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仲間が今日も売られています。

体のあらゆる部位を、あらゆる部位に切り分けて、価値をつけられ、売られています。

私たちのお肉は、私たちを増やし、育て、切りさばく人間の食料となり、そうしてエネルギーをつけた人間は、再び私たちを増やし、育て、さばき、食べます。

持ちつ持たれつです。

なのかどうなのかはよくわかりません。

しかし、人間がいるというこの世界に生まれた以上、もはや運命です。

父も母も兄弟姉妹もあったものじゃありません。

美味しいお肉になるべく、美味しいモノをたくさん食べさせていただき、期待通り、美味しいお肉になります。

ふと思った。ということは、美味しいモノをたくさん食べている人間のお肉は、相当に美味しいのでしょうか?

強そうな仲間に会った時に、アイディアを持ちかけてみた。

「人間を襲って食べてみませんか?」

その仲間は言った。

『人間は、うまくないでしょ。』

「なぜ?」

『だって、俺らを食ってんだぜ?』

・・・うーむ。複雑な気持ちになり、その晩はうまく寝付けませんでした。


ノゾエ征爾


ノゾエさん

のぞえせいじ○75年生。脚本家、演出家、俳優。はえぎわ主宰。青山学院大学在学中の99年に「はえぎわ」を始動。以降全作品の作・演出を手がける。11年 の『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2月には初の主演映画『TOKYOてやんでぃ』が公開された。

【今後の予定】
新国立劇場 二人芝居―対話する力―vol.2
「ご臨終」
作:モーリス・パニッチ 翻訳:吉原豊司 演出:ノゾエ征爾
出演:温水洋一、江波杏子
2014年11月5日(水)~11月24日(月・休)
@新国立劇場・小劇場



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