。

 

 

坂口 本当に意図しているんだか、まぁ、意図しているんでしょうねぇ。飽きさせない。次から次へいろんな仕掛けがされていて。それはお芝居を観ている人に対して、飽きさせないっていうよりも、進行していく流れとしてきちっと話が作られてるのがすごいと思いますね。

植本 この間やった『背信』もそうだったけど、「間」っていうのが多いじゃないですか。そこもね、おもしろさの一つなんだろうと。上演するときに気をつけないといけないのは、それにとらわれ過ぎちゃうとっていうのも。

坂口 上演をするとなれば。難しい・・・かなぁ。

植本 何年か前に新国立劇場で演出は亡くなった深津さんでやってますね。

坂口 ああ! そういう風に言ったら、・・・深津さん、3つくらいしか読んでないけど、ちょっとニュアンスが似てるかも。

植本 不気味な感じのね。得体の知れない不気味さがあったりとか。

坂口 そうですね。それは、ぼくに言われてたくないだろうけど。片や2作、こちら3作ぽっち読んでるだけで。

植本 なんかさ、でもさ、今回はハロルド・ピンター2作読めたからいいけど。普段、僕たちさ、1作でその作家を語ってるじゃない。怖いなって思った(笑)。

坂口 まぁ、そうね。

二人 うはははは。

植本 ごめんなさいってちょっと思って。

坂口 普通、こういう企画を立てるときって、演劇知ってる人同士の話になるよね。あまりにも知らなすぎる。

植本 うはっはっは!

 

 

坂口 この話おもしろい展開ですよね。さっき植本さんが言ったように、暴動が起きるけど結局また同じ体制に戻っていくわけですよね? 患者はまた治まって、次の

植本 ギブズっていう人が、本部のえらい人から任命される形で。

坂口 所長に任命される。また同じことが続いて行くっていうことですよね。しかもその続いて行くのに、責任者になるやつはもしかしたらこの事件の首謀者かもしれない。すごく広がりのあるお芝居なのかなって思いますよね。でも不条理芝居っていう感じではないかな。

植本 そこここに、ちょっと不条理っぽいところはあるけど、話の流れとしてはね。

坂口 ものすごく分かりやすい分かんないけど、全体的に分かる。変な言い方ですね、でもそういうふうな気がして。これけっこう理にかなうもんね。よく考えていくと。不条理って、理にかなわないから。不条理って言うんですものね。

植本 ご本人はどうなんでしょうね。不条理作家って呼ばれることに。ね。

坂口 ああ、そうですね。

植本 わりと、その、ハロルド・ピンターって言ったら、演劇界では超有名なんですけど、これが初演されたのがもう、1980年だから、そんなに昔じゃないんですよね。ノーベル賞取ったのだって2006年? 2008年くらいに亡くなってるからね。

坂口 これちょっとアングラっぽいかな。

植本 あらゆる演劇の手法は入ってるなと思うんですよ。突然、長台詞が始まってたりもするし。短い台詞の応酬だったところもあるんだけど、しゃべり始めたら一気にってところもある。

坂口 なかなか作劇に長けてるっていうか。またもや、ぼくに言われたくないかもしれないけどね。

植本 いやいやいや(笑)。

坂口 すごくそういう感じがしました。

植本 何て言うか、演劇的な彩りが華やかなんですよ。手法とかで言うと。いろんな技法が入ってるなと思いますね。

 

 

坂口 これで一番思ったのは、ユーモアの感覚が上手に会話のやり取りの中に出てくるっていうのが、なんとも言えずリアリティがありますよね。現実が逆に見えてくる。

植本 途中でさ、太字とか出てくるでしょ。ん! どんな意味なんだろうって。これ戯曲読む人は分かるけど、上演された場合にね、演出家はこれはどういうことなんだろうって考えるとこだし、役の人も考えるけど、お客さんに届くかどうかは分からない。ふふふふふ。

坂口 そうですよね。だからすごいって思います。ブレヒトの「異化効果」?みたいなのに比べたら、こっちの方が豊なような。気はしますね。ふーん良かった。ピンター2回目もやって。

植本 本っ当によかったと思う。読む順番もよかったでしょ。

坂口 そうだね。これやってたら、終わっちゃうから。ね。よかった。だからあれっすね。自分たちに合わないっていうか、ダメな作品に出会うことも大事ですね。

植本 『背信』も代表作って言われてるらしいよ。

坂口 分かった。素晴らしいいろんなイメージが湧いて良かったですね。

植本 私たち、この2作品を読めて、ちょっとハロルド・ピンターを分かった気になっています。

坂口 ちょっと好きになったかも。

植本 好き好き。

坂口 へんなおじさん? みたいな感じですよね。変なおじさん比べだと、トム・ストッパードに勝ってるかも。

植本 なにその比較。ふはは。トム・ストッパードも編集長にそんなこと言われたくないって思ってるから。

坂口 今回は、言われたくない満載だね。

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