第56回「今年一番のビッグニュース」


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先日、取材で、「今年もそろそろ終わりに近づいてまいりましたが、今年一番のビッグニュースはなんですか?」と聞かれた。
「今年一番のビッグニュース」以前に、今年がそろそろ終わりに近づいていることに一瞬クラッとした。
そうか、もう11月なのか。知らなかった。知らなかったってことはないが、感覚が追い付いていない。服装も追いついていない。まだどこかで晩夏の気持ちでいる。だってまだ、たまに半袖で歩いたりするもの。
そうか、もう11月なのか。知らなかった。いやだから、知らなかったってことはないのだが、11月ということは、ここまで、まるまる10カ月。300日。
300日の中での、一番のビッグニュース。
えーと。
うん、難しいす。
一番て言われるとなかなか。
取材では、一番というか、初めてしたことに関して答えさせていただいたが、はたから見ればビッグニュースでもなんでもないようなことだった気がする。
ただ、つい先日、ヘリコプターの轟音で目を覚ましたことがあって、それがなかなかの大きな音で、騒音には割と寛容な方であると自負している私でさえも、ちょっとさすがにうるさすぎるなと、窓を開けると、4機のヘリコプターがグルグルと同じ範囲を何周も旋回していて、すぐに、事情は把握したのだけど、でもあれは、本当に、うるさかった。
今年一番うるさかった出来事で言えば、それです。

ノゾエ征爾
ノゾエさん
のぞえせいじ○75年生。脚本家、演出家、俳優。はえぎわ主宰。青山学院大学在学中の99年に「はえぎわ」を始動。以降全作品の作・演出を手がける。11年 の『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2014年には初の主演映画『TOKYOてやんでぃ』が公開された。

●今後の活動

ニッポン放送・オールナイトニッポン 50周年記念公演
「太陽のかわりに音楽を。」
12月7日~17日 @博品館劇場
演出を担当します。
http://event.1242.com/special/midnight_radio/

文学座創立80周年記念・12月アトリエの会
「鳩に水をやる」
12月7日~21日 @文学座・アトリエ
脚本を担当します。
http://www.bungakuza.com/hato/index.html


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第55回「中高生」

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中高生について考えるこの頃。
なぜなら、中高生対象に公演をしているからこの頃。
演目は、モリエールの喜劇なので(SPAC「病は気から」)、喜劇ということは、しっかりと笑いをとらなくてはならないわけで、笑いの起きない喜劇は、そのまんま悲劇となってしまうわけなので、悲劇な2時間なんてのは耐え難い以外のなにものでもないので、しっかりと中高生に媚びようと思っている。
しかし、媚びたところで、媚びてることはあっさりと見抜かれるに違いないので、結果的には媚びないわけなのだが、ともかく、中高生を退屈させたくないぞと、演劇ってこんな面白い面もあるんだ~と思わせたいぞと、必死で考えているわけなのです。
しかし、彼らは、笑わないのである。かと思えば、けたたましく笑うのである。と思えばまた笑わないのである。退屈してるのかと思ったらじっと集中しているのである。つまり、わからないのである。というか、わかるはずがないのである。
中1から高3なんて、人生で最も激動で激変の時期と言っても過言ではないわけで。アイデンティティの形成に差し掛かるものもいれば、あどけないままのものもいれば、達観の領域に入るものもいれば、脱線を目論むものもいる。
人種のるつぼというか、時期のるつぼなのである。
ハードル高し。
自分だって確実に通ってきた時代のはずなのに、彼らの嗜好がつかめない。自分だって、演劇なんて、全く興味なかったし。
しかし、だからこそ、そんな層に響けば、これほど嬉しいこともなく、
2時間の長尺を、最後まで多くの子が集中して楽しんでくれてる現状に、対話を諦めないことの大切さを、改めて感じさせてもらっているこの頃であり、そうして口の端から若干の笑みをこぼしながら、また山に帰るのである。
もうしばし、静岡での生活は続きます。


ノゾエ征爾
ノゾエさん
のぞえせいじ○75年生。脚本家、演出家、俳優。はえぎわ主宰。青山学院大学在学中の99年に「はえぎわ」を始動。以降全作品の作・演出を手がける。11年 の『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2014年には初の主演映画『TOKYOてやんでぃ』が公開された。

●今後の活動
SPAC「病は気から」
原作:モリエール 潤色・演出:ノゾエ征爾
2017年10月2日~11月2日◎静岡芸術劇場
http://spac.or.jp/le_malade_imaginaire_2017.html



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第54回「静かな丘」


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普段どれだけ便利なものに囲まれて生活しているのかが、あまり何もないところにくるとよくわかる。
今は少しだけそんな状況にある。
どこにいるかと言えば、静岡にいる。
日本平の山の中の方にいる。
木々に囲まれて、とても綺麗なコテージのようなところに泊まらせていただいている。
いいじゃないか。うん、そう、いいんです。
夜になれば、辺りは真っ暗。虫の音がこれでもかと空間を支配します。
朝はそれに加えて鳥の鳴き声。
自然と目が覚めます。六時くらいには覚めます。
いいじゃないか。うん、そう、いいんです。
7時くらいになってくると、パン!パン!と遠くの方で銃声のようなものが山にこだまして聞こえてきます。
しかし銃声じゃないだろうと思ったそれはなんと銃声で、どうやらライフルの射撃場があるようで。
別にいいじゃないか。うん、別にいいんです。
極めつけが、富士山がかなりドンと見えます。
最高じゃないか。うん、結構最高です。
ただ、コンビニがない。スーパーがない。食事処もない。(山を降りればある)。
ということを、こんなに感じるんだと自分でも驚くのであった。
部屋は、一人暮らしを始めたてのような状況なので、ホテルの部屋にあるような物以外は、持参したり買い揃えなければ、ないものはない。
そして基本的には自炊なのだが、普段、電子レンジにものすごく頼ってた事を知り、サランラップってとても優秀なキッチン用品ですねと再確認したりする。
色んなものがないとなると、工夫をするしかないので、それが楽しかったりする。
工夫できた自分を、やるじゃないかと褒めたたえたりする。
普段は日常生活のことで自分を讃えたりなんてすることはないのだなと知る。
なので、わりと嫌いじゃない、この生活。
これから約二ヶ月この生活が続くわけなのだが、終わる頃にはこれが当たり前となって、コンビニが不要になってるかもしれない。それもまたいいかもしれない。
で、何で来ているのかというと、静岡芸術劇場・SPACさんでの滞在創作&公演です。


ノゾエ征爾
ノゾエさん
のぞえせいじ○75年生。脚本家、演出家、俳優。はえぎわ主宰。青山学院大学在学中の99年に「はえぎわ」を始動。以降全作品の作・演出を手がける。11年 の『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2014年には初の主演映画『TOKYOてやんでぃ』が公開された。

●今後の活動
SPAC「病は気から」
原作:モリエール 潤色・演出:ノゾエ征爾
2017年10月2日~11月2日◎静岡芸術劇場
http://spac.or.jp/le_malade_imaginaire_2017.html



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