主にこんばんわ。小野寺ずるです。

寒くなってまいりましたね。いまだに半袖ですごされている方もいる、のでしょうか?まさか。

最近のずるは
公演が終わってから、とにかくこんこんと眠り続けております。なぜにこんなに眠いのか、、、
遊ぶよりも、ご飯を食べるよりも、なによりも眠りたい。働く以外は眠っていたい。
正直に書くと、、、お風呂に入る時間をなくしてでも眠っている。
、、、大丈夫。2日に1回は風呂に入っている。安心せよ。


沢山夢をみています。微妙に寒くて、布団にぎゅっと身体を包みこんこんと夢をみています。

こう寒くなってきますと、
わたくしは故郷、東北の景色や空気を思い出すのです。
夢の中にもそのぱりっとした寒い景色はたびたび現れます。

東北生まれであることを誇りに思っております。

だって、、、東北ってセクシーだから。。。

ということで(どういうことで?)今月のエロジェニックはこちら

『東北』

◎22erojenic


このコーナーは日常でエロスを感じるものに焦点をあてて、わたくし小野寺ずるが
皆様にイラストとエッセイ、ポエムでおおくりするという欲深いコーナー。


東北、わたしのルーツです。

太宰治氏、寺山修司氏、宮沢賢治氏、他にも沢山、、偉大なアブ(危)ちゃん達を多く育ててきたこの土地。。。
勿論、わたくしだって表現者のHASHIKURE、東北の魂を受け継ぐ一人だと自負しております。

音楽家でも文豪でも、絵描きでもスポーツ選手でもなんでも、
そんな表沙汰に限らず、会社勤めの方だってそう、やはり東北の人には関東以南とは違う精神性があると思っております。

東北に限らず地方出身の方と接しているときはまだ相容れるものがありますが
東京生まれ東京育ちの方、あれは魂がちがいますね。
まず死生観がちがう。そして感情の根底がアスファルトであり、土ではないのです。
(そこが興味深く私にとっては憧れの要素でもあります。)

気持ち悪い鎖国的文章ととられたってかまわない!(都会育ちへのやっかみかもしれない。)
やはり我我東北人はひと味もふた味もちがう!ダンッ!(机をぶつ)

だれがなんといおうと東北人はエロジェニック。だ!!

端的にいえば暗くて深くて毛深いですね。これだけで随分もうエロいですよ~~。

暗くなるのは当たり前です。人格形成の思春期に、寒い闇のなかで遊ぶ場所もなく悶悶を、各各で、ひ~とみ~をと~じて、処理してきたわけですから。
そこで培われてきたであろう想像力、なかんずくエロスのビジョンは関東他の追随をゆるさない。

色色煮詰まってますからね~~。

ぱたぱたと心の羽が騒がしくて仕方のない夜にもどこにもいけず(ウチの周りは闇と枯れた田んぼだらけでしたから。)
遊ぶ場所もなく、屋根で星を眺める日日でした。または独り踊り狂う。
(宮沢賢治氏はあの闇の中に様々な動物の気配や想いを浮かべて夜を過ごしたんでないのかな、と思います。
残念ながら私は宮沢氏のような感性も文才もないので北のあの闇に対しては「死」への漠然とした想いだけを感じていました。)

東北出身の役者さんとたまに遭遇しますが、
全員、シャイで土臭いです。
おどけてみせても悲しみがつきまとい。愛を伝えようものなら群青色の情念が滲んでしまう。
目つきには獣の光が意図せず浮かび、嘆きもせず、無駄に我慢強く、硬直したペニスを思わせるような人々。
なんと頑固で繊細でいやらしいのか、と目を見張るものがあります。

俯いて笑い、声が小さく、死の影を見つめることしばしば。
周りは南の人間多し、演劇界で北の匂いをぷんぷんさせている輩をみつけてしまうと
「おい!保護してやってくれ!」と東北愛護団体が立ち上がってしまいそうになります。

勿論、そんなじっとりとした方達ばかりでなく、東北人でも明るいオーラを感じる人もいっぱいいます。
しかし、踏み込んできいてみてください。特に恋愛、、、はあ、おそろしい。。

ただ仙台出身の方は別です。
何人か知り合いがいますが彼ら彼女達は東北の見た目で中は関東に近いです。
仙台出身の人は犬の皮をかぶった猫みたいなもんです、北のスーパーシティ仙台。

あと北海道もまたちょっと違います。
なんというか、感覚がダイナミックです。あとねっちゃりしてないですね。

演歌といえば北、かけおちといえば北、逃亡といえば北、
北には危険、と、エロスへの期待があります。

東北は人工が少ない、都会ではない、のは周知の事実です。
つまり一番の遊び道具はそれぞれ自身の身体なんです。
妄想、感覚、自家発電、うーーーーん悶悶しちゃう!!!いい、、、!
だからこそ私たちを悶えさせてくれるアブな文豪達が生まれたんでしょう。。。


わたくし、
寒さを感じて、遠くはなれた北の地を思います。

この前「あなたが死ぬ最後の夜になにをする?」という質問をされました。
時間はもう夜、日の出とともに私の心臓は止まる、といわれました。


高いビルから飛んで死ぬ。と答えました。(バンジージャンプや絶叫マシンが好きなので、最後はそれで。)

私は実家の気仙沼に帰って家族に会って死ぬ、とはいえませんでした。

夜~明け方、気仙沼に帰る電車はあるのか、間に合うのか、タクシーを使ったとしてもきっとまにあわない。
そうか、私は随分遠くに来てしまったのだな、となんだか淋しくなりました。(テレポーテーションが使えればなあ。)

そんな孤独と寒さを時々、感じます。

関東生まれの人にはきっとわからないこの感覚、世界が二分されているようなキモチ。
心がスーーーッと乾燥して冷たくなるような気持ち。

関東、南の生まれの人はまた違う感覚をいだくのでしょうね。私にはわからないような。。
それも興味深い、、、。

関東に住んでもう8年位経ちます。

しかしどこかで
ふるさと東北のエロチックなムードだけは忘れたくない、と思っております。

今月はわたくしの
東北推し!な文章になってしまいました。

皆様、ぜひ、ぜひに、今年の秋冬は東北に旅行にいってみてはいかがでしょうか。
みなさまにもぜひ感じていただきたい、東北の、良さ、を。

ではまた来月。
風邪ひくなよお~~。

P.S
最近、言葉、というものには、その人の今までの生活環境によるイメージがぴったりと寄り添い影響している、と感じます。
例えば「冬」という言葉1つでも
私のイメージは
かりっかりに乾燥した空に星が呼吸をしている枯れた田んぼの上の世界。

しかし都会生まれ都会育ちの人のイメージはきっと
イルミネーションの表参道とマットな長い丈のコートを羽織る人々でしょう。


それが目に見えないところで影響しているように感じる最近です。

言葉を発するというのは深くって面白いですね。



★今月のポエム★

『いただきもの』作詞:小野寺ずる

ねむるだけではいかんのか。

こんこんこんこんねむるだけ、ひとりでわたしはしあわせなのだ。

腹も減らんしヤりたいきもちもこれっぽっちもありません。

(枕元におちていたかりかりの蠅の死骸を左手にとりながら)
これっぽっちも。これっぽっちも。これは梅の種ではありません。

その昔、ここにはいただきものの
ジェラートがありました。
(冷凍庫を右手で開けた、氷点下の気配)

私に食べられました、
当然です。

眠るだけでは死んでしまうからです。

どうしましょう。唄いましょうか。

私の髪型、へんでしょう?これジュークボックスなんです。
どうしましょう、唄いましょうか。

まちがっても、あなたは唄わないでください、
眠るだけではいけないわたしのコンサート、、、。

こんこんこんこんすーすーすーすー
沢山夢をみているだけで、
こんこんこんこんすーすーすーすー
いろんなことがわかってしまう

辛っかったでしょうね!あのジェラート!
わたしは同情しています。強く!強く!

腹も減らんし、だれとも会いたくないんだな?
こんこんこんこんすーすーすーすー
美味しかったんだなあ!あのジェラート!

泣きたくなる程、美味しかったんだなあ!

なにもみえないように、目をつぶる。
腹も減らんし、誰にも探してほしくない。

弥生のときに、縄文の疑問をもつように、
わたしのまえのひとに疑問をもっている。
間違っても唄わないで、わたしがわたしが今すぐ唄いますから、起きたら、起きたら唄いますから。

手拍子しながらまっててください。
手拍子しながらまっててください。

腹も減らんし、誰にも会いたくないんだな。
(ブランケットを大きく広げて滑り込む)

起きたら、
起きたら、
大きな声で。

「窓の外には白い空、暮れもしない明けもしない、張り付けの。電気が消えたビルたちが(ほんとに眠っているだけだった)みんなどこにいってしまった。」

息が、白い。

美味しかったんだなあ、あのジェラート。


■プロフィール
小野寺プロフ
 撮影:高倉大輔

役者。思春画家。89年生まれ。気仙沼市出身。ロ字ック所属。異物と呼ぶにふさわしい存在、子どもの声と獣の瞳を武器に一進一退。
好きなお土産は仙台のずんだ餅。

■小野寺ずる出演情報
◆雷ストレンジャーズ
国際演劇祭イプセンの現在 参加作品
『フォルケフィエンデ-人民の敵-』
12/3(土)ー12/4(日)
@シアターX
http://kamist.main.jp