ノゾエ3

2カ月強に及ぶ、シニア750人との日々が終わりました。
出演者750人。
を、半分に分けて二つの組でやったので、370人づつくらいだったが、
それにしても、あまりに非現実な出演者数。
稽古に行く度に、稽古場にシニアが溢れ返るという、とても現実に起きてることとは思えないような光景が広がる。
そんな非現実も、毎日行われ続けていくと、現実的になっていくというか、
非日常的だったものが、日常となっていく。
たまに、班稽古で、30人とかでする時など、異様に少なく感じるのだ。
普段の舞台だと、出演者15人もいれば多く感じるものなのに。
そんな、空間にシニアが溢れ返ることが日常となっていった日々が唐突に終わるもんだから、こっちの態勢も大変である。
なんか、物足りない。
おい、どうした、もっと人はいないのか。
街のちょっとした隙間に、そんなものを感じてしまう。
とある公民館からぞろぞろと出てくるシニアの集団に遭遇しても、
シニアをシニアと感じなくなっている。
シニアであることが普通というか。
そんな私の髪の毛の中に、白い毛がチラチラと増えていることにふと気づく。
前は気になったその恐怖の白が、今は白く輝くにやつに見えてしまう。
十人十色のエネルギッシュな老い人たちと過ごす中で、
「老い」が「なりたくないもの」ではなくて、
「あんな老い人になりたい」というものに変わっていった。
どうせなるんだし、長く生きれば。

ノゾエ征爾

ノゾエさん
のぞえせいじ○75年生。脚本家、演出家、俳優。はえぎわ主宰。青山学院大学在学中の99年に「はえぎわ」を始動。以降全作品の作・演出を手がける。11年 の『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2014年には初の主演映画『TOKYOてやんでぃ』が公開された。


【今後の予定】

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PARCOプロデュース「命売ります」
原作:三島由紀夫
脚本・演出・出演:ノゾエ征爾
2018年11月24日~12月9日@サンシャイン劇場(東京)
12月22日@森ノ宮ピロティホール(大阪)
http://www.parco-play.com/web/play/inochi/


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