第50回「いまさらながら、ロンドン」

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というわけで、いまさらながら、ロンドンに行ってまいりました。
‘いまさら’というのはもちろん自分の置かれている状況基準での‘いまさら’であって、つまり私の周りにはロンドン行ったことあるって人がかなり多いというか、「行ったことないの??」と激しく驚かれることがとても多いという状況を基準にした‘いまさら’であって、さらに言えば、欧州自体も初めてでありました恥ずかしながら。って恥ずかしいなんてことは何もないし、世界各地を見て回った人間が何かに秀でているとか素晴らしい人間になっているということも何もない。ただただ、初欧州、初ロンドンでありました。
好きか嫌いかで言えばすごく好き。歴史が深いとかそういうのは置いといて、ひたすらに魅了されて街すべてに、カメラ欲が止まらなかった。言ってしまえば、初めて行く場所は大抵そうなんだけど。
8日間滞在して7本芝居を観て、パブの奥にある小さな劇場からいわゆる大き目なところまで基本的に飛び込みで観てどれもすごく面白くていやはやこれがさすがロンドンってやつなのかあと感心してたら最終日に観たものがそれまでに観た全てを帳消しにしてしまうほど残念なもので、あ、そうだよね、さすがのロンドンでもこういうのあるんだよねとちょっと‘リアル’に触れられた気もしてそれも良かった。
一つ残念だったと言えば、撮りまくった写真の何割かが消えてたことでしょうか。まあ、それはそれとして。

ノゾエ征爾
ノゾエさん

のぞえせいじ○75年生。脚本家、演出家、俳優。はえぎわ主宰。青山学院大学在学中の99年に「はえぎわ」を始動。以降全作品の作・演出を手がける。11年 の『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2014年には初の主演映画『TOKYOてやんでぃ』が公開された。


【次回予定】
世田谷パブリックシアター@ホーム公演(高齢者施設巡回公演)
『チャチャチャのチャーリー ~愛しのお姫さま~』(新作)
2017年6月中旬~下旬 
於:世田谷区内の高齢者施設、障害者施設、福祉施設、十数か所
作・演出:ノゾエ征爾
出演:山本光洋、たにぐちいくこ、井本洋平、ノゾエ征爾
音楽協力:田中馨

第49回「まあ、賭けですわね」

ラスベガス

宅配の時間指定をしておきなから不在というのは絶対にやってはいけないことの一つと考えているのでありますが、特に我が家などは、5階なのにエレベーターがないので、部屋に到達するだけでも通常の宅配の10軒分ほどの体力を要するというもので、なので、不在ダメよの尚更度はまたグンと上がる。
なので、例えば12時~14時の間でお願いしていた場合、万全のスタンバイでもってピンポンが鳴れば秒単位の即度で出れるようにしているのでありますが、たまーにトイレ問題というのがある。たかが数分かもしれないが、ジャストその瞬間に来てしまったら最悪の場合出れない時もあるかもしれない。
そうなってくると、「賭けに出る」ということになるのであります。
2時間の間のこの数分にピンポイントで来ることはないだろう、と賭けに出てトイレに飛び込む。多くの場合はその賭けには勝つ。ほらみろ、勝っただろうと、ちいさな優越感にひたるってものなのでありますが、意外と負けることもそこそこある。
負けるとどうなるのか。中途な状態。である。敗者の罰に似たようなもので、中途な状態で、中途な状態が絶対にバレないように、中途半端な対応で応対する。という羽目になる。
このように僕らは、基本的にたくさんの賭けの上で生活しているのであって、賭けを乗り越える時の心持ちは一つ、「大丈夫だろう」。
何の根拠もない、「大丈夫だろう」だけである。
そしてボクはまた一つ、賭けにでる。
テロがここ数日また順繰りに頻発している欧州に行く。テロの頻発に加えてアメリカがシリアに大量のミサイルを撃ち込んだ。なんだか、世界的に、ものすごく、穏やかではない。
なか、英国へ行く。この稿がアップされる頃、僕はビッグベンなどを悠長に眺めている予定となっている。
それもこれも全て、賭けに勝ったならば、ですが。
まあ、大丈夫だろう。かな。どうだろう。どうなんだろう。実に穏やかではない。


ノゾエ征爾
ノゾエさん

のぞえせいじ○75年生。脚本家、演出家、俳優。はえぎわ主宰。青山学院大学在学中の99年に「はえぎわ」を始動。以降全作品の作・演出を手がける。11年 の『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2014年には初の主演映画『TOKYOてやんでぃ』が公開された。

第47回「しなやかに見渡す」

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福岡県は北九州市での滞在創作が(北九州芸術劇場プロデュース公演)、無事に終わりました。
1月半ばからの1カ月半に及ぶ生活で、どんどんと北九州が好きになっていきました。
好きになればなるほど、創作のハードルはあがっていきました。好きな人には誠実でいたい。といったところでしょうか。
部屋で書いては、稽古場に向かう20分弱の徒歩の間に、町に跳ね返される感覚。ここの生活者達に響くようなものになっていない。ここの生活者たちに響くものとはなんなのだろか。
稽古初日からNHK北九州の密着取材が入りました(北九州✖️クロス)。そこで生活し、創作する姿を追ってくださいました。100時間ほどにも及ぶ記録は、情熱大陸のような30分の熱い番組になっていました。時には撮れ高を気にして、普段行かないところまでちょっと足を伸ばしてみたり。それが以外と発見があったり。
オーディションから、ほぼ直感のようなもので採用したキャスト達だったけど、彼らだからこそ生まれたものも多く。
小さな偶然からの必然が積み重なり、東京では行き着けないような景色を見渡せた気がしました。観劇して感涙する北九州の生活者たちの姿を見て、そう思えました。
東京の創作では行き着けないところ。がそこにはあるし、そこに魅かれる、一創作者として。
頻繁にやれることではないけども、時折はやっていきたいものだ。


ノゾエ征爾
ノゾエさん

のぞえせいじ○75年生。脚本家、演出家、俳優。はえぎわ主宰。青山学院大学在学中の99年に「はえぎわ」を始動。以降全作品の作・演出を手がける。11年 の『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2014年には初の主演映画『TOKYOてやんでぃ』が公開された。


【今後の予定】
チラシ
脚本参加
カンパニーデラシネラ
白い劇場シリーズ 最終年 第3回公演『小品集』
@浅草九劇(杮落とし公演)
2017年3月24日(金)~31日(金)
https://asakusa-kokono.com/sp/list/2016/11/id-391/
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